JPWO2009110384A1 - 水中の有機物回収方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、有機物が溶解している水溶液中の前記有機物と炭素数が8以上のアルコールとを反応させて、前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去する有機物回収方法、及び少なくとも有機物が溶解している水溶液中の前記有機物を炭素数が8以上のアルコールと反応させて疎水性物質に変換する手段と、前記疎水性物質を含む有機層と水層とを分離する手段を備えた有機物回収装置を提供する。本発明の有機物回収方法及び装置は、余剰汚泥のような産業廃棄物の発生が少なく、装置を小型化できる。本発明は特にアセトアルデヒド製造プロセスの排水に含有される酢酸を回収するのに有用である。

Description

本発明は、有機物含有水溶液からの有機物回収方法及び装置に関する。更に詳しく言えば、有機物含有水溶液中の有機物を炭素数8以上のアルコールを用いて反応処理することにより、有機物を水層から効率的に回収する方法及び装置に関する。
有機物含有水溶液から有機物を回収する方法としては、一般的には蒸留による回収方法が挙げられる。しかし、有機物含有水溶液中の有機物が低濃度である場合は、蒸留による有機物回収を行うには多くのエネルギーを要し、回収コストが見合わないことが多い。そのため、有機物が低濃度の場合は回収を行わずに排水処理することが多い。
有機物含有水溶液の排水処理方法としては、水溶液中の有機物を生物処理する活性汚泥法が一般的で、広く行われてきている。この方法は、エネルギー消費量が比較的少ない方法ではあるが、有機物処理を行う活性汚泥(微生物)の処理条件をコントロールし、維持管理するのが難しいという問題がある。また、処理設備が大型となることや、処理後に発生する余剰汚泥の処理費用がさらにかかるという問題がある。
ここで、特に余剰汚泥は産業廃棄物のかなりの割合を占めている。近年の環境問題における産業廃棄物削減の取り組みから、余剰汚泥の削減が求められており、産業廃棄物発生量が少なく、処理コストが安価な処理方法が求められている。
余剰汚泥を処理するために、140〜200℃の温度、0.5〜1.6MPaの圧力で水熱反応を利用する方法が提案されている(特開2003−117597号公報;特許文献1)。しかし、従来の亜臨界条件下での水熱反応よりも緩和されるものの、140〜200℃の温度に加熱するエネルギーコストが高く、産業廃棄物を処理するためにはさらに低コストの方法が求められている。
有機物を燃焼処理する方法も提案されている(特開2004−351259号公報;特許文献2)。この方法は、水溶液中の有機物濃度が高い場合には有効であるが、燃焼による二酸化炭素の発生という問題がある。また、水溶液中の有機物濃度が低い場合は、燃焼のための水溶液の濃縮に膨大なエネルギーを要する。
一方で、水中で有機酸とアルコールを界面活性剤構造を有する触媒の存在下反応させてエステル化する水中脱水反応が提案されている(特開2003−55302号公報;特許文献3)。この方法では、室温〜60℃の温和な条件で反応が進行するが、反応時間が48時間程度かかることや、水中の有機酸濃度が低い場合や有機酸の炭素数が小さい場合は反応が進行しにくいという問題がある。
水溶液中の全有機体炭素(TOC)濃度が比較的高い場合の有機物回収方法としては、単純抽出法などの方法が開示されている(特許第4104232号公報;特許文献4、特開昭60−25949号公報;特許文献5(EP0134650)、特開昭63−44539号公報;特許文献6)。しかし、これらの方法では希薄溶液中の有機物を回収率よく、かつエネルギー効率よく行なうことは難しかった。
図1はエチレンと酸素を原料とするワッカー法のアセトアルデヒド製造プラントのフロー図であり、塩化パラジウム(II)(PdCl)と塩化銅(II)の混合水溶液を収容した反応器(1)中でエチレンと酸素を反応させ、生成するアセトアルデヒド等を吸収塔(2)で水に吸収した後、精製塔(3)でアセトアルデヒドを回収する。このプラントの吸収塔(2)から排出される排水には反応で副生する酢酸が大旨2質量%以下の濃度で混入しているが、酢酸濃度が低く排水量が多いため、その処理に費用がかかるという問題があった。
特開2003−117597号公報 特開2004−351259号公報 特開2003−55302号公報 特許第4104232号公報 特開昭60−25949号公報 特開昭63−44539号公報
本発明は、余剰汚泥のような産業廃棄物の発生が少なく、また装置を小型化できる有機物含有水溶液からの有機物回収方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、炭素数8以上のアルコールを用いて有機物含有水溶液中の有機物を効率的に回収する方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[18]有機物回収方法及び装置に関する。
[1]有機物が溶解している水溶液中の前記有機物と炭素数が8以上のアルコールとを反応させて前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去することを特徴とする有機物回収方法。
[2]前記有機物が、炭素数8以上のアルコールと結合することができる官能基を有する化合物である前記[1]に記載の有機物回収方法。
[3]前記炭素数8以上のアルコールが、1−オクタノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、2−オクチル−1−ドデカノール、trans−2−ドデセノール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセノール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセノール、及びジフェニルカルビノールからなる群から選択される少なくとも1種である前記[1]または[2]に記載の有機化合物回収方法。
[4]前記炭素数8以上のアルコールが水酸基以外の親水性官能基を有さないアルコールである前記[1]または[2]に記載の有機物回収方法。
[5]前記炭素数8以上のアルコールと結合することができる官能基を有する化合物が、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、チオール、スルホキシド、アミン、イミド、及びニトリルからなる群から選択される少なくとも1種である前記[2]に記載の有機物回収方法。
[6]前記炭素数8以上のアルコールと結合反応することができる官能基を有する化合物が、カルボン酸である前記[5]に記載の有機物回収方法。
[7]前記カルボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及びアクリル酸からなる群から選択される少なくとも1種である前記[6]に記載の有機物回収方法。
[8]水溶液中の有機物と炭素数が8以上のアルコールとを反応させて、前記有機物を疎水性物質に変換する際に、界面活性剤型構造を有する触媒を使用する前記[1]〜[8]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[9]界面活性剤型触媒の構造を有する触媒がブレンステッド酸である前記[8]に記載の有機物回収方法。
[10]有機物が溶解している水溶液の有機物の全有機体炭素(TOC)濃度が30,000質量ppm以下である前記[1]〜[9]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[11]反応後の疎水性物質と未反応の炭素数8以上のアルコールを含む有機層を水層から分離し、有機層から炭素数8以上のアルコールを回収して有機物との反応に繰り返し使用する前記[1]〜[10]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[12]有機物が溶解している水溶液が排水である前記[1]〜[11]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[13]有機物が溶解している水溶液がアセトアルデヒド製造プラントの、プロセス水または排水である前記[1]〜[11]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[14]前記1〜11のいずれかに記載の有機物回収方法を用い、少なくとも有機物が溶解している水溶液中の前記有機物を炭素数が8以上のアルコールと反応させて疎水性物質に変換する手段と、前記疎水性物質を含む有機層と水層とを分離する手段を備えた有機物回収装置。
[15]前記14に記載の有機物回収装置を備えたアセトアルデヒド製造プラント。
[16]前記14に記載の有機物回収装置を備えた排水浄化装置。
[17]有機物が溶解している水溶液と炭素数が8以上のアルコールを連続的に導入し、前記有機物を疎水性物質に変換する連続流通反応装置を使用する前記[1]〜[13]のいずれかに記載の有機物回収方法。
[18]アセトアルデヒド製造設備の排水と炭素数が8以上のアルコールを連続的に導入し、前記排水中の有機物を疎水性物質に変換する連続流通反応装置を使用する前記[1]〜[13]のいずれかに記載の有機物回収方法。
本発明によれば、小型の装置を用いてエネルギーコストの少ない条件で有機物を回収することができる。また、本発明の方法は、従来困難であった低濃度の有機物回収にも応用可能である。さらに、本発明は有機物が微量に溶解している排水から有機物を除去する排水処理にも応用可能である。その結果、これまで回収ができないために生物的排水処理によらざるを得ず、益無く大量に発生していた余剰汚泥を削減でき、産業廃棄物削減による環境への負荷を小さくすることが可能となる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の好ましい実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらの形態のみに限定されるものではなく、その実施の範囲内において様々な応用が可能である。
本発明では水中に溶解している有機物を疎水性物質へ変換し、有機層として水層より分離、回収する。例えば、有機物がカルボン酸であれば炭素数8以上のアルコールと反応してエステルとなる。このエステルは炭素数8以上のアルコールの影響により疎水性となって水に溶解しにくくなり、その結果、有機層を形成して水層から分離する。なお、この有機層には未反応の炭素数8以上のアルコールも含まれることになる。
本発明において、有機物が溶解している水溶液中から回収可能な有機物はカルボン酸に限らず、炭素数8以上のアルコールと反応して疎水性物質に変換する化合物であれば特に制限はない。反応によりアルコールと結合することができる有機化合物としては、例えばアルデヒド、ケトン、カルボン酸、チオール、スルホキシド、アミン、イミド、ニトリルなどが挙げられる。ここで、これら有機化合物は官能基を複数個有していても良い。例えば、カルボン酸には、チオカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸なども含まれる。このとき、炭素数8以上のアルコールと反応しないその他の有機物が含まれている場合は、そのまま水中に残ることになる。
本発明の方法で回収対象となる有機化合物の具体的例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸化合物、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、1−ブタナール、クロロアセトアルデヒド、ジクロロアセトアルデヒド等のアルデヒド化合物が挙げられる。これらは混合物でもよい。本発明の方法は、特にアセトアルデヒド製造プラントの排水に含まれている酢酸の回収に有用である。
本発明において用いる炭素数が8以上のアルコールは特に制限はないが、本発明では水中に溶解している有機物を疎水性物質へ変換させて水層より分離するので、疎水性の強いアルコールが好ましい。具体的には、水酸基を1つ有し、その他に親水性の基を持たないものが好ましく、特に炭素数8〜50、好ましくは11〜50の、直鎖もしくは分岐鎖構造の一価アルコール、及び芳香環を有する一価アルコールが好ましい。
例えば、直鎖アルキル構造を有する飽和アルコールとしては、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール等が挙げられ、分岐鎖構造を有する飽和アルコールとしては、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2−オクチル−1−ドデカノール等が挙げられる。また、不飽和アルコールとしては、trans−2−ドデセノール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセノール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセノール等が挙げられ、芳香環を有するアルコールとしては、3−フェニルプロパノール、ジフェニルカルビノール等が挙げられる。
直鎖構造を有する好ましい飽和アルコールとしては、1−オクタノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール等が挙げられ、分岐鎖構造を有する好ましい飽和アルコールとしては、2−オクチル−1−ドデカノール等が挙げられる。また、好ましい不飽和アルコールとしては、trans−2−ドデセノール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセノール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセノール等が挙げられ、芳香環を有する好ましいアルコールとしては、ジフェニルカルビノール等が挙げられる。
これらのアルコールの中でも、特に2−オクチル−1−ドデカノール、1−デカノール、1−オクタノールが、融点が室温以下であり、ハンドリングが容易で水への溶解度も低い点で好ましい。
これら炭素数8以上のアルコールは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲であれば炭素数8未満のアルコールが混入していてもよい。
炭素数8以上のアルコールは常温で液体であるものがハンドリングの面で好ましい。流通プロセスで使用するには、アルコールは液体状であることが必要であり、従ってプロセス温度以下の融点を有している炭素数8以上のアルコールを選定する必要がある。炭素数8以上のアルコールの融点は100℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましく、10℃以下が最も好ましい。
炭素数8以上のアルコールとの反応により生成する疎水性物質とは、水への溶解度が低い物質のことであり、水層と有機層とに層分離する物質である。水への溶解度は20℃で1質量%以下であり、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がさらに好ましい。。
本発明における全有機体炭素(TOC)とは、試料溶液を燃焼させたきに発生する二酸化炭素を非分散系型赤外線ガス分析計で測定して求めた炭素量であり、水溶液中の有機物含有量の指標として用いられる。TOCは、JIS K 400に定められている方法により測定できる。
本発明の方法は、水溶液中のTOC濃度が10質量ppm以上、30,000質量ppm以下の希薄な濃度において、エネルギー効率よく有機物回収できるところに特徴がある。水溶液中のTOC濃度が、より好ましくは10,000質量ppm、更に好ましくは5,000質量ppm以下の希薄濃度の有機物回収で効果を発揮する。なお、TOC濃度が30,000質量ppmを超える場合、蒸留法等の方がエネルギーコストが低く、10質量ppmより希薄な場合は炭素数8以上のアルコール自体が水に10質量ppm程度溶解するため回収率することができない。
本発明において、水中の有機物と炭素数8以上のアルコールを反応させる際には触媒を用いることが好ましい。触媒を使用せずに反応させることも可能であるが、反応温度を高くしたり、反応時間を長くする必要がある。使用する触媒には特に制限はない。炭素数8以上のアルコールと前記有機物との反応形式に応じて適宜選択する。具体的にはp−ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸、硫酸や燐酸のような無機酸を用いる均一系触媒、スルホン酸型イオン交換樹脂、シリカゲル、セライト、アルミナ、ジルコニアなどの担体に燐酸、硫酸などを担持させた担持酸などを用いる不均一系触媒のいずれも使用できる。
本反応で使用される触媒としては、特に界面活性剤型構造を有する触媒が好ましい。界面活性剤型構造を有する触媒とは、極性の小さい溶媒に対して親和性のある疎水基と、水などの極性の大きい溶媒に対して親和性の大きい親水基を有し、後者の親水基部分が本発明の触媒作用を持つ。疎水基構造としては、炭化水素系、炭化フッ素系、有機金属系、高分子系などの構造が挙げられる。触媒作用を示す親水基構造としては、スルホン酸、カルボン酸、燐酸などのブレンステッド酸、金属などのルイス酸が挙げられ、特にブレンステッド酸が好ましい。本発明で使用される界面活性剤型触媒の具体例としては、p−ドデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、3−トリメチルシリル−1−プロパンスルホン酸、CH(CHSOH(n=6〜25)、CF(CFCOOH(n=3〜20)、CHF(CFCOOH(n=1〜4)、HOCO−(CF−COOH(n=2〜8)などが挙げられる。
均一系触媒を用いて反応を行う場合の触媒量は炭素数8以上のアルコールを含む有機層に対して0.1〜20質量%の範囲が好ましい。0.1質量%未満では、好ましい反応速度が得られず、20質量%をより多く使用しても収率は大きく向上しない。
また、反応方式としては、撹拌、ラインミキサーを用いる方法、向流接触法などが挙げられる。水と炭素数8以上のアルコールは分離しやすいので、回分式で反応を行う場合、接触効率を高める反応方式を取ることが好ましい。向流接触法により連続的に反応を行うプロセスは、変換された疎水性物質と未反応の炭素数8以上のアルコールを含む有機層と水層を連続的に分離することにより経済的に有利に実施できる。
本発明において、有機物と炭素数8以上の高級アルコールを反応させる温度には、特に制限はない。目的に応じた反応温度を設定することができるが、室温〜150℃の範囲が好ましく、20℃〜120℃の範囲がさらに好ましい。温度が低すぎると反応速度が遅く、150℃を超えるとエネルギーコストがかかり好ましくない。
反応圧力は特に制限はないが、エネルギーコストの観点から、常圧から0.4MPaG(ゲージ圧)の範囲が好ましく、常圧から0.1MPaGの範囲がさらに好ましい。
反応時間も特に制限はない。目的に応じた反応時間を選択することができるが、好ましくは60分以下、さらに好ましくは30分以下である。
本発明において、反応処理後に疎水性物質と未反応の炭素数8以上のアルコールを含む有機層を分離する方法には特に制限はない。工業的に用いられている、例えば静置分離、蒸留分離などの方法から選択することができる。
また、有機層中の炭素数8以上のアルコールを回収し、繰り返し有機物回収に使用する方法も特に制限はなく、工業的に用いられている方法を使用することができる。例えば、未反応アルコールの蒸留による回収、変換された疎水性物質の、例えば加水分解やエステル交換反応による回収などが挙げられる。
本発明の方法は、ワッカー法によるアセトアルデヒド製造プラントの排水中に含まれる酢酸の回収にも有用である。ワッカー法では、以下の一連の3つの反応式で示すように、原料のエチレン及び酸素を触媒の塩化パラジウム(II)及び塩化銅(II)を含んだ塩化水素水溶液と反応させることによりアセトアルデヒドを製造する。
Figure 2009110384
一般に、これら一連の反応における副反応として、パラジウムを触媒とするアセトアルデヒドの酸素酸化が生じ、酢酸が副生する。
図1はワッカー法によるアセトアルデヒド製造プロセスのフロー図である。図1中、反応器(1)には触媒である塩化パラジウム(II)及び塩化銅(II)を含んだ塩化水素水溶液が入れられており、この液に原料のエチレンと酸素及び吸収塔(2)の塔頂からの未反応のエチレンと酸素を含む循環ガスをバブリングさせることにより、エチレンが反応してアセトアルデヒドが生成する。反応器(1)の塔頂から出たアセトアルデヒド、未反応のエチレンと酸素及び酢酸などの反応副生物を含んだガスは吸収塔(2)の塔底に供給され、大量の水との接触交流によりアセトアルデヒド及び酢酸などの副生物が水に吸収される。吸収塔(2)の塔底から出たアセトアルデヒド及び酢酸などの副生物を含んだ水は、精製塔(3)に供給されて精留される。精製塔(3)の塔頂からはアセトアルデヒドが得られ、塔底からは酢酸などの副生物を含んだ水が排出される。
排水中の酢酸濃度は、運転条件、反応条件にも依るが、おおむね2質量%以下である。排水と炭素数8以上のアルコール、例えば2−オクチル−1−ドデカノールを反応させ、酢酸2−オクチル−1−ドデシルとする。酢酸2−オクチル−1−ドデシルと未反応の2−オクチル−1−ドデカノールは有機層、酢酸が除かれた排水は水層として二層に分離する。未反応の酢酸は有機層と水層に分配される。有機層中の未反応の2−オクチル−1−ドデカノールは蒸留など公知の方法により分離され、再度炭素数8以上のアルコールとの反応に用いることができる。
有機層中に抽出、回収された酢酸2−オクチル−1−ドデシルは加水分解して酢酸と2−オクチル−1−ドデカノールに戻すことも可能ではあるが、水を使用するため酢酸を含む排水が発生してしまう。そこで、酢酸2−オクチル−1−ドデシルをエタノール等とエステル交換反応させて、酢酸エチルと2−オクチル−1−ドデカノールとすることが好ましい。エステル交換反応の場合、水を過剰に使用することが無いので蒸留などに要するエネルギーコストの観点から有利である。酢酸エチルと2−オクチル−1−ドデカノールは公知の方法(蒸留など)により、水の蒸留と比較して低エネルギーで分離することが可能である。得られた2−オクチル−1−ドデカノールは再度水中の有機物回収に用いることができる。酢酸エチルは製品として回収することができる。
図2に有機物として酢酸を含有する水溶液と2−オクチル−1−ドデカノールとの反応工程(エステル化工程)、エステル交換反応工程、及び精製工程からなる回収プロセスフロー図の一例を示す。有機物として酢酸を含有する水溶液は、2−オクチル−1−ドデカノールと触媒を含む有機層と対向流接触され、エステル化反応に供される(エステル化工程)。エステル化反応器では有機層と水層が分離され、有機層は酢酸2−オクチル−1−ドデシルと未反応の2−オクチル−1−ドデカノールを含み、次の酢酸2−オクチル−1−ドデシルはエタノールとの反応蒸留法によるエステル交換反応により、酢酸エチルに変換される(エステル交換工程)。エステル交換反応によって得られた酢酸エチルと未反応エタノールの溶液は精製、分離される(精製工程)。分離された未反応エタノールはエステル交換工程で再使用される。酢酸エチルは製品として出荷することも可能である。エステル交換工程で塔底から得られる未反応2−オクチル−1−ドデシルは、エステル化工程に戻されて再使用される。
本発明の有機物回収方法は、有機物が溶解している水溶液から有機物を回収することを目的としているが、水溶液から有機物を除去する目的にも使用可能である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの記載により何らの限定を受けるものではない。
[分析方法]
実施例において、有機層と水層中の有機物は、水素炎イオン化型検出器を備えたガスクロマトグラフィーを用いて内部標準法により定量した。有機層の分析試料は、有機層の一部を精秤して10倍当量(質量)のメタノールで希釈し、内部標準物質として1,4−ジオキサンを加えることにより調製した。水層の分析試料は、水層の一部を精秤し、内部標準物質として1,4−ジオキサンを加えることにより調製した。
ガスクロマトグラフィーの測定条件:
キャピラリーカラム:Agilent Technologies社製DB−WAX(長さ30m、内径0.32mm、膜厚:0.25μm)、
カラム温度:初期温度70℃から10℃/minの速度で220℃まで昇温、
注入口温度:300℃、
検出器温度:300℃、
スプリット分析:スプリット比1:20、
キャリアーガス流量(He):0.5mL/min。
[水層中の有機物の回収率]
下記式で定義される、水層中の有機物の回収率(単に回収率ということもある。)は、水層中の有機物のうち、炭素数8以上のアルコールと反応して疎水性物質に変換されるか、または未反応のまま抽出されるかして有機層に移動した割合を示す。
Figure 2009110384
実施例1:
0.2質量%酢酸水溶液5gと2−オクチル−1−ドデカノール5gを内筒入りの120mlのポータブルリアクターに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を0.053g添加し、常時撹拌を行いながら、80℃で30分間反応を行い、酢酸をエステル化して、疎水性物質である酢酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。得られた反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離した。水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシルの収率は62.9%であり、水層から有機層への酢酸の回収率は75.3%であった。
実施例2:
実施例1の反応温度を60℃に、反応時間を3時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシルの収率は61.0%であり、水層から有機層への酢酸の回収率は73.0%であった。
実施例3:
5質量%酢酸水溶液5gと2−オクチル−1−ドデカノール5gを内筒入りの120mlのポータブルリアクターに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を0.112g添加し、常時撹拌を行いながら、60℃で5時間反応を行った。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシルの収率は67.1%であり、水層から有機層への酢酸の回収率は82.5%であった。
実施例4:
有機物として酢酸、クロロアセトアルデヒド及びアセトアルデヒドが溶解している水溶液5gと2−オクチル−1−ドデカノール5gを内筒入りの120mlのポータブルリアクターに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を0.053g添加し、常時撹拌を行いながら、60℃で5時間反応を行った。このとき、有機物が溶解している水溶液中の有機物は酢酸2,000ppm、クロロアセトアルデヒド600ppm、アセトアルデヒド100ppmであった。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離した。水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は62.9%、クロロアセトアルデヒドの回収率は65.1%、アセトアルデヒドの回収率は67.1%であった。
実施例5:
0.2質量%酢酸水溶液30gと2−オクチル−1−ドデカノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を0.30g添加し、常時撹拌を行いながら、80℃で30分間反応を行い、酢酸をエステル化して疎水性物質である酢酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は30.1%であり、酢酸の回収率は41.2%であった。
実施例6:
反応温度を70℃に変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は15.4%であり、酢酸の回収率は31.5%であった。
実施例7:
反応温度を94℃に変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は37.3%であり、酢酸の回収率は53.1%であった。
実施例8:
反応時間を10分に変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は11.2%であり、酢酸の回収率は27.9%であった。
実施例9:
反応時間を180分に変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は70.8%であり、酢酸の回収率は82.8%であった。
実施例10:
反応時間を300分に変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は73.4%であり、酢酸の回収率は83.4%であった。
実施例11:
2−オクチル−1−ドデカノールの使用量を15gに変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は29.2%であり、酢酸の回収率は40.2%であった。
実施例12:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の使用量を0.15gに変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は15.3%であり、酢酸の回収率は34.8%であった。
実施例13:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の使用量を0.6gに変えたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は43.9%であり、酢酸の回収率は52.8%であった。
実施例14:
0.2質量%酢酸水溶液30gと2−オクチル−1−ドデカノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、常時撹拌を行いながら80℃に昇温した。その後p−ドデシルベンゼンスルホン酸0.30g添加し、10分間反応を行い、酢酸をエステル化して疎水性物質である酢酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。この反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離した。水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は30.7%であり、酢酸の回収率は50.4%であった。
実施例15:
酢酸水溶液に0.5質量%酢酸水溶液を使用したこと以外は実施例14と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は22.0%であり、酢酸の回収率は36.7%であった。
実施例16:
酢酸水溶液に2.0質量%酢酸水溶液を使用したこと以外は実施例14と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は20.5%であり、酢酸の回収率は36.5%であった。
比較例1:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸を使用しなかったこと以外は実施例16と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシルは生成しなかった。このとき酢酸の回収率は17.8%であった。2−オクチル−1−ドデカノール中に溶け込んだ未反応の酢酸は、実施例16の2−オクチル−1−ドデカノール中に溶け込んだ酢酸2−オクチル−1−ドデシル及び未反応の酢酸の約半分しかなかった。
実施例17:
ペレックスNBL(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム水溶液(34%含有);花王製)35.3gに4N塩酸60mLを加えてよく振り混ぜてから、ジイソプロピルエーテルを用いて抽出した。取り分けた有機層を減圧濃縮することにより褐色オイル状生成物(アルキルナフタレンスルホン酸)11.1gを得た(Na型触媒のH型触媒への変換)。この褐色オイル状生成物0.28gをp−ドデシルベンゼンスルホン酸の代わりに使用したこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は22.5%であり、酢酸の回収率は34.5%であった。
実施例18:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の代わりにp−トルエンスルホン酸0.16gを使用したこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は17.2%であり、酢酸の回収率は38.2%であった。
実施例19:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の代わりにp−トルエンスルホン酸0.63gを使用し、反応時間を10分にしたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は37.1%であり、酢酸の回収率は48.8%であった。
実施例20:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の代わりにパーフルオロオクタンスルホン酸0.46gを使用したこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は33.1%であり、酢酸の回収率は41.1%であった。
実施例21:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸の代わりにパーフルオロオクタンスルホン酸1.84gを使用し、反応時間を10分にしたこと以外は実施例5と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は59.0%であり、酢酸の回収率は60.3%であった。
実施例22:
充填物(HELIPAK 0.9mm(W)×1.8mm(D)×1.8mm(H))を充填した反応塔(内径10mm、長さ300mm)を用い、ジャケット部には温水を流して80℃としながら、上部から0.2質量%酢酸水溶液(水層)を、下部からp−ドデシルベンゼンスルホン酸(1質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノール(有機層)を導入し、水層と有機層を対向流で反応させた。流速は水層、有機層ともに1.00mL/minである。反応が十分安定したところで、下部から流出してきた水層と上部から流出してきた有機層を捕集し、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は9.7%であり、酢酸の回収率は18.8%であった。
実施例23:
導入する有機層として、p−ドデシルベンゼンスルホン酸(4質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノールを使用したこと以外は実施例22と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は27.3%であった。有機層中の酢酸2−オクチル−1−ドデシル濃度は0.37質量%であり、酢酸の回収率は28.6%であった。
実施例24:
充填物(McMahon 6mm×6mm)を充填した反応塔(内径10mm、長さ300mm)を用い、ジャケット部には温水を流して80℃としながら、上部から0.2質量%酢酸水溶液(水層)を、下部からp−ドデシルベンゼンスルホン酸(8質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノール(有機層)を導入し、水層と有機層を対向流で反応させた。流速は水層、有機層ともに1.00mL/minである。下部から流出してきた水層と上部から流出してきた有機層を捕集し、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は、37.8%であり、酢酸の回収率は43.6%であった。
実施例25:
導入する有機層として、p−ドデシルベンゼンスルホン酸(12質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノールを使用したこと以外は実施例24と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は43.2%であり、酢酸の回収率は46.4%であった。
比較例2:
p−ドデシルベンゼンスルホン酸(12質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノールの代わりにp−ドデシルベンゼンスルホン酸を含まない2−オクチル−1−ドデカノールを使用したこと以外は実施例25と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシルは生成しなかった。このとき酢酸の回収率は3.0%であった。
2−オクチル−1−ドデカノール中に溶け込んだ未反応の酢酸は、実施例25の2−オクチル−1−ドデカノール中に溶け込んだ酢酸2−オクチル−1−ドデシル及び未反応の酢酸の15分の1程度しかなかった。
実施例26:
水層、有機層の流速をともに0.10mL/minにしたこと以外は実施例23と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は69.2%であり、酢酸の回収率は81.5%であった。
実施例27:
水層、有機層の流速をともに4.00mL/minにしたこと以外は実施例25と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は26.7%であり、酢酸の回収率は26.9%であった。
実施例28:
水層、有機層の流速を水層1.00mL/min、有機層0.33mL/minにしたこと以外は実施例23と同様に行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は25.1%であった。有機層中の酢酸2−オクチル−1−ドデシル濃度は1.01質量%であり、酢酸の回収率は30.4%であった。実施例23と比べると、有機層の流量を落とすことで有機層中の酢酸2−オクチル−1−ドデシル濃度をより上げられることが分かる。
実施例29:
アセトアルデヒド製造プラントの排水に相当する希薄酢酸水溶液(酢酸濃度1.0質量%)から、酢酸を酢酸エチルとして回収する実験を以下の通り行った。
1.エステル化工程
充填物(材質SUS316;McMahon 6mm×6mm)を充填した反応塔(内径10mm、長さ300mm)を用い、ジャケット部には温水を流して80℃としながら、上部から1.0質量%酢酸水溶液(水層)を、下部からp−ドデシルベンゼンスルホン酸(4質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノール(有機層)を導入し、水層と有機層を対向流で反応させた。流速は有機層0.33mL/min、水層0.33mL/minである。下部から流出してきた水層と上部から流出してきた有機層を捕集し、それぞれの成分分析を行った。有機層中の酢酸2−オクチル−1−ドデシル濃度は3.2質量%、水層中の未反応酢酸濃度は0.42質量%、2−オクチル−1−ドデカノール濃度は160質量ppmであった。酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率では47.6%、酢酸の回収率は58.0%であった。
2.エステル交換工程
液導入口と冷却管を備えた300mLフラスコに、前記エステル化工程後の2−オクチル−1−ドデカノールの有機層(酢酸2−オクチル−1−ドデシル7.5質量%、p−ドデシルベンゼンスルホン酸0.8質量%を含有)200gを仕込み、撹拌しながら104℃に加熱した。その後、エタノール44gを加えると、フラスコ内の液の温度が下がり、フラスコ内温度94℃で一定となり、冷却管から酢酸エチルとエタノールの混合溶液が流出してきた。冷却管から流出した量に相当する量のエタノールを液導入口より追加導入した。反応の間、液の温度は常に94℃で一定であった。エタノールの追加導入速度、冷却管からの流出速度はともに約0.2g/minであった。このようにして得られた反応時間1時間から3時間の間の流出液について成分分析を行った。その結果、酢酸エチル10.5質量%、エタノール89.5質量%の混合液であった。このとき流出液中の酢酸エチルの収率は35%であった。
3.酢酸エチル精製工程
流出した有機層を図3に示す精製プロセスによって連続的に処理した。前記エステル交換工程の冷却管からの流出液(11)(エステル交換後の反応蒸留液;酢酸エチル10.5質量%、エタノール89.5質量%)1000g(1時間当りの値。他の物質の量についても同じ。)を理論段数37段の蒸留塔A(5)の上から24段目に、蒸留塔C(8)の塔頂液(19)127g(酢酸エチル44.8質量%、エタノール51.6質量%、水3.6質量%)を蒸留塔A(5)の上から3段目に供給し蒸留精製した。蒸留塔A(5)の塔頂(塔頂温度77℃)から蒸留液(12)を抜き出した。蒸留液(12)の組成は、酢酸エチル68.8質量%、エタノール29.3質量%、水1.9質量%であった。蒸留塔A(5)の塔底から抜き出された液(13)(酢酸エチル0.3質量%、エタノール99.7質量%)は、反応器(4)に戻されエステル交換反応で再使用される。蒸留液(12)は理論段数8段の抽出塔(6)に供給され、蒸留液(12)と水(14)250gを40℃で対向流抽出させた。抽出塔塔頂より抜き出した抽出液(15)の組成は酢酸エチル96.0質量%、エタノール0.0質量%、水4.0質量%であった。抽出液(15)を理論段数25段の蒸留塔B(7)の上から12段目に供給して蒸留精製し、塔底(塔底温度98℃)から酢酸エチル100%液(18)を抜き出した(酢酸エチル回収率97.7%、なお、酢酸エチル(92%)と水(8%)の共沸が70.5℃のため、塔底より酢酸エチル(沸点77℃)が得られる)。蒸留塔B(7)の塔頂より出た蒸留液は、油水分離装置(図示せず)にて水層と有機層に分離し、有機層は蒸留塔B(7)の塔頂に戻して還流し、水層(17)4.3g(酢酸エチル6.6質量%、エタノール0.0質量%、水93.4質量%)は、抽出塔(6)より出た水層(16)373g(酢酸エチル15.2質量%、エタノール17.7質量%、水67.2質量%)と合わせて、理論段数25段の蒸留塔C(8)にて蒸留精製した。蒸留塔C塔頂から出た蒸留液127g(酢酸エチル44.8質量%、エタノール51.6質量%、水3.6質量%)は、回収有機層(19)として蒸留塔A(5)で再使用される。蒸留塔C(8)の塔底からでた蒸留液(14)は水100%であり、抽出塔で再使用される。
実施例30:
0.2質量%ギ酸水溶液30gと2−オクチル−1−ドデカノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を1.2g添加し、常時撹拌を行いながら80℃で30分間反応を行い、ギ酸をエステル化して、疎水性物質であるギ酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、ギ酸2−オクチル−1−ドデシル収率は42.1%であり、ギ酸の回収率は57.5%であった。
実施例31:
0.2質量%プロピオン酸水溶液30gと2−オクチル−1−ドデカノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を1.2g添加し、常時撹拌を行いながら80℃で30分間反応を行い、プロピオン酸をエステル化して疎水性物質であるプロピオン酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、プロピオン酸2−オクチル−1−ドデシル収率は、55.3%であり、プロピオン酸の回収率は74.9%であった。
実施例32:
0.2質量%酢酸水溶液30gと1−オクタノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を1.2g添加し、常時撹拌を行いながら、80℃で30分間反応を行い、酢酸をエステル化して疎水性物質である酢酸1−オクチルへ変換した。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸1−オクチル収率は60.0%であり、酢酸の回収率は72.5%であった。
実施例33:
0.2質量%酢酸水溶液30gと1−デカノール30gを冷却管を備えた300mlセパラブルフラスコに仕込み、p−ドデシルベンゼンスルホン酸を1.2g添加し、常時撹拌を行いながら80℃で30分間反応を行い、酢酸をエステル化して疎水性物質である酢酸1−デシルへ変換した。反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離し、水層と有機層、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸1−デシル収率は67.2%であり、酢酸の回収率は71.9%であった。
実施例34:
充填物(McMahon 6mm×6mm)を充填した反応塔(内径10mm、長さ300mm)を用い、ジャケット部には温水を流して80℃としながら上部から有機物を溶解した水溶液(水層)を、下部からp−ドデシルベンゼンスルホン酸(8質量%)を溶解させた2−オクチル−1−ドデカノール(有機層)を導入し、水層と有機層を対向流で反応させた。このとき上部から導入した有機物が溶解した水溶液(水層)中の有機物は、酢酸12,900質量ppm、アセトアルデヒド18,600質量ppm、クロトンアルデヒド110質量ppm、クロロアセトアルデヒド5,530質量ppm、ジクロロアセトアルデヒド1,510質量ppm、2−クロロエタノール質量430ppmであった。流速は水層、有機層ともに1.00mL/minである。反応等下部から流出してきた水層と、上部から流出してきた有機層を捕集し、それぞれの成分分析を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル収率は31%であり、有機物の回収率は、酢酸48%、アセトアルデヒド73%、クロトンアルデヒド61%、クロロアセトアルデヒド58%、ジクロロアセトアルデヒド78%、2−クロロエタノール60%であった。
エチレンと酸素を原料とするワッカー法のアセトアルデヒド製造設備を示すフロー図。 アセトアルデヒド製造プロセスの排水からの酢酸回収プロセスを示すフロー図。 実施例29の酢酸エチル回収、精製プロセスの一例を示すフロー図。
符号の説明
1 反応器
2 吸収塔
3 精製塔
4 エステル交換反応器
5 蒸留塔A
6 抽出塔
7 蒸留塔B
8 蒸留塔C
11 エステル交換反応器の反応蒸留液
12 蒸留塔Aの塔頂液(酢酸エチルとエタノールが主成分)
13 蒸留塔Aの塔底液(エタノールが主成分)
14 蒸留塔Cの塔底液(水100%)
15 抽出塔からの有機層(酢酸エチル主成分で水を含む)
16 抽出塔からの水層(水が主成分で酢酸エチルとエタノールを含む)
17 蒸留塔Bの塔頂液で油水分離後の水層
18 蒸留塔Bの塔底液(酢酸エチル100%)
19 蒸留塔Cの塔頂液(酢酸エチルとエタノールが主成分)

Claims (16)

  1. 有機物が溶解している水溶液中の前記有機物と炭素数が8以上のアルコールとを反応させて前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去することを特徴とする有機物回収方法。
  2. 前記有機物が、炭素数8以上のアルコールと結合することができる官能基を有する化合物である請求項1に記載の有機物回収方法。
  3. 前記炭素数8以上のアルコールが、1−オクタノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール、2−オクチル−1−ドデカノール、trans−2−ドデセノール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセノール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセノール、及びジフェニルカルビノールからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載の有機化合物回収方法。
  4. 前記炭素数8以上のアルコールが水酸基以外の親水性官能基を有さないアルコールである請求項1または2に記載の有機物回収方法。
  5. 前記炭素数8以上のアルコールと結合することができる官能基を有する化合物が、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、チオール、スルホキシド、アミン、イミド、及びニトリルからなる群の中から選択される少なくとも1種である請求項2に記載の有機物回収方法。
  6. 前記炭素数8以上のアルコールと結合反応することができる官能基を有する化合物が、カルボン酸である請求項5に記載の有機物回収方法。
  7. 前記カルボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及びアクリル酸から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の有機物回収方法。
  8. 水溶液中の有機物と炭素数が8以上のアルコールとを反応させて、前記有機物を疎水性物質に変換する際に、界面活性剤型構造を有する触媒を使用する請求項1に記載の有機物回収方法。
  9. 界面活性剤型触媒の構造を有する触媒がブレンステッド酸である請求項8に記載の有機物回収方法。
  10. 有機物が溶解している水溶液の有機物の全有機体炭素(TOC)濃度が30,000質量ppm以下である請求項1に記載の有機物回収方法。
  11. 反応後の疎水性物質と未反応の炭素数8以上のアルコールを含む有機層を水層から分離し、有機層から炭素数8以上のアルコールを回収して有機物との反応に繰り返し使用する請求項1に記載の有機物回収方法。
  12. 有機物が溶解している水溶液が排水である請求項1に記載の有機物回収方法。
  13. 有機物が溶解している水溶液がアセトアルデヒド製造プラントの、プロセス水または排水である請求項1に記載の有機物回収方法。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載の有機物回収方法を用い、少なくとも有機物が溶解している水溶液中の前記有機物を炭素数が8以上のアルコールと反応させて疎水性物質に変換する手段と、前記疎水性物質を含む有機層と水層とを分離する手段を備えた有機物回収装置。
  15. 請求項14に記載の有機物回収装置を備えたアセトアルデヒド製造プラント。
  16. 請求項14に記載の有機物回収装置を備えた排水浄化装置。
JP2010501875A 2008-03-03 2009-02-27 水中の有機物回収方法及び装置 Pending JPWO2009110384A1 (ja)

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