JP2553393Y2 - 義歯維持装置 - Google Patents

義歯維持装置

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JP2553393Y2
JP2553393Y2 JP8900691U JP8900691U JP2553393Y2 JP 2553393 Y2 JP2553393 Y2 JP 2553393Y2 JP 8900691 U JP8900691 U JP 8900691U JP 8900691 U JP8900691 U JP 8900691U JP 2553393 Y2 JP2553393 Y2 JP 2553393Y2
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久敏 田中
栄子 虫本
勉 飯村
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Hitachi Metals Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、磁石の吸引力を利用し
て義歯本体を支台歯に固定できるようにした義歯維持装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】義歯本体を歯根部支台に固定するにあた
って、永久磁石と軟磁性合金との間に働く磁気吸引力を
利用する試みは種々行なわれている。この種の義歯を実
用化するためには、人体に無害であることが立証されて
いるシールド部材を用いて永久磁石を完全に密封するこ
と、外部への磁束漏洩が小さいこと等が必要条件とされ
ている。この種の義歯としては、従来、特公昭56−4
4751号公報、特開昭63−281645公報に記載
されたような発明が存在する。前発明は、義歯本体の表
面に磁石をシールド部材で覆った永久磁石組立体が埋設
されるとともに、歯根部支台の表面には、シールド部材
の外形と同一、あるいはそれより大きな外径を有し磁性
体からなる吸着体が埋設されて構成され、義歯本体と歯
根部支台との装着状態、即ち、磁石と吸着体との吸着状
態において、磁気回路がシールド部材と吸着体とで構成
する磁路内に閉じ込められることにより、外部への磁気
漏洩を極減して、磁気照射による人体への種々の弊害を
減少させていた。
【0003】後の発明は、サマリウム−コバルト製等の
永久磁石の全周を鉄−ニッケル−合金製のケーシングで
覆って磁気シールド可能な永久磁石組立体を構成し、こ
れを義歯本体の表面に埋設するとともに、歯根部に強磁
性を有する対辺を埋設し、この対辺と上記永久磁石組立
体とが吸着することにより磁気回路が密閉されて、外部
への磁気漏洩が防止された。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の2つの発明では、いずれの場合も吸着する磁石組立
体と吸着体(後発明においては対辺)との吸着面はそれ
ぞれフラット面を有する形状に形成されているため、義
歯装着後、咬合力により永久磁石組立体と吸着体とに偏
過重が生じた場合、両部材の吸着面が位置ずれを起こし
て吸着面間に隙間が生じた。この隙間は、本考案者らに
よって実験を行なった結果、例え両部材の吸着面間に
0.1mmの隙間が生じても、磁気的吸引力が著しく低
下して義歯がはずれ易くなることがわかった。このよう
に、従来の義歯は、義歯と歯根部との間に隙間が発生し
易いため、咀嚼時に義歯が外れ易いという問題があっ
た。また、両部材間に隙間が発生して磁気が漏洩するこ
とにより、人体に各種影響を及ぼすことが推測された。
【0005】そこで本考案は、義歯装着時において、義
歯本体に咬合力による偏過重が作用しても義歯本体と歯
根部との間に隙間が生じることがなく、磁気吸引力の低
下を防止して、義歯の安定使用を行なうことができる義
歯を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、永久磁石をシ
ールド部材で被覆して磁気シールド可能に構成した永久
磁石組立体を義歯に設けるとともに、歯根部支台に磁性
体からなる吸着体を設け、同吸着体と永久磁石組立体と
が磁気的に吸着することにより義歯本体を歯根部支台に
固定できるようにした義歯維持装置に関し、上記目的を
達成したものである。それは、吸着し合う吸着体と永久
磁石組立体のうち一方の吸着面を凸状の曲面に形成する
とともに、他方の吸着面を前記凸状の曲面と同一曲率の
凹状曲面に形成することにより、義歯装着時において、
義歯本体と歯根部との隙間の発生を防止し、義歯の安定
使用ができる。また、シールド部材の外周面に環状の溝
を設けることにより、磁石組立体と義歯本体との離脱が
防止できる。
【0007】
【作用】本考案の義歯維持装置は、吸着し合う永久磁石
組立体と吸着体の吸着面がそれぞれ同一の曲率を有する
凹状、凸状の曲面に形成されるため、義歯装着時におい
て両部材に咬合力による偏過重が作用しても、永久磁石
組立体が吸着体上を周方向に少しだけスライドするた
め、両部材間に隙間が生じることがない。従って、シー
ルド部材と吸着体により磁気シールドされて、磁路が閉
回路を形成する。このため、周囲に漏洩する磁気洩れを
著しく減少できるとともに、磁力線が有効に利用できる
ので、弱くて小型の磁石で、より強い吸着力が得られ
る。また、歯冠の咬合過重をシールド部材に支持させる
ことによって、咀嚼圧による磁石の残留磁束密度及び保
磁力の低下が阻止され、いつまでも強力に吸着できる。
さらに、シールド部材の外周面に環状の溝を設けたの
で、永久磁石組立体が義歯本体との接合がより強力とな
り、離脱しにくく、義歯の装着感と耐用年数が向上す
る。
【0008】
【実施例】本考案の義歯維持装置の実施例を図1〜4に
より示す。本考案の人工歯1は、図1に示すように、磁
気吸引力を有する永久磁石組立体2を埋設した義歯本体
3と、歯根部支台4に根面板5を介して埋設する磁性体
からなる吸着体6とで構成され、吸着体6と永久磁石組
立体2とを接近させた時に生じる磁気吸引力によって両
者を吸着させることより、義歯本体3が歯根部支台4に
固定されるようになっている。
【0009】永久磁石組立体2は、図2(a)に示すよ
うに、例えばケース7(シールド部材)が耐食性を有す
る磁性ステンレス材(JISC2502MRP135/
60V)を用いて一端が開放された直径4.4mm、軸
方向長さ2.1mmの円筒状に形成され、ケース7の凹
部には、ケース7の内径より外径が小さい円柱状の希土
類の永久磁石、例えばネオジウム磁石8が接着剤9によ
り固定される。また、ケース7の開口側周縁部は凹状の
曲面に形成され、この周縁部内に下記のシールプレート
10(シールド部材)が嵌合されて、このシールプレー
ト10とケース7との突合わせ部が図示を省略したレー
ザ装置を用いてシーム溶接されたことにより、ネオジウ
ム磁石8は外部とは完全に遮断密封されて磁気シールド
されるようになっている。
【0010】シールプレート10は、非磁性体からなる
リング状のシールリング10aの開口部に、シールリン
グ10aの内径と同一の外径を有する耐食性の磁性ステ
ンレスからなるシール円板10bが嵌合され、両部材1
0a,10bの当接部がレーザ装置を用いてシーム溶接
されることにより、これらが同心の2重構造として構成
される。また、シールリング10aとシール円板10b
とで構成されるシールプレート10の表面は、ケース7
の開口側周縁部と同一の曲率を有する凹状の曲面に形成
され、このシールプレート10が上記に示したようにケ
ース7にシーム溶接されることにより、両部材10,7
の表面側、即ち吸着面は、凹凸のない凹状の曲面に形成
される。
【0011】このように本実施例に示した永久磁石組立
体2では、図2(a)に矢印で示した方向に着磁されて
いる磁石8の磁束は、容易に磁性体からなるシール円板
10bの表面まで達することができる。従って、本実施
例による永久磁石組立体2を図1に示したようにして歯
根部支台4に設けた吸着体6に対向させれば、従来技術
で示した永久磁石組立体と比較して、吸引力増加効果を
得ることができる。なお、本実施例におけるシールリン
グ10aは非磁性材料からなるため、ケース7の外周部
分と、シール円板10bとが磁気的に短絡されることが
防がれる。
【0012】上記永久磁石組立体を組立てる際に使用す
るレーザ装置によるシーム溶接方法を図4を用いて説明
する。図4は永久磁石組立体2をシールプレート10側
から見た上面図である。図において、20〜25,30
〜32はレーザ溶接のスポットを示す。即ち、まず適当
な直径に絞られたレーザスポットをケース7とシールリ
ング10aの突合わせ部に照射することにより、20の
部分が円錐状に溶融し、両部材7,10aが完全に接合
される。次に、NC制御等の適当な方法によりレーザス
ポットの照射位置を21に相当する位置に移動させて照
射を行なえば、21の部分が円錐状に溶融し、ケース7
とシールリング10aとの接合が行なわれる。溶融部は
一部が20の部分と重なる為、隙間のない完全な接合が
行なわれる。
【0013】以下同様にして21、22、23、・・・
とスポットを移動させつつレーザ溶接を行なえば、ケー
ス7とシールリング10aとは、完全に溶融部を介して
接合される(図ではスポットを25までしか示していな
いが、ケース7とシールリング10aの突合わせ部全周
にわたって同様にスポットを重ね合わせつつ溶融が行な
われることは言うまでもない)。シールリング10aと
シール円板10bの突合わせ部もスポットを30から3
1、32、・・・と移動させつつレーザ溶接を行なうこ
とにより完全に溶融部を介して接合が行なわれる。この
ようにすることで永久磁石は外部とは完全に遮断密封さ
れる。
【0014】また、ケース7の外周面には複数の環状の
保持溝11が設けられ、永久磁石組立体2が義歯本体3
より離脱するのが防止されるようになっている。なお、
本実施例では、ケース7とシール円板10bは耐食性を
有する磁性ステンレス材を使用したがこれに限定するも
のではなく、磁石8を磁気的にシールドできる全ての金
属、例えば鉄、コバルト、ニッケル、あるいはその合金
等を使用し、万一シールド部材から露出しても酸化され
ないものを使用しても良い。
【0015】歯根部支台4の表面の上記義歯本体3の永
久磁石組立体2対応位置には、略リング状の根面板5が
人体に無害なコンクリート部材12によって固定され
る。この根面板5の開口部には、磁性合金を使用して吸
着面が上記の永久磁石組立体2の吸着曲面と同一曲率を
有する凸状の曲面に形成された直径4.4mm、軸方向
の長さが1.0mmの円筒状の吸着体6が嵌合され、両
部材5,6の突合わせ部が溶接手段により溶接されて吸
着体6が歯根部支台4に固定される。そして、上記永久
磁石組立体2を歯根部4の吸着体6に吸着させることに
より義歯本体3が歯根部支台4に固定され、咀嚼時にお
いて永久磁石組立体2に咬合力による偏過重が作用して
も永久磁石組立体2が吸着体6上をスライド移動し、両
部材2,6の隙間の発生が防止されて義歯本体3が歯根
部支台4より外れることがない。なお、永久磁石組立体
2と吸着体6の各吸着面は、永久磁石組立体2の吸着面
を凸状の曲面に、吸着体6の吸着面を前記永久磁石組立
体2の吸着曲面と同一曲率の凹状の曲面に形成してもよ
く、両部材2,6の各吸着面幅は任意に設定することが
できる。例えば、図2(b)に示すように、吸着体6の
吸着面幅を永久磁石組立体2の吸着面幅より大きくする
ことによって、吸着する両部材2,6の吸着面端部のず
れによる磁気的切断を無くすことができる。
【0016】
【考案の効果】本考案の義歯維持装置では、永久磁石を
覆うシールド部材と吸着体との吸着面を同一曲率を有す
る凹状、凸状の局面に形成したので、義歯装着時におい
て義歯に咬合力による偏過重が作用しても義歯が吸着体
上を周方向にスライドする為、両部材間に隙間が発生し
にくく、磁束漏洩が防止される。よって、磁気吸引力の
低下が防止され、義歯の安定使用を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の義歯維持装置の実施例を示す断面図で
ある。
【図2】本考案の義歯維持装置の実施例を示す部分断面
図(a),(b)である。
【図3】本考案の義歯維持装置の組立説明図である。
【図4】本考案の義歯維持装置の永久磁石組立体の実施
例を示す下面説明図である。
【符号の説明】
1 人工歯 2 永久磁石組立体 3 義歯本体 6 吸着体 8 ネオジウム磁石 11 保持溝

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石をシールド部材で被覆して磁気
    シールド可能に構成した永久磁石組立体と、歯根部支台
    に根面板を介して埋設する磁性体からなる吸着体とから
    なる義歯維持装置であって、吸着し合う吸着体と永久磁
    石組立体のうち一方の吸着面を凸状の曲面に形成すると
    ともに、他方の吸着面を前記凸状の曲面と同一曲率の凹
    状曲面に形成したことを特徴とする義歯維持装置。
  2. 【請求項2】 シールド部材の外面に環状の溝を設けた
    請求項1記載の義歯維持装置。
  3. 【請求項3】 永久磁石組立体が、永久磁石と、永久磁
    石を収納する凹部を有する磁性材料からなるケースと、
    ケースの開口部から永久磁石が露出しないように覆うた
    めのシールプレートとを有し、該シールプレートは非磁
    性材料からなるシールリングとシールリングの内径と略
    同じ外径を有する磁性材料からなるシール円板とから構
    成され、ケースおよびシールプレートの突き合わせ部が
    シーム溶接されている請求項1または2に記載の義歯維
    持装置。
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JPH0529513U JPH0529513U (ja) 1993-04-20
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