JP2556026B2 - アルカリ廃水からの有用なカルボン酸の回収方法 - Google Patents

アルカリ廃水からの有用なカルボン酸の回収方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 アルカリ廃水から有用なカルボン酸をアルキルエステ
ルとして回収し、廃水中のカルボン酸を除去する方法に
関する。
(ロ)従来の技術 従来、有用なカルボン酸を含むアルカリ廃水からカル
ボン酸を分離回収し、廃水中のカルボン酸含有量を低下
させるためには、廃水を酸性にしたのち、分離したカル
ボン酸を非水溶性溶媒で抽出するか、ろ別する方法が行
われてきた。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、前者はカルボン酸の抽出溶媒への溶解度が小
さい場合適用困難である。また後者は、ろ過装置等必要
で経済的に有利な方法とはいえない。またいずれの方法
も分離したカルボン酸をエステルに変換するためには、
常法によるエステル化工程が必要であり、反応槽、蒸留
塔などの高価な装置が必要である。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明者らは工業的に有用なカルボン酸のエステルと
しての回収方法を確立すべく鋭意検討した結果、アルカ
リ廃水にアルキル化剤および相関移動触媒を含む非水溶
性溶媒を接触させ、カルボン酸アルキルエステルとして
非水溶性溶媒に抽出するという、効率的で簡便な分離お
よび廃水処理法を完成した。また処理後は廃水を分液除
去したのち、再びアルキル化剤を加え、廃水を連続して
処理することができる。抽出溶媒および相関移動触媒は
回収使用でき、カルボン酸エステルは回収溶媒中に濃縮
することができる。
本発明は一般に任意の構造および量のカルボン酸を含
むアルカリ廃水に適用可能であるが、特に抽出溶媒への
溶解度が小さいカルボン酸の希薄な廃水の場合効果的で
ある。廃水はアルカリ性であれば適用可能であるが、特
にpH8−10が望ましい。
この廃水にアルキル化剤及び相関移動触媒を加え、加
熱混合撹拌することにより廃水中のカルボン酸をアルキ
ルエステルとし、非水溶性溶媒へ抽出する。
抽出溶媒としては、廃水と分液可能な任意の非水溶性
溶媒が使用可能であるが、特に芳香族炭化水素および脂
肪族炭化水素等が望ましい。抽出溶媒量はカルボン酸エ
ステルの溶解度により異なるが、廃水量の0.1部以上が
望ましい。
相関移動触媒としては、4級アンモニウム塩、4級ホ
スホニウム塩が使用可能であるが、特にトリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド等の非水溶性溶媒への分配
係数の大きいものが望ましい。相関移動触媒は通常廃水
中のカルボン酸量の0.01−1倍モルを使用するが、特に
0.05−0.1倍モルが望ましい。なお後述のように抽出溶
媒をリサイクルした場合、カルボン酸ベースの相関移動
触媒使用量は非常にわずかなものとなる。
本発明においては一般に任意のアルキル化剤が使用可
能であるが、硫酸ジアキルエステルまたはハロゲン化ア
ルキルおよびそのトシレートまたはメシレートが望まし
い。アルキル化剤の量は廃水中のカルボン酸の等量また
は過剰量が必要である。
処理条件はカルボン酸および試剤の種類、量などによ
り異なるが、反応温度50−100℃で1時間前後撹拌する
ことが望ましい。処理により廃水中のカルボン酸は10−
1000ppmに低下させることができる。処理後アルカリ廃
水は分液により分離し、抽出溶媒層からカルボン酸エス
テルを回収する。また抽出溶媒層にアルキル化剤を加え
連続して廃水処理を繰り返し、カルボン酸エステルを抽
出溶媒層にその飽和溶解度まで濃縮していくことができ
る。非水溶性溶媒に抽出したカルボン酸エステルは、蒸
留、晶析等常法により単離することができる。
(ホ)発明の効果 以上の説明で明らかなごとく、本発明方法はアルカリ
廃水中のカルボン酸を簡便な方法でエステルに変換して
回収するものである。同時に容易に高い分離効率を達成
できるため、優れた廃水処理法を提供するものである。
特に本発明は単一の装置でエステル化および抽出操作を
同時に行うことができるため、従来の方法のように多段
階からなる工程および高価な装置が不要である。
本発明の有用性は例えば、対象となるカルボン酸がア
リールオキシフェノキシ脂肪酸や、それらの対応する光
学異性体である場合に顕著に現れるが、本発明の応用範
囲は多岐にわたり、これらに限定されるものではない。
以下実施例により説明する。
(ヘ)実施例 実施例−1 下記の構造を有するカルボン酸(I)5gを含むアルカ
リ廃水50gに、硫酸ジエチル2.2gおよびトリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド0.3gを含むトルエン30gを
加えた。70−75℃に加熱し1時間撹拌した。反応後廃水
層を分液除去したのちトルエン層のカルボン酸エステル
(II)を定量したところ、反応収率99%以上(カルボン
酸ベース)を確認した。
R=H (I) R=C2H5 (II) 実施例−2 実施例−1で分離したトルエン層に硫酸ジエチル2.2g
加え、実施例−1と同様のアルカリ廃水を同一条件で処
理した。反応後廃水層を分液除去したのちトルエン層の
カルボン酸エステル(II)を定量したところ、反応収率
99%以上(カルボン酸ベース)を確認した。
実施例−3 実施例−1で硫酸ジエチルの代わりに臭化エチル1.6g
を加え、80℃に加熱し1時間加熱した。反応後廃水層を
分液除去したのちトルエン層のカルボン酸エステル(I
I)を定量したところ、反応収率99%以上(カルボン酸
ベース)を確認した。
実施例−4 下記の構造を有するカルボン酸(III)5gを含むアル
カリ廃水50gに、臭化ブチル2.1gおよびトリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド0.3gを含むトルエン30gを
加えた。80−85℃に加熱し3時間撹拌した。反応後廃水
層を分液除去したのちトルエン層のカルボン酸エステル
(IV)を定量したところ、反応収率99%以上(カルボン
酸ベース)を確認した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表される化合物を含有する
    アルカリ性溶液に 相間移動触媒の存在下、硫酸ジエチルまたは臭化エチル
    を含む非水溶性溶媒を接触させ、式(I)で表される化
    合物のエチルエステルを生成させ、非水性溶媒に抽出す
    る方法。
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JPS57106643A (en) * 1980-11-03 1982-07-02 Lilly Co Eli Manufacture of substituted benzyl ester
JPS57200347A (en) * 1981-05-26 1982-12-08 Shell Int Research Manufacture of cyanobenzylcyclopropane carboxylate

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