JP2552960B2 - 偏波保持光ファイバカプラの製造方法 - Google Patents

偏波保持光ファイバカプラの製造方法

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JP2552960B2 JP3108908A JP10890891A JP2552960B2 JP 2552960 B2 JP2552960 B2 JP 2552960B2 JP 3108908 A JP3108908 A JP 3108908A JP 10890891 A JP10890891 A JP 10890891A JP 2552960 B2 JP2552960 B2 JP 2552960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏波保持光ファイバカ
プラの製造方法に関するものであり、特に、偏波保持光
ファイバ(パンダファイバ)を利用して偏波保持光ファ
イバカプラを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光の振幅情報のみならず、位相情
報或は偏波特性をも利用し、通信のみならず、計測、制
御の分野への応用が研究されている。このために、偏波
保持光ファイバ及び斯かる偏波保持光ファイバを利用し
た偏波保持光ファイバカプラが提案されている。
【0003】一般に、偏波保持光ファイバとしては、図
1(A)に示すように、コア2の回りに形成されたクラ
ッド3内に、コア2を中心としてその両側に対称的に応
力付与部4を形成することによって構成される、所謂、
パンダファイバ(PANDAFiber)と呼ばれる光
ファイバ1が広く使用されている。前記光ファイバ1
(パンダ型偏波保持光ファイバ)においては、そのクラ
ッド3内に形成される2つ応力付与部4とコア2とを結
ぶ直線の方向と、それと直行する方向とは、共に2回回
転対称軸となっており、便宜的に、前者の方向をX方
向、後者の方向をY方向と呼び慣わされている。又、従
来、偏波保持光ファイバカプラ10は、図4に図示され
るように、このパンダ型偏波保持光ファイバ1、1を融
着延伸することにより作製され、光計測或は光ファイバ
センサとして利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の研究実験の結果によると、このようにして製造され
た偏波保持光ファイバカプラ10は、分岐比の偏波依存
性が大きいという問題があった。つまり、分岐比がX方
向(X偏波)と、Y方向(Y偏波)とで大きく異なり、
分岐比を任意に設定することが困難であり、使用上の制
約があった。
【0005】従って、本発明の目的は、パンダ型偏波保
持光ファイバを利用して、分岐比がX方向(X偏波)と
Y方向(Y偏波)とで大きく異なることがなく、従っ
て、分岐比を任意に設定することができ、光計測或は光
ファイバセンサとして有効に利用することのできる偏波
保持光ファイバカプラの製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
偏波保持光ファイバカプラの製造方法によって達成され
る。要約すれば、本発明は、パンダ型偏波保持光ファイ
バをエッチングにより応力付与部まで縮径を行ない、パ
ンダ型偏波保持光ファイバの断面形状を、パンダ型偏波
保持光ファイバの応力付与部が配置された方向の長さが
これに直交する長さより長くされた概略長円形状とな
し、次いで、該縮径されたパンダ型偏波保持光ファイバ
を融着延伸することを特徴とする偏波保持光ファイバカ
プラの製造方法である。一実施態様によれば、エッチン
グにより縮径されたパンダ型偏波保持光ファイバの断面
形状は、パンダ型偏波保持光ファイバの応力付与部が配
置された方向の長さが40〜80μm、これに直交する
長さが30〜50μmの長円形状とされる。このとき、
好ましくは、縮径前のパンダ型偏波保持光ファイバは、
コア径が4.8μm、クラッド径が125μm、応力付
与部の径が約40μm、応力付与部の包絡径が105μ
mとされる。又、縮径された各パンダ型偏波保持光ファ
イバは、その応力付与部が配置された方向が平行となる
ように配置して融着延伸される。
【0007】更に説明すると、パンダ型偏波保持光ファ
イバ1は、図1(A)に示すような構成の通常のものを
使用することができ、例えば、藤倉電線株式会社より市
販されているコア2の径(D1 )4.8μm、クラッド
3の径(D2 )125μm、応力付与部4の径(d1
約40μm、応力付与部4の包絡径(d2 )105μm
とされるパンダ型偏波保持光ファイバを好適に使用する
ことができる。
【0008】エッチング剤としては、フッ酸とフッ化ア
ンモニウム水溶液との混合溶液が好適に使用し得る。エ
ッチング条件は、所望されるパンダ型偏波保持光ファイ
バ1のエッチング量により種々に変更可能であるが、通
常、エッチング温度30〜60℃、処理時間15〜30
分とされる。このようなエッチング処理により、パンダ
型偏波保持光ファイバ1は、図1(B)に図示されるよ
うに、応力付与部4が配置された方向を長径(a)と
し、その直交方向を短径(b)とした、概略長円形状に
縮径された光ファイバ1’とされる。通常、長径(a)
は40〜80μm、短径(b)は30〜50μmであ
る。
【0009】次いで、このようにして縮径されたパンダ
型偏波保持光ファイバ1’は、図1(B)に図示される
ように、通常方法に従って、融着延伸処理され、偏波保
持光ファイバカプラ10が製造される。即ち、図1
(B)の右端の図に示す如く、製造される偏波保持光フ
ァイバカプラ10においては、概略長円形状であった光
ファイバ1’、1’のクラッド3が加熱により溶融・変
形され、互いに密に融着されたものとなる。
【0010】次に、本発明を実施例について更に詳しく
説明する。
【0011】
【実施例】実施例1 藤倉電線株式会社製のコア径4.8μm、クラッド径1
25μm、応力付与部の径約40μm、応力付与部包絡
径105μmとされるパンダ型偏波保持光ファイバ1を
使用し、温度50℃のフッ酸とフッ化アンモニウム水溶
液との混合飽和溶液に20分浸漬した。
【0012】このエッチング処理により、パンダ型偏波
保持光ファイバ1は、長径(a)が60μm、短径
(b)が40μmとされる長円形の光ファイバ1’とさ
れた。この時、光ファイバ1’においては、クラッド内
に形成されていた径約40μmの応力付与部の略2/3
がエッチングにより失われたものであった。
【0013】次いで、このようにして縮径されたパンダ
型偏波保持光ファイバ1’、1’は、図1(B)に示す
ように、各光ファイバ1’、1’の応力付与部4、4が
配置された方向、即ち、長径(a)方向が平行となるよ
うに配置して、一緒に1500℃に加熱しながら引張
り、融着延伸処理し、偏波保持光ファイバカプラ10を
製造した。
【0014】このようにして得た光ファイバカプラ10
入射偏光角度依存性、即ち直線偏光した入射光の偏光
方向(入射偏光角度)と分岐比との関係を図2に示す。
図2においては、前記のX方向に直線偏光の偏光方向が
一致する時に、入射偏光角度を0°或は180°とし、
前記のY方向に直線偏光の偏光方向が一致する時に、入
射偏光角度を90°として表記した。図5は、同じパン
ダ型偏波保持光ファイバ1を使用し、エッチング処理す
ることなく、融着延伸処理して作製した偏波保持光ファ
イバカプラ、即ち図4の右端の図に示す形状を有する偏
波保持光ファイバカプラの分岐比の入射偏光角度依存性
を示す。なお、図5においても、入射偏光角度は図2と
同じ方向で表記した。図2及び図5より、本発明に従っ
て形成された偏波保持光ファイバカプラにおける分岐比
の偏波依存性(即ち、入射偏光角度を0°〜180°の
範囲で変化させた際の分岐比の変化する幅)は5%未満
(0.5〜5%)であるのに対し、従来の方法に従って
形成された偏波保持光ファイバカプラにおける分岐比の
偏波依存性は30%程度であることが分かる。従って、
従来の方法により偏波保持光ファイバカプラを形成する
と、直線偏光の偏光方向を特定の入射偏光角度に選ぶと
きのみ、分岐比は所望の値をとり、入射偏光角度を0°
〜180°の範囲で任意の角度に選ぶ場合には、分岐比
は所望の値と大きく異なるものしか得られないことが分
かる。一方、本発明に従って偏波保持光ファイバカプラ
を形成すると、入射偏光角度を0°〜180°の範囲で
任意の角度に選び、分岐比を所定値となるように製造す
ると、0°〜180°の範囲の如何なる入射偏光角度に
おいても、分岐比を前記所定値と略等しくできているこ
とが分かる。少なくとも、前記所定値に対しても5%未
満の変化に抑えられていることが分かる。
【0015】又、表1に、実施例1にて得られた偏波保
持光ファイバカプラの特性を示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2 実施例1と同じ材料及び製造条件にて、ただエッチング
処理におけるエッチング時間を実施例1の20分より
5分に変えて偏波保持光ファイバカプラ10を製造し
た。エッチング時間を増すことにより、実施例1におい
ては長円形の光ファイバ1’の長径(a)は60μmで
あったのが、実施例2においては更に長径(a)が短く
された。それにより、実施例2の光ファイバ1’におい
ては、クラッド内に形成されていた径約40μmの応力
付与部4の残余する量は、実施例1より更に少なくなっ
た。実施例2にて得られた偏波保持光ファイバカプラに
おける分岐比の入射偏光角度依存性を図3に示す。図3
より、本発明に従って形成された実施例2の偏波保持光
ファイバカプラにおいても、分岐比の偏波依存性は5%
未満であることが分かる。更に、実施例1の偏波保持光
ファイバカプラにおいては、X方向で分岐比の極小値
を、Y方向で分岐比の極大値をそれぞれ持っているが、
実施例2の偏波保持光ファイバカプラでは、分岐比の僅
かな変動があるのみで、極大・極小は見られない。又、
本発明に従って偏波保持光ファイバカプラを形成するに
際し、エッチング処理条件を調整することにより分岐比
を自由に設定し得ることが分かる。以上、実施例1並び
に実施例2で記したように、本発明に従って偏波保持光
ファイバカプラを形成するに際し、エッチング処理条件
を調整することにより、即ち、概略長円形状に縮径され
た光ファイバ1’の長径(a)に残る応力付与部4の残
余する量を調整することにより、分岐比の偏波依存性を
5%未満に保ちつつ、且つ分岐比を任意の値に設定し得
ることが分かる。
【0018】
【発明の効果】以上の如くに構成される本発明に係る偏
波保持光ファイバカプラの製造方法は、パンダ型偏波保
持光ファイバを利用して、分岐比がX方向(X偏波)と
Y方向(Y偏波)とで大きく異なることがなく、従っ
て、分岐比を任意に設定することができ、光計測或は光
ファイバセンサとして有効に利用することのできる偏波
保持光ファイバカプラを効率よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る偏波保持光ファイバカプラの製造
方法を示す工程図である。
【図2】本発明に係る実施例1の光ファイバカプラの分
岐比の入射偏光角度依存性を示す図である。
【図3】本発明に係る実施例2の光ファイバカプラの分
岐比の入射偏光角度依存性を示す図である。
【図4】従来の偏波保持光ファイバカプラの製造方法を
説明する図である。
【図5】従来の偏波保持光ファイバカプラの分岐比の入
射偏光角度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 パンダ型偏波保持光ファイバ 2 コア 3 クラッド 4 応力付与部 10 偏波保持光ファイバカプラ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンダ型偏波保持光ファイバをエッチン
    グにより応力付与部まで縮径を行ない、パンダ型偏波保
    持光ファイバの断面形状を、パンダ型偏波保持光ファイ
    バの応力付与部が配置された方向の長さがこれに直交す
    る長さより長くされた概略長円形状となし、次いで、該
    縮径されたパンダ型偏波保持光ファイバを融着延伸する
    ことを特徴とする偏波保持光ファイバカプラの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 エッチングにより縮径されたパンダ型偏
    波保持光ファイバの断面形状は、パンダ型偏波保持光フ
    ァイバの応力付与部が配置された方向の長さが40〜8
    0μm、これに直交する長さが30〜50μmの長円形
    状である請求項1の偏波保持光ファイバカプラの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 縮径前のパンダ型偏波保持光ファイバ
    は、コア径が4.8μm、クラッド径が125μm、応
    力付与部の径が約40μm、応力付与部の包絡径が10
    5μmである請求項2の偏波保持光ファイバカプラの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 縮径された各パンダ型偏波保持光ファイ
    バは、その応力付与部が配置された方向が平行となるよ
    うに配置して融着延伸される請求項1、2又は3の偏波
    保持光ファイバカプラの製造方法。
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