JP2560130Y2 - 加熱調理器具の水受皿 - Google Patents

加熱調理器具の水受皿

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JP2560130Y2
JP2560130Y2 JP4978692U JP4978692U JP2560130Y2 JP 2560130 Y2 JP2560130 Y2 JP 2560130Y2 JP 4978692 U JP4978692 U JP 4978692U JP 4978692 U JP4978692 U JP 4978692U JP 2560130 Y2 JP2560130 Y2 JP 2560130Y2
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隆之 佐野
徳昭 藤田
健 松本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は焼き肉、焼き魚などの焼
物料理を調理するための加熱調理器具における、水受皿
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の加熱調理器具としては、例
えば実公平4−11636号公報に示されたものが知ら
れている。
【0003】このものは、上部が開放した箱状の本体内
の底部に遮熱板を配置し、該遮熱板の上部に水受皿を載
置し、該水受皿内に水を張り、当該水受皿の上方に電熱
ヒーターを配置すると共に、当該電熱ヒーターの上方に
焼物プレートを設けたものである。
【0004】而して水受皿内に水を張った状態で、焼物
プレート上に肉、魚などの調理すべき材料を載置し、電
熱ヒーターに通電して材料を焼く。そしてその調理材料
から滴る油などは水受皿内の水の上に落ちるいうもので
ある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところでこの種の加熱
調理器具では、水受皿内に水を入れた状態で調理するも
のであるため、水受皿に入れる水の量を規制する必要が
あり、そのために通常水受皿の外周壁の適宜の位置に、
線状のリブを絞り出し、これを水位表示部とすることが
行われている。
【0006】しかしながらこのような水位表示部では、
加熱調理器具がテーブル上に水平に載置されているとき
には、その水位表示部に従って水を注入することにより
水の量は適量となるが、加熱調理器具が僅かでも傾いて
いると、水位表示部に合わせても水の量が適切でなくな
る可能性がある。
【0007】図5は水受皿12の外周壁12a に水位表
示部19を形成したものであって、加熱調理器具の載置
状態により水受皿12は傾いている。
【0008】このように水受皿12が傾斜していると、
水位表示部19に合わせて水20を注入しても、水20
の量は不適切になる。すなわち図5(a)においては水
位表示部19側の位置が高いため、その水位表示部19
に合わせて水20を注入すると、水位表示部19の反対
側においては適正な水位より高くなり、水受皿12の縁
から水20が溢れる可能性がある。
【0009】また図5(b)においては水位表示部19
側の位置が低くなっているので、その水位表示部19に
合わせて水20を注入しても水20の量が不足し、使用
中に水20が蒸発して空炊き状態になる可能性がある。
【0010】水受皿12の外周壁12a の相対向する位
置に二つ以上の水位表示部19を形成すれば、その水位
表示部19と水とにより加熱調理器具の傾きを知ること
ができ、水平に置き直して水位を適切に保つことができ
るが、異る外周壁12a に複数箇所の水位表示部19を
形成するためには製造工程が複雑になり、コストアップ
に繋り好ましくない。
【0011】本考案はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、製造工程が簡単であり且つ、常に水位を適切に
設定することのできる水受皿を提供することを目的とす
るものである。
【0012】
【課題を解決する手段】而して本考案は、上部が開放し
た箱状の本体内の底部に遮熱板を配置し、該遮熱板の上
部に水受皿を載置し、当該水受皿の上方に電熱ヒーター
を配置すると共に、当該電熱ヒーターの上方に焼物プレ
ートを設けてなる加熱調理器具において、前記水受皿の
底部中央部に突部を立設し、当該突部における水受皿に
注入される水の水位に相当する高さの位置に水位表示部
を形成したことを特徴とするものである。
【0013】また本考案においては、前記突起から離れ
た水受皿の外周壁の、前記水位表示部と同じ高さの位置
にも、当該水位表示部とは別の水位表示部を設けること
が好ましい。
【0014】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に従って説明す
る。
【0015】図1及び図2は本考案を適用した加熱調理
器具Aを示すものである。1は加熱調理器具Aの本体で
あって、上部が開放した箱状をなした本体部材2の先端
部には把手3が取付けられ、後端部には後述するヒータ
ーセットの支持手段を兼ねた把手4が取付けられてい
る。
【0016】把手3,4の下部には支脚5が一体に形成
されている。該支脚5は把手3,4の下部からその一部
は本体部材2の下に入り込んでおり、本体部材2の外周
壁2a の下部を支脚5で支えるようになっている。
【0017】前記把手3,4は本体部材2の外周壁2a
にビスなどで取付けられるため、把手3,4の下方に支
脚5が形成されていると、加熱調理器具Aをテーブル上
に落下させたような場合には本体部材2と把手3,4と
の間に剪断力が作用し、その取付け部が破壊される恐れ
がある。
【0018】また支脚5を本体部材2の底板2b に取付
けると、加熱調理器具Aをテーブル上に落下させたよう
な場合には、その衝撃力が支脚5を介して本体部材2の
底板2b に直接作用し、底板2b が変形する可能性があ
る。
【0019】前述のように支脚5を把手3,4に一体に
形成すると共に、外周壁2a の下方に位置せしめること
により、支脚5に衝撃力が作用した場合にもその力を把
手3,4が負担すると共に、本体部材2の外周壁2a に
作用する力も支脚5が支えるため、本体部材2に変形や
破損が生じない。
【0020】6は本体部材2内の底部に設けられた遮熱
板である。該遮熱板6はその中央部が下方に絞り出され
て膨出部6a を形成し、周縁部6b との間に環状の段部
6cが形成されている。そしてその段部6c には、適宜
の複数箇所に上方及び内方に突出する突起7が絞り出さ
れている。
【0021】また膨出部6a の四隅部には下方に絞り出
された支持脚8が形成されており、該支持脚8の中央に
は係止爪9が下方に切起されている。そしてこの係止爪
9を前記本体部材2の底板2b に穿設された係止孔10
に嵌合し、一方に摺動させることにより遮熱板6を本体
部材2に取付け、さらに底板2b と遮熱板6の膨出部6
a の中央下面に取付けられたブラケット11とをビス止
めして、遮熱板6を本体部材2に固定している。
【0022】遮熱板6上には、本考案の水受皿12が載
置されている。水受皿12は上部が開放された外周壁1
2a と底板12b とよりなる皿状であって、外周壁12
a の後部上縁には切欠き13が形成され、底板12b の
中央部上面に突部としてのヒーター受片14が立設され
ている。
【0023】水受皿12の底板12b は前記遮熱板6と
ほゞ同形同大であって、底板12bの中央部には下方に
膨出部12c が絞り出され、該膨出部12c と周縁部1
2dとの間には段部12e が形成されている。
【0024】そしてこの水受皿12を遮熱板6上に載置
したとき、膨出部12c が遮熱板6の突起7の間に嵌合
し、突起7が周縁部12d に当接して水受皿12を支え
ると共に、段部12e によって水受皿12が遮熱板6の
上方に重なった位置において位置決めされている。
【0025】前記ヒーター受片14は図3に示されるよ
うに略「凹」字状をなしており、その両側部上縁14a
において後述する電熱ヒーター17を支持するようにな
っている。そして中央部の切込みの上縁が、水受皿に注
入される水の水位に相当する高さとなっており、水位表
示部21を形成している。
【0026】またこの実施例では、水受皿12の後部外
周壁12a にも、水位表示部21と同じ高さの位置に水
位表示部19が絞り出されている。
【0027】15はヒーターセットである。該ヒーター
セット15はヒーターケース16と該ヒーターケース1
6に端末を取付けられた電熱ヒーター17とよりなって
おり、ヒーターケース16には電源プラグの受け金具が
設けられている。
【0028】そしてこのヒーターセット15は、電熱ヒ
ーター17を前記水受皿12のヒーター受片14の両側
部上縁14a に支持して切欠き13に挿通すると共に、
ヒーターケース16を把手4に載置して取付ける。
【0029】18は焼物プレートとしてのロストルであ
って、前記電熱ヒーター17の上方に配置され、水受皿
12の外周壁12a の上縁に支持されている。
【0030】なお焼物プレートとしては、調理する対象
に応じて、ロストル18以外に、鉄板、たこ焼用のプレ
ートなど適宜のものを使用することもできる。
【0031】本考案は水受皿12の水位表示構造に関す
るものであるが、その構造は上記実施例に限られるもの
ではない。
【0032】前記実施例の加熱調理器具Aにおいては、
水受皿12に電熱ヒーター17を支持するためのヒータ
ー受片14を設ける必要があるため、そのヒーター受片
14の一部に水位表示部21を形成しているが、他の目
的のために設けられた突部に水位表示部21を形成する
こともでき、また水位表示部21を形成するための突部
を底板12b に立設してもよい。
【0033】突部の位置は水受皿12の底板12b の中
央であることが好ましいが、厳密に中央である必要はな
く、中央から大きく離れていなければよい。
【0034】また本考案においては外周壁12a に形成
した水位表示部19は必ずしも必要ではないが、これを
形成するのが望ましく、水位表示部21から離れた位置
に形成するのが好ましい。
【0035】
【作用】次に前記加熱調理器具Aの使用方法を説明す
る。先ず本体1内に水受皿12を収容して遮熱板6上に
載置し、膨出部12c を突起7に嵌合して位置決めして
セットし、水受皿12に水を張る。
【0036】そしてヒーターセット15のヒーターケー
ス16を把手4に載置し、電熱ヒーター17をヒーター
受片14に支持して、水受皿12の上部にヒーターセッ
ト15を配置する。さらにその上部にロストル18をセ
ットして、図1及び図2に示すように加熱調理器具Aを
組立てる。
【0037】而して電熱ヒーター17に通電して、ロス
トル18上に所望の調理材料を載置して調理する。調理
材料から生じた油などはロストル18の小孔を通して水
受皿12内の水中に滴る。
【0038】本考案においては、水受皿12に注入する
水の量は、突部14に形成された水位表示部21により
規制される。而してこの突部14は水受皿12の底板1
2bの中央部に立設されているので、図4に示されるよ
うに加熱調理器具Aが傾いて設置されたような場合にお
いても、水受皿12における低い位置において正規の水
位の高さから過度に水位が上って溢れるようなことがな
く、また水受皿12に注入される水20の量が大巾に増
減されることもない。
【0039】また水受皿12の外周壁12a にも水位表
示部19を形成することにより、水受皿12内の水位を
水位表示部19,21の二カ所で規制することができ、
加熱調理器具Aの傾きを容易に知ることができるので、
それを矯正して水受皿12には常に所定量の水20を張
ることができる。
【0040】
【考案の効果】従って本考案によれば、単一の水位表示
部21によって常に所定量の水20を張ることができ、
水20を入れ過ぎて溢れたり、水20が不足して使用中
に空炊きになるようなことがない。
【0041】また図1,2に示すような加熱調理器具A
の水受皿12においては、その水受皿12の底部中央部
にヒーター受片14を設ける必要があり、そのヒーター
受片14の形状においてその一部に水位表示部21を形
成することができる。従って特別に水位表示部を形成す
るための工程を必要とせず、水受皿12を安価に製作す
ることができる。
【0042】さらに外周壁12a に従来の水受皿12と
同様の水位表示部19を形成することにより、従来の水
受皿12の製造工程に何等特別の工程を付加することな
く、二カ所に水位表示部を形成することが可能であり、
加熱調理器具Aを水平に保持して常に適正な量の水を張
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案を適用した加熱調理器具の一実施例の
平面図
【図2】 図1の加熱調理器具の中央縦断面図
【図3】 図1の加熱調理器具における水受皿の斜視図
【図4】 本考案の水受皿が傾いた状態で水を張った状
態の中央縦断面図
【図5】 従来の水受皿が傾いた状態で水を張った状態
の中央縦断面図
【符号の説明】
1 本体 6 遮熱板 12 水受皿 14 突部(ヒーター受片) 17 電熱ヒーター 18 焼物プレート(ロストル) 19,21 水位表示部 20 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 横田 定明 大阪府大阪市北区天満1丁目20番5号 象印マホービン株式会社内 (56)参考文献 実開 昭52−166660(JP,U) 実開 平3−7339(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開放した箱状の本体(1)内の底
    部に遮熱板(6)を配置し、該遮熱板(6)の上部に水
    受皿(12)を載置し、当該水受皿(12)の上方に電
    熱ヒーター(17)を配置すると共に、当該電熱ヒータ
    ー(17)の上方に焼物プレート(18)を設けてなる
    加熱調理器具(A)において、前記水受皿(12)の底
    部中央部に突部(14)を立設し、当該突部(14)に
    おける水受皿(17)に注入される水(20)の水位に
    相当する高さの位置に水位表示部(21)を形成したこ
    とを特徴とする、加熱調理器具の水受皿
  2. 【請求項2】 請求項1の水受皿(12)において、前
    記突起(14)から離れた外周壁(12a )の、前記水
    位表示部(21)と同じ高さの位置に、当該水位表示部
    (21)とは別の水位表示部(19)を設けたことを特
    徴とする、加熱調理器具の水受皿
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