JP2553778Y2 - 播種育苗用マット - Google Patents
播種育苗用マットInfo
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- JP2553778Y2 JP2553778Y2 JP1992025370U JP2537092U JP2553778Y2 JP 2553778 Y2 JP2553778 Y2 JP 2553778Y2 JP 1992025370 U JP1992025370 U JP 1992025370U JP 2537092 U JP2537092 U JP 2537092U JP 2553778 Y2 JP2553778 Y2 JP 2553778Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は播種育苗用マットに関
し、詳しくは野菜,花卉等の播種作業の簡便化を図るこ
とができ、しかもマット内への根の進入をより確実にす
ることのできる播種育苗用マットに関する。
し、詳しくは野菜,花卉等の播種作業の簡便化を図るこ
とができ、しかもマット内への根の進入をより確実にす
ることのできる播種育苗用マットに関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】従来、
育苗床を使用しての野菜,花卉等の播種作業は、例えば
ポリウレタン製マット等の培地の表面の窪みや切れ目等
に、種子を1個又は複数入れることによって行なわれて
いた。しかしながら、この方法は播種機などを用いる以
外は、主に手作業によるものであるため、播種作業の一
層の簡便化が求められていた。
育苗床を使用しての野菜,花卉等の播種作業は、例えば
ポリウレタン製マット等の培地の表面の窪みや切れ目等
に、種子を1個又は複数入れることによって行なわれて
いた。しかしながら、この方法は播種機などを用いる以
外は、主に手作業によるものであるため、播種作業の一
層の簡便化が求められていた。
【0003】そこで、シート状の支持体上に粘着剤を付
着させた播種育苗用粘着シートを用い、この播種育苗用
粘着シートに種子を付着させ、これをポリウレタン製マ
ット等の培地上に置くことにより、位置精度高く、しか
も播種作業の効率化を図る方法が提案されている(特開
平1−296909号公報)。しかしながら、この方法
では、支持体への付着性が必ずしも充分とは言えず、散
水時などに種子が支持体より遊離したりするおそれがあ
った。また、支持体下部の培地への根の進入も必ずしも
充分なものではなかった。すなわち、植物によって、ポ
リウレタン製マット等の培地内に種子の根が進入しにく
いものがあるため、このような植物の場合には、発根し
た種子を培地内に根が存在するように植えるか、或いは
種子の上から何らかの方法で加圧し、根が培地内に進入
しやすくする等の処置が採られているが、加圧が適当で
ないと、根の進入が行なわれない場合がある上に、作業
が煩雑であるという欠点があった。さらに、近年におけ
る農業従事者数の著しい減少を考えると、より一層播種
作業の簡便化が求められている。
着させた播種育苗用粘着シートを用い、この播種育苗用
粘着シートに種子を付着させ、これをポリウレタン製マ
ット等の培地上に置くことにより、位置精度高く、しか
も播種作業の効率化を図る方法が提案されている(特開
平1−296909号公報)。しかしながら、この方法
では、支持体への付着性が必ずしも充分とは言えず、散
水時などに種子が支持体より遊離したりするおそれがあ
った。また、支持体下部の培地への根の進入も必ずしも
充分なものではなかった。すなわち、植物によって、ポ
リウレタン製マット等の培地内に種子の根が進入しにく
いものがあるため、このような植物の場合には、発根し
た種子を培地内に根が存在するように植えるか、或いは
種子の上から何らかの方法で加圧し、根が培地内に進入
しやすくする等の処置が採られているが、加圧が適当で
ないと、根の進入が行なわれない場合がある上に、作業
が煩雑であるという欠点があった。さらに、近年におけ
る農業従事者数の著しい減少を考えると、より一層播種
作業の簡便化が求められている。
【0004】本考案者は、このような従来品の問題点を
解消するため鋭意検討を重ねた。その結果、粘・接着剤
として、水に不溶性又は非分散性であり、かつ、適宜箇
所に切れ込みを設けてなるマットを用いることにより、
一度に多数の種子を目的とする位置へ一工程で播種でき
ると共に、このように種子を直接マットに付着させるこ
ととなる結果、種子を表面に保持し、加圧が適当でなく
とも、培地内への根の進入をより確実にすることができ
ることを見出し、この知見に基づいて本考案を完成する
に到った。
解消するため鋭意検討を重ねた。その結果、粘・接着剤
として、水に不溶性又は非分散性であり、かつ、適宜箇
所に切れ込みを設けてなるマットを用いることにより、
一度に多数の種子を目的とする位置へ一工程で播種でき
ると共に、このように種子を直接マットに付着させるこ
ととなる結果、種子を表面に保持し、加圧が適当でなく
とも、培地内への根の進入をより確実にすることができ
ることを見出し、この知見に基づいて本考案を完成する
に到った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本考案は、表面
に、複数箇所にわたり、粘・接着剤を付着させると共
に、切れ込みを設けてなる発泡ポリウレタン製のマット
であって、かつ、前記粘・接着剤として、水に不溶性又
は非分散性であって、ホットメルト型のものを用いるこ
とを特徴とする播種育苗用マットを提供するものであ
る。
に、複数箇所にわたり、粘・接着剤を付着させると共
に、切れ込みを設けてなる発泡ポリウレタン製のマット
であって、かつ、前記粘・接着剤として、水に不溶性又
は非分散性であって、ホットメルト型のものを用いるこ
とを特徴とする播種育苗用マットを提供するものであ
る。
【0006】以下、本考案を図面により説明する。図1
は、本考案の播種育苗用マットの一態様を示す説明図で
ある。図中、符号1は粘・接着剤であり、符号2は切れ
込みである。ここで播種育苗用マットとしては、発泡ポ
リウレタン製のものが用いられる。本考案において用い
る播種育苗用マットは、発泡ポリウレタンを原料として
作られたマット状のものであって、伸縮性、吸水・保水
性を有するものである。また、この播種育苗用マットの
大きさも特に制限はなく、種子等の大きさに合わせて適
当なものを選択して用いればよい。一例を挙げると、後
述する実施例では、縦575mm×横275mm×高さ
25mmの大きさのものを用いた。
は、本考案の播種育苗用マットの一態様を示す説明図で
ある。図中、符号1は粘・接着剤であり、符号2は切れ
込みである。ここで播種育苗用マットとしては、発泡ポ
リウレタン製のものが用いられる。本考案において用い
る播種育苗用マットは、発泡ポリウレタンを原料として
作られたマット状のものであって、伸縮性、吸水・保水
性を有するものである。また、この播種育苗用マットの
大きさも特に制限はなく、種子等の大きさに合わせて適
当なものを選択して用いればよい。一例を挙げると、後
述する実施例では、縦575mm×横275mm×高さ
25mmの大きさのものを用いた。
【0007】次に、この播種育苗用マットには、生育し
た苗毎に、手が簡単に分割しうるように(生育した苗毎
のブロックとしうるように)、適当間隔毎に区画用の切
れ込み2が形成されている。例えば、前記したような縦
575mm×横275mm×高さ25mmの大きさの播
種育苗用マットの場合には、25mm毎に区画用切れ目
2を形成することにより、切り取ったときの1ブロック
の大きさが、一辺25mmの大きさの立方体状のキュー
ブを得ることができる。この切れ込み2の形成間隔は、
種子の大きさや生長後の苗の大きさ等を考慮して適宜決
定すればよい。
た苗毎に、手が簡単に分割しうるように(生育した苗毎
のブロックとしうるように)、適当間隔毎に区画用の切
れ込み2が形成されている。例えば、前記したような縦
575mm×横275mm×高さ25mmの大きさの播
種育苗用マットの場合には、25mm毎に区画用切れ目
2を形成することにより、切り取ったときの1ブロック
の大きさが、一辺25mmの大きさの立方体状のキュー
ブを得ることができる。この切れ込み2の形成間隔は、
種子の大きさや生長後の苗の大きさ等を考慮して適宜決
定すればよい。
【0008】本考案においては、粘・接着剤1は、マッ
ト表面に、複数箇所にわたり付着させられている。すな
わち、通常、上記した1ブロック(1キューブ)毎に最
低1箇所ずつ、マット表面に粘・接着剤1が付着させら
れている。図2は、1ブロック毎に1箇所(中央に)、
マット表面に粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明
図であり、図3は1ブロック毎に6箇所、マット表面に
粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図である。粘
・接着剤1の付着箇所の数は、特に制限はなく、種子の
種類や大きさ等を考慮したりして適宜決定すればよい。
なお、粘・接着剤1の付着箇所は、同一マット上、各キ
ューブ毎に同一数とするのが好ましい。また、粘・接着
剤1の付着は通常、点状とするが、必要に応じて線状な
どとしてもよい。
ト表面に、複数箇所にわたり付着させられている。すな
わち、通常、上記した1ブロック(1キューブ)毎に最
低1箇所ずつ、マット表面に粘・接着剤1が付着させら
れている。図2は、1ブロック毎に1箇所(中央に)、
マット表面に粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明
図であり、図3は1ブロック毎に6箇所、マット表面に
粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図である。粘
・接着剤1の付着箇所の数は、特に制限はなく、種子の
種類や大きさ等を考慮したりして適宜決定すればよい。
なお、粘・接着剤1の付着箇所は、同一マット上、各キ
ューブ毎に同一数とするのが好ましい。また、粘・接着
剤1の付着は通常、点状とするが、必要に応じて線状な
どとしてもよい。
【0009】本考案においては、粘・接着剤1として、
水に不溶性又は非分散性のものを用いることが必要であ
る。ここで水溶性又は水分散性のものを用いたのでは、
本考案の目的を達成することはできない。このような水
に不溶性又は非分散性の粘・接着剤としては、エラスト
マー系,合成ゴム系,ポリオレフィン系のものなどがあ
るが、本発明においてはホットメルト型のものを用い
る。このようなホットメルト型の粘・接着剤として具体
的には例えば、カネボーNSC社製の商品名:デュロタ
ック434−4008J、同:デュロタックMQ−90
7、同:デュロタックMP−930、セメダイン社製の
商品名:HM632、同:HM640、同:HM64
1、新田ゼラチン社製の商品名:HT−451、同:H
T−480、ACIジャパン社製の商品名:PS71
2、同:PS948、松村石油研究所製の商品名:モス
コメルトHM−1800、同:モスコメルトHM−31
00、同:モスコメルトHM−3200、同:モスコメ
ルトHM−3600、日本フーラー社製の商品名:モス
コメルトHM−1487、セメダイン社製の商品名:9
101、同:9121、同:9122、同:9141、
同:9161、同:9162、同:9166A、同:9
168G、同:9190、同:9191、同:9165
IW、同:9165NW、同:9263等を挙げること
ができる。
水に不溶性又は非分散性のものを用いることが必要であ
る。ここで水溶性又は水分散性のものを用いたのでは、
本考案の目的を達成することはできない。このような水
に不溶性又は非分散性の粘・接着剤としては、エラスト
マー系,合成ゴム系,ポリオレフィン系のものなどがあ
るが、本発明においてはホットメルト型のものを用い
る。このようなホットメルト型の粘・接着剤として具体
的には例えば、カネボーNSC社製の商品名:デュロタ
ック434−4008J、同:デュロタックMQ−90
7、同:デュロタックMP−930、セメダイン社製の
商品名:HM632、同:HM640、同:HM64
1、新田ゼラチン社製の商品名:HT−451、同:H
T−480、ACIジャパン社製の商品名:PS71
2、同:PS948、松村石油研究所製の商品名:モス
コメルトHM−1800、同:モスコメルトHM−31
00、同:モスコメルトHM−3200、同:モスコメ
ルトHM−3600、日本フーラー社製の商品名:モス
コメルトHM−1487、セメダイン社製の商品名:9
101、同:9121、同:9122、同:9141、
同:9161、同:9162、同:9166A、同:9
168G、同:9190、同:9191、同:9165
IW、同:9165NW、同:9263等を挙げること
ができる。
【0010】このような粘・接着剤1は、塗布により、
単にマット表面上に付着させてもよいし、或いはこれを
付着させる際に、該粘・接着剤1によってマットの表面
を一部融解させ、窪みを作らせながら付着させてもよ
い。このように粘・接着剤1は、マット表面から少なく
とも一部が露出する程度に、マット表面に食い込んでい
る。したがって、保管する場合には、剥離用シートなど
をマット表面に付着させておくことが好ましい。
単にマット表面上に付着させてもよいし、或いはこれを
付着させる際に、該粘・接着剤1によってマットの表面
を一部融解させ、窪みを作らせながら付着させてもよ
い。このように粘・接着剤1は、マット表面から少なく
とも一部が露出する程度に、マット表面に食い込んでい
る。したがって、保管する場合には、剥離用シートなど
をマット表面に付着させておくことが好ましい。
【0011】なお、粘・接着剤1を付着させた箇所1箇
所当たりの面積(粘・接着剤1点当たりの面積)は、前
記キューブ当たりの播種数又は種子の大きさ等により異
なるが、通常、1〜5mm2 の範囲とし、粘・接着剤1
の付着箇所の数は1〜9箇所の範囲とする。また、前記
キューブ当たりの粘・接着剤1の付着箇所が複数の場合
には(例えば、図3の如き場合には)、隣り合った粘・
接着剤1の間隔を2〜12mmの範囲とすることが好ま
しい。
所当たりの面積(粘・接着剤1点当たりの面積)は、前
記キューブ当たりの播種数又は種子の大きさ等により異
なるが、通常、1〜5mm2 の範囲とし、粘・接着剤1
の付着箇所の数は1〜9箇所の範囲とする。また、前記
キューブ当たりの粘・接着剤1の付着箇所が複数の場合
には(例えば、図3の如き場合には)、隣り合った粘・
接着剤1の間隔を2〜12mmの範囲とすることが好ま
しい。
【0012】以上の如き粘・接着剤1をマット表面に付
着させて、目的とする播種育苗用マットを作製するに
は、例えば粘・接着剤1を加温し、液状になったもの
を、適当な直径のノズルから噴射させ、マット表面に付
着させるか、或いはさらにマットの素材が融解する温度
まで加温した粘・接着剤1を噴射させ、マットの表面を
融解させながら付着させる。噴射ノズルを単独で、或い
は複数を同時に用いることにより、前記キューブ上に、
任意の間隔で、任意の数の粘・接着剤1を付着させるこ
とができる。なお、付着させる粘・接着剤1の量は、噴
射の圧力を変えることによって任意に変えることができ
る。
着させて、目的とする播種育苗用マットを作製するに
は、例えば粘・接着剤1を加温し、液状になったもの
を、適当な直径のノズルから噴射させ、マット表面に付
着させるか、或いはさらにマットの素材が融解する温度
まで加温した粘・接着剤1を噴射させ、マットの表面を
融解させながら付着させる。噴射ノズルを単独で、或い
は複数を同時に用いることにより、前記キューブ上に、
任意の間隔で、任意の数の粘・接着剤1を付着させるこ
とができる。なお、付着させる粘・接着剤1の量は、噴
射の圧力を変えることによって任意に変えることができ
る。
【0013】以上の如き本考案の播種育苗用マットによ
れば、例えば、その表面に種子を一様に散布した後、該
マットを傾斜させるなどの操作を行なうだけで、簡単に
粘・接着剤1を付着させた箇所のみに種子を播いた形態
のものとすることができ(すなわち、所望の箇所のみに
位置精度よく種子を播いた形態のものとすることがで
き)、野菜,花卉等の播種作業の簡便化,高精度化を図
ることが可能である。なお、本考案の播種育苗用マット
への種子の搭載は、特開平1−296909号公報に記
載した方法等によって行なうこともできる。このように
して種子を播いた後、そのまま、或いは覆土した後、散
水し、発芽に適する条件下におくと、マット内へ根が確
実に進入し、速やかに発芽する。発芽した後、区画用切
れ目2に沿って、切り取ることにより、各ブロックを分
離し、得られたブロックを1個ずつ定植板上の孔に載置
して、水耕栽培に供することができる。
れば、例えば、その表面に種子を一様に散布した後、該
マットを傾斜させるなどの操作を行なうだけで、簡単に
粘・接着剤1を付着させた箇所のみに種子を播いた形態
のものとすることができ(すなわち、所望の箇所のみに
位置精度よく種子を播いた形態のものとすることがで
き)、野菜,花卉等の播種作業の簡便化,高精度化を図
ることが可能である。なお、本考案の播種育苗用マット
への種子の搭載は、特開平1−296909号公報に記
載した方法等によって行なうこともできる。このように
して種子を播いた後、そのまま、或いは覆土した後、散
水し、発芽に適する条件下におくと、マット内へ根が確
実に進入し、速やかに発芽する。発芽した後、区画用切
れ目2に沿って、切り取ることにより、各ブロックを分
離し、得られたブロックを1個ずつ定植板上の孔に載置
して、水耕栽培に供することができる。
【0014】
【実施例】次に本考案を実施例により詳しく説明する。
【0015】実施例1 発泡ポリウレタン製のマット(縦575mm×横275
mm×高さ25mm)の表面に、図1に示すように、水
に不溶性又は非分散性の粘・接着剤1(エスダイン♯9
190、セキスイエスダイン株式会社製)を付着させる
と共に、25mm毎に切れ込み2を設けた。このように
して得られた播種育苗用マットに、サラダナの種子を一
様に散布した後、該マットを傾斜させることにより、粘
・接着剤1を付着させた箇所のみに種子を播いた形態の
ものとし、次いで、じょうろで上から散水した。散水後
に、付着箇所に残留した種子の割合は、95%であり、
種子の遊離は殆ど見られなかった。
mm×高さ25mm)の表面に、図1に示すように、水
に不溶性又は非分散性の粘・接着剤1(エスダイン♯9
190、セキスイエスダイン株式会社製)を付着させる
と共に、25mm毎に切れ込み2を設けた。このように
して得られた播種育苗用マットに、サラダナの種子を一
様に散布した後、該マットを傾斜させることにより、粘
・接着剤1を付着させた箇所のみに種子を播いた形態の
ものとし、次いで、じょうろで上から散水した。散水後
に、付着箇所に残留した種子の割合は、95%であり、
種子の遊離は殆ど見られなかった。
【0016】比較例1 粘・接着剤1として、水溶性又は水分散性のもの(東亜
合成化学工業株式会社製,商品名:アロンタックS−4
501,アクリル酸エステル系粘着剤)を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして行なった。この場合には、
散水したときの圧力で、かなりの数の種子が付着箇所か
ら離脱してしまい、散水後に、付着箇所に残留した種子
の割合は、13%であった。
合成化学工業株式会社製,商品名:アロンタックS−4
501,アクリル酸エステル系粘着剤)を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして行なった。この場合には、
散水したときの圧力で、かなりの数の種子が付着箇所か
ら離脱してしまい、散水後に、付着箇所に残留した種子
の割合は、13%であった。
【0017】実施例2 実施例1で作製した播種育苗用マットに、サラダナの種
子を付着させ、発芽機(20±2℃,2日間,暗処理)
内で発芽させたところ、95%という高い割合の発芽率
を示した。同様にホウレンソウ及びレタスの種子につい
ても実施したところ、同様に95%という高い割合の発
芽率を示した。一方、市販の発泡ウレタン製マットに、
サラダナ,ホウレンソウ及びレタスの種子を直接手播き
した場合(粘・接着剤を用いない場合)の発芽率は、い
ずれも95%以上であった。この結果からは、本考案の
播種育苗用マットを用いた場合にも、直接手播きした場
合と何ら変わらない発芽率が得られることが示され、本
考案で用いる粘・接着剤が、何ら発芽の障害となってい
ないことが確認された。
子を付着させ、発芽機(20±2℃,2日間,暗処理)
内で発芽させたところ、95%という高い割合の発芽率
を示した。同様にホウレンソウ及びレタスの種子につい
ても実施したところ、同様に95%という高い割合の発
芽率を示した。一方、市販の発泡ウレタン製マットに、
サラダナ,ホウレンソウ及びレタスの種子を直接手播き
した場合(粘・接着剤を用いない場合)の発芽率は、い
ずれも95%以上であった。この結果からは、本考案の
播種育苗用マットを用いた場合にも、直接手播きした場
合と何ら変わらない発芽率が得られることが示され、本
考案で用いる粘・接着剤が、何ら発芽の障害となってい
ないことが確認された。
【0018】実施例3 実施例1で作製した播種育苗用マットに、図2に示すよ
うに、縦横25mmのピッチでサラダナの種子を付着さ
せ、粘・接着剤1を付着させた箇所(100箇所)のみ
にサラダナの種子を播いた形態のものとするまでの時間
(播種操作終了までの時間)を2回計測したところ、そ
れぞれ15秒間と17秒間であった。
うに、縦横25mmのピッチでサラダナの種子を付着さ
せ、粘・接着剤1を付着させた箇所(100箇所)のみ
にサラダナの種子を播いた形態のものとするまでの時間
(播種操作終了までの時間)を2回計測したところ、そ
れぞれ15秒間と17秒間であった。
【0019】比較例2 粘・接着剤として、水溶性又は水分散性のもの(東亜合
成化学工業株式会社製,商品名:アロンタックS−45
01,アクリル酸エステル系粘着剤)を用いた市販の播
種シートに、縦横25mmのピッチでサラダナの種子を
播種し、これを市販の播種用ウレタンマットに設置した
場合の播種操作終了までの時間(サラダナの種子100
粒を播種するのに要した時間)を2回計測したところ、
それぞれ35秒間と40秒間であった。
成化学工業株式会社製,商品名:アロンタックS−45
01,アクリル酸エステル系粘着剤)を用いた市販の播
種シートに、縦横25mmのピッチでサラダナの種子を
播種し、これを市販の播種用ウレタンマットに設置した
場合の播種操作終了までの時間(サラダナの種子100
粒を播種するのに要した時間)を2回計測したところ、
それぞれ35秒間と40秒間であった。
【0020】比較例3 市販の播種用ウレタンマットに、直接サラダナの種子1
00粒をほぼ縦横25mmのピッチとなるように播種し
た場合の播種操作終了までの時間を2回計測したとこ
ろ、それぞれ5分間と6分間であった。
00粒をほぼ縦横25mmのピッチとなるように播種し
た場合の播種操作終了までの時間を2回計測したとこ
ろ、それぞれ5分間と6分間であった。
【0021】実施例4 実施例1で作製した播種育苗用マットに、ホウレンソウ
の種子を付着させ、発芽機(20±2℃,2日間,暗処
理)内で発芽させ、根がマットを貫通した種子の割合
(発芽終了後の苗に対する、マットを根が貫通した苗の
割合)を調べた。2回繰り返した結果は、それぞれ88
%と92%であった。なお、発芽機から取り出した後
は、湛水型栽培ベッドにて育苗した。
の種子を付着させ、発芽機(20±2℃,2日間,暗処
理)内で発芽させ、根がマットを貫通した種子の割合
(発芽終了後の苗に対する、マットを根が貫通した苗の
割合)を調べた。2回繰り返した結果は、それぞれ88
%と92%であった。なお、発芽機から取り出した後
は、湛水型栽培ベッドにて育苗した。
【0022】比較例4 市販の播種用ウレタンマットを用いたこと以外は、実施
例4と同様にして行なったところ、根がマットを貫通し
た種子の割合(発芽終了後の苗に対する、マットを根が
貫通した苗の割合)は、3%,4%と著しく低いもので
あった。
例4と同様にして行なったところ、根がマットを貫通し
た種子の割合(発芽終了後の苗に対する、マットを根が
貫通した苗の割合)は、3%,4%と著しく低いもので
あった。
【0023】
【考案の効果】本考案の播種育苗用マットによれば、野
菜,花卉等の播種作業の簡便化を図ることができ、一度
に多数の種子を目的とする位置へ一工程で播種すること
ができる。しかも本考案の播種育苗用マットによれば、
種子を直接マットに付着させているため、種子を表面に
保持し、加圧が適当でなくとも、マット内への根の進入
をより確実にすることができる。
菜,花卉等の播種作業の簡便化を図ることができ、一度
に多数の種子を目的とする位置へ一工程で播種すること
ができる。しかも本考案の播種育苗用マットによれば、
種子を直接マットに付着させているため、種子を表面に
保持し、加圧が適当でなくとも、マット内への根の進入
をより確実にすることができる。
【図1】図1は、本考案の播種育苗用マットの一態様を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図2】図2は、1ブロック毎に1箇所(中央に)、マ
ット表面に粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図
である。
ット表面に粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図
である。
【図3】図3は、1ブロック毎に6箇所、マット表面に
粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図である。
粘・接着剤1を付着させた様子を示す説明図である。
1 粘・接着剤 2 切れ込み
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に、複数箇所にわたり、粘・接着剤
を付着させると共に、切れ込みを設けてなる発泡ポリウ
レタン製のマットであって、かつ、前記粘・接着剤とし
て、水に不溶性又は非分散性であって、ホットメルト型
のものを用いることを特徴とする播種育苗用マット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992025370U JP2553778Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 播種育苗用マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992025370U JP2553778Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 播種育苗用マット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0576207U JPH0576207U (ja) | 1993-10-19 |
JP2553778Y2 true JP2553778Y2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12163952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992025370U Expired - Lifetime JP2553778Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 播種育苗用マット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2553778Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3372919B2 (ja) * | 1999-12-27 | 2003-02-04 | 山口県 | 種子マット及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0761204B2 (ja) * | 1989-04-27 | 1995-07-05 | 菅原工業株式会社 | 播種育苗用粘着シートおよび播種育苗方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP1992025370U patent/JP2553778Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0576207U (ja) | 1993-10-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970603 |