JP2560186B2 - 水冷式内燃機関の冷却装置 - Google Patents

水冷式内燃機関の冷却装置

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JP2560186B2
JP2560186B2 JP5010293A JP1029393A JP2560186B2 JP 2560186 B2 JP2560186 B2 JP 2560186B2 JP 5010293 A JP5010293 A JP 5010293A JP 1029393 A JP1029393 A JP 1029393A JP 2560186 B2 JP2560186 B2 JP 2560186B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水冷式内燃機関の、冷却
効率を高めた冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水冷式内燃機関においては、シリ
ンダブロックに取付けられた水ポンプからの加圧冷却水
を先ず前記シリンダブロックに形成したブロック側水ジ
ャケットに流入させた後、そこからシリンダヘッド側水
ジャケットに流入させ、該水ジャケットから冷却回路に
流れるように構成されたものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがシリンダブロ
ックは、一般にシリンダヘッドよりも熱容量が大きく、
熱の授受に伴う温度変化が少ない(即ち昇温しにくい)
ので、前述のようにシリンダヘッド側水ジャケットに先
だってブロック側水ジャケットに冷たい冷却水を流入さ
せるようにすると、機関の低温始動時の水温の立上りが
比較的遅くなって、冷却回路に接続されるヒータのヒー
タ特性が不良となり、また機関の高負荷運転域では、最
も高温に加熱されるシリンダヘッドの燃焼室及び点火プ
ラグ周りの冷却能率が悪い等の不具合がある。
【0004】そこで機関の低温始動時の水温の立上りを
早めるために、例えば実公昭48−6096号公報に開
示される如くヘッド側水ジャケットの流入口及び排出口
をシリンダヘッドの長手方向一側部と他側部に分散配置
して、機関低温運転時には水ポンプからの冷却水がヘッ
ド側水ジャケットを直接縦通するようにしたものが既に
提案されているが、このものでは、機関高温時にヘッド
側水ジャケットの流入口が閉じられて、水ポンプからヘ
ッド側水ジャケットに向かう冷却水が全てブロック側水
ジャケットを経由する構造であるため、特に高負荷運転
時のシリンダヘッドに対する冷却性能が不足して、同ヘ
ッドの燃焼室や点火プラグ周辺部が過熱し易く、異常燃
焼等の不具合を招き易い問題があり、一方、機関低温時
にはブロック側水ジャケットの流入口が閉じられて、水
ポンプからの冷却水がヘッド側水ジャケットだけを流れ
るため、シリンダヘッド部が過冷却となって暖機運転が
安定しない問題もある。またヘッド側水ジャケットの流
入口とブロック側水ジャケ ットの流入口とが機関本体の
一側部と他側部とに在って離隔しているため、水ポンプ
から両水ジャケットに冷却水を分配する構造が複雑且つ
大型化する問題もあり、更にブロック側水ジャケットの
流入口と、その最終的な水出口であるヘッド側水ジャケ
ットの排出口とが比較的近くにあるため、ブロック側水
ジャケット内(特に上記排出口より遠い部位)に冷却水
の淀みを生じ易く、シリンダブロックに対する冷却性能
も不足する問題がある。尚、ブロック側水ジャケット内
の淀みを少なくするために、例えば実開昭58−149
517号公報に開示される如く水ポンプからヘッド側水
ジャケットの流入口に向かう冷却水を案内すべく該ブロ
ック側水ジャケットを縦通するウォータダクト2を配設
し、このダクト周壁に、ブロック側水ジャケットの複数
の流入口4 1 〜4 3 を開口したものが提案されている
が、斯かる提案のものでは、水ポンプから水ジャケット
へ向かう冷却水の流路構造が複雑化する問題がある。
【0005】本発明は上記に鑑み提案されたもので、従
来技術の上記不具合を全て解決し得る、水冷式内燃機関
の冷却装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして上記目的を達成す
るために本発明は、相互間を一体的に結着されたシリン
ダブロック及びシリンダヘッドを備えた機関本体に、前
記シリンダブロックに形成したブロック側水ジャケット
と前記シリンダヘッドに形成したヘッド側水ジャケット
との間を連通させる連通孔を穿設し、前記ヘッド側水ジ
ャケットに排出口を開口し、前記ブロック側水ジャケッ
ト内の冷却水が前記連通孔及びヘッド側水ジャケットを
経て前記排出口より排出されるようにした、水冷式内燃
機関の冷却装置において、前記ヘッド側水ジャケットの
流入口および排出口をそのヘッド水ジャケットの、シリ
ンダヘッド長手方向の一側部及び他側部にそれぞれ開口
させると共に、そのヘッド側水ジャケットの流入口及び
前記ブロック側水ジャケットの流入口を機関本体の同一
側部に配設し、前記機関本体に設けた水ポンプからの冷
却水を前記ヘッド側水ジャケットとブロック側水ジャケ
ットとに分配流入させるべく、該水ポンプの吐出通路を
前記ヘッド側水ジャケットの流入口及びブロック側水ジ
ャケットの流入口にそれぞれ連通させ、前記ヘッド側水
ジャケットの流入口には、前記水ポンプから該ヘッド側
水ジャケット内に流入する冷却水の流量を調整するため
の流量調整弁を設け、その流量調整弁は、前記ヘッド側
水ジャケットを流れる冷却水の温度上昇に伴ってその開
度を増すように構成されたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成によれば、熱容量が比較的小さく昇温
し易いシリンダヘッド側の水ジャケット内に水ポンプか
らの比較的低温の冷却水の一部を、ブロック側水ジャケ
ットを経ることなく直接導入することができるから、そ
の冷却水による熱交換能率が高められ、機関の冷間始動
時には冷却水温度の立ち上がりが早くなる。また機関
機後の高負荷運転時には、特に高温に加熱されるシリン
ダヘッドの燃焼室及び点火プラグ周りが、水ポンプから
ヘッド側水ジャケットに直接導入される比較的冷たい冷
却水によって効率よく有効に冷やされる。この場合、水
ポンプからヘッド側水ジャケット内に直接導入される冷
却水の流量は、その冷却水温度の上昇に伴って開度を増
す上記流量調整弁によって、冷却水高温時には多めに、
また冷却水低温時には少なめにそれぞれ制御されるか
ら、その冷却水高温時には、ヘッド側水ジャケットに直
接流入する冷却水量が多めとなることでシリンダヘッド
に対する冷却性能が効果的に高められ、一方、冷却水低
温時には、ヘッド側水ジャケットに直接流入する冷却水
量が少なめとなることで、シリンダヘッドや冷却水の昇
温が未だ十分でない暖機運転中に於いてシリンダヘッド
各部の、上記冷却水による過冷却が回避される。
【0008】また特にヘッド側水ジャケットの流入口お
よび排出口をそのヘッド水ジャケットの、シリンダヘッ
ド長手方向の一側部及び他側部にそれぞれ開口させると
共に、そのヘッド側水ジャケットの流入口及びブロック
側水ジャケットの流入口を機関本体の同一側部に配設し
た構造によれば、水ポンプから両水ジャケット流入口へ
の冷却水分配構造が簡単且つ小型化され、しかも水ポン
プからヘッド側水ジャケット内に直接流入した冷却水
は、そのヘッド側水ジャケット内を機関本体の一 側部よ
り他側部に向かうように淀み少なく流動してヘッド側水
ジャケットの排出口に向かい、一方、水ポンプからブロ
ック側水ジャケット内に流入した冷却水も、そのブロッ
ク側水ジャケット内を概ね機関本体の一側部より他側部
に向かうように淀み少なく流動して両水ジャケット間の
各連通孔よりヘッド側水ジャケット内の冷却水流と合流
し得る。
【0009】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。機関本体Eは、一体化された、シリンダブロ
ック1、シリンダヘッド2およびクランクケース3を備
える。クランクケース3には、クランク軸4が回転自在
に支承され、またシリンダヘッド2には、クランク軸4
により調時伝動機構Tを介して回転駆動される動弁カム
軸5が回転自在に支承され、クランク軸4は通常のよう
にコンロッド7を介してピストン9に連動され、該ピス
トン9はシリンダブロック1内のシリンダに摺動自在に
嵌合される。また前記動弁カム軸5には吸、排気用の複
数の動弁カム10,11が一体に形成される。これらの
動弁カム10,11は通常のように動弁機構を作動す
る。シリンダヘッド2上には、前記動弁機構を被覆する
ヘッドカバー8が被冠される。
【0010】動弁カム軸5の調時伝動機構Tと反対側の
他端には、連結端子5aが一体に形成され、この連結端
子5aはシリンダヘッド2の一側端より外部に突出して
おり、その一端面には、前記連結端子5aを覆うように
してポンプケース18が固着され、このポンプケース1
8の軸受筒18aは、一側端の軸受6の軸受孔内にパッ
キン19を介して嵌挿される。前記ポンプケース18の
軸受筒18aには水ポンプPのポンプ軸20がボール軸
受21を介して回転自在に支承され、該ポンプ軸20の
軸線は、前記動弁カム軸5の軸線と同一線上にある。そ
して前記ポンプ軸20の基端には他の連結端子20aが
一体に形成され、該連結端子20aは、動弁カム軸5の
一端の連結端子5aと着脱自在に連結され、動弁カム軸
5とポンプ軸20とが直結される。ポンプ軸20の先端
には、ポンプケース18のポンプ室内にあるインペラ2
2が固着されこのインペラ22と前記ボール軸受21間
には、メカニカルシール23およびオイルシール24が
介在され、ポンプ室と、シリンダヘッド2内の動弁カム
室とは液密にシールされる。動弁カム軸5が回転される
と、これに直結される水ポンプPを直接駆動することが
できる。ポンプケース18に形成される吐出通路25
は、シリンダヘッド2に形成した冷却水導入通路45に
連通され、該導入通路45は、後に詳細に述べるように
シリンダヘッド2およびシリンダブロック1にそれぞれ
形成した水ジャケット42,47に分岐連通される。
【0011】前記ポンプケース18の吸込側開口端面に
は、サーモスタットケース29の出口側端面がパッキン
30を介して一体に結合されてユニットケースUが形成
される。サーモスタットケース29内にはワックス式の
サーモスタットSが収容支持される。このサーモスタッ
トSは従来公知のもので、サーモスタット弁31とバイ
パス弁32とが併設される。前記ユニットケースUには
ラジエタ38を介装したラジエタ回路CR に通じる第1
の流入ポート33、ヒータ39を介装したヒータ回路C
H に通じる第2の流入ポート34、およびバイパス回路
B に通じる第3の流入ポート35が開口され、さらに
前記水ポンプPの吐出通路25に通じる1つの出口ポー
ト36が開口される。前記第1の流入ポート33は前記
サーモスタット弁31を介して吸込口37に連通され、
また前記第3の流入ポート35は、前記バイパス弁32
を通って吸込口37に連通され、さらに前記第2の流入
ポート34は、前記サーモスタット弁31およびバイパ
ス弁32の開閉に無関係に吸込口37に連通される。機
関の始動時の如き、その冷間時には、図示の如くサーモ
スタット弁31が閉弁されるのに対してバイパス弁32
が開弁されているので、水ポンプPの作動により流動す
る冷却水はバイパス回路CB を流れ、また機関の運転継
続により冷却水温が上昇してくると、前記サーモスタッ
ト弁31が開弁し、一方バイパス弁32は閉弁し、冷却
水はラジエタ回路CR を流れる。
【0012】尚、前記ヒータ回路CH はサーモスタット
弁31およびバイパス弁32の開閉に関係なく常時冷却
水が流れ、ヒータ39は作動状態におかれる。
【0013】前記機関本体E内において、シリンダヘッ
ド2には、燃焼室40を取囲むようにヘッド側水ジャケ
ット42が該シリンダヘッド2の長手方向に縦通形成さ
れ、この水ジャケット42の、前記長手方向の一側部に
は流入口43が、またその他側部には排出口44がそれ
ぞれ開口される。前記ヘッド側水ジャケット42の一側
には、前記流入口43に連通する冷却水導入通路45が
形成され、該導入通路45の入口は前記水ポンプケース
18の吐出通路25に連通される。
【0014】前記ヘッド側水ジャケット42の流入口4
3には、該流入口43の開度を調節するための流量調整
弁、この実施例では感温弁46が設けられる。この感温
弁46は、前記流入口43を流れる冷却水の水温が上昇
すると、上方に撓曲して流入口43の開度を大きくし、
逆に下降すると下方に撓曲して流入口43の開度を小さ
くするように作用する。
【0015】またシリンダブロック1には、サイアミー
ズシリンダ41を取囲むようにブロック側水ジャケット
47が形成され、この水ジャケット47の一側に流入口
48が開口され、この流入口48は、ガスケットGを貫
通して前記冷却水導入通路45に連通される。而してこ
のブロック側水ジャケット47の流入口47と前記ヘッ
ド側水ジャケット42の流入口43とは、機関本体Eの
同一側部に配設される。またブロック側水ジャケット4
7とヘッド側水ジャケット42とは、通常のようにガス
ケットGを貫通する複数の連通孔49を通して互いに連
通されている。シリンダヘッド2の他側に開口される、
前記排出口44には、第1,第2および第3の流出ポー
ト50,51および52が連通され、第1の流出ポート
50は前記ラジエタ回路CR に、第2の流出ポート51
は前記ヒータ回路CH に、第3の流出ポート52は前記
バイパス回路CB にそれぞれ連通される。
【0016】次に本発明の実施例の作用について説明す
る。いま機関が運転され、クランク軸4が回転すると、
前記調時伝動機構Tを介して動弁カム軸5が駆動され、
この動弁カム軸5に直結される水ポンプPが駆動され
る。
【0017】機関の始動時の如き、機関本体Eの低温運
時には、図1に示すようにサーモスタットSのサーモ
スタット弁31が閉じまたそのバイパス弁が開いている
ので、冷却水はバイパス回路CB を通って水ポンプPと
機関本体E間を循環し、また機関が暖機されると、今度
はサーモスタット弁31が開き、バイパス弁32を閉じ
るので、冷却水はラジエタ回路CR を通って水ポンプP
と機関本体E間を循環する。
【0018】ブロック側水ジャケット47内に流入した
冷却水は、シリンダブロック1内の主としてサイアミー
ズシリンダ41の周りを冷却した後、複数の連通孔49
を通ってヘッド側水ジャケット42の、流入口43及び
流出口44間の中間各部へ流入する。ヘッド側水ジャケ
ット42内の冷却水はシリンダヘッド2の主として燃焼
室40の周りを冷却する。そして前記排出口44よりバ
イパス回路CB もしくはラジエタ回路CR と、ヒータ回
路CH へと流れる。
【0019】ところで機関本体E内では冷却水は次のよ
うに流れる。即ち、水ポンプPからの加圧冷却水は、吐
出通路25を通ってシリンダヘッド2内の冷却水導入路
45内に流入し、ここから前記流入口43,48をそれ
ぞれ経てヘッド側水ジャケット42とブロック側水ジャ
ケット47内に分配流入される。これにより、熱容量が
比較的小さく昇温し易いシリンダヘッド2側の水ジャケ
ット42内へも水ポンプPからの比較的低温の冷却水を
直接導入できるようになるので、その冷却水の熱交換能
率が高められ、機関の冷間始動時の水温の立ち上がりが
早くなって前記ヒータ39の特性が高められるから、暖
房効果が向上する。また機関の高負荷運転時には、特に
高温に加熱されるシリンダヘッド2の燃焼室40及び点
火プラグ(図示せず)の周囲が、水ポンプPからヘッド
側水ジャケット42に直接導入される比較的冷たい冷却
水によって効果的に冷却されるから、ノッキング等の異
常燃焼の発生を抑えられると共に吸,排気弁のシートや
ガイド部分の摩耗が低減される。
【0020】而して水ポンプPから前記各水ジャケット
42,47にそれぞれ直接導入される冷却水の流量割合
は、前記流量調整弁としての感温弁46によって制御さ
れる。即ちこの感温弁46は、関の始動直後の如き機
関本体Eの冷間時に於いては流入口43の開度を比較的
小さくしながらも、冷却水の一部を流入口43を通して
ヘッド側水ジャケット42へ直接流入させ、一方、機関
の運転継続により機関本体Eが暖機されて高負荷運転さ
れる時には、冷却水の温度は上昇するので、前記感温弁
46は開き方向に作動して流入口43の開度を大きくす
る。
【0021】かくして記感温弁46によって、水ポン
プPからヘッド側水ジャケット42内に直接導入される
冷却水の流量を、その冷却水の高温時に低温時よりも大
きくなるよう調整すると、シリンダヘッド2や冷却水の
昇温が未だ十分でない暖機運転中に於いてはシリンダヘ
ッド2各部の、上記冷却水による過冷却が回避されて暖
機運転の安定が図られる一方、前述の如く高負荷運転時
に於いてはヘッド側水ジャケット42に直接導入される
比較的多量の冷却水によって、シリンダヘッド2の高温
部を効率よく冷却することができる。
【0022】ところでヘッド側水ジャケット42の流入
口43および排出口44が同水ジャケット42の、シリ
ンダヘッド長手方向の一側部及び他側部にそれぞれ開口
すると共に、そのヘッド側水ジャケット42の流入口4
3及びブロック側水ジャケット47の流入口48が機関
本体Eの同一側部に配設される構造によれば、水ポンプ
Pから両水ジャケット流入口43,48への冷却水分配
構造が簡単且つ小型化され、しかも水ポンプPからヘッ
ド側水ジャケット42内に直接流入した冷却水は、その
ヘッド側水ジャケット42内を機関本体Eの一側部より
他側部に向かうように流動して同ジャケット42の排出
口44に向かい、一方、水ポンプPからブロック側水ジ
ャケット47内に流入した冷却水も、そのブロック側水
ジャケット47内を概ね機関本体Eの一側部より他側部
に向かうように流動して各連通孔49よりヘッド側水ジ
ャケット42内の冷却水流と合流し得るから、機関本体
内の水路構造を特別に複雑化しなくてもヘッド側および
ブロック側の各水ジャケット42,47に於ける冷却水
の淀みを少なくすることができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、熱容量が
比較的小さく昇温し易いシリンダヘッド側の水ジャケッ
ト内へ水ポンプからの比較的低温の冷却水の一部を、ブ
ロック側水ジャケットを経ることなく直接導入すること
ができるので、その冷却水の熱交換能率を大いに高める
ことができ、その結果、機関の冷間始動時の水温の立ち
上がりが早くなってヒータ特性を高めることができるか
ら、暖房効果の向上を図ることができる。しかも冷却水
の低温時にヘッド側水ジャケットへ直接導入される冷却
水量は、流量調整弁によって比較的少なめに調整される
から、シリンダヘッドや冷却水の昇温が未だ十分でない
暖機運転中に於いてシリンダヘッド各部の、上記冷却水
による過冷却が回避されて、暖機運転の安定を図ること
ができる。
【0024】一方、機関暖機後の高負荷運転時には、特
に高温に加熱されるシリンダヘッドの燃焼室及び点火プ
ラグ周りを、前記流量調整弁により水量を多めに調整さ
れながら水ポンプからヘッド側水ジャケットに直接導入
された比較的冷たく且つ多量の冷却水によって極めて
果的に冷却することができるから、シリンダヘッドの冷
却性を高めることができて、ノッキング等の異常燃焼の
発生を抑えると共に吸,排気弁のシートやガイド等の可
動部分の摩耗を低減することができる。
【0025】また特にヘッド側水ジャケットの流入口お
よび排出口をそのヘッド水ジャケットの、シリンダヘッ
ド長手方向の一側部及び他側部にそれぞれ開口させると
共に、そのヘッド側水ジャケットの流入口及びブロック
側水ジャケットの流入口を機関本体の同一側部に配設し
たので、水ポンプから両水ジャケット流入口への冷却水
分配構造が簡単且つ小型化され、コスト節減やメンテナ
ンス作業性向上に寄与することができる。しかも水ポン
プからヘッド側水ジャケット内に直接流入した冷却水
は、そのヘッド側水ジャケット内を機関本体の一側部よ
り他側部に向かうように流動してヘッド側水ジャケット
の排出口に向かい、一方、水ポンプからブロック側水ジ
ャケット内に流入した冷却水も、そのブロック側水ジャ
ケット内を概ね機関本体の一側部より他側部に向かうよ
うに流動して両水ジャケット間の各連通孔よりヘッド側
水ジャケット内の冷却水流と合流し得るから、機関本体
内の 水路構造を特別に複雑化しなくてもヘッド側および
ブロック側の各水ジャケットに於ける冷却水の淀みを少
なくすることができて機関冷却性能の向上に寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明装置を備えた内燃機関の一実施例
を示す概略側面図
【図2】図2は本発明装置の要部縦断面図
【図3】図3は図2の一部拡大断面図
【符号の説明】
E 機関本体 P 水ポンプ 1 シリンダブロック 2 シリンダヘッド 25 吐出通路 42 ヘッド側水ジャケット 43 流入口 44 排出口 45 冷却水導入通路 46 流量制御弁としての感温弁 47 ブロック側水ジャケット 48 流入口 49 連通孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互間を一体的に結着されたシリンダブ
    ロック(1)及びシリンダヘッド(2)を備える機関本
    体(E)に、前記シリンダブロック(1)に形成したブ
    ロック側水ジャケット(47)と前記シリンダヘッド
    (2)に形成したヘッド側水ジャケット(42)との間
    を連通させる連通孔(49)を穿設し、前記ヘッド側水
    ジャケット(42)に排出口(44)を開口し、前記ブ
    ロック側水ジャケット(47)内の冷却水が前記連通孔
    (49)及びヘッド側水ジャケット(42)を経て前記
    排出口(44)より排出されるようにした、水冷式内燃
    機関の冷却装置において 前記ヘッド側水ジャケット(42)の流入口(43)お
    よび排出口(44)をそのヘッド水ジャケット(42)
    の、シリンダヘッド(2)長手方向の一側部及び他側部
    にそれぞれ開口させると共に、そのヘッド側水ジャケッ
    ト(42)の流入口(43)及び前記ブロック側水ジャ
    ケット(47)の流入口(48)を機関本体(E)の同
    一側部に配設し、 前記機関本体(E)に設けた水ポンプ(P)からの冷却
    水を前記ヘッド側水ジャケット(42)とブロック側水
    ジャケット(47)とに分配流入させるべく、該水ポン
    プ(P)の吐出通路(25)を前記ヘッド側水ジャケッ
    ト(42)の流入口(43)及びブロック側水ジャケッ
    ト(47)の流入口(48)にそれぞれ連通させ、 前記ヘッド側水ジャケット(42)の流入口(43)に
    は、前記水ポンプ(P)から該ヘッド側水ジャケット
    (42)内に流入する冷却水の流量を調整するための流
    量調整弁(46)を設け、その流量調整弁(46)は
    記ヘッド側水ジャケット(42)を流れる冷却水の温
    度上昇に伴ってその開度を増すように構成されたことを
    特徴とする、水冷式内燃機関の冷却装置。
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