JP2562760Y2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JP2562760Y2
JP2562760Y2 JP2740392U JP2740392U JP2562760Y2 JP 2562760 Y2 JP2562760 Y2 JP 2562760Y2 JP 2740392 U JP2740392 U JP 2740392U JP 2740392 U JP2740392 U JP 2740392U JP 2562760 Y2 JP2562760 Y2 JP 2562760Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ズームレンズ鏡筒、詳
しくは、カム溝を設けた鏡筒を駆動することによって、
レンズ群を光軸に沿って進退させるズームレンズ鏡筒に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のズームレンズ鏡筒においては、固
定枠とカム環を用いた駆動機構、あるいは、カム板を用
いた駆動機構等によりズームレンズを進退駆動させるも
のが一般的であった。図12は、上記従来の固定枠とカ
ム環を用いた3群構成のズームレンズ鏡筒の分解斜視図
である。このズームレンズ鏡筒の駆動機構は、各レンズ
保持枠がそれぞれ1本のカムフォロワで駆動される1本
吊り構造のものであって、主に図示しないカメラ本体に
固定される固定枠51と、該固定枠51の外周に嵌入さ
れるカム環52と、第1群〜第3群レンズをそれぞれ保
持するレンズ保持枠53,54,55とで構成される。
そして、各保持枠には固定枠51の直進案内溝51aに
摺動自在に嵌入する案内用突起56,57,58が設け
られており、該保持枠53,54,55は固定枠51内
で上記方向に進退自在に支持される。また、各保持枠の
案内突起としてのカムフォロワ56,57,58は、カ
ム環52の3本のカム溝52a、52b,52cに摺動
自在に嵌入される。このように構成されたズームレンズ
鏡筒において、カム環52を回動するとレンズ保持枠5
3,54,55は、それぞれのカム溝52a、52b,
52cに沿って進退することになる。
【0003】図13は、上記レンズ保持枠53,54,
55のズーミング時のテレからワイド間の繰り出し位置
の曲線を示す図である。上記カム環52は、図14に示
すようにおよそ360゜回転して、上記テレからワイド
間のレンズの繰り出しを行う。そのカム環52に設けら
れるカム溝52a,52b,52cの展開図を図15に
示す。
【0004】上述のレンズ鏡筒は、図15に示すよう
に、カム溝が1群あたり1本のカム溝で構成されるの
で、特にカム溝が干渉するとか交差するなどの問題は生
じない。しかし、1本吊り構造であるので、保持枠の動
きが安定しない。そこで、実用されているズームレンズ
鏡筒は、各レンズ保持枠がそれぞれ3本のカムフォロワ
で駆動される3本吊り構造となる。この3本吊り構造で
はカム環に設けられるカム溝が、より複雑なものになり
カム溝同士が干渉してしまう場合も考えられる。特に、
近年のズームレンズ光学系の多様化に伴い、レンズ保持
枠の動きが複雑化し、また、その移動量も大きくなって
きていることからも上記のカム溝同士の干渉や交差する
問題が生じており、その点からレンズ鏡筒の機能が制約
されることがあった。
【0005】図16は、該3本吊り構造を有するレンズ
鏡筒のカム環のカム溝の展開図を示したもので、上述の
問題であるカム溝の干渉、または、交差を避けるために
光軸方向の長さを長くした例を示すものである。本図に
おいて、第1群レンズ保持枠に配設される3本のカム溝
は52a,60a,61aで示される。また、第2群レ
ンズ保持枠に配設される3本のためのカム溝は52b,
60b,61bで示される。同様に、第3群レンズ保持
枠に配設される3本のカム溝は52c,60c,61c
で示される。このようにカム溝を配置すればカム溝の干
渉、または、交差を避けることができるカム環を実現で
きる。しかし、レンズ鏡筒として大型化してしまい、コ
ンパクト化の支障となる。
【0006】図17は、別の従来例のレンズ鏡筒とし
て、カム溝軌跡を立てた状態とし、交差させない状態で
カム環の長さを短くし、カム環に駆動角を1/3に減ら
した場合の該カム溝の展開図を示したものである。本図
において、第1群レンズ保持枠用のカム溝は63a,6
4a,65aで示される。また、第2群レンズ保持枠用
のカム溝は63b,64b,65bで示される。同様
に、第3群レンズ保持枠用のカム溝は63c,64c,
65cで示される。これらのカム溝は、必然的にカム溝
のカムフォロワに対する圧力角も大きくなってしまう。
そして、摩擦力との兼ね合い上、所定の圧力角以上のカ
ム溝ではレンズ保持枠の駆動ができない状態になってし
まう。
【0007】そこで、カム溝の交差上でのカムフォロワ
の駆動を可能とするような保持枠の駆動機構が実現でき
るならば、カム溝の交差を許容することによってカム溝
をねかせて圧力角を減らすことが可能になり、カム環の
大型化を避けたコンパクトなレンズ鏡筒が実現可能とな
る。
【0008】図18は、カム溝の交差を許容する2群ズ
ームレンズ鏡筒のレンズ保持枠の繰り出し曲線を示した
ものである。本図に示すように、テレ位置からワイド位
置まで第1群レンズ保持枠46と、第2群レンズ保持枠
47は移動する。図19は、図18のレンズ鏡筒の該カ
ム環の3本吊り駆動の場合のカム溝の展開図を示し、第
1群レンズ保持枠用のカム溝は48a,48b,48c
で示される。また、第2群レンズ保持枠用のカム溝は4
8d,48e,48fで示される。上記カム溝のうち4
8c,48dが交差点C1 で、また、48a,48eが
交差点C2 で、更に、48b,48fが交差点C3 でそ
れぞれ交差する。従って、上記カム溝の交差を許容する
レンズ保持枠駆動機構を適用するならば、図19のカム
溝を有するようなカム環がレンズ鏡筒に適用できること
になる。
【0009】更に、ズームレンズ保持枠の進退量が大き
く、更に、カム溝の曲線に大きな変曲点等があるレンズ
鏡筒であっても、カム環を2回転駆動させるようにして
カム溝の圧力角を減らし、カム溝が交差する部分を通過
できるカムフォロワ機構を適用することによって、コン
パクトなレンズ鏡筒が実現できる。図20は、駆動機構
が前記の1本吊り構造の3群構成のレンズ鏡筒におい
て、該カム環の2回転、即ち、回転角720゜に対する
レンズ保持枠66A,66B,66Cの移動量を示した
線図である。そして、図21は、該カム環のカム溝の展
開図であって、保持枠66Aに対するカム溝66a、保
持枠66Bに対するカム溝66b、保持枠66Cに対す
るカム溝66cの軌跡をそれぞれ示している。カム環が
2回転することによりカム溝の交差点C4 ,C5 が生じ
る。しかし、このようなカム環に対しても前記カム溝の
交差を許容するような駆動機構を採用するならば、レン
ズ鏡筒として実用できることになる。
【0010】従来、カム溝の交差を許容するレンズ保持
枠駆動機構として提案されているものに、特公昭63−
41041号公報に開示のズームレンズ鏡筒がある。こ
のレンズ鏡筒は、少なくとも2群構成のレンズ鏡筒であ
って、前記カム環に相当するカム筒に1群あたり複数
本、例えば、3本のカム溝を設ける。また、各群毎のカ
ム溝は異なった深さ、および、幅の形状で形成する。カ
ム溝に嵌入するカムフォロワの形状も該各群毎のカム溝
の形状に合わせる。例えば、1つは円筒形のものとし、
他の1つは角柱形のものとする。そして、該カムフォロ
ワはそれぞれに対応するカム溝を摺動可能であり、異な
るレンズ群用のカム溝が交差したとしても該形状の違い
によりそれぞれのカム溝を辿って摺動する。但し、各カ
ム溝の交差点の位相をそれぞれずらすように配設して確
実なレンズ保持枠の移動を行わせる。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述の特公
昭63−41041号公報に開示のズームレンズ鏡筒に
おいては、各レンズ群用のカム溝に対応して形状を異に
するカムフォロワを駆動するものである。従って、例え
ば、前記図20のカム溝の展開図に示すような同一のレ
ンズ群の保持枠用の連通するカム溝66c同士の交差点
C5 上のカムフォロワの駆動に対しては適用することが
できない。また、各レンズ群に対するカム溝の交差点の
位相をずらして配設する必要があることからカム溝の形
状やカム環の大きさが規制され、自由度が制限される。
【0012】本考案は、上述の不具合を解決するために
なされたものであって、カム溝が交差して配設されたと
しても、カムフォロワを具合よく所望の方向に駆動する
ことができる。従って、レンズ群の数に制限されること
なく、複雑なカム溝であっても、コンパクトにまとめら
れた鏡筒内に収容することのできるズームレンズ鏡筒を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案のズームレンズ鏡
筒は、ズーム光学系部材と、ズーム光学系部材に設けら
れ深さの異なる第1のカム溝と第2のカム溝に沿ってそ
れぞれ移動する異なる形状の第1のカムフォロワ部と第
2のカムフォロワ部とを有するカムフォロワとを具備し
たことを特徴とする。
【0014】
【作用】第1のカム溝と第2のカム溝とで構成するカム
溝に第1のカムフォロワ部と第2のカムフォロワ部がそ
れぞれ対応するカム溝に挿入された状態で駆動される。
そして、第1のカム溝と第2のカム溝で構成するカム溝
自身が交差している箇所、あるいは、第1のカム溝と第
2のカム溝で構成されるカム溝と、他の第1のカム溝と
第2のカム溝で構成されるカム溝とが交差する箇所で
も、第2のカムフォロワが、その形状の違いにより第2
のカム溝を辿って移動し、該交差点でも支障なくズーム
光学系部材の駆動がなされる。
【0015】
【実施例】以下図示の実施例に基づいて本考案を説明す
る。図1は本考案の第1実施例を示すズームレンズ鏡筒
の分解斜視図である。また、図2は該レンズ鏡筒の光軸
方向に沿った縦断面図、図3は該レンズ鏡筒の光軸と直
角方向の縦断面図である。本実施例のレンズ鏡筒は、3
群構成であって、各レンズ保持枠には1組のカムフォロ
ワがそれぞれ配設される1本吊り構造のズームレンズ鏡
筒とする。その構成は、図示しないカメラ本体に固着さ
れる固定枠1と、該固定枠1に回動自在に嵌入されるカ
ム環2と、それぞれ第1,2,3群レンズ17,18,
19が取り付けられている第1,2,3レンズ保持枠
3,4,5により構成されている。なお、上記カム環2
はズーミングのテレ/ワイド間で2回転程度回転される
ものとする。
【0016】図1〜3に示すように、上記固定枠1には
レンズ保持枠の直進案内用の直進案内溝1aが配設され
ている。また、カム環2にはそれぞれに第1のカム溝と
第2のカム溝とが形成されている第1群レンズ保持枠3
駆動用のカム溝2aと、第2群レンズ保持枠4駆動用の
カム溝2bと、第3群レンズ保持枠5駆動用のカム溝2
cがその内周部に配設されている。これらのカム溝は、
所望されるレンズ枠の移動曲線に応じて形成され、互い
に交差している箇所も有している。
【0017】更に、上記第1,2,3群レンズ保持枠
3,4,5の各上部には固定枠1の直進案内溝1aに嵌
入するガイド突起3a,4a,5aが設けられている。
該各突起には前記第1のカム溝に嵌入可能な円柱形状の
第1のカムフォロワ部であるカムフォロワ6,7,8が
それぞれ固着される。更に、該カムフォロワ6,7,8
とは異なる形状であって、溝部の所定のリードに合致し
た形状部を有し、長手方向の両端部が円筒面を形成して
いる第2のカムフォロワ部のカムフォロワ9,10,1
1が、上記カムフォロワ6,7,8に回動自在に嵌入さ
れ、図示しないが何らかの抜け止めがなされている。な
お、この第2のカムフォロワ部の形状は長円形の形状と
してもよい。
【0018】図4の(A)は、上記カム環2のカム溝の
展開図の一部を示したものである。そして、図4の
(B)は、図4の(A)のD−D断面図であって、図4
の(C)は、図4の(A)のE−E断面図である。図4
の(A),(B),(C)に示すように、リード角の変
化の小さい部分のカム溝2dは、第1のカム溝である深
い溝部2eと、略平行であって、カム溝2dより幅広の
浅い第2のカム溝である溝部2fとからなっている。一
方、リード角の変化の大きい部分、即ち、曲率の大きい
部分のカム溝2gは、第1のカム溝である深い溝部2h
と、第2のカム溝であって更に溝部2fよりも幅広の浅
い溝部2iとからなっている。
【0019】前記カムフォロワ6、7、または、8は上
記溝部2e、または、2hに摺動可能で隙間なく嵌入可
能のものである。また、カムフォロワ9,10、また
は、11は、溝部2fには僅かな隙間のある状態をもっ
て嵌入可能とする。溝部2iに対しては該カムフォロワ
9,10、または、11が曲がりながら通過できる範囲
の大きい隙間をもって挿入される。そして、上記カム溝
2dと2gは交差点2jを共有するが、この交差点2j
ではカムフォロワ6,7、または、8の方法は位置規制
されない状態になる。しかし、カムフォロワ9,10、
または、11の先端の円弧部がカム溝2f、または、2
iによってガイドされることになって位置規制され、そ
れぞれの前方に位置するカム溝2d、または、2gに嵌
入されて移動する状態になる。
【0020】以上のように構成された本実施例のレンズ
鏡筒のレンズ保持枠の駆動動作について説明すると、ま
ず、固定枠1およびカム環2に組み込まれた各レンズ保
持枠は、カム環2を回動させるとカム溝を介して進退せ
しめられる。例えば、第3群レンズ保持枠5について、
そのカムフォロワ8,11がリード角の変化の少ない部
分の上記カム溝2d上にある状態では、図5の(A)の
展開図、または、(A)のF−F断面図である図5の
(B)に示すように、カムフォロワ8,11は、ともに
隙間の少ないカム溝2e,2fを摺動する状態で駆動さ
れる。また、カムフォロワ8,11がリード角の変化の
大きい部分の上記カム溝2g上にある状態では、図6の
(A)の展開図、または、(A)のG−G断面図である
図6の(B)に示すように、カムフォロワ8の方は、隙
間のないカム溝2hを摺動する状態で駆動される。しか
し、カムフォロワ11の方は、カムフォロワ8が曲がり
の大きいカム溝2hを辿る動作に対応して、溝部2i上
を回動しながら移動する。
【0021】更に、レンズ保持枠5が移動してカムフォ
ロワ8,11が前記図4の交差点2jに到達すると、カ
ムフォロワ11がカム溝2f、または、2iに案内され
てそれぞれ対向するカム溝2d側、または、2g側に嵌
入してゆき、カムフォロワ8も従属した状態でカム溝2
d側に、または、カム溝2g側に移動する。なお、この
交差点2j上でのレンズ保持枠5の位置規制は、カムフ
ォロワ11によって行われる。そして、その後は、前記
の駆動動作と同様にレンズ保持枠5は駆動される。
【0022】なお、上述の動作説明は、レンズ保持枠5
について説明したが他のレンズ保持枠3,4も同様に対
応するカム溝を介して駆動される。以上のように本実施
例のレンズ鏡筒は、カム環2を2回転させてレンズ駆動
を行い、形状の異なる第1のカムフォロワと第2のカム
フォロワを単一の駆動部に用いて交差するカム溝上をも
伝達可能とする構造とした。従って、一つの連通するカ
ム溝が互いに交差した状態であってもカムフォロワの駆
動が可能であり、更に、上記カム溝の交差点の位相をず
らせる必要もない。従って、上記カム溝の形状からカム
環2を短くまとめることができ、コンパクトなズームレ
ンズ鏡筒が実現できることになる。
【0023】図7は、上記第1実施例のズームレンズ鏡
筒の変形例を示すレンズ保持枠のカムフォロワ回りの斜
視図である。本変形例のものは該カムフォロワ16は、
第1のカムフォロワ部16aと第2のカムフォロワ部1
6bとが一体的に形成されているものである。そして、
レンズ保持枠14に配設される直進案内用突起14a上
に設けられた支持ピン15に上記カムフォロワ16は回
動自在に嵌入されている。また、図示されていないがカ
ムフォロワ16は支持ピン15からの抜け止めが施され
ている。このカムフォロワ部16aの方は、所定の径の
円筒形状を有する。また、カムフォロワ部16bは上記
カムフォロワ部16aとは異なる形状であって、前記カ
ムフォロワ11と同様に、溝部の所定のリードに合致し
た形状部を有し、長手方向の両端部が円筒面を形成して
いる。なお、この第2のカムフォロワ部16bの形状も
長円形の形状としてもよい。
【0024】図8、9は、カム環13のカム溝に上記カ
ムフォロワ16が嵌入する状態を示した図である。な
お、同図に示される12は固定枠の直進案内溝部を示し
ている。図8は、カムフォロワ16がリードの変化が小
さい部分のカム溝13a,13bに嵌入する状態を示す
図であって、図8の(A)が展開図の一部を示し、図8
の(B)が(A)のH−H断面を示している。この場
合、カムフォロワ部16aが嵌入する部分のカム溝13
aの幅と、カムフォロワ部16bが嵌入する部分のカム
溝13bの幅は略等しく、隙間は少ない。また、図9
は、カムフォロワ16がリードの変化が大きい部分のカ
ム溝に嵌入している状態を示し、図9の(A)が展開図
の一部を示し、図9の(B)が(A)のI−I断面を示
している。カムフォロワ部16aが嵌入する部分のカム
溝13cの幅は隙間はなく、カムフォロワ部16bが嵌
入する部分のカム溝13dは幅広とする。なお、上記カ
ム溝13a,13cも図示しないが前記第1実施例のも
のと同様に交差点を有しており、該交差点でのカムフォ
ロワ16の挙動に関しても前記第1実施例のものと同様
である。
【0025】次に、本考案の第2実施例を示すズームレ
ンズ鏡筒について説明する。前記第1実施例のものは、
レンズ保持枠を回動することなく光軸方向に進退自在に
支持する部材として固定枠を用いたが、本実施例のレン
ズ鏡筒では、図10の分解斜視図に示すように該固定枠
に代えて直進案内ロッド22,23を用いるものであ
る。該直進案内ロッド22,23は図示しないカメラ本
体に固着して支持されている。該ロッド22,23には
第1,2,3群レンズ保持枠24,25,26の支持用
貫通孔24a,25a,26aが挿入され、該レンズ保
持枠がそれぞれ摺動自在に支持される。また、第1,
2,3群レンズ保持枠24,25,26には、それぞれ
第1のカムフォロワ部となる円柱状のカムフォロワ2
7,28,29が固着されている。更に、上記カムフォ
ロワ27,28,29には第2のカムフォロワ部である
カムフォロワ30,31,32が回動自在に嵌入されて
いる。この形状は前記第1実施例のもののカムフォロワ
9,10,11と同様のものである。
【0026】そして、第1,2,3群レンズ保持枠2
4,25,26は、カメラ本体に回動自在に支持された
カム環21の内部に挿入される。該カム環21の内周に
は前記第1実施例のものと同様に第1、第2のカム溝が
形成されているカム溝21a,21b,21cが配設さ
れており、前記カムフォロワ27,28,29、ならび
に、カムフォロワ30,31,32が対応するカム溝に
嵌入される。なお、上記カム溝の形状は、前記第1実施
例のものと同一形状とする。更に、本実施例のレンズ鏡
筒においても、カム環21を回動せしめて各レンズ保持
枠24,25,26を進退せしめることになるが、その
進退時の動作は前記第1実施例のものの動作と同一であ
る。
【0027】次に、本考案の第3実施例を示すズームレ
ンズ鏡筒について説明する。前記第1,2実施例のレン
ズ鏡筒は保持枠が1本吊り構造のものであったが、レン
ズ保持枠の動きを更に安定したものとするため、本実施
例のレンズ鏡筒では保持枠が3本吊り構造を有するもの
とする。図11は、該レンズ鏡筒の分解斜視図を示して
おり、レンズ保持枠37,38,39にはそれぞれ3組
のカムフォロワが配設される。即ち、レンズ保持枠37
には3つの直進案内用突起37a上に第1のカムフォロ
ワ部である3つのカムフォロワ40が固着される。更
に、各カムフォロワ40に第2のカムフォロワ部である
3つのカムフォロワ43が回動自在に嵌入されている。
この第1,2のカムフォロワの形状は前記第1実施例の
もののカムフォロワの形状と同一である。また、レンズ
保持枠38,39に対しても同様に直進案内用突起38
a,39a上に第1のカムフォロワ部である3つのカム
フォロワ41,42が固着される。更に、各カムフォロ
ワ41,42に第2のカムフォロワ部である3つのカム
フォロワ44,45が回動自在に嵌入されている。
【0028】そして、これらのレンズ保持枠37,3
8,39は3つの直進案内溝35aを有する固定枠35
に嵌入される。更に、固定枠35にはカム環36が回動
自在に嵌入され、同時に、レンズ保持枠37,38,3
9の上記各カムフォロワ40,43等が第1のカム溝,
第2のカム溝を有するカム溝36a,36b,36cに
嵌入する。上記カム溝の形状も前記第1実施例のものと
同一である。
【0029】本実施例のレンズ鏡筒もカム環36を回動
せしめることによって、各レンズ保持枠37,38,3
9を進退移動せしめることになるが、そのカムフォロワ
のカム溝に対する挙動は第1実施例のものと同一であ
る。しかし、本実施例のものは、レンズ保持枠が3本吊
り構造であるため、カム溝の交差点はより多くなる。し
かし、上記第1,第2のカムフォロワ部と第1,第2の
溝を組み合わせた駆動機構により、より安定した保持枠
の進退駆動が行われる。
【0030】
【考案の効果】上述のように本考案のズームレンズ鏡筒
は、ズーム光学系部材と、ズーム光学系部材に設けられ
深さの異なる第1のカム溝と第2のカム溝に沿ってそれ
ぞれ移動する異なる形状の第1のカムフォロワ部と第2
のカムフォロワ部とを有するカムフォロワとを具備した
ので、カム溝が交差して配設されたとしても、カムフォ
ロワを具合よく所望の方向にカムフォロワをガイドして
駆動することができ、レンズ群の数に制限されることな
く、また、複雑なカム溝であっても、コンパクトにまと
めた鏡筒内に収容することのできるなど数多くの顕著な
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示すズームレンズ鏡筒の
分解斜視図。
【図2】上記図1のズームレンズ鏡筒の光軸方向に沿っ
た縦断面を示す図。
【図3】上記図1のズームレンズ鏡筒の光軸方向と直角
の縦断面を示す図。
【図4】上記図1のズームレンズ鏡筒のカム環のカム溝
の形状を示す図であって、(A)はその展開図、(B)
は(A)のD−D断面図、(C)は(A)のE−E断面
図を示す。
【図5】上記図1のズームレンズ鏡筒におけるリードの
変化が小さい部分のカム溝とカムフォロワの嵌入状態を
示す図であって、(A)は展開図として示したもので、
(B)は(A)のF−F断面図を示す。
【図6】上記図1のズームレンズ鏡筒のリードの変化が
大きい部分のカム溝とカムフォロワの嵌入状態を示す図
であって、(A)は展開図として示したもので、(B)
は(A)のG−G断面図を示す。
【図7】上記図1の第1実施例の変形例のズームレンズ
鏡筒におけるレンズ保持枠のカムフォロワ回りの斜視
図。
【図8】上記図7の変形例のズームレンズ鏡筒のリード
の変化が小さい部分のカム溝とカムフォロワの嵌入状態
を示す図であって、(A)は展開図で示した図であっ
て、(B)は(A)のH−H断面図を示す。
【図9】上記図7の変形例のズームレンズ鏡筒のリード
の変化が大きい部分のカム溝とカムフォロワの嵌入状態
を示す図であって、(A)は展開図で示した図であっ
て、(B)は(A)のI−I断面図を示す。
【図10】本考案の第2実施例を示すズームレンズ鏡筒
の分解斜視図。
【図11】本考案の第3実施例を示すズームレンズ鏡筒
の分解斜視図。
【図12】従来の保持枠が1本吊り構造であるズームレ
ンズ鏡筒の分解斜視図。
【図13】上記図12のズームレンズ鏡筒の各レンズ群
のズーミング時の移動曲線。
【図14】上記図12のズームレンズ鏡筒のカム環の回
動範囲を示す図。
【図15】上記図12のズームレンズ鏡筒のカム環のカ
ム溝の展開図。
【図16】別の従来のレンズ保持枠が3本吊り構造であ
るズームレンズ鏡筒のカム溝の展開図。
【図17】更に別の従来のレンズ保持枠が3本吊り構造
であるズームレンズ鏡筒のカム溝の展開図。
【図18】更に別の従来の2群構成でレンズ保持枠が3
本吊り構造であるズームレンズ鏡筒の各レンズ群のズー
ミング時の移動曲線。
【図19】上記図18のズームレンズ鏡筒のカム溝の展
開図。
【図20】更に別の従来の3群構成であって、カム環を
2回転回動させてズーミングを行うズームレンズ鏡筒の
レンズ保持枠の移動曲線を示す図。
【図21】上記図20のカム環のカム溝の展開図。
【符号の説明】
2,13,21,36………………カム環(ズーム光学
系部材) 2a,2b,2c,2d,2g,21a,21b,21
c,36a,36b,36c,52a,52b,52c
………………カム溝(第1のカム溝,第2のカム溝) 2e,2h,13a,13c……………………カム溝
(第1のカム溝) 2f,2i,13b,13d……………………カム溝
(第2のカム溝) 6,7,8,16a,27,28,29,40,41,
42………………カムフォロワ(第1のカムフォロワ
部) 9,10,11,16b,30,31,32、43、4
4,45………………カムフォロワ(第2のカムフォロ
ワ部)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ズーム光学系部材と、 ズーム光学系部材に設けられ深さの異なる第1のカム溝
    と第2のカム溝に沿ってそれぞれ移動する異なる形状の
    第1のカムフォロワ部と第2のカムフォロワ部とを有す
    るカムフォロワと、 を具備したことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
JP2740392U 1992-04-24 1992-04-24 ズームレンズ鏡筒 Expired - Lifetime JP2562760Y2 (ja)

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