JP2555865Y2 - 電子時計 - Google Patents

電子時計

Info

Publication number
JP2555865Y2
JP2555865Y2 JP10186190U JP10186190U JP2555865Y2 JP 2555865 Y2 JP2555865 Y2 JP 2555865Y2 JP 10186190 U JP10186190 U JP 10186190U JP 10186190 U JP10186190 U JP 10186190U JP 2555865 Y2 JP2555865 Y2 JP 2555865Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
pipe
coil
base plate
screw portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10186190U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0459494U (ja
Inventor
福田  正己
健男 武藤
光年 中村
順司 永澤
研一 吉川
康一 中島
文男 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP10186190U priority Critical patent/JP2555865Y2/ja
Priority to US07/764,840 priority patent/US5235564A/en
Priority to EP19910116449 priority patent/EP0477939B1/en
Priority to DE69116282T priority patent/DE69116282T2/de
Publication of JPH0459494U publication Critical patent/JPH0459494U/ja
Priority to HK164196A priority patent/HK164196A/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP2555865Y2 publication Critical patent/JP2555865Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G17/00Structural details; Housings

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、プラスチック地板を用いた電子時計の組立
固定構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の時計地板は強度・加工上の問題等により金属材
で作られる事が多かった。第5図は金属地板による時計
の組立構造を示す部分断面図である。第5図において、
51は金属よりなる地板、52は地板51に固定された金属製
ネジチューブ、53はステータ、54はコイル巻芯で巻線が
巻かれてコイルを形成している。また54aはコイル端子
シートである。55は複合回路、56は輪列受、57はコイル
止めネジである。この時計のコイルブロックの固定は、
地板51に固定されたネジチューブ52の円筒状外形部にス
テータ53、コイル巻芯54、コイル端子シート54a、及び
複合回路55の穴を通過させて位置決めを行ない、輪列受
56を介してコイル止めネジ57によりネジ締め固定を行な
っている。
また低コストの時計を実現する為、近年プラスチック
材を用いて地板を成形する事も増加してきている。しか
しこの場合の時計の組立固定構造も、プラスチック材質
の強度・ネジ締めの信頼性等の問題により、金属地板の
場合と同様にプラスチック地板に固定した金属のネジチ
ューブを使用する事が多かった。一方、金属ネジチュー
ブを使用せず、地板に直接セルフタップネジ部を設けた
時計も近年製品化されている。それを第6図に示す。第
6図において、61はプラスチック材で成形された地板で
あり、ネジ部61aは中央にセルフタップの下穴を有した
パイプ形状をしている。また、63はステータ、64はコイ
ル巻芯で巻線を巻いてコイルを形成している。また64a
はコイル端子シートである。65は複合回路、67はコイル
止めネジである。第6図において地板ネジ部61aにコイ
ル止めネジ67をネジ締めする事によりステータ63、コイ
ル巻芯64、コイル端子シート64a、複合回路65の固定を
行なっており、プラスチック地板のネジ部61aは、前述
の第5図に示した金属製のネジチューブ52と同等の働き
を行なっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、前者の金属のネジチューブを使用した
時計構造の場合、ネジチューブの製造コスト及び地板へ
チューブを固定する組立てコスト等が必要となり、低コ
スト時計を実現する場合の難点になってしまう。そのた
め後者の如く、プラスチック地板にセルフタップネジ部
を設け直接ネジ締めする構造が要求されるが、その場合
にはネジ締め作業の安定性や、ネジ締めトルク及び緩み
トルクの確保、またネジ締めによるプラスチック地板の
割れや変形に対する対策等、地板にプラスチック材を用
いた場合に特有の構造上の対策が必要となる。また、地
板に用いるプラスチック材の材質的特徴を考慮する事も
重要である。例えば、プラスチック地板の材質として現
在いくつか製品化されている時計地板に使用されている
ポリ・カーボネート材(以下PC材と略記する)を用いた
場合、材質的強度がやや低いために過度のネジ締めトル
クを加えるとネジ山の破壊が発生しやすい。よってネジ
締めトルクをある程度管理する必要があり、修理やオー
バーホール等のために分解・組立の繰り返し使用を行う
場合の信頼性は低いと考えられる。また硬度的にPC材よ
り優位なポリ・フェニレン・サルファイド材(以下PPS
材と略記する)やポリ・チオ・エーテル・サルフォン
(以下PTES材と略記する)等を用いた場合は、ネジ山破
壊に至るまでのネジ破壊トルクを上げる事はできるが、
その反面ネジ締めによりパイプ形状部に亀裂が発生した
り、パイプ形状部が根元から破断する等の破壊の発生が
懸念されるため、パイプ部の肉厚を増す等の補強が必要
となり、その結果ムーブサイズの大型化へとつながって
しまう。またネジ部の破壊を防止するためネジ部をパイ
プ状とせず地板平板部へ設けようとすると、ネジ丈を確
保するため地板の板厚を増す必要があり、そのためムー
ブ総厚が増加してしまい、デザイン上の制約が発生して
しまう。
本考案の目的は上記問題点を解決し、プラスチック地
板を用いて低コストにて、且つ品質的に安定した組立固
定を行える電子時計を提供する事にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本考案は次のような構
成をしている。即ち、プラスチック地板には、該地板の
平板方向に対して垂直方向にセルフタップネジの下穴を
設け、該下穴の全周部分には、前記地板の平板部から前
記下穴を取り囲む如く肉付けされたパイプ形状部を設
け、該パイプ形状部には前記地板の平板方向と略平行と
なる平行面が形成されると共に、該平行面に平面的に重
合する部材を対向させて設け、該平行面と該部材との間
の隙を、100μm以下と設定することにより前記パイプ
形状部の軸方向に発生する引き上げ力の変形を抑えるこ
とを特徴としている。
又、前記パイプ形状部に形成された前記平行面は、前
記パイプ形状部の上端面としている。
更に、前記パイプ形状部に、根本付近は径大、先端部
付近は径小となる段差部を設け、該段差部の上面を前記
平行面と成したものである。
〔実施例〕
以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図は本考案の第一実施例の時計構造を示す部分断面図
である。第1図において、1はプラスチック材にて成形
された地板であり、1aは中央にセルフタップネジの下穴
を有しその下穴を取り囲む如く地板上面側へパイプ状に
肉付けを行なったネジ部、1bはステータ3の位置決めを
行う位置決めボス、1cはコイル4の位置決めを行う段肉
形状部である。本実施例においてプラスチック地板の材
質は、分解・組立の繰り返し耐久性等の面からPTES材を
使用した場合について説明する。3はステータ、4はコ
イルであり、4aはコイル巻芯である。8はスペーサ、6
は輪列受、7はコイル止めネジである。
本実施例の時計構造を組み立て手順に沿って詳述す
る。まず地板1にスタータ3を地板位置決めボス1bにて
位置決めを行ない組み込む。この時、地板1の上面側に
パイプ状に肉付けを行なったネジ部1aはステータ3のネ
ジ逃げ穴3aを貫通する。地板ネジ部1aの外形とステータ
3のネジ逃げ穴3aの間には、ネジ締めによる地板ネジ部
1aの変形等の影響を防止するため、ある間隔の隙9を設
ける。隙9の量としては地板ネジ部1aの変形量、各部品
の形状のバラツキ等を考慮して20〜100μm程度に設定
する事が望ましい。また地板1のステータ3との合わせ
面1eは、プラスチック材による地板1の成形時に発生す
る微小な凹凸の影響を除去するため、地板ネジ部1aの周
辺等を除いて面を低くして、地板1とステータ3との合
わせ面の面積を減らしている。ステータ3の組込み後、
地板1の段肉部1cにコイル巻芯4aの外形を位置決めして
コイル4を組込む。この時、地板1のパイプ状ネジ部1a
はコイル巻芯4aのネジ逃げ穴4cに入り込み、その上端が
コイル巻芯4aの上面より断面的に僅かに下の位置まで達
している。地板ネジ部1aの外形とコイル巻芯4aのネジ逃
げ穴4cとの間には、ステータ3のネジ逃げ穴3aの部分と
同様に、ネジ締めによる地板ネジ部1aの変形等の影響を
防ぐため20〜100μm程度に隙10を設けている。この様
にステータ3及びコイル4は、パイプ状の地板ネジ部1a
にて位置決めされるのではなく、地板1のボス1bや断肉
部1cにて位置決めを行なっているので、地板ネジ部1aの
部分に隙9及び隙10を設けてネジ締めによるステータ3
及びコイル4の位置ズレ等の影響を除去する事が可能と
なっている。また、地板ネジ部1aをパイプ状としてステ
ータ3のネジ逃げ穴3a、及びコイル巻芯4aのネジ逃げ穴
4cの内側に伸ばした構造としたため、ムーブ厚を増加さ
せる事なく、セルフタップネジのネジ丈を長く設定で
き、ネジ山破壊トルクを上げる事が可能となっている。
コイル4の組み込み後、スペーサ8をコイル巻芯4aに重
ねて組み込む。この時、地板ネジ部1aのパイプ形状部の
地板の平面方向と略平行に形成された上端面はスペーサ
8の下面へ微小な隙11を有して平面的に重なり合ってい
る。続いて輪列受6を組込み、その上からセルフタップ
のコイル止めネジ7のネジ締めを行ない、スペーサ8、
ステータ3、コイル4を押さえ込み、コイルブロックの
固定を行う。この時、地板ネジ部1aはセルフタップ時に
受ける力により、そのパイプ形状部に断面方向の亀裂が
発生し易い。よってその亀裂を防止するためパイプ部の
肉厚をある程度取らなければならない。各種の実験結果
によると、パイプ状ネジ部1aに亀裂を発生させないため
には、地板1の材質として本実施例の如くPTES材やそれ
とほぼ同等の性質を持つプラスチック材を使用した場
合、パイプ部の肉厚は300μm程度以上確保する必要が
ある。また、地板ネジ部1aのパイプ形状の先端部は第1
図に示すように穴の内面の肉を削除してネジガイド部1d
を設けている。ネジガイド部1dにより、セルフタップネ
ジのタッピング開始時にネジの先端がガイドされるので
ネジの傾きが防止され、垂直にタッピングを行なうのに
有効である。また、ネジ締めによる亀裂の発生に対して
も、亀裂が入り始めるパイプ部の先端部分を逃がしてい
るので亀裂が入りにくくなるという効果も考えられる。
ネジガイド部1dのパイプ形状先端からの沈み深さは、お
よそ300μm程度以上に設定するとパイプ部の亀裂の防
止効果、及びネジの垂直立ち性等の面から良好である。
ネジ締めによる地板ネジ部1aの破壊は前述の様なパイプ
部の断面方向の亀裂発生の他に、パイプ部の根元からの
破断が予想される。これはコイル止めネジ7により地板
1にセルフタップを行うネジ切りの最中に、ムーブ上面
側へパイプ状に肉付けした地板ネジ部1aにコイル止めネ
ジ7により引張り上げられる力が加わり地板ネジ部1aの
根元付近に引張り力が集中し、最悪時には根元から破断
してしまうものである。その対策として本実施例では次
の様な構造としている。前述の様に、地板ネジ部1aの上
端はスペーサ8の下面へ微小な隙11を有して平面的に重
なり合っているため、コイル止めネジ7のネジ締めによ
り地板ネジ部1aが引張り上げられる力が加わっても、隙
11の量だけ地板ネジ部1aが変形して隙11がつまり地板ネ
ジ部1aがスペーサ8の下面に突き当った後はネジ部1aの
上端がスペーサ8の下面によって押さえられるために、
それ以上は変形せず、地板ネジ部1aが根元から破断して
しまう事を防止している。また隙11はその機能上小さけ
れば小さいほど、地板ネジ部1aの変形・破断を防止する
効果は大きく、最良の場合として地板ネジ部1aがスペー
サ8の下面に接触した構造にする事も可能である。しか
し、変換機の性能上ステータ3とコイル4の接触は確保
しなければならないため、地板ネジ部1aの先端部の高さ
や、ステータ3、コイル巻芯4aの厚みのバラツキ等を考
慮して隙11をある程度以上設けておく方が信頼性の面か
らは有利であると考えられる。一方隙11を多くとりすぎ
ては地板ネジ部1aの変形・破壊を抑える効果が得られな
い為、適切な量を設定する必要がある。具体的な隙11の
量としては0〜100μm程度に設定する事が望ましい。
以上の様に第一実施例においては地板ネジ部1aのパイ
プ部先端をスペーサ8で押さえて地板ネジ部1aの破断を
防止したが、パイプ部の先端以外でもパイプ部の外形形
状のある適当な高さ位置に地板の平面方向と略平行な面
を有する段差を設け、その段差部をある部材で押さえて
地板ネジ部1aの破断破壊を防止する事も可能である。そ
れを第2図に示す。第2図は本考案の第二実施例を示す
部分断面図である。第2図において、21はプラスチック
材より成る地板であり、21aはパイプ状のネジ部である
が、その外形は根元の径大部と先端の径小部より成る段
差付きの形状となっている。23はステータであり、23a
はネジ逃げ穴である。24はコイルであり、24aはコイル
巻芯、24bはコイル端子シートである。コイル巻芯24aの
ネジ逃げ穴24cは地板ネジ部21aの外形に合せてステータ
23のネジ逃げ穴23aより径小となっている。またコイル
端子シート24bのネジ逃げ穴24dはコイル巻芯24aのネジ
逃げ穴24cより径小となっている。25は複合回路、26は
輪列受、27はコイル止めネジである。第2図において、
コイル巻芯24aのネジ逃げ穴24cの部分は地板ネジ部21a
の外形径大部の上面へ、断面方向にある微小な隙32を有
して平面的に重なり合っている。隙32は第1図の実施例
の隙11と同様に、各部品の肉厚のばらつきによる影響を
除去することと、セルフタッピングによりるネジ部21a
が引き上げられて、ネジ部に亀裂が入ったり、極端には
ネジ部が上に引き千切られてしまうことを防ぐために設
けたものであり、0〜100μm程度に設定することが望
ましいと考えられるが、もちろんばらつき等の必要が無
ければ隙32を0に設定し、コイル巻芯24aの下面と地板
ネジ部21aの外形段差部を断面的に接触させてもかまわ
ない。地板21にステータ23、コイル24、複合回路25、輪
列受26を組み込み後、コイル止めネジ27のネジ締めを行
なうと、第一実施例と同様に地板ネジ部21aがコイル止
めネジ27により引っ張られ根元から破断してしまう事が
懸念される。この時、第二実施例においては地板ネジ部
1aが隙32の量だけ引き上げられて変形し隙32がつまって
コイル巻芯24aに突き当った後は、コイル巻芯24aの下面
により地板ネジ部21aの外形段差部を押さえるために、
それ以上は変形せずに破断破壊の発生を防止している。
また、地板ネジ部21aの外形とステータネジ逃げ穴23aお
よびコイル巻芯ネジ逃げ穴24cとの間には、ネジ締めに
よる地板ネジ部21aの変形等の影響を防ぐため、第一実
施例の隙9、10と同様に隙28、29を設けている。
第一実施例の様にパイプ状の地板ネジ部1aの先端部分
を押さえる構造だけに限らず、第二実施例の様に地板ネ
ジ部21aの外形のある部分に段差部を設け、その断差部
をある部材で押さえる構造にすれば、時計の構成部品の
断面高さに応じて、自由な位置にて破断破壊の防止を行
なう事ができる。また、プラスチック地板の成形性の面
を考慮した場合、地板ネジ部1aがパイプ形状をしている
為、成形時の流動性の問題によりパイプ部先端の高さ寸
法精度がでにくく、第1図の隙11の量を管理するのはや
や難しい。そのためパイプ部を段付形状としてその段差
部の高さ寸法精度を確保して、第2図の隙32の量を管理
するほうが容易であると考えられる。また、第二実施例
では前述の如くコイル巻芯24aのネジ逃げ穴24cの穴径よ
りコイル端子シート24bのネジ逃げ穴24dの穴径を小さく
設定している。その結果として穴径を大きく設定したス
テータ23およびコイル巻芯24aのネジ逃げ穴の内側を利
用して地板ネジ部21aをパイプ状に伸ばしネジ丈を確保
すると同時に、コイル端子シート24bのネジ逃げ穴24dの
穴径は小さく設定してあるので、コイル端子シート24b
と複合回路25との接触面積は充分に確保され、特別に接
触部の面積を広げる必要がない。よって、ムーブサイズ
が大型化する等の影響も発生しないですむ。
また、第3図及び第4図は、パイプ状の地板ネジ部1a
のネジ下穴形状のその他の実施例を示す上面図である。
セルフタップの下穴形状は、地板1がプラスチック材に
て成形されているため真円形状以外でも第3図に示す様
に下穴33を長円形状としたり、第4図に示す様に下穴44
を方形形状としたり、その他自由な下穴形状にする事も
容易に可能である。下穴形状を真円以外の形状にする
と、ネジ下穴全周にネジ溝を構成する事なくその一部を
逃がしているため、セルフタップ時にパイプ状のネジ部
にかかる応力を逃がす事ができる。よって、コイル止め
ネジ7や地板1の下穴形状のバラツキ等の影響を緩和し
て、ネジ締めによる地板ネジ部1aの亀裂発生やパイプ外
形部の膨らみ等の変形を防止する事も可能である。ま
た、地板成形時に発生が予想されるパイプ状ネジ部のウ
エルドライン付近のネジ穴を広げてネジ締めによる応力
を逃がす様な下穴形状とすれば、強度的に弱いウエルド
ラインの部分に亀裂が発生する事を防止するという効果
も考えられる。
また第7図は本考案による第三実施例を示す部分断面
図である。第7図において、パイプ状のネジ部1aの外周
には金属製の補強リング30が嵌合されている。パイプ状
のネジ部1aの外周と補強リング30の内面は密着または10
〜30μmのわずかな隙が設けてある。さらに補強リング
30の上端部位置はパイプ状のネジ部1aの上端部と同等か
わずかに高い位置となっている。また補強リング30の上
端部とスペーサ8の下面部は接触させるかあるいはわず
かな隙をもって平面的に重合している。以上の様な構造
となっているので、コイル止めネジ7により地板1にセ
ルフタップを行うネジ切りの最中に過度のネジ締めトル
クが加わった際には、パイプ状ネジ部1aがコイル止めネ
ジ7により引張り上げられる力が加わりパイプ状ネジ部
1aの根元付近に引っ張力が集中し、地板1を上方に変形
させる。そのため補強リング30も上方に移動し補強リン
グ30の上端部はスペーサ8の下面部と突き当たる。更に
コイル止めネジ7を締めていくと、パイプ状のネジ部1a
は上方へ塑性変形して延びてくる。それによってパイプ
状のネジ部1aの上端部もスペーサ8の下面部と突き当た
る。その結果として補強リング30の下面部は地板1を押
さえることになり、地板1はそれ以上変形せずパイプ状
ネジ部1aの根元の破断を防止している。またパイプ状ネ
ジ部1aの外周への変形は補強リング30によって押さえら
れるため、パイプ形状部の亀裂は発生しない。また補強
リング30を用いているので外形部の膨らみも無く、補強
リング30の外径を部品の位置合わせ部とする事も可能で
ある。また補強リング30は簡単なパイプ形状であって製
作も容易であり高さ精度も出し易い。パイプ状ネジ部1a
の上端部は嵌合される補強リング30の上端部と同等かわ
ずかに低く設ければ良く精度を必要としないため、地板
1の成形金型の製作コストを低減する効果もある。
〔考案の効果〕
以上の様に本考案によれば、時計地板にプラスチック
材を用いた場合の時計の組立固定を、金属ネジチューブ
等を使用する事なく直接地板にネジ部を設けて行えるた
め、ネジチューブの製造コストや、地板へのチューブの
組立コスト等を削除でき、ムーブコストを下げて低価格
の時計を実現する事が可能となる。また、プラスチック
地板に直接セルフタッピングを行ったとき発生する、特
にパイプ形状部を構成した時、パイプ形状部の軸方向へ
引っ張り上げられる力によって発生する、パイプ形状部
の亀裂や破断の諸問題に対してムーブを特に大型化する
ことなく対応することが出来、品質的に安定した時計を
実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第一実施例を示す時計の部分断面図、
第2図は本考案の第二実施例を示す時計の部分断面図、
第3図及び第4図は地板のセルフタップネジの下穴形状
の他の実施例を示す上面図、第5図は従来例を示す断面
図、第6図は他の従来例を示す断面図、第7図は本考案
の第三実施例を示す時計の部分断面図である。 1……地板、3……ステータ、4……コイル、4a……コ
イル巻芯、24b……コイル端子シート、25……複合回
路、6……輪列受、7……コイル止めネジ、8……スペ
ーサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 吉川 研一 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチ ズン時計株式会社田無製造所内 (72)考案者 中島 康一 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチ ズン時計株式会社田無製造所内 (72)考案者 神山 文男 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチ ズン時計株式会社田無製造所内 審査官 居島 一仁 (56)参考文献 実開 昭62−121589(JP,U) 実開 昭59−79607(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材よりなる地板を用いた電子
    時計において、前記プラスチック地板には、該地板の平
    板方向に対して垂直方向にセルフタップネジの下穴を設
    け、該下穴の全周部分には、前記地板の平板部から前記
    下穴を取り囲む如く肉付けされたパイプ形状部を設け、
    該パイプ形状部には前記地板の平板方向と略平行となる
    平行面が形成されると共に、該平行面に平面的に重合す
    る部材を対向させて設け、該平行面と該部材との間の隙
    を、100μm以下と設定することにより前記パイプ形状
    部の軸方向に発生する引き上げ力の変形を抑えることを
    特徴とする電子時計。
  2. 【請求項2】前記パイプ形状部に形成された前記平行面
    は、前記パイプ形状部の上端面であることを特徴とする
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の電子時計。
  3. 【請求項3】前記パイプ形状部に、根本付近は径大、先
    端部付近は径小となる段差部を設け、該段差部の上面を
    前記平行面と成したことを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の電子時計。
JP10186190U 1990-09-28 1990-09-28 電子時計 Expired - Lifetime JP2555865Y2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10186190U JP2555865Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 電子時計
US07/764,840 US5235564A (en) 1990-09-28 1991-09-24 Small-sized electronic instrument
EP19910116449 EP0477939B1 (en) 1990-09-28 1991-09-26 Small-sized electronic instrument
DE69116282T DE69116282T2 (de) 1990-09-28 1991-09-26 Kleines elektronisches Instrument
HK164196A HK164196A (en) 1990-09-28 1996-09-05 Small-sized electronic instrument

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10186190U JP2555865Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 電子時計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0459494U JPH0459494U (ja) 1992-05-21
JP2555865Y2 true JP2555865Y2 (ja) 1997-11-26

Family

ID=14311791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10186190U Expired - Lifetime JP2555865Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 電子時計

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5235564A (ja)
EP (1) EP0477939B1 (ja)
JP (1) JP2555865Y2 (ja)
DE (1) DE69116282T2 (ja)
HK (1) HK164196A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6003007A (en) * 1996-03-28 1999-12-14 Dirienzo; Andrew L. Attachment integrated claims system and operating method therefor

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4243329A (en) * 1977-11-01 1981-01-06 Citizen Watch Co., Ltd. Watch movement construction
US4437768A (en) * 1980-04-11 1984-03-20 Citizen Watch Company Limited Movement structure for an electronic timepiece
JPS57153500A (en) * 1981-02-19 1982-09-22 Fontainemelon Horlogerie Device for electrically connecting battery of watch to circuit
JPS5979607U (ja) * 1982-11-19 1984-05-29 セイコーエプソン株式会社 セルフタツピングネジ締め部構造
JPH0684991B2 (ja) * 1984-01-13 1994-10-26 シチズン時計株式会社 電子時計
JPS626552A (ja) * 1985-07-02 1987-01-13 Nec Corp リモ−トル−プ制御方式
JPH0416956Y2 (ja) * 1986-01-24 1992-04-15
GB2202994B (en) * 1987-03-05 1991-04-24 Seiko Epson Corp Circuit assembly, e.g. for an electronic timepiece
JPH0512792Y2 (ja) * 1987-03-30 1993-04-02

Also Published As

Publication number Publication date
HK164196A (en) 1996-09-13
DE69116282D1 (de) 1996-02-22
DE69116282T2 (de) 1996-06-20
EP0477939B1 (en) 1996-01-10
EP0477939A2 (en) 1992-04-01
JPH0459494U (ja) 1992-05-21
US5235564A (en) 1993-08-10
EP0477939A3 (en) 1993-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4341053A (en) Built-in connector element for sandwich type compound panels
JP5527505B2 (ja) ネジ及び拘束配置されたブシュを含むファスナ組立体
KR20000052767A (ko) 금속 또는 플라스틱 부분 또는 플레이트를 베이스상에 고정하기 위한 스크루
JP2555865Y2 (ja) 電子時計
JP2009287766A (ja) ナット部材
CN208534947U (zh) 盖板支承用安装螺栓组件
JP2001006655A (ja) 鉛蓄電池端子
JP5890975B2 (ja) テーパ状のコマ及びテーパ状のコマと母材の結合構造
CN112013004B (zh) 一种复合材料接头的连接结构
JP2001214911A (ja) 金属薄板の結合手段
JP3207650B2 (ja) タッピンねじ締付け用下穴
US6311731B2 (en) Method of eliminating the play of a pipe in a securing element and pipe with a securing element
JPH11107384A (ja) 建物の支持構造
JPH11270625A (ja) 支持用ダンパを備えた支持装置
CN218408067U (zh) 一种可实现轴向和径向限位的零件安装结构
KR200383984Y1 (ko) 혼어셈블리의 가조립 구조
CN201033844Y (zh) 一种洗衣机离合器专用安装板
JP3259566B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
JPS5912383A (ja) 原子炉燃料集合体
JPS6023535Y2 (ja) 部品固定構造
JP3433749B2 (ja) 時 計
JPH1147852A (ja) 合成樹脂成形品のスペーサー取付構造およびその工法
JP2008196516A (ja) ポップナット
JPS60167643A (ja) モ−タのエンドブラケツト取付構造
JPS6020585Y2 (ja) 容器の口金部材

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term