JP2561989Y2 - カビ取りシート - Google Patents

カビ取りシート

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JP2561989Y2
JP2561989Y2 JP1434392U JP1434392U JP2561989Y2 JP 2561989 Y2 JP2561989 Y2 JP 2561989Y2 JP 1434392 U JP1434392 U JP 1434392U JP 1434392 U JP1434392 U JP 1434392U JP 2561989 Y2 JP2561989 Y2 JP 2561989Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、主に壁や天井などに発
生したカビの除去に使用し、安全にしかも簡単に処理で
きることを目的とするカビ取りシートの構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、カビ取り剤としては、塩素系漂白
剤を含有した液体型が多い。これは次亜塩素酸の酸化反
応を利用したもので、液体をカビの発生した個所へ直
接、噴霧することにより短時間で効果が得られる。ま
た、特開昭61−42600号公報においては、酸素系
漂白剤を含有するカビ取り剤組成物が固体表面のカビ除
去に有効であることを記載されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、液体状の塩素
系漂白剤は、目や皮膚に触れると害があり、カビ取り時
に目や皮膚に触れることがあって危険性が大きく、特に
身長より高い位置に噴霧する場合は目や皮膚に触れ易く
特に危険性が大きい。また、カビ取り剤の使用は、浴室
など気密性の高い室内において多いため、カビ除去作業
中の急激な塩素ガス発生により人間の呼吸器官が侵され
るという、安全性に関する問題がある。さらに有効性分
を安定させるためにpHを高くしているので、カビ除去
後の洗浄も容易ではなく、その洗浄に手間がかかって二
重の手間となる。一方、酸素系漂白剤を含有するカビ取
り剤は安全性の面においては優れているが、塩素系漂白
剤を含有するものに比べ、効力が劣る。
【0004】本考案は、塩素系漂白剤の優れたカビ取り
効果を安全かつ簡単に利用することを目的としたもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、液体状の塩素
系漂白剤を噴霧させる方法によらず、シート状物をカビ
発生個所に直接貼着させることによってカビ除去を行う
ことができるように、シート状物の構造を塩素系漂白剤
が直接人体に触れず、かつカビ除去作業中に発生した塩
素ガスが漏れにくい構造にすることにより上記課題を解
決したものである。
【0006】即ち、本考案は、水との反応により次亜塩
素酸を生成する塩素系漂白剤を含有した保水性反応層の
一方の面に通気性フィルムが配され、他方の面にガスバ
リアー性フィルムが配された三層構造を有するカビ取り
シートにおいて、さらに保水性反応層の側面および通気
性フィルムの周縁を該ガスバリアー性フィルムで被覆
し、通気性フィルム側の面の周縁に粘着性接着剤層を設
けたものである。
【0007】水との反応により次亜塩素酸を生成する物
質としては、例えば、ジクロロイソシアヌル酸カリウ
ム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、1,3,5−
トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸な
どの塩素化イソシアヌル酸あるいは、これらのアルカリ
金属塩の無水塩、含水塩等が挙げられるが、物質の安定
性の面からジクロロイソシアヌル酸カリウム、ジクロロ
イソシアヌル酸ナトリウムが好ましい。
【0008】上記、次亜塩素酸を生成する塩素系漂白剤
は、2時間当り、その添加量の10〜100%が水と反
応するのが望ましく、そのためには次亜塩素酸を生成す
る塩素系漂白剤の添加量を1.0×10-3g/cm2
上とすれば良い。
【0009】2時間当りの反応が10%未満であると、
次亜塩素酸の生成に時間がかかり、カビ除去の効率が悪
くなる。しかも次亜塩素酸の反応に時間がかかり実際の
使用に際して10時間以上となり、実用性に欠ける。ま
た2時間当りの反応が100%を越えると、被処理物に
シートを貼る前に反応が進みすぎてカビ除去の効果が期
待できない。また、反応が進みすぎるために多量の塩素
ガスが発生する可能性が大きく、安全性の面でも問題と
なる。
【0010】したがって次亜塩素酸を生成する塩素系漂
白剤の添加量は、1.0×10-3g/cm2 〜1.0×
10-2g/cm2 が好ましく、1.0×10-3g/cm
2 未満であると次亜塩素酸の生成量が少なく、カビ除去
の効果が期待できない。
【0011】反応が遅い場合には促進剤、活性化剤等を
さらに添加すると良い。促進剤、活性剤としては、例え
ば、無水メタ珪酸ナトリウム、ニトリロトリアセテー
ト、無水炭酸ナトリウム、シュウ酸等を挙げることがで
きる。
【0012】保水性反応層としては、次亜塩素酸を生成
する塩素系漂白剤を分散、保持させることができるもの
であれば良いが、好ましくは次亜塩素酸を生成する塩素
系漂白剤の10倍以上の水を保水もしくは吸水できるも
のが良い。これに使用するものとしては、粉砕パルプを
用いた不繊布や、粉砕パルプを用いた不繊布に高分子吸
収剤を配合したもの等が好ましい。さらに必要に応じて
保水性反応層の両面あるいは片面を木材ティッシュ等の
吸収性素材で包み込んでも良い。
【0013】通気性フィルムは、次亜塩素酸の生成に必
要な水を保水性反応層へ供給できるよう、また保水性反
応層で生成した次亜塩素酸の酸化によるカビ除去がカビ
発生面に対して有効に行われるよう、カビが発生した壁
や天井と接する面に配されるものである。この通気性フ
ィルムとしては50〜500ml/cm2 /secの通
気度有する不織布シートが好ましく使用できる。通気度
が50ml/cm2 /sec未満であると次亜塩素酸の
酸化によるカビ除去がカビ発生面に対して十分に行われ
ず、500ml/cm2 /secよりも大きくなると、
フィルムが粗となりすぎて使用前に保水性反応層内の塩
素系漂白剤が脱落する可能性がある。
【0014】ガスバリアー性フィルムは、カビ除去作業
中に反応層から発生する塩素ガスがカビ発生面と反対の
面から放出するのを防ぐために、保水性反応層のもう一
方の面つまり通気性フィルムの反対側の面を被覆するも
のであり、さらにシート周囲から塩素ガスが漏れないよ
うに反応層の側面および通気性フィルムの周縁までを被
覆するものである。このため、ガスバリアー性フィルム
は塩素ガスを通過させず、かつ塩素ガスに対する耐久性
が必要とされる。これに使用するものとしては例えば、
厚さ20〜200μmのポリプロピレンやポリエチレン
のフィルムが挙げられる。
【0015】また、カビ取りシートを壁や天井に固定さ
せるためと、固定により密閉状態を形成させてカビ除去
作業中に発生した塩素ガスを遮蔽するために、壁や天井
と接する面の周縁に粘着性接着剤層を設けてある。その
粘着性接着剤層としては市販の両面テープのような粘着
性シートが好ましく使用できる。
【0016】
【考案の作用】以上のように本考案のカビ取りシートに
おいて、保水性反応層は塩素系漂白剤を保持し、この塩
素系漂白剤は水を付与されることによりカビ除去に有効
な次亜塩素酸を生成する。通気性フィルムは、次亜塩素
酸の酸化によるカビ除去をカビ発生面に対して有効に行
わせしめ、不使用時においては保水性反応層中の塩素系
漂白剤の脱落を防止する。ガスバリアー性フィルムは発
生した塩素ガスが、カビ発生面と反対の面のおよびシー
ト周囲から放出されるのを防止する。そして粘着性接着
剤層はカビ発生面へのカビ取りシートの貼り付けを容易
にするとともに、カビ除去作業中密閉状態を形成させ、
カビ取りシート周囲から塩素ガスの漏れを防ぐ作用をす
る。
【0017】
【実施例】図1は、本実施例のカビ取りシートの断面図
であり、図2は本実施例のカビ取りシートの斜視図であ
る。
【0018】粉砕パルプを用いて目付500g/m2
粉砕パルプシート1とし、このシート1を振動させなが
ら、塩素系漂白剤2としてジクロロイソシアヌル酸ナト
リウムを表1に示す条件で均一に散布添加し、保水性反
応層3を形成させた。
【0019】この保水性反応層3の上下面を目付20g
/m2 の上下木材ティッシュ4,5で包み込み、さらに
上木材ティッシュ4の面上へ芯がポリプロピレン、鞘が
ポリエチレンの繊度2デニール、繊維長5mmの芯鞘型
複合繊維を用いた目付36g/m2 の通気性を有する不
織布6を配して通気性フィルムとした。また下木材ティ
ッシュ5の下面側に、ガスバリアー性フィルム7として
厚さ100μmのポリプロピレンフィルムを配し、上記
不織布6の周縁まで包み込んだ。次に不織布6側の周縁
に、粘着性接着剤層8として両面接着剤テープを貼り付
けることにより、本実施例のカビ取りシートAを作成し
た。
【0020】このカビ取りシート(A)に30mlの水
を供給し、両面接着テープのシールを剥がしてカビを発
生させた個所に貼着し、貼着2時間後のカビ取り効果を
肉眼で観察したところ、カビは完全に除去されていた。
その結果を表1に示す。尚、このカビ除去作業中、塩素
ガス特有の刺激臭は感じられず、塩素ガスの漏れは認め
られなかった。
【0021】
【表1】
【0022】表1中のカビ取り効果の評価は次の通りで
ある。○:カビ取りシート貼着時間後、カビが完全に
除去された状態。△:カビ取りシート貼着時間後、カ
ビが一部残った状態。
【0023】表1に記載の如くジクロロイソシアヌル酸
ナトリウムの添加量を0.8g×10 −3 /cm とし
たカビ取りシートを上記と同様の方法で作成し、これに
30mlの水を供給して、両面粘着テープのシールを剥
がしてカビを発生させた個所に貼着し、貼着2時間後の
カビ取り効果を肉眼で観察したところ、カビが一部残っ
て居り、カビ除去は不完全であった。
【0024】
【考案の効果】以上のように本考案のカビ取りシート
は、水を付与して貼着させるだけで容易にカビ除去がお
こなえるうえ、水を付与して次亜塩素酸を生成させるの
で予め液状製品のようにpHを高くしておく必要がな
く、カビ除去後の洗浄が不要または簡単である。また塩
素系漂白剤は、徐々に反応するように添加されているた
め、カビ除去作業中に発生する塩素ガスの発生も徐放的
であり、さらに発生した塩素ガスは塩素ガス遮蔽用のガ
スバリアー性フィルムと、貼着のための粘着性接着剤層
によって遮蔽されるので、人体に対する安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のカビ取りシートの断面図である。
【図2】本考案のカビ取りシートの斜視図である。
【符号の説明】
A…カビ取りシート、2…塩素系漂白剤、3…保水性反
応層、4…上木材ティッシュ、5…下木材ティッシュ、
6…通気性を有する不織布、7…ガスバリアー性フィル
ム、8…粘着性接着剤層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−360805(JP,A) 特開 昭64−31703(JP,A) 特開 平2−127266(JP,A) 実開 昭59−123101(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水との反応により次亜塩素酸を生成する
    塩素系漂白剤を含有した保水性反応層の一方の面に通気
    性フィルムが配され、他方の面にガスバリアー性フィル
    ムが配された三層構造を有するカビ取りシートにおい
    て、該ガスバリアー性フィルムが保水性反応層の背面お
    よび通気性フィルムの周縁を被覆し、さらに通気性フィ
    ルム側の面の周縁に粘着性接着剤層が設けられて成るこ
    とを特徴とするカビ取りシート。
  2. 【請求項2】 上記塩素系漂白剤の有効成分がジクロロ
    イソシアヌル酸カリウム、またはジクロロイソシアヌル
    酸ナトリウムであり、塩素系漂白剤の添加量が1.0×
    10-3g/cm2 〜4.9×10-3g/cm2 であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のカビ取りシート。
  3. 【請求項3】 上記通気性フィルムが50〜500ml
    /cm2 /secの通気度を有する不織布シートである
    ことを特徴とする請求項1記載のカビ取りシート。
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