JP2554844Y2 - 歯間清掃ブラシ - Google Patents

歯間清掃ブラシ

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JP2554844Y2 JP5584892U JP5584892U JP2554844Y2 JP 2554844 Y2 JP2554844 Y2 JP 2554844Y2 JP 5584892 U JP5584892 U JP 5584892U JP 5584892 U JP5584892 U JP 5584892U JP 2554844 Y2 JP2554844 Y2 JP 2554844Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、歯間に堆積した歯垢や
食物残滓を除去するために用いられる歯間清掃ブラシの
中でも特に長尺ホルダ先端に取替ブラシ体を装着して使
用するホルダタイプの歯間清掃ブラシに関し、更に詳し
くは、取替ブラシ体のホルダへの脱着が容易であるとと
もに使用時における取替ブラシ体の抜け落ちがなく、し
かも誤った使用方法を未然に防止でき、加えて耐久性に
も優れた歯間清掃ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】歯間に堆積した歯垢や食物残滓を除去す
るための歯間清掃ブラシとしては種々のものが開発され
ている。例えば、鋼線に合成樹脂フィラメントを植設し
た植毛体を構成し、当該植毛体の鋼線部分を短いハンド
ル体に埋設固定しただけの所謂使い捨てタイプのもの
や、植毛体の鋼線部分を合成樹脂基体に埋設固定して短
尺の取替ブラシ体を構成し、この取替ブラシ体を長尺の
ホルダ先端部に着脱可能に取り付けることによって長尺
柄部を有する歯間清掃ブラシを構成し、そして使用過程
でブラシ部が劣化したときには、取替ブラシ体のみを廃
棄してホルダは継続使用する所謂ホルダタイプがある。
【0003】ホルダタイプの歯間清掃ブラシの代表的な
ものとしては例えば実公平3−39049号がある。こ
れは図21に示すように、合成樹脂フィラメントaを鋼
線bに螺旋状に植設して形成した植毛体cの前記鋼線b
の基部を合成樹脂基体dに埋設固定して構成した取替ブ
ラシ体eと、当該取替ブラシ体eの合成樹脂基体dを嵌
合状態で受け入れることができる支持筒fを先端に設け
た長尺ホルダgとを有し、前記取替ブラシ体eを長尺ホ
ルダgの支持筒fに脱着可能に嵌着することにより歯間
清掃ブラシを構成したものである。そして植毛体cが劣
化したり衛生上の観点から取替ブラシ体eを交換する必
要が生じたときには、取替ブラシ体eのみを廃棄処分し
て長尺ホルダgは継続使用するものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な歯間清掃ブラシには様々な問題があった。先ず第1に
このような歯間清掃ブラシは取替ブラシ体eを支持筒f
に嵌合固定しているが、取替ブラシ体eは脱着の必要が
あることから、嵌合強度の強化には限界があり、このた
めブラッシング時に植毛体cに作用する引っ張り力によ
って取替ブラシ体eが支持筒fから抜けるおそれがあっ
た。
【0005】第2に図22(イ)に示すようにフィラメ
ントaを植設した部分と合成樹脂基体dとの間に存在す
る1.5mm〜3.0mmの非植毛部(D1)、即ち鋼
線露出部分hが問題となる。この鋼線露出部分hの存在
は、植毛体cを合成樹脂基体d内へインサート成形する
際に鋼線保持用スペースが不可欠であることに起因して
いるが、このような鋼線露出部分hが存在すると、図2
4に示すように使用者はこの部分を折曲して使用すると
いう誤った使用方法を採用しがちとなり、そしてこのよ
うな状態でブラッシングを行うと折曲部分に応力が集中
して鋼線が折損する危険性があるのみならず、ブラッシ
ングが適性に行われず清掃部位を傷めるおそれもあっ
た。この問題は鋼線露出部分hをなくすことができれば
解消するが、植毛体cと合成樹脂基体dとの固定方法と
してインサート成形を採用している限り鋼線露出部分h
はなくすことは不可能である。例えば、ワイヤー挿通孔
を穿設した合成樹脂基体に接着剤を塗布した植毛体鋼線
をそのフィラメントが合成樹脂基体に接触する状態で内
挿することによって鋼線露出部分hをなくすことも考慮
されるが、口中内で使用する歯間清掃ブラシに接着剤を
用いることは安全性の観点からは好ましくないばかり
か、このような固定方法は生産性も低く採用しえない。
したがって取替ブラシ体eに鋼線露出部分hが形成され
ることは不可避であり、鋼線折曲の懸念は払拭できず耐
久性に問題があった。
【0006】第3の問題として、この種の歯間清掃ブラ
シでは合成樹脂基体dを短くすることが困難であり口中
での操作性に問題があった。即ち、ブラッシング時に植
毛体cに作用する強い引っ張り力に耐えるためには図2
2(ロ)に示すように合成樹脂基体d内に所定長さD2
以上の鋼線bが埋設されている必要があり、このため合
成樹脂基体dの寸法を短くすることができず図23に示
すように支持筒fを含めた長さD3を短くすることがで
きない。そして、D3の寸法が大きいと、例えば臼歯部
を清掃する場合、臼歯部と頬内面との狭い空間内で植毛
体cを操作しようとしたときに、支持筒f後端が頬内面
と接触してブラッシング操作を阻害することとなる。
【0007】第4の問題として、この種の歯間清掃ブラ
シでは、取替ブラシ体cを嵌合保持するホルダ側の支持
筒fが対称形となっているため、歯間清掃ブラシに対す
る知識が不十分な使用者にあっては誤って図25に示す
ように取替ブラシ体eを反転装着する懸念があり、この
ような誤った使用方法により清掃部位を傷める懸念があ
った。
【0008】本考案はかかる現況に鑑みてなされたもの
で、力強いブラッシングを行っても取替ブラシ体eがホ
ルダから抜けることがないとともに、口中内での操作性
にも優れ、また鋼線露出部分を曲げたり取替ブラシ体を
ホルダの支持筒に反転装着する等の誤った使用方法を防
止できる歯間清掃ブラシを提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
考案者は鋭意検討を行った結果、ホルダへの取替ブラシ
体の取り付けをホルダの側面方向からなすこととすれ
ば、主たる問題は解決するのではないかとの着想のもと
本考案をなしたものであり、かかる課題を解決した本考
案は、金属ワイヤーに合成樹脂フィラメントを植設して
なる植毛体の前記金属ワイヤーを、可撓性を有する合成
樹脂基体内に所定長さ埋設保持して構成した取替ブラシ
体と、合成樹脂製棒状部材であってその長手方向一端側
又は両端側における側面部に前記取替ブラシ体の合成樹
脂基体を受容しうる大きさの収容凹所が開設され且つ当
該収容凹所には当該収容凹所から外部空間へ向けて前記
収容凹所よりも幅狭となしたワイヤー収容路が形成され
た長尺ホルダとからなり、長尺ホルダ側面方向から取替
ブラシ体の合成樹脂基体を、植毛体基部側に存在する非
植毛部を前記ワイヤー収容路に位置づけた状態で収容凹
所に着脱可能に弾性嵌着したことを特徴としている。
【0010】非植毛部、即ちワイヤー露出部分の折曲を
防止するには、ワイヤー収容路の溝幅を狭くすることが
好ましく、具体的にはその溝幅を0.8mm以下となす
ことが望まれる。
【0011】取替ブラシ体の合成樹脂基体としては、ホ
ルダ側面に形成した収容凹所に弾性嵌着できるものであ
れば任意の形状が採用可能であるが、例えば、長手方向
複数箇所に膨出部を形成したものが好ましい。
【0012】
【作用】このような構成の歯間清掃ブラシは次のように
して使用する。先ず取替ブラシ体の合成樹脂基体をホル
ダ側面に開設した収容凹所にホルダ側面方向から弾性嵌
着させる。ホルダ外にフィラメントが位置する状態で取
替ブラシ体を収容凹所に嵌着させようとすれば、フィラ
メントをホルダ外に出した状態で合成樹脂基体を収容凹
所に嵌着させるしか方法はないので、取替ブラシ体の装
着方向を誤ることはない。
【0013】また取替ブラシ体は収容凹所に弾性嵌着さ
れることから嵌着後は確実に保持される。しかも取替ブ
ラシ体の嵌着方向はブラッシング時に植毛体に作用する
引っ張り力の方向に対してほぼ直交していることから、
力強いブラッシングを行った場合でも取替ブラシ体がホ
ルダから抜け落ちることはない。
【0014】また、ワイヤー収容路の溝幅を狭くしてワ
イヤー露出部分を保護した場合には、ワイヤー露出部分
においてワイヤーを折曲させるという誤った使用方法を
実施する懸念がなくなり、歯間清掃ブラシの耐久性を向
上させることができる。
【0015】また、取替ブラシ体の合成樹脂基体の具体
的形状として長手方向複数箇所に膨出部を形成したもの
を用いれば、嵌合力向上に寄与することができる。
【0016】
【実施例】次に本考案の詳細を図示した実施例に基づき
説明する。図1は本考案の代表的実施例を示す斜視図で
あり、取替ブラシ体Aを長尺ホルダBに嵌着した状態を
示している。図2(イ),(ロ), (ハ) は取替ブラシ体A
の詳細を示し、図3(イ),(ロ), (ハ),(ニ) 及び図4
(イ),(ロ), (ハ) は長尺ホルダBの詳細を示してい
る。
【0017】取替ブラシ体Aはステンレス鋼線等の金属
ワイヤー1に合成樹脂フィラメント2を螺旋状に植設し
て構成した植毛体3を、球状膨出体4,4を接続胴部5
で連結した形状の合成樹脂基体6内にインサート成形し
て構成されている。
【0018】他方、長尺ホルダBはポリエチレンやポリ
プロピレン等の弾性変形可能な合成樹脂を素材となし、
略く字状に折曲した先端側と直状の後端側の側面に前記
取替ブラシ体Aの合成樹脂基体6を弾性嵌着状態で受容
する収容凹所20,21を開設した構成である。収容凹
所20は図3(ハ)の断面図に示す如く、前記球状膨出
体4を受容するための球体抱持部20a,20aと接続
胴部5を受容するための胴部抱持部20bとから構成さ
れている。また、図3(ロ)に示すように球体抱持部2
0aの底部には突き出し穴20cが開設されており、当
該突き出し穴20cから適宜部材を挿入することによっ
て球状膨出体4の取り出しを可能にしている。ホルダ後
端側直状部に形成した収容凹所21は前記収容凹所20
とほぼ同様の基本構成に加えて、植毛体3を収容保護し
うる植毛体収容部21dを球体抱持部21aに連続して
設けることで、図5に示す如く植毛体収容部21dに植
毛体3を反転収容しうるように構成している。そしてこ
のようにすることで当該収容凹所21に使用中あるいは
予備の取替ブラシ体Aを収容することを可能にしてい
る。図中22及び23は収容凹所20,21のそれぞれ
の端部内壁からホルダ外部に連通させて設けたワイヤー
収容路である。ワイヤー収容路22,23は図2で示し
た取替ブラシ体Aにおける植毛体基部側に存在する鋼線
露出部分7(非植毛部)を保護するためのものであり、
その長さは鋼線露出部分7の長さに応じて設定され、本
実施例ではその長さd4は2mmに設定した。また当該
ワイヤー収容路22,23の溝幅d5はワイヤー線径よ
りやや大きめとなすことが好ましい。この溝幅があまり
狭いとワイヤーの位置づけが困難であることに加えて、
ワイヤー収容路がワイヤーを余裕のない状態で挟持する
ため、ブラッシング時にワイヤーを挟持した部分と非挟
持部分との境界に応力集中が発生する懸念がある。本実
施例では溝幅d5を2.2mmとしたが、一般的には一
本のワイヤー直径の3倍〜10倍の範囲であれば採用し
うる。
【0019】球体抱持部20a,21aは胴部抱持部2
0b,21bよりも大きな内径を有し、且つその口縁部
には中央部を薄肉にした弾性舌片20e,21eをそれ
ぞれ対向形成してその口縁幅d6を球状膨出体4の直径
よりやや幅狭となし、球体抱持部20a,21aへの無
理嵌めによる弾性嵌着を可能にしている。
【0020】球状膨出体4はホルダ側面に形成した収容
凹所20,21内に嵌合されることによって取替ブラシ
体Aの嵌着状態を維持するとともに、嵌着状態の取替ブ
ラシ体Aに対して植毛体引き抜き方向の力が作用したと
きには、その球状膨出体4が幅狭の胴部抱持部20b,
21bによって移動を規制されることにより取替ブラシ
体Aが引き抜き方向に移動することを堅固に防止する機
能を有している。合成樹脂基体6の素材としては可撓性
を有するものが用いられ、接続胴部5はこの合成樹脂の
可撓性によって図2(ハ)に示す如く変形が可能であ
り、収容凹所20の湾曲形状に沿って変形させることが
できる。また、接続胴部5を構成する合成樹脂は内部を
貫通する金属ワイヤーへの過剰な応力集中を防ぐ機能も
有する。
【0021】球状膨出体4の直径d1は球体抱持部20
a,21aの幅にもよるが本実施例では4mmに設定し
た。接続胴部5の直径d2は可撓性が失われない範囲で
設定される。接続胴部5の直径の選択は、当該直径の大
きさが可撓性に影響を及ぼすという観点に加えて、当該
接続胴部5を受容する胴部抱持部20b,21bの内径
と球状膨出体4の外径との差が、取替ブラシ体Aの植毛
体軸芯方向への移動を規制するのに貢献しているという
観点を考慮して行う必要がある。本実施例では前記内径
差を2mm〜4mmの範囲とした。
【0022】また、合成樹脂基体6からのワイヤー抜け
が発生しないようにするために、合成樹脂基体6内への
金属ワイヤー1の埋設長さd3(図2(ロ))は長さは
充分な長さとすることが好ましく、本実施例では10m
mに設定した。ワイヤーの埋設長さは使用するワイヤー
の太さや撚り方にもよるが、歯間清掃ブラシに通常使用
されるワイヤーであれば5mm〜15mmの範囲であれ
ば充分である。本考案の取替ブラシ体Aは充分なワイヤ
ー埋設長さを確保するために合成樹脂基体6の寸法も比
較的長くしているが、合成樹脂基体6は可撓性を有する
ことから円弧状に曲成でき、したがってホルダに装着し
た場合でも、合成樹脂基体6の長さが口中での操作性へ
の支障となることはない。
【0023】このような取替ブラシ体Aと長尺ホルダB
とからなる歯間清掃ブラシは図6に示すように長尺ホル
ダBの側面方向から取替ブラシ体Aを収容凹所20に弾
性嵌着して使用される。図7は収容凹所20に取替ブラ
シ体Aを嵌着した様子を示し、図8(イ),(ロ), (ハ)
は同状態の要部拡大図並びに要部拡大断面図である。取
替ブラシ体Aの合成樹脂基体6は収容凹所20に弾性嵌
着され、その植毛体3の根元部に存在する鋼線露出部分
7をワイヤー収容路22内に位置づけることによって鋼
線露出部分7を保護し当該部分における折曲操作を禁止
している。球状膨出体4の球体抱持部20aへの挿入
は、球体抱持部口縁に形成された弾性舌片20e,20
eを弾性変形させて無理嵌合させる。また取替ブラシ体
Aの取り替えは、球体抱持部20a底面に貫通形成され
た突き出し穴20cから適宜部材を挿入して、球状膨出
体4を突き出すことによって行うことができる。
【0024】このような歯間清掃ブラシは従来のホルダ
タイプの歯間清掃ブラシと同様に用いられ、清掃対象部
位に応じて取替ブラシ体Aをホルダの屈曲側先端部又は
直状側先端部のいずれかに取り付けて使用し、未使用時
にはホルダの直状側先端部に形成された植毛体収容部2
1dを具備した収容凹所21に取替ブラシ体Aを反転収
容するものである。
【0025】ブラッシング動作に伴って植毛体3には図
7に示すようにワイヤー軸線方向前後への力が作用する
が、本考案の歯間清掃ブラシは取替ブラシ体Aの長尺ホ
ルダBへの嵌着方向が前記軸線方向とほぼ直交している
ことから、強い引っ張り力が作用した場合でも取替ブラ
シ体Aが長尺ホルダBから抜けることはない。また、合
成樹脂基体内には充分な長さの金属ワイヤー1が埋設さ
れているので合成樹脂基体6から植毛体3が抜け落ちる
こともない。しかもこのような充分な埋設長さを有しな
がらも、合成樹脂基体6として可撓性を有するものを用
いていることから、円弧状に曲成して取り付けることが
可能であり、したがって臼歯部を清掃対象とする場合に
も狭い口中での操作性に支障を来すこともない。更に、
本実施例の歯間清掃ブラシは、ワイヤー収容路22内に
鋼線露出部分7を位置づけているからワイヤーを保護す
ることが可能で、ワイヤーを折曲使用するという誤った
使用方法を未然に防止でき、ワイヤー折曲部への応力集
中によるワイヤー折損事故を完全に防止できる。
【0026】以上述べたものは、本考案の代表的実施例
であるが、取替ブラシ体及び長尺ホルダのそれぞれにつ
いて他の態様のものを採用することもできる。以下に、
他の実施例について述べる。先ず取替ブラシ体の各種態
様について述べる。図9は球状膨出体4の数を増やして
収容凹所への嵌合強度を増した場合である。図例のもの
は球状膨出体4の数を3個とした場合であるが、この数
は限定されない。図10は合成樹脂基体全体を単一の球
状膨出体4によって形成し、且つこの合成樹脂基体を受
け入れる収容凹所の形状も球状に形成するとともに、溝
幅を広げたワイヤー収容路24を設けることによって球
状膨出体4を収容凹所内で回動可能とした場合である。
このような構成とした場合、ブラッシング動作に伴って
植毛体3の歯間に対する位置づけ角度が一定の範囲内で
自動的に変化するので、歯間に作用する過剰な刷掃力を
適度に緩和することができ歯肉等を傷めることのないブ
ラッシングが可能となる。但しこの場合、合成樹脂基体
内に充分な長さの鋼線を埋設させることができないの
で、ワイヤーの引き抜き強度を高めるために、ワイヤー
端部に鉤状の引っ掛かり部を設ける等の工夫が必要とな
る。
【0027】図11として示したものは合成樹脂基体を
鼓形状となした場合、図12は円柱体を接続胴部により
連設した形状となした場合である。以上述べた取替ブラ
シ体は長手方向適所に膨出部を有する合成樹脂基体を用
いた場合であったが、図13に示すように長手方向に沿
って漸次的に外径を変えることによって事実上の膨出部
を形成する方法も採用され、更には図14に示す如く、
長手方向全長にわたって同径となした円柱体を合成樹脂
基体として用いることもできる。
【0028】また、上記の実施例では取替ブラシ体の取
り外しは、ホルダ底面に設けた突き出し穴から適宜部材
を挿入することによって行うこととしたが、他の手段を
用いることも可能であり、例えば図15に示す如く球状
膨出体4にベロ25を取り付けたり図16に示すように
球状膨出体4の側面に突起26を設け、これらベロ25
や突起26を引っ張ることで取り出してもよい。
【0029】また長尺ホルダの他の態様としては例え
ば、図17に示すように全長にわたって直状となしたも
のや、図18に示す如く長尺ホルダの湾曲内面や湾曲外
面に収容凹所27を形成すること等が採用可能である。
また図例の各実施例では長尺ホルダは断面四角形である
が、収容凹所の形成が可能なものであれば断面形状は他
のものであってもよく、例えば断面多角形、断面円形等
のものも採用可能である。
【0030】また、合成樹脂基体の収容凹所内への弾性
嵌着の態様も種々のものが採用可能である。上記実施例
では図19に示すように球体抱持部20a内に球状膨出
体4を無理嵌合することで取替ブラシ体Aの嵌着状態を
維持していたが、例えば図20に示すように接続胴部5
を収容する胴部抱持部20bの挿入側開口縁を前記接続
胴部5の外径よりも幅狭となし、接続胴部5を胴部抱持
部20bに無理嵌合することで取替ブラシ体の嵌着状態
を維持してもよい。
【0031】
【考案の効果】本考案の歯間清掃ブラシは、ホルダの側
面に収容凹所を開設し、この収容凹所に当該ホルダの側
面方向から取替ブラシ体の合成樹脂基体を弾性嵌着させ
る構成としたので、取替ブラシ体の脱着方向とブラッシ
ング時に植毛体に作用する引っ張り力とはその方向がほ
ぼ直交することとなり、力強いブラッシングを行った場
合でも取替ブラシ体がホルダから抜け落ちることがな
い。また、このような構成の歯間清掃ブラシでは、ホル
ダ外にフィラメントが位置する状態で取替ブラシ体を収
容凹所に嵌着させようとすれば、フィラメントをホルダ
外に出した状態で合成樹脂基体を収容凹所に嵌着させる
しか方法がないため、取替ブラシ体の装着方向を誤るこ
とはない。
【0032】また、合成樹脂基体に充分な長さの鋼線を
埋設したときには合成樹脂基体から金属ワイヤーが抜け
落ちることもなく、しかもこのような充分な埋設長さを
有しながらも、合成樹脂基体として可撓性を有するもの
を用いていることから、ホルダの屈曲側先端部に取り付
ける際には円弧状に曲成して取り付けることが可能であ
り、したがって臼歯部を清掃対象とする場合にも狭い口
中で自在に操作することができる。
【0033】また、ワイヤー収容路の溝幅を金属ワイヤ
ーを保護しうる程度に細くした場合は、ワイヤー露出部
を保護することができるので、ワイヤーを折曲使用する
という誤った使用方法を実施する懸念がなくなり、加え
てワイヤー折曲部への応力集中によるワイヤー折損事故
も完全に防止できるので歯間清掃ブラシの耐久性の向上
がはかれるとともに、口中内での鋼線折損に伴う危険性
も回避できる。
【0034】更に、取替ブラシ体の合成樹脂基体の具体
的形状として長手方向複数箇所に膨出部を形成したもの
を用いることとすれば、嵌合力向上に寄与でき取替ブラ
シ体をより堅固にホルダに保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の歯間清掃ブラシの代表的実施例を示す
外観斜視図
【図2】取替ブラシ体の形状を示し、(イ)は平面図、
(ロ)は断面図、(ハ)は曲げた状態を示す平面図
【図3】長尺ホルダの形状を示し、(イ)は平面図、
(ロ)は底面図、(ハ)は横断面図、(ニ)は縦断面図
【図4】長尺ホルダの形状を示し、(イ)は球体抱持部
の断面図、(ロ)は胴部抱持部の断面図、(ハ)はホル
ダーの屈曲側先端部前方より見た屈曲側先端部の説明図
【図5】植毛体収容部を有する収容凹所に取替ブラシ体
を反転収容した状態を示す平面説明図
【図6】長尺ホルダへの取替ブラシ体の嵌着方向を示す
説明用斜視図
【図7】ブラッシング時に植毛体に作用する力の方向を
示す説明図
【図8】長尺ホルダの屈曲側先端部に形成した収容凹所
に取替ブラシ体を嵌着した状態を示し、(イ)は要部平
面図、(ロ)は要部断面図、(ハ)は球体抱持部の断面
【図9】球状膨出体を3個設けた合成樹脂基体を用いた
取替ブラシ体を示す説明図
【図10】(イ)は単一の球状膨出体よりなる合成樹脂
基体を用いた取替ブラシ体を示す説明図、(ロ)は同取
替ブラシ体を収容凹所に嵌着した様子を示す要部断面説
明図
【図11】鼓形状の合成樹脂基体を用いた取替ブラシ体
を示す説明図
【図12】円柱体を接続胴部で連結してなる合成樹脂基
体を用いた取替ブラシ体を示す説明図
【図13】一端から他端に向かって漸次的に外径が大き
くなる合成樹脂基体を用いた取替ブラシ体を示す説明図
【図14】全長にわたって同径の合成樹脂基体を用いた
取替ブラシ体を示す説明図
【図15】ベロを設けた取替ブラシ体を示す説明図
【図16】突起を設けた取替ブラシ体を示す説明図
【図17】全長にわたって直状となした長尺ホルダを示
す平面図
【図18】湾曲内面に収容凹所を開設した長尺ホルダを
示す斜視図
【図19】収容凹所への取替ブラシ体の嵌合方法を示
し、(イ)は要部平面図、(ロ)は球体抱持部の断面
図、(ハ)は胴部抱持部の断面図
【図20】収容凹所への取替ブラシ体の他の嵌合方法を
示し、(イ)は要部平面図、(ロ)は球体抱持部の断面
図、(ハ)は胴部抱持部の断面図
【図21】従来の歯間清掃ブラシの外観を示す説明図
【図22】従来の歯間清掃ブラシに用いる取替ブラシ体
を示し、(イ)は平面図、(ロ)は断面図
【図23】従来の歯間清掃ブラシにおいて取替ブラシ体
を支持筒に嵌着した様子を示す説明図
【図24】従来の歯間清掃ブラシにおいて誤って鋼線露
出部を折曲した様子を示す説明図
【図25】従来の歯間清掃ブラシにおいてホルダ筒体に
誤って取替ブラシ体を反転装着した様子を示す説明図
【符号の説明】
A 取替ブラシ体 B 長尺ホルダ 1 金属ワイヤー 2 合成樹脂フィラメン
ト 3 植毛体 4 球状膨出体 5 接続胴部 6 合成樹脂基体 20 収容凹所 20a 球体抱持部 20b 胴部抱持部 20c 突き出し穴 20e 弾性舌片 21 収容凹所 21a 球体抱持部 21b 胴部抱持部 21c 突き出し穴 21d 植毛体収容部 21e 弾性舌片 22 ワイヤー収容路 23 ワイヤー収容路 24 ワイヤー収容路 25 ベロ 26 突起 27 収容凹所

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ワイヤーに合成樹脂フィラメントを
    植設してなる植毛体の前記金属ワイヤーを、可撓性を有
    する合成樹脂基体内に所定長さ埋設保持して構成した取
    替ブラシ体と、 合成樹脂製棒状部材であってその長手方向一端側又は両
    端側における側面部に前記取替ブラシ体の合成樹脂基体
    を受容しうる大きさの収容凹所が開設され且つ当該収容
    凹所には当該収容凹所から外部空間へ向けて前記収容凹
    所よりも幅狭となしたワイヤー収容路が形成された長尺
    ホルダと、 からなり、長尺ホルダ側面方向から取替ブラシ体の合成
    樹脂基体を、植毛体基部側に存在する非植毛部を前記ワ
    イヤー収容路に位置づけた状態で収容凹所に着脱可能に
    弾性嵌着してなる歯間清掃ブラシ。
  2. 【請求項2】ワイヤー収容路の溝幅を0.8mm以下と
    なして、当該ワイヤー収容路によって金属ワイヤーを保
    護してなる請求項1記載の歯間清掃ブラシ。
  3. 【請求項3】取替ブラシ体の合成樹脂基体として、長手
    方向複数箇所に膨出部を形成したものを用いてなる請求
    項1又は2記載の歯間清掃ブラシ。
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