JP2558392B2 - 高固形分合成樹脂エマルジョンの製造法 - Google Patents

高固形分合成樹脂エマルジョンの製造法

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JP2558392B2
JP2558392B2 JP5392291A JP5392291A JP2558392B2 JP 2558392 B2 JP2558392 B2 JP 2558392B2 JP 5392291 A JP5392291 A JP 5392291A JP 5392291 A JP5392291 A JP 5392291A JP 2558392 B2 JP2558392 B2 JP 2558392B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凝集剤の存在下に、反
応性乳化剤を用いてビニル系単量体混合物を乳化重合す
ることを特徴とする高固形分合成樹脂エマルジョンの製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高固形分合成樹脂エマルジョンを
得る方法としては、特開昭53−84092号公報、特
開昭56−141311号公報、特開昭59−2064
02号公報、特公昭62−56168号公報および特公
平3−1321号公報などが知られている。しかし、こ
れらの方法は、二段階以上という複雑な方法がとられた
り、ある粒子径分布を有するユニモーダルの種子用ラテ
ックスを別途作製しておき、エマルジョン重合の中途段
階において、それを種子用ラテックスとして添加すると
かの複雑な工程が使われたり、また、一段階であって
も、大量の一般のアニオン系、およびノニオン系界面活
性剤が使用されるため、得られる合成樹脂エマルジョン
の各種基材への接着力等の性能が極めて低いものであっ
た。
【0003】近年、合成樹脂エマルジョンの被層模様塗
料等の各種厚づけ塗料やコーキング材、シーリング材お
よび粘着材等の各種用途分野においては、各種顔料やフ
ィラー類との混合製造等の工程を経て、応用塗工時の乾
燥エネルギーの節減や、塗装工程の高速化の要請から、
合成樹脂エマルジョンに対しては固形分ができるだけ高
く、低粘度で安定であり、かつ得られた製品の各種基材
への接着力等の性能が極めて高いものであることが要求
されている。
【0004】とりわけ、粘着材用途においては、乾燥性
向上による塗装工程の高速化と共に、作業性や塗工面の
仕上り、外観が優れていると同時に、最近は水系といえ
どもポリ塩化ビニル、ポリエチレン、OPPフィルム、
PET、ABS樹脂等の、いわゆるプラスチック基材が
多用され、その際のこれら難接着面への剥離、せん断等
の各種接着力が優れることが望まれ、合成樹脂エマルジ
ョンも固形分が高く、低粘度、安定であると同時に、前
記各種プラスチック基材に対するぬれ性が良く、接着力
や耐熱性等の性能が優れることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を克服し、耐熱性、接着力等に優れ、高
固形分であり、さらに低粘度で安定性の良好な合成樹脂
エマルジョンを一段階で、しかも簡単なプロセスで製造
する方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の合
成樹脂エマルジョンには見られない、65〜80重量%
という高固形分であり、低粘度で安定な合成樹脂エマル
ジョンを一段階で、しかも簡単な製造プロセスにより、
従来の一般のアニオン系やノニオン系界面活性剤によら
ずに、その構造式中に反応性の二重結合を有する特殊な
反応性乳化剤を用いることにより得る製造法を見出し、
さらに、該製法により得られる高固形分合成樹脂エマル
ジョンは、特に粘着剤の用途に極めて有用であることを
見出して本発明を完成するに到った。
【0007】即ち、本発明はアクリル酸エステルを主成
分とし、かつ不飽和カルボン酸を0.1〜12重量%含
有するビニル系単量体混合物を該ビニル系単量体混合物
の総重量に対して、0.01〜3重量%の凝集剤の存在
下、下記の一般式(I)〜(V)で表される反応性乳化
剤から選ばれる少なくとも一種を用いて乳化重合し、固
形分が65〜80重量%の合成樹脂エマルジョンを得る
ことを特徴とする高固形分合成樹脂エマルジョンの製造
法を提供するものである。
【0008】
【化6】 (但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、
は水素またはメチル基、MはNaまたはNHを示
す。)
【0009】
【化7】 (但し、R3 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
4 は水素またはメチル基、MはNaまたはNH4 を示
す。)
【0010】
【化8】 (但し、R5 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
6 は水素またはメチル基、Aは炭素数2〜4のアルキ
レン基、Xは水素、ノニオン系の親水基またはアニオン
系の親水基、mは0〜100の数である。)
【0011】
【化9】 (但し、R7 は炭素数4〜18のアルキル基、アルケニ
ル基またはアラルキル基、R8 は水素、炭素数4〜18
のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基、Aは
炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、
nは2〜200の数であり、Mはアルカリ金属原子、N
4 またはアルカノールアミン残基である。)
【0012】
【化10】 (但し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは
0〜100の数である。)
【0013】本発明によって上記目的を達成し得る高固
形分合成樹脂エマルジョンの製造法が提供される。
【0014】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に用いられるビニル系単量体混合物は、アクリル酸
エステルを主成分とし、不飽和カルボン酸をビニル系単
量体混合物中に0.1〜12重量%含有するものである
が、アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アク
リル酸デシル等をあげることができる。これらのアクリ
ル酸エステルは、ビニル系単量体混合物中、少くとも5
0重量%以上用いられる。
【0015】ビニル系単量体混合物中の不飽和カルボン
酸は、高固形分合成樹脂エマルジョンを得るために必要
とされる重合安定性の付与、および低粘度で安定な合成
樹脂エマルジョンを得、しかも得られる合成樹脂エマル
ジョンの樹脂皮膜の凝集力を高め、例えば粘着剤の用途
に応用された場合、接着力とのバランスを適度に保つた
めに用いられる。本発明に用いられる不飽和カルボン酸
は、一価、または二価以上のカルボン酸を含むものであ
り、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン
酸などがあげられる。
【0016】不飽和カルボン酸の使用量は、ビニル系単
量体混合物中、0.1〜12重量%、好ましくは0.5
〜10重量%である。不飽和カルボン酸の使用量が0.
1重量%未満では、安定な合成樹脂エマルジョンが得ら
れず、また、たとえ得られたとしても、凝集力が低く、
例えば粘着剤として用いた場合、粘着性が強すぎ、凝集
破壊を引き起こすものとなる。また、不飽和カルボン酸
の使用量が12重量%を越えると、樹脂の凝集力が強過
ぎ、硬くなり、例えば粘着剤として用いた場合、粘着力
の極めて弱いものとなり、好ましくない。
【0017】ビニル系単量体混合物は、アクリル酸エス
テルおよび不飽和カルボン酸以外にその他のビニル系単
量体を包含してもよい。このようなその他のビニル系単
量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸アクリル、メタク
リル酸グリジル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ス
チレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、エチ
レン、塩化ビニル、塩化ビニリデンや、適量の親水性ビ
ニル単量体として、ビニルスルホン酸ソーダ、ソディア
ムメタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチ
ルプロパスルホン酸、パラスチレンスルホン酸ソーダ、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル等があげられる。
【0018】本発明に用いられる凝集剤としては、いわ
ゆる一般に緩衝剤(pH調節剤)と称せられる、各種リ
ン酸塩、具体的には第一リン酸金属塩、第一リン酸アン
モニウム塩(例えば第一リン酸ソーダ、第一リン酸カル
シウム、第一リン酸亜鉛やこれらのアンモニウム塩)、
第二リン酸金属塩、第二リン酸アンモニウム塩(例えば
第二リン酸ナトリウム、第二リン酸カルシウム、第二リ
ン酸亜鉛やこれらのアンモニウム塩)、ピロ燐酸ナトリ
ウムやトリポリン酸ナトリウム等の環状リン酸塩、各種
有機酸塩や無機酸塩(例えばシウ酸ナトリウム、シウ酸
カルシウム、シウ酸亜鉛、シウ酸マグネシウム、シウ酸
アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸
亜鉛、酢酸マグネシウム、酢酸アンモニウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、臭化カリウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫
酸亜鉛、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化カルシウム、塩
化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、炭酸マ
グネシウム、明バン等)があげられる。また、アミノ酸
多価金属塩があり、その中には、パントテン酸カルシウ
ム、グリシンカルシウム塩、アラニンカルシウム塩、フ
ェニルアラニンカルシウム塩、およびアスパラギン酸カ
ルシウムからなる群から選ばれるものがあげられる。さ
らに、一般に重合開始剤と称せられる、酸化性、および
還元性の塩類から選ばれる化合物群、例えば過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムや酸性亜
硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸アンモニウム等があげられ
る。これら凝集剤は、1種または2種以上が併用され
る。
【0019】これら凝集剤の高固形分合成樹脂エマルジ
ョンを得るに際しての働きについて、次に詳述する。理
論上、合成樹脂エマルジョンの固形分含量を増加させる
方法は、重合体粒子の充填度を高めることである。も
し、合成樹脂エマルジョンが比較的大きい粒子のみを含
んでいるならば、重合体粒子の間にかなりの空隙があっ
て、これらのみでは高固形分の合成樹脂エマルジョは作
りえない。しかしながら、これら大粒子の空隙を埋め
る、適度に小さい粒子径の合成樹脂エマルジョンとを組
合せ、バイモーダルの粒子径分布を有する合成樹脂エマ
ルジョンを最終的に得るならば、結果として、充填度の
高い、高固形分の合成樹脂エマルジョンを得ることが可
能になる。後に述べるこれら小粒子径合成樹脂エマルジ
ョンの形成は、反応性乳化剤のエマルジョン重合過程に
おける逐次添加によるミセル形成からくる新粒子の発生
に委ねるとして、該大粒子径合成樹脂のエマルジョンの
形成は、前記各種凝集剤によって担うことが可能であ
る。即ち、適量の凝集剤をエマルジョン重合過程中に用
いることにより、小粒子同志をお互いに合一、凝集させ
ることにより、適量の大粒子径の粒子の形成を可能にす
る。
【0020】凝集剤の使用量は、ビニル系単量体混合物
の総重量に対して0.01〜3重量%の範囲であり、よ
り好ましくは0.03〜1重量%である。凝集剤の使用
量が0.01重量%未満の場合は、凝集能力が弱く、大
粒子径エマルジョンの形成機能が少なく、本発明の目的
を達し得ない。一方、凝集剤の使用量が3重量%を越え
る場合には、エマルジョン粒子の大きさが余りにも大き
過ぎ、エマルジョンが沈降、またはゲル化を引き起こす
ので好ましくないばかりでなく、皮膜物性の点でも著し
く劣るものとなる。これら大粒子径合成樹脂エマルジョ
ンの粒子径としては、0.3〜3ミクロン程度が良い
が、より好ましくは0.5〜2ミクロン位が良い。0.
3ミクロン未満では、粒子径が小さ過ぎ、より小さな粒
子径のエマルジョン粒子で空隙を充填させねばならず、
技術上困難を伴う。一方、3ミクロンを越えて、より大
粒子径の場合は、エマルジョン粒子が沈降すると同時
に、皮膜形成能も弱く、応用物性上劣るものとなる。
【0021】次に、エマルジョン重合過程における、こ
れら大粒子径合成樹脂エマルジョンの空隙を埋めるため
の、小粒子径の合成樹脂エマルジョンの形成について詳
述する。反応性乳化剤としては、前記一般式(I),
(II),(III),(IV)および(V)で表されるものの
少なくとも一種を用いる。こられ反応性乳化剤は、前記
各種単量体と水と共に混合撹拌して乳化した状態、ある
いは各種単量体とは混合せずに、単に水溶液化した状態
で、各種単量体と共に、同時に1〜6時間かけて凝集剤
と水とをチャージしたフラスコに滴下されるという、通
常当業者では公知の方法により添加される。これら反応
性乳化剤は、乳化剤ミセルの形成に寄与し、合成樹脂エ
マルジョン粒子を形成するために役立ち、重合の場を形
成することは、一般のアニオン、ノニオン系界面活性剤
と全く同様である。
【0022】これら反応性乳化剤は、単量体と同時に逐
次添加されるため、逐次乳化剤ミセルが生成し、合成樹
脂エマルジョンの新粒子を発生することとなる。重合の
初期に生成した合成樹脂エマルジョン粒子中、ある量の
部分は、前記凝集剤により合一凝集し、大粒子径エマル
ジョンとなるが、比較的安定な粒子については凝集せ
ず、小粒子径のまま、最終エマルジョンの状態で残る。
また、重合の比較的後期に形成される合成樹脂エマルジ
ョン粒子も、小粒子径のまま最終出来上り合成樹脂エマ
ルジョン中に存在する結果となる。かくして、かかる小
粒子径合成樹脂エマルジョン粒子と、前記凝集剤によ
り、合一凝集してでき上がった大粒子径エマルジョン粒
子が適度に混合し、高充填のエマルジョン状態が、結果
として得られることとなる。その結果、バイモーダルの
粒子径分布を有する合成樹脂エマルジョンが最終的に得
られ、65〜80重量%というような高固形分で、粘度
が50cps 〜30,000cps 、平均粒子径が0.05
〜3ミクロンの安定な合成樹脂エマルジョンが得られる
こととなる。該反応性乳化剤は、すべて化学構造上、各
種単量体と反応性の二重結合を有し、単量体と共重合、
あるいはポリマーにグラフトし、強固な共有結合となっ
て、合成樹脂エマルジョンの安定化に寄与すると同時
に、水相にフリーの状態で存在しにくいため、例えば粘
着剤用途等に応用した場合、各種基材への接着力、耐熱
性等の性能が優れる。
【0023】本発明の反応性乳化剤の他に、エマルジョ
ン重合の安定性、ならびに最終合成樹脂エマルジョンの
各種安定性(機械的、高温、低温、常温放置等)を高め
るため、一般のエマルジョン重合に用いられる公知のア
ニオン系、およびノニオン系界面活性剤をにエマルジョ
ン重合時に、および後添加剤として、接着力等の最終性
能を損ねない程度に適量併用することは、適宜実施され
る。また、エマルジョン重合時にポリマーの分子量調節
剤として各種メルカプタン類やメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノール等の低級アル
コールを用いることも適宜行われる。さらに、でき上り
合成樹脂エマルジョンへの後添加剤として、各種防腐、
防カビ剤、消泡剤、増粘剤、粘着付与剤、顔料、ならび
にエチレングリコール、プロピレングリコール等の各種
凍結防止剤等の添加も適宜行われることはもちろんであ
る。
【0024】本発明の高固形分合成樹脂エマルジョンの
最終用途としては、一つには粘着剤が考えられ、粘着力
の大きさや、優れた耐熱性を生かして、一般の粘着テー
プやシート、ラベル用として有効である。その他の用途
としては、一般塗料用や、特に複層弾性模様塗料のバイ
ンダーやコーキング材、シーリング材のバインダー等と
しても有効である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明する。尚、実施例および比較例中、部および%は、特
に断りのない限り重量基準である。
【0026】また、実施例および比較例中の各種の試験
法は、以下のとおりである。
【0027】(固形分)試料、即ち合成樹脂エマルジョ
ン原液約1gをアルミカップに採取し、110℃の熱風
乾燥機中で3時間乾燥後、次式により計算した。
【0028】
【数1】
【0029】(粘着力)粘着シートを20℃×65%R
Hにおいて25mm幅のステンレス板に圧着し、20分後
経過した後、引張速度300mm/分で180°方向に剥
離するときに要する力を測定し、g単位で表示した。
【0030】(タック)J.Dom法に準じ、20℃×
65%RHにおいて30°斜面で10cmの粘着シート上
に鋼球を転がして、静止する最大球のボールNo.で示し
た。
【0031】(保持力)粘着シートの25mm×25mmの
部分をステンレス板に圧着し、温度20℃にて1kg荷重
をかけて、荷重が落下するまでの時間を測定し、分単位
で表示した。
【0032】実施例1 重合用フラスコに、水12部と酢酸ナトリウム0.5部
を仕込み、80℃に加温する。これに水14.23部、
前記一般式(III)で表される反応性乳化剤(但し、R5
はメチル基、R6 は水素、Aはエチレン基、mは20、
Xはスルホン酸基)0.2部、前記一般式(V)で表さ
れる反応性乳化剤(但し、Aはプロピレン基、nは9
で、40%水溶液)1.5部とポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル(エチレンオキサイド50モル)1
部、2−エチルヘキシルアクリレート55部、ブチルア
クリレート10部、メチルメタアクリレート3部、アク
リル酸0.6部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1
部、ドデシルメルカプタン0.02部の混合乳化液を
4.5時間で滴下する。
【0033】一方、該混合乳化液の滴下開始と同時に、
20%過硫酸アンモニウム水溶液0.2部と20%酸性
亜硫酸ソーダ水溶液0.35部を別々に添加して乳化重
合を開始する。同時に、20%過硫酸アンモニウム水溶
液0.2部を4.5時間かけて滴下し、混合乳化液滴下
終了と同時に終了する。この間ずっと重合用フラスコの
内温を80℃に保つ。混合乳化液と過硫酸アンモニウム
溶液の滴下終了後も、1.5時間重合用フラスコの内温
を80℃に保つ。その後、冷却を開始し、30℃以下ま
で冷却後、アンモニア水(28%)0.2部を添加す
る。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分は、71.
5%、粘度は1,700cps 、平均粒子径は0.5ミク
ロンであった。
【0034】実施例2 重合用フラスコに、水15部を仕込み、80℃に加温す
る。これに水11.05部、前記一般式(III)で表され
る反応性乳化剤(但し、R5 はメチル基、R6は水素、
Aはエチレン基、mは20、Xは水素、25%水溶液)
2.5部、2−エチルヘキシルアクリレート38部、ブ
チルアクリレート17部、メチルメタアクリレート5
部、酢酸ビニル5部、メタアクリル酸2.5部、ドデシ
ルメルカプタン0.05部の混合乳化液を4時間で滴下
する。一方、該混合乳化液の滴下開始と同時に、20%
過硫酸アンモニウム水溶液0.4部と、20%酸性亜硫
酸ソーダ水溶液0.4部を別々に添加して乳化重合を開
始する。同時に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.4
部を4時間かけて滴下し、混合乳化液滴下終了と同時に
終了する。この間ずっと重合用フラスコの内温を80℃
に保つ。混合乳化液と過硫酸アンモニウム水溶液の滴下
終了後も、1.5時間、重合用フラスコの内温を80℃
に保つ。その後、冷却を開始し、30℃以下まで冷却
後、アンモニア水(28%)0.7部を添加する。得ら
れた合成樹脂エマルジョンの固形分は68.6%、粘度
は2,100cps 、平均粒子径は0.4ミクロンであっ
た。
【0035】実施例3 実施例1において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに前記一般式(II)で表される反応性乳化剤
(但し、R3 はドデシル基(C1225)、R4 はメチル
基、MはNa)を用いた他は、実施例1と全く同様にし
て行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分は7
1.3%、粘度は4,300cps 、平均粒子径は0.6
ミクロンであった。
【0036】実施例4 実施例2において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに前記一般式(II)で表される反応性乳化剤
(但し、R3 はドデシル基(C1225)、R4 はメチル
基、MはNa)を用いた他は、実施例2と全く同様にし
て行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分は6
8.4%、粘度は5,600cps 、平均粒子径は0.4
5ミクロンであった。
【0037】実施例5 実施例1において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに前記一般式(IV)で表される反応性乳化剤
(但し、R7 はノニルフェニル基、R8 は水素、Aはエ
チレン基、MはNH4 )を用いた他は、実施例1と全く
同様にして行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固
形分は71.6%、粘度は3,800cps、平均粒子径
は0.8ミクロンであった。
【0038】比較例1 実施例1で、酢酸ナトリウムを用いなかった他は、実施
例1と全く同様にして行った。結果は反応途中でゲル化
した。
【0039】比較例2 実施例1において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに一般のアニオン性界面活性剤であるドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダを使用し、一般式(V)で表
される反応性乳化剤の代りに一般のノニオン性界面活性
剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(エチレンオキサイド30モル)を用いた他は、実施例
1と全く同様にして行った。この場合も反応途中でゲル
化した。
【0040】比較例3 実施例1において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに一般のアニオン性界面活性剤であるドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダを使用し、一般式(V)で表
される反応性乳化剤の代りに一般のノニオン性界面活性
剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(エチレンオキサイド50モル)を用いた他は、実施例
1と全く同様にして行った。この場合も反応途中でゲル
化した。
【0041】比較例4 実施例2において、一般式(III)で表される反応性乳化
剤の代りに一般のアニオン性界面活性剤であるソデイア
ムラウリルスルホネートを用いた他は、実施例2と全く
同様にして行った。この場合も反応途中でゲル化した。
【0042】上記実施例1〜5で得られた合成樹脂エマ
ルジョンを離型紙上に付着量25g/m2 (ドライ)と
なるよう塗布して、温度110℃で1分間乾燥した後、
坪量55g/m2 の上質紙へ転写した。この粘着シート
について粘着3物性、即ち粘着力、タック、保持力を評
価した。尚、前記比較例は全てゲル化したので、比較品
して一般市販アクリルエマルジョン系粘着剤をに用い
た。結果を表1に示す。また、上記と同一の粘着シート
を80℃の雰囲気下に20分間放置した後、80℃で粘
着力と保持力を測定した。その結果を表1に()で示し
た。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成したので、
耐熱性、接着力に優れ、高固形分であり、さらに低粘度
で安定性の良好な合成樹脂エマルジョンを一段階で、し
かも簡単なプロセスで新たな設備増強を必要とせずに製
造する方法を提供することができ、得られた合成樹脂エ
マルジョンの物性を利用して、広範な用途に応用するこ
とができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸エステルを主成分とし、かつ
    不飽和カルボン酸を0.1〜12重量%含有するビニル
    系単量体混合物を該ビニル系単量体混合物の総重量に対
    して0.01〜3重量%の凝集剤の存在下、下記の一般
    式(I)〜(V)で表される反応性乳化剤から選ばれる
    少なくとも一種を用いて乳化重合し、固形分が65〜8
    0重量%の合成樹脂エマルジョンを得ることを特徴とす
    る高固形分合成樹脂エマルジョンの製造法。 【化1】 (但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、
    は水素またはメチル基、MはNaまたはNHを示
    す。) 【化2】 (但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、
    は水素またはメチル基、MはNaまたはNHを示
    す。) 【化3】 (但し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、
    は水素またはメチル基、Aは炭素数2〜4のアルキ
    レン基、Xは水素、ノニオン系の親水基またはアニオン
    系の親水基、mは0〜100の数である。) 【化4】 (但し、Rは炭素数4〜18のアルキル基、アルケニ
    ル基またはアラルキル基、Rは水素、炭素数4〜18
    のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基、Aは
    炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、
    nは2〜200の数であり、Mはアルカリ金属原子、N
    またはアルカノールアミン残基である。) 【化5】 (但し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは
    0〜100の数である。)
  2. 【請求項2】 ビニル系単量体混合物中のアクリル酸エ
    ステルの割合が少なくとも50重量%である請求項1記
    載の高固形分合成樹脂エマルジョンの製造法。
  3. 【請求項3】 合成樹脂エマルジョンの粘度が50〜3
    0,000cps である請求項1または請求項2記載の高
    固形分合成樹脂エマルジョンの製造法。
  4. 【請求項4】 合成樹脂エマルジョンの平均粒子径が
    0.05〜3ミクロンである請求項1,請求項2または
    請求項3の高固形分合成樹脂エマルジョンの製造法。
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