JP2559685B2 - 地熱発電所排出ガスの処理およびシリカスケール発生防止装置 - Google Patents
地熱発電所排出ガスの処理およびシリカスケール発生防止装置Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/10—Geothermal energy
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- Treating Waste Gases (AREA)
Description
処理に関する。
もに高濃度の炭酸ガス、硫化水素ガスが噴出されてお
り、前者はエネルギーに有効利用された後、熱水として
還元井へもどされ、後者は複水器の抽出ガスとして無処
理のまま大気拡散されているが、いずれも諸々の問題点
を有している。すなわち、熱水においてはその液中に多
くのシリカがあり、それが配管や還元井内部で重合して
シリカスケール付着障害を起こしているし、一方、抽出
ガスの高濃度炭酸ガスや硫化水素ガス等を大気中に放出
することは環境保全上好ましいことではない。従来は、
例えばシリカスケール付着防止対策としては、浮上分離
法や滞留槽法が開発され一部実用化されているが、経済
性の点で課題が残っている。また、排出ガス中の硫化水
素の除去についても、キレート鉄触媒法などが開発され
ているが、やはり経済性に難点があり、国内では実用化
されない。硫黄酸化細菌(Thiobacillus thioparus)に
よる脱硫処理は知られてはいるが、硫黄酸化細菌が高濃
度炭酸ガスの存在下で充分働くかどうかは全く未知であ
る。
れる硫化水素濃度を低減し、環境対策に貢献することで
あり、本発明の第2の目的は地熱発電所排出ガスという
炭酸ガスを多量に含む排出ガスから硫化水素を硫酸とし
て回収する装置を提供することであり、本発明の第3の
目的は、前記回収硫酸を使用して地熱発電所配管系統等
の各所にシリカスケールが発生するのを防止することに
ある。
床または流動床を有する反応塔、反応槽上部に付設され
た給水手段、前記床の下部から地熱発電所排出ガスを供
給するための手段、反応槽中の排出ガス濃度を希釈する
ための空気または酸素供給するための手段、反応塔上部
に設けられた処理ガス排出手段、反応槽下部に設けられ
た硫酸含有ドレイン排出手段よりなる地熱発電所排出ガ
ス処理装置に関する。本発明の第2は、硫黄酸化細菌を
付着した固定床または流動床を有する反応塔、反応槽上
部に付設された給水手段、前記床の下部から地熱発電所
排出ガスを供給するための手段、反応槽中の排出ガス濃
度を希釈するための空気または酸素供給するための手
段、反応塔上部に設けられた処理ガス排出手段、反応槽
下部に設けられた硫酸含有ドレイン排出手段、地熱発電
所からの排出熱水の上流部に前記硫酸ドレイン排出手段
からの硫酸含有水を供給するための手段よりなることを
特徴とする地熱発電所排出ガス処理およびシリカスケー
ル発生防止処理装置に関する。本発明における地熱発熱
所排出ガスとは、地熱発電所所の蒸気井から噴出し、発
電所から放出される排出ガスをいう。反応塔上部に付設
された給水手段は、1つには硫黄酸化細菌により
った
燥して死滅しないようにするためである。使用する水の
量はドレイン中に含まれる生成硫酸濃度が0.1規定以
上、いいかえればドレインのpHが1以下になるような
量で使用することが好ましい。地熱発電所排出ガス濃度
を希釈するための空気または酸素供給手段を設けた理由
は、排出ガス中の炭酸ガスの濃度が何十万ppmという
オーダーであり、通常排出ガスと較べて極端に高く、か
つその濃度がいちじるしく変動するため、これをある一
定範囲に保持したいがためである。本発明では、この手
段により反応塔に供給される被処理ガスは、酸素10〜
20%、炭酸ガス5〜75%、硫化水素0.1〜2.5
%、好ましくは酸素10〜20%、炭酸ガス5〜30
%、硫化水素0.1〜1.5%である。通常、排出ガス
中の炭酸ガス濃度をガスセンサにより検知し、この検知
結果により前記希釈ガス排出ガスの混合割合を制御する
ことにより達成できる。地熱発電所所からの排出熱水は
そのなかに多量のシリカが含まれているので、未処理の
まま熱水を配管に流すとこれが重合してシリカスケール
を発生する。そこで、本発明では排出ガス処理により得
られた硫酸を排出熱水系に混合し、熱水のpHを大よそ
5.5以下に調整することによってシリカの重合反応を
抑制し、スケールの付着を防止する。硫酸水の熱水への
混合量の調整は、混合後の系のpHをpHセンサにより
検知し、そのデータをフィードバックするなど任意の方
法で行うことができる。pHとシリカスケール付着量の
関係は図2に示す。図2は100℃の熱水を用いたとき
pHによる発生スケール量の変化を示す。上の線は過飽
和モノケイ酸濃度200ppmの場合、下の線は同10
0ppmの場合である。前記床を形成する充填材として
は、微生物の付着・増殖、水分の保持、臭気ガスの吸着
等に有効なものであればよく、特に制限はないが木炭、
コークス、活性炭、ゼオライト、土壌、コンポスト汚
泥、セラミック等を使用することができる。これらのう
ちでも木炭、活性炭は圧密化されず通気性がよいことか
ら好ましい。
ビニール製で塔径630mm、塔高2000mm、充填
物には宝燃料工業製オガ炭(物性は表1に示す。充填高
さ1400mm、充填量190kg)を用い、リングブ
ロワーは富士電機製VFC1044型、フローメーター
は流体工業製GTF製、ガスメーターは品川精器製乾式
型、電動弁は日本バルブコントロールズ製AME型を使
用した。
し、硫化水素ガス濃度約0.5〜2%、ガス流量5〜4
0 l/minの条件で塔下部からリングブロワーで連
続的に圧入した反応生成物(硫酸、硫黄等)の除去と微
生物への水分補給用水は反応塔上部から充填物上部に散
布し、層が乾燥しないようにした。その散水量は64〜
200 l/Dでタイマーによる間欠操作とした。ガス
濃度の測定は反応塔入口と出口、硫酸塩、pHは塔下部
のドレイン口でそれぞれ採取し、測定した。硫化水素は
北川式ガス検知管法、炭酸ガス、酸素はオルザット法、
硫酸塩の定量は比濁法(JISK0101)で行った。
微生物の馴養は、玖珠環境衛生センターの二次ばっ気槽
から活性汚泥(Thiobacillus inlermedius)を採取し、
容量108リットルを反応塔上部から充填上に散布し、
硫化水素ガス濃度約2%、流量5 l/minの割合で
塔下部から通気して馴致した。本実験では代表温度を2
0℃とし、炭酸ガス濃度20〜30%、酸素濃度15%
前後の条件下で温度20℃付近での硫酸塩生成量につい
て検討した。その結果、1)反応温度は20℃以上に設
定すればよいこと、2)炭酸ガス/酸素濃度については
炭酸ガス濃度が低く酸素濃度が高い領域、すなわち炭酸
ガスと酸素濃度のモル比が小さいほど硫酸イオン生成反
応は進行すること、3)硫化水素の負荷量が高いほど設
計上有利であることなどが判明し、細菌を用いての硫化
水素除去が有効であることが確認できた。 実施例2 硫黄酸化細菌は、高濃度炭酸ガスの存在下でも充分働く
ことは、前記実施例1で確認できたが、炭酸ガス濃度を
どの程度にコントロールするのがよいかについては未知
であるので、本例では実施例1と同様にしてその検討を
行った。その結果、炭酸ガスと酸素のモル比と生成硫酸
イオン(pH)、同モル比と硫化水素の除去率と酸化
率、同モル比と硫化水素負荷量及び除去速度との関係
は、図2〜6に示すとおりであった。これらのデータか
ら細菌による硫化水素の最適酸化条件は、常温において
炭酸ガスと酸素濃度のモル比(CO2/O2)は0.85
(炭酸ガス15%、酸素17.6%)前後、除去速度は
H2S4.6g/kg−C/D〔C=カーボン(オガ
炭)、D=1日〕、空間速度(SV)は15/h前後、
散水量は0.7kg/kg−C/D以上であり、この酸
化条件で不凝結ガス中の高濃度硫化水素はガス濃度が変
動しても80%以上除去でき、硫酸イオン濃度も4.8
g/l(pH≒1)と常に高い値で保持できることが立
証された。
× 100 H2S酸化率の数値が比較的低いのは、前記式(1)の
段階までで反応が終っているものを含んでいないためで
あり、H2Sの除去は完了している。 実施例3 本実施例は、図8のフローシートで示す第2の本発明を
実施するための実験である。まず、図8について説明す
る。図8のオガ炭充填反応塔は図1のオガ炭反応塔に相
当する。このオガ炭充填反応塔の下部から取り出したド
レインである生成硫酸をポンプで生成硫酸タンクに留め
る。前記生成硫酸タンクから硫酸をポンプで混和槽に送
る。一方、排出熱水はフラッシュタンクを経て混和槽に
送られ、ここで生成硫酸と混和されて系のpHは5.5
以下に調整され、処理排水は還元井へ注入される。この
ため、還元井でのシリカスケールの発生が防止され、還
元井の減衰率が今までは年間約30%であったものが大
幅に改善される。することはない。pH調整は混和槽に
付設したpHメータによるデータにより生成硫酸タンク
から送られる硫酸量を制御することにより行う。このシ
リカスケールが発生しないことを確認するため、図9の
ようにしてスケール付着テストを行った。本実施例で
は、混和槽においてpHを5.0に調節し、スケール付
着試験塔に供給した。同試験塔は直径60mm、高さ4
000mmのもので、そのなかに、長さ400mmにわ
たってアルミナボール(直径2mm)を充填した層を設
け、温度90℃で1リットル/minの割合で前記pH
5.0に調整した排熱水を流した。600時間以上の通
水にもかかわらず、圧力上昇は全く認められず、目づま
りの発生がないことが確認された。一方、pH調節のさ
れていない排熱水(pH7.5〜7.7)を同様に流し
たところ130時間後に圧力が5kg/cm2上昇し、
目づまりの発生を示した。
くなく、排出ガス中の硫化水素を完全に回収して硫酸に
変換することにより、環境保全に貢献するとともにその
硫酸を用いて地熱々水のpHを調整して配管や還元井等
の内壁にシリカスケールが発生するのを防止するもので
あるから、理想的な環境保全型排出ガス処理、排出熱水
処理システムである。
示す概略図である。
関係を示すグラフである。
酸イオンの関係を示すグラフである。
Hの関係を示すグラフである。
化水素除去率の関係を示すグラフである。
化水素酸化率の関係を示すグラフである。
化水素負荷量、除去速度の関係(g/kg−C/D)を
示すグラフである。
スケール発生防止処理装置の1例を示す概略図である。
試験装置の概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 硫黄酸化細菌を付着した固定床または流
動床を有する反応塔、反応槽上部に付設された給水手
段、前記床の下部から地熱発電所排出ガスを供給するた
めの手段、反応槽中の排出ガス濃度を希釈するための空
気または酸素供給するための手段、反応塔上部に設けら
れた処理ガス排出手段、反応槽下部に設けられた硫酸含
有ドレイン排出手段、よりなる地熱発電所排出ガス処理
装置。 - 【請求項2】 硫黄酸化細菌を付着した固定床または流
動床を有する反応塔、反応槽上部に付設された給水手
段、前記床の下部から地熱発電所排出ガスを供給するた
めの手段、反応槽中の排出ガス濃度を希釈するための空
気または酸素供給するための手段、反応塔上部に設けら
れた処理ガス排出手段、反応槽下部に設けられた硫酸含
有ドレイン排出手段、地熱発電所からの排出熱水の上流
部に前記硫酸ドレイン排出手段からの硫酸含有水を供給
するための手段よりなることを特徴とする地熱発電所排
出ガス処理およびシリカスケール発生防止処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3174537A JP2559685B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 地熱発電所排出ガスの処理およびシリカスケール発生防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3174537A JP2559685B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 地熱発電所排出ガスの処理およびシリカスケール発生防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04371214A JPH04371214A (ja) | 1992-12-24 |
JP2559685B2 true JP2559685B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=15980273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3174537A Expired - Lifetime JP2559685B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 地熱発電所排出ガスの処理およびシリカスケール発生防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559685B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005058841A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | 脱硫装置、脱硫方法 |
JP5657620B2 (ja) * | 2012-09-04 | 2015-01-21 | 株式会社東芝 | 処理装置および処理方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61257220A (ja) * | 1985-05-09 | 1986-11-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 地熱水の地下還元方法 |
JPH0226615A (ja) * | 1988-07-12 | 1990-01-29 | Fuso Yunitetsuku Kk | 消化ガスの脱硫装置 |
-
1991
- 1991-06-19 JP JP3174537A patent/JP2559685B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04371214A (ja) | 1992-12-24 |
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