JP2001212166A - 使い捨てカイロ - Google Patents

使い捨てカイロ

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JP2001212166A
JP2001212166A JP2000025510A JP2000025510A JP2001212166A JP 2001212166 A JP2001212166 A JP 2001212166A JP 2000025510 A JP2000025510 A JP 2000025510A JP 2000025510 A JP2000025510 A JP 2000025510A JP 2001212166 A JP2001212166 A JP 2001212166A
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Noriyasu Mizushima
紀恭 水島
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SANPO KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効発熱温度40℃〜60℃を10時間以上
持続する発熱剤を確実に製造でき、而もこれをカイロと
して使用後、その使用済みの発熱剤の資材をマグネシウ
ム肥料として有効に活用できる使い捨てカイロを提供す
る。 【解決手段】 通気性の袋内に発熱剤を収容封口して成
る使い捨てカイロにおいて、該発熱剤は鉄粉30〜65
重量%、マグネシウム塩1.5〜5重量%、水15〜3
0重量%及び活性炭5〜15重量%から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨てカイロに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の使い捨てカイロは、鉄粉、反応助
剤として塩化ナトリウム及び水から成る発熱剤を通気性
袋内に収容し、封口して成るものが一般であり、これを
使用時まで非通気性の外袋内に収容密封包装されて保管
され、製品として市販されている。その使用時には、そ
の使い捨てカイロを外袋から取り出し使用するものであ
る。かゝる使い捨てカイロとしては、そのまゝ使用者の
着衣内に収納して使用される貼れないタイプと、該使い
捨てカイロの外面に粘着剤層とその外面に剥離紙を設け
た構成とし、これを直接人体又は下着等に貼着して使用
される貼れるタイプとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
の使い捨てカイロは、使用後廃棄されるため、環境を汚
染し、使用後の発熱剤として使用した資材は無駄となる
ばかりでなく、特に反応助剤として一般に使用されてい
る塩化ナトリウムは、土壌を不毛なナトリウム土壌とし
たり、河川を汚染するなどの塩害問題を生ぜしめる。従
って、使い捨てカイロとして使用時に有効発熱温度40
〜60℃を10時間以上持続できるもの、即ち、詳細に
は、有効発熱温度40℃以上の温度を10時間以上持続
し、且つ最高温度が適温である60℃にとゞめる温度特
性を有するものを確実に製造できるようにすると共に、
廃棄しても上記の環境問題を生ずることがなく、更に
は、使用済みの発熱剤を有用な資源として無駄なく積極
的に有効に利用できる発熱剤から成る使い捨てカイロを
開発することが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来市販
の使い捨てカイロの上記の課題を解消し、上記の要望を
満足する使い捨てカイロを提供するもので、通気性の袋
内に発熱剤を収容封口して成る使い捨てカイロにおい
て、該発熱剤は鉄粉30〜65重量%、1種又は2種以
上のマグネシウム塩1.5〜5重量%、水15〜30重
量%及び活性炭5〜15重量%から成ることを特徴とす
る。更に本発明は、上記の使い捨てカイロにおいて、鉄
粉の反応性を向上すると共に発熱持続性を良好に制御さ
れ、且つコンパクトな使い易い使い捨てカイロを提供す
るもので、上記本発明の上記発熱剤に、多孔性保水剤6
〜15重量%を配合して成ることを特徴とする。更に本
発明は、上記の使い捨てカイロにおいて、更に利用価値
の高い使い捨てカイロを提供するもので、該マグネシウ
ム塩は、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム及びクエ
ン酸マグネシウムの3種から成る組成物であることを特
徴とする。更に本発明は、上記の本発明の使い捨てカイ
ロを使用後に廃棄することなく有効に利用するようにし
た使い捨てカイロを提供するもので、上記本発明の使い
捨てカイロを使用した後、その使用済みの発熱剤を肥料
として用いることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の使い捨てカイロについて
以下に詳細に説明する。本発明の使い捨てカイロに使用
する発熱剤の基本的な成分組成は、少なくとも鉄粉、マ
グネシウム塩、水及び活性炭の混合物から成り、好まし
くは、更にこれにバーミキュライト、木粉、リンターパ
ルプ等の多孔性保水剤を混合したものから成る。
【0006】本発明の発熱剤の特徴の1つは、発熱剤の
反応助剤として従来使用されて来たナトリウム塩の使用
を廃し、その代わりにマグネシウム塩を用いたことであ
る。これにより、この発熱剤を使用後廃棄しても従来見
られたナトリウム塩による塩害を解消でき、而も安全に
廃棄できると共に、積極的には後記するように肥料とし
て利用することができる効果をもたらすものである。
【0007】本発明の発熱剤の更なる特徴は、次の点に
在る。即ち、使い捨てカイロとして人体又は衣類に貼り
又は貼らないで使用した場合、一般に望まれる快適で且
つ有効な発熱温度特性を確実に発揮し得る温度特性を有
するもの、即ち、JIS規格S4100による測定にお
いて、20分以内の立ち上がり時間で有効発熱温度40
℃以上を10時間以上持続し得られ、最高温度70℃以
下、特に快適な最高温度60℃にとゞまる温度特性を有
するものを確実に提供するべく鋭意研究を重ねた結果、
その発熱剤を構成するため混合される鉄粉、マグネシウ
ム塩、水及び活性炭の夫々の成分の配合量を請求項1又
は2に記載のように夫々限定した組成で構成することに
より、目的とする上記の温度特性を有する発熱剤を見出
したものである。
【0008】具体的に本発明の使い捨てカイロの通気性
袋内に収容されて使用される発熱剤について詳述する。
本発明の使い捨てカイロとして使用する発熱剤中の鉄粉
の含有量は、30〜65重量%とする。30重量%未満
では40℃以上の発熱温度が得られなかったり、立ち上
がり時間が20分以上かゝったりする。他方、鉄粉の含
有量が65重量%を超えると、使い捨てカイロとして使
用したとき、発熱温度が60℃を超えて熱過ぎ、使用が
不快となる傾向があり、特に皮膚の弱い使用者にとり損
傷を与える危険性がある。
【0009】鉄粉の種類は特に制限されないが、就中、
鉱石等を還元して製造される還元鉄粉、溶液から噴霧し
て製造されるアトマイズ鉄粉、鋳鉄素材を破砕して製造
される鋳鉄粉が好ましい。また、還元鉄粉と鋳鉄粉又は
アトマイズ鉄粉と鋳鉄粉の混合物は所要の40℃に達す
るまでの時間、いわゆる立ち上がり時間20分以内を著
しく短縮でき好ましい。
【0010】また、発熱剤中のマグネシウム塩の含有量
は、発熱剤中1.5〜5重量%とする。1.5重量%未
満では充分な発熱温度が得られるまで時間がかゝりす
ぎ、JIS S4100で規定する20分以内で40℃
とならない嫌いがあり好ましくない。他方、5重量%を
超えると発熱反応が急激に進むため、本発明の目的とす
る有効発熱温度40〜60℃を10時間以上持続するこ
とができず使い捨てカイロとして不適となる嫌いがあ
る。
【0011】本発明者は、発熱剤の反応助剤として少な
くとも1種のマグネシウム塩を使用すると、従来の発熱
剤の反応助剤として使用する塩化ナトリウムを使用する
場合と異なり、その使用済みの発熱剤を廃棄しても従来
の土壌や河川に対するナトリウムによる塩害を生ずる不
都合を解消すると共に安心して廃棄できるばかりでな
く、むしろ積極的にマグネシウム肥料として有効に利用
することを知見した。マグネシウム塩としては、各種の
マグネシウム塩が使用され、特に限定されないが、好ま
しくは、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸
マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、腐食酸マ
グネシウムなどの各種のマグネシウム塩のグループから
適宜選択してその1種又は2種以上を使用することがで
きる。
【0012】本発明の発熱剤中の水の含有量は、15〜
30重量%が好ましい。15重量%未満では発熱反応が
充分でなく、40℃以上を10時間以上持続することが
困難となる。他方、30重量%を超えると鉄粉が濡れす
ぎてその発熱反応が阻害される。
【0013】本発明の発熱剤中の活性炭の含有量は、5
〜15重量%とする。上記鉄粉の水の介在下での空気中
の酸素との酸化反応を持続させるために5重量%未満で
は鉄の酸化反応を邪魔する反応過程で発生する水素を充
分に吸着除去する量として不足し、酸化反応が継続でき
なくなる傾向がある。他方、15重量%を超えると嵩張
り且つ不経済である。
【0014】尚、更に、上記の本発明の組成から成る発
熱剤中にパーミキュライト、木粉等多孔性保水剤の粉体
の含有量は6〜15重量%とする。これにより、所定量
の含有水をこの微粒子に吸着させ、これを介して分散さ
せ、鉄粉との反応を均一且つ良好に行わせることができ
且つ持続時間を増大できる。但、6重量%未満ではその
分散効果が低下する傾向があり、他方、15重量%を超
えると発熱剤が、従って、これを収容した内袋から成る
使い捨てカイロが嵩張り、コンパクトな取り扱い易い製
品が得られず好ましくない。
【0015】上記本発明の発熱剤は、適度に通気性を有
する袋に収容し、加熱シールなどで封口されて使い捨て
カイロとされる。上記の本発明の通気性を有する袋は、
一般には、フィルム又は不織布から成る通気性シート或
いはこれらのシートをラミネートして成る通気性シート
を材料として用い袋状としたものである。更に詳細に
は、不織布類と多孔質シート類との積層シート、不織布
類にプラスチックフィルムをラミネートした積層シート
に歯型等により機械的に穿孔したもの、不織布類又は多
孔質シート類に、予め通気孔を設けたプラスチックフィ
ルムをラミネートしたものなどがあり、特に好ましく
は、多孔質シート類と不織布類との積層シート又はポリ
エチレン繊維を積層して加熱加圧して作製される通気性
シートが用いられる。不織布類又は多孔性シート類とし
て市販のものには、商品名:NFシート(徳山曹達社
製)、商品名:セルポア(積水化学社製)、商品名:ブ
レスロン(日東電工社製)、商品名:コージンTSF
(興人社製)、商品名:タイベック(デュポン社製)な
どがある。環境汚染防止の見地から、発熱剤を収容する
通気性袋の材料としては、焼却時にダイオキシンが発生
する塩ビフィルムの使用は避け、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどの塩素を含まないフィルム又は不織布又は
これらのラミネートシートから成るものを使用すること
が好ましい。
【0016】本発明の発熱剤を収容し封口した通気性袋
から成る使い捨てカイロは、従来と同様に、使用者の着
衣内に単に腹巻きなどの所望個所に挿入して使用する貼
れないタイプと、該使い捨てカイロの片面に粘着剤塗布
面を形成し、その塗布面に剥離紙を貼着して成り、使用
時に剥離紙を剥がし、その粘着剤塗布面で人体の所望個
所に或いは着衣の所望個所に貼着して使用される貼れる
タイプとに構成することができる。
【0017】本発明の使い捨てカイロの通気性袋は、少
なくともその片面を通気性シートで構成する。その具体
例として次のように作製したものを使用してもよい。即
ち、一方の面を通気性シートで、他方の面を非通気性シ
ートで構成し、その両シート面との間に貼るタイプ又は
貼らないタイプに応じた所定量の本発明の発熱剤を挟持
し、その四周縁のシール代を熱融着により封口結着し貼
れないタイプに構成した。また、必要に応じ、その片面
の非通気性シートの外面に必要に応じ粘着性の塗布層を
形成し、その外面に剥離紙を貼着して成る貼れるタイプ
に構成する。この場合、通気性シートとしては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体などの非塩素系から成り、厚さ20μm〜
0.5mm程度の合成樹脂フイルムが好ましい。該フイ
ルムの外面には、通気性を邪げないように部分的に施し
た接着剤を介して不織布を貼着して強靭なラミネートシ
ートに構成するようにしてもよい。この場合、該不織布
としては、ポリアミド(ナイロン系)、ポリオレフィ
ン、ポリエステル等の非塩素系の合成繊維製不織布や天
然繊維製不織布から成り、厚さは50μm〜1mm程度
のものが好ましく用いられる。また、該接着剤として
は、ポリオレフィン系樹脂と無機充填剤とを含む接着剤
又はアクリル系接着剤が好ましく使用される。一方、そ
の非通気性フィルムも非塩素系のフィルムを使用するこ
とが好ましい。また、上記の通気性を有するラミネート
シートは、厚さ70μm〜1.5mm程度とし、就中、
0.1mm〜1.5mm程度のものが好ましく使用され
る。また、上記の非通気性シートとしては、非通気性フ
ィルムが使用され、好ましくは、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン系フィル
ム、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポ
リアミド等の非塩素系合成樹脂フイルムが使用され、そ
の厚さは20μm〜0.5mm程度のものが好適に用い
られる。また、非通気性シートとしては、非通気性の不
織布が使用できる。また、上記の粘着剤としては、アク
リル系、ウレタン系、ゴム系、シリコン系、ポリイソプ
レン系、ポリイソプチレン系、スチレン−イソプチレン
−スチレン(SIS)系、スチレン−イソプレン系、ポ
リアクリル酸系の水溶性高分子等の粘着剤が好ましく使
用される。
【0018】本発明の使い捨てカイロは、即ち、該発熱
剤を収納した通気性の内袋は、製造後、非通気性の角形
の非通気性シートから成る外袋に入れ封口し密封製品と
する。この外袋もポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
(PVDC)などの塩素系合成樹脂製ではなく、延伸ポ
リプロピレン(OPP)、エチレン酢酸ビニル共重合体
(EVA)等の非塩素系樹脂製のものを使用することが
好ましい。これにより、その製品を使用後、外袋及び内
袋は廃棄焼却されてもダイオキシンの発生により環境を
汚染することがない。
【0019】本発明の使い捨てカイロの具体的な実施例
につき説明する。 実施例1〜5 下記表1の実施例1〜5に示す5種類の本発明の発熱剤
25gづつを、一方の面を厚さ100μmの通気性ポリ
プロピレン製多孔性フィルムの外面に厚さ20μmのナ
イロン不織布を部分接着して成るラミネートを材料と
し、その他方の面を厚さ100μmの非通気性ポリエチ
レンフィルムを材料として作製した95mm×130m
m角の強靭な袋に夫々充填した後、その開口部を夫々ヒ
ートシールし、更にその非通気性フィルムの外面に粘着
剤層を塗布して製造した本発明の使い捨てカイロ実施例
1〜4を用意する一方、比較のため、同表1の比較例1
〜3に示す3種類の発熱剤25gづつを、上記と同じ材
質から製造した袋に夫々充填しその開口部をヒートシー
ルし同様にその非通気性フィルムの外面に粘着剤層を塗
布して製造した比較用の使い捨てカイロ比較例1〜3を
用意し、その夫々を非通気性の外袋に容れ密封して試験
に供するまで保存した。次に、その夫々の試供品につ
き、外袋を破り、その夫々の使い捨てカイロにつき、温
度特性を評価するため、JIS S4100−1996
に定める方法で試験し、夫々の発熱温度特性を調べた。
その夫々の最高温度及び持続時間は、表1に示す通りで
あった。
【0020】
【表1】
【0021】その試験結果は、表1に明らかなように、
本発明の実施例1〜5の使い捨てカイロの最高温度は6
0℃以下にとゞまり、その有効発熱温度40℃〜60℃
の持続時間は10時間以上を充分に超えた。また、実施
例1と実施例2〜5を対比し明らかなように、多孔性吸
水剤を添加したときは、持続時間が延びることが判っ
た。尚、表に示さなかったが、実施例1〜5の立ち上が
り時間は、全て5分程度であった。一方、比較例1は、
従来の反応促進剤として塩化ナトリウムを使用した比較
例1の使い捨てカイロは、本発明の使い捨てカイロと同
様に最高温度は60℃以下で有効発熱温度40℃〜60
℃の持続時間は10時間以上を示したが、比較例2及び
3の使い捨てカイロは、夫々本発明の上限である鉄粉の
含有量65重量%を超えた70重量%を含有する発熱剤
と本発明の上限であるマグネシウム塩の含有量5重量%
を超えた6重量%を含有する発熱剤を使用したので、そ
の最高温度は夫々65℃、70℃と所要の60℃を超え
而もその持続時間ははるかに10時間以下で、10時間
以上を維持しないので、使い捨てカイロとして不適であ
ることが判る。この他、発熱剤中の組成を色々に変えて
試験したが、例えば、発熱剤中の鉄粉を25重量%、上
記マグネシウム塩を1重量%、水10重量%を夫々の成
分の下限量未満を含有せしめた3種類の発熱剤を使い捨
てカイロとして夫々用いて上記の試験を試みたが、その
結果は、最高温度は40℃に達せず、或いは40℃〜6
0℃の有効発熱温度を10時間以上持続することができ
ず、使い捨てカイロとして不適であることが判った。
【0022】本発明の使い捨てカイロは、良好に使用さ
れた後は、廃棄されてもナトリウム塩を含まないので、
塩害などの環境を汚染することがなく安全である。本発
明は、更にこの使用した後の使用済みの発熱剤の資材を
特にマグネシウム肥料として用いることに在る。この場
合、発熱剤を収納する通気性袋として、非塩素系の材料
で作製したものを使用すれば、焼却処分されてもダイオ
キシンを発生しないので、環境を汚染することなく有利
である。尚、使い捨てカイロを密封した外袋も非塩素系
の材料で作製したものを使用することにより、同様に有
利である。
【0023】使用後の発熱剤は、特にマグネシウム塩を
含有するので、特にマグネシウムの欠乏した土壌にマグ
ネシウム肥料として散布し用いることができる。このよ
うに、本発明の発熱剤は、カイロとして使用後、マグネ
シウム肥料として有効に使用できる。これに対し、比較
例1に示すような従来の使い捨てカイロは、発熱剤中に
ナトリウム塩を含有するので、カイロとしては有用であ
るが、使用後廃棄すればその廃棄が問題となるばかりで
なく、植物の生育を損なうなどの塩害問題を起こし、肥
料としてはむしろ有害となり、利用価値のない不都合を
有する。この点において本発明の使い捨てカイロの使用
済みの発熱剤は、マグネシウム肥料として利用すること
によりその資材を有効に活用することができる。例え
ば、本発明のマグネシウム塩を含有する発熱剤は、カイ
ロとして使用した後、しばしばマグネシウムの欠乏を起
こす火山灰性土壌、花コウ岩系土壌、酸性土壌などに散
布すれば、これに栽培する植物、例えばトウモロコシの
早期の落葉、タバコ、コーヒーの葉の葉脈などの黄色化
などのマグネシウム欠乏症を解消し、生育、収穫量を増
大することができる。
【0024】尚、本発明の発熱剤中のマグネシウム塩と
して、上記表1の実施例2のように、塩化マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム及びクエン酸マグネシウムの3種
類を配合したものを含有せしめるときは、その発熱剤を
カイロとして使用した後、肥料として使用するときは、
疎菜類などの生育を増進するなどの肥効が増大する。ま
た、クエン酸マグネシウムと水酸化マグネシウムとの配
合は、クエン酸により水酸化マグネシウムの可溶性が増
大し、速効性をもたらす。
【0025】
【発明の効果】このように本発明は、使い捨てカイロの
発熱剤を組成成分である鉄粉、水及び活性炭の夫々の配
合量を、夫々請求項1に記載のように限定したので、使
い捨てカイロとして使用したとき、最高温度がカイロと
して好適な60℃にとゞまり、40℃〜60℃の有効発
熱温度を10時間以上持続し得る製品を確実に製造する
ことができるばかりでなく、ナトリウムを含まないの
で、カイロとして使用後、廃棄処分しても環境を汚染す
ることなく、また、従来の使い捨てカイロの廃棄により
生じていたナトリウム塩により土壌に塩害をもたらす課
題を解消することができる。更に、上記本発明の発熱剤
に多孔性保水剤を6〜15重量%含有せしめることによ
り、発熱反応が均一且つ良好な発熱反応が得られると共
に持続時間を延長でき、また、嵩張らないコンパクトで
取り扱い易い製品をもたらす。更に、本発明は、本発明
の使い捨てカイロを使用した後、その使用済みの発熱剤
を肥料として用いることにより、特に安価なマグネシウ
ム肥料として有効に利用でき、従来のような廃棄による
無駄をなくすことができ資材を有効に活用できる。この
場合、マグネシウム塩として、塩化マグネシウム、硫酸
マグネシウム及びクエン酸マグネシウムの3種から成る
ものは、肥効の増大をもたらす。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性の袋内に発熱剤を収容封口して成
    る使い捨てカイロにおいて、該発熱剤は鉄粉30〜65
    重量%、1種又は2種以上のマグネシウム塩1.5〜5
    重量%、水15〜30重量%及び活性炭5〜15重量%
    から成ることを特徴とする使い捨てカイロ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発熱剤に、多孔性保水
    剤6〜15重量%を配合して成ることを特徴とする使い
    捨てカイロ。
  3. 【請求項3】 該マグネシウム塩は、塩化マグネシウ
    ム、硫酸マグネシウム及びクエン酸マグネシウムの3種
    から成る組成物であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の使い捨てカイロ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の使い捨てカ
    イロを使用した後、その使用済みの発熱剤を肥料として
    用いることを特徴とする使い捨てカイロ。
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