JP2555124Y2 - エンジンの排気装置 - Google Patents
エンジンの排気装置Info
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- JP2555124Y2 JP2555124Y2 JP1991016255U JP1625591U JP2555124Y2 JP 2555124 Y2 JP2555124 Y2 JP 2555124Y2 JP 1991016255 U JP1991016255 U JP 1991016255U JP 1625591 U JP1625591 U JP 1625591U JP 2555124 Y2 JP2555124 Y2 JP 2555124Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の気筒からの排気
ガスを二つの集合通路によってそれぞれ集合させた後、
これを一つに合流させるようにしたエンジンの排気装置
に関するものである。
ガスを二つの集合通路によってそれぞれ集合させた後、
これを一つに合流させるようにしたエンジンの排気装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車用エンジンにおいては、
複数の気筒を二つの気筒気筒群に分けてこれらをそれぞ
れ集合通路によって集合させるとともに、この二つの集
合通路をその下流側において排気主通路に合流させるこ
とが行なわれているが、その場合、排気行程にある気筒
からの排気ガスの圧力波が、例えばこれに続く他の気筒
側に伝播してこの他の気筒の掃気効率を低下させること
を可及的に防止する観点から、例えば実開平2ー101
034号公報に開示されるように、上記二つの集合通路
の合流部に上記各集合通路相互間の圧力波の伝播を弱め
るような整流板を設けることが試みられている。
複数の気筒を二つの気筒気筒群に分けてこれらをそれぞ
れ集合通路によって集合させるとともに、この二つの集
合通路をその下流側において排気主通路に合流させるこ
とが行なわれているが、その場合、排気行程にある気筒
からの排気ガスの圧力波が、例えばこれに続く他の気筒
側に伝播してこの他の気筒の掃気効率を低下させること
を可及的に防止する観点から、例えば実開平2ー101
034号公報に開示されるように、上記二つの集合通路
の合流部に上記各集合通路相互間の圧力波の伝播を弱め
るような整流板を設けることが試みられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、二つの集合通路を排気主通路に合流させる場合、エ
ンジンに対する排気系の取り回し上の理由から、この二
つの集合通路の通路長さを同じにしてその排気抵抗(通
路抵抗)を同一とすることが困難であり、この結果、各
気筒の掃気効率の相異からその燃焼性にバラツキが生
じ、延いてはエンジンの運転性能を阻害するということ
が考えられる。
に、二つの集合通路を排気主通路に合流させる場合、エ
ンジンに対する排気系の取り回し上の理由から、この二
つの集合通路の通路長さを同じにしてその排気抵抗(通
路抵抗)を同一とすることが困難であり、この結果、各
気筒の掃気効率の相異からその燃焼性にバラツキが生
じ、延いてはエンジンの運転性能を阻害するということ
が考えられる。
【0004】そこで本考案では、二つの集合通路をその
下流側において合流させるとともに、その合流部に圧力
伝播抑制用の整流板を設けたエンジンの排気装置におい
て、該整流板を利用して上記二つの集合通路の通路抵抗
を可及的に同一とすることでエンジンの各気筒における
燃焼性を可及的に均等ならしめ、以てエンジンの出力性
能の向上を図ることを目的としてなされたものである。
下流側において合流させるとともに、その合流部に圧力
伝播抑制用の整流板を設けたエンジンの排気装置におい
て、該整流板を利用して上記二つの集合通路の通路抵抗
を可及的に同一とすることでエンジンの各気筒における
燃焼性を可及的に均等ならしめ、以てエンジンの出力性
能の向上を図ることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、複数の気筒を有する
エンジンの各気筒を二群に分けて各気筒群の各気筒から
の排気をそれぞれ集合通路によって集合させるととも
に、該二つの集合通路をその下流側において合流させて
排気主通路とし、さらにこの二つの集合通路の合流部
に、該各集合通路を上記合流部の上流側において相互に
区画する如くその上流側通路壁より下流側に向って延出
する整流板を設けたエンジンの排気装置において、上記
二つの集合通路をその通路抵抗が相互に相異する如く構
成する一方、上記整流板は、その一部を板厚方向にしか
もその両側面側への膨出量が相異するように屈曲させる
ことで上記合流部の熱膨張変形に追従して該整流板をそ
の板面方向に伸縮変形可能とする逃げ部を形成するとと
もに、上記合流部に対して上記膨出量が大きい側の側面
を通路抵抗の小さい排気通路側に臨ませた状態で配置さ
れていることを特徴としている。
解決するための具体的手段として、複数の気筒を有する
エンジンの各気筒を二群に分けて各気筒群の各気筒から
の排気をそれぞれ集合通路によって集合させるととも
に、該二つの集合通路をその下流側において合流させて
排気主通路とし、さらにこの二つの集合通路の合流部
に、該各集合通路を上記合流部の上流側において相互に
区画する如くその上流側通路壁より下流側に向って延出
する整流板を設けたエンジンの排気装置において、上記
二つの集合通路をその通路抵抗が相互に相異する如く構
成する一方、上記整流板は、その一部を板厚方向にしか
もその両側面側への膨出量が相異するように屈曲させる
ことで上記合流部の熱膨張変形に追従して該整流板をそ
の板面方向に伸縮変形可能とする逃げ部を形成するとと
もに、上記合流部に対して上記膨出量が大きい側の側面
を通路抵抗の小さい排気通路側に臨ませた状態で配置さ
れていることを特徴としている。
【0006】
【作用】本考案では、上記整流板にその一部を板厚方向
にしかもその両側面側への膨出量が相異するように屈曲
させることで上記合流部の熱膨張変形に追従してその板
面方向に伸縮変形可能な逃げ部を形成するとともに、該
整流板を上記合流部に対して上記膨出量が大きい側の側
面が通路抵抗の小さい排気通路側に臨んだ状態で配置し
ているので、通路抵抗の少ない集合通路においては上記
整流板部分でその通路面積が絞られることでその通路全
体としての通路抵抗が増加し、その通路抵抗が、元々通
路抵抗の大きい他方の集合通路における通路抵抗に可及
的に近付けられ、結果的に通路構成上避け難い各集合通
路相互間における通路抵抗差(排気抵抗差)が可及的に低
減されることになる。
にしかもその両側面側への膨出量が相異するように屈曲
させることで上記合流部の熱膨張変形に追従してその板
面方向に伸縮変形可能な逃げ部を形成するとともに、該
整流板を上記合流部に対して上記膨出量が大きい側の側
面が通路抵抗の小さい排気通路側に臨んだ状態で配置し
ているので、通路抵抗の少ない集合通路においては上記
整流板部分でその通路面積が絞られることでその通路全
体としての通路抵抗が増加し、その通路抵抗が、元々通
路抵抗の大きい他方の集合通路における通路抵抗に可及
的に近付けられ、結果的に通路構成上避け難い各集合通
路相互間における通路抵抗差(排気抵抗差)が可及的に低
減されることになる。
【0007】
【考案の効果】従って、本考案にかかるエンジンの排気
装置によれば、上記整流板の逃げ部によって各集合通路
相互間の排気抵抗差が調整されこれが可及的に小ならし
められることから、気筒の配置位置あるいは排気通路通
路長さの相異等にかかわらず、エンジンの各気筒の燃焼
性が可及的に均等化され、それだけエンジンの性能向上
が図られるものである。
装置によれば、上記整流板の逃げ部によって各集合通路
相互間の排気抵抗差が調整されこれが可及的に小ならし
められることから、気筒の配置位置あるいは排気通路通
路長さの相異等にかかわらず、エンジンの各気筒の燃焼
性が可及的に均等化され、それだけエンジンの性能向上
が図られるものである。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本考案の好適な実
施例を説明する。
施例を説明する。
【0009】図2及び図3には、本考案の実施例にかか
る排気装置を備えた自動車用V型エンジン1を示してお
り、該各図において符号11及び12は所定のバンク各
をもって対向するバンクであって、該各バンク11,1
2にはそれぞれ排気マニホールド13,14がエンジン
下方側に向けて取り付けられている。そして、この各排
気マニホールド13,14には、後述の排気通路ユニッ
ト2が接続されている。尚、このように、V型エンジン
1において各バンク11,12毎に排気マニホールド1
3,14を取り付けた場合には、該各排気マニホールド
13,14はそれぞれ排気行程が連続しない気筒の排気
を集合させた構成となる。
る排気装置を備えた自動車用V型エンジン1を示してお
り、該各図において符号11及び12は所定のバンク各
をもって対向するバンクであって、該各バンク11,1
2にはそれぞれ排気マニホールド13,14がエンジン
下方側に向けて取り付けられている。そして、この各排
気マニホールド13,14には、後述の排気通路ユニッ
ト2が接続されている。尚、このように、V型エンジン
1において各バンク11,12毎に排気マニホールド1
3,14を取り付けた場合には、該各排気マニホールド
13,14はそれぞれ排気行程が連続しない気筒の排気
を集合させた構成となる。
【0010】上記排気通路ユニット2は、上記第1バン
ク11側の排気マニホールド13に接続されてこれから
下方に伸びる略L字状の第1集合通路3と、第2バンク
12側の排気マニホールド14に接続されてこれから下
方に伸びる略L字状の第2集合通路4と、該第1集合通
路3の下流端と第2集合通路4の下流端とを合流させる
後述の合流通路部材5と、該合流通路部材5の下流端に
サイレンサー7を介して接続される排気主通路6とを有
している。
ク11側の排気マニホールド13に接続されてこれから
下方に伸びる略L字状の第1集合通路3と、第2バンク
12側の排気マニホールド14に接続されてこれから下
方に伸びる略L字状の第2集合通路4と、該第1集合通
路3の下流端と第2集合通路4の下流端とを合流させる
後述の合流通路部材5と、該合流通路部材5の下流端に
サイレンサー7を介して接続される排気主通路6とを有
している。
【0011】上記合流通路部材5は、図1A〜図1Cに
も示すように、相互に衝合合体される上側部材5aと下
側部材5bとから構成される略Y字状の通路構成部材で
あって、上記第1集合通路3の下流端に接続される第1
通路部51と、上記第2集合通路4の下流端に接続され
る第2通路部52と、該第1通路部51と第2通路部5
2とを合流させるとともにその下流端に上記サイレンサ
ー7を介して排気主通路6が接続される合流通路部53
とを有している。尚、この合流通路部材5の第1通路部
51と第2通路部52の合流部54には、後述の整流板
20が配置される。
も示すように、相互に衝合合体される上側部材5aと下
側部材5bとから構成される略Y字状の通路構成部材で
あって、上記第1集合通路3の下流端に接続される第1
通路部51と、上記第2集合通路4の下流端に接続され
る第2通路部52と、該第1通路部51と第2通路部5
2とを合流させるとともにその下流端に上記サイレンサ
ー7を介して排気主通路6が接続される合流通路部53
とを有している。尚、この合流通路部材5の第1通路部
51と第2通路部52の合流部54には、後述の整流板
20が配置される。
【0012】また、この合流通路部材5は、上記第1集
合通路3と第2集合通路4とをエンジン1の下部に位置
するオイルパン1aの下方で合流させた後、これらを該
エンジン1の第2バンク12側の側方に取り出すような
通路構成をとっている関係上、上記第1通路部51は比
較的その通路長さが短く且つほぼ直線的に上記排気主通
路6側に接続されるが、上記第2通路部52は一旦エン
ジン中央寄りに延出した後に反転して排気主通路6に接
続されることからその通路長さが比較的長く且つ大きく
屈曲した形状となる。従って、第1集合通路3から排気
主通路6に至る通路と第2集合通路4から排気主通路6
に至る通路とを比較した場合、第1集合通路3側の方が
第2集合通路4側よりもその通路抵抗(即ち、排気抵抗)
が少ない構成となっている。
合通路3と第2集合通路4とをエンジン1の下部に位置
するオイルパン1aの下方で合流させた後、これらを該
エンジン1の第2バンク12側の側方に取り出すような
通路構成をとっている関係上、上記第1通路部51は比
較的その通路長さが短く且つほぼ直線的に上記排気主通
路6側に接続されるが、上記第2通路部52は一旦エン
ジン中央寄りに延出した後に反転して排気主通路6に接
続されることからその通路長さが比較的長く且つ大きく
屈曲した形状となる。従って、第1集合通路3から排気
主通路6に至る通路と第2集合通路4から排気主通路6
に至る通路とを比較した場合、第1集合通路3側の方が
第2集合通路4側よりもその通路抵抗(即ち、排気抵抗)
が少ない構成となっている。
【0013】上記整流板20は、上記各集合通路3,4
の一方の集合通路から排出される排気ガスの圧力波が他
方の集合通路に伝播して該他方の集合通路に接続された
各気筒における背圧を高めてその掃気作用を阻害するこ
とを防止するために設けられるものであって、図1A〜
図1Cに示すように、略長半円状形態を有する板材で一
体構成されている。そして、この実施例においては、こ
の整流板20の上端部20aと下端部20bの中間位置
に、該整流板20をその一方の側面側に(換言すれば、
板厚方向の一方側に)湾曲状に膨出させた膨出部で構成
される逃げ部21を形成している。
の一方の集合通路から排出される排気ガスの圧力波が他
方の集合通路に伝播して該他方の集合通路に接続された
各気筒における背圧を高めてその掃気作用を阻害するこ
とを防止するために設けられるものであって、図1A〜
図1Cに示すように、略長半円状形態を有する板材で一
体構成されている。そして、この実施例においては、こ
の整流板20の上端部20aと下端部20bの中間位置
に、該整流板20をその一方の側面側に(換言すれば、
板厚方向の一方側に)湾曲状に膨出させた膨出部で構成
される逃げ部21を形成している。
【0014】この整流板20は、合流通路部材5の各部
材5a,5bの組み立て前に予じめ該各部材5a,5bに
その上流側通路壁5cから下流側に向けて直線的に形成
しておいたスリット25,25に対してその直線状端部
20cを除く上下両端20a,20bを差し入れた状態
で合流通路部材5側に組み付けられる。
材5a,5bの組み立て前に予じめ該各部材5a,5bに
その上流側通路壁5cから下流側に向けて直線的に形成
しておいたスリット25,25に対してその直線状端部
20cを除く上下両端20a,20bを差し入れた状態
で合流通路部材5側に組み付けられる。
【0015】さらに、合流通路部材5の組付完了後に、
上記各スリット25,25に臨んでいる上記整流板20
の各端部20a,20bを外側から溶接してこれを該合
流通路部材5に固定する。この場合、この整流板20
は、その逃げ部21の膨出方向が第1通路部51側に臨
むように合流通路部材5に対する取付方向が設定されて
いる。
上記各スリット25,25に臨んでいる上記整流板20
の各端部20a,20bを外側から溶接してこれを該合
流通路部材5に固定する。この場合、この整流板20
は、その逃げ部21の膨出方向が第1通路部51側に臨
むように合流通路部材5に対する取付方向が設定されて
いる。
【0016】続いて、このように構成された排気装置の
作用等について説明すると、エンジン1が運転されると
各気筒からの排気ガスは、それぞれこれに接続された第
1集合通路3あるいは第2集合通路4を介してこれらの
合流部54側に導入され、さらにサイレンサー7から排
気主通路6を通ってテールパイプ(図示省略)側に排出さ
れる。
作用等について説明すると、エンジン1が運転されると
各気筒からの排気ガスは、それぞれこれに接続された第
1集合通路3あるいは第2集合通路4を介してこれらの
合流部54側に導入され、さらにサイレンサー7から排
気主通路6を通ってテールパイプ(図示省略)側に排出さ
れる。
【0017】この場合、各集合通路3,4が排気行程が
連続しない気筒同士を一群としこの気筒群から排出され
る排気ガスを集合させる構成となっていることから特に
他方の集合通路側への圧力波伝翻が問題となるが、この
排気ガスの圧力波は排気通路の合流部に設けた整流板2
0に衝突することにより他方の集合通路への伝翻が可及
的に防止される。従って、圧力波の伝翻に起因する他方
の集合通路側における背圧上昇が抑制され、該気筒にお
ける掃気効率が高水準に維持されるものである。
連続しない気筒同士を一群としこの気筒群から排出され
る排気ガスを集合させる構成となっていることから特に
他方の集合通路側への圧力波伝翻が問題となるが、この
排気ガスの圧力波は排気通路の合流部に設けた整流板2
0に衝突することにより他方の集合通路への伝翻が可及
的に防止される。従って、圧力波の伝翻に起因する他方
の集合通路側における背圧上昇が抑制され、該気筒にお
ける掃気効率が高水準に維持されるものである。
【0018】このように各集合通路3,4側からの排気
ガスが合流部54において合流することから、この合流
部54は高温となりその熱膨張が大きくなる。この合流
部54の熱膨張は、ここに設けられた整流板20に対し
て引張力としてその面方向に作用する(特にこの実施例
においては該整流板20をその上下両端20a,20b
で溶接固定していることから上下方向に作用する)。従
って、従来のように該整流板20が単なる平板体で構成
されていた場合には、その固定部に過大な応力が発生し
その破断に至ることも懸念される。
ガスが合流部54において合流することから、この合流
部54は高温となりその熱膨張が大きくなる。この合流
部54の熱膨張は、ここに設けられた整流板20に対し
て引張力としてその面方向に作用する(特にこの実施例
においては該整流板20をその上下両端20a,20b
で溶接固定していることから上下方向に作用する)。従
って、従来のように該整流板20が単なる平板体で構成
されていた場合には、その固定部に過大な応力が発生し
その破断に至ることも懸念される。
【0019】ところが、この実施例のものにおいては、
上記整流板20に逃げ部21を設けているため、合流部
54が排気熱により熱膨張し整流板20の上下両端間に
引張力が作用しても該逃げ部21が延伸変形することに
よりこれが吸収され、その上下固定端に大きな応力が発
生するのが効果的に防止される。従って、該整流板20
がその固定部で破断して合流通路部材5内に脱落する等
の不具合の発生が未然に且つ確実に防止され、該整流板
20による圧力波の伝翻防止効果が長期に亘って良好に
維持され、延いてはエンジン1の性能向上が促進される
ものである。
上記整流板20に逃げ部21を設けているため、合流部
54が排気熱により熱膨張し整流板20の上下両端間に
引張力が作用しても該逃げ部21が延伸変形することに
よりこれが吸収され、その上下固定端に大きな応力が発
生するのが効果的に防止される。従って、該整流板20
がその固定部で破断して合流通路部材5内に脱落する等
の不具合の発生が未然に且つ確実に防止され、該整流板
20による圧力波の伝翻防止効果が長期に亘って良好に
維持され、延いてはエンジン1の性能向上が促進される
ものである。
【0020】一方、上記第1集合通路3と第2集合通路
4とは、上述のように排気通路構成上の理由から、その
通路抵抗が相異する構成となっている。この両集合通路
3,4相互間における通路抵抗差が大きいと、第1バン
ク11側の各気筒と第2バンク12側の各気筒との間に
おける燃焼性に大きな不均等が生じ、結果的にエンジン
1の出力性能に悪影響を与えることとなる。
4とは、上述のように排気通路構成上の理由から、その
通路抵抗が相異する構成となっている。この両集合通路
3,4相互間における通路抵抗差が大きいと、第1バン
ク11側の各気筒と第2バンク12側の各気筒との間に
おける燃焼性に大きな不均等が生じ、結果的にエンジン
1の出力性能に悪影響を与えることとなる。
【0021】ところが、この実施例のものにおいては、
上記整流板20をその逃げ部21の膨出方向が通路抵抗
の小さい第1集合通路3側となるように配置しているこ
とから、合流部54においては該整流板20の逃げ部2
1の膨出分だけ第1集合通路3側の通路面積が絞られて
その通路抵抗が大きくなり、この結果、本来通路抵抗に
大きな差のある通路構成であるにもかかわらず、第1集
合通路3と第2集合通路4との間の通路抵抗差が可及的
に小ならしめられ、通路抵抗の均等化が促進されること
となる。従って、各バンク11,12の気筒相互間にお
ける燃焼性が可及的に均等化され、エンジン全体として
の出力性能の向上が図れる。
上記整流板20をその逃げ部21の膨出方向が通路抵抗
の小さい第1集合通路3側となるように配置しているこ
とから、合流部54においては該整流板20の逃げ部2
1の膨出分だけ第1集合通路3側の通路面積が絞られて
その通路抵抗が大きくなり、この結果、本来通路抵抗に
大きな差のある通路構成であるにもかかわらず、第1集
合通路3と第2集合通路4との間の通路抵抗差が可及的
に小ならしめられ、通路抵抗の均等化が促進されること
となる。従って、各バンク11,12の気筒相互間にお
ける燃焼性が可及的に均等化され、エンジン全体として
の出力性能の向上が図れる。
【0022】尚、この実施例においてはV型エンジンを
対象としているが、本考案はこれに限定されるものでな
く、例えば直列エンジンにも適用でき、また排気行程が
連続する複数の気筒を一群としこれからの排気ガスを集
合通路によって集合させる構成のものにも適用し得るこ
とは勿論である。さらに、この実施例のようにエンジン
の各気筒を単に二群に分ける場合のみならず、例えば複
数の気筒を二以上の群に分けてその中の特定の二群の気
筒相互を二つの集合通路によって集合させた後、これを
一つに合流させるような構成のものにおいても適用し得
るものである。また、逃げ部21の構成としては、この
実施例のように単に整流板20の一部を湾曲状に形成す
る他に、例えば該整流板20の一部を蛇腹状に屈曲させ
る等の種々の形態をとることができるものである。
対象としているが、本考案はこれに限定されるものでな
く、例えば直列エンジンにも適用でき、また排気行程が
連続する複数の気筒を一群としこれからの排気ガスを集
合通路によって集合させる構成のものにも適用し得るこ
とは勿論である。さらに、この実施例のようにエンジン
の各気筒を単に二群に分ける場合のみならず、例えば複
数の気筒を二以上の群に分けてその中の特定の二群の気
筒相互を二つの集合通路によって集合させた後、これを
一つに合流させるような構成のものにおいても適用し得
るものである。また、逃げ部21の構成としては、この
実施例のように単に整流板20の一部を湾曲状に形成す
る他に、例えば該整流板20の一部を蛇腹状に屈曲させ
る等の種々の形態をとることができるものである。
【図1A】図2のI部拡大図である。
【図1B】図1AのIIーII縦断面図である。
【図1C】図1BのIIIーIII縦断面図である。
【図2】本考案の実施例にかかるエンジンの排気装置の
要部平面図である。
要部平面図である。
【図3】図2のIVーIV矢視図である。
1はエンジン、2は排気通路ユニット、3は第1集合通
路、4は第2集合通路、5は合流通路部材、6は排気主
通路、7はサイレンサー、11は第1バンク、12は第
2バンク、13は排気マニホールド、14は排気マニホ
ールド、20は整流板、21は逃げ部である。
路、4は第2集合通路、5は合流通路部材、6は排気主
通路、7はサイレンサー、11は第1バンク、12は第
2バンク、13は排気マニホールド、14は排気マニホ
ールド、20は整流板、21は逃げ部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−47708(JP,U) 実開 昭57−171117(JP,U) 実開 昭59−177721(JP,U) 実開 昭61−152720(JP,U) 実開 昭62−169218(JP,U) 実開 平2−101034(JP,U) 実開 昭63−183425(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の気筒を有するエンジンの各気筒を
二群に分けて各気筒群の各気筒からの排気をそれぞれ集
合通路によって集合させるとともに、該二つの集合通路
をその下流側において合流させて排気主通路とし、さら
にこの二つの集合通路の合流部に、該各集合通路を上記
合流部の上流側において相互に区画する如くその上流側
通路壁より下流側に向って延出する整流板を設けたエン
ジンの排気装置であって、 上記二つの集合通路をその通路抵抗が相互に相異する如
く構成する一方、 上記整流板は、その一部を板厚方向にしかもその両側面
側への膨出量が相異するように屈曲させることで上記合
流部の熱膨張変形に追従して該整流板をその板面方向に
伸縮変形可能とする逃げ部を形成するとともに、上記合
流部に対して上記膨出量が大きい側の側面を通路抵抗の
小さい排気通路側に臨ませた状態で配置されていること
を特徴とするエンジンの排気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991016255U JP2555124Y2 (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | エンジンの排気装置 |
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Family Applications (1)
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