JP2561124B2 - 光学活性液晶化合物 - Google Patents

光学活性液晶化合物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な光学活性液晶化合物に関する。
〔従来の技術〕
液晶表示素子の表示方法として現在広く実用に供され
ているものは、ねじれネマチツク型(TN)及び動的散乱
型(DS)である。これらはネマチツク液晶を主成分とし
たネマチツク液晶セルによる表示であるが、従来のネマ
チツク液晶セルの短所の一つに応答速度が遅く、最高数
ミリ秒のオーダーの応答速度しか得られないという事実
があげられる。そしてこのことがネマチツク液晶セルの
応用範囲を制約する一因となつている。これに対して最
近スメチツク液晶セルを用いればより高速な応答が得ら
れることが明らかになつてきた。
光学活性なスメクチツク液晶の中には強誘電性を示す
ものがあることが知られており、その応用に関して大き
な関心が持たれている。強誘電性液晶は、1975年、R.B.
メイヤー(R.B.Meyer)らにより最初に合成されたが
〔ジユルナールド・フイジーク(J.Phys.)、第36巻、
第L69頁(1975)〕、それは、4−(4′−n−デシル
オキシペンジリデンアミノ)−2−メチルブチルシンナ
メート(DOBAMBC)を代表例とするシツフ塩素系の化合
物であり、これが特定の光学活性の状態、例えばカイラ
ルスメクチツクC相において強誘電性を示すことを特徴
とするものである。その後、N.A.クラーク(N.A.Clar
k)ら〔アプライド・フイジクス・レターズ(Appl.Phy
s.Lett.)第36巻、第899頁(1980)〕によつてDOBAMBC
の薄膜セルにおいて、マイクロ秒オーダーの高速応答性
が発見され、これが契機となつて強誘電性液晶はその高
速応答性やメモリ性を利用して、液晶テレビ等のデイス
プレイ用のみならず、光プリンターヘツド、光フーリエ
変換素子、ライトバルブ等のオプトエレクトロニクス関
係素子の部品にも使用可能な材料として注目を集めてい
る。強誘電性液晶セルにおいては、誘電率が高く、自発
分極が大きい材料を用いるほどセルを高速駆動できて有
利であるため、自発分極の大きい材料の開発が望まれて
いる。また実用上は、液晶化合物自身が安定であり、更
には、室温を中心とする広い温度範囲で強誘電性を示す
ことが必要である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、DOBAMBCなどのシツフ塩素型の化合物は水や
光等に対する安定性の点で難点があり、また強誘電性を
示す温度範囲も定温より50℃程度高温側にあるなど、実
用に適するものではなかつた。そこで、強誘電性液晶材
料として、物理的化学的に安定で、しかも大きい自発分
極を持つ材料系の実現が強く期待されている。
本発明の目的は化学的安定性、光安定性に優れ、自発
分極が大きく、かつカイラルスメクチツクC相の温度範
囲の広い新規液晶化合物を得ることにある。また本発明
はこのような新規な光学活性液晶化合物あるいはそれを
含む液晶組成物を用いて高速応答性を有する液晶素子等
を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は光学活性液晶化合物に
関する発明であつて、下記一般式Iで表される化合物で
あることを特徴とする。
(ただし、X、Yは塩素又はフツ素、mは1又は2の
数、R1は炭素数4以上のアルキル基又はアルキルオキシ
基、R2は炭素数4以上のアルキル基を示し、R1、R2のい
ずれか一方は光学活性基である) 一般式Iの化合物は、不斉炭素にカルボニル基を直接
結合させているほか、分子の長軸方向にほぼ垂直にフツ
素あるいはフツ素及び塩素を含有しているので、高い施
光性を有している。また、中心骨格はビフエニルカルボ
ン酸エステルあるいは安息香酸フエニルエステル構造を
有しており、更に分子両末端に長鎖アルキル基が存在す
るのでそれ自身が液晶性を示すものである。なお、R1
びR2の各アルキル基の炭素数は4〜18が好ましい。
また、複数のフッ素が含まれることにより非フツ素系
化合物に比較して低粘度となることが予想され、表示素
子として使用する場合に高速応答性が期待できる。
本発明における一般式Iの光学活性液晶化合物は、例
えば次のような合成経路に従つて製造することができ
る。
上記経路において、4−ヒドロキシテトラフルオロ安
息香酸、又はその2−位、又は2−及び6−位が塩素置
換された化合物のうち、第一の化合物の製造について
は、J.M.バーチヤル(J.M.Birchall)ほかの論文がジヤ
ーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイ〔J.Chem.Soc.第1
343頁(1971年)〕に記載されており、その他の化合物
については、ペンタフルオロベンゾニトリルを塩化リチ
ウムにより塩素置換する方法を適用して製造することが
できる。
これらのハロゲン化−4−ヒドロキシ安息香酸を酸触
媒の存在下に光学活性アルコール等のアルコール類と反
応させてハロゲン化−4−ヒドロキシ安息香酸アルキル
エステルを合成し、アルキルオキシ−又はアルキル−ビ
フエニルカルボン酸(又は安息香酸)の酸クロライドと
反応させて一般式Iで示される化合物を製造することが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明の適用範囲はこれらの実施例によつて限定さ
れるものではない。
実施例1 〔一般式IにおいてR1=C8H17O、R2=C*H(CH3)C6H
13、m=1、X=Y=Fの化合物〕 4−ヒドロキシテトラフルオロ安息香酸21g及び光学
活性−2−オクタノール15gをp−トルエンスルホン酸
1.4g、トルエン350mlと共に加熱還流させ、デイーンス
ターク水分離器で生成する水を系外に除去しながら30時
間反応させ、冷却後水を加えてトルエン抽出し、希水酸
化ナトリウム水溶液で抽出し、この水溶液を塩酸で酸性
にすると油状物が生成した。これをエーテル抽出し、水
で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、エーテルを
留去してヘキサンを溶媒とするシリカゲルのカラムクロ
マトグラフイで精製し、光学活性−4−ヒドロキシテト
ラフルオロ安息香酸−1−メチルヘプチルエステルを得
た。
次に4−オクチルオキシ安息香酸2.8gを塩化チオニル
30mlと反応させて酸クロライドとし、塩化チオニルを留
去して得られる生成物のトルエン溶液を光学活性−4−
ヒドロキシテトラフルオロ安息香酸−1−メチルヘプチ
ルエステル3.2gのピリジン40mlの溶液に徐々に加えて57
〜70℃で8時間反応させ、一夜放置後水に注いでトルエ
ンで抽出し、トルエン溶液を希炭酸水素ナトリウム水溶
液、次いで水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下に留去した残留物をシクロヘキサン−
トルエンを溶媒とするシリカゲルのカラムクロマトグラ
フイで精製し、更にヘプタンを用い低温で再結晶して、
目的の光学活性化合物:4−(4′−オクチルオキシベ
ンゾイルオキシ)テトラフルオロ安息香酸−1−メチル
ヘプチルエステルを得た。
この化合物を電極間隙約3μmの透明電極付きセルに
封入し、±5V、1Hzの電界を印加しながら偏光顕微鏡で
観察すると、温度降下時に15.5℃まで明りように応答す
るのが認められた。その他の相転移温度は他の例と共に
後記表1に示してある。なおCryは結晶状態、SC*は強
誘電性のカイラルスメクチツクC相で、上記の電界に対
して少なくとも一部が応答する相である。SAはスメクチ
ツクA相、Iは等方性液相を示している。
また・はその相が存在することを示している。な
お()はその相がモノトロピツクであることを示してい
る。
この化合物を電極間隙40μmのセルに封入し、三角波
法で自発分極を測定したところ、その値は78nC/cm2であ
つた。フツ素を含まない類似構造のスメクチツクC液晶
である4−(4′−デシルオキシベンゾイルオキシ)安
息香酸−1−メチルヘプチルエステルは85nC/cm2であ
り、本発明の化合物の方がむしろ小さかつたが、±20
V、10Hzの方形波を印加したときの透過光強度の変化よ
り求めた応答時間は180μsecであつた。一方上記の非フ
ツ素系のスメクチツクC液晶は470μsecで、本発明の化
合物の方がより早い応答性を示した。
実施例2 4−オクチルオキシ安息香酸の代わりに4−デシルオ
キシ安息香酸を、4−ヒドロキシテトラフルオロ安息香
酸の代わりに2−クロロ−3,5,6−トリフルオロ−4−
ヒドロキシ安息香酸を用いる以外は実施例1と同様にし
て光学活性液晶化合物:4−(4′−デシルオキシベン
ゾイルオキシ)−2−クロロ−3,5,6−トリフルオロ安
息香酸−1−メチルヘプチルエステルを得た。また、4
−オクチルオキシ安息香酸の代わりに4′−オクチルオ
キシ−4−ビフエニルカルボン酸を用いる以外は実施例
1と同様にして光学活性化合物:4′−オクチルオキシ
−4−ビフエニルカルボン酸−4″−(1−メチルヘプ
チルオキシカルボニル)テトラフルオロフエニルエステ
ルを得た。更に4′−デシルオキシ−4−ビフエニルカ
ルボン酸を用い、光学活性−2−オクタノールの代わり
に光学活性−2−ブタノールを用いる以外は実施例1と
同様にして光学活性化合物:4′−デシルオキシ−4−
ビフェニルカルボン酸−4″−(1−メチルプロピルオ
キシカルボニル)テトラフルオロフエニルエステルを得
た。
これらの化合物の相転移温度は表1に示した通りであ
る。また実施例1と同様にして測定した応答時間はは
210μsecであり、実施例1における非フツ素系スメクチ
ツクC液晶化合物よりも早い応答性を示した。または
3.5m sec、は21m secで、ハロゲンを含まない3環系
のスメクチツクC液晶である4′−オクチルオキシ−4
−ビフエニルカルボン酸−4″−(1−メチルヘプチル
オキシカルボニル)フエニルエステルが9.2m secであつ
たので、本発明の化合物の方が応答性に優れていること
が判明した。
実施例3 4′−オクチルオキシ−4−ビフエニルカルボン酸及
び2−クロロ−3,5,6−トリフルオロ−4−ヒドロキシ
安息香酸を用いる以外は実施例1と同様にして光学活性
化合物:4′−オクチルオキシ−4−ビフエニルカルボ
ン酸−4″−(1−メチルヘプチルオキシカルボニル)
−3″−クロロ−2″,5″,6″−トリフルオロフエニル
エステルを得た。また4′−デシルオキシ−4−ビフエ
ニルカルボン酸及び2,6−ジクロロ−3,5−ジフルオロ−
4−ヒドロキシ安息香酸を用いる以外は実施例1と同様
にして光学活性化合物:4′−デシルオキシ−4−ビフ
ェニルカルボン酸−4″−(1−メチルヘプチルオキシ
カルボニル)−3″,5″−ジクロロ−2″,6″−ジフル
オロフエニルエステルを得た。これらの化合物の相転移
温度は表1に示した通りである。またこれらの化合物の
自発分極の値は122及び83nC/cm2であつた。
実施例4 光学活性−4′−(1−メチルヘプチル)−4−安息
香酸及び光学活性−2−オクタノールの代わりに1−オ
クタノールを用いる以外は実施例1と同様にして、光学
活性化合物:4′−(1−メチルヘプチル)−4−安息
香酸−4″−(オクチルオキシカルボニル)テトラフル
オロフエニルエステルを得た。この化合物の自発分極の
値は58nC/cm2であつた。
またこの化合物20重量部をノンカイラルなスメクチツ
ク液晶である4′オクチルオキシ−4−ビフエニルカル
ボン酸−4″−ペンチルオキシフエニルエステル80重量
部に混合したとき、その組成物は31〜52℃でSC*相を示
し、また応答速度は220μsecであり、非ハロゲン系の同
一組成の組成物が1.8m secであつたので、優れた応答性
を示すことが判明した。
実施例5 4′−オクチルオキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロ−4−ヒドロキシ安
息香酸及び光学活性−2−オクタノールの代わりの光学
活性−2−メチル−1−ブタノールを用いる以外は実施
例1と同様にして光学活性化合物:4′オクチルオキシ
−4−ビフエニルカルボン酸−4″−(2−メチルブチ
ルオキシカルボニル)−3″−クロロ−2″,5″,6″−
トリフルオロフエニルエステルを得た。この化合物の自
発分極の値は16nC/cm2であつた。通常、光学活性2−メ
チルブチル基を含む液晶化合物の自発分極の値は高々5n
C/cm2程度であるが、本発明の化合物の値はこれより
も3倍程度大きかつた。
1MHは1−メチルヘプチル基、1MPは1−メチルプロピル
基、2MBは2−メチルブチル基を、*は光学活性である
ことを示す。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、一般式Iで示さ
れる光学活性液晶化合物を用いることにより、カイラル
スメチツクC液晶相の温度範囲が従来の非ハロゲン系材
料よりも低下するため、より室温に近い側で動作し、し
かも応答速度の早い液晶素子を提供することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式I: (ただし、X、Yは塩素又はフツ素、mは1又は2の
    数、R1は炭素数4以上のアルキル基又はアルキルオキシ
    基、R2は炭素数4以上のアルキル基を示し、R1、R2のい
    ずれか一方は光学活性基である)で表されることを特徴
    とする光学活性液晶化合物。
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