JP2553713Y2 - 偏向ヨーク用コア - Google Patents

偏向ヨーク用コア

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JP2553713Y2
JP2553713Y2 JP1369191U JP1369191U JP2553713Y2 JP 2553713 Y2 JP2553713 Y2 JP 2553713Y2 JP 1369191 U JP1369191 U JP 1369191U JP 1369191 U JP1369191 U JP 1369191U JP 2553713 Y2 JP2553713 Y2 JP 2553713Y2
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JP
Japan
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groove
core
diameter side
shaped
deflection yoke
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Inventor
信司 大森
Original Assignee
富士電気化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、テレビジョン受像機を
はじめとする各種のCRT(陰極線管)表示装置に使用
する二分割構造の偏向ヨーク用コアに関するものであ
る。更に詳しく述べると、分割溝先端縁による分割線を
コアに対して斜め方向に形成して、二分割したときに半
リング状コア同士のコア合わせを軸方向に滑らせながら
容易に行えるようにした偏向ヨーク用コアに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】偏向ヨーク用コアには様々な構造のもの
があるが、基本的にはCRTのネック部外周を包囲する
ようにラッパ状に拡がった部分を有するリング形状をな
している。そして通常、コアへのコイル類の装着を容易
化するため、中心軸に対して左右対称に二分割可能な構
造とする。そのためリング状コアの中心軸に対して対称
的な外周面及び内周面に、コア高さ方向のほぼ全体にわ
たって連続する合計4本のV型分割溝を形成している。
【0003】このような偏向ヨーク用コアは、所定形状
の金型内にバインダを含むフェライト磁性顆粒を充填
し、プレス機により加圧成形した後、焼成することによ
って製造する。そして焼成したリング状コアに機械的も
しくは熱的衝撃等を加えることにより前記V型分割溝を
利用して2個の半リング状コアに分割し、該半リング状
コアにコイル巻線を施した後、元のリング形状になるよ
うに分割面を合わせ、締着金具などで合体化してCRT
のネック部に装着する。
【0004】ここで問題となるのは、分割面での半リン
グ状コア同士の合わせ作業である。偏向ヨーク用コアに
対する高性能化の要求に伴い材料や製法が進歩して組織
が均一化し緻密化した結果、機械的もしくは熱的衝撃を
加えてリング状コアを二分割したとき、その分割面が非
常に滑らかになった。そのため半リング状コア同士を合
わせる際、互いの引っ掛かりがなく、元のリング形状に
分割面を正確に合わせて締着金具を取り付ける作業が迅
速に行い難くなるという問題が生じた。この問題を解決
できるものとして、V型分割溝の形状に工夫を施し、溝
先端位置を溝長手方向で交互に変化させた偏向ヨーク用
コアがある(実開昭63−61750号公報参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のように、V型分
割溝の溝先端位置を溝長手方向で交互に変化させておく
と、リング状コアに機械的あるいは熱的衝撃を加えたと
きに溝先端縁に沿って割れ目が入り分割されるから、溝
先端の位置がずれている分だけ分割面に微細な凹凸が生
じる。そのため半リング状コア同士の正確なコア合わせ
を容易に行うことが可能となる。
【0006】ところで製造ラインでのコア合わせにおい
て作業性を向上させるには、まず両方の半リング状コア
の分割面を適当に合わせてから相対的に軸方向(高さ方
向)に滑らせながら正確に位置を合わせるのがよい。偏
向ヨーク用コアのユーザー側にはこのような要求もあ
る。しかし上記の従来技術では分割面に微細な凹凸が存
在するため、滑らせながらコア合わせを行うことができ
ない。また無理に滑らせながらコア合わせを行おうとす
ると微細な凸部に欠けなどが発生する。
【0007】本考案の目的は、上記のような従来技術の
欠点を解消し、二分割した半リング状コアを軸方向に滑
らせながら正確に且つ容易にコア合わせを行うことがで
きるような偏向ヨーク用コアを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、ラッパ状に拡
がった部分を有するリング形状をなし、その周面の中心
軸に対して対称的な位置にV型分割溝を形成して二分割
する形式の偏向ヨーク用コアである。上記の目的を達成
するため本考案では前記V型分割溝を、コアの大口径側
と小口径側での溝先端が周方向にずれて位置し、それら
を結ぶ溝先端縁により形成される分割線がコアに対して
斜め方向に形成され、且つ溝先端開き角度(両溝壁によ
って形成される角度)が溝長手方向の中央部で小さく、
大口径側及び小口径側の端部にいくほど漸次大きくなる
形状としたものであり、この点に特徴がある。
【0009】ここでV型分割溝は、その溝壁の傾斜角度
を、一方の溝壁については大口径側から中央部にかけて
一定で中央部から小口径側に向かって漸次小さくなり、
他方の溝壁については小口径側から中央部にかけて一定
で中央部から大口径側に向かって漸次小さくなるように
設定するのが好ましい。
【0010】
【作用】リング状コアに機械的あるいは熱的衝撃を与え
ると、V型分割溝の先端縁(分割線)に沿って割れ目が
入り二分割される。分割線がコアに対して斜め方向に形
成されていると、分割面もコアに対して斜めになる。そ
のため2個の半リング状コアをコア合わせするとき、分
割面で軸方向に滑らせることは可能であるが、形状的な
制約から半リング状コア同士の滑り易さが低減する。つ
まりコア合わせ作業性が向上する。
【0011】また溝先端開き角度を溝長手方向の位置に
応じて変化させることで、プレス成形を可能としてい
る。つまり分割線が斜め方向に形成されているため、溝
断面形状が溝長手方向全体で同一であると、成形後の金
型の抜きが行えず、正確なV型分割溝を形成しえない
が、本考案では溝先端開き角度を変化させることで、こ
の点を解決している。
【0012】
【実施例】図1は本考案の一実施例を示す斜視図であ
り、図2はその内側面に形成した分割溝の拡大図であ
る。この偏向ヨーク用コア10は、CRTのネック部外
周を包囲するようにラッパ状に拡がった部分を有するリ
ング形状をなし、その内周面及び外周面の中心軸に対し
て対称的な位置に、大口径側から小口径側までコアの高
さ方向ほぼ全体にわたって延びるV型分割溝12,14
を形成し、それを利用して二分割する形式である。また
コア外周面のV型分割溝14の両側に締着金具取付け溝
16を設け、その締着金具取付け溝16を利用して分割
後の半リング状コア同士を締着合体化できるようにして
ある。
【0013】さて本考案が従来技術と顕著に相違する点
はV型分割溝の形状である。この実施例では各V型分割
溝12,14は、コアの大口径側と小口径側での溝先端
20a,20bが周方向にずれて位置し、それらを結ぶ
溝先端縁により形成される分割線20がコアに対して斜
め方向に形成されている。そして溝先端開き角度は、溝
長手方向の中央部で最も小さく、大口径側及び小口径側
の端部にいくほど大きくなるように、溝長手方向の位置
に応じて漸次変化する形状をなしている。
【0014】V型分割溝12は、溝長手方向の中央部分
(図2の符号b−bで示す位置)では、図3のBに示す
ように両溝壁とも溝傾斜角度が等しくθ1 である左右対
称な溝断面形状であり、溝先端は溝中心に位置してい
る。それに対して大口径側(図2の例えば符号a−aで
示す位置)では、一方(図2で左側)の溝壁の溝傾斜角
度はθ1 で一定であるが、他方(図2で右側)の溝壁の
溝傾斜角度はθ2 (θ2<θ1 )で漸次変化し、大口径
側端部に向かうほど前記溝傾斜角度θ2 は小さくなり、
且つ溝先端は浅くなる(図3のA参照)。小口径側では
(図2の例えば符号c−cで示す位置)、大口径側と丁
度逆の関係であり、一方(図2で左側)の溝壁の溝傾斜
角度がθ3 (θ3 <θ1 )で漸次変化し、小口径側端部
に向かうほど前記溝傾斜角度θ3 は小さくなるが、他方
(図2で右側)の溝壁の溝傾斜角度はθ1 で一定であ
る。ここでも小口径側端部に向かうほど溝先端は浅くな
る(図3のC参照)。
【0015】このようなV型分割溝12,14は、偏向
ヨーク用コアを製造する際の金型に装着するナイフエッ
ジの先端形状を、上記の溝形状に合致させるように変え
るだけで、従来同様にプレス成形できる。V型分割溝1
2,14の溝傾斜角度が溝長手方向の中央部分で両側と
も最も大きく、大口径側及び小口径側では一方の溝傾斜
角度は等しいが他方の溝傾斜角度は小さくなるように設
定しているため、フェライト磁性顆粒を成形した後の金
型の抜きもスムーズに行える。
【0016】本実施例では中心軸を対称として両側に設
けるV型分割溝は、図1に示すように、例えば中心軸か
ら見たとき同じ方向に傾いているように(半リング状コ
アとして見たときには分割面が互いに逆の方向に傾斜す
るように)形成してある。このようにした方がコア合わ
せが容易に行える。
【0017】斜め方向に延びる分割線のコアに対する角
度は特に制限はないが、やや角度がついていれば十分で
ある。極端に大きくすると、分割溝の幅が広がるし正確
な分割が困難になるから好ましくない。分割線を斜め方
向に形成したV型分割溝は、外周面と内周面の両方に設
けることが望ましいが、場合によっては一方の周面のみ
に設けてもよい。
【0018】
【考案の効果】本考案は上記のように、コアの大口径側
と小口径側での溝先端が周方向にずれて位置し、それら
を結ぶ溝先端縁により形成される分割線がコアに対して
斜め方向に形成したから、二分割した時に分割線(溝先
端縁)に沿って割れるため、分割面もコアに対して斜め
になる。そのため2個の半リング状コアをコア合わせす
るとき、分割面で軸方向に滑らせることが可能であり且
つ形状的な制約から半リング状コア同士の滑り易さが低
減し、コア合わせの作業性が向上する。
【0019】また本考案ではV型分割溝の溝先端開き角
度が溝長手方向の位置に応じて漸次変化する形状とした
から、分割線が斜め方向に形成されていても成形後の金
型の抜きをスムーズに行うことができ、正確なV型分割
溝を形成でき、従来と同様にプレス成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る偏向ヨーク用コアの一実施例を示
す斜視図。
【図2】図1の内側分割溝部分の拡大説明図。
【図3】図2のa−a,b−b,c−c部分の断面図。
【符号の説明】
10 偏向ヨーク用コア 12 V型分割溝 14 V型分割溝 16 締着金具取付け溝 20 分割線

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラッパ状に拡がった部分を有するリング
    形状をなし、その周面の中心軸に対して対称的な位置に
    V型分割溝を形成して二分割する形式の偏向ヨーク用コ
    アにおいて、前記V型分割溝は、コアの大口径側と小口
    径側での溝先端が周方向にずれて位置し、それらを結び
    溝先端縁により形成される分割線がコアに対して斜め方
    向に形成され、且つ溝先端開き角度が溝長手方向の中央
    部で小さく大口径側及び小口径側の端部にいくほど漸次
    大きくなる形状としたことを特徴とする偏向ヨーク用コ
    ア。
  2. 【請求項2】 V型分割溝の溝壁の傾斜角度を、一方の
    溝壁については大口径側から中央部にかけて一定で中央
    部から小口径側に向かって漸次小さくなり、他方の溝壁
    については小口径側から中央部にかけて一定で中央部か
    ら大口径側に向かって漸次小さくなるように設定した請
    求項1記載の偏向ヨーク用コア。
JP1369191U 1991-02-19 1991-02-19 偏向ヨーク用コア Expired - Lifetime JP2553713Y2 (ja)

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JPH04101347U JPH04101347U (ja) 1992-09-01
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