JP2562295B2 - 狭指向性マイクロホン - Google Patents

狭指向性マイクロホン

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    • H04R—LOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00—Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20—Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/32—Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired directional characteristic only
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Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は狭指向性マイクロホンに関し、特に詳しく
言うと、指向性マイクロホンユニットと干渉パイプとに
より狭指向性したマイクロホンにおいて近接効果を改良
した狭指向性マイクロホンに関する。
［発明の技術的背景］ 指向性マイクロホンユニットの先端に干渉パイプを取
付けて指向性を狭くすることは従来より試みられてい
る。このような狭指向性マイクロホンにあっては、前方
音響端子と後方音響端子を有する単一指向性マイクロホ
ンを用い、前方音響端子に干渉パイプの一端を嵌合する
とともに、後方音響端子を自由音場に位置させている。
これによりかなり狭い指向性が得られるが、外部の風雑
音等を拾ったり、また音源が近いと低域を歪ませる近接
効果が高くなる欠点があった。これは前方音響端子の音
波導入口が干渉パイプの先端になり、低域における前方
音響端子と後方音響端子との距離が長くなるためであ
る。
［発明の目的］ この発明の目的は、指向性マイクロホンユニットと干
渉パイプを有する指向性マイクロホンにおいて、簡単な
構成により風雑音や近接効果を低くすることができる狭
指向性マイクロホンを提供することである。
［発明の構成］ 上記目的を達成するため、この発明は、前方音響端子
および後方音響端子を有する単一指向性マイクロホンユ
ニットと、このマイクロホンユニットと協働して狭指向
性を奏する先端が開口された干渉パイプとを有し、前記
マイクロホンユニットを同干渉パイプの後端内に装着し
てなる狭指向性マイクロホンにおいて、前記干渉パイプ
の前記後方音響端子上に位置する部分には、自由音場に
通ずる複数の音波導入口が所定の間隔をもって形成され
ているとともに、前記マイクロホンユニットの外周と前
記干渉パイプの内周面との間には、前記後方音響端子と
前記前方音響端子とを連通させるローパスフィルタとし
ての間隙が設けられていることを特徴としている。
［実施例］ 以下、この発明を図面に示す一実施例について説明す
ると、１はアルミニウム等の金属で構成され、その軸方
向両端が開口した干渉パイプで、その先端から後端にわ
たってその内周面には軸方向に間隔をおいて複数個の音
響抵抗用の開口２が設けられている。これら開口２の上
面を覆うように干渉パイプ１の上面には不織布等で構成
された音響抵抗材３が貼着されている。複数の開口２は
円周方向に180度の間隔をおいた部分にも形成され、同
様に音響抵抗材３が貼着されている。この開口２の列に
対して円周方向に90度の間隔をおいてかつ先端から後端
にわたってその円周面には軸方向に長い長孔４が軸方向
に間隔をおいて複数個設けられている。これら長孔４の
上面を覆うように干渉パイプ１の上面にはフッ化ビニリ
デンのような合成樹脂の薄膜で構成されたダイヤフラム
５が貼着されている。これら長孔４とダイヤフラム５は
干渉パイプ１内の共振を防止し、位相変化および導入音
波をコントロールするためのものである。ダイヤフラム
５の大きさおよびその張力は希望する位相変化および干
渉パイプ１の側部から導入される音波の大きさにしたが
って設定すればよい。
干渉パイプ１の後端にはその円周方向に間隔をおいて
複数個の音波導入口６が形成されており、これら音波導
入口６上を覆うようにフェルト、ナイロンメッシュ等の
不織布で構成された干渉材７が取付けられている。干渉
パイプ１の後端には、マイクロホン操作用のスイッチ
（図示しない）等を有するグリップ８の先端が嵌合され
ている。
単一指向性のマイクロホンユニット９は、その外周が
干渉パイプ１の内径より小さく構成されており、前方音
響端子10と後方音響端子11とを有し、その後端はグリッ
プ８の先端に取付けられている。グリップ８の先端には
干渉パイプ１の後端が嵌合される段部12が形成され、こ
れによりマイクロホンユニット９は干渉パイプ１の後端
内にその外周部と干渉パイプ１の内周面との間に間隔を
おいて収納される。干渉パイプ１の音波導入口６はマイ
クロホンユニット９の後方音響端子11上に位置するよう
に配置されている。
このように、マイクロホンユニット９は干渉パイプ１
内に収納されており、かつ後方音響端子11上には自由音
場に通じる音波導入口６が設けられるとともに、干渉パ
イプ１の内部に前方音響端子10と連通するローパスフィ
ルタとしての間隙が設けられているので、低域における
音響端子間の距離は主に単一指向性マイクロホンユニッ
ト９の音響端子10,11間の距離に支配されることにな
る。さらに干渉パイプ１がウインドスクリーン的な働き
をするため、低い周波数成分と主としたスペクトルを有
する風雑音や近接効果を減少させることができる。また
マイクロホンユニット９の外周と干渉パイプ１の内径と
の間隙にシャッターあるいはフェルト等の音響抵抗（図
示しない）を設けたり、イナータンスを変化させること
によって音圧傾度を変化させることができる。これによ
り、中低域の指向性を双指向性、ハイパーカーディオイ
ドそしてカーディオイドと変化させることができる。
また、このように干渉パイプ１内に収納されたマイク
ロホンユニット９の後方音響端子11上に音波導入口６を
設けかつ干渉パイプ１の内部に前方音響端子10と連通す
る間隙を設けるとともに、干渉パイプ１の先端を開口し
たマイクロホンの周波数応答を測定した結果を第６図に
示す。この特性図から判るように、正面からの音波、す
なわち０°の応答特性を見るとその帯域全般にわたって
略平坦化され、横からの音波である90°や後方からの音
波である180°からの音を拾うことなく収音することが
できる。これに対し、干渉パイプ１の先端を閉じてしま
うと、第７図に示すように、０°の場合の周波数応答特
性にうねりが生じてしまう。これは、干渉パイプ１の内
部に前方音響端子10と連通する間隙を設けた場合、干渉
パイプ１の先端が解放されていないとこの間隙音響質量
と干渉パイプ１の内部容積による音響容量で共振するた
めである。更に、180°からの音に対する応答特性が150
Hz以上では90°からの音の応答特性より高くなり、特に
300Hz付近や１〜2KHz付近ではその利得が０°に近づい
て、後からの音を拾ってしまう欠点があり、指向性が悪
くなってしまう。
［発明の効果］ 以上のようにこの発明の狭指向性マイクロホンは、干
渉パイプ内に指向性マイクロホンユニットをその外周が
干渉パイプの内周と間隔をおいて位置するように挿入す
るとともに、マイクロホンユニットの後方音響子上に位
置する干渉パイプに音波導入口を複数設けるという非常
に簡単な構成により、従来の狭指向性マイクロホンに比
べて風雑音や近接効果を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
第１図はこの発明による狭指向性マイクロホンの全体を
示す斜視図、第２図は干渉パイプとグリップ部を分離し
て示す平面図、第３図は第２図のA-A線に沿って切断し
て示す横断面図、第４図は第２図のB-B線に沿って切断
して示す横断面図、第５図は干渉パイプとグリップ部と
の接続状態を示す縦断面図、第６図はこの発明によるマ
イクロホンの周波数応答を測定した特性図、第７図は第
６図の応答特性を奏するマイクロホンの干渉パイプの先
端を閉じた場合の周波数応答を測定した特性図である。 図面において、１は干渉パイプ、６は音波導入口、７は
干渉材、９はマイクロホンユニット、10は前方音響端
子、11は後方音響端子である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】前方音響端子および後方音響端子を有する
    単一指向性マイクロホンユニットと、このマイクロホン
    ユニットと協働して狭指向性を奏する先端が開口された
    干渉パイプとを有し、前記マイクロホンユニットを同干
    渉パイプの後端内に装着してなる狭指向性マイクロホン
    において、前記干渉パイプの前記後方音響端子上に位置
    する部分には、自由音場に通ずる複数の音波導入口が所
    定の間隔をもって形成されているとともに、前記マイク
    ロホンユニットの外周と前記干渉パイプの内周面との間
    には、前記後方音響端子と前記前方音響端子とを連通さ
    せるローパスフィルタとしての間隙が設けられているこ
    とを特徴とする狭指向性マイクロホン。
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