JPH11148889A - 無機材料用破壊靭性試験片 - Google Patents
無機材料用破壊靭性試験片Info
- Publication number
- JPH11148889A JPH11148889A JP31486097A JP31486097A JPH11148889A JP H11148889 A JPH11148889 A JP H11148889A JP 31486097 A JP31486097 A JP 31486097A JP 31486097 A JP31486097 A JP 31486097A JP H11148889 A JPH11148889 A JP H11148889A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- test piece
- crack
- side groove
- fracture toughness
- test
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】セラミックス,ガラス等の無機材料の破壊靭性
値の測定法において、測定精度を向上し、かつ試験片の
歩留まりを向上させる試験片作製方法を提供する。 【解決手段】予め角柱試験片1の側面に側溝6を配設
し、予き裂4をこの側溝に沿って誘導することにより導
入する。この方法により、予き裂は表面に垂直に導入す
ることが可能となる。
値の測定法において、測定精度を向上し、かつ試験片の
歩留まりを向上させる試験片作製方法を提供する。 【解決手段】予め角柱試験片1の側面に側溝6を配設
し、予き裂4をこの側溝に沿って誘導することにより導
入する。この方法により、予き裂は表面に垂直に導入す
ることが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス,ガ
ラス等の無機材料の強度試験方法に係わり、特に測定精
度のよい破壊靭性試験方法に関するものである。
ラス等の無機材料の強度試験方法に係わり、特に測定精
度のよい破壊靭性試験方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミックス,ガラス等の無機材料は一
般に脆いため、構造部品としての設計にあたっては破壊
靭性値を用いた欠陥評価が重要となる。したがって、物
性値としての破壊靭性値を精度よく求めることが必要と
なるが、従来、無機材料の破壊靭性値の測定はJIS
R1607に規定される方法を用いて行うことが一般的
である。すなわち、引張側表面に予め縁き裂を挿入した
角柱試験片の3点もしくは4点曲げ試験を行い、破壊荷
重とき裂寸法を測定し、所定の関係式から破壊靭性値を
算出する。
般に脆いため、構造部品としての設計にあたっては破壊
靭性値を用いた欠陥評価が重要となる。したがって、物
性値としての破壊靭性値を精度よく求めることが必要と
なるが、従来、無機材料の破壊靭性値の測定はJIS
R1607に規定される方法を用いて行うことが一般的
である。すなわち、引張側表面に予め縁き裂を挿入した
角柱試験片の3点もしくは4点曲げ試験を行い、破壊荷
重とき裂寸法を測定し、所定の関係式から破壊靭性値を
算出する。
【0003】この方法において、予め挿入する縁き裂
は、通常、試験片の引張側表面に浅いスリットを設ける
か、もしくはビッカース硬度計等のダイヤモンド圧子に
より導入した一個もしくは複数の圧痕を設け、所定の方
法により応力を負荷することにより、スリットもしくは
圧痕からき裂を発生させた後停止させ、これを予き裂と
して模擬する。
は、通常、試験片の引張側表面に浅いスリットを設ける
か、もしくはビッカース硬度計等のダイヤモンド圧子に
より導入した一個もしくは複数の圧痕を設け、所定の方
法により応力を負荷することにより、スリットもしくは
圧痕からき裂を発生させた後停止させ、これを予き裂と
して模擬する。
【0004】本方法によれば、簡便に予き裂を導入した
曲げ試験片を作製できるため、破壊試験後、応力解析か
らすでに定式化されている応力拡大係数の評価式を用い
て、容易に破壊靭性値を得ることが可能である。
曲げ試験片を作製できるため、破壊試験後、応力解析か
らすでに定式化されている応力拡大係数の評価式を用い
て、容易に破壊靭性値を得ることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術であるJ
IS R1607の方法は、簡便に予き裂を導入した試
験片を作製でき破壊靭性値の取得が可能であるが、予き
裂を引張側表面と垂直に導入することが困難で、作製し
たすべての試験片を用いると得られた結果の精度に問題
が生じるため、試験に使用する試験片を限定する必要が
あり、歩留まりが悪い問題があった。
IS R1607の方法は、簡便に予き裂を導入した試
験片を作製でき破壊靭性値の取得が可能であるが、予き
裂を引張側表面と垂直に導入することが困難で、作製し
たすべての試験片を用いると得られた結果の精度に問題
が生じるため、試験に使用する試験片を限定する必要が
あり、歩留まりが悪い問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の問題点
は、試験片の側面に引張側表面と垂直に側溝を設け、予
き裂をこの側溝に沿って導入し、また試験時のき裂進展
方向もこの側溝で誘導することにより解決する。
は、試験片の側面に引張側表面と垂直に側溝を設け、予
き裂をこの側溝に沿って導入し、また試験時のき裂進展
方向もこの側溝で誘導することにより解決する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
いて説明する。
【0008】図3(a),(b)には、破壊靭性測定試験
片の従来の実施例を示す。本図の実施例では、(a)に
示すように、無機材料の角柱試験片1の表面2にビッカ
ース硬度計により十字形の圧痕3を導入し、さらに所定
の方法により負荷を付与することにより、(b)のよう
に内部に向けて予き裂4を導入する。破壊靭性値は、こ
の試験片を予き裂面を引張側にして、3点曲げもしくは
4点曲げにて破壊試験を行い、得られた破壊荷重と予き
裂寸法とを、所定の応力拡大係数算出式に代入すること
により求めることができる。
片の従来の実施例を示す。本図の実施例では、(a)に
示すように、無機材料の角柱試験片1の表面2にビッカ
ース硬度計により十字形の圧痕3を導入し、さらに所定
の方法により負荷を付与することにより、(b)のよう
に内部に向けて予き裂4を導入する。破壊靭性値は、こ
の試験片を予き裂面を引張側にして、3点曲げもしくは
4点曲げにて破壊試験を行い、得られた破壊荷重と予き
裂寸法とを、所定の応力拡大係数算出式に代入すること
により求めることができる。
【0009】図4(a),(b)には、この従来の実施例
により導入した予き裂4の側面図を示すが、理想的には
(a)のように表面に垂直に予き裂4は作製される。し
かしながら、実際には材料,負荷等の微小擾乱により、
予き裂4は(b)のように表面と角度を有して斜めに導
入されることが多い。この結果、斜めに導入された予き
裂4を用いて破壊試験を行った場合、応力拡大係数算出
式は予き裂が表面に垂直に導入されていることを前提と
しているため、得られる破壊靭性値は誤差を含むことに
なり、精度に問題が生じる。従って、一般には、ある程
度以上の角度を有して予き裂4が斜めに導入された試験
片1は棄却する必要があり、歩留まりの低下を招く。
により導入した予き裂4の側面図を示すが、理想的には
(a)のように表面に垂直に予き裂4は作製される。し
かしながら、実際には材料,負荷等の微小擾乱により、
予き裂4は(b)のように表面と角度を有して斜めに導
入されることが多い。この結果、斜めに導入された予き
裂4を用いて破壊試験を行った場合、応力拡大係数算出
式は予き裂が表面に垂直に導入されていることを前提と
しているため、得られる破壊靭性値は誤差を含むことに
なり、精度に問題が生じる。従って、一般には、ある程
度以上の角度を有して予き裂4が斜めに導入された試験
片1は棄却する必要があり、歩留まりの低下を招く。
【0010】図1(a)ないし(c)に本発明の実施例
を示す。本実施例においては、(a)のように角柱試験片
1の側面5に予め引張側表面と直交する側溝6を配設す
る。側面5に側溝6を有する試験片に、ビッカース硬度
計により圧痕3を導入し(b)、所定の方法により荷重を
付与した場合、圧痕をスタータにして発生する予き裂
は、その進展方向を側溝に誘導されるため、(c)のよ
うに表面とほぼ垂直に導入することが可能である。この
結果、従来技術で問題となった破壊靭性値の誤差や試験
片の歩留まりの問題は解消することが可能である。また
破壊試験時のき裂進展も側溝に誘導されるため一定とな
り、測定精度が向上する。
を示す。本実施例においては、(a)のように角柱試験片
1の側面5に予め引張側表面と直交する側溝6を配設す
る。側面5に側溝6を有する試験片に、ビッカース硬度
計により圧痕3を導入し(b)、所定の方法により荷重を
付与した場合、圧痕をスタータにして発生する予き裂
は、その進展方向を側溝に誘導されるため、(c)のよ
うに表面とほぼ垂直に導入することが可能である。この
結果、従来技術で問題となった破壊靭性値の誤差や試験
片の歩留まりの問題は解消することが可能である。また
破壊試験時のき裂進展も側溝に誘導されるため一定とな
り、測定精度が向上する。
【0011】図2(a),(b)には、側溝6の配設方法
の他の実施例を示すが、(a)は側面5の一方のみに側
溝6を設けた例、(b)は側溝6を側面5を貫通させ
ず、引張側から圧縮側に向かう途中までとした実施例で
ある。このように側溝6は、試験片の両側面の同位置
に、引張側表面から圧縮側表面に貫通させて設けること
を基本とするが、側面の一方のみもしくは圧縮側表面ま
で貫通していなくても効果を有する。
の他の実施例を示すが、(a)は側面5の一方のみに側
溝6を設けた例、(b)は側溝6を側面5を貫通させ
ず、引張側から圧縮側に向かう途中までとした実施例で
ある。このように側溝6は、試験片の両側面の同位置
に、引張側表面から圧縮側表面に貫通させて設けること
を基本とするが、側面の一方のみもしくは圧縮側表面ま
で貫通していなくても効果を有する。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、角柱試験片の側面に側
溝を予め設けたことにより、予き裂は側溝に沿って導入
されることにより、その位置が制御され、表面に垂直に
形成される。この結果、破壊試験により得られる破壊靭
性値の測定精度が向上するとともに、予き裂が斜めに入
ることにより棄却される試験片が減少し、歩留まりが向
上する。
溝を予め設けたことにより、予き裂は側溝に沿って導入
されることにより、その位置が制御され、表面に垂直に
形成される。この結果、破壊試験により得られる破壊靭
性値の測定精度が向上するとともに、予き裂が斜めに入
ることにより棄却される試験片が減少し、歩留まりが向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である予き裂導入方法を説明す
る図。
る図。
【図2】側溝の配設方法の他の実施例を示す図。
【図3】従来の破壊靭性試験片を示す図。
【図4】従来の破壊靭性試験片の予き裂の側面図。
1…角柱試験片、2…試験片表面、3…圧痕、4…予き
裂、5…側面、6…側溝。
裂、5…側面、6…側溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長埜 浩太 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】3点もしくは4点曲げ用角柱試験片の引張
側表面に挿入された予き裂を有する無機材料用破壊靭性
試験片において、試験片の少なくとも一方の側面に側溝
を付与したことを特徴とする無機材料用破壊靭性試験
片。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31486097A JPH11148889A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | 無機材料用破壊靭性試験片 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31486097A JPH11148889A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | 無機材料用破壊靭性試験片 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11148889A true JPH11148889A (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=18058498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31486097A Pending JPH11148889A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | 無機材料用破壊靭性試験片 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11148889A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100370240C (zh) * | 2005-05-16 | 2008-02-20 | 河海大学 | 土体断裂参数的测试方法及其测试仪 |
CN104062188A (zh) * | 2014-06-26 | 2014-09-24 | 上海交通大学 | 一种测量焊接接头热影响区断裂韧度jic的方法 |
CN104764657A (zh) * | 2015-04-13 | 2015-07-08 | 四川大学 | 中心裂纹巴西圆盘ⅰ、ⅱ及复合型断裂辅助实验器 |
-
1997
- 1997-11-17 JP JP31486097A patent/JPH11148889A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100370240C (zh) * | 2005-05-16 | 2008-02-20 | 河海大学 | 土体断裂参数的测试方法及其测试仪 |
CN104062188A (zh) * | 2014-06-26 | 2014-09-24 | 上海交通大学 | 一种测量焊接接头热影响区断裂韧度jic的方法 |
CN104764657A (zh) * | 2015-04-13 | 2015-07-08 | 四川大学 | 中心裂纹巴西圆盘ⅰ、ⅱ及复合型断裂辅助实验器 |
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