JP2553211Y2 - 耐火性免震アイソレータ - Google Patents

耐火性免震アイソレータ

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JP2553211Y2
JP2553211Y2 JP1990061409U JP6140990U JP2553211Y2 JP 2553211 Y2 JP2553211 Y2 JP 2553211Y2 JP 1990061409 U JP1990061409 U JP 1990061409U JP 6140990 U JP6140990 U JP 6140990U JP 2553211 Y2 JP2553211 Y2 JP 2553211Y2
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仁 西沢
一弥 清水
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昭和電線電纜株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は重量建築物を支承して地震から保護する耐火
性免震アイソレータに関し、特に地震の水平方向の大幅
な変位及びそれに伴う垂直方向の変位に広範囲に追従可
能な耐火性免震アイソレータに係る。
[従来の技術及び考案が解決すべき課題] 従来から地震から重量建築物を保護するために建物と
基礎との間に挿入される支承体として免震アイソレータ
がある。免震アイソレータは水平方向にばね作用を有
し、建築物に伝達される地震エネルギーを減少させ、建
築物が地震動を受けた時、揺れがゆっくりした周期で伝
達されるようにして建築物の倒壊を防止している。免震
アイソレータは第8図に示す用に、ゴム層1と鋼板等の
金属板2を相互に層状に多数積層して支承体3を形成
し、この支承体3を挟持する上下部金具4がゴムと一体
となるよう加硫接着もしくはボルト接合され、上部金具
4は建築物に、下部金具4は基礎固定用のプレートにボ
ルト5で接合されるようになっている。
このような免震アイソレータは、採用建築物に対して
十分な載荷能力を有し、地震時の地動と建築物との相対
変化に充分追髄しうる水平方向に変形性能を有するのみ
でなく、地震終息後も充分復元力を有し、耐久性に優れ
たものでなければ適用不可能である。耐久性において
は、耐薬品性、耐候性や防蟻、防鼠処理が施される。ま
た、これらの免震アイソレータとしては地震と共に発生
しやすい火災に対応すべく耐火性が満足されなければな
らず、そのため本願出願人に係わる特願平1−228930号
等がある。
さらに、耐火性の被覆材を支承体の側面に設けたもの
として実開昭63−190403号公報がある。この公知例にお
いては第9図に示すように、いわゆるレンガ状のセラミ
ックの圧縮成形物の環状体を積層して形成した耐火層9
を支承体3の外周に設けたものである。しかし、セラミ
ックの圧縮成形物で成形した環状の積層体は弾性を有さ
ず剛直であるため、地震発生時の支承体の水平方向のず
れに伴う垂直方向の縮みに対応できず、上部金具4との
間に隙間13を備えていなければならなかつた。この隙間
13は火災時に火のまわり込みを許し、内部の免震アイソ
レータの支承体が加熱され、燃焼されてしまうこともあ
った。このように耐火性に優れた被覆材を支承体の側面
に設けても、支承体の温度上昇あるいは燃焼を充分に防
止できないのが実情である。
本考案はこれらの欠点を解消するためになされたもの
であって、火災時等に支承体への火の回り込みを防い
で、その温度上昇及び燃焼を充分に防止して、優れた耐
火性能を有するとともに、地震時の水平方向、垂直方向
の変位に充分追従しうる耐火性免震アイソレータを提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため、本考案の耐火性免震アイソ
レータは、ゴム層と、金属板とを交互に積層した支承体
の外周にセラミックファイバ成型品を積層して成る耐火
層を設け、支承体と耐火層間の変形により生じる空隙を
埋め変位に追従する環状の高難燃性の弾性体を支承体と
耐火層間に積層して成る弾性体積層体層を介在したもの
である。
[作用] 重量建築物と基礎間に挿入される免震アイソレータ
は、鋼板等の金属板とその金属板にゴム層を加硫接着す
ることにより金属板とゴム層を交互に積層されて形成さ
れる支承体の上下に上下部金具を取着させ上下部金具を
それぞれ重量建築物と基礎に固定されて成る。この支承
体の外周にセラミックファイバから成る環状体を積層し
て耐火層を設ける。セラミックファイバから成る環状体
は荷重をかけない状態のアイソレータの垂直方向の高さ
より高くなるように、適当な締代を設けて積層され、上
部金具及び下部金具により締結され隙間を設けることな
く密に積層される。このように耐火層をセラミックファ
イバで隙間なく形成することで、かなり大きな水平変位
及びそれに伴う垂直方向の変位が生じても耐火層が破壊
されたり、隙間を生じたりすることなくセラミックファ
イバの優れた耐火性により内部の支承体を火災から守る
ことができる。
また、支承体の外周に弾性体から成る環状体の積層体
である弾性体積層体層を介してセラミックファイバの耐
火層を設けることにより、支承体の水平変位及びそれに
伴う垂直方向の大きな変位を弾性体積層体層により緩衝
し、弾性体積層体層が変形するので、耐火層の密封性が
保たれ耐火性が向上して内部の支承体を火災から守るこ
とができる。
[実施例] 本考案の耐火性免震アイソレータの好ましい一実施例
を図面を参照して説明する。
第1図において、耐火性免震アイソレータ7は、円形
のゴム層10と鋼板等の金属板20を相互に多数積層して形
成された円柱状の支承体30を備える。支承体30はそれぞ
れゴム層10と一体となるように加硫接着され円形の上下
部金具40に挟持される。円形の上下部金具40はさらにボ
ルト50によりプレート6に固定され免震アイソレータ7
を形成する。この支承体30の外周にセラミックファイバ
から成る耐火層90が設けられ、高難燃性の弾性体層8が
設けられる。
ここで耐火層90を形成するセラミックファイバは、ア
ルミナやシリカのようなセラミックを溶融して細流とし
て取り出し、ブローイングかスピニングによって繊維化
する溶融繊維化方法や、原料をコロイド液で供給し、多
数の紡糸孔から単繊維を集束しつつ引き出す前駆体繊維
化方法や、原料を細かく切断し、水と固着剤と共に攪拌
したものを吸引濾過することにより多孔質のフェルト、
ボード成形品等を成形する湿式成形方法等によって製造
され、必要とされる剛柔によりブランケット、フェル
ト、ボード等に成形されている。
本考案に用いられるセラミックファイバの成形品とし
ては、アルミナ、シリカ、酸化クロム、ジルコニア等こ
れらのブランケット、フェルト、ボード等であって、融
点1700℃以上、最高使用温度は1500℃であり、熱伝導率
は第6図に示すように1400℃で0.30Kcal/m.hr.℃のもの
等が好適である。そして、セラミックファイバ成形品の
嵩密度としては0.15〜0.35g/cm3の範囲のもが好まし
い。0.15g/cm3以下であると歪を受けた後の復元の性が
悪く、0.35g/cm3以上であると剛すぎるため、伸縮性が
悪くなってしまい、より好ましくは0.2〜0.25g/cm3であ
る。
耐火層90として嵩密度がこの範囲のセラミックファイ
バを環状に切断した環状体91を、第2図に示すように支
承体30の外周に多数積層して環状積層体92を形成して嵌
合させる。個々の環状体の厚さはアイソレータの直径等
に応じて適宜選択できる。このような厚さの環状体をア
イソレータの荷重をかけない厚さに締代を加算した厚さ
に積層し、上下金具で締結して荷重すれば、水平及び垂
直方向の変位に対しても十分追従し、しかも復元後も支
承体の外周全体に隙間を生じることなく取着させうる。
環状積層体92の有効な直径方向の巾は10mm以上、200mm
以下が好適である。
さらに、本考案においては環状積層体92と支承体30の
間に、高難燃性の発泡ウレタン層や軟質発泡ゴム層から
成る弾性体の環状体を積層して形成される弾性体積層体
層8が介在される。弾性体積層体層8は弾性に富んでい
るためかなりな変形に対応することができる。第3図に
示すように、例えば直径500mmφ高さ139.6mmの支承体30
が300mmの変位を受けた場合、環状積層体92は各環状体9
1がずれ、弾性体積層体層8が約2.4倍330mmに伸長さ
れ、支承体30と環状積層体92間の変形により生じる空隙
を埋め変位に追従する。
このような環状積層体92と弾性体積層体層8は、第4
図(a)の上面図に示すように左右に分割して形成し、
支承体30を設置する時点で現場で締結材93により支承材
30に装着させるようにしてもよい。あるいは、第4図
(b)に示すように各環状体91を2つに切断したものを
それぞれ支承体30に装着させ締結ピン95で接合して一体
とし、これを順次各環状体91について行ない積層して環
状積層体92と成すようにしてもよい。
また、環状積層体92を構成する各環状体91間に第5図
に示すように高難燃性の軟質ゴム層94を設けてもよい。
軟質ゴム層94としては難燃性を満足するもので、極めて
柔軟なものとして軟質シリコーンゴム等を用いることが
できる。
以上のような構成の耐火性免震アイソレータの耐火試
験を行った。直径700mmφの支承体にセラミックファイ
バから成る50mm幅の環状積層体を装着させ、振幅300m
m、正弦周波数2Hzの耐震的振動試験を振動数として100
回行なった後、JISA1304 3時間耐火曲線に基づき耐火
試験を行った。支承体30の表面温度を測定した結果、3
時間経過後でも90℃以下に押えられた。結果を第7図に
示す。さらに高難燃性発泡ウレタン層を10〜20mm設けた
支承体との境界面では3時間経過後でも70℃以下に押え
られた。同様の試験をゴム・アスベスト混和物を用いて
行なったところ、同じ結果を得るためには96mm巾のもの
が必要であった。
また、比較例として第9図に示すように、セラミック
の圧縮成形物による耐火層と上部金具間に間隙を有した
免震アイソレータについて上記と同様の振動を与えた
後、耐火試験を行なったところ、空間13付近のゴム層は
表面が燃焼してしまった。この結果、本考案の免震アイ
ソレータは水平方向の支承体の半径程度の変位及び垂直
変位にも充分追従し、しかも耐火性にも非常に優れたも
のであることが実証された。
以上の説明は本考案の一実施例の説明であって本考案
は上記のものに限定されない。即ち、環状積層体と弾性
体積層体層はそれぞれ1層のみでなく多層設けるように
してもよいし、交互に多層設けても良い。さらに、環状
のセラミックファイバも単層でなくロックウール等との
積層体としてもよい。またこれら積層体の最外周にセラ
ミックファイバ等から成る耐火カバーを設けてもよい。
[考案の効果] 以上の説明からも明らかなように、本考案の耐火性免
震アイソレータによれば、ゴム層と、金属板とを交互に
積層した支承体の外周にセラミックファイバ成型品を積
層して成る耐火層を設け、支承体と耐火層間の変形によ
り生じる空隙を埋め変位に追従する環状の高難燃性の弾
性体を支承体と耐火層間に積層して成る弾性体積層体層
を介在したことにより、支承体の水平変位及びそれに伴
う垂直方向の大きな変位を弾性体積層体層により緩衝
し、弾性体積層体層が変形するので、耐火層の密封性が
保たれ耐火性が向上して内部の支承体を火災から守るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の免震アイソレータの一実施例を示す
図、第2図、第3図、第4図(a)及び第4図(b)は
第1図に示す一実施例の要部を示す図、第5図は他の実
施例を示す図、第6図及び第7図は第1図に示す一実施
例を説明する図、第8図及び第9図は従来例を示す図で
ある。 7……耐火性免震アイソレータ 8……弾性体積層体層 10……ゴム層 20……金属板 30……支承体 90……耐火層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−312136(JP,A) 特開 平1−154926(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム層と、金属板とを交互に積層した支承
    体の外周にセラミックファイバ成型品を積層して成る耐
    火層を設け、前記支承体と前記耐火層間の変形により生
    じる空隙を埋め変位に追従する環状の高難燃性の弾性体
    を前記支承体と前記耐火層間に積層して成る弾性体積層
    体層を介在したことを特徴とする耐火性免震アイソレー
    タ。
JP1990061409U 1990-06-11 1990-06-11 耐火性免震アイソレータ Expired - Lifetime JP2553211Y2 (ja)

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