JP2560518Y2 - 疲労試験用グリップ - Google Patents

疲労試験用グリップ

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JP2560518Y2
JP2560518Y2 JP1361392U JP1361392U JP2560518Y2 JP 2560518 Y2 JP2560518 Y2 JP 2560518Y2 JP 1361392 U JP1361392 U JP 1361392U JP 1361392 U JP1361392 U JP 1361392U JP 2560518 Y2 JP2560518 Y2 JP 2560518Y2
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test piece
grip
test
fatigue
stress
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JP1361392U
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JPH0575648U (ja
Inventor
瀬 昇 荒
家 文 夫 新
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株式会社東京衡機製造所
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Publication date
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、極薄板材についての疲
労試験において、試験片を挟持する疲労試験用グリップ
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新素材が広範な用途に使用され、
これらの新素材について材料試験を行い、予め機械的性
質を調べておく必要がある。このような材料試験は、J
ISで詳細に定められた方法に従って実施する場合もあ
れば、材料の特定の用途に応じてJIS規格外の試験を
実施することがある。例えば、精密な光学系装置等にお
いて、動力伝達用のベルトに使用させる材料について実
施する材料試験の場合、厚さが0.05〜0.02mmの
極薄板状の試験片を使用して引張り強度、疲労強度等の
機械的性質を調べることがある。従来、このような極薄
板の疲労試験の場合、一対のグリップで試験片の両端部
を挟持してこの試験片にある大きさの応力を繰り返し作
用させて、繰り返し作用する応力σと試験片が破断に至
るまでの繰り返し回数Nの関係を示すS−N曲線を作成
する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、疲労試験では、種々の要因が複雑な影響を及ぼし、
材料が同一の場合でも試験結果に大幅なばらつきが生じ
ることがある。特に、極薄板材のようなJIS規格外の
試験片についての疲労試験では、試験片を極薄板状に加
工する段階の工程で試験片の表面に残された傷の有無が
大きな影響を及ぼす。すなわち側縁近くの表面に傷があ
る試験片では、応力繰り返しの比較的早い段階でこの傷
から破断しやすく、試験結果に大きな誤差が生じる不都
合がある。
【0004】そこで、本考案は、上記従来技術の有する
問題点を解消し、試験片表面の傷等の因子が疲労試験結
果に及ぼ影響を可及的に抑制し、相対的に安定した精度
の高い試験結果が得られるようにした疲労試験用グリッ
プを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、グリップ板の端縁の形状を試験片が挟持
されたときに対向する両端縁の間の距離が試験片の中心
線近くで最も短くなるような曲線に形成したことを特徴
とするものである。
【0006】
【作用】本考案によれば、試験片の幅方向中央部で応力
が高くなり、逆に側縁側で低くくなるので、傷は一般に
側縁側に生じやすいところから、この傷の疲労強度に及
ぼす影響を小さくすることができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案による疲労試験用グリップの一
実施例について添付の図面を参照して説明する。図1お
よび図2において、本実施例による疲労試験用グリップ
は、一対のグリップ板1、1、グリップ板2、2で極薄
板材の帯状の試験片3(厚さ0.05〜0.02mm)の
両端部を挟持するように構成される。グリップ板1、
1、グリップ板2、2には、図示しないアクチュエータ
あるいはメカニカルなロック手段を用いて試験片3を挟
持する公知のグリップ機構が採用されている。しかし
て、グリップ板1、グリップ板2のそれぞれ対向する端
縁1a、2aは、湾曲する曲線形状に形成され、試験片
3の中心線Oの近くで両グリップ板1、2の端縁1a、
2aの間の距離が最も短くなるような曲線となってい
る。この曲線は、曲率中心が中心線O上にあるような一
定の曲率の円弧あるいは試験片3の中央部については上
記円弧曲線とし、この円弧と試験片3の外側に向かう直
線との組み合わせにするなど適当な種類の曲線とするこ
とができる。
【0008】本実施例による疲労試験用グリップは、以
上のように構成されるものであり、次に、その作用並び
に効果について説明する。まず、図1に示すように、グ
リップ板1、1、グリップ板2、2で試験片3の両端部
を挟持してFの引張力を試験片3に繰り返し作用せし
め、この試験片3が破断に至るまでの応力繰り返し回数
を記録する。この場合、試験片3において、幅方向の断
面に作用する応力は、グリップ板1、2の端縁1a、2
aが上述したような曲線になっているので、図1に矢印
で示すような分布となる。ここで、試験片3の中心線O
に沿ったグリップ板1、2の間の距離をGL、試験片
3の側縁に沿ったグリップ板1、2の間の距離をGL
とする。また、試験片3の弾性係数をE、伸びが一様に
λであるとすれば、試験片3の中心ではその応力をσ として、 σ=E・λ/GL …(1) 試験片3の側縁近くではその応力をσとして、 σ=E・λ/GL …(2) となる。(1)、(2)式において、GL<GL
あるから、 σ>σ となり、結局、試験片3の幅方向中央部の応力が最も大
きくなる。従って、試験片3の中央部では応力が高く作
用するので、試験片3が疲労限界に近付くと、応力が高
い中央から破断が始まり幅方向に広がっていくことにな
る。このことは、疲労試験結果に及ぼす試験片3の表面
の傷等の影響を小さくできることを意味する。すなわ
ち、図3は、在来型のグリップで試験片3を挟持して応
力を作用させたときの応力分布を示したもので、試験片
3の幅方向に均一に応力が分布している。従って、この
応力分布の下では、試験片3の側縁に傷4があった場
合、疲労限界に達する前にこの傷4から中央部に向かっ
て破断線5が走り、破断に至るため、試験結果に大きな
誤差が生じる。
【0009】しかるに、本実施例のように、試験片3の
幅方向中央部で応力を高くし逆に側縁側で低くしておけ
ば、傷は一般に側縁側に生じやすいところから、この傷
の疲労強度に及ぼす影響を小さくすることができる。疲
労試験は、本来、一様な応力を繰り返し作用させるもの
であるが、以上のようにして得られた結果は、傷などの
因子の影響が小さいので極薄板材の疲労強度を相対的に
評価判断するための有効なデータとして利用することが
できる。
【0010】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、グリップ板の端縁の形状を試験片が挟持され
たときに対向する両端縁の間の距離が試験片の中心線近
くで最も短くなるような曲線に形成しているので、試験
片の中央部では応力が高く作用する。このため、試験片
が疲労限界に近付くと、応力が高い中央から破断が始ま
り幅方向に広がっていくことになる。従って、疲労試験
結果に及ぼす試験片の表面の傷等の影響を小さくできる
ので、極薄板材について疲労強度を相対的に評価するの
に安定して精度の高い結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による疲労試験用グリップの一実施例を
示す平面図。
【図2】同疲労試験用グリップの縦断面図。
【図3】従来の疲労試験用グリップで疲労試験を行った
ときの試験片の応力分布を表した説明図。
【符号の説明】 1 グリップ板 2 グリップ板 1a 端縁 2a 端縁 3 試験片 4 傷 5 破断線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】極薄板材帯状の試験片の両端をそれぞれ2
    枚1組のグリップ板で挟持するようにした疲労試験用グ
    リップにおいて、上記グリップ板の端縁の形状を試験片
    が挟持されたときに対向する両端縁の間の距離が試験片
    の中心線近くで最も短くなるような曲線に形成したこと
    を特徴とする疲労試験用グリップ。
JP1361392U 1992-03-16 1992-03-16 疲労試験用グリップ Expired - Lifetime JP2560518Y2 (ja)

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JPH0575648U JPH0575648U (ja) 1993-10-15
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