JP2561028B2 - サイドローブキャンセラ - Google Patents

サイドローブキャンセラ

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JP2561028B2
JP2561028B2 JP6138389A JP13838994A JP2561028B2 JP 2561028 B2 JP2561028 B2 JP 2561028B2 JP 6138389 A JP6138389 A JP 6138389A JP 13838994 A JP13838994 A JP 13838994A JP 2561028 B2 JP2561028 B2 JP 2561028B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/26Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system varying the relative phase or relative amplitude of energisation between two or more active radiating elements; varying the distribution of energy across a radiating aperture
    • H01Q3/2605Array of radiating elements provided with a feedback control over the element weights, e.g. adaptive arrays
    • H01Q3/2611Means for null steering; Adaptive interference nulling
    • H01Q3/2629Combination of a main antenna unit with an auxiliary antenna unit

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイドローブキャンセラ
に係り、特に主アンテナと補助アンテナとを有し、主ア
ンテナのサイドローブ方向から入射する干渉波を抑圧す
るサイドローブキャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、主アンテナのサイドローブ方
向から入射する干渉波を抑圧するサイドローブキャンセ
ラが知られている(例えば、特開平4−5283号、特
開昭63−70602号各公報)。図7はこの従来のサ
イドローブキャンセラの一例の構成図を示す。この従来
のサイドローブキャンセラは一つの主アンテナ701
と、N個の補助アンテナ702と、N個の補助アンテナ
702からの受信信号がそれぞれ入力されるN個の複素
乗算器703と、N個の複素乗算器703にそれぞれ乗
算係数w1〜wNを供給するアップルバウム演算器70
4と、N個の複素乗算器703の各出力信号を加算合成
する加算器705と、主アンテナ701の受信信号から
加算器705の出力信号を差し引く減算器706と、減
算器706の出力信号を波形等化する適応等化器707
とよりなる。
【0003】サイドローブキャンセラは、図7において
適応等化器707を除いた構成要素からなる部分をいう
のが通常であるが、ここではマルチパスフェージング回
線への適用を考慮し、適応等化器707を含めた構成で
あるものとする。
【0004】主アンテナ701は希望波到来方向に指向
性を向けているが、主アンテナ701のアンテナパター
ンに干渉波が到来した場合、ディジタル伝送の品質は著
しく劣化する。このような場合を考慮して、主アンテナ
701とは別に図6に示すように複数の補助アンテナ7
02が主アンテナ701とは独立して設置される。この
複数の補助アンテナ702は、複素乗算器703、アッ
プルバウム演算器704及び加算器705と共に適応ア
レイ(アダプティブアレイ)を構成し、適応アレイの出
力信号を減算器706で主アンテナ701の受信信号か
ら減じる。
【0005】この減算器706の出力信号を基準信号と
して上記適応アレイのタップ係数(すなわち、乗算係数
w1〜wN)の修正を行うと、補助アンテナ702の指
向性は干渉波到来方向に自動調整される。すなわち、上
記の適応アレイにより主アンテナ701の受信干渉波と
は独立な干渉波が受信される。補助アンテナ702によ
り受信された干渉波と主アンテナ701により受信され
た干渉波とが減算器706においてキャンセルし合う複
素乗算器703へのタップ係数が解として存在する。
【0006】このタップ係数解を自動的に求める一方法
として、バーナード・ウィドロが提案したLMS(Le
ast Mean Square)アルゴリズムによる
適応修正法が知られており、このアルゴリズムを用いた
適応アレイはLMSアダプティブアレイと呼ばれてい
る。特に、LMSアルゴリズムの相関制御ループにステ
アリング・ベクトルを付加させたものをアップルバウム
・アルゴリズムと呼び、サイドローブキャンセラでよく
用いられている。
【0007】LMSアルゴリズムでは基準参照信号が必
要であるが、アップルバウム・アルゴリズムでは参照信
号がなくてもタップ係数を収束することができる。ただ
し、アップルバウム・アルゴリズムでは、希望波到来方
向のある程度の事前推定が必要であり、この推定方向を
ステアリングベクトルと呼ぶ。また、アップルバウム・
アルゴリズムにより求められる解は、希望波対干渉波熱
雑音電力比SINR(=希望波レベル/不要波レベル)
を最大とするのが特徴である。ここで、不要波とは、干
渉波と雑音を含めたものである。
【0008】図7に示したアップルバウム演算器704
はアップルバウム・アルゴリズムを用いてタップ係数の
逐次修正を行う。この適応アレイはアップルバウムアレ
イと呼ばれている。このアップルバウム・アルゴリズム
及びサイドローブキャンセラに関しては、文献(アップ
ルバウム,”Adaptive Arrays”,IE
EE Trans.on Antennas and
Propagation,Vol.AP−24,No.
5,1976.9)に詳細に記載されている。
【0009】適応等化器707は上記のサイドローブキ
ャンセラとは独立な適応フィルタであり、マルチパスフ
ェージングにより発生する符号間干渉の除去を行う。等
化器としての適応フィルタは、トランスバーサルフィル
タ構成の線形等化器(LE)、又は判定帰還形等化器
(DPE)などがよく用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のサイドロ
ーブキャンセラをマルチパスフェージング回線に適用し
た場合、図7の構成要素701〜706からなるサイド
ローブキャンセラは干渉波除去を行う。この干渉波除去
と並行して適応等化器707はマルチパスによる符号間
干渉を除去する。しかし、マルチパスの遅延時間差が小
さいとき、フェージングは周波数選択性でなくフラット
フェージングとなる。フラットフェージングとは希望信
号の全信号帯域がフェードすることを言い、フェード時
には希望波そのものを受信できないことを意味し、適応
等化器だけでは対処することができない。すなわち、こ
のようなフェージングに対しては本質的にダイバーシチ
受信が不可欠となる。
【0011】上述した従来のサイドローブキャンセラで
は複数の補助アンテナ702を用いているが、これらは
サイドローブキャンセラの干渉波除去機能だけに利用さ
れ、ダイバーシチ受信には用いられていない。従って、
フェージング回線で従来のサイドローブキャンセラを適
用した場合、従来はフェージングに対する対策が不十分
であり、回線品質が著しく劣下するという問題点があ
る。
【0012】また、補助アンテナ702にも希望波が受
信されており、干渉波除去の際にこれが主アンテナブラ
ンチの希望波と合成されるが、これらの振幅位相関係に
よっては逆相合成される場合もあり得る。この場合、伝
搬路のフェージングとは無関係に希望波レベルの低下又
は消失となってしまう。
【0013】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
ダイバーシチ合成用アンテナを新たに設置することな
く、サイドローブキャンセラ用の補助アンテナを共用し
て干渉波除去とダイバーシチ合成とを同時に行うサイド
ローブキャンセラを提供することを目的とする。
【0014】また、本発明の他の目的は、漏洩干渉波を
低減若しくは除去し得るサイドローブキャンセラを提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は前者の目的を達
成するため、希望波を受信する主アンテナ及び複数の補
助アンテナと、補助アンテナの各受信信号から干渉波除
去用信号を得る適応アレイ手段と、減算器、適応整合フ
ィルタ、M個のサブアレイプロセッサ、遅延素子、第1
及び第2の合成器、適応等化器及び遅延手段とより構成
したものである。
【0016】ここで、上記の減算器は適応アレイ手段の
出力信号を主アンテナの受信信号から減算し、その減算
結果を適応アレイ手段に帰還して適応アレイ手段の重み
係数を適応修正する。上記の適応整合フィルタは減算器
の出力減算結果を入力信号として受け、信号対雑音比を
最大化する。上記のM個のサブアレイプロセッサは複数
の補助アンテナの各受信信号から補助アンテナに到来す
るマルチパス波に対してアンテナパターンを形成する。
上記の遅延素子は第i番目(ただし、i=1,
2,...,M)のサブアレイプロセッサの出力信号を
時間(i−1)×τだけ遅延する。上記の第1の合成器
は第1番目のサブアレイプロセッサの出力信号と遅延素
子の出力信号をそれぞれ合成する。
【0017】また、上記の第2の合成器は、第1の合成
器の出力信号と前記適応整合フィルタの出力信号とをそ
れぞれ合成する。上記の適応等化器は、第2の合成器の
出力信号を入力信号から符号間干渉を除去して判定デー
タ信号を生成し、判定データ信号を適応整合フィルタへ
帰還して適応整合フィルタのタップ係数を適応修正す
る。また、上記の遅延手段は、判定データ信号を時間
(M−i)×τだけ遅延して第i番目のサブアレイプロ
セッサに帰還し、第i番目のサブアレイプロセッサの重
み係数の適応修正を行わせる。
【0018】また、本発明は後者の目的を達成するた
め、前記適応アレイ手段の出力信号が分岐されて入力さ
れ、その入力信号の周波数スペクトラムを整形して出力
するトランスバーサルフィルタを更に設け、第2の合成
器は第1の合成器の出力信号と適応整合フィルタの出力
信号と共にトランスバーサルフィルタの出力信号を合成
し、適応等化器はその判定器誤差信号をトランスバーサ
ルフィルタに帰還し、トランスバーサルフィルタのタッ
プ係数を適応修正する構成としたものである。
【0019】更に、本発明のサブアレイプロセッサは、
補助アンテナの受信信号が1対1に対応して入力される
複数の複素乗算器と、補助アンテナの受信信号が1対1
に対応して入力される複数の遅延器と、遅延手段を経た
信号を補助アンテナの個数分分配する分配器と、分配器
の出力信号と遅延器の出力信号との相関をとり重み係数
を生成して複数の複素乗算器へ供給する複数の相関器と
より構成することが、補助アンテナに到来するマルチパ
ス波に対してアンテナパターンを形成する適応サブアレ
イを構成できる点で好ましい。
【0020】
【作用】前者の第1の発明では、補助アンテナの受信信
号が分岐されてM個のサブアレイプロセッサにも供給さ
れ、そのサブアレイプロセッサの出力を合成して適応整
合フィルタの出力信号に合成するようにしているため、
補助アンテナを共用した適応サブアレイ群による空間領
域の整合フィルタリングが可能となり、これにより補助
アンテナを増やすことなく補助アンテナブランチからも
最大限希望波を抽出し、主アンテナブランチとの最大比
ダイバーシチ合成による信号強化を干渉波除去と同時に
実現することができる。
【0021】また、後者の第2の発明では、適応サブア
レイ群を構成するM個のサブアレイプロセッサに干渉波
が受信入力されることにより、サイドローブキャンセラ
による干渉波除去の後に不要干渉波が漏洩した場合、ト
ランスバーサルフィルタによりこの不要干渉波とほぼ同
一の周波数スペクトラムの信号を生成することができ
る。
【0022】
【実施例】次に、本発明の各実施例について説明する。
図1は本発明の第1実施例の構成図を示す。本実施例は
複数のN個の補助アンテナ1021〜102Nから構成す
る適応サブアレイの個数Mを”3”とした場合の実施例
である。
【0023】本実施例は主アンテナ101、補助アンテ
ナ1021〜102N、アップルバウムアレイプロセッサ
103、減算器104、3個のサブアレイプロセッサ1
051〜1053、遅延素子106,107、サブアレイ
プロセッサ1051〜1053の各出力信号を加算合成す
る第1の合成器108、減算器104の出力信号が入力
される適応整合フィルタ109、適応整合フィルタ10
9と合成器108の両出力信号を加算合成する第2の合
成器110、合成器110の出力信号が入力される適応
等化器111、及び適応等化器111の出力判定データ
をそれぞれ時間2τ,τ遅延する遅延素子112、11
3とより構成されている。
【0024】上記の構成要素のうち、主アンテナ10
1、補助アンテナ1021〜102N、アップルバウムア
レイプロセッサ103、及び減算器104は、図6に示
した従来のサイドローブキャンセラを構成する。すなわ
ち、アップルバウムアレイプロセッサ103は、図7の
複素乗算器703、アップルバウム演算器704及び加
算器705を含んだ構成とされている。
【0025】前述したように、サイドローブキャンセラ
の補助アンテナアレイは干渉波を抽出するだけで、ダイ
バーシチ合成には用いられていなかった。しかし、厳し
いマルチパスフェージング状況において、隣接回線から
の干渉やレーダ干渉、及び軍用の干渉妨害波などを除去
する場合は、干渉波除去だけでなく、ダイバーシチによ
る信号強化が必要である。そのため、本実施例では補助
アンテナの数を増やすことなく、干渉波除去を行うと同
時に、希望波に対するダイバーシチ効果を最大限得る構
成としたものである。
【0026】まず、本実施例の動作概要について説明す
る。図1の構成要素のうち破線で囲んだ回路部分100
が本実施例の特徴とする回路部分である。本実施例の最
大の特徴は補助アンテナアレイを共用することで、アッ
プルバウムアレイとは独立に複数のサブアレイプロセッ
サ群を構成し、希望波に関して空間ダイバーシチ受信を
行わせることである。
【0027】マルチパスフェージング回線では希望波が
様々な空間領域で散乱・反射・屈折を受け、マルチパス
として伝搬するため、様々な到来角度で受信される。ま
た、各マルチパス波の伝搬遅延時間に差があるため、受
信波は遅延分散する。すなわち、受信到来角度と遅延時
間差は対応関係にあるといえる。従って、複数の適応ア
レイのアンテナパターンを制御して、ある特定の到来角
度のマルチパス波を選択受信することにより、ある特定
の遅延時間のマルチパス波を抽出することが可能であ
る。
【0028】例えば希望波の信号波形をS(t)とする
と、3波マルチパスを仮定した場合、マルチパス波はS
(−τ)、S(0)及びS(+τ)と示せる。ここで、
S(0)を主波とすると、S(−τ)が進み波、S(+
τ)が遅れ波となる。図1において、第1のサブアレイ
プロセッサ1051が遅れ波S(+τ)を、第2のサブ
アレイプロセッサ1052が主波S(0)を、第3のサ
ブアレイプロセッサ1053が進み波S(−τ)をそれ
ぞれ受信するように、各サブアレイプロセッサ1051
〜1053がアンテナパターンを制御することにより、
遅延時間がそれぞれ異なる3波のマルチパス受信波を抽
出することができる。各サブアレイプロセッサ1051
〜1053によるアンテナパターンの具体的な制御動作
に関しては後述する。
【0029】また、これらのマルチパス波は伝搬してき
た経路が異なるため、互いに独立なフェージングを受け
ている。例えば主波S(0)がフェードし、受信されな
い時、他のマルチパス波のS(−τ)及びS(+τ)の
いずれかはフェードを受けない場合がある。この場合、
フェードしていないマルチパス波を利用することによ
り、瞬断を回避でき通信が可能となる。すなわち、サブ
アレイプロセッサ1051〜1053が抽出するマルチバ
ス波を合成することにより、所謂空間ダイバーシチ合成
が可能となり、瞬断率を小さくできる。
【0030】この場合、時間分散したマルチパス波を合
成するのであるから、マルチパス伝搬を一つの伝送路応
答と考えた場合、このダイバーシチ合成は、時間領域の
ダイバーシチ合成と考えてよい。サブアレイプロセッサ
1051〜1053が出力する受信波はそれぞれS(+
τ)、S(0)及びS(−τ)と遅延差を有しているた
め、そのままでは線形合成することができない。そこ
で、本実施例では、遅延素子106によりサブアレイプ
ロセッサ1052のS(0)に関する出力信号を時間τ
だけ遅延し、また、遅延素子107によりサブアレイプ
ロセッサ1053のS(−τ)に関する出力信号を時間
2τだけ遅延する。しかし、サブアレイプロセッサ10
1のS(+τ)に関する出力信号は遅延しない。この
結果、3ブランチのマルチパス波はすべてS(+τ)の
時刻に一致し、合成器108にて同時刻での合成が可能
となる。
【0031】更に、ここで、同位相及び自乗振幅の関係
で合成すると、時間領域の最大比合成が可能となる。こ
れにより得られる利得は整合フィルタなどで得られるイ
ンプリシットダイバーシチゲインと同一であり、誤り訂
正符号などを用いなくてもSNR(信号対雑音比)対ビ
ット誤り率特性を改善できる。言い換えると、誤り訂正
の冗長性による帯域拡大がなくても、一種の符号化利得
を得ることが可能である。
【0032】また、主アンテナ101に到来する希望波
もマルチパス伝搬しており、これに対しては本実施例で
は適応整合フィルタ109を設けることで対処する。適
応整合フィルタ109はトランスバーサルフィルタ構造
をしており、そのタップ係数を伝送系インパルス応答の
時間反転複素共役とすることにより、遅延分散した希望
波電力を基準タイミングに収束でき、SNR(信号対雑
音比)を最大化する。
【0033】一方、前述したサブアレイプロセッサ群か
らの受信信号を合成器108により合成することによ
り、一種の空間領域の整合フィルタリングが可能であ
る。これにより、合成器108からは補助アンテナ・ブ
ランチでSNRが最大化された希望波の受信信号が得ら
れる。従って、合成器110において、適応整合フィル
タ109より得られる主アンテナ・ブランチ側からの希
望波の受信信号と、合成器108より得られる補助アン
テナ・ブランチ側からの希望波の受信信号とを合成する
ことにより、両者の最大比合成が行われることとなる。
このようにして、最大限ダイバーシチ効果を得た信号は
合成器110より適応等化器111に供給されて、ここ
で最終的な符号間干渉を除去されて判定データ信号とし
て出力される。以上が本実施例の動作概要である。
【0034】次に、上記の動作概要に関して更に詳細に
説明する。図2は図1の第1実施例の適応サブアレイが
マルチパス波に対してアンテナパターンを形成する動作
を説明する図である。同図中、図1と同一構成部分には
同一符号を付してある。図2において、希望波源201
より送出された希望波SがN個の補助アンテナ1021
〜102Nにそれぞれ入射する時の各主波ベクトルのう
ち、第2の補助アンテナ1022におけるそれを202
で、また第Nの補助アンテナ102Nのそれを203に
示す。また、第1の補助アンテナ1021に入射する主
波の波面(主波波面)を204で示す。
【0035】図1に示したサブアレイプロセッサ105
1〜1053はそれぞれ同一構成であるので、それらのう
ち第j番目のサブアレイプロセッサ105jを図2では
代表してサブアレイプロセッサ105として示してい
る。このサブアレイプロセッサ105は、N個の補助ア
ンテナ1021〜102Nにそれぞれ対応してN個設けら
れた複素乗算器2051〜205Nと、同様に補助アンテ
ナ1021〜102Nにそれぞれ対応してN個設けられた
遅延時間ηの遅延素子2061〜206Nと、分配器20
7と、それぞれ重み係数w1〜wNを出力するN個の相
関器2081〜208Nと、複素乗算器2051〜205N
の各出力信号をそれぞれ加算合成する合成器209とよ
り構成されている。
【0036】また、分配器207には遅延時間nτ(た
だし、n=M−j)の遅延素子210からの判定データ
が入力される。従って、サブアレイプロセッサ105が
第1番目のサブアレイプロセッサ1051であるものと
すると、図1ではM=3であるから上記の遅延素子21
0の遅延時間は2τ(=(M−j)×τ=(3−1)×
τ)である。同様に、サブアレイプロセッサ105が第
2番目のサブアレイプロセッサ1052であるものとす
ると、上記の遅延素子210の遅延時間はτ(=(3−
2)×τ)であり、サブアレイプロセッサ105が第3
番目のサブアレイプロセッサ1053であるものとする
と、上記の遅延素子210の遅延時間は0(=(3−
3)×τ)となる。すなわち、サブアレイプロセッサ1
053に対しては遅延素子210は不要となる。
【0037】図2ではマルチパス波が補助アンテナ・ア
レイ1021〜102Nに到来するモデルを示している。
ここで簡略化のため、マルチパス波を主波(ベクトルS
→P)と遅れ波(ベクトルS→Q→P)の2波モデルに
限定するものとする。図2において、2波の補助アンテ
ナ1021に対する入射角度をそれぞれθ1、θ2とす
る。
【0038】主波は第1の補助アンテナ1021だけで
なく、他の補助アンテナ1022〜102Nにもそれぞれ
到来する。ここで、補助アンテナ1022の点をRとす
ると、ベクトルS→Rの距離は隣接する2つの補助アン
テナ1021と1022との距離PR(アンテナ間隔)よ
りも十分に長いため、ベクトルS→RはベクトルS→P
と平行すると見做すことができる。同様に、第N番目の
補助アンテナ102Nの主波ベクトルは第1番目の補助
アンテナ1021に対する主波ベクトルと平行であると
見做すことができる。また、遅れ波に関しても各補助ア
ンテナ1022〜102NのそれぞれにはベクトルQ→P
と平行に遅れ波が入射されると見做すことができる。従
って、主波と遅れ波の補助アンテナ1022〜102N
の入射角度はそれぞれ前記のθ1、θ2と見做すことがで
きる。
【0039】また、補助アンテナ1022で受信される
主波は主波面204を基準として、更にベクトル202
だけ伝搬して受信され、補助アンテナ102Nで受信さ
れる主波は主波面204を基準として、更にベクトル2
03だけ伝搬して受信される。従って、希望波源201
からの主波は、N個の補助アンテナ1021〜102N
それぞれにて互いに異なる一定の遅延差をもって受信さ
れるため、受信信号に位相差が生じる。一般に、アレイ
アンテナは無線周波数の半波長間隔d(=λ/2)で均
等に配置されるため、主波及び遅れエコー波に対するア
ンテナ素子での位相差間隔φ1、φ2はそれぞれ次式で表
わされる。
【0040】 φ1=πsinθ1 (1) φ2=πsinθ2 (2) この位相差間隔を用いて補助アンテナ1021〜102N
のそれぞれより取り出される受信信号r1〜rNをベクト
ルで表現すると次式で表わされる。
【0041】
【数1】 上式において、右辺第1項は主波を、また第2項は遅れ
波を示している。また、Sは希望波信号、h0とh1は伝
送系インパルス応答の主波(t=0)と遅れ波(t=
τ)におけるサンプリング値である。
【0042】次に、図2の補助アンテナ1021〜10
Nでアンテナパターンを主波到来方向に向けさせる方
法について説明する。この場合、遅延素子210の遅延
時間をτ(n=1)に設定する。すなわち、この場合は
第2番目のサブアレイプロセッサ1052を用いてアン
テナパターンを主波到来方向に向けさせる。
【0043】また、ベクトルrT=[r1
2,...,rN](ただし、Tはベクトルの転置を意
味する。)で表わされる受信信号がそれぞれ入力される
N個の遅延素子2061〜206Nの各遅延時間ηをそれ
ぞれ(τ+α)とする。このうち、時間αは希望波が補
助アンテナ1021〜102Nに入射された時刻から計算
して、図1の適応等化器111から判定データ信号が図
2のサブアレイプロセッサ105内の相関器2081
208Nに帰還されるまでの時間である。
【0044】これにより、補助アンテナ1021〜10
Nで受信された主波S(0)は、第2番目のサブアレ
イプロセッサ1052内の遅延素子2061〜206N
それぞれ時間(τ+α)だけ遅延されて相関器2081
〜208Nに入力される。従って、この時、相関器20
1〜208Nに入力される主波はS(τ+α)となって
いる。一方、適応等化器111から帰還されてくる判定
データ信号は図1の適応整合フィルタ109や適応等化
器111を通ってくるため、時間αだけ遅延された
【0045】
【外1】 (a) となっている。これが更に遅延素子210で時間τだけ
遅延されるため、相関器2081〜208Nには
【0046】
【外2】 (r+a) とされて入力される。従って、相関器2081〜208N
の各2入力信号はそれぞれタイミングがt=τ+αに一
致する。すなわち、第2番目のサブアレイプロセッサ1
052内の相関器2081〜208Nでは、受信された主
波S(0)と判定データ信号
【0047】
【外3】 (0) との相関演算が行われ、その結果次式で表わされる重み
係数ベクトルW(重み係数w1〜wN)が出力される。
【0048】
【数2】 ここで、上式中、E[ ]は時間平均化処理を示し、期
待値を求めている。また、A*はAの複素共役であるこ
とを示している(以下、同じ)。
【0049】上記の平均化処理を行う時間は、変調シン
ボル周期(データ伝送速度)に対して十分長い積分時間
に合わせられるため、フェージング変動速度は平均化さ
れない。通常、データ伝送速度に比べてフェージング変
動速度が非常に遅いため、上記(4)式のようにフェー
ジング速度に係る係数は平均化処理E[ ]の外に出
る。また、適応等化器内の判定器において判定誤りが少
ない場合は、判定データ信号
【0050】
【外4】 は≒S と希望波(送信データ信号)Sに近似できる。これらは
データ信号であるため、その自己相関係数を1と定義す
ると、次式が得られる。
【0051】
【数3】 従って、上記の(5)式及び(6)式を(4)式に代入
すると、第2番目のサブアレイプロセッサ1052内の
相関器2081〜208Nが出力する重み係数ベクトルW
は次式で表わされる。
【0052】
【数4】 上記(7)式の重み係数ベクトルWを複素乗算器205
1〜205Nのそれぞれで受信信号r1〜rNに乗じた後、
それらの各乗算結果を合成器209で加算合成すること
により、次式で表わされるサブアレイプロセッサ105
2の出力信号Y2が得られる。
【0053】
【数5】 上式において、右辺第1項は主波S(0)を示すが、そ
の係数にNを含むのは、N個の補助アンテナ1021
102Nでそれぞれ別々に受信された主波成分が同相合
成されN倍となるためである。また、(8)式の右辺第
1項の主波成分にh0・h* 0も含まれているが、これは
インパルス応答の主応答の自乗値、すなわち電力を意味
する。これにより、位相に関して同相、振幅に関して自
乗という最大比合成が主波S(0)に対して行われたこ
とが理解できる。
【0054】一方、(8)式の右辺第2項は遅れ波S
(τ)に関する項であるが、その係数は主波のような振
幅自乗の条件が満足されず、h0・h* 1のように、主波
応答と遅れ波応答の積となっている。これらの応答はフ
ェージングにより互いに無相関な変動を受けており、雑
音のように振る舞う。また、(8)式の右辺第2項の総
和を含む項は補助アンテナ1021〜102Nが受信する
遅れ波S(τ)の和であるが、これらは同相合成すら満
足されていない。
【0055】従って、(8)式の右辺第2項の遅れ波S
(τ)の電力は、最大比合成の主波S(0)に比べて、
極めて低いものとなる。すなわち、図2において遅延素
子210の遅延時間をτとした場合は、判定データ信号
の相関処理により重み係数が(7)式のようになり、第
2番目のサブアレイプロセッサ1052により補助アン
テナ1021〜102Nのアンテナパターンは主波(S→
P方向) にステアリングされ、主波S(0)を最大比
合成で受信する。
【0056】次に、サブアレイプロセッサ105により
遅延時間τの遅れ波S(τ)を受信させる方法に関して
説明する。この場合、前述したように図1の第1番目の
サブアレイプロセッサ1051で遅れ波S(τ)を受信
させる。図2のサブアレイプロセッサ105がこの第1
番目のサブアレイプロセッサ1051であるとすると、
遅延素子210の遅延時間nτは2τ(=(3−1)×
τ)である。
【0057】従って、図1に示す適応等化器111より
出力された判定データ信号は遅延素子112(図2では
210)により時間2τ遅延される。また、適応等化器
111から帰還されるまで時間αの物理的遅延があるこ
とは前述した通りである。従って、図2の相関器208
1〜208Nに入力される判定データ信号は
【0058】
【外5】 (2r+a) となる。
【0059】一方、相関器2081〜208Nに入力され
る受信信号は、遅延素子2061〜206Nにより時間
(τ+α)だけ遅延されるためS(τ+α)である。従
って、(τ+α)を時刻t=0の基準とした場合、相関
器2081〜208Nでは受信信号S(0)と判定データ
信号
【0060】
【外6】 (r) との相関演算が行われると考えてよい。このとき、相関
器2081〜208Nが出力する重み係数ベクトルをWと
すると、次式で表わされる。
【0061】
【数6】 (5)式及び(6)式を(9)式に代入することによ
り、第1番目のサブアレイプロセッサ1051に対する
重み係数ベクトルWが次式で求められる。
【0062】
【数7】 上記(10)式の重み係数ベクトルWを複素乗算器20
1〜205Nのそれぞれで受信信号r1〜rNに乗じた
後、それらの各乗算結果を合成器209で加算合成する
ことにより、第1のサブアレイプロセッサ1051の出
力信号が得られる。この出力信号をY1とすると、これ
は次式で表わされる。
【0063】
【数8】 この場合、(11)式の右辺第1項が雑音として振る舞
い、右辺第2項の遅れ波S(τ)が最大比合成される。
すなわち、第1番目のサブアレイプロセッサ1051
図2の遅れ波到来方向(ベクトルQ→P)にアンテナパ
ターンを向ける。
【0064】同様に、図1の第3番目のサブアレイプロ
セッサ1053に関しては、進み波にアンテナパターン
をステアリングさせることが可能である。図2において
は、進み波の図示を省略しているが、N個の補助アンテ
ナ1021〜102Nに対して角度θ3で入射していると
仮定する。また、φ3=πsinθ3の信号位相差が補助
アンテナ1021〜102N間に生じるものとする。
【0065】この場合は、主波と進み波のみの2波マル
チパスモデルに簡略化した場合、受信信号は(3)式の
右辺第2項の遅れ波S(τ)を進み波S(−τ)と置き
換え、次式のように表わせる。
【0066】
【数9】 ただし、上式中、h-1はインパルス応答の時刻−τでの
サンプリング値である。
【0067】第3番目のサブアレイプロセッサ1053
に対して図2の遅延素子210の遅延時間は0(=(3
−3)×τ)となり、図1に示したように、サブアレイ
プロセッサ1053の判定データ信号のフィードバック
入力には遅延素子を設けない。従って、図2に示す相関
器2081〜208Nに入力される判定データ信号は
【0068】
【外7】 (a) となる。
【0069】一方、相関器2081〜208Nに入力され
る受信信号は、遅延素子2061〜206Nにより時間
(τ+α)だけ遅延されるためS(τ+α)である。従
って、(τ+α)を時刻t=0の基準とした場合、相関
器2081〜208Nでは(12)式で表わされる受信信
号と判定データ信号
【0070】
【外8】 (−r) との相関演算が行われる。このとき、相関器2081
208Nが出力する重み係数ベクトルWは次式で表わさ
れる。
【0071】
【数10】 従って、第3番目のサブアレイプロセッサ1053の出
力信号Y3は、(12)式と(13)式の畳み込みによ
り、次式で表わされる。
【0072】
【数11】 (14)式からわかるように、その右辺第1項が雑音と
して振る舞い、右辺第2項は進み波S(−τ)が最大比
合成されることを示している。すなわち、第3番目のサ
ブアレイプロセッサ1053は進み波到来方向にアンテ
ナパターンを向ける。
【0073】図1に示すように、サブアレイプロセッサ
1052と1053の各出力側には遅延素子106、10
7が設けられ、前記出力信号Y2とY3をそれぞれ時間τ
と2τ遅延している。これらの遅延素子106及び10
7の各出力信号をそれぞれY2(τ)、Y3(2τ)とお
くと、これらは(8)式及び(14)式より次式で表わ
される。
【0074】
【数12】 従って、合成器108は(11)式で表わされるサブア
レイプロセッサ1051の出力信号Y1と、(15)式で
表わされる遅延素子106の出力信号Y2(τ)と、
(16)式で表わされる遅延素子107の出力信号Y3
(2τ)との加算合成を行って、次式で表わされる信号
Yを出力する。
【0075】 Y=Y1+Y2(τ)+Y3(2τ) =N・(h* -1・h-1+h* 0・h0+h* 1・h1)・S(τ)+ISI (17) ただし、上式中、ISIはS(0)とS(2τ)を含む
項であり、S(τ)を希望信号とした場合の符号間干渉
(Inter−Symbol−Interferenc
e)であり、次式で表わされる。
【0076】
【数13】 (17)式より明らかなように、各サブアレイプロセッ
サ群で受信されたS(τ)が希望波として最大比ダイバ
ーシチ合成されることが証明された。すなわち、(1
7)式の進み応答h-1、主波応答h0及び遅れ応答h1
自己相関値の和は受信点での進み波S(−τ)、主波S
(0)、遅れ波S(τ)が同一タイミング(t=τ)に
収束され、時間領域で最大比合成された結果である。こ
の効果は適応整合フィルタ109などと同様に、本実施
例により空間領域の整合フィルタリングが可能になった
ことを示す。
【0077】図1に示すように、合成器108の出力信
号Yは合成器110に供給され、ここで主アンテナ10
1で受信され、適応整合フィルタ109でそのSNRを
最大化されたブランチと加算される。これにより、主ア
ンテナブランチと補助アンテナブランチの最大比ダイバ
ーシチ合成が行われる。
【0078】以上のように、合成器110においてSN
Rが最大限に強化された信号は、適応等化器111へ入
力される。補助アンテナブランチからの信号は(17)
式のISI(符号間干渉)、すなわち、(18)式のよ
うにS(τ)前後のシンボルS(0)、S(2τ)から
の干渉を含んでいる。これらの干渉成分は適応等化器1
11により除去される。
【0079】適応等化器111は例えば図6に示す如き
構成の判定帰還形等化器(DFE)が用いられる。同図
に示すように、判定帰還形等化器は前方フィルタ60
1、後方フィルタ604、前方フィルタ601の出力信
号から後方フィルタ604の出力信号を差し引く減算器
602、判定器603、及び判定器603の入力信号か
ら出力信号を差し引く減算器605より構成されてい
る。
【0080】判定帰還形等化器は入力信号を前方フィル
タ601で受け、これによりインパルス応答の前縁(P
recursor)による符号間干渉(ISI)を除去
して減算器602及び判定器603を直列に介して後方
フィルタ604に供給し、ここでインパルス応答の後縁
(Postcursor)による符号間干渉を除去し、
その出力を減算器602に帰還入力する構成である。す
なわち、S(0)の符号間干渉はDFEの前方フィルタ
により、またS(2τ)の符号間干渉はDFEの後方フ
ィルタによりそれぞれ除去される。
【0081】前方フィルタ601及び後方フィルタ60
4は共にトランスバーサルフィルタで構成されており、
トランスバーサルフィルタに畳み込まれるタップ係数は
判定器誤差信号の自乗平均を最小とするアルゴリズムで
適応修正される。ここで、判定器誤差信号は、判定器6
05の入出力信号間の誤差であり、減算器605の出力
として与えられる。
【0082】次に、サイドローブキャンセラによる干渉
波除去と信号強化のダイバーシチ合成が同時に実現され
ることを定性的に説明する。図3は図1の第1実施例に
よる干渉波除去と信号強化のダイバーシチ合成の動作説
明図で、図1と同一構成部分には同一符号を付してあ
る。この図3では、一例として、補助アンテナの個数N
を”3”とし、また、サブアレイの個数Mを”2”と
し、更に適応整合フィルタ109のタップ数を”3”、
遅延素子の遅延時間τをT/2(ただし、Tはシンボル
周期)としている。
【0083】図3において、希望波源301からの希望
波Sと干渉波源302からの干渉波Jとがそれぞれ主ア
ンテナ101と補助アンテナ・アレイ304とに入射さ
れる。補助アンテナ・アレイ304は一例として等間隔
に設置された3つの補助アンテナ102〜102
りなる。
【0084】また、図示の簡略化及び説明に必要な構成
部分のみを図示してあり、アップルバウムアレイプロセ
ッサ103、サブアレイプロセッサ105及び105
は、それぞれ補助アンテナ102〜102に対応
して設けられた3つの複素乗算器とそれら複素乗算器の
出力乗算結果を加算合成する合成器のみを図示してあ
り、アップルバウムアレイプロセッサ103におけるア
ップルバウム演算器やサブアレイプロセッサ105
び105における相関器208〜208、遅延素
子206〜206及び分配器207の図示は省略し
てある。
【0085】また、破線で囲んだ部分図310は減算器
104の入力における干渉波成分のベクトル図、図31
1は適応整合フィルタ109のタップ上のマルチパス波
のインパルス応答、図312は適応整合フィルタ109
の出力での希望波に対するインパルス応答、図313は
第1のサブアレイプロセッサ105の出力での遅れ波
に対するインパルス応答、図314は第2のサブアレイ
プロセッサ105の出力での主波に対するインパルス
応答、図315は合成器108の出力での希望波に対す
るインパルス応答を示す。
【0086】いま、図3に示すように、希望波源301
から主アンテナ101及び補助アンテナ・アレイ304
にそれぞれ2波マルチパス伝搬が生じているものとす
る。主アンテナ101では、経路Aが主波に、経路Bが
遅れ波に対応する。同様に、補助アンテナ・アレイ30
4では経路Cが主波に、経路Dが遅れ波に対応する。な
お、これらの2波マルチパス間の遅延時間差はT/2と
仮定する。他方、干渉波は主アンテナ101にベクトル
J1として、補助アンテナ・アレイ304にはベクトル
J2として伝搬するものとする。
【0087】アップルバウムアレイプロセッサ103は
ベクトルJ2方向にアンテナパターンを形成し、減算器
104の入力において、主アンテナ101で受信された
干渉波ベクトルJ1とキャンセルし合うように、アップ
ルバウムアレイプロセッサ103の重み係数が制御され
る。これはベクトル図310で示される。
【0088】第1のサブアレイプロセッサ105は経
路Dの遅れ波(以下、これを遅れ波Dというものとす
る)にビームを形成し、これを受信する。従って、サブ
アレイプロセッサ105の出力での伝送路応答は31
3で示すように、時刻T/2のインパルス応答となる。
また、第2のサブアレイプロセッサ105は経路Cの
主波(以下、これを主波Cというものとする)にビーム
を形成し、これを受信する。従って、サブアレイプロセ
ッサ105の出力での伝送路応答は314で示すよう
に、時刻0のインパルス応答となる。
【0089】サブアレイプロセッサ105の出力信号
は遅延素子106により時間T/2遅延されて、サブア
レイプロセッサ105の出力信号と時間合わせされた
後合成器108でサブアレイプロセッサ105の出力
信号と合成される。従って、この合成器108の出力で
のインパルス応答は、315に示すように時刻T/2で
発生する。
【0090】主アンテナ101側の希望受信波に着目す
ると、適応整合フィルタ109にはインパルス応答31
1のようにマルチパス波が時間分散している。すなわ
ち、適応整合フィルタ109の中央タップには経路Aか
らの主波応答Aが、また、入力側第1タップには経路B
からの遅れ波応答Bがそれぞれ時刻0とT/2に分布し
ている。適応整合フィルタ109では主波よりT/2だ
け遅れた経路Bからの遅れ波を遅延素子の入っていない
第1タップよりタップ係数Bを乗じて自乗振幅で出力さ
せ、また、経路Aからの主波は遅延時間T/2の遅延素
子を通った中央タップからタップ係数Aを乗じて自乗振
幅で出力させる。
【0091】従って、適応整合フィルタ109内部の合
成器では、経路Aからの主波も経路Bからの遅れ波も共
に時刻T/2に時間合わせされ、A+Bのように時
間領域の最大比合成される。この動作はインパルス応答
312で示すように時間分散した電力を基準時刻T/2
に収束されていることを意味する。
【0092】このように、適応整合フィルタ109の出
力の応答が時刻T/2に、同じく合成器108の出力の
応答も時刻T/2に発生するので両者の発生時刻は一致
する。更に、図3では図示を省略したが、図1に示した
ように適応整合フィルタ109及びサブアレイプロセッ
サ105及び105は、いずれも適応等化器111
の出力判定データ信号を用いて相関処理により制御して
いるため、両者の出力は同位相に一致している。
【0093】従って、合成器110で適応整合フィルタ
109出力と合成器108の出力とを合成することによ
り、主アンテナブランチと補助アンテナアレイブランチ
との最大比ダイバーシチ合成が行われる。以上の動作に
より、サイドローブキャンセラによる干渉波除去と、補
助アンテナアレイを共用したサブアレイプロセッサ群に
よるダイバーシチ合成とが同時に実現されることがわか
る。
【0094】以上が本発明の第1実施例であるが、多少
の問題点がある。それはサブアレイプロセッサ群にも多
少の干渉波成分が受信されており、適応整合フィルタ1
09と合成されるとき、多少の干渉波成分が適応等化器
111に入力されてしまうという問題である。干渉波に
関しては図3の主アンテナ101、補助アンテナアレイ
304、減算器104及びアップルバウムアレイプロセ
ッサ103からなるサイドローブキャンセラによりベク
トル図310のように除去されるが、二つのサブアレイ
プロセッサ105及び105に漏洩した干渉波は合
成器110に入力されてしまう。
【0095】すなわち、サイドローブキャンセラにより
除去した後に、干渉波が漏洩する。特に補助アンテナア
レイ304において干渉波J2の到来方向がマルチパス
を含めた希望波受信方向C又はDのいずれかと一致する
と、サブアレイ受信信号に漏洩する干渉波電力は無視で
きない。これが適応等化器111に入力されると、通
常、適応等化器111は相関のあるマルチパスによる符
号間干渉の除去動作を行っているため、希望波と無相関
な干渉波は除去できない。従って、このような場合には
残留漏洩干渉波による回線品質が劣化する場合がある。
【0096】そこで、次に説明する本発明の第2実施例
では、上記の第1実施例の問題点を解決しながら、干渉
波の除去とダイバーシチ合成による信号強化を実現す
る。図4は本発明の第2実施例の構成図を示す。同図
中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0097】図4に示すように、本実施例は図6に示し
た従来の構成に破線で囲んだ回路部400を追加した構
成で、第1実施例に比較してアップルバウムアレイプロ
セッサ103の出力を分岐し、一方は減算器104に入
力し、他方はトランスバーサルフィルタ403に入力
し、トランスバーサルフィルタ403の出力を合成器4
03に入力する点が異なる。合成器401は適応整合フ
ィルタ109、合成器108及びトランスバーサルフィ
ルタ403の各出力信号を合成して適応等化器402へ
供給する。
【0098】トランスバーサルフィルタ403は適応等
化器402の出力判定器誤差信号(図6の判定帰還形等
化器の減算器605の出力信号)により自乗平均誤差最
小化(MMSE:Minimum Mean Squa
re Error)制御を行い、サブアレイプロセッサ
1051〜1053(合成器108)から漏洩する干渉波
スペクトラムを推定し、その推定干渉波を逆相で合成器
401にてダイバーシチ合成させることで、漏洩干渉波
をキャンセルするために設けられている。
【0099】次に、図5と共に本実施例の動作について
説明する。同図中、図4と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。図5において、希望波源5
01からの希望波Sと干渉波源502からの干渉波Jと
がそれぞれ主アンテナ101と補助アンテナ・アレイ5
03とに入射される。補助アンテナ・アレイ503は一
例として等間隔に設置された3つの補助アンテナ102
〜102よりなる。
【0100】また、実線504はアップルバウムアレイ
プロセッサ103によるアンテナパターンの一例を、破
線505はサブアレイプロセッサ1051及び1052
よるアンテナパターンの一例をそれぞれ示す。更に、希
望波Sの周波数スペクトラムは506で、干渉波Jの周
波数スペクトラムは507で、主アンテナ101の受信
信号の周波数スペクトラムは508で、減算器104の
出力信号の周波数スペクトラムは509で、合成器10
8の出力信号中の希望波と漏洩干渉波の周波数スペクト
ラムはそれぞれ510及び511で、更にトランスバー
サルフィルタ403の出力信号による推定干渉波の周波
数スペクトラムは512でそれぞれ示されている。
【0101】図5において、主アンテナ101及び補助
アンテナアレイ503により周波数スペクトラムが50
6で示される希望波Sと周波数スペクトラムが507で
示される干渉波Jとがそれぞれ受信される。これによ
り、主アンテナ101より取り出される受信信号の周波
数スペクトラムは508で示す如く、希望波Sと干渉波
Jとが混在したものとなる。
【0102】アップルバウムアレイプロセッサ103は
実線504で示したアンテナパターンのように、ビーム
を干渉波Jに向けることにより干渉波Jを抽出し、それ
を振幅位相制御した信号を生成して減算器104に供給
する。これにより、減算器104は主アンテナ101の
受信信号からアップルバウムアレイプロセッサ103の
出力信号を差し引くことにより、主アンテナ101の受
信信号中の干渉波成分をキャンセルする。従って、減算
器104の出力信号の周波数スペクトラムは、509に
示す如く希望波Sと同じ周波数スペクトラムである。
【0103】一方、第1のサブアレイプロセッサ105
1は破線505で示したアンテナパターンを形成したも
のと仮定すると、このアンテナパターン505のサイド
ローブに干渉波Jが低いレベルではあるが、受信されて
しまう。同様な動作が第2のサブアレイプロセッサ10
2でも行われる。このように第1及び第2のサブアレ
イプロセッサ105 1及び105 2で受信された干渉波J
は遅延素子106により遅延差を加えられた状態で合成
器108で加算される。
【0104】干渉波Jの信号帯域が希望波Sと同程度の
ものであれば、遅延素子106の遅延差T/2は干渉波
Jのマルチパス状態を発生させてしまう。すなわち、本
来の干渉波スペクトラムが507に示すように周波数選
択性フェージングを受けていなくても、合成器108の
出力信号では511に示すように固定的な周波数選択性
フェードを持った干渉波スペクトラムとなる。
【0105】これに対処するために、トランスバーサル
フィルタ403はアップルバウムアレイプロセッサ10
3が抽出した干渉波成分Jを入力信号として受け、これ
をトランスバーサルフィルタリングで干渉波スペクトラ
ムを整形する。この整形された周波数スペクトラムが5
12で示すように、合成器108の出力信号中の漏洩干
渉波スペクトラム511と同一となるようにすることに
より、合成器401により合成器108の出力信号中か
ら固定的なマルチパスを受けた漏洩干渉波を逆相キャン
セルすることができる。
【0106】このトランスバーサルフィルタ403の制
御は適応等化器402からの判定器誤差信号により行わ
れる。もし、推定干渉波周波数スペクトラム512が漏
洩干渉波周波数スペクトラム511からずれていると、
漏洩干渉波により適応等化器402の判定器誤差信号が
増大する。従って、適応等化系の制御速度(適応等化器
402のタップ係数修正量)と異なる速度でトランスバ
ーサルフィルタ403のタップ係数の制御を行うことに
より、適応等化器402とは独立にトランスバーサルフ
ィルタ403を制御することができる。また、図5にお
いて、干渉波Jが遠方より到来し、伝搬路で干渉波のマ
ルチパスが多少発生したとしても、前述のようにトラン
スバーサルフィルタ403が干渉波周波数スペクトラム
を自動整形するので、より自由度の高い干渉波除去が可
能となる。
【0107】以上説明したように、本実施例は第1実施
例の干渉波除去とダイバーシチ合成の動作を両立させな
がら、第1実施例で問題となる漏洩干渉波の問題を解決
することができる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、主アンテナブランチとの最大比ダイバーシチ合成に
よる信号強化を干渉波除去と同時に実現することができ
るため、厳しいマルチパスフェージング回線での干渉波
除去と同時に信号対雑音比を最大とする最適受信がで
き、フラットフェージングに対しても回線品質劣化を防
止して最適受信ができる。
【0109】また、第2の発明によれば、サイドローブ
キャンセラによる干渉波除去の後に不要干渉波が漏洩し
た場合、トランスバーサルフィルタによりこの不要干渉
波とほぼ同一の周波数スペクトラムの信号を生成するよ
うにしたため、第1の発明で得られる効果を保持しなが
ら、このトランスバーサルフィルタの出力信号により不
要干渉波を逆相キャンセルすることかでき、より完全な
干渉波除去ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】図1の第1実施例によるマルチパス波に対する
アンテナパターン形成動作説明図である。
【図3】図1の第1実施例による干渉波除去とダイバー
シチ合成の動作説明図である。
【図4】本発明の第2実施例の構成図である。
【図5】図2の第2実施例の動作説明図である。
【図6】判定帰還形等化器の一例のブロック図である。
【図7】従来の一例の構成図である。
【符号の説明】
101 主アンテナ 1021〜102N 補助アンテナ 103 アップルバウムアレイプロセッサ 104 減算器 105、1051〜1053 サブアレイプロセッサ 106、107、112、113、210 遅延素子 108、110、209、401 合成器 109 適応整合フィルタ 111、402 適応等化器 2051〜205N 複素乗算器 2061〜206N 遅延素子 207 分配器 2081〜208N 相関器 304、403 補助アンテナ・アレイ 403 トランスバーサルフィルタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希望波を受信する主アンテナ及び複数の
    補助アンテナと、 該補助アンテナの各受信信号から干渉波除去用信号を得
    る適応アレイ手段と、 該適応アレイ手段の出力信号を前記主アンテナの受信信
    号から減算し、その減算結果を該適応アレイ手段に帰還
    して該適応アレイ手段の重み係数を適応修正する減算器
    と、 該減算器の出力減算結果を入力信号として受け、信号対
    雑音比を最大化する適応整合フィルタと、 前記複数の補助アンテナの各受信信号から該補助アンテ
    ナに到来するマルチパス波に対してアンテナパターンを
    形成するM個のサブアレイプロセッサと、 該M個のサブアレイプロセッサのうち第i番目(ただ
    し、i=1,2,...,M)のサブアレイプロセッサ
    の出力信号を時間(i−1)×τだけ遅延する遅延素子
    と、 第1番目のサブアレイプロセッサの出力信号と該遅延素
    子の出力信号をそれぞれ合成する第1の合成器と、 該第1の合成器の出力信号と前記適応整合フィルタの出
    力信号とをそれぞれ合成する第2の合成器と、 該第2の合成器の出力信号を入力信号から符号間干渉を
    除去して判定データ信号を生成し、該判定データ信号を
    前記適応整合フィルタへ帰還して該適応整合フィルタの
    タップ係数を適応修正する適応等化器と、 該判定データ信号を時間(M−i)×τだけ遅延して第
    i番目の前記サブアレイプロセッサに帰還し、該第i番
    目のサブアレイプロセッサの重み係数の適応修正を行わ
    せる遅延手段とを有することを特徴とするサイドローブ
    キャンセラ。
  2. 【請求項2】 前記適応アレイ手段の出力信号が分岐さ
    れて入力され、その入力信号の周波数スペクトラムを整
    形して出力するトランスバーサルフィルタを更に設け、 前記第2の合成器は前記第1の合成器の出力信号と前記
    適応整合フィルタの出力信号と共に該トランスバーサル
    フィルタの出力信号を合成し、前記適応等化器はその判
    定器誤差信号を該トランスバーサルフィルタに帰還し、
    該トランスバーサルフィルタのタップ係数を適応修正す
    ることを特徴とする請求項1記載のサイドローブキャン
    セラ。
  3. 【請求項3】 前記サブアレイプロセッサは、前記補助
    アンテナの受信信号が1対1に対応して入力される複数
    の複素乗算器と、前記補助アンテナの受信信号が1対1
    に対応して入力される複数の遅延器と、前記遅延手段を
    経た信号を前記補助アンテナの個数分分配する分配器
    と、該分配器の出力信号と該遅延器の出力信号との相関
    をとり重み係数を生成して前記複数の複素乗算器へ供給
    する複数の相関器とよりなることを特徴とする請求項1
    又は2記載のサイドローブキャンセラ。
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