JP2560105Y2 - 二輪車のブレーキ装置 - Google Patents

二輪車のブレーキ装置

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JP2560105Y2
JP2560105Y2 JP1991106537U JP10653791U JP2560105Y2 JP 2560105 Y2 JP2560105 Y2 JP 2560105Y2 JP 1991106537 U JP1991106537 U JP 1991106537U JP 10653791 U JP10653791 U JP 10653791U JP 2560105 Y2 JP2560105 Y2 JP 2560105Y2
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邦彦 吉川
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は制動解除時に左右のシュ
ーをリムから確実に離反させることのできる二輪車のブ
レーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車のブレーキでは、ブレーキレバー
の操作によりブレーキワイヤを介して復帰方向に付勢さ
れた一対のアームが取付ボルトを中心として枢動し、そ
れぞれの端部に設けたブレーキシューが車輪のリムを挟
圧する方向または離反する方向に変位して、車輪の制動
乃至解除を行なっている。このような制動を行なうため
に、各アームに設けられたブレーキシューの先端は、制
動待機時にそれぞれ対向するリムの面と等しく離れてい
ることが好ましい。そのため、ブレーキワイヤが取り付
けられている各アームのブレーキシューの位置をリムか
ら所定間隔離して枢軸となる取付ボルトを自転車のフレ
ームに固定し、次いでブレーキワイヤをアームに連結し
ている。特に、カンチ式ブレーキでは、アームを個別に
フレームに枢着し、それぞれにブレーキワイヤを連結す
るので左右のアームをリムを挟んで均一にセットするの
が困難である。そこで、アームに取着したバネ材の付勢
力(復帰反発力)を変化させ、左右のブレーキシューの
間隔を調整することになるが、正確な調整は煩雑且つ困
難であり、また使用により反発力が変化するため完全な
解決にはならない。そして、一方のアーム側の付勢力が
他方より弱いと片利き状態となって、その部分が掛止め
られた側のアームのブレーキシューはリムに衝合したま
まリムから離れなくなり、通常の走行時にも摩擦音が発
生し負荷がかかる等の不具合が生じる欠点がある。そこ
で、実開昭63−112995号公報に開示されている
ように、カムを用いたキャリパーブレーキについて、一
方のバネ体を他方のバネ体よりも強く設定し、付勢力の
強いバネ体が作用するアームの制動解除方向への傾動を
直接に拘束するストッパを設けた構成が開示されてい
る。これによれば、片利き状態であっても、付勢力の強
いアームを所定以上制動解除方向に変位させず、他方の
付勢力の弱いアームを制動解除方向に復帰させることが
できる。しかし、上記構成では、左右のアームを連動さ
せるためにローラとカムの組合せを用いる必要があり、
構造が複雑化すると共に、衝撃が加わるとローラとカム
の係合が外れる欠点がある。そこで、左右一対のアーム
間を引上ワイヤで連結する構成を用いた場合に上記スト
ッパを組み合わせる構成が考えられるが、この場合、上
記引上ワイヤが破断されると、一挙に急ブレーキがかか
り極めて危険であり、また車輪の交換時にもアームが制
動状態となって交換しにくい欠点がある。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】この考案は上記事情
に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、
引上ワイヤに係止体を形成し、制動解除時に該係止体を
ストッパで所定位置に拘束して左右のシューをリムから
確実に離反させることのできる二輪車のブレーキ装置を
提供することにある。この考案の別の課題は、使用によ
りアームを付勢するバネ体のいずれか一方が他方より強
くなった場合に対応することができる二輪車のブレーキ
装置を提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】上記課題を解決するた
め請求項1の考案では、ブレーキシューをそれぞれ保持
して二輪車のフレームに枢着された左右一対のアーム
と、ブレーキレバと連結されて、上記一対のアームを連
動して制動または制動解除方向に変位させるブレーキワ
イヤと、上記一対のアームをそれぞれ制動解除方向に付
勢すると共に上記付勢力が左右で異なるバネ体と、バネ
体の付勢力が強く作用した際のアームの制動解除時の変
位を所定位置で拘束するストッパとを備えた二輪車のブ
レーキ制動装置において、一対のアームが左右に離間し
て対称位置でそれぞれ枢着されており、該一対のアーム
間を引上ワイヤで連結し、該引上ワイヤの中央をブレー
キワイヤで牽引可能とし、上記引上ワイヤに連動する係
止体を設け、該係止体が、引上ワイヤの中途位置で、バ
ネ体の付勢力が他方よりも強いアーム寄りに固着され、
前記ストッパが、引上ワイヤを挿通する溝を有しブレー
キ制動時に変位する係止体と衝合可能な壁部を有してな
り、制動解除時にバネ体の付勢力で復帰する前記係止体
を所定位置で拘束してなる、という技術的手段を講じて
いる。
【0005】また、請求項2の考案では、ブレーキシュ
ーをそれぞれ保持して二輪車のフレームに枢着された左
右一対のアームと、ブレーキレバと連結されて、上記一
対のアームを連動して制動または制動解除方向に変位さ
せるブレーキワイヤと、上記一対のアームをそれぞれ制
動解除方向に付勢すると共に上記付勢力が左右で異なる
バネ体と、バネ体の付勢力が強く作用した際のアームの
制動解除時の変位を所定位置で拘束するストッパとを備
えた二輪車のブレーキ制動装置において、一対のアーム
が左右に離間して対称位置でそれぞれ枢着されており、
該一対のアーム間を引上ワイヤで連結し、該引上ワイヤ
の中央をブレーキワイヤで牽引可能とし、上記引上ワイ
ヤに連動する係止体を設け、該係止体が、ブレーキワイ
ヤを連結する作動金具と一体に形成されて引上ワイヤを
中間位置で係止すると共に左右外方へ突出する係止片部
を有しており、前記ストッパが、制動解除時に上記係止
体の係止片部の左右方向の傾動を拘束する左右一対の衝
合壁部を有してなり、上記係止体が、引上ワイヤの中途
位置で、バネ体の付勢力が他方よりも強いアーム寄りに
固着され、前記ストッパが、引上ワイヤを挿通する溝を
有しブレーキ制動時に変位する係止体と衝合可能な壁部
を有してなる、という技術的手段を講じている。
【0006】
【作用】制動時にブレーキワイヤが牽引されると引上ワ
イヤの中間位置を牽引してバネ体を圧縮しながらアーム
のブレーキシューをリム接近方向に枢動する。ここでバ
ネ体は一方のアームをそのブレーキシューが他方のアー
ムよりリム離反方向へ強く付勢している。従って、制動
時には、バネ体を圧縮しながらはじめに付勢反発力が弱
く作用するアームが枢動し該アームのブレーキシューが
リムに接近する。次いで強く付勢反発力が作用するアー
ムがバネ体を圧縮しながら枢動してそのブレーキシュー
をリムに接近させる。そして各ブレーキシューは時間差
を有してリムと衝合し、該リムを挟圧して車輪を制動す
る。次いで、制動解除時には、強く付勢反発力が作用す
るアームがはじめにリムから離反する。このアームは、
所定間隔離反した位置で引上ワイヤに設けられた係止体
とストッパとが衝合して制動解除方向への動きが拘束さ
れる。これにより、上記アームにかかっていた反発力は
弱い付勢反発力が働くアームに作用し、該のアームに作
用する反発力が増大して、確実にリムから離反すること
ができる。
【0007】そして、ストッパの壁部が左右に設けられ
ている場合に、左右のバネ体のいずれの付勢力が他方よ
り強い場合であっても、左または右の制動解除方向へ変
位する係止体を拘束することができ、上記アームにかか
っていた反発力は弱い付勢反発力が働くアームに作用
し、該のアームに作用する反発力が増大して、確実にリ
ムから離反することができる。
【0008】
【実施例】以下に、本考案のブレーキ装置を自転車に用
いた装置の好適実施例について図面を参照しながら説明
する。図1及び図2に示すカンチ式ブレーキは、各アー
ム2、6が同一形状で左右対称に配置されたクランクレ
バーからなって、ブレーキシュー3、7を取着する取付
具3A、7Aと共にカンチ用センターボルト1A、1B
で自転車のフレームFに枢着されている。また上記一対
のアーム2、6には復帰反発力、即ちブレーキシュー
3、7がリム14から離反する方向へ各アーム2、6を
付勢するバネ体11A、11Bがぞれぞれ内蔵され取り
付けられている。
【0009】即ち、フレームFから前方へ突出するボス
部B(図2参照)の中央に前記センターボルト1A、1
Bが一体に突設されてアーム2、6の基端が枢着され
る。この際、アーム2、6の基端には、それぞれ一端が
アームに固定されたバネ体11A、11Bが内蔵されて
おり、他端が後方へ突出してボス部BのフランジB1に
形成された孔(図示せず)に掛止められて、各アーム
2、6を制動解除方向(図1のa方向)に付勢してい
る。
【0010】ここで、各バネ体11A、11Bは、予め
それぞれ異なるバネ力に設定されたものを用いたり、あ
るいは上記ボス部BのフランジB1にその円周方向に沿
って複数の孔を設け、その1つを選択することにより上
記バネ体の他端の掛止め位置を異にしてバネ力を調整す
る公知の調整方法を用いる等して、一方のバネ体11A
のバネ力(制動解除方向への付勢力)を他方のバネ体1
1Bのバネ力よりも強くなるよう設定してもよい。そし
て、このように付勢された上記アーム2,6の上端部間
に引上ワイヤ4の両端部が固着している。また、該引上
げワイヤ4の中央は、作動金具8の背面下方に形成され
た折返し片の弧状の係合溝4aに摺動可能に係止してい
る。
【0011】上記作動金具8は、図示しない自転車ハン
ドルに取り付けられたブレーキ操作レバーから導出され
たブレーキワイヤWの延出端を固着しており、該ブレー
キワイヤWによって牽引可能となっている。また、各ア
ーム2、6に取り付けられたブレーキシュー3、7はそ
れぞれ対向する車輪のリム14から均等に離間するよう
に配置セットされている。そして、本実施例では、前述
のように、バネ体11Aによって一方のアーム2が他方
のアーム6よりも強く制動解除方向に付勢されており、
上記作動金具8の係止位置から延出して一方のアーム2
側に延びる引上ワイヤ4の中途個所に係止体20が固着
されている。
【0012】この係止体20は、図3及び図4に一層明
瞭なように、中央に溝21を有する断面U状のブロック
からなって、該溝21と直交する方向にネジ孔22を設
けた図示例構成からなっている。従って、上記溝21に
引上ワイヤ4を挿通し、ネジ孔22に螺合したネジの先
端で引上ワイヤ4を押圧し係止体20を引上ワイヤ4に
固定することができる。本実施例では係止体20を引上
ワイヤ4と別体構成とし着脱可能としたが、予め引上ワ
イヤ4に一体に形成する構成であってもよい。なお、図
中23は係止体20に突設された突部であって段部を形
成し、後述のストッパ30の縁部と係合できるようにな
っている。
【0013】次に、ストッパ30は、図4で明瞭なよう
に、自転車のフォークFの中央分岐部分に固着される取
付部31を有した金具からなっており、前記引上ワイヤ
4の延出方向と直交するように傾斜する衝合壁部33
と、引上ワイヤ4と交差しないように屈曲して上記取付
部31につながる連設部32を有している。そして上記
衝合壁部33には、引上ワイヤ4を通過させるための溝
34が穿設されており、前記係止体20から延びる引上
ワイヤ4が自由に移動できるように嵌挿されている。
【0014】上記構成からなるので、ブレーキ操作レバ
ーが引かれると、バネ体11A、11Bの付勢力に抗し
て、ブレーキワイヤWを介し作動金具8が図1中で上方
へ牽引され、これに伴い引上ワイヤ4が中央で上方へ引
き上げられる。これにより、各アーム2、6はそれぞ
れ、センターボルト1A,1Bの枢着位置を支点として
引上ワイヤ連結側の上端が中央側(車輪側)へ接近する
ように傾動される。この際に、一方のアーム2側に作用
するバネ体11Aの付勢反発力の方が、他方のアーム6
側に作用するバネ体11Bより強いために、他方のアー
ム6とこれに取り付けられたブレーキシュー7が最初に
リム14接近方向へ回動する。
【0015】次いで、一方のアーム7乃至これに取り付
けられたブレーキシュー2が車輪13のリム14接近方
向に回動する。その結果、左右双方のブレーキシュー
3、7が順次に車輪13のリム14に衝合し挟圧して車
輪13を制動する。ブレーキ操作レバーを離し、制動解
除を行なうと、上方向に引き上げる力が解除されるの
で、前記バネ体11A、11Bの反発付勢力の方が大き
くなる。
【0016】そして、一方のアーム2の方の反発付勢力
が強いために、該アーム2乃至ブレーキシュー3が車輪
13のリム14から最初に離れる。すると、前記係止体
20が、ストッパ30の衝合壁部33に接近し、係止体
20の突部23が固定位置にあるストッパの衝合壁部3
3の縁に係合し拘束されるので、アーム2の制動解除方
向への枢動が中途位置で停止される。そのため、バネ体
11Aにより一方のアーム2に作用する反発力が他方の
アーム6へ作用するバネ体11Bの反発力と一体となっ
て他方のアーム6に作用するので、他方のアーム6には
一層強力に反発力が作用しブレーキシュー7を車輪13
のリム14から確実に離すことができる。
【0017】上記実施例では、予め一方のバネ体を他方
のバネ体より付勢力を強めて設定した場合を例示した
が、使用によって一方のバネ体が他方のバネ体よりも相
対的に強くなってしまった場合には、その時点で付勢力
の強くなったアーム側に前記と同様に係止体およびスト
ッパを取り付ける構成としてもよい。この場合、右また
は左に取り付けるための係止体とストッパをそれぞれ用
意しておき、いずれか一方を取り付ければよい。
【0018】また、一対の係止体20、20を引上ワイ
ヤ4の左右両側の中途位置に固着し、一方、ストッパ3
0も取付部31の左右に連設部32を延出して左右両端
に左右一対の衝合壁部33、33を形成して、左右のア
ーム2、6が制動解除方向に均等に離反する位置で上記
係止体20と衝合可能にセットしておけば、バネ力が強
く作用するアームが左右のいずれであっても、一方の係
止体20が、これに対応する衝合壁部33と先に衝合乃
至係合して、他方のアームがリム14から離れるよう復
帰させることができ、汎用性に優れる(図9参照)。
【0019】このようなバネ力の異なるアームが予め特
定できない場合の係止体およびストッパの異なる実施例
として図5および図6に示すブレーキ装置を示す。この
カンチ式ブレーキでは、図7に一層明瞭なように、作動
金具80の左右の縁部を外方へ突出している。即ち、こ
の作動金具80は、ブレーキワイヤWを挿通するための
孔81と、該孔の上方部分に直交して設けられ、挿通さ
れたブレーキワイヤWを螺合したネジの先端で押圧固定
するため第1ネジ孔82が形成されており、裏面には引
上ワイヤを係止するための弧状の係止溝83と、該係止
溝83と直交し係止溝83に掛止められた引上ワイヤ4
をネジの先端で押圧固定する第2ネジ孔84が形成され
ている。そして左右の辺は略三角形状となって外方へ突
出する係止片部85、86となっている。
【0020】一方、ストッパ40は、図6及び図8に一
層明瞭なように、ブレーキワイヤWを挿通するスリーブ
15を取り付けるため上部で水平に延びる頂壁部41を
有し、該頂壁部41の後部から垂下する垂下片部42を
介して後方へ屈曲しフォークFにネジ等で取り付けられ
る断面アングル状の取付片部43を設けると共に、上記
垂下片部42の下段で外方へ延出し且つその先端で倒立
ハ字状に傾斜して前方へ突出する左右一対の衝合壁部4
4、45を一体に連接した金具からなっている。このテ
ーパ状に延びる左右一対の衝合壁部には、引上ワイヤ4
を挿通するための溝44a、45aが形成されており、
前記作動金具80の係止片部85、86を隙間なく嵌合
して左右方向に拘束される。
【0021】上記構成からなっているので、ブレーキ操
作レバーが引かれると、ブレーキワイヤWを介して作動
金具80が図示例の待機位置から図中上方に引き上げら
れ、これに伴いアーム2、6が制動方向に傾動する。そ
して、バネ体の制動解除方向への付勢力が強いアーム例
えば2が他方の付勢力の弱いアーム6の後からのリム1
4に押圧され制動が行なわれる。また制動解除時には、
作動金具80が下降して、付勢力の強いアーム2が先に
リム14から離反しはじめる。
【0022】そして、アーム2が所定の中途位置まで離
反すると、作動金具80は前記ストッパの衝合壁部4
4,45と隙間なく衝合する位置まで下降してくるので
左右方向に拘束されて引上ワイヤ4が左右方向へ偏るの
を防ぐ。これにより、他方の付勢力の弱いアーム6も更
に付勢されてリム14から離反させることができる。
【0023】この実施例では、左右の衝合壁部により、
左右のアーム2、6のいずれの制動解除方向への付勢力
が強くなろうとも、強い方のアームの傾動をリム14か
ら所定間隔離反した中途位置で抑えることができる。ま
た、左右のアームを付勢するバネ体の付勢力が等しい場
合には、作動金具の左右の係止壁部は同時に左右の衝合
壁部と衝合するので制動乃至制動解除時に不都合は生じ
ない。これによれば、バネ体が始めは等しいバネ力に設
定されており、使用によって後にいずれか一方のバネ体
のバネ力が他方のバネ体のバネ力よりも強くなった場合
でも、同様に機能することができて好ましい。
【0024】
【考案の効果】以上のように本考案のブレーキ装置によ
れば、ブレーキシューを保持する一対のアームの一方を
リム離反方向に強く付勢すると共に、強く付勢されたア
ームの枢動を拘束するストッパを設けることにより、他
方のアームに強く反発付勢力が作用するようにしたの
で、制動解除時には常に両方のブレーキシューをリムか
ら離反させることができる。また構造が簡単であり、従
来、調整に手間どり煩雑な作業であったアームの取付け
を極めて容易に行なうことができ、取付作業の大幅な効
率化を実現できる。なお、制動時には左右のブレーキシ
ューは僅かな時間差を伴って車輪のリムを挟圧すること
になるが、ブレーキ制動効果に及ぼす影響はなく、確実
且つ安定した制動を得ることが確認されている。
【0025】また、引上ワイヤに係止体を設け、固定位
置にセットされたストッパと衝合させるので、ブレーキ
ワイヤが破断しても係止体がストッパに拘束されるだけ
なので、急ブレーキが不意にかかることがなく安全性が
高い。更に、車輪の着脱時にも、ブレーキシューがリム
と衝合しない制動解除姿勢に保持されるので、上記作業
が用意に行なうことができ有益である。またストッパが
左右に衝合壁部を形成しておけば、バネ体のバネ力は予
め一方を強く設定しなくても、使用していて後に一方の
バネ力が強くなった場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のブレーキ装置をカンチ式ブレーキに適
用した実施例の正面図である。
【図2】図1の実施例の側面図である。
【図3】図1の実施例の係止具を示す図で(a)は正面
図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図4】図1の係止具およびストッパを示す斜視図であ
る。
【図5】異なる係止具およびストッパを用いたカンチ式
ブレーキの正面図である。
【図6】図5の実施例の要部を断面とした側面図であ
る。
【図7】図5の作動金具(係止体)を示す図で、(a)
は正面図、(b)は側断面図である。
【図8】図5のストッパを示す図で、(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【図9】図1の異なる実施例を示す正面図である。 2・・・・・一方のアーム 3・・・・・一方のブレーキシュー 4・・・・・引上ワイヤー 6・・・・・他方のアーム 7・・・・・他方のブレーキシュー 8・・・・・作動金具 11A、11B・・・・バネ体 13・・・・車輪 14・・・・リム 20・・・・係止体 30・・・・ストッパ 33・・・・衝合壁部 40・・・・異なる実施例のストッパ 44、45・・・左右の衝合壁部 80・・・・係止体を兼ねる作動金具 85、86・・・左右の係止片部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキシューをそれぞれ保持して二輪
    車のフレームに枢着された左右一対のアームと、ブレー
    キレバと連結されて、上記一対のアームを連動して制動
    または制動解除方向に変位させるブレーキワイヤと、上
    記一対のアームをそれぞれ制動解除方向に付勢すると共
    に上記付勢力が左右で異なるバネ体と、 バネ体の付勢力が強く作用した際のアームの制動解除時
    の変位を所定位置で拘束するストッパとを備えた二輪車
    のブレーキ制動装置において、 一対のアームが左右に離間して対称位置でそれぞれ枢着
    されており、該一対のアーム間を引上ワイヤで連結し、 該引上ワイヤの中央をブレーキワイヤで牽引可能とし、 上記引上ワイヤに連動する係止体を設け、 該係止体が、引上ワイヤの中途位置で、バネ体の付勢力
    が他方よりも強いアーム寄りに固着され、 前記ストッパが、引上ワイヤを挿通する溝を有しブレー
    キ制動時に変位する係止体と衝合可能な壁部を有してな
    り、制動解除時にバネ体の付勢力で復帰する前記係止体
    を所定位置で拘束してなることを特徴とする二輪車のブ
    レーキ装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキシューをそれぞれ保持して二輪
    車のフレームに枢着された左右一対のアームと、ブレー
    キレバと連結されて、上記一対のアームを連動して制動
    または制動解除方向に変位させるブレーキワイヤと、上
    記一対のアームをそれぞれ制動解除方向に付勢すると共
    に上記付勢力が左右で異なるバネ体と、 バネ体の付勢力が強く作用した際のアームの制動解除時
    の変位を所定位置で拘束するストッパとを備えた二輪車
    のブレーキ制動装置において、 一対のアームが左右に離間して対称位置でそれぞれ枢着
    されており、該一対のアーム間を引上ワイヤで連結し、 該引上ワイヤの中央をブレーキワイヤで牽引可能とし、 上記引上ワイヤに連動する係止体を設け、 該係止体が、ブレーキワイヤを連結する作動金具と一体
    に形成されて引上ワイヤを中間位置で係止すると共に左
    右外方へ突出する係止片部を有しており、 前記ストッパが、制動解除時に上記係止体の係止片部の
    左右方向の傾動を拘束する左右一対の衝合壁部を有して
    なり、 上記係止体が、引上ワイヤの中途位置で、バネ体の付勢
    力が他方よりも強いアーム寄りに固着され、 前記ストッパが、引上ワイヤを挿通する溝を有しブレー
    キ制動時に変位する係止体と衝合可能な壁部を有してな
    ることを特徴とする二輪車のブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0738071Y2 (ja) * 1986-06-20 1995-08-30 株式会社シマノ 自転車用キャリパ−ブレ−キ
JPH02124790U (ja) * 1989-03-23 1990-10-15
JPH0724385Y2 (ja) * 1989-10-03 1995-06-05 日立建機株式会社 クレーンの過巻防止装置

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