JPH0780902B2 - ペプチド誘導体 - Google Patents
ペプチド誘導体Info
- Publication number
- JPH0780902B2 JPH0780902B2 JP61196179A JP19617986A JPH0780902B2 JP H0780902 B2 JPH0780902 B2 JP H0780902B2 JP 61196179 A JP61196179 A JP 61196179A JP 19617986 A JP19617986 A JP 19617986A JP H0780902 B2 JPH0780902 B2 JP H0780902B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phe
- thr
- boc
- arg
- mca
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なペプチド誘導体に関し、更に詳細には血
液中の凝固系蛋白のひとつであるプロテインCを測定す
るための新規な発色性もしくは蛍光性合成ペプチド基質
に関する。
液中の凝固系蛋白のひとつであるプロテインCを測定す
るための新規な発色性もしくは蛍光性合成ペプチド基質
に関する。
〔従来の技術〕 プロテインC(以下「PC」と略称する)は、血液の凝血
系蛋白の一つであり、固系の抑制及び線溶系の賦活に関
係している。また、本蛋白の遺伝的欠損患者は血栓症に
かかりやすいことが知られていて、血中濃度の測定は臨
床上極めて重用である。
系蛋白の一つであり、固系の抑制及び線溶系の賦活に関
係している。また、本蛋白の遺伝的欠損患者は血栓症に
かかりやすいことが知られていて、血中濃度の測定は臨
床上極めて重用である。
これまでの本蛋白の測定は、部分トロンボプラスチン時
間法と言われる血液凝固時間の測定でなされてきた。し
かしながら、近年血液の凝固・線溶検査に酵素特異的合
成ペプチド基質が導入され、PCの測定においても、その
活性型であるプロテインC(以下「APC」と略称する)
の酵素反応を受けるH−D−Phe−Pip−Arg−pNA、Pyro
−Glu−Pro−Arg−pNA、BOC−Leu−Ser−Thr−Arg−MCA
等の合成基質の利用が紹介・導入されている。
間法と言われる血液凝固時間の測定でなされてきた。し
かしながら、近年血液の凝固・線溶検査に酵素特異的合
成ペプチド基質が導入され、PCの測定においても、その
活性型であるプロテインC(以下「APC」と略称する)
の酵素反応を受けるH−D−Phe−Pip−Arg−pNA、Pyro
−Glu−Pro−Arg−pNA、BOC−Leu−Ser−Thr−Arg−MCA
等の合成基質の利用が紹介・導入されている。
しかしながら、これらの合成基質は、例えば、既に他の
酵素に特異的であるとして臨床的に使用されているもの
の転用であり、そのために充分にPCに特異的ではなかつ
たり測定系に交叉反応を防止する特殊な薬剤を添加する
ことによつて測定を可能にするなど非経済的・煩雑な操
作を必要とする。従つて臨床的には他の酵素との交叉反
応性が小さい、すなわち特異性の高い合成基質が要望さ
れていた。
酵素に特異的であるとして臨床的に使用されているもの
の転用であり、そのために充分にPCに特異的ではなかつ
たり測定系に交叉反応を防止する特殊な薬剤を添加する
ことによつて測定を可能にするなど非経済的・煩雑な操
作を必要とする。従つて臨床的には他の酵素との交叉反
応性が小さい、すなわち特異性の高い合成基質が要望さ
れていた。
本発明者は種々のペプチドを合成し、その特異性につい
て検討をおこなつていたところ、特定のアミノ酸配列を
有するペプチドはAPCに特異的であることを見出し、本
発明を完成した。
て検討をおこなつていたところ、特定のアミノ酸配列を
有するペプチドはAPCに特異的であることを見出し、本
発明を完成した。
すなわち、本発明は次の一般式(I) R1−Phe−Thr−Phe−Arg−R2 (I) (式中、R1は水素原子又はアミノ保護基を示し、R2は を示す) で表わされるペプチド誘導体を提供するものである。
本発明のペプチド誘導体(I)は、ペプチド合成の常法
に従つて合成することができる。例えばアミノ酸を式
(I)で示される順序に反応させる方法及びいくつかの
アミノ酸からなるオリゴマーを調製し、これらを最終的
に結合させる方法等により製造される。具体的に本発明
のペプチド誘導体を合成する方法を挙げれば次の通りで
ある。すなわち、グアニジノ基を保護または無保護のア
ルギニルp−ニトロアニリドもしくは7−アルギニルア
ミノ−4−メチルクマリンと、アミノ基を保護し、水酸
基を保護または無保護のフエニルアラニルスレオニルフ
エニルアラニンとを反応させ、その反応生成物の保護基
を脱離することによつて目的とする化合物を製造する。
この反応を実施するには、アルギニルp−ニトロアニリ
ド二塩酸塩もしくは7−アルギニルアミノ−4−メチル
クマリン二塩酸塩とアミノ基を保護したフエニルアラニ
ルスレオニルフエニルアラニンとを適当な不活性溶媒た
とえばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなど
に溶解せしめ、適当な縮合材、例えばジシクロヘキシル
カルボジイミドなど、望ましくはジフエニルリン酸アジ
ドを用いれば良い。この際の反応温度は−20℃ないし+
40℃が適当であるが、望ましくは0℃ないし室温であ
る。反応終了後粗生成物は通常の精製手段である、再結
晶、再沈澱、カラムクロマトグラフイー、プレパラテイ
ブ薄層クロマトグラフイーなどの方法により精製を行
い、前記一般式で表わされるアミノ基を保護した化合物
が得られる。
に従つて合成することができる。例えばアミノ酸を式
(I)で示される順序に反応させる方法及びいくつかの
アミノ酸からなるオリゴマーを調製し、これらを最終的
に結合させる方法等により製造される。具体的に本発明
のペプチド誘導体を合成する方法を挙げれば次の通りで
ある。すなわち、グアニジノ基を保護または無保護のア
ルギニルp−ニトロアニリドもしくは7−アルギニルア
ミノ−4−メチルクマリンと、アミノ基を保護し、水酸
基を保護または無保護のフエニルアラニルスレオニルフ
エニルアラニンとを反応させ、その反応生成物の保護基
を脱離することによつて目的とする化合物を製造する。
この反応を実施するには、アルギニルp−ニトロアニリ
ド二塩酸塩もしくは7−アルギニルアミノ−4−メチル
クマリン二塩酸塩とアミノ基を保護したフエニルアラニ
ルスレオニルフエニルアラニンとを適当な不活性溶媒た
とえばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなど
に溶解せしめ、適当な縮合材、例えばジシクロヘキシル
カルボジイミドなど、望ましくはジフエニルリン酸アジ
ドを用いれば良い。この際の反応温度は−20℃ないし+
40℃が適当であるが、望ましくは0℃ないし室温であ
る。反応終了後粗生成物は通常の精製手段である、再結
晶、再沈澱、カラムクロマトグラフイー、プレパラテイ
ブ薄層クロマトグラフイーなどの方法により精製を行
い、前記一般式で表わされるアミノ基を保護した化合物
が得られる。
これらの化合物のアミノ基の保護基は、保護基の通常の
脱離手段を用い除去することが出来る。例えばt−ブチ
ルオキシカルボニル基は有機溶媒中塩化水素あるいはト
リフルオロ酢酸などで処理することにより除去しうる。
また、水酸基、グアニジノ基が保護されている場合、例
えばベンジル基、p−メトキシベンゼンスルホニル基は
フツ化水素あるいは、トリフルオロメタンスルホン酸な
どの処理により除去しうる。
脱離手段を用い除去することが出来る。例えばt−ブチ
ルオキシカルボニル基は有機溶媒中塩化水素あるいはト
リフルオロ酢酸などで処理することにより除去しうる。
また、水酸基、グアニジノ基が保護されている場合、例
えばベンジル基、p−メトキシベンゼンスルホニル基は
フツ化水素あるいは、トリフルオロメタンスルホン酸な
どの処理により除去しうる。
本発明のペプチド誘導体を構成するアミノ酸は、L体、
D体、DL体のいずれであつても良い。また、本発明のペ
プチド誘導体(I)は、その製造条件により遊離形もし
くは酸付加塩として得られるが、所望に応じ遊離形のも
の又は酸付加塩のものにそれぞれ変換することが出来
る。この酸付加塩の例としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、リン酸塩などの無機酸塩、あるいは、酢酸塩、シユ
ウ酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、p−トル
エンスルホン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
D体、DL体のいずれであつても良い。また、本発明のペ
プチド誘導体(I)は、その製造条件により遊離形もし
くは酸付加塩として得られるが、所望に応じ遊離形のも
の又は酸付加塩のものにそれぞれ変換することが出来
る。この酸付加塩の例としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、リン酸塩などの無機酸塩、あるいは、酢酸塩、シユ
ウ酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、p−トル
エンスルホン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
叙上の如くして得られた本発明のペプチド誘導体(I)
は、従来のPC測定用基質よりもpNA基質においてはトロ
ンビンとの交叉反応性がMCA基質においては加水分解速
度においてそれぞれ優れている。例えばpNA基質ではト
ロンビンとの交叉反応性が8〜10%に、またMCA基質で
は20%に低減した。
は、従来のPC測定用基質よりもpNA基質においてはトロ
ンビンとの交叉反応性がMCA基質においては加水分解速
度においてそれぞれ優れている。例えばpNA基質ではト
ロンビンとの交叉反応性が8〜10%に、またMCA基質で
は20%に低減した。
したがつて、本発明のペプチド誘導体(I)を用いるこ
とにより短時間で正確にPC量を測定することが可能とな
る。
とにより短時間で正確にPC量を測定することが可能とな
る。
以下、実施例により本発明を説明するが、これら実施例
のみに限定されるものではない。なお実施例中に記載の
略号は次の意味を有する。
のみに限定されるものではない。なお実施例中に記載の
略号は次の意味を有する。
BOC:t−ブチルオキシカルボニル Bzl:ベンジル Phe:L−フエニルアラニン D−Phe:D−フエニルアラニン Thr:L−スレオニン Arg:L−アルギニン DMF:N−N,−ジメチルホルムアミド TEA:トリエチルアミン DPPA:ジフエニルリン酸アジド DEPC:ジエチルリン酸アニド TsOH:トルエンスルホン酸 AcOEt:酢酸エチル Z:ベンジルオキシカルボニル pNA:p−ニトロアニリン MeOH:メタノール 0Me:メチルエステル 0Bzl:ベンジルエステル MCA:7−アミノ−4−メチルクマリン 実施例1 H−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HClの合成 (1) BOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl B0C−Thr(Bzl)−OH21.65g及びH−Phe−OBzl・TsOH3
2.91gを DMF 150mlに溶解せしめ0℃に冷却する。攪拌
下その溶媒にDEPC 12.56g、次いでTEA15.58gを0℃で添
加し、0℃で4時間、その後室温にて一夜攪拌する。反
応液にAcOEt600ml、ベンゼン150mlを加え希釈した後、1
0%クエン酸水溶液150mlで2回、水150mlで1回、飽和
食塩水150mlで2回、飽和重そう水150mlで2回、水150m
lで1回、飽和食塩水150mlで2回洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒を減圧留去して粗生成物を得
て、これをAcOEtより再結晶化してBOC−Thr(Bzl)−Ph
e−OBzl36.0g(収率94.0%)を得る。
2.91gを DMF 150mlに溶解せしめ0℃に冷却する。攪拌
下その溶媒にDEPC 12.56g、次いでTEA15.58gを0℃で添
加し、0℃で4時間、その後室温にて一夜攪拌する。反
応液にAcOEt600ml、ベンゼン150mlを加え希釈した後、1
0%クエン酸水溶液150mlで2回、水150mlで1回、飽和
食塩水150mlで2回、飽和重そう水150mlで2回、水150m
lで1回、飽和食塩水150mlで2回洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒を減圧留去して粗生成物を得
て、これをAcOEtより再結晶化してBOC−Thr(Bzl)−Ph
e−OBzl36.0g(収率94.0%)を得る。
融点138〜139℃、▲〔α〕20 D▼+3.04° (C=1、 DMF) (2) H−Thr(Bzl)−Phe−OBzl・HCl BOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl21.6gに19.5%塩化水素/Ac
OEt148mlを加え、1時間攪拌する。減圧濃縮し、残渣に
ベンゼンを加え再度濃縮する。この操作を3回繰り返し
粗生成物を得る。これをAcOEt−MeOHより再結晶化して
H−Thr(Bzl)−Phe−OBzl・HC17.2g(収率90.1%)
を得る。
OEt148mlを加え、1時間攪拌する。減圧濃縮し、残渣に
ベンゼンを加え再度濃縮する。この操作を3回繰り返し
粗生成物を得る。これをAcOEt−MeOHより再結晶化して
H−Thr(Bzl)−Phe−OBzl・HC17.2g(収率90.1%)
を得る。
融点164〜165℃、▲〔α〕20 D▼−5.02°(C=1、MeO
H) (3) BOC−D−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl BOC−D−Phe−OH1.10g、H−Thr(Bzl)−Phe−OBzl・
HCl2.00gをDMF10mlに溶解し、DEPC0.744g、TEA0.921gを
使用し(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl合成と同様
の操作により反応・後処理し粗生成物を得た。これをAc
OEtより再結晶化してBOC−D−Phe−Thr(Bzl)−Phe−
OBzl2.57g(収率89.2%)を得た。
H) (3) BOC−D−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl BOC−D−Phe−OH1.10g、H−Thr(Bzl)−Phe−OBzl・
HCl2.00gをDMF10mlに溶解し、DEPC0.744g、TEA0.921gを
使用し(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl合成と同様
の操作により反応・後処理し粗生成物を得た。これをAc
OEtより再結晶化してBOC−D−Phe−Thr(Bzl)−Phe−
OBzl2.57g(収率89.2%)を得た。
融点118.5〜119.5℃、▲〔α〕20 D▼−4.60° (C=1、MeOH) (4) BOC−D−Phe−Thr−Phe−OH BOC−D−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl2.00gをDMF10ml
に溶解し、5%パラジウム/炭素0.2gの存在下接触還元
した。触媒を除去し、減圧濃縮し、残渣をAcOEtより再
結晶化してBOC−D−Phe−Thr−Phe−OH1.10g(収率74.
3%)を得た。
に溶解し、5%パラジウム/炭素0.2gの存在下接触還元
した。触媒を除去し、減圧濃縮し、残渣をAcOEtより再
結晶化してBOC−D−Phe−Thr−Phe−OH1.10g(収率74.
3%)を得た。
融点161〜162℃、▲〔α〕20 D▼+6.73°(C=1、MeO
H) (5) BOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・HCl BOC−D−Phe−Thr−phe−OH821.7mg、H−Arg−pNA・2
HCl587.6mgをDMF5.0mlに溶解し、DPPA484.4mg、TEA323.
8mgを使用し、実施例1(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe
−OBzl製造と同様の操作により反応、後処理を行い、粗
生成物を得た。これをAcOEt−ヘキサンより再結晶化し
てBOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・HC1.22g(収
率92.4%)を得た。
H) (5) BOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・HCl BOC−D−Phe−Thr−phe−OH821.7mg、H−Arg−pNA・2
HCl587.6mgをDMF5.0mlに溶解し、DPPA484.4mg、TEA323.
8mgを使用し、実施例1(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe
−OBzl製造と同様の操作により反応、後処理を行い、粗
生成物を得た。これをAcOEt−ヘキサンより再結晶化し
てBOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・HC1.22g(収
率92.4%)を得た。
融点102℃、▲〔α〕20 D▼−28.5°(C=1、MeOH) (6) H−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HCl BOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・HCl826.3mgに4%
塩化水素/ギ酸14mlを加え、室温にて1時間攪拌した。
反応液にエーテル300mlを加え、析出してきた沈澱物を
濾取し、エーテルで洗浄した。これをEtOHより再結晶化
してH−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HCl543.2mg
(収率71.2%)を得た。
塩化水素/ギ酸14mlを加え、室温にて1時間攪拌した。
反応液にエーテル300mlを加え、析出してきた沈澱物を
濾取し、エーテルで洗浄した。これをEtOHより再結晶化
してH−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HCl543.2mg
(収率71.2%)を得た。
融点196℃、▲〔α〕20 D▼−64.8°(C=1、MeOH) 実施例2 BOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HClの合成 (1) BOC−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl BOC−Phe−OH2.65g、実施例1(2)で合成したH−Thr
(Bzl)−Phe−OBzl・HCl4.83gをDMF25mlに溶解し、DEP
C1.79g、TEA2.23gを使用し、実施例1(1)のBOC−Thr
(Bzl)−Phe−OBzl合成と同様の操作により反応、後処
理を行い、粗生成物を得た。これをAcOEtより再結晶化
してBOC−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl、6.09g(収率8
7.8%)を得た。
(Bzl)−Phe−OBzl・HCl4.83gをDMF25mlに溶解し、DEP
C1.79g、TEA2.23gを使用し、実施例1(1)のBOC−Thr
(Bzl)−Phe−OBzl合成と同様の操作により反応、後処
理を行い、粗生成物を得た。これをAcOEtより再結晶化
してBOC−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl、6.09g(収率8
7.8%)を得た。
融点144〜145℃、▲〔α〕20 D▼+8.79°(C=1、DM
F) (2) BOC−Phe−Thr−Phe−OH BOC−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl4.00gをDMF20mlに溶
解し、5%Pd/C0.4gを使用して、実施例1(4)のBOC
−D−Phe−Thr−Phe−OH合成と同様の操作によりBOC−
Phe−Thr−Phe−OH2.47g(収率83.5%)を得た。
F) (2) BOC−Phe−Thr−Phe−OH BOC−Phe−Thr(Bzl)−Phe−OBzl4.00gをDMF20mlに溶
解し、5%Pd/C0.4gを使用して、実施例1(4)のBOC
−D−Phe−Thr−Phe−OH合成と同様の操作によりBOC−
Phe−Thr−Phe−OH2.47g(収率83.5%)を得た。
融点146〜148℃、▲〔α〕20 D▼−32.3°(C=1、MeO
H) (3) BOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl BOC−Phe−Thr−Phe−OH83.7mg、H−Arg−MCA・2HCl6
5.9mgをDMF1.0mlに溶解し、DPPA49.3mg、TEA33.0mgを使
用して、実施例1(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl
合成と同様の操作により反応を行つた。反応液にAcOEt5
0ml、ベンゼン12.5mlを加え、析出して来た沈澱物を
取し、水2ml×2、飽和重ソウ水2ml×2、飽和食塩水2m
l×2で洗浄した。これをシリカゲル(メルク社製ArtN
0.7734、10g、CHCl3:MeOH=5:1)カラムクロマトで精製
し、BOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl、60.1mg(収
率48.3%)を得た。
H) (3) BOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl BOC−Phe−Thr−Phe−OH83.7mg、H−Arg−MCA・2HCl6
5.9mgをDMF1.0mlに溶解し、DPPA49.3mg、TEA33.0mgを使
用して、実施例1(1)のBOC−Thr(Bzl)−Phe−OBzl
合成と同様の操作により反応を行つた。反応液にAcOEt5
0ml、ベンゼン12.5mlを加え、析出して来た沈澱物を
取し、水2ml×2、飽和重ソウ水2ml×2、飽和食塩水2m
l×2で洗浄した。これをシリカゲル(メルク社製ArtN
0.7734、10g、CHCl3:MeOH=5:1)カラムクロマトで精製
し、BOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl、60.1mg(収
率48.3%)を得た。
融点153〜163℃(dec.)▲〔α〕20 D▼−24.8° (C=1、DMF) 実施例3 H−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・2HClの合成 (1) BOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl 実施例1(4)で合成したBOC−D−Phe−Thr−Phe−OH
83.7mg及びH−Arg−MCA・2HCl65.9mgをDMF1.0mlに溶解
し、DPPA49.3mg、TEA33.0mgを使用して、実施例2
(3)のBOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HClの合成と
同様にしてBOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl60.
3mg(収率42.9%)を得た。
83.7mg及びH−Arg−MCA・2HCl65.9mgをDMF1.0mlに溶解
し、DPPA49.3mg、TEA33.0mgを使用して、実施例2
(3)のBOC−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HClの合成と
同様にしてBOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl60.
3mg(収率42.9%)を得た。
融点180〜186℃(dec・)、▲〔α〕20 D▼−3.6° (C=1、DMF) (2) H−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・2HCl BOC−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・HCl55.5mgにギ酸
0.2ml、20%塩化水素/ジオキサン0.35mgを加え、実施
例1(6)のH−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HCl
合成と同様にして粗生成物を得た。これをセフアデツク
スLH−20(φ1×20cm、MeOH:H20=1:1)で精製してH
−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・2HCl45.3mg(収率88.
1%)を得た。
0.2ml、20%塩化水素/ジオキサン0.35mgを加え、実施
例1(6)のH−D−Phe−Thr−Phe−Arg−pNA・2HCl
合成と同様にして粗生成物を得た。これをセフアデツク
スLH−20(φ1×20cm、MeOH:H20=1:1)で精製してH
−D−Phe−Thr−Phe−Arg−MCA・2HCl45.3mg(収率88.
1%)を得た。
アモルフアス状、▲〔α〕20 D▼−60.5°(C=1、DM
F) 実施例4 実施例1、2及び3で合成した基質並びに従来の基質に
ついて、次の条件で各酵素との交叉反応性を試験した。
この結果を表1に示す。
F) 実施例4 実施例1、2及び3で合成した基質並びに従来の基質に
ついて、次の条件で各酵素との交叉反応性を試験した。
この結果を表1に示す。
(1) 基質液;2mM(但し、pNA基質は精製水、 MCA基質はジメチルスルホキサイドに溶解した) (2) 緩衝液;APCの測定には50mM Tris−150mM NaCl
−2mMCaCl2−0.1%牛血清アルブミン(pH8.0)を使用し
た。また、トロンビン及び凝固等Xa因子の測定には50mM
Tris−175mM NaCl−10mM EDTA(pH8.4)を使用した。
−2mMCaCl2−0.1%牛血清アルブミン(pH8.0)を使用し
た。また、トロンビン及び凝固等Xa因子の測定には50mM
Tris−175mM NaCl−10mM EDTA(pH8.4)を使用した。
(3) 使用酵素;すべてヒト由来のものを使用した。
なお、濃度は、APC 0.62単位/ml、トロンビン0.2単位/m
l、第Xa因子0.39単位/mlに調製した。
なお、濃度は、APC 0.62単位/ml、トロンビン0.2単位/m
l、第Xa因子0.39単位/mlに調製した。
(4) 反応停止液;pNA基質用50%酢酸。
MCA基質用10%酢酸。
(5) 測定方法;緩衝液0.6mlと酵素試液0.1mlをプ
ラスチツク製試験管に採取し37℃恒温槽中で3〜5分、
予備加温した。ついで予め37℃に加温しておいた各々の
pNA基質液0.1mlを各試験管に加え37℃で正確に5分間酵
素反応を行わせた。5分後に反応停止液0.2mlを各々の
試験管に加え直ちに水をブランクにして405nmの吸光度
を各々測定した。
ラスチツク製試験管に採取し37℃恒温槽中で3〜5分、
予備加温した。ついで予め37℃に加温しておいた各々の
pNA基質液0.1mlを各試験管に加え37℃で正確に5分間酵
素反応を行わせた。5分後に反応停止液0.2mlを各々の
試験管に加え直ちに水をブランクにして405nmの吸光度
を各々測定した。
緩衝液0.8mlと酵素試液0.1mlをプラスチツク製試験管
に採取し37℃恒温槽中で3〜5分間予備加温した。つい
で予め37℃に加温しておいた各々のMCA基質液0.1mlを各
試験管に加え正確に37℃で5分間酵素反応を行わせた。
5分後に反応停止液2mlを各々の試験管に加え反応を停
止した。直ちに反応停止液をブランクにして励起波長38
0nm、蛍光波長460nmで蛍光強度を各々測定した。別に調
整しておいたMCAの希釈標準液で同様の操作を行い検量
線を作成し生成したMCAを検量した。
に採取し37℃恒温槽中で3〜5分間予備加温した。つい
で予め37℃に加温しておいた各々のMCA基質液0.1mlを各
試験管に加え正確に37℃で5分間酵素反応を行わせた。
5分後に反応停止液2mlを各々の試験管に加え反応を停
止した。直ちに反応停止液をブランクにして励起波長38
0nm、蛍光波長460nmで蛍光強度を各々測定した。別に調
整しておいたMCAの希釈標準液で同様の操作を行い検量
線を作成し生成したMCAを検量した。
(4) 反応停止液;pNA基質用50%酢酸、MCA基質用10
%酢酸 (5) 測定方法;a緩衝液0.6mlと酵素試液0.1mlをプラ
スチツク製試験管に採取し37℃恒温槽中で3〜5分、予
備加温した。ついで予め37℃に加温しておいた各々のpN
A基質液0.1mlを各試験管に加え37℃で正確に5分間酵素
反応を行わせた。5分後に反応停止液0.2mlを各々の試
験管に加え直ちに水をブランクにして405nmの吸光度を
各々測定した。
%酢酸 (5) 測定方法;a緩衝液0.6mlと酵素試液0.1mlをプラ
スチツク製試験管に採取し37℃恒温槽中で3〜5分、予
備加温した。ついで予め37℃に加温しておいた各々のpN
A基質液0.1mlを各試験管に加え37℃で正確に5分間酵素
反応を行わせた。5分後に反応停止液0.2mlを各々の試
験管に加え直ちに水をブランクにして405nmの吸光度を
各々測定した。
b緩衝液0.8mlと酵素試液0.1mlをプラスチツク製試験管
に採取し37℃恒温槽中で3〜5分間予備加温した。つい
で予め37℃に加温しておいた各々のMCA基質液0.1mlを各
試験管に加え正確に37℃で5分間酵素反応を行わせた。
5分後に反応停止液2mlを各々の試験管に加え反応を停
止した。直ちに反応停止液をブランクにして励起波長38
0nm、蛍光波長460nmで蛍光強度を各々測定した。別に調
整しておいたMCAの希釈標準液で同様の操作を行い検量
線を作成し、生成したMCAを検量した。
に採取し37℃恒温槽中で3〜5分間予備加温した。つい
で予め37℃に加温しておいた各々のMCA基質液0.1mlを各
試験管に加え正確に37℃で5分間酵素反応を行わせた。
5分後に反応停止液2mlを各々の試験管に加え反応を停
止した。直ちに反応停止液をブランクにして励起波長38
0nm、蛍光波長460nmで蛍光強度を各々測定した。別に調
整しておいたMCAの希釈標準液で同様の操作を行い検量
線を作成し、生成したMCAを検量した。
単位:pNA基質 O・D・405×103/ml MCA基質 μmol/ml なお、PCは、それ自体は非活性型であり、測定にはこれ
を活性型にする必要がある。その目的では活性化剤とし
てトロンビンを用いることが一般的である。従つて比較
する酵素活性としてはトロンビンが最も重要である。表
中、APC/トロンビンは、その比が大きければ大きいほど
基質として優位性が高く、pNA基質の本発明化合物が優
れていることを示している。また、本発明化合物を用い
ると活性化に使用したトロンビンの活性を特殊な操作で
除く必要性が極めて小さくなり、臨床的に使用する場合
の操作が簡易化される。
を活性型にする必要がある。その目的では活性化剤とし
てトロンビンを用いることが一般的である。従つて比較
する酵素活性としてはトロンビンが最も重要である。表
中、APC/トロンビンは、その比が大きければ大きいほど
基質として優位性が高く、pNA基質の本発明化合物が優
れていることを示している。また、本発明化合物を用い
ると活性化に使用したトロンビンの活性を特殊な操作で
除く必要性が極めて小さくなり、臨床的に使用する場合
の操作が簡易化される。
Claims (1)
- 【請求項1】次の一般式(I) R1−Phe−Thr−Phe−Arg−R2 (I) (式中、R1は水素原子又はアミノ保護基を示し、R2は を示す) で表わされるペプチド誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61196179A JPH0780902B2 (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | ペプチド誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61196179A JPH0780902B2 (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | ペプチド誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6351400A JPS6351400A (ja) | 1988-03-04 |
JPH0780902B2 true JPH0780902B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=16353513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61196179A Expired - Lifetime JPH0780902B2 (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | ペプチド誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780902B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6054557A (en) * | 1995-04-04 | 2000-04-25 | Advanced Bioconcept (1994) Ltd. | Fluorescent peptides |
US6821952B1 (en) | 1995-07-20 | 2004-11-23 | Perkinelmer Las, Inc. | Fluorescent vasoactive intestinal peptide (VIP) |
-
1986
- 1986-08-21 JP JP61196179A patent/JPH0780902B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6351400A (ja) | 1988-03-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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