JP3496852B2 - 義歯アタッチメント - Google Patents

義歯アタッチメント

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JP3496852B2 JP16689495A JP16689495A JP3496852B2 JP 3496852 B2 JP3496852 B2 JP 3496852B2 JP 16689495 A JP16689495 A JP 16689495A JP 16689495 A JP16689495 A JP 16689495A JP 3496852 B2 JP3496852 B2 JP 3496852B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、限られた義歯床内にお
いて必要な磁気吸引力を確保できる小型の磁気アタッチ
メントの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気吸引力を利用した義歯アタッ
チメントとしては、例えば図8〜図9に示されたものが
提案されている(特開平4−227253号公報)。上
記義歯80は、図8に示すように歯根部6に埋設した根
面板5と、この中に埋め込まれたキーパー2と対向する
ようにホウロウ質の義歯部4を設けたものである。この
義歯部4は、その下方に義歯アタッチメント8を有して
いる。
【0003】上記義歯アタッチメント8は、図9に示す
ように軸方向に着磁された円板上の永久磁石91を、耐
食性磁性材料からなる凹形ケース92に収納し、円柱上
永久磁石に対して同心的に配置された耐食性非磁性材料
シールリング95と耐食性金属シール板96とを凹形ケ
ースの内側に装着して永久磁石が露出しないようにケー
ス上部を覆い、ケース92およびシールリング95なら
びにシール円板96各部材の突合わせ部をシーム溶接し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記義歯アタ
ッチメント8は、小さな義歯床の中に埋設されキーパー
2と対面配置して使用されるものであるためにできるだ
け小型で、かつ強力な吸引力を有するものであることが
望まれていた。すなわち、図8に示す義歯アタッチメン
ト8の上端部を義歯床3の中に安定して埋設できるよう
にするため同図の右上方は舌側に膨張して出ている(膨
出部31)ために異物感を感じて使用時に不快感があ
る。また、その膨出部を少なくしようとすると義歯床に
おいて、該義歯床が薄くなって義歯アタッチメントの上
端部である金属の鋭角部から破損し易すいたに加工上お
よび使用上の問題があり、解決が求められていた。例え
ば、0.1〜0.5mm程度の小さい寸法での小型化は
義歯の施工上、使用上においても大いに役立つことにな
るのであった。
【0005】この解決方法として、特開平6−1699
36号公報又は特開平6−169936号公報において
は永久磁石とケースとシール板とからなる磁石組立体の
直径と厚みの寸法を減少させることにより小型化できる
ことを開示している。すなわち、臼歯部の場合として根
面部材と対合歯との垂直的な空隙と平行的な空隙(歯径
部の最小距離)に注目して最適設計により前記磁石組立
体および永久磁石の直径と厚みを定めている。しかしな
がら上記開示は臼歯部を例にして小型化の方法として直
径と厚みの寸法を最適化したものであるため、臼歯に限
らず歯の種類と歯の大きさに対して十分とは言いがた
い。本発明は、義歯床内に義歯アタッチメントが埋設さ
れる状態を研究し、かつ義歯アタッチメントに求められ
ている吸引力発生のための磁気回路と磁束漏洩について
研究した結果、義歯アタッチメントの形状を変えても必
要な磁気吸引力を確保しつつ義歯の加工性、使用の快適
性を有する小型の磁気アタッチメントを提供することが
できることを見出したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、図8に例示し
た義歯床内に埋設した義歯アタッチメントにおいてキー
パーと対面しない上端部(肩部という。)が義歯床内の
埋設するにあたって寸法上の問題となっていることに着
目した。この肩部を削除することによる磁気回路上の磁
束密度への影響を検討したした結果、磁気吸引力を維持
できることを見出して本発明に至った。
【0007】本発明は、歯根部に設けた耐蝕性軟磁性材
料からなるキーパーと対向するように義歯床に埋設さ
れ、上記キーパーに対して磁気吸引力により吸着する義
歯アタッチメントにおいて、当該義歯アタッチメント
は、上下方向にN−S極が伸びる円柱状の磁石体と、磁
石体を収納する耐蝕性軟磁性材料からなる逆凹部を有す
るヨークと、ヨーク逆凹部の開口部から前記磁石体が露
出しないように覆うための耐蝕性磁性材料からなるシー
ルド板およびシールドリングとからなり、かつ逆凹部を
有するヨークは、上記キーパーと対面しない上端部(肩
部)に、外方向に下降する傾斜面を有する義歯アタッチ
メントである。
【0008】本発明において使用する磁石は、小さくて
強い磁束の得られる磁石であり、Sm−Co系、Nd−
Fe−B系をはじめとする希土類磁石がよい。その形状
は円柱状からなり上下方向にN−S極又はS−N極が伸
びている。磁石の着磁は、一般には義歯アタッチメント
を組立てたあとで行うが、先に着磁してから組立てても
よい。さらに、磁石は多極着磁したものでもよい。
【0009】磁石を収納する耐食性軟磁性材料からなる
逆凹部を有するヨークは、口腔内での使用上問題を発生
させないよう必要な耐食性を有し、かつ磁石からの磁束
を伝える磁気回路を形成するために優れた磁気特性を有
するとともに一定の厚さが必要である。したがって、1
8Cr系ステンレス鋼、18Cr−2Mo系ステンレス
鋼などの耐食性軟磁性材料が好ましい。その材料の厚さ
は0.2〜0.8mmであり、好ましくは0.3〜0.
6mmである。また、逆凹部を有するヨークの側面、上
面の部位の厚さは同じでも異なってもよい。磁石からの
磁束を伝える磁気回路を形成して磁束を漏洩しなければ
良いのである。
【0010】そして、逆凹部を有するヨークの形状とし
て、ヨーク肩部は外方向に下降する傾斜面を有する。ヨ
ーク肩部の傾斜面は直線的な平面状でも丸みをもった曲
面状(R形状という。)でもよい。また、ヨーク肩部の
傾斜面は必要に応じて全周でなくてもよい。こうして、
ヨーク肩部の高さを縮小することができ、小型で装着し
易い義歯アタッチメントを構成することができる。な
お、磁石からの磁束がヨークから漏洩することなくキー
パーに伝わるように肩部の厚さは肩部より下方部のヨー
クと同等の厚さが好ましい。
【0011】磁石体を収納するヨーク逆凹部の開口部か
ら前記磁石体が露出しないように覆うための耐蝕性磁性
材料からなるシールド板は、ヨークと同一の耐食性軟磁
性材料からなる。このシールド板はヨークに比べて薄く
することが好ましい。薄くすることにより磁石体の高さ
をより大きくすることができ、より大きな吸引力を発生
させるからである。また、シールド板を薄くしても磁気
回路上の問題もなく、吸引力を維持できる。
【0012】次に、磁石体を収納するヨーク逆凹部の開
口部から前記磁石体が露出しないように覆うための耐蝕
性磁性材料からなるシールドリングは非磁性材料とする
ことにより、ヨークとシールド板との間の磁気回路の形
成を遮断することである。この遮断により磁石上面→ヨ
ーク上面→ヨーク側面→キーパー→シールド板→磁石下
面の磁気回路が形成されて、義歯アタッチメントとキー
パーとの間に強力な吸引力が作用することとなる。耐食
性を有する非磁性材料として代表的なステンレス鋼SU
S316Lなどが使用できる。
【0013】以上の構成部材からなる義歯アタッチメン
トの製造方法は、肩部に傾斜面を有する逆凹状のヨーク
の開口部を上にして、すなわち側面から径が減少してい
る小底部径を有する断面凹状のケースに磁石体をいれ、
シールド板とシールドリングの2種の部品でもって蓋を
して、これらの部品の突合せ部をレーザー溶接して密閉
構造とした義歯アタッチメントとする。
【0014】本発明においては、さらに小型化するため
に傾斜面からなる肩部を有するヨークに加えて該ヨーク
に収納される磁石体についても該ヨークに密着して収納
されるように磁石の肩部に傾斜面を有する義歯アタッチ
メントは好ましい。
【0015】また、義歯床に埋設した義歯アタッチメン
トが使用中に脱落しないようにヨークの外周側面に周溝
を有することが好ましい。周溝は、円周方向の全周にわ
たっても設けてもよいし、一部または複数の部位に設け
てもよい。その周溝の深さは義歯アタッチメントの脱落
を防ぐとともに磁束の乱れによる吸引力を低下させない
ようするためには0.1〜0.2mm程度が好ましい。
【0016】
【作用および効果】本発明の義歯アタッチメントにおい
ては、強い磁気吸引力を維持しながら、ヨーク肩部に外
方向に下降する傾斜面を設けることにより義歯床内に埋
設した場合に、義歯アタッチメントの上端部が縮小した
形状のために義歯の加工性が向上し、また膨出部を縮小
ないし無くすることができ使用上の快適性が向上する。
また、ヨークの外周に溝を設けることにより義歯アタッ
チメントが義歯床から脱落することを防止でき、長く使
用することができる。さらに、肩部に傾斜面を設けるこ
とにより磁束の流れが改善されて吸引力が向上する。
【0017】
【実施例】以下、従来例の義歯アタッチメントの直径と
高さを同じ寸法にして本発明におけるヨーク肩部の形状
を変えたものについての実施例に従い詳細に説明する。 実施例1.図1は、本発明においてヨーク肩部のみ傾斜
面を有する一例を示す図である。最大エネルギー積BH
max=35MGOeのNd−Fe−B磁石11を直径
3.0mm、高さ0.8mmに加工し、上部にN極、下
部にS極となるように着磁した。この磁石11を、飽和
磁束密度Bs=1.6T(テスラ)の18Crステンレ
ス鋼からなり外径4.0mm、内径3.1mm、高さ
1.5mmの逆凹部からなるヨークにおいて傾斜面を有
する肩部の上面側の外径は3.32mm、外方向に下降
する傾斜面の角度は45°の傾斜角としたヨーク12に
挿入した。なお、ヨーク12の外径と肩部の上面側の外
径とは同心円である。その後、透磁率μ=1.02のS
US316Lステンレス鋼からなる外径3.1mm、内
径2.6mm、高さ0.2mmのシールドリング13と
上記ヨーク12と同材質からなる直径2.6mm、高さ
0.2mmのシールド板14を嵌合させて蓋をする。こ
の蓋とヨーク12の突合部と上記シールドリング13お
よびシールド板14との嵌合部をレーザーで溶接する。
この溶接部をビード取り研磨を行なう。上記ヨーク12
と同材質からなる直径4.0mm、高さ0.8mmのキ
ーパー5を作製し、上記の作製した義歯アタッチメント
に吸着させて、これを垂直に引き離す力(吸引力)を測
定した結果、675gfの吸引力を得た。
【0018】実施例2.図2は、本発明においてヨーク
および磁石のそれぞれの肩部に傾斜面を有する一例を示
す図である。本例における磁石21、ヨーク22、シー
ルドリング23およびシールド板24の材質は実施例1
と同材質を使用した。また、磁石21の着磁方向もも実
施例1と同一である。磁石21は、直径3.0mm、高
さ0.8mmの磁石から上面の直径を2.0mmとして
下降する傾斜角45°でもって研削加工により削除した
形状を有する。加工前後の直径の中心は同一である。ヨ
ーク22は、外径4.0mm、内径3.1mm、高さ
1.5mmの逆凹部からなるヨークにおいて傾斜面を有
する肩部の上面側の外径は2.4mm、外方向に下降す
る傾斜面の角度は60°の傾斜角からなる形状に作製し
た。なお、ヨーク22の外径と肩部の上面側の外径とは
同心円である。このヨーク22に上記の磁石21を挿入
した。その後、実施例1と同様にシールドリング23と
シールド板24とを嵌合させ、ヨーク22に突合せた
後、嵌合部および突合部をレーザー溶接し、次いでビー
ド取り研磨を行なった。実施例1と同一条件にて測定し
た結果、684gfの吸引力が得られた。
【0019】実施例3.図3は、本発明においてヨーク
および磁石のそれぞれの肩部に傾斜面を有する一例を示
す図である。本例における磁石31、ヨーク32、シー
ルドリング33およびシールド板34の材質は実施例1
と同材質を使用した。また、磁石31の着磁方向もも実
施例1と同一である。磁石31は、直径3.0mm、高
さ0.8mmの磁石から上面の直径を2.2mmとして
下降する傾斜角60°でもって研削加工により削除した
形状を有する。加工前後の直径の中心は同一である。ヨ
ーク32は、外径4.0mm、内径3.1mm、高さ
1.5mmの逆凹部からなるヨークにおいて傾斜面を有
する肩部の上面側の外径は2.78mm、外方向に下降
する傾斜面の角度は60°の傾斜角からなる形状に作製
した。なお、ヨーク32の外径と肩部の上面側の外径と
は同心円である。このヨーク32に上記の磁石31を挿
入した。その後、実施例1と同様にシールドリング33
とシールド板34とを嵌合させ、ヨーク32に突合せた
後、嵌合部および突合部をレーザー溶接し、次いでビー
ド取り研磨を行なった。実施例1と同一条件にて測定し
た結果、680gfの吸引力が得られた。
【0020】実施例4.図4は、本発明においてヨーク
および磁石のそれぞれの肩部に傾斜面を有し、かつ義歯
床からの脱落防止のためにヨークの外周面にV溝をつけ
た一例である。本例における磁石41、ヨーク42、シ
ールドリング43およびシールド板44の材質は実施例
1と同材質を使用した。また、磁石41の着磁方向もも
実施例1と同一である。磁石41は、直径3.0mm、
高さ0.8mmの磁石から上面の直径を2.0mmとし
て下降する傾斜角45°でもって研削加工により削除し
た形状を有する。加工前後の直径の中心は同一である。
ヨーク42は、外径4.0mm、内径3.1mm、高さ
1.5mmの逆凹部からなるヨークにおいて傾斜面を有
する肩部の上面側の内径は2.4mm、外方向に下降す
る傾斜面の角度は60°の傾斜角からなる形状に作製し
た。なお、ヨーク42の外径と肩部の上面側の外径とは
同心円である。さらに、キーパーと当接する開口部側で
あるヨークの下端部から0.35mmのヨーク外周面の
全周に幅0.2mm、深さ0.1mmの溝46の加工を
行なった。次いで、このヨーク42に上記の磁石41を
挿入した。その後、実施例2と同様にシールドリング4
3とシールド板44とを嵌合させ、ヨーク42に突合せ
た後、嵌合部および突合部をレーザー溶接し、次いでビ
ード取り研磨を行なった。実施例1と同一条件にて測定
した結果、674gfの吸引力が得られた。
【0021】実施例5.図5は、本発明においてヨーク
および磁石のそれぞれの肩部に傾斜面を有し、かつ義歯
床からの脱落防止のためにヨークの外周面に凹溝をつけ
た一例である。本例における磁石51、ヨーク52、シ
ールドリング53およびシールド板54の材質は実施例
1と同材質を使用した。また、磁石51の着磁方向もも
実施例1と同一である。磁石51は、直径3.0mm、
高さ0.8mmの磁石から上面の直径を2.32mmと
して下降する傾斜角45°でもって研削加工により同心
円上に削除した形状を有する。ヨーク52は、外径4.
0mm、内径3.1mm、高さ1.5mmの逆凹部から
なるヨークにおいて傾斜面を有する肩部の上面側の外径
は3.32mm、外方向に下降する傾斜面の角度は45
°の傾斜角からなる形状に作製した。なお、ヨーク52
の外径と肩部の上面側の外径とは同心円である。さら
に、キーパーと当接する開口部側であるヨークの下端部
から0.35mmの位置にヨーク外周面の全周に幅0.
15mm、深さ0.15mmの溝56の加工を行なっ
た。次いで、このヨーク52に上記の磁石51を挿入し
た。その後、実施例3と同様にシールドリング53とシ
ールド板54とを嵌合させ、ヨーク52に突合せた後、
嵌合部および突合部をレーザー溶接し、次いでビード取
り研磨を行なった。実施例1と同一条件にて測定した結
果、684gfの吸引力が得られた。
【0022】従来例.次に、以上の本発明例に対して肩
部の形状を変えてない従来例について説明する。図6
は、本発明の実施例1においてヨーク肩部の傾斜面を有
しない例を示す図である。最大エネルギー積BHmax
=35MGOeのNd−Fe−B磁石61を直径3.0
mm、高さ0.8mmに加工し、上部にN極、下部にS
極となるように着磁した。この磁石61を、飽和磁束密
度Bs=1.6T(テスラ)の18Crステンレス鋼か
らなり外径4.0mm、内径3.1mm、高さ1.5m
mの逆凹部からなるヨーク62に挿入した。その後、透
磁率μ=1.02のSUS316Lステンレス鋼からな
る外径3.1mm、内径2.6mm、高さ0.2mmの
シールドリング63と上記ヨークと同材質からなる直径
2.6mm、高さ0.2mmのシールド板64を嵌合さ
せて蓋をする。この蓋とヨーク62の突合部と上記シー
ルドリング63およびシールド板64との嵌合部をレー
ザーで溶接する。この溶接部をビード取り研磨を行な
う。上記ヨークと同材質からなる直径4.0mm、高さ
0.8mmのキーパーを作製し、上記の作製した義歯ア
タッチメントに吸着させて、これを垂直に引き離す力
(吸引力)を測定した結果、673gfの吸引力を得
た。
【0023】ここで、本発明による小型化の優位性につ
いて図7(A)、(B)を用いて説明する。図7(A)
は、前記従来例に示した義歯アタッチメント8を用いた
場合を示し、他方の図7(B)は本発明の義歯アタッチ
メント1を用いた場合を示している。なお、図中の符号
は、図8と同様である。はじめに、図7(A)に示すよ
うに、従来例の義歯アタッチメントを用いた場合には、
義歯床の形状が大きい。すなわち、同図に示す基準面下
(キーパー2の下端面)から義歯アタッチメント8の上
端面、さらに上部までの義歯床3の厚みが大きい。その
ため、義歯部4の下部において、上記義歯アタッチメン
ト8を内包する義歯床3は必然的に大きく作製せざるを
えない。
【0024】こうして、同頭の右上方に示すごとく、義
歯床4の肩の部分は膨出部31とせざるをえない。この
膨出部31は、舌の方に出っ張るため、口内に異物感が
生ずる。そこで、異物感をなくするために、同図に点線
311で示す位置まで膨出部31を削除すると義歯アタ
ッチメント8の上端部における鋭角部により義歯床を構
成するレジン部が薄くなって義歯アタッチメントの加工
上の問題が発生する。また、使用中における破損が発生
する。そのため、上記膨出部31を認めざるをえない。
【0024】また、義歯部4の右下部は上記義歯アタッ
チメント8接触を避けるために、この部分を切除して弧
状凹部41とする必要がある。そのために、義歯部4の
人工歯の厚みが一部分小さくなってしまう。上記の厚み
を大きくとるには、義歯部4の右下部は、同図に点線で
しめしたように緩やかな曲線部411の状態に形成した
い。
【0025】これに対して、本発明の義歯アタッチメン
トは前記のごとく小型である。すなわち、図7(B)に
示すように義歯アタッチメント1を埋設させる義歯床4
の外形状を小さくすることができる。したがって、義歯
床の肩部分は同図に実践301で示すように滑らかに作
製でき、上記従来例のような膨出部31による口内の異
物感も生ずることはない。また、本発明によれば、図7
(B)に示すように義歯アタッチメント1が小型である
ため、義歯部4の右下部を、上記従来例(図7(A))
に示した弧状凹部41のように切除する必要もない。そ
のため、義歯部4の右下部は緩やかな曲線部401の形
状にしておくことができ、義歯部4の厚みを大きくとる
ことができる。このように、本発明によれば、義歯の加
工が容易であり、口内における異物感もなく快適に使用
できる。また、使用中における破損もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヨーク肩部に傾斜面を有する実施例を
示す説明図。
【図2】本発明のヨーク肩部および磁石に傾斜面(傾斜
角45°)を有する実施例を示す説明図。
【図3】本発明のヨーク肩部および磁石に傾斜面(傾斜
角60°)を有する実施例を示す説明図。
【図4】本発明のヨーク肩部および磁石に傾斜面(傾斜
角45°)を有し、かつヨーク外周にV溝を有する実施
例を示す説明図。
【図5】本発明のヨーク肩部および磁石に傾斜面(傾斜
角45°)を有し、かつヨーク外周に凹溝を有する実施
例を示す説明図。
【図6】従来例を示す説明図。
【図7】従来(A)と本発明(B)の差異を示す説明
図。
【図8】従来例における義歯の説明図。
【図9】従来例における義歯アタッメントのの説明図。
【符号の説明】
1,8・・・・・・義歯アタッチメント 2・・・・・・・・キーパー 3・・・・・・・・義歯床 31・・・・・・・膨出部 4・・・・・・・・義歯部 5・・・・・・・・根面板 6・・・・・・・・歯根部 91・・・・・・・永久磁石 92・・・・・・・凹形ケース 95・・・・・・・シールドリング 96・・・・・・・シール円板 11,21,31,41,51,61・・・・・磁石 12,22,32,42,52,62・・・・・ヨーク 13,23,33,43,53,63・・・・・シール
ドリング 14,24,34,44,54,64・・・・・シール
ド板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61C 13/235 A61C 8/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯根部に設けた耐蝕性磁性材料からなる
    キーパーと対向するように義歯床に埋設され、上記キー
    パーに対して磁気吸引力により吸着する義歯アタッチメ
    ントにおいて、 当該義歯アタッチメントは、上下方向にN−S極が伸び
    る円柱状の磁石体と、磁石体を収納する耐蝕性軟磁性材
    料からなる逆凹部を有するヨークと、ヨーク逆凹部の開
    口部から前記磁石体が露出しないように覆うための耐蝕
    性磁性材料からなるシールド板およびシールドリングと
    からなり、 かつ逆凹部を有するヨークは、上記キーパーと対面しな
    い上端部に、外方向に下降する傾斜面を有することを特
    徴とする義歯アタッチメント。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記磁石体は、上記
    キーパーと対面しない上端部に、外方向に下降する傾斜
    面を有することを特徴とする義歯アタッチメント。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記キーパー
    と対面しない上端部に、外方向に下降する傾斜面を有す
    る逆凹部を有するヨークの傾斜部の厚さは、非傾斜部の
    厚さに対して同一又は厚いことを特徴とする義歯アタッ
    チメント。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項におい
    て、上記ヨークの外周部の一部又は全周に溝を有するこ
    とを特徴とする義歯アタッチメント。
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