JP2560058B2 - 新規なペプチド誘導体 - Google Patents

新規なペプチド誘導体

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JP2560058B2
JP2560058B2 JP62502039A JP50203987A JP2560058B2 JP 2560058 B2 JP2560058 B2 JP 2560058B2 JP 62502039 A JP62502039 A JP 62502039A JP 50203987 A JP50203987 A JP 50203987A JP 2560058 B2 JP2560058 B2 JP 2560058B2
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    • C07K5/0815Tripeptides with the first amino acid being basic
    • C07K5/0817Tripeptides with the first amino acid being basic the first amino acid being Arg

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はセリンプロテアーゼの測定に有用な新規トリ
ペプチド誘導体に関する。この新規な誘導体は第Xa因子
(E.C.3.4.21.6)の測定に特に適するしあるいは反応中
に存在する他の酵素および/または阻害剤の定量を可能
にするFXaが形成、阻害または消費される反応の分析
に、特に適している。
発明の背景 第X a因子は血液凝固に至る反応カスケードにおける
重要な物質である。色原体基質を用いるF X aの測定に
基づくいくつかの方法は血液凝固系における障害を説明
する上で臨床診断上かなり価値があることが示されてい
る〔Hemker H.C.著「Handbook of Synthetic Substrate
s」(1983年)Martinus Nijhoff社発行参照〕。
従来技術 色原体テトラペプチド誘導体は、Aurell,L.氏他の(H
aemostasis,(1978)92〜94)により報告されてお
り、またその場合にかなり価値があることが分つてい
る。これらの基質は、天然の基質であるプロトロンビン
中の開裂部位に先行するアミノ酸配列(−Ile−Glu−Gl
y−Arg)を基礎としている。それらテトラペプチド基質
は高い選択性を特徴としている、すなわち、その他の酵
素、特にトロンビン、が第X a因子の測定を乱すことは
ない。しかしながら、溶解度に限りがあり、そして合成
が数工程にわたるという欠点がある。EP34122は、トリ
ペプチド誘導体がF X a基質として有用でありうること
を示している。しかしながらこれらのトリペプチドもト
ロンビンに対して敏感である。前記テトラペプチドの高
い選択性はこれらのトリペプチドによつては得られな
い。
発明の記述 本発明のトリペプチドは、高い感度及び溶解度を示す
と同時に、従来技術のテトラペプチドと同等の選択性を
示す。これら、新規基質は、次式 R1−X−D−Arg−A−Arg−NH−R2 〔式中、 R1は水素、α−もしくはβ−ナフチル基、低級アルキ
ル基(該基はカルボキシル基で置換されていてもよ
い)、未置換もしくは置換フエニル−もしくはフエニル
アルキル基(そのアルキル基は1〜4個の炭素原子を有
し、また好ましくは、置換基は、フエニル環のパラ位に
あり、そして置換基は、低級アルキル、低級アルコキ
シ、ハロゲンまたはニトロ基である)であり; 低級アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状
または分岐鎖状アルキル基、好ましくはメチル、エチ
ル、またはtert−ブチルであり; 低級アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を有するア
ルコキシ基、好ましくはメトキシであり; ハロゲンは塩素、臭素、弗素または沃素、好ましくは
塩素であり; Xは または単結合であるが、ただしR1が水素である場合にの
みXは単結合であり; AはGlyまたはSarであり; R2は酵素による加水分解によりR2−NH2化合物を生ず
る芳香族または複素環残基である〕 またはそれらの無機または有機酸とのジ−およびトリ−
塩によつて特徴付けられる。
これらR2−NH2化合物は、開裂されたマーカーを直接
または誘導体形成後に測定することによりセリンプロテ
アーゼの定量を可能にする色原体性か、螢光原性かまた
は電気化学的特性を有する従来から知られている化合物
である(Hemker H.C.,前掲書およびそこに引用されてい
る文献)。
R2−NH2化合物の例としては次のものが挙げられる:p
−ニトロアニリン、3−カルボキシ−4−ヒドロキシア
ニリン、3−スルホ−4−ニトロアニリン、3−アルコ
キシ−4−ニトロアニリン、3−カルボキシ−4−ニト
ロアニリン、4−メトキシ−β−ナフチルアミン、4−
(N−エチル−N−ヒドロキシエチル)アミノアニリ
ン、5−アミノ−イソフタル酸ジメチルエステル、5−
アミノ−8−ニトロキノリン、7−アミノ−4−トリフ
ルオロメチルクマリン、7−アミノ−4−メチルクマリ
ン、4−アミノジフエニルアミン。
強塩基性側鎖を有する2個のアミノ酸を含有する新規
誘導体は、無機または有機酸とジ塩、あるいはR1が水素
である場合にはトリ塩を形成することができる。高い水
溶解性をもつことから無機または有機酸のジ塩が塩とし
ては好ましい。特に好適なのは塩酸塩である。
測定に適した酵素による基質の開裂は、L型アルギニ
ンのカルボン酸側で起こり、従つてN未満アルギニンは
D−異性体として存在しなければならない。驚くべきこ
とに、生物学的pHにおいて、テトラペプチド基質の負に
荷電した部分または中性の親脂質部分を、高い選択性と
より強い感受性を保持した正荷電強塩基性アミノ酸に変
化させることができた。
セリンプロテアーゼの定量および/または定性的測
定、またはセリンプロテアーゼまたはその酵素前駆体
形、例えば第X a因子に活性化される第X因子、と相互
作用し得る成分の定量および/または定性的測定への本
発明のペプチド誘導体の使用は重要な適用である。
この新規第X a基質は、それらの感度、高い溶解度お
よび良好な選択性の故に、第X a因子の測定に基づく診
断上の分析を確立するにあたつての価値ある付加物であ
る。選択性が高いかどうかは血漿中のF X aの測定にお
ける重要な基準である。何故ならば、選択性が良くない
と、最初から存在するかあるいはアツセイ中に形成され
る可能性のあるトロンビンから影響を受ける危険がある
からである。重要な適用例は、ラツセルマムシ(RVV−
X)からのプロテアーゼで活性化した後のヒト血漿中F
X aの測定、抗第X a因子の測定、ヘパリンの測定および
血友病におけるF VIII:Cの測定である(Hemker H.C.,前
掲、S.Rosn,Scand.J.Haematol.補遺40,33,(1984)
(39−145)。特に重要な適用例は、伝統的な血餅を基
礎とする方法を使用できない、低分子量ヘパリン画分を
用いた抗凝血処理に関連した分析である(Walenga J.M.
氏他、Seminars in Thrombosis and Hemostatis,11
(no.2)、1985,100−107)。詳細にはF Xa 活性の測定
に依拠し、そしてF XおよびF Xa の直接測定にまたはF
VII、F VII a、F VIII:C、F VIII:Ca、F IX、F IX a、
アンチトロンビンIII、血小板第4因子、ヘパリン、低
分子量ヘパリンおよびヘパリノイドの間接測定に用いら
れる方法が包含される。新規基質のこれら性質ゆえにこ
れらの基質は自動分析器における使用に対し特に適す
る。
合成の記述 新規F X a基質の合成にあたつては、ペプチド化学に
おいて通常用いられる保護基およびカツプリング方法
(M.Bodansky:“Principles of Peptide Synthesis",Sp
ringer Verlag1984)、例えばマーカーを付与したC末
端アミノ酸にアミノ酸を段階的に付加する方法、あるい
はN未満ペプチド断片を合成し次いでそれをマーカーを
付与したC末端アミノ酸にカツプリングさせる方法など
が用いられる。
有用なアミノ保護基は、ベジルオキシカルボニル−、
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−またはt−
ブチルオキシ−カルボニル基である。アルギニンのグア
ニジノ基の保護には、プロトン化、ニトロ保護基または
p−トルエンスルホニル保護基が用いられる。アミノ酸
間のカツプリングは、α−カルボン酸基の活性化(例え
ば活性エステル、対称または非対称無水物、アジド、DC
CIまたは関連試薬)により行われる。
本発明を以下、本発明の様々な基質の製造を示す実施
例で説明するが、本発明はこれら実施例により限定され
るものではない。
中間体および最終生成物の精製は、沈殿、結晶化、ま
たはゲル過クロマトグラフイーにより行われる。精製
された最終精製物は、凍結乾燥される。TLC分析では予
め製作されたシリカゲルF254のガラスプレートが用いら
れる。クロマトグラフイー終了後プレートをUV光(254n
m)で検査し、次いでニンヒドリンおよび塩基/ジカル
ボキシジン試薬で発色させる。示されるRf値は単一クロ
マトグラフイーの結果である。
TLCに用いられる溶媒系を次表に示す。
HPLC分析はMerck RPカラム(Hibar LiChraCart)にて
0.5%トリエチルアミノホスフエート(pH=2.35)中の4
0%MeOHを溶離剤(1ml/分)として用いて行つた。最終
生成物の光学活性は50%酢酸中0.4〜1.0g/100ml濃度お
よび+25℃で589nmで測定した。
以下において記載される略記は次の意味を有する:
(IUPAC表示が存在する場合にはそれを用いてある) アミノ酸:Arg=アルギニン D−Arg=D−アルギニン Gly=グリシン Sar=サルコシン(N−メチルグリシン) 基質中のすべてのアミノ酸は、他に何の表示もなけれ
ばL−配置を有する。
遊離アミノ酸またはペプチドは、N末端アミノ基のH
−およびカルボキシル末端基の−OHにより示される。ア
ミノ基は常に左方に与えられ、そしてカルボキシル基は
右方に示される。
省略形 Ac =アセチル AcOH =酢酸 AMC =7−アミノ−4−メチルクマリン Boc =t−ブチルオキシカルボニル Bs =ベンゼンスルホニル Bz =ベンゾイル Bzls =ベンジルスルホニル CHA =3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリド 4−ClBs=4−クロロベンゼンスルホニル DCCI =ジシクロヘキシルカルボジイミド DCU =ジシクロヘキシル尿素 DMF =ジメチルホルムアミド Eoc =エチルオキシカルボニル EtOAc =酢酸エチル EtOH =エタノール Et3N =トリエチルアミン Ets =エタンスルホニル HOBT =1−ヒドロキシベンゾトリアゾール HPLC =高性能液体クロマトグラフイー I =イオン強度 Mbs =4−メトキシベンゼンスルホニル MeOH =メタノール Mes =メタンスルホニル Moz 4−メトキシベンジルオキシカルボニル 4−Nbs =4−ニトロベンゼンスルホニル NEM =4−エチルモルホリン 4−Nz =4−ニトロベンジルオキシカルボニル Ns =β−ナフタレンスルホニル ONp =p−ニトロフエニルエステル pNA =p−ニトロアニリン Suc =スクシニル TFA =トリフルオロ酢酸 TLC =薄層クロマトグラフイー Tos =p−トルエンスルホニル Tris =トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン Z =ベンジルオキシカルボニル 製造例 実施例 1 Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=714.
62 1a) Boc−Gly−Arg−pNA・HBr 分子量=532.40 120mlのDMFに溶解した43ミリモルのH−Arg−pNA・2H
BrをEt3Nを用いて冷却(−10℃)下に中和する。形成さ
れたEt3N・HBrを去後、43ミリモルのBoc−Gly−OH、4
5ミリモルのHOBTおよび50ミリモルのDCCIを添加する。
冷却外に1時間次に室温で一夜撹拌して反応を進行させ
る。形成されたDCUを去しそしてその溶液を真空外に
蒸発させて得られる油状物を160mlのEtOAcに溶解し、2
%NaHCO3、H2O、2%KHSO4およびH2Oで洗浄する。Na2SO
4で乾燥後、EtOAc相を蒸発させそしてシエチルエーテル
で沈殿させる。
収率:71% TLC :Rf=0.23(Pa6) 1b) H−Gly−Arg−pNA・TFA・HBr 分子量=546.36 55mlのTFAを55mlのメチレンクロライドに溶解した30
ミリモルのBoc−Gly−Arg−pNA・HBr(実施例1aに従つ
て製造)に添加する。その混合物を室温で30分間撹拌し
た後ジエチルエーテルで沈殿させる。
収率:〜100% TLC:Rf=0.28(A) 1. Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量71
4.62 25mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)でEt3Nを
用いて中和した2.5ミリモルのH−Gly−Arg−pNA・TFA
・HBr(実施例1bに従つて製造)中に2.5ミリモルのZ−
D−Arg−OH・HCl、3ミリモルのHOBTおよび3ミリモル
のDCCIを添加する。その混合物を冷却下に1時間次に室
温で48時間撹拌する。形成されたDCUを去し、そして
その溶液を真空下に蒸発させて油状物とし、30mlの水を
添加し、そしてその溶液を2×20mlのEtOAcを用いて洗
浄する。水相を真空蒸発させ、そして生成物を50%EtOH
を溶離剤として用いるクロライド型のSephadex(商標
名)QAE−25カラムにてイオン交換し、そして最後にMer
ck Lobar(商標名)を予め充填したカラム(Lichroprep
(商標名)・RP−8−B)にて30%MeOHを溶離剤(2ml/
分)として用いる精製する。精製された生成物を凍結乾
燥する。
収率:37% TCL :Rf=0.11(Pa6) HPLC:98.5%純度 〔α〕=−18.1゜(c=0.5%) 実施例 2 Nα−Boc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=68
0.59 2.5ミリモルのH−Gly−Arg−pNA・TFA−HBrおよび2.
5ミリモルのBoc−D−Arg−OH HClを実施例1と同じカ
ツプリング方法および反応条件を用いて処理する。
収率:35% TLC :Rf=0.55(M) HPLC:96%純度 〔α〕=−25.5゜(c=0.4%) 実施例 3 H−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl 分子量=616.96 22mlのメチレンクロライドに溶解した12ミリモルのN
α−Boc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl(実施例2に
従つて製造)に22mlのTFAを添加する。その混合物を30
分間室温で撹拌し、次いでジエチルエーテルで沈殿させ
る。その生成物を実施例1と同様にしてイオン交換し精
製する。
収率:38% TLC :Rf=0.30(M) HPLC:98%純度 〔α〕=−62.4゜(c=0.5%) 実施例 4 Nα−Ets−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=67
2.62 10mlのDMFに溶解しそして(−10℃)で80μのEt3N
を用いて中和した0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg
−pNA・3HCl(実施例3に従つて製造)に0.5ミリモルの
エタンスルホニルクロライドおよび80μのEt3Nを添加
する。冷却下に1時間、そして室温で2時間撹拌する間
に反応が進行する。その混合物を真空蒸発させる。生成
物を実施例1と同じ方法でイオン交換しそして精製す
る。
収率:44% TLC :Rf=0.5(M) HPLC:97%純度 〔α〕=−15.6゜(c=0.65%) 実施例 5 Nα−Bs−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=720.
66 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルのベンゼ
ンスルホニルクロライドを実施例4と同じ方法および同
じ反応条件下に処理する。
収率:37% TLC :Rf=0.53(M) HPLC:98%純度 〔α〕=+11.6゜(c=0.45%) 実施例 6 Nα−4−Nz−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=
759.64 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの4−ニ
トロベンジルオキシカルボニルクロライドを実施例4と
同じ方法および同じ反応条件下で処理する。
収率:57% TLC :Rf=0.3(A) HPLC:99%純度 〔α〕=−20.2℃(c=0.45%) 実施例 7 Nα−4−Nbs−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量
=765.66 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの4−ニ
トロベンゼンスルホニルクロライドを実施例4と同じ方
法および同じ反応条件下で処理する。
収率:25% TLC :Rf=0.28(A) HPLC:97%純度 〔α〕=−0.8゜(c=0.6%) 実施例 8 Nα−Tos−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=73
4.69 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルのp−ト
ルエンスルホニルクロライドを実施例4と同じ方法およ
び同じ反応条件下で処理する。
収率:45% TLC :Rf=0.25(A) HPLC:98%純度 〔α〕=+23.1゜(c=0.45%) 実施例 9 Nα−Moz−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=74
4.66 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの4−メ
チルオキシベンジルオキシカルボニルアジドを実施例4
と同じ方法および同じ反応条件下で処理する。
収率:31% TLC :Rf=0.22(A) HPLC:97%純度 〔α〕=−15.9゜(c=0.4%) 実施例 10 Nα−Mbs−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=75
0.69 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの4−メ
ントキシベンゼンスルホニルクロライドを実施例4と同
じ方法および同じ反応条件下で処理する。
収率:45% TLC :Rf=0.31(A) HPLC:99%純度 〔α〕=+22.8゜(c=0.4%) 実施例 11 Nα−4−ClBs−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量
=755.12 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの4−ク
ロロベンゼンスルホニルクロライドを実施例4と同じ方
法および同じ反応条件下で処理する。
収率:31% TLC :Rf=0.38(A) HPLC:99%純度 〔α〕=+10.9゜(c=0.4%) 実施例 12 Nα−Ns−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=770.
73 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルのβ−ナ
フタレンスルホニルクロライドを実施例4と同じ方法お
よび同じ反応条件下で処理する。
収率:25% TLC :Rf=0.29(A) HPLC:99%純度 〔α〕=−21.5゜(c=0.4%) 実施例 13 Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−AMC・2HCl分子量=751.
70 30mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)でEt3Nを
用いて中和した2ミリモルのH−Arg−AMC・2HClに2ミ
リモルのZ−D−Arg−Gly−OH・HCl、2.5ミリモルのHO
BTおよび2.5ミリモルのDCCIを添加する。冷却下に1時
間、次に室温で24時間撹拌しながら反応を行う。形成さ
れたDCUを去しそしてその溶液を真空蒸発させて得ら
れる油状物を実施例1と同じ方法でイオン交換しそして
精製する。
収率:39% TLC :Rf=0.7(“3") HPLC:99%純度 〔α〕=−28.6゜(c=0.5%) 実施例 14 Nα−Ac−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=622.
54 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの無水酢
酸を実施例4と同じ方法および同じ反応条件下で処理す
る。
収率:43% TLC :Rf=0.45(M) HPLC:97%純度 〔α〕=−27.9゜(c=0.4%) 実施例 15 Nα−Suc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=68
0.57 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルの無水コ
ハク酸を実施例4と同じ方法および同じ反応条件下に処
理する。
収率:40% TLC :Rf=0.23(A) HPLC:98%純度 〔α〕=−21.4゜(c=0.5%) 実施例 16 Nα=Bzls−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=73
4.69 0.5ミリモルのH−D−Arg−Gly−Arg−pNA・3HCl
(実施例3に従つて製造)および0.5ミリモルのベンジ
ルスルホニルクロライドを実施例4と同じ方法および同
じ反応条件下に処理する。
収率:38% TLC :Rf=0.26(A) HPLC:98%純度 〔α〕=−7.8゜(c=0.4%) 実施例 17 Nα−Bz−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量=684.
61 17a) Z−Gly−Arg(NO2)−pNA 分子量=530.51 750mlのDMFに溶解した0.35モルのH−Arg−(NO2)pN
A・HBrを冷却下(−10℃)にEt3Nを用いて中和する。形
成されたEt3N・HBrを去した後、0.35モルのZ−Gly−
OH、0.35モルのHOBTおよび0.38モルのDCCIを添加する。
冷却下に1時間そして室温で一夜撹拌しながら反応を行
う。形成されたDCUを去し、そしてその溶液を真空蒸
発させて得られる油状物を3×400mlの2%NaHCO3およ
び500mlの水で摩砕する。生成物を3.5のMeOHから再結
晶する。
収率:80% TLC :Rf=0.6(Pa6) 17b) H−Gly−Arg(NO2)−pNA・HCl分子量=432.72 0.3モルのZ−Gly−Arg(NO2)−pNA(実施例17aに従
つて製造)を630mlのAcOH中に懸濁する。AcOH中の5.6M
HBr415mlを撹拌しながら添加する。その混合物を室温で
45分間撹拌し、そして7.5の乾燥ジエチルエーテル中
に撹拌しながら注入する。沈殿を過し、ジエチルエー
テルで洗浄しそして真空乾燥する。
収率:90% 生成物3gを実施例1と同じ方法でイオン交換する。
収率:73% TLC :Rf=0.15(Pa6) 17c) Nα−Boc−D−Arg(NO2)−Gly−Arg(NO2
−pNA 分子量=697.69 25mlのDMFに溶解した4ミリモルのH−Gly−Arg(N
O2)−pNA・HCl(実施例17bに従つて製造)を冷却下
(−10℃)にEt3Nを用いて中和する。形成されたEt3N・
HClを去後、4ミリモルのα−Boc−D−Arg(NO2)−
OH、4ミリモルのHOBTおよび4.2ミリモルのDCCIを添加
する。冷却下に1時間次に室温で一夜撹拌しながら反応
させる。形成されたDCUを去しそして溶液を真空蒸発
させて得られる油状物を2%NaHCO3、水、2%KHSO4
水およびジエチルエーテルで懸濁させる。
収率:73% TLC :Rf=0.32(Pa6) 17d) H−D−Arg(NO2)−Gly−Arg(NO2)−pNA・H
Cl 分子量=634.04 3ミリモルのNα−Boc−D−Arg(NO2)−Gly−Arg
(NO2)−pNa(実施例17cに従つて製造)を11mlのAcOH
に懸濁し、11mlのTFAを添加し、そしてその混合物を室
温で4時間撹拌する。生成物をジエチルエーテルで沈殿
させ、そして実施例1と同じ方法でイオン交換する。
収率:72% TLC :Rf=0.61(M) 17e) Nα−Bz−D−Arg(NO2)−Gly−Arg(NO2)−
pNA 分子量=701.68 20mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)に70μ
のEt3Nを用いて中和した0.5ミリモルのH−D−Arg(NO
2)−Gly−Arg(NO2)−pNA・HCl(実施例17dに従つて
製造)に0.6ミリモルの安息香酸無水物および70μのE
t3Nを添加する。冷却下に1時間そして室温で2時間撹
拌しながら反応させる。その混合物を真空蒸発させ、そ
して水で沈殿させる。生成物を30mlの温MeOHを用いて懸
濁させ、過しそして乾燥する。
収率:68% TLC :Rf=0.31(Pa6) 17. Nα−Bz−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量
=684.61 0.35ミリモルのNα−Bz−D−Arg(NO2)−Gly−Arg
(NO2)−pNA(実施例17eに従つて製造)を、Sakakibar
aの報告(S.Sakakibara氏他、Bull.Chem.Soc.,Japan 24
0,7164−67(1967))に従い適切な装置で0.5mlのアニ
ソールの存在下に15mlの乾燥HFと60分間0℃で反応させ
ることにより脱保護する。反応終了後、すべてのHFを留
去し、粗生成物を実施例1と同じ方法でイオン交換しそ
して精製する。
収率:36% TLC :Rf=0.55(M) HPLC:98%純度 〔α〕=−24.4゜(c=0.6%) 実施例 18 Nα−Eoc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=65
2.57 18a) Nα−Eoc−D−Arg(NO2)−Gly−Arg(NO2
−pNa 分子量=669.63 20mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)に70μ
のEt3Nを用いて中和した0.5ミリモルのH−D−Arg(NO
2)−Gly−Arg(NO2)−pNA・HCl(実施例17dに従つて
製造)に0.6ミリモルのエチルクロロホルメートおよび7
0μのEt3Nを添加する。冷却下に1時間そして室温で
2時間撹拌する間に反応を進行させる。その混合物を真
空蒸発させ、そして水で沈殿させ、過し、そして水お
よびジエチルエーテルで洗浄する。
収率:89% TLC :Rf=0.26(Pa6) 18. Nα−Eoc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量
=652.57 0.45ミリモルのNα−Eoc−D−Arg(NO2)−Gly−Ar
g(NO2)−pNA(実施例18に従つて製造)を実施例17と
同じ方法で0.5mlのアニソールの存在下に20mlの乾燥HF
と反応させることにより脱保護する。
収率:41% TLC :Rf=0.55(M) HPLC:98%純度 〔α〕=−25.2゜(c=0.35%) 実施例 19 Nα−Mes−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl 分子量=65
8.60 19a) Nα−Mes−D−Arg(NO2)−Gly−Arg(NO2
−pNA 分子量=675.66 20mlのDMFに溶解した0.5ミリモルのH−D−Arg(N
O2)−Gly−Arg(NO2)−pNA・HCl(実施例17dに従つて
製造)と0.6ミリモルのメタンスルホニルクロライドと
を実施例17eと同じ方法および同じ反応条件下に処理す
る。
収率:70% TLC :Rf=0.47(A) 19. Nα−Mes−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HCl分子量
=658.60 0.35ミリモルのNα−Mes−D−Arg(NO2)−Gly−Ar
g(NO2)−pNA(実施例19aに従つて製造)を実施例17と
同じ方法で脱保護しそして精製する。
収率:43.5% TLC :Rf=0.48(M) HPLC:97%純度 〔α〕=−17.6゜(c=0.5%) 実施例 20 Nα−Z−D−Arg−Sar−Arg−pNA・2HCl分子量=728.
66 20a) H−Sar−Arg−pNA・2HCl 分子量=438.33 25mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)にEt3Nを
用いて中和した5ミリモルのH−Arg−pNA・2HClに5ミ
リモルのBoc−SarOH、5ミリモルのHOBTおよび6ミリモ
ルのDCCIを添加する。その混合物を冷却下に1時間そし
て室温で一夜撹拌する。形成されたDCUを去し、そし
て溶液を真空蒸発させて得られた油状物を100mlのn−
ブタノールに溶解し、2%NaHCO3、H2O、2%KHSO4およ
びH2Oで洗浄する。Na2SO4で乾燥後、n−タノール相を
蒸発させ、そしてジエチルエーテルで沈殿させる。沈殿
を過し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして乾燥す
る。物質をHCl溶液(AcOH中1.5M)25ml中に懸濁し、室
温で2時間撹拌し、ジエチルエーテルで沈殿させ、そし
て実施例1と同じ方法でイオン交換する。
収率:63.5% TLC :Rf=0.15(A) 20. Nα−Z−D−Arg−Sar−Arg−pNA・2HCl 分子量
=728.66 30mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)にEt3Nを
用いて中和した3ミリモルのSar−Arg−pNA・2HCl(実
施例20aに従つて製造)に3ミリモルのZ−D−ArgOH・
HCl、3ミリモルのHOBTおよび3.5ミリモルのDCCIを添加
する。その混合物を冷却下に1時間および室温で72時間
撹拌する。形成されたDCUを去しそしてその溶液を真
空蒸発させる。生成物を実施例1と同じ方法でイオン交
換しそして精製する。
収率:43% TLC :Rf=0.2(A) HPLC:99%純度 〔α〕=−24.7゜(c=0.55%) 実施例 21 Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−CHA・2HCl分子量=729.
65 21a) Boc−Arg−CHA・HCl 10mlのDMFに溶解しそして冷却下(−10℃)に中和し
た3.0ミリモルのBoc−Arg−CHA・HClに3.2ミリモルのイ
ソブチルクロロホルメートを添加する。その反応混合物
を冷却下に15分間撹拌し、そして3ミリモルの3−カル
ボキシ−4−ヒドロキシアニリン、3ミリモルのNEMお
よび10mlのDMFからなる混合物を添加する。冷却下に2
時間そして室温で一夜撹拌する間に反応が進行する。溶
液を真空蒸発させて油状物とし、50mlのn−ブタノール
を添加し、そしてその混合物を室温で3時間撹拌する。
形成されたBoc−Arg−CHA・HClを取する。
収率:50% TLC :Rf=0.5(A) 21b) H−Arg−CHA・HCl 分子量=382.25 AcOH中の2N HCl8mlを2ミリモルのBoc−Gly−Arg−CH
A・HClに添加する。室温で45分反応を進行させる。反応
混合物を真空蒸発させて得られる油状物をイソプロパノ
ールに溶解し、そしてEtOAcで沈殿させる。
収率:97% TLC :Rf=0.15(A) 21c) Boc−Gly−Arg−CHA・HCl 分子量=502.95 12mlDMFに溶解した2ミリモルのH−Arg−CHA.2HClを
冷却下(−10℃)にNEMを用いて中和後、2.1ミリモルの
Boc−Gly−ONpを添加する。冷却下に1時間そして室温
で一夜撹拌しながら反応を進行させる。その溶液を真空
蒸発させて得られる油状物を10mlのMeOHに溶解しそして
EtOAcで沈殿させる。
収率:88% TLC :Rf=0.4(A) 21d) H−Gly−Arg−CHA・2HCl 分子量=439.30 AcOH中の2N HCl10mlを2ミリモルのBoc−Gly−Arg−C
HA・HClに添加する。その反応混合物を室温で45分間撹
拌し次いでEtOAc中で沈殿させる。
収率:98% TLC :Rf:0.15(A) 21. Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−CHA・2HCl 分子量
=729.65 10mlのDMFに溶解した1ミリモルのH−Gly−Arg−CHA
・2HClを冷却下(−10℃)にNEMを用いて中和後、1.1ミ
リモルのZ−D−Arg−ONp・HNO3を添加する。冷却下に
1時間そして室温で2時間反応を進行させる。その溶液
を真空蒸発させて得られる油状物をEtOAcを用いて沈殿
させる。生成物をSephadex(商標名)カラムにて10%Ac
OHを溶離剤として用いて精製し、そしてクロライド型の
Sephadex(商標名)QAE−25カラムにて50%EtOHを溶離
剤として用いてイオン交換する。
収率:57% TLC :Rf=0.21(A) HPLC:99%純度 〔α〕=−18.6゜(c=0.3%) 実 験 酸素反応速度特性の測定 様々な基質濃度(Si)および一定の酵素濃度(Eo)で
加水分解初速度(Vi)を測定することにより基質に対す
る反応速度データーをしらべる。結合定数(Km)および
最大速度(Vmax)をLineweaver−Burk−プロツトから既
知の方法で得た後、Kcatを算出する(Hemker H.C.前掲
書)。
方 法 酵素と基質を+37℃で緩衝溶液中で混合する。1分間
あたりの吸光度変化を、405nmで分光光度計を用いて(p
NA基質の場合)、あるいは380nmの励起波長および440nm
の発光波長で分光螢光計を用いて(AMC基質の場合)測
定する。
次の商業的に入手し得る標準基質を試験に用いる。
標準基質 S−2222:Bz−Ile−Glu−(γ−OR)−Gly−Arg−pNA・
HCl R:H=50%;CH3=50% KabiVitrum AB社、ストツクホルム、スエーデン CBS 31.39:CH3SO2−D−Leu−Gly−Arg−pNA・AcOH Diagnostica Stago社、Asnieres s/Seine、フランス 試験1. ウシF X aに対する反応速度定数の測定 一定の酵素濃度、すなわち Eo=4ナノモル/(pNA−基質) Eo=2ナノモル/(AMC−基質) を有するウシF X a(KabiVitrum社)と、0.01〜0.4ミリ
モル/濃度(Si)の基質を37℃でトリス緩衝溶液(0.
05モル/、pH8.3、I=0.25(NaCl)中で混合する。
1分間あたりの吸光度変化をpNA−基質の場合には405nm
で分光光度計を用いて、あるいはAMC−基質の場合は440
nmの発光波長で螢光光度計を用いてそれぞれ測定する。
次いでこれらの値から、KmおよびKcatを算出し、それら
を第I表に示す。
第I表は、本発明のトリペプチド基質がウシ酵素F X
aに対して高い親和性を有すると同時にその大部分が高
い速度を有することを示している。選択性定数Kcat/km
からは、新規基質がS−2222よりも優れた対ウシF X a
選択性を示すこと、そして大部分の新規模基質にあつて
はCBS31.39を凌いでさえいることがわかる。
試験2. ヒトF X aに対する反応速度定数の測定 0.1〜0.7ミリモル/濃度(Si)の基質をヒト結晶F
X aと混合し、そしてAurell;L.氏他(Perspectives in
Homostasis,Ed.Fareed J et al,New York,Pergamon Pre
ss1981,P.382〜388)により報告された方法に従つて処
理する。
供試血漿、対照または標準物の10μを200μのト
リス緩衝溶液(トリス0.05モル/、pH7.0、I=0.25
(NaCl))、ポリブレン(polybrene)(0.1g/)を混
合し、そして37℃で2〜4分間インキユベートする。前
述のようにして調製されたトリス緩衝溶液中に溶解され
た0.1〜0.7ミリモル/濃度の基質(37℃)200μを
添加する。この混合物を十分撹拌し、そして30秒内にRV
V+CaCl2(20〜25℃)200μを添加し、そしてその混
合物を撹拌する。直ちに、405nmおよび37℃で分光光度
計を用いて吸光度変化を測定する。
結果を第II表に示す。
第II表は、新規トリペプチド基質が標準基質に比較し
てヒトF X a酵素に対して優れた親和性を有すると同時
に高い速度を有することを示しており、それゆえこれら
新規ペプチドは商業的に入手し得る基質よりも優れてい
る。
試験3. トロンビン感受性の測定 血漿中のF Xを測定する場合、そのF X a測定を妨害す
る活性トロンビンが形成される危険が常に存在する。
一定濃度(Eo=1.3ナノモル/)のウシトロンビン
(KabiVitrum社)と0.1〜0.4ミリモル/濃度(Si)の
基質を37℃で、トリス緩衝溶液(0.05モル/、pH=8.
3、I=0.25(NaCl))中で混合する。この試験は試験
1と同様にして行う。
1分間あたりの吸光度変化を405nmで分光光度計を用
いて測定し、そしてKmおよびKcat値を第III表に示され
るとおり算出する。
第III表は、新規トリペプチド基質が対ウシF X a選択
性定数のトロンビンに対する比においてテトラペプチド
に匹敵し、またウシF X aの感受性をトロンビンと比較
した場合に既知のトリペプチドよりも優れていることを
示している。
試験4. 溶解度 いくつかの新規基質についてそれぞれ25℃における水
およびトリス緩衝溶液(0.05モル/、pH=8.3、I=
0.25(NaCl))への溶解度をテトラペプチド基質S−22
22と比較したものを第IV表に示す。
この表は新規トリペプチド基質が水および緩衝溶液の
いずれにおいてもテトラペプチドS−2222よりも明らか
に高い溶解度を有していることを示している。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 R1−X−D−Arg−A−Arg−NH−R2 〔式中、 R1は水素、α−もしくはβ−ナフチル基、低級アルキル
    基(該基はカルボキシル基で置換されていてもよい)、
    未置換もしくは置換フェニル−もしくはフェニルアルキ
    ル基(そのアルキル基は1〜4個の炭素原子を有し、ま
    た好ましくは置換基はフェニル環のパラ位にありそして
    置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまた
    はニトロ基である)であり、 Xは または単結合であるがただしR1が水素である場合にのみ
    Xは単結合であり、 AはGlyまたはSarであり、 R2は定量的に測定されうる酵素的加水分解によりR2−NH
    2化合物を生ずる芳香族または複素環残基である〕 を有するトリペプチド誘導体またはその無機または有機
    酸とのジ塩およびトリ塩。
  2. 【請求項2】AがGlyである請求の範囲第1項記載のト
    リペプチド誘導体。
  3. 【請求項3】Xがオキシカルボニル−またはスルホニル
    基である請求の範囲第1項または第2項記載のトリペプ
    チド誘導体。
  4. 【請求項4】NH2−R2が色原体性または蛍光原性の基で
    ある請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載のトリペプ
    チド誘導体。
  5. 【請求項5】NH2−R2がpNA、AMCまたはCHAである請求の
    範囲第4項記載のトリペプチド誘導体。
  6. 【請求項6】R1がエチル、ベンジルまたはtert−ブチル
    である請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載のトリペ
    プチド誘導体。
  7. 【請求項7】ジ塩の形態の請求の範囲第1〜6項のいず
    れかに記載のトリペプチド誘導体。
  8. 【請求項8】Nα−Bzls−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2H
    Clである請求の範囲第1項記載のトリペプチド誘導体。
  9. 【請求項9】Nα−Mos−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2HC
    lである請求の範囲第1項記載のトリペプチド誘導体。
  10. 【請求項10】Nα−Ets−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2
    HClである請求の範囲第1項記載のトリペプチド誘導
    体。
  11. 【請求項11】Nα−Z−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2H
    Clである請求の範囲第1項記載のトリペプチド誘導体。
  12. 【請求項12】Nα−Boc−D−Arg−Gly−Arg−pNA・2
    HClである請求の範囲第1項記載のトリペプチド誘導
    体。
  13. 【請求項13】−NH−R2を有するかまたは後に−NH−R2
    により交換される脱保護可能なカルボキシル保護基を有
    するArgに対するカップリングにより段階的に、あるい
    はR1−X−D−Arg−AをArg−NH−R2にカップリングさ
    せることにより、合成を行うことを特徴とする一般式 R1−X−D−Arg−A−Arg−NH−R2 〔式中、 R1は水素、α−もしくはβ−ナフチル基、低級アルキル
    基(該基はカルボキシル基で置換されていてもよい)、
    未置換もしくは置換フェニル−もしくはフェニルアルキ
    ル基(そのアルキル基は1〜4個の炭素原子を有し、ま
    た好ましくは置換基はフェニル環のパラ位にありそして
    置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまた
    はニトロ基である)であり、 Xは または単結合であるがただしR1が水素である場合にのみ
    Xは単結合であり、 AはGlyまたはSarであり、 R2は定量的に測定されうる酵素的加水分解によりR2−NH
    2化合物を生ずる芳香族または複素環残基である〕 を有するトリペプチド誘導体の製造方法。
  14. 【請求項14】一般式 R1−X−D−Arg−A−Arg−NH−R2 〔式中、 R1は水素、α−もしくはβ−ナフチル基、低級アルキル
    基(該基はカルボキシル基で置換されていてもよい)、
    未置換もしくは置換フェニル−もしくはフェニルアルキ
    ル基(そのアルキル基は1〜4個の炭素原子を有し、ま
    た好ましくは置換基はフェニル環のパラ位にありそして
    置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまた
    はニトロ基である)であり、 Xは または単結合であるがただしR1が水素である場合にのみ
    Xは単結合であり、 AはGlyまたはSarであり、 R2は定量的に測定されうる酵素的加水分解によりR2−NH
    2化合物を生ずる芳香族または複素環残基である〕 を有するトリペプチド誘導体を使用することを特徴とす
    るセリンプロテアーゼの測定方法。
  15. 【請求項15】セリンプロテアーゼがF Xaである請求の
    範囲第14項記載の測定方法。
  16. 【請求項16】一般式 R1−X−D−Arg−A−Arg−NH−R2 〔式中、 R1は水素、α−もしくはβ−ナフチル基、低級アルキル
    基(該基はカルボキシル基で置換されていてもよい)、
    未置換もしくは置換フェニル−もしくはフェニルアルキ
    ル基(そのアルキル基は1〜4個の炭素原子を有し、ま
    た好ましくは置換基はフェニル環のパラ位にありそして
    置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまた
    はニトロ基である)であり、 Xは または単結合であるがただしR1が水素である場合にのみ
    Xは単結合であり、 AはGlyまたはSarであり、 R2は定量的に測定されうる酵素的加水分解によりR2−NH
    2化合物を生ずる芳香族または複素環残基である〕 を有するトリペプチド誘導体を使用することを特徴とす
    る、F X、F VII、F VII a、F VIII:C、F VIII:Ca、F I
    X、F IX a、抗トロンビンIII、血小板第4因子、ヘパリ
    ン、低分子量ヘパリン類およびヘパリノイドから選択さ
    れたセリンプロテアーゼまたはその酵素前駆体形態のも
    のと相互作用し得る成分の測定方法。
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