JP2560771Y2 - アンチロックブレーキ装置の流量制御弁 - Google Patents
アンチロックブレーキ装置の流量制御弁Info
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- JP2560771Y2 JP2560771Y2 JP2875192U JP2875192U JP2560771Y2 JP 2560771 Y2 JP2560771 Y2 JP 2560771Y2 JP 2875192 U JP2875192 U JP 2875192U JP 2875192 U JP2875192 U JP 2875192U JP 2560771 Y2 JP2560771 Y2 JP 2560771Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の急制動時などに
車輪のロックを防止するアンチロックブレーキ装置の流
量制御弁に関する。
車輪のロックを防止するアンチロックブレーキ装置の流
量制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、車両の制動中の車輪のロ
ックを防止するために車両のブレーキ液圧を制御するア
ンチロックブレーキ装置(ABS)が種々提供されてい
る。このアンチロックブレーキ装置は、ブレーキペダル
の踏み込み量に応じてブレーキ液圧を発生するマスター
シリンダと、該マスターシリンダと主ブレーキ通路を介
して連通する前後輪側のホィールシリンダと、主ブレー
キ通路から分岐したリターン通路に設けられて、アンチ
ロック制御時に開作動して、ホィールシリンダ内のブレ
ーキ液をリターン通路を介してリザーバに戻し減圧制御
する減圧用ソレノイドバルブと、前記主ブレーキ通路に
設けられてリターン通路を介して減圧用ソレノイドバル
ブと連通する流量制御弁とを備えている。
ックを防止するために車両のブレーキ液圧を制御するア
ンチロックブレーキ装置(ABS)が種々提供されてい
る。このアンチロックブレーキ装置は、ブレーキペダル
の踏み込み量に応じてブレーキ液圧を発生するマスター
シリンダと、該マスターシリンダと主ブレーキ通路を介
して連通する前後輪側のホィールシリンダと、主ブレー
キ通路から分岐したリターン通路に設けられて、アンチ
ロック制御時に開作動して、ホィールシリンダ内のブレ
ーキ液をリターン通路を介してリザーバに戻し減圧制御
する減圧用ソレノイドバルブと、前記主ブレーキ通路に
設けられてリターン通路を介して減圧用ソレノイドバル
ブと連通する流量制御弁とを備えている。
【0003】前記流量制御弁は、スリーブ内にスプール
を軸方向に摺動自在に設けられていると共に、該スプー
ルを一方向に付勢するスプリングが設けられている。ま
た、前記スリーブに、液圧ブースタ,マスターシリン
ダ,ホィールシリンダ及び減圧用ソレノイドバルブ側に
夫々連通する通路が形成されている一方、スプールに、
該スプールの移動に応じて前記スリーブの各通路と連
通,遮断する複数の径方向の通路が設けられている。ま
た、該スプールに、前記径方向の通路に連通しかつオリ
フィスで隔てられた軸方向の通路が形成されている。
を軸方向に摺動自在に設けられていると共に、該スプー
ルを一方向に付勢するスプリングが設けられている。ま
た、前記スリーブに、液圧ブースタ,マスターシリン
ダ,ホィールシリンダ及び減圧用ソレノイドバルブ側に
夫々連通する通路が形成されている一方、スプールに、
該スプールの移動に応じて前記スリーブの各通路と連
通,遮断する複数の径方向の通路が設けられている。ま
た、該スプールに、前記径方向の通路に連通しかつオリ
フィスで隔てられた軸方向の通路が形成されている。
【0004】そして、アンチロック制御時には、減圧用
ソレノイドバルブを開いてホィールシリンダ内のブレー
キ液をリザーバに戻して減圧制御を行うと共に、減圧用
ソレノイドバルブ閉止後の再増圧時に、液圧ブースタと
ホィールシリンダとをスプールのオリフィスを介して連
通させることによりホィールシリンダ内を緩増圧させ
て、制御精度の向上を図るようになっている(特開平2
−24254号公報等参照)。
ソレノイドバルブを開いてホィールシリンダ内のブレー
キ液をリザーバに戻して減圧制御を行うと共に、減圧用
ソレノイドバルブ閉止後の再増圧時に、液圧ブースタと
ホィールシリンダとをスプールのオリフィスを介して連
通させることによりホィールシリンダ内を緩増圧させ
て、制御精度の向上を図るようになっている(特開平2
−24254号公報等参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
流量制御弁にあっては、スリーブ内のスプールをスプリ
ングのばね力等を介して左右軸方向へ摺動させることに
より各通路を開閉するようになっているため、該スプー
ルの所定位置までの摺動ストロークに時間が掛かり、各
通路の開閉切り換え速度が遅くなる。この結果、通常ブ
レーキ制御とアンチロック制御の切り換え応答性が低下
してしまう。
流量制御弁にあっては、スリーブ内のスプールをスプリ
ングのばね力等を介して左右軸方向へ摺動させることに
より各通路を開閉するようになっているため、該スプー
ルの所定位置までの摺動ストロークに時間が掛かり、各
通路の開閉切り換え速度が遅くなる。この結果、通常ブ
レーキ制御とアンチロック制御の切り換え応答性が低下
してしまう。
【0006】また、スリーブ内でスプールを円滑に摺動
させる必要上、該スプールを比較的高精度に加工しなけ
ればならないばかりか、該スプール内に複数の通路を精
度良く形成しなければならないため、スプールの製造作
業が困難となり、コストの高騰が余儀なくされている。
させる必要上、該スプールを比較的高精度に加工しなけ
ればならないばかりか、該スプール内に複数の通路を精
度良く形成しなければならないため、スプールの製造作
業が困難となり、コストの高騰が余儀なくされている。
【0007】更に、スプールをスリーブ内で頻繁に摺動
させているため、両者間の摩擦により経時的に内外周面
が摩耗したりあるいはスプールがスティクする惧れがあ
る。
させているため、両者間の摩擦により経時的に内外周面
が摩耗したりあるいはスプールがスティクする惧れがあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記従来の流
量制御弁の問題点に鑑みて案出されたもので、とりわ
け、バルブボディ内をマスターシリンダ側室とホィール
シリンダ側室とに隔成し、かつ中央に連通孔を有する保
持壁と、該保持壁のマスターシリンダ側室側上面に一定
の隙間を介して設けられ、かつ略中央部と外周部に夫々
前記連通孔と連通する第1,第2オリフィスを有し、ア
ンチロック制御時に発生する前記マスターシリンダ側室
とホィールシリンダ側室の差圧に応じて保持壁の上面に
密着可能に撓み変形するディスクバルブとを備えたこと
を特徴としている。
量制御弁の問題点に鑑みて案出されたもので、とりわ
け、バルブボディ内をマスターシリンダ側室とホィール
シリンダ側室とに隔成し、かつ中央に連通孔を有する保
持壁と、該保持壁のマスターシリンダ側室側上面に一定
の隙間を介して設けられ、かつ略中央部と外周部に夫々
前記連通孔と連通する第1,第2オリフィスを有し、ア
ンチロック制御時に発生する前記マスターシリンダ側室
とホィールシリンダ側室の差圧に応じて保持壁の上面に
密着可能に撓み変形するディスクバルブとを備えたこと
を特徴としている。
【0009】
【作用】通常ブレーキ時は、バルブボディ内のマスター
シリンダ側室とホィールシリンダ側室との差圧が発生し
ないため、ディスクバルブは保持壁方向へ撓むことな
く、略水平な原形状を維持し、したがって、第1オリフ
ィスと第2オリフィスの両方が連通孔に連通する。この
ため、主ブレーキ通路の通路断面積が十分に確保され、
マスターシリンダ内のブレーキ液をホィールシリンダに
速やかに供給できる。これによって、良好な制動応答性
が得られる。
シリンダ側室とホィールシリンダ側室との差圧が発生し
ないため、ディスクバルブは保持壁方向へ撓むことな
く、略水平な原形状を維持し、したがって、第1オリフ
ィスと第2オリフィスの両方が連通孔に連通する。この
ため、主ブレーキ通路の通路断面積が十分に確保され、
マスターシリンダ内のブレーキ液をホィールシリンダに
速やかに供給できる。これによって、良好な制動応答性
が得られる。
【0010】一方、アンチロック制御時には、液圧制御
弁の開閉作動に伴いホィールシリンダ側室の内圧がマス
ターシリンダ側室の内圧よりも低下し、両室間に差圧が
発生する。このため、ディスクバルブは、低圧状態にあ
る保持壁側に撓んで、中央部の下面が保持壁の上面に即
座に密着する。この密着状態により第2オリフィスと連
通孔との連通が遮断され、第1オリフィスのみが連通孔
と連通する。これによって、主ブレーキ通路の通路断面
積が速やかに小さく制御される。
弁の開閉作動に伴いホィールシリンダ側室の内圧がマス
ターシリンダ側室の内圧よりも低下し、両室間に差圧が
発生する。このため、ディスクバルブは、低圧状態にあ
る保持壁側に撓んで、中央部の下面が保持壁の上面に即
座に密着する。この密着状態により第2オリフィスと連
通孔との連通が遮断され、第1オリフィスのみが連通孔
と連通する。これによって、主ブレーキ通路の通路断面
積が速やかに小さく制御される。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述
する。
する。
【0012】図1は本考案に係るアンチロックブレーキ
装置の一実施例を示し、1はブレーキペダル2の踏み込
み量に応じてブレーキ液圧を発生するマスターシリン
ダ、3は主ブレーキ通路4を介してマスターシリンダ1
と連通する車輪5のホィールシリンダ、6は主ブレーキ
通路4から分岐されて下流端がリザーバ7に接続された
リターン通路、8は該リターン通路6の途中に設けられ
た常閉型の減圧用ソレノドバルブであって、この減圧用
ソレノイドバルブ8はアンチロック制御時に図外のコン
トローラからの制御信号に基づいて開作動し、ホィール
シリンダ3内のブレーキ液をリターン通路6を介してリ
ザーバ7内に戻すようになっている。また、図中9はリ
ザーバ7と主ブレーキ通路4の上流端とを連通する連通
路10の途中に設けられたポンプ装置であって、このポ
ンプ装置9は、前述のようにアンチロック制御中にリザ
ーバ7に戻されたブレーキ液を前後のチェックバルブ1
1,12を介してマスターシリンダ1側に戻すようにな
っている。
装置の一実施例を示し、1はブレーキペダル2の踏み込
み量に応じてブレーキ液圧を発生するマスターシリン
ダ、3は主ブレーキ通路4を介してマスターシリンダ1
と連通する車輪5のホィールシリンダ、6は主ブレーキ
通路4から分岐されて下流端がリザーバ7に接続された
リターン通路、8は該リターン通路6の途中に設けられ
た常閉型の減圧用ソレノドバルブであって、この減圧用
ソレノイドバルブ8はアンチロック制御時に図外のコン
トローラからの制御信号に基づいて開作動し、ホィール
シリンダ3内のブレーキ液をリターン通路6を介してリ
ザーバ7内に戻すようになっている。また、図中9はリ
ザーバ7と主ブレーキ通路4の上流端とを連通する連通
路10の途中に設けられたポンプ装置であって、このポ
ンプ装置9は、前述のようにアンチロック制御中にリザ
ーバ7に戻されたブレーキ液を前後のチェックバルブ1
1,12を介してマスターシリンダ1側に戻すようにな
っている。
【0013】そして、前記主ブレーキ通路4とリターン
通路6との合流部には、流量制御弁13が設けられてい
る。この流量制御弁13は、略円筒状のバルブボディ1
4の内部略中央に固着されて、該バルブボディ14内部
を上側のマスターシリンダ側室15aと下側のホィール
シリンダ側室15bとに隔成する保持壁16と、該保持
壁16のマスターシリンダ側室15aの上面16aに載
置された円環状の支持プレート17と、該支持プレート
17の上面に重合状態に載置されたディスクバルブ18
と、マスターシリンダ側室15a内に弾装されて支持プ
レート17とディスクバルブ18とを保持壁16上面1
6aに弾性支持させる圧縮コイルスプリング19とから
構成されている。
通路6との合流部には、流量制御弁13が設けられてい
る。この流量制御弁13は、略円筒状のバルブボディ1
4の内部略中央に固着されて、該バルブボディ14内部
を上側のマスターシリンダ側室15aと下側のホィール
シリンダ側室15bとに隔成する保持壁16と、該保持
壁16のマスターシリンダ側室15aの上面16aに載
置された円環状の支持プレート17と、該支持プレート
17の上面に重合状態に載置されたディスクバルブ18
と、マスターシリンダ側室15a内に弾装されて支持プ
レート17とディスクバルブ18とを保持壁16上面1
6aに弾性支持させる圧縮コイルスプリング19とから
構成されている。
【0014】前記バルブボディ14は、上壁中央にマス
ターシリンダ側室15aと主ブレーキ通路4の上流側を
連通する第1通孔14aが、側壁にホィールシリンダ側
室15bと主ブレーキ通路4の下流側を連通する第2通
孔14bが、そして底壁の中央にはホィールシリンダ側
室15bとリターン通路6とを連通する第3通孔14c
が夫々穿設されている。
ターシリンダ側室15aと主ブレーキ通路4の上流側を
連通する第1通孔14aが、側壁にホィールシリンダ側
室15bと主ブレーキ通路4の下流側を連通する第2通
孔14bが、そして底壁の中央にはホィールシリンダ側
室15bとリターン通路6とを連通する第3通孔14c
が夫々穿設されている。
【0015】前記保持壁16は、円板状を呈し、外周面
がバルブボディ14の内周面に固着されていると共に、
中央に連通孔16bが貫通形成されている。また、前記
支持プレート17は、比較的薄肉な円環状を呈し、その
中央に前記連通孔16bに臨む大径孔17aが形成され
ており、この大径孔17aによって保持壁16とディス
クバルブ18間に一定の隙間を形成している。
がバルブボディ14の内周面に固着されていると共に、
中央に連通孔16bが貫通形成されている。また、前記
支持プレート17は、比較的薄肉な円環状を呈し、その
中央に前記連通孔16bに臨む大径孔17aが形成され
ており、この大径孔17aによって保持壁16とディス
クバルブ18間に一定の隙間を形成している。
【0016】前記ディスクバルブ18は、図2にも示す
ように円板状を呈し、その外径寸法及び肉厚寸法が支持
プレート17の外径及び肉厚と同一に設定されている。
また、中央に小径な第1オリフィス20が貫通形成され
ていると共に、外周部の90°角度位置に4つのU字形
孔21が形成されて、対接する支持プレート17の大径
孔17a孔縁とU字形孔21孔縁との間に4つの第2オ
リフィス22…が形成されている。さらに、このディス
クバルブ18は、図4,図5に示すようにマスターシリ
ンダ側室15aとホィールシリンダ側室15bとの間に
発生する差圧により軸方向つまり保持壁16方向へ撓み
変形可能に形成されて、該最大撓み時には中央部18a
の下面18b一帯が保持壁16の中央部上面16aに密
着するようになっている。
ように円板状を呈し、その外径寸法及び肉厚寸法が支持
プレート17の外径及び肉厚と同一に設定されている。
また、中央に小径な第1オリフィス20が貫通形成され
ていると共に、外周部の90°角度位置に4つのU字形
孔21が形成されて、対接する支持プレート17の大径
孔17a孔縁とU字形孔21孔縁との間に4つの第2オ
リフィス22…が形成されている。さらに、このディス
クバルブ18は、図4,図5に示すようにマスターシリ
ンダ側室15aとホィールシリンダ側室15bとの間に
発生する差圧により軸方向つまり保持壁16方向へ撓み
変形可能に形成されて、該最大撓み時には中央部18a
の下面18b一帯が保持壁16の中央部上面16aに密
着するようになっている。
【0017】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、通常ブレーキ時には、減圧用ソレノイド8が閉作
動状態にあるため、バルブボディ14内のマスターシリ
ンダ側室15aとホィールシリンダ15b間に差圧が発
生しない。したがって、ディスクバルブ18は、図3に
示すように保持壁16方向へ撓むことなく略水平状態を
維持する。このため第1オリフィス15aと第2オリフ
ィス15b…は、夫々支持プレート17の大径孔17a
を介して連通孔16bに連通する。即ち、各オリフィス
20,22…の全てが全開状態になり、主ブレーキ通路
4の通路断面積が最大に確保される。したがって、マス
ターシリンダ1内のブレーキ液は、全オリフィス20,
22…を通ってホィールシリンダ3内に速やかに供給さ
れ、これによって良好な制動応答性が得られる。
まず、通常ブレーキ時には、減圧用ソレノイド8が閉作
動状態にあるため、バルブボディ14内のマスターシリ
ンダ側室15aとホィールシリンダ15b間に差圧が発
生しない。したがって、ディスクバルブ18は、図3に
示すように保持壁16方向へ撓むことなく略水平状態を
維持する。このため第1オリフィス15aと第2オリフ
ィス15b…は、夫々支持プレート17の大径孔17a
を介して連通孔16bに連通する。即ち、各オリフィス
20,22…の全てが全開状態になり、主ブレーキ通路
4の通路断面積が最大に確保される。したがって、マス
ターシリンダ1内のブレーキ液は、全オリフィス20,
22…を通ってホィールシリンダ3内に速やかに供給さ
れ、これによって良好な制動応答性が得られる。
【0018】一方、アンチロック制御時には、コントロ
ーラによって減圧用ソレノイドバルブ8が開作動して、
ホィールシリンダ3内のブレーキ液がリターン通路6を
介してリザーバ7に戻される。したがって、ホィールシ
リンダ側室15bの内圧がマスターシリンダ側室15a
の内圧よりも低下して、両者15a,15b間に差圧が
発生する。このため、ディスクバルブ18は、図4,図
5に示すように連通孔16bを介して吸引されて、中央
部18aを中心に下方へ湾曲状に撓み変形し、該中央部
18aの下面18bが保持壁16の中央部上面16aつ
まり連通孔16bの孔縁付近に密着する。したがって、
第1オリフィス20は、連通孔16bに直接連通する
が、第2オリフィス22…は、ディスクバルブ18の前
記中央部下面18bと保持壁16の中央部上面16aと
の密着作用により連通孔16bとの連通が速やかに遮断
される。
ーラによって減圧用ソレノイドバルブ8が開作動して、
ホィールシリンダ3内のブレーキ液がリターン通路6を
介してリザーバ7に戻される。したがって、ホィールシ
リンダ側室15bの内圧がマスターシリンダ側室15a
の内圧よりも低下して、両者15a,15b間に差圧が
発生する。このため、ディスクバルブ18は、図4,図
5に示すように連通孔16bを介して吸引されて、中央
部18aを中心に下方へ湾曲状に撓み変形し、該中央部
18aの下面18bが保持壁16の中央部上面16aつ
まり連通孔16bの孔縁付近に密着する。したがって、
第1オリフィス20は、連通孔16bに直接連通する
が、第2オリフィス22…は、ディスクバルブ18の前
記中央部下面18bと保持壁16の中央部上面16aと
の密着作用により連通孔16bとの連通が速やかに遮断
される。
【0019】依って、斯かるアンチロック制御中におけ
るホィールシリンダ3の減圧制御時には、図4に示すよ
うにホィールシリンダ3内のブレーキ液が第2通孔14
bからホィールシリンダ側室15bに流入してそのまま
第3通孔14cを通ってリターン通路6を介してリザー
バ7に戻される。一方、マスターシリンダ1から主ブレ
ーキ通路6に流入したブレーキ液は、第1通路14aか
らマスターシリンダ側室15aに入り、第1オリフィス
20のみを通って連通孔16bからホィールシリンダ側
室15b内に流入し、ここでホィールシリンダ3からの
ブレーキ液圧と合流してリザーバ7内に戻される。
るホィールシリンダ3の減圧制御時には、図4に示すよ
うにホィールシリンダ3内のブレーキ液が第2通孔14
bからホィールシリンダ側室15bに流入してそのまま
第3通孔14cを通ってリターン通路6を介してリザー
バ7に戻される。一方、マスターシリンダ1から主ブレ
ーキ通路6に流入したブレーキ液は、第1通路14aか
らマスターシリンダ側室15aに入り、第1オリフィス
20のみを通って連通孔16bからホィールシリンダ側
室15b内に流入し、ここでホィールシリンダ3からの
ブレーキ液圧と合流してリザーバ7内に戻される。
【0020】また、ホィールシリンダ3の再増圧時に
は、減圧用ソレノイドバルブ8が一時的に閉作動する
が、ホィールシリンダ3及びホィールシリンダ側室15
b内は今まだ減圧状態を維持しているため、ディスクバ
ルブ18は図5に示すように下方へ撓み変形状態つまり
第2オリフィス22…を遮断している。したがって、マ
スターシリンダ1から主ブレーキ通路4に流入したブレ
ーキ液は、前述と同様に第1オリフィス20のみを通っ
て連通孔16b,ホィールシリンダ側室15bを経てホ
ィールシリンダ3内に流入する。このため、ホィールシ
リンダ3の内圧は、第1オリフィス20の絞り作用によ
り、緩らかな勾配で立上り、つまり緩増圧特性となり、
この結果、制御精度の向上が図れる。
は、減圧用ソレノイドバルブ8が一時的に閉作動する
が、ホィールシリンダ3及びホィールシリンダ側室15
b内は今まだ減圧状態を維持しているため、ディスクバ
ルブ18は図5に示すように下方へ撓み変形状態つまり
第2オリフィス22…を遮断している。したがって、マ
スターシリンダ1から主ブレーキ通路4に流入したブレ
ーキ液は、前述と同様に第1オリフィス20のみを通っ
て連通孔16b,ホィールシリンダ側室15bを経てホ
ィールシリンダ3内に流入する。このため、ホィールシ
リンダ3の内圧は、第1オリフィス20の絞り作用によ
り、緩らかな勾配で立上り、つまり緩増圧特性となり、
この結果、制御精度の向上が図れる。
【0021】このように、本実施例では、従来のような
スプールを用いて通路の切り換えを行うのではなく、単
にディスクバルブ18の撓み変形を利用するものである
から、各オリフィス20,22…の選択切り換え速度が
早く、通常ブレーキ制御とアンチロック制御の切り換え
応答性が向上する。
スプールを用いて通路の切り換えを行うのではなく、単
にディスクバルブ18の撓み変形を利用するものである
から、各オリフィス20,22…の選択切り換え速度が
早く、通常ブレーキ制御とアンチロック制御の切り換え
応答性が向上する。
【0022】また、支持プレート17やディスクバルブ
18等の構造が極めて簡単であり、各オリフィス20,
22…や各孔の構造も簡単であるため、夫々の加工作業
が容易になると共に、加工コストの大巾な低廉化が図れ
る。
18等の構造が極めて簡単であり、各オリフィス20,
22…や各孔の構造も簡単であるため、夫々の加工作業
が容易になると共に、加工コストの大巾な低廉化が図れ
る。
【0023】また、バルブボディ14内に、夫々板状の
ディスクバルブ18等を設けるだけであるから、全体の
小型化が図れると共に、重量の軽減化が図れる。
ディスクバルブ18等を設けるだけであるから、全体の
小型化が図れると共に、重量の軽減化が図れる。
【0024】更に、ディスクバルブ18等の経時的な摩
耗やステックの等の惧れも全くない。
耗やステックの等の惧れも全くない。
【0025】
【考案の効果】以上の説明で明らかなように、本考案に
よれば、ディスクバルブの撓み変形を利用して第1,第
2オリフィスの選択的切り換えを行うようにしたため、
該切り換え速度が早くなり、通常ブレーキ制御とアンチ
ロック制御の相対的な切り換え応答性が向上する。
よれば、ディスクバルブの撓み変形を利用して第1,第
2オリフィスの選択的切り換えを行うようにしたため、
該切り換え速度が早くなり、通常ブレーキ制御とアンチ
ロック制御の相対的な切り換え応答性が向上する。
【0026】また、全体の構造が簡素化されると共に、
各部品の高精度な加工が要求されないため、製造作業能
率の向上とコストの低廉化が図れる。
各部品の高精度な加工が要求されないため、製造作業能
率の向上とコストの低廉化が図れる。
【0027】しかも、ディスクバルブを単に撓み変形さ
せるだけであるから、経時的に該ディスクバルブが摩耗
したりスティクする惧れが全くなく、長期に亘り適正な
作動が得られる。
せるだけであるから、経時的に該ディスクバルブが摩耗
したりスティクする惧れが全くなく、長期に亘り適正な
作動が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る流量制御弁が適用されるアンチロ
ックブレーキ装置の全体構成図。
ックブレーキ装置の全体構成図。
【図2】本実施例の流量制御弁のディスクバルブと支持
プレートの平面図。
プレートの平面図。
【図3】通常ブレーキ制御作用を示す流量制御弁の縦断
面図。
面図。
【図4】アンチロック制御中の減圧制御状態を示す流量
制御弁の縦断面図。
制御弁の縦断面図。
【図5】同増圧制御状態を示す流量制御弁の縦断面図。
1…マスターシリンダ、3…ホィールシリンダ、4…主
ブレーキ通路、5…車輪、13…流量制御弁、14…バ
ルブボディ、15a…マスターシリンダ側室、15b…
ホィールシリンダ側室、16…保持壁、16a…上面、
16b…連通孔、17…支持プレート(支持部材)、1
8…ディスクバルブ、20…第1オリフィス、22…第
2オリフィス。
ブレーキ通路、5…車輪、13…流量制御弁、14…バ
ルブボディ、15a…マスターシリンダ側室、15b…
ホィールシリンダ側室、16…保持壁、16a…上面、
16b…連通孔、17…支持プレート(支持部材)、1
8…ディスクバルブ、20…第1オリフィス、22…第
2オリフィス。
Claims (1)
- 【請求項1】 マスターシリンダとホィールシリンダと
を連通する主ブレーキ通路に設けられて、アンチロック
制御時にマスターシリンダからホィールシリンダへ流入
するブレーキ液の流量を制御するアンチロックブレーキ
装置の流量制御弁であって、バルブボディ内をマスター
シリンダ側室とホィールシリンダ側室とに隔成し、かつ
中央に連通孔を有する保持壁と、該保持壁のマスターシ
リンダ側室側上面に一定の隙間を介して設けられ、かつ
略中央部と外周部に夫々前記連通孔と連通する第1,第
2オリフィスを有し、アンチロック制御時に発生する前
記マスターシリンダ側室とホィールシリンダ側室の差圧
に応じて前記保持壁の上面に密着可能に撓み変形するデ
ィスクバルブとを備えたことを特徴とするアンチロック
ブレーキ装置の流量制御弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2875192U JP2560771Y2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | アンチロックブレーキ装置の流量制御弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2875192U JP2560771Y2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | アンチロックブレーキ装置の流量制御弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586739U JPH0586739U (ja) | 1993-11-22 |
JP2560771Y2 true JP2560771Y2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=12257117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2875192U Expired - Lifetime JP2560771Y2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | アンチロックブレーキ装置の流量制御弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560771Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP2875192U patent/JP2560771Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0586739U (ja) | 1993-11-22 |
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