JP2559162B2 - ファラデ回転子の対接着剤用反射防止膜 - Google Patents

ファラデ回転子の対接着剤用反射防止膜

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JP2559162B2 JP2242476A JP24247690A JP2559162B2 JP 2559162 B2 JP2559162 B2 JP 2559162B2 JP 2242476 A JP2242476 A JP 2242476A JP 24247690 A JP24247690 A JP 24247690A JP 2559162 B2 JP2559162 B2 JP 2559162B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、光通信の光アイソレータや光サーキュレ
ータ等に用すファラデ回転子において、接着剤との境界
にコーティングされるファラデ回転子の対接着剤用反射
防止膜に関する。
《従来の技術》 非磁性単結晶基板(GGG基板)と磁性ガーネット膜(L
PE膜)からなるファラデ回転子はすでに公知であり、そ
のGGG基板あるいはLPE膜と接着剤の境界面での反射防止
膜に関しては、例えば特開平2−69701号などの公報に
見られるように、TiO2とSiO2を交互に積層した4層から
なるものが知られている。
《発明が解決しようとする課題》 ところで、反射防止膜としては、当然ながら反射率は
低いことが望ましく、かつ透過光の波長にかかわらず低
いこと、つまり広い波長帯域で反射率が低いことも必要
である。ところが、上記公報のものではある程度反射率
を低くできるものの、特に光通信にあっては、1.31μm
および1.55μm波長の光の利用が多いこともあって、両
波長を含む広帯域に渡って反射率をより一層低減したい
という改善の要求を満足できなかった。
この発明は、上記のような背景に鑑みてなされたもの
であり、広い波長帯域で反射率をすこぶるに低減可能な
ファラデ回転子の対接着剤用反射防止膜の提供をその目
的とする。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するため、この発明は、ファラデ回転
子の非磁性単結晶基板に蒸着するものであって、その基
板にSiO2とTiO2を交互に積層して4層に構成し、透過光
の波長をλとおき各層の屈折率をnおよび厚さをdとお
くnd/λの値を、基板側の第1層では0.048〜0.061と、
第2層では0.074〜0.096と、第3層では0.105〜0.140
と、第4層では0.033〜0.045と設定したことを特徴とす
る。
《作 用》 以上のように構成すると、非磁性単結晶基板(屈折率
=1.93)と接着剤(屈折率=1.54)間には4層からなる
反射防止膜が介在されることになり、これにより反射率
を低減できる。
《実 施 例》 以下、この発明の実施例を添付図面を参照しながら説
明する。
第1図は、本発明によるファラデ回転子の対接着剤用
反射防止膜の好適な一実施例を示す構成図である。
図中、1はファラデ回転子をなす非磁性単結晶基板
(GGG基板)であり、2は図示しない偏光子等と連結す
るための接着剤である。
この反射防止膜3は、ファラデ回転子のGGG基板1に
蒸着するものであって、基本的には、そのGGG基板1にS
iO2とTiO2を交互に積層して4層に構成する。そして、
透過光の波長をλとおき各層の屈折率をnおよび厚さを
dとおくnd/λの値を、基板1側の第1層Aでは0.048〜
0.061と、第2層Bでは0.074〜0.096と、第3層Cでは
0.105〜0.140と、第4層Dでは0.033〜0.045と設定した
ものである。
なお、本実施例は、GGG基板1の屈折率が1.93で、接
着剤2の屈折率が1.54なる場合のものであり、各層にお
けるnd/λの値は、第1層Aが0.053、第2層Bが0.08
3、第3層Cが0.117、第4層Dが0.037とされている。
このような構成によれば、GGG基板1と接着剤2間に
は、4層からなる反射防止膜3が介在されることにな
り、これにより反射率を低減できる。すなわち、第2図
は、第1図の反射防止膜の反射率を透過光の波長に関し
て示す特性図であり、反射率は、同図に示すように非常
に広い波長帯域で低値となり、光通信で使用されている
1.31μmおよび1.55μmの両波長においても非常に低
く、ちなみに1.55μm波長では反射率は0.0003%となっ
ている。ここで、GGG基板1と接着剤2を直接接した場
合の境界におけるフレネル反射は計算によれば1.26%な
ので、本実施例の反射防止膜3により反射率は実に1/1,
000以下になる。
《発明の効果》 以上、実施例で詳細に説明したように、この発明にか
かるファラデ回転子の対接着剤用反射防止膜によれば、
非磁性単結晶基板と接着剤間の屈折率の差違に起因する
反射率を低減でき、これにより、広い波長帯域で反射率
をすこぶる低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は第1
図の反射防止膜の反射率を透過光の波長に関して示す特
性図である。 1……非磁性単結晶基板(GGG基板) 2……接着剤、3……反射防止膜 A……第1層、B……第2層 C……第3層、D……第4層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファラデ回転子の非磁性単結晶基板に蒸着
    するものであって、上記基板にSiO2とTiO2を交互に積層
    して4層に構成し、透過光の波長をλとおき各層の屈折
    率をnおよび厚さをdとおくnd/λの値を、該基板側の
    第1層では0.048〜0.061と、第2層では0.074〜0.096
    と、第3層では0.105〜0.140と、第4層では0.033〜0.0
    45と設定したことを特徴とするファラデ回転子の対接着
    剤用反射防止膜。
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