JP2556366B2 - 高純度エポキシ樹脂及びその製造方法 - Google Patents

高純度エポキシ樹脂及びその製造方法

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JP2556366B2 JP63296090A JP29609088A JP2556366B2 JP 2556366 B2 JP2556366 B2 JP 2556366B2 JP 63296090 A JP63296090 A JP 63296090A JP 29609088 A JP29609088 A JP 29609088A JP 2556366 B2 JP2556366 B2 JP 2556366B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規にして有用なる純度エポキシ樹脂お
よびその製造法に関しさらに詳細には4,4′−ジヒドロ
キシジフエニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルプロパンの混合物あるいは4,4′−ジヒドロキシジ
フエニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエニルメ
タンの混合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物およ
びその製造法からなる。
上記反応生成物は種々の硬化剤で硬化させることによ
り耐熱性、機械的性質が優れ、さらに極めて低熱膨張性
を有する硬化物を与え、成型材、ワニス、積層材、接着
剤、強化プラスチック用材及び粉体塗料用エポキシ樹脂
として有用である。
(従来の技術) エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより
一般的には機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電
気的性質などの優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積
層板、成型材料、注型材料などの幅広い分野に使用され
ている。
最も凡用的なエポキシ樹脂はビスフェノールAにエピ
クロルヒドリンを反応させて得られる液状および固型の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるが、これらは、
1分子あたりのグリシジル基が2個より多くはないため
に硬化時の架橋密度が低く、耐熱性が劣る傾向にある。
一方、従来より、米国特許2765322,3060151,3071560,
3733305,旭化成コーティング時報No.175号(1987)等に
数多く見られるビスフェノールスルホン(ビスフェノー
ルS)をベースとするエポキシ樹脂は、その硬化物性は
特徴的で2官能であるにもかかわらず、極性の強いスル
ホン構造を有することによって分子間の凝集力が働き強
靭で耐熱性が優れており低熱膨張性を有している。
また、ビスフェノールSをベースとするエポキシ樹脂
の製造方法は米国特許2765322,3071560,3733305等で報
告されており、米国特許2765322では、ビスフェノール
Sと過剰のエピクロルヒドリンとを無機塩基の存在下、
80〜120℃で長時間反応させその後、再結晶を行って、
低分子量のビスフェノールSのエポキシ樹脂を得てい
る。
米国特許3071560ではビスフェノールSのナトリウム
塩水溶液と過剰のエピクロルヒドリンを反応させて高分
子量のビスフェノールSのエポキシ樹脂を得ている。
米国特許3733305では低分子量のビスフェノールSの
エポキシ樹脂とビスフェノールSを溶融状態で反応させ
て分子量のビスフェノールSのエポキシ樹脂を得てい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記製造方法は、製造工程が煩雑であ
り効率が悪く加えて温あるいは、水分の多い状態で反
応を行っている為、副反応が多く起り、純度が悪かっ
た。さらに疎水性溶剤中で脱ハロゲン化水素反応を行っ
ていない為、トータル塩素の多いエポキシ樹脂しか製造
できなかった。
このトータル塩素が多いエポキシ樹脂は硬化物の特性
に悪影響を及ぼし特に電気特性を低下させるために電気
材料への使用には適さない。
またビスフェノールSをベースとするエポキシ樹脂は
低分子量のものは融点であって製造工程中結晶化して
精製および取出しが困難となったり、溶剤に対する溶解
性が非常に悪く疎水性溶剤中での脱ハロゲン化水素反応
ができない為、トータル塩素の多いエポキシ樹脂しか製
造できなかった。
一方分子量のものは、製造中ゲル状物質が多量に発
生するという問題があり、また、高分子量にするほど特
に耐熱性が悪くなるという欠点を有している。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、こうした実状に鑑みて、優れた耐熱
性、機械的性質を有し、かつトータル塩素の少ないエポ
キシ樹脂を求めて鋭意研究した結果、4,4′−ジヒドロ
キシジフエニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルプロパンの混合物あるいは4,4′−ジヒドロキシジ
フエニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエニルメ
タンの混合物(その混合物のモル比が4,4′−ジヒドロ
キシジフエニルスルホン/4,4′−ジヒドロキシジフエニ
ルプロパン≧1.5、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスル
ホン/4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン≧1.5)と
エピクロルヒドリンとの反応生成物〔下記一般式
(1)〕 一般式 {式中、XはSO2,C(CH3又はCH2であり、nは0又
は1以上の整数を示す。XがSO2,C(CH32,CH2である
割合(モル%)をそれぞれa,b,cとするとa+b=100で 又はa+c=100で である}においてn=0を50〜80wt%、n≧2を40wt%
以下となるように分子量を調整させることにより溶剤溶
解性が向上し、疎水性溶剤中で脱ハロゲケ化水素反応が
可能となり、トータル塩素含有量が少なく、その硬化物
は優れた耐熱性、機械的性質を有することを見出した。
さらに4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンと4,
4′−ジヒドロキシジフエニルプロパンの混合物あるい
は4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンと4,4′−ジ
ヒドロキシジフエニルメタンの混合物とエピクロルヒド
リンとの反応工程において、アルコール類、ケトン類を
使用して50〜80℃でアルカリ金属水酸化物を添加して反
応させると反応がスムーズに進行し、反応が短時間で行
え、また従来の製造方法より低温で反応が行えるため副
反応が少なく純度のエポキシ樹脂が製造できることを
見出し、本発明を完成させるに到った。
即ち、本発明は、 (i) 一般式 (式中、XはSO2,C(CH3又はCH2でありnは0又
は1以上の整数を示す。) で表わされるエポキシ樹脂において (i) XがSO2,C(CH32,CH2である割合(モル%)
をそれぞれa,b,cとするとa+b=100で 又はa+c=100で であり (ii) n=0を50〜80wt%、n≧2を40wt%以下含有
し (iii) そのトータル塩素含有量が1500ppm以下 であることを特徴とする純度エポキシ樹脂 (ii) (A)4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホ
ンと4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパンの混合物
あるいは4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンと4,
4′−ジヒドロキシジフエニルメタンの混合物(その混
合物のモル比が4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホ
ン/4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン≧1.5、4,
4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン/4,4′−ジヒド
ロキシジフエニルメタン≧1.5)と (B)A成分1モルに対して4〜8モルのエピクロルヒ
ドリンと (C)A成分1モルに対して50〜500gのアルコール類又
はケトン類とを混合し、そして攪拌しながらA成分1モ
ルに対して1.9〜2.3モルのアルカリ金属水酸化物を50〜
80℃で小量ずつ添加さて反応させ、 (D)反応後過剰のエピクロルヒドリン及び溶剤を減圧
留去し、その後疎水性溶剤に溶解しさらにA成分1モル
に対して0.05〜0.40モルのアルカリ金属水酸化物を添加
して反応さる ことを特徴とする上記(i)記載のエポキシ樹脂の製造
方法、に関するものである。
本発明において、4,4′−ジヒドロキシジフエニルス
ルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパンのあ
るいは4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンと4,4′
−ジヒドロキシジフエニルメタンの混合物のモル比は4,
4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン/4,4′−ジヒド
ロキシジフエニルプロパン≧1.5、4,4′−ジヒドロキシ
ジフエニルスルホン/4,4′−ジヒドロキシジフエニルメ
タン≧1.5が好ましい。特に好ましくは、4,4′−ジヒド
ロキシジフエニルスルホン/4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルプロパン70/30〜95/5,4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルスルホン/4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン70
/30〜95/5である。
4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパンあるいは4,
4′−ジヒドロキシジフエニルメタンの比率がいほど
溶剤溶解性が向上し、エポキシ化工程が容易になるが、
そのエピクロルヒドリンとの反応生成物の硬化物の物性
特に耐熱性が悪くなる傾向にある。
また一般式(1)におけるnは、n=0が50〜80wt
%、n≧2が40wt%以下であり、好ましくはn=0が65
〜80wt%、n≧2が20wt%以下である。
n=0が80wt%を超えると疎水性溶剤に対する溶解性
が非常に悪くなり脱ハロゲン化水素反応ができなくな
る。n≧2が40wt%を超えるとゲル状物質が多量に発生
し、溶剤溶解性も悪くなる。
一方、本発明の製造方法によれば、トータル塩素の少
ない溶解性の良いエポキシ樹脂を製造することができ
る。
以下、本発明の製造方法を詳しく説明する。
エピクロルヒドリンの使用量は、多価フェノールの水
酸基に対して2〜4倍モル当量、好ましくは2.5〜3.5倍
モル当量である。エピクロルヒドリンの使用量が多価フ
ェノールの水酸基に対して4倍モル当量を超えると、低
分子量のエポキシ樹脂が生成し、溶剤溶解性が悪くなり
本発明の製造方法における脱ハロゲン化水素工程ができ
なくなる。2倍モル当量未満であると製造工程において
ゲル状物質が多量に発生し好ましくない。
本発明に用いることのできるアルコール類、ケトン類
はメタノール、エタノール、ブタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、アセトン、MEK等でありそれら
は単独もしくは混合系で使用できる。
アルコール類、ケトン類の使用量は多価フェノールの
水酸基1当量に対して25〜250g好ましくは50〜100gであ
る。アルコール類、ケトン類の使用量が多価フェノール
の水酸基1当量に対して25g未満であると多価フェノー
ルとエピクロルヒドリンの反応が遅くなる為、長時間の
反応が必要となる。また反応が完結しにくい為、未反応
分が次工程にもちこされ分子化を起す恐れがあり、好
ましくない。多価フェノールの水酸基1当量に対して25
0gを超えると、増量した効果はほとんどなくなる、一方
容積効率を悪くなる。またアルコール類とエピクロルヒ
ドリンとの反応も増大し好ましくない。
反応の温度及び時間は50〜80℃で30分〜5時間が好ま
しい。より好ましくは60〜70℃で90分〜5時間である。
反応温度が50℃以下であると多価フェノールとエピクロ
ルヒドリンとの反応が遅くなる。また生成したエポキシ
樹脂は結晶化を起し、好ましくない。反応温度が80℃以
上であると副反応が多く起り好ましくない。反応時間が
30分以内であると、多価フェノールとエピクロルヒドリ
ンの反応が完結しないまま未反応分が次工程にもちこさ
れ分子化を起す恐れがあり好ましくない。反応時間は
5時間以内で多価フェノールとエピクロルヒドリンとの
反応は完結しており、5時間以上行っても製造効率を悪
くするだけである。
アルカリ金属水酸化物としては、苛性ソーダ、苛性カ
リ、水酸化リチウム、水酸化カルシウムなどが使用でき
るが苛性ソーダの使用が好ましい。
アルカリ金属水酸化物の使用量は多価フェノールの水
酸基に対して0.95〜1.15倍モル当量が好ましい。より好
ましくは1.0〜1.1倍モル当量である。アルカリ金属水酸
化物の使用量が0.95モル当量未満であると得られるエポ
キシ樹脂のトータル塩素が多くなる。1.15モル当量を超
えると製造工程においてゲル状物質が生成し好ましくな
い。
アルカリ金属水酸化物は50〜80℃で3時間以内で添加
し、そのあと50〜80℃で30分〜3時間攪拌を続けること
により反応を完結させる。
反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及び溶剤等を
減圧下留去した後疎水性溶剤に樹脂を溶解する。
疎水性溶剤としては、メチルイソブチルケトン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等が使用できるが、メチルイ
ソブチルケトンが好ましい。それらは単独もしくは混合
系で使用できる。
その後、原料である多価フェノールの水酸基に対して
0.025〜0.20倍モルのアルカリ金属水酸化物を加え、50
〜80℃で30分〜3時間攪拌し、脱ハロゲン化水素反応を
行う。
このアルカリ金属水酸化物は10〜30%水溶液を用いる
のが好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用量は0.025
〜0.20倍モルが好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用
量が0.025倍モル未満であると脱ハロゲン化水素反応が
不充分となり得られるエポキシ樹脂のトータン塩素が多
くなる。0.20倍モルを超えると分子化が起り好ましく
ない。
反応終了後、樹脂溶液を数回水洗した後、疎水性溶剤
を減圧下で留去することにより、目的とするエポキシ樹
脂を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂は、ポリアミン系硬化剤、酸無
水物系硬化剤、フェノール系硬化剤等各種硬化剤で常法
により硬化させることが出来成型材、ワニス、積層材、
接着剤、強化プラスチック用材、粉体塗料等に使用する
ことが出来る。
(実施例) 次に本発明を実施例、比較例および適応例により具体
的に説明するが、以下において部は、特に断りのない限
りすべて重量部であるものとする。
実施例1. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン237.5g(0.9
5モル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン11.4
g(0.05モル)をエピクロルヒドリン555g(6モル)、
メタノール100gと水37gに溶解させた後、攪拌下、60℃
で98.5%苛性ソーダ89.3g(2.2モル)を2時間かけて添
加し、更に70℃で1時間反応させ、次に水400gを加え、
水洗し静置後水層を棄却した後、過剰のエピクロルヒド
リンを蒸留回収した。得られた反応生成物にメチルイソ
ブチルケトン700gを加えて均一に溶解させた後、15%Na
OH53.6g(0.20モル)を加え70℃で1時間反応させ、次
に水150gで2回水洗し、油水分離後、油層からメチルイ
ソブチルケトンを留去してエポキシ当量230、トータル
塩素1450ppmなるエポキシ樹脂(a)302gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例2. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン225g(0.9モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン22.8g
(0.1モル)を使用してその他は実施例1と同様にして
合成しエポキシ当量228,トータル塩素1400ppmなるエポ
キシ樹脂(b)336gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例3. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン175g(0.7モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン68.4g
(0.3モル)を使用してその他は実施例1と同様にして
合成し、エポキシ当量215,トータル塩素1360ppmなるエ
ポキシ樹脂(c)310gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例4. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン150g(0.6モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン91.2g
(0.4モル)を使用してその他は実施例1と同様にして
合成しエポキシ当量205、トータル塩素1190ppmなるエポ
キシ樹脂(d)300gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例5. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン11.4g(0.05
モル)の代りに4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン1
0g(0.05モル)を使用する以外は実施例1と同様にして
合成し、エポキシ当量229、トータル塩素1200ppmなるエ
ポキシ樹脂(e)280gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例6. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン34.2g(0.3
モル)の代りに4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン6
0g(0.3モル)を使用する以外は実施例3と同様にして
合成しエポキシ当量229、トータル塩素1200ppmなるエポ
キシ樹脂(f)290gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例7. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン91.2g(0.4
モル)の代りに4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン8
0g(0.4モル)を使用する以外は実施例4と同様にして
合成しエポキシ当量213,トータル塩素1180ppmなるエポ
キシ樹脂(g)290gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例8. エピクロルヒドリン555g(6モル)の代りにエピクロ
ルヒドリン740g(8モル)を使用する以外は実施例1と
同様にして合成しエポキシ当量220、トータル塩素1250p
pmなるエポキシ樹脂(h)310gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例9. エピクロルヒドリン555g(6モル)の代りにエピクロ
ルヒドリン416g(4.5モル)を使用する以外は実施例1
と同様にして合成しエポキシ当量253、トータル塩素130
0ppmなるエポキシ樹脂(i)300gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例10. メタノール100gの代りにメタノール185g使用する以外
は実施例1と同様にして合成しエポキシ当量241、トー
タル塩素1430ppmなるエポキシ樹脂(j)300gを得た。
結果は表−1にまとめた。
実施例11. メタノールの代りにアセトンを使用する以外は実施例
1と同様にして合成しエポキシ当量245、トータル塩素1
400ppmなるエポキシ樹脂(k)300gを得た。
結果は表−1にまとめた。
比較例1. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン125g(0.5モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン114g
(0.5モル)を使用してその他は実施例1と同様にして
合成しエポキシ当量202、トータル塩素1290ppmなるエポ
キシ樹脂(l)300gを得た。
比較例2. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン75g(0.3モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン159.6g
(0.7モル)を使用してその他は実施例1と同様にして
合成しエポキシ当量200、トータル塩素1300ppmなるエポ
キシ樹脂(m)290gを得た。
比較例3. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン125g(0.5モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン100g(0.5
モル)を使用してその他は実施例1と同様にして合成し
エポキシ当量190、トータル塩素1300ppmなるエポキシ樹
脂(n)300gを得た。
比較例4. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン75g(0.3モ
ル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン70g(0.7
モル)を使用してその他は実施例1と同様にして合成し
エポキシ当量185,トータル塩素1240ppmなるエポキシ樹
脂(o)295gを得た。
比較製造例1. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン250g(1モ
ル)をエピクロルヒドリン740g(8モル)に溶解させた
後、攪拌下90〜100℃で30%苛性ソーダ280g(2.1モル)
を8時間かけて添加し、更に90〜100℃で1時間反応さ
せ、次に静置後水層を棄却した後、更に水300を加え水
洗し、油水分離後油層から過剰のエピクロルヒドリンを
蒸留回収し、エポキシ当量270、トータル塩素20,000ppm
なる粗エポキシ樹脂280gを得た。
その粗エポキシ樹脂をベンゼンから再結晶させ融点16
2〜163、エポキシ当量195、トータル塩素8000ppmなるエ
ポキシ樹脂(p)190gを得た。
得られたエポキシ樹脂は疎水性溶剤に難溶であった。
結果は表−1にまとめた。
比較製造例2. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン250g(1モ
ル)に10%苛性ソーダ水溶液808g(2.2モル)を加え、5
0℃で攪拌して溶解させた後、エピクロルヒドリン555g
(6モル)を30分かけて滴下し、更に50℃で1時間、70
℃で1時間、80〜85℃で30分反応させ次に静置後水層を
棄却した後、更に水300gを加え水洗し、油水分離後油層
から過剰のエピクロルヒドリンを蒸留回収し、エポキシ
当量314、トータル塩素15,000ppmなるエポキシ樹脂
(q)300gを得た。
得られたエポキシ樹脂は疎水性溶剤に難溶であった。
結果は表−1にまとめた。
比較製造例3. 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン237.5g(0.9
5モル)と4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン11.4
g(0.05モル)をエピクロルヒドリン1110g(10モル)、
メタノール111gに溶解させた後、攪拌下70〜75℃で30%
苛性ソーダ280g(2.1モル)を2時間かけて滴下し、更
に70〜75℃で1時間反応させ、次に静置後水層を棄却し
た後、更に水300gを加え水洗し、油水分離後油層から過
剰のエピクロルヒドリンを蒸留回収しエポキシ当量20
4、トータル塩素10,000ppmなるエポキシ樹脂(r)を得
た。
得られたエポキシ樹脂は疎水性溶剤に難溶であった。
結果を表−1にまとめた 表−1から明らかなように、本発明の製造方法によれ
ば一般式(1)におけるnがn=0 50〜80wt%,n≧2 40
wt%以下であり、トータル塩素が1500ppm以下のエポキ
シ樹脂を製造することができる。
適応例1. 実施例1〜7で得られたエポキシ樹脂(a)〜
(q)、比較例1〜4で得られたエポキシ樹脂(l)〜
(o)およびビスフェノールAジグリシジルエーテル
(商品名RE−310S、日本化薬製)、ビスフェノールFジ
グリシジルエーテル(商品名RE−304、同社製)、硬化
剤としてカヤハードMCD(同社製)、硬化促進剤として
2−エチル、4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を用い
エポキシ樹脂のエポキシ基1個に対して硬化剤の酸無水
物基が1個になる様に表−2及び表−3に示す組成で配
合して、これらを80℃で2時間、次いで150℃で2時
間、更に200℃で5時間の条件で硬化せしめて試験片と
し、JISK−6911に準拠して熱変形温度、ガラス転移温度
(Tg)、熱膨張係数(α)、曲げ強度を測定した。結
果を表−2及び表−3に示す。
適応例2. 実施例8,9で得られたエポキシ樹脂(h),(i)お
よび比較製造例1〜3で得られたエポキシ樹脂(p)〜
(r)を適応例1と同様にして硬化物の物性を測定し
た。結果を表−4に示す。
表−2〜4から明らかなように本発明のエポキシ樹脂
はその硬化物の物性が耐熱性、機械的性質に於て優れて
おり、さらに低熱膨張性を有していることがわかる。
(発明の効果) 本発明は、低分子量のビスフェノールSのエポキシ樹
脂が有する優れた硬化物性(耐熱性、機械的性質、低熱
膨張性)を損なうことなく、従来低分子量のビスフェノ
ールSのエポキシ樹脂では製造が困難であったトータル
塩素含有量の少ないエポキシ樹脂を提供するものであ
る。
また本発明の製造方法によれば、トータル塩素含有量
の少ないエポキシ樹脂を効率よく製造することができ
る。
すなわち本発明は、トータル塩素含有量が少なくその
硬化物が優れた耐熱性、機械的性質、低熱膨張性を有す
るエポキシ樹脂およびその製造方法であって、現在市場
で要求されているエポキシ樹脂を提供するものであり、
産業的価値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−227618(JP,A) 特開 昭62−290717(JP,A) 特開 昭62−4716(JP,A) 特開 昭61−73720(JP,A) 特開 昭59−36127(JP,A) 特開 昭59−33317(JP,A) 特開 昭54−52200(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、XはSO2,C(CH3又はCH2であり、nは0又
    は1以上の整数を示す。) で表わされるエポキシ樹脂において (i) XがSO2,C(CH32,CH2である割合(モル%)
    をそれぞれa,b,cとするとa+b=100で 又はa+c=100で であり (ii) n=0を50〜80wt%、n≧2を40wt%以下含有
    し (iii) そのトータル塩素含有量が1500ppm以下 であることを特徴とする純度エポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】(A)4,4′−ジヒドロキシジフエニルス
    ルホンと4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパンの混
    合物あるいは4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン
    と4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタンの混合物(そ
    の混合物のモル比が4,4′−ジヒドロキシジフエニルス
    ルホン/4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン≧1.
    5、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン/4,4′−ジ
    ヒドロキシジフエニルメタン≧1.5)と (B)A成分1モルに対して4〜8モルのエピクロルヒ
    ドリンと (C)A成分1モルに対して50〜500gのアルコール類又
    はケトン類とを混合し、そして攪拌しながらA成分1モ
    ルに対して1.9〜2.3モルのアルカリ金属水酸化物を50〜
    80℃で小量ずつ添加して反応させ、 (D)反応後過剰のエピクロルヒドリン及び溶剤を減圧
    留去し、その後疎水性溶剤に溶解しさらにA成分1モル
    に対して0.05〜0.40モルのアルカリ金属水酸化物を添加
    して反応させることを特徴とする第1項記載のエポキシ
    樹脂の製造方法。
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