JP2552524Y2 - 円筒型真空断熱容器 - Google Patents
円筒型真空断熱容器Info
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- JP2552524Y2 JP2552524Y2 JP136792U JP136792U JP2552524Y2 JP 2552524 Y2 JP2552524 Y2 JP 2552524Y2 JP 136792 U JP136792 U JP 136792U JP 136792 U JP136792 U JP 136792U JP 2552524 Y2 JP2552524 Y2 JP 2552524Y2
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- Japan
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- container
- outer container
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- insulating layer
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、魔法瓶や保温弁当等と
して使用される円筒型真空断熱容器に関する。
して使用される円筒型真空断熱容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魔法瓶や保温弁当箱等としてガラ
ス製あるいはステンレスを用いた金属製の真空断熱容器
が使用されている。
ス製あるいはステンレスを用いた金属製の真空断熱容器
が使用されている。
【0003】これらのガラス製あるいは金属製の真空断
熱容器は、外容器、内容器およびその間の空間部からな
り、その空間部を真空排気して真空断熱層としたもので
あって、断熱性に優れ、かつ長時間にわたって高真空の
状態を保持することができるが製造上、形状やデザイン
に制約がある上に、製品が重いために携帯に不便であっ
た。
熱容器は、外容器、内容器およびその間の空間部からな
り、その空間部を真空排気して真空断熱層としたもので
あって、断熱性に優れ、かつ長時間にわたって高真空の
状態を保持することができるが製造上、形状やデザイン
に制約がある上に、製品が重いために携帯に不便であっ
た。
【0004】そこでガラスや金属にかわって、成形が容
易でかつ軽量である合成樹脂を用いた真空断熱容器が提
案されている。これはガラス製あるいは金属製のものと
同様の構造であり、内外容器の間の空間部を真空排気
し、真空断熱層としたものである。この内外容器の間の
真空断熱層に面する壁面にガスバリア性を高め、真空断
熱層の高真空度を保持することを目的で、金属被膜が形
成されている。この金属被膜形成においては、通常不溶
性陽極を用いた電気メッキを施す方法が採られている。
易でかつ軽量である合成樹脂を用いた真空断熱容器が提
案されている。これはガラス製あるいは金属製のものと
同様の構造であり、内外容器の間の空間部を真空排気
し、真空断熱層としたものである。この内外容器の間の
真空断熱層に面する壁面にガスバリア性を高め、真空断
熱層の高真空度を保持することを目的で、金属被膜が形
成されている。この金属被膜形成においては、通常不溶
性陽極を用いた電気メッキを施す方法が採られている。
【0005】しかしながら、このような真空断熱容器の
中でも円筒型のものは、コンパクト性を考慮して外容器
の底部が平面形状となっているため、外容器の真空断熱
層に面する壁面、特に、これの底部の凹状湾曲面におい
て、メッキ液の攪拌が不十分となり、ガスバリア性の高
い金属被膜を形成することが困難であった。また、外容
器の底部は、内容器と外容器との間の空間部を真空排気
した後に、大気圧荷重によって座屈し易く、この座屈が
僅かであっても、金属被膜に剥離や割れが生じることが
あった。その結果として、保温性能において信頼性の高
い円筒型真空断熱容器を得ることは困難であるという欠
点があった。
中でも円筒型のものは、コンパクト性を考慮して外容器
の底部が平面形状となっているため、外容器の真空断熱
層に面する壁面、特に、これの底部の凹状湾曲面におい
て、メッキ液の攪拌が不十分となり、ガスバリア性の高
い金属被膜を形成することが困難であった。また、外容
器の底部は、内容器と外容器との間の空間部を真空排気
した後に、大気圧荷重によって座屈し易く、この座屈が
僅かであっても、金属被膜に剥離や割れが生じることが
あった。その結果として、保温性能において信頼性の高
い円筒型真空断熱容器を得ることは困難であるという欠
点があった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】よって、本考案におけ
る課題は、合成樹脂からなる外容器底部の真空断熱層に
面する凹状湾曲面にガスバリア性の高い金属被膜が形成
され易くし、かつ、外容器底部が座屈することを防止
し、保温性能において信頼性の高い円筒型真空断熱容器
を得ることにある。
る課題は、合成樹脂からなる外容器底部の真空断熱層に
面する凹状湾曲面にガスバリア性の高い金属被膜が形成
され易くし、かつ、外容器底部が座屈することを防止
し、保温性能において信頼性の高い円筒型真空断熱容器
を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、少なくと
も外容器を合成樹脂で形成し、かつ、この外容器の真空
断熱層に面する面に金属被膜を形成するとともに、この
外容器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面の湾曲半径
を3mm以上とすることで解決される。
も外容器を合成樹脂で形成し、かつ、この外容器の真空
断熱層に面する面に金属被膜を形成するとともに、この
外容器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面の湾曲半径
を3mm以上とすることで解決される。
【0008】
【作用】本考案の円筒型真空断熱容器は、少なくとも外
容器を合成樹脂で形成し、かつ、この外容器の真空断熱
層に面する面に金属被膜を形成するとともに、この外容
器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面の湾曲半径を3
mm以上としているので、外容器底部の真空断熱層に面
する凹状湾曲面においても、メッキ液の攪拌が十分行な
え、ガスバリア性の高い金属被膜を容易に形成すること
ができ、その上、外容器底部の強度が向上し、内容器と
外容器との間の空間部を真空排気した後に、外容器底部
が大気圧荷重によって座屈することを防止でき、金属被
膜に剥離や割れが生じにくくなる。
容器を合成樹脂で形成し、かつ、この外容器の真空断熱
層に面する面に金属被膜を形成するとともに、この外容
器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面の湾曲半径を3
mm以上としているので、外容器底部の真空断熱層に面
する凹状湾曲面においても、メッキ液の攪拌が十分行な
え、ガスバリア性の高い金属被膜を容易に形成すること
ができ、その上、外容器底部の強度が向上し、内容器と
外容器との間の空間部を真空排気した後に、外容器底部
が大気圧荷重によって座屈することを防止でき、金属被
膜に剥離や割れが生じにくくなる。
【0009】
【実施例】以下、本考案を詳しく説明する。図1は本考
案の円筒型真空断熱容器の一例を示した縦断面図であ
る。図1中符号1は、内容器であり、符号2は外容器で
ある。この内容器1と外容器2とは、それぞれの口部1
A、2Aで接合一体化され真空断熱層(空間部)3を隔
てて二重壁構造の容器となっている。
案の円筒型真空断熱容器の一例を示した縦断面図であ
る。図1中符号1は、内容器であり、符号2は外容器で
ある。この内容器1と外容器2とは、それぞれの口部1
A、2Aで接合一体化され真空断熱層(空間部)3を隔
てて二重壁構造の容器となっている。
【0010】内容器1は、ステンレス鋼からなり、縦方
向の断面形状が凹字状のものであり、口部1Aの外側に
は、環状に張り出す鍔部1Bが形成されている。この内
容器1の肉厚は、約0.4mm程度とされる。
向の断面形状が凹字状のものであり、口部1Aの外側に
は、環状に張り出す鍔部1Bが形成されている。この内
容器1の肉厚は、約0.4mm程度とされる。
【0011】外容器2は、ABS樹脂からなり、縦方向
の断面形状が凹字状のものであり、底部には排気用開口
部4が形成されている。この外容器2底部の真空断熱層
3に面する凹状湾曲面2Dは、湾曲半径が3mm以上、
好ましくは3mm〜20mmである。湾曲半径が3mm未満
であると、外容器2の真空断熱層3に面する壁面2E上
に金属被膜を形成する際、上記凹状湾曲面2Dにおい
て、メッキ液の攪拌が不十分となり、ガスバリア性の高
い金属被膜を形成することができず、その上、内容器1
と外容器2との間の空間部3を真空排気した後に、大気
圧荷重によって外容器2底部が座屈し易く、金属被膜に
剥離や割れが生じるという不都合がある。外容器2の肉
厚は、約2〜3mm程度とされる。
の断面形状が凹字状のものであり、底部には排気用開口
部4が形成されている。この外容器2底部の真空断熱層
3に面する凹状湾曲面2Dは、湾曲半径が3mm以上、
好ましくは3mm〜20mmである。湾曲半径が3mm未満
であると、外容器2の真空断熱層3に面する壁面2E上
に金属被膜を形成する際、上記凹状湾曲面2Dにおい
て、メッキ液の攪拌が不十分となり、ガスバリア性の高
い金属被膜を形成することができず、その上、内容器1
と外容器2との間の空間部3を真空排気した後に、大気
圧荷重によって外容器2底部が座屈し易く、金属被膜に
剥離や割れが生じるという不都合がある。外容器2の肉
厚は、約2〜3mm程度とされる。
【0012】排気用開口部4は、筒状で、内容器1と外
容器2との空間部3を真空排気するためのものである。
排気用開口部4の内面4Aには、外方に広がる段部4B
が形成されている。
容器2との空間部3を真空排気するためのものである。
排気用開口部4の内面4Aには、外方に広がる段部4B
が形成されている。
【0013】外容器2の内容器1との接合面2C上と、
真空断熱層3に面する外容器2の壁面2E上と、排気用
開口部4の内面4A上とには、金属被膜5が形成されて
いる。そして、排気用開口部4の段部4Bの平坦面4C
には、排気用開口部4を封止する金属製封止板6が接合
され、真空断熱層3を気密にしている。
真空断熱層3に面する外容器2の壁面2E上と、排気用
開口部4の内面4A上とには、金属被膜5が形成されて
いる。そして、排気用開口部4の段部4Bの平坦面4C
には、排気用開口部4を封止する金属製封止板6が接合
され、真空断熱層3を気密にしている。
【0014】内容器1の外容器2との接合面1Cと、外
容器2の内容器1との接合面2Cとはハンダ7によって
接合されている。排気用開口部4と金属性封止板6と
は、ハンダ8によって接合されている。
容器2の内容器1との接合面2Cとはハンダ7によって
接合されている。排気用開口部4と金属性封止板6と
は、ハンダ8によって接合されている。
【0015】つぎに、図1に示した円筒型真空断熱容器
の製造方法について説明する。まず、ステンレス鋼を用
いてプレス加工、溶接加工などにより、鍔部1Bを有す
る内容器1を形成する。一方、ABS樹脂を用いて射出
成形法により底部の空間部3に面する凹状湾曲面2Dの
湾曲半径が3mm以上である外容器2を形成するととも
に、この外容器2底部に、内面4Aに外方に広がる段部
4Bを有する筒状の排気用開口部4を形成する。
の製造方法について説明する。まず、ステンレス鋼を用
いてプレス加工、溶接加工などにより、鍔部1Bを有す
る内容器1を形成する。一方、ABS樹脂を用いて射出
成形法により底部の空間部3に面する凹状湾曲面2Dの
湾曲半径が3mm以上である外容器2を形成するととも
に、この外容器2底部に、内面4Aに外方に広がる段部
4Bを有する筒状の排気用開口部4を形成する。
【0016】ついで、外容器2の内容器1との接合面2
C上と、空間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排
気用開口部4の内面4A上とに、金属被膜5として銅メ
ッキ膜を形成する。
C上と、空間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排
気用開口部4の内面4A上とに、金属被膜5として銅メ
ッキ膜を形成する。
【0017】この後、内容器1の外容器2との接合面1
Cと、外容器2の内容器1との接合面2Cとをハンダ7
で接合一体化して二重構造の本体を形成する。ついで、
空間部3を排気用開口部4から高真空に排気した後、ハ
ンダ8を排気用開口部4の段部4Bの平坦面4Cに載
せ、この上に上記封止板6を重ねて排気用開口部4に押
さえつけ、接合すると、円筒型真空断熱容器が得られ
る。
Cと、外容器2の内容器1との接合面2Cとをハンダ7
で接合一体化して二重構造の本体を形成する。ついで、
空間部3を排気用開口部4から高真空に排気した後、ハ
ンダ8を排気用開口部4の段部4Bの平坦面4Cに載
せ、この上に上記封止板6を重ねて排気用開口部4に押
さえつけ、接合すると、円筒型真空断熱容器が得られ
る。
【0018】なお、上記実施例では内容器1をステンレ
ス鋼製として説明したが、これに限定されるものでな
く、外容器2と同様合成樹脂製としてもよく、その場
合、真空断熱層3に面する内容器の壁面上にメッキ等の
金属被膜を形成する。
ス鋼製として説明したが、これに限定されるものでな
く、外容器2と同様合成樹脂製としてもよく、その場
合、真空断熱層3に面する内容器の壁面上にメッキ等の
金属被膜を形成する。
【0019】このようにして得られる実施例の円筒型真
空断熱容器は、少なくとも外容器2をABS樹脂で形成
し、かつ、外容器2の内容器1との接合面2C上と、空
間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排気用開口部
4の内面4A上とに、金属被膜5を形成するとともに、
外容器2底部の真空断熱層3に面する凹状湾曲面2Dの
湾曲半径を3mm以上としているので、外容器2底部の
真空断熱層3に面する凹状湾曲面2Dにおいても、メッ
キ液の攪拌が十分行なえ、ガスバリア性の高い銅メッキ
膜を容易に形成することでき、その上、外容器2底部の
強度が向上し、内容器1と外容器2との間の空間部3を
真空排気した後に、外容器2底部が大気圧荷重によって
座屈することを防止でき、金属被膜5に剥離や割れが生
じにくく、保温性能の信頼性が高いものである。
空断熱容器は、少なくとも外容器2をABS樹脂で形成
し、かつ、外容器2の内容器1との接合面2C上と、空
間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排気用開口部
4の内面4A上とに、金属被膜5を形成するとともに、
外容器2底部の真空断熱層3に面する凹状湾曲面2Dの
湾曲半径を3mm以上としているので、外容器2底部の
真空断熱層3に面する凹状湾曲面2Dにおいても、メッ
キ液の攪拌が十分行なえ、ガスバリア性の高い銅メッキ
膜を容易に形成することでき、その上、外容器2底部の
強度が向上し、内容器1と外容器2との間の空間部3を
真空排気した後に、外容器2底部が大気圧荷重によって
座屈することを防止でき、金属被膜5に剥離や割れが生
じにくく、保温性能の信頼性が高いものである。
【0020】つぎに、図1に示したような本考案の円筒
型真空断熱容器の具体例を詳しく説明する。 (実施例1) まず、ステンレス鋼SUS304を用いてプレス加工に
より鍔部1Bを有する内容器1を形成した。この内容器
1の厚さは、0.4mmであった。一方、ABS樹脂を
用いて射出成形法により底部の空間部3に面する凹状湾
曲面2Dの湾曲半径が3mmである外容器2を形成する
とともに、この外容器2底部に、内面4Aに外方に広が
る段部4Bを有する筒状の排気用開口部4を形成した。
この外容器2の厚さは、3.0mmであった。
型真空断熱容器の具体例を詳しく説明する。 (実施例1) まず、ステンレス鋼SUS304を用いてプレス加工に
より鍔部1Bを有する内容器1を形成した。この内容器
1の厚さは、0.4mmであった。一方、ABS樹脂を
用いて射出成形法により底部の空間部3に面する凹状湾
曲面2Dの湾曲半径が3mmである外容器2を形成する
とともに、この外容器2底部に、内面4Aに外方に広が
る段部4Bを有する筒状の排気用開口部4を形成した。
この外容器2の厚さは、3.0mmであった。
【0021】ついで、外容器2の内容器1との接合面2
C上と、空間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排
気用開口部4の内面4A上とに、厚さ約20μmの銅メ
ッキ膜5を形成した。この後、外容器2の接合面2C上
に融点95℃の低融点ハンダ(アサヒメタル(株)社製
商品名「Uアロイ95」)7をのせ、この上に内容器
1をのせて、接合部を95〜100℃に加熱し低融点ハ
ンダ7を溶融して、内容器1の接合面1Cと外容器2の
接合面2Cとを接合一体化して二重構造の本体を形成し
た。
C上と、空間部3に面する外容器2の壁面2E上と、排
気用開口部4の内面4A上とに、厚さ約20μmの銅メ
ッキ膜5を形成した。この後、外容器2の接合面2C上
に融点95℃の低融点ハンダ(アサヒメタル(株)社製
商品名「Uアロイ95」)7をのせ、この上に内容器
1をのせて、接合部を95〜100℃に加熱し低融点ハ
ンダ7を溶融して、内容器1の接合面1Cと外容器2の
接合面2Cとを接合一体化して二重構造の本体を形成し
た。
【0022】そして、上記外容器2底部の排気用開口部
4の外方に厚さ1mmの銅製封止板6を保持せしめ、空間
部3を10-5トール以下まで排気し、段部4Bの平坦面
4Cに融点95℃の低融点ハンダ(アサヒメタル(株)
社製 商品名「Uアロイ95」)8をのせ、さらに、こ
の上に封止板6をのせた後、封止部を95〜100℃に
加熱し低融点ハンダ8を溶融し、真空封止して円筒型真
空断熱容器を得た。
4の外方に厚さ1mmの銅製封止板6を保持せしめ、空間
部3を10-5トール以下まで排気し、段部4Bの平坦面
4Cに融点95℃の低融点ハンダ(アサヒメタル(株)
社製 商品名「Uアロイ95」)8をのせ、さらに、こ
の上に封止板6をのせた後、封止部を95〜100℃に
加熱し低融点ハンダ8を溶融し、真空封止して円筒型真
空断熱容器を得た。
【0023】(比較例1) 実施例1において、外容器2底部の空間部3に面する凹
状湾曲面2Dの湾曲半径を2mmとした以外は同様にし
て円筒型真空断熱容器を得た。
状湾曲面2Dの湾曲半径を2mmとした以外は同様にし
て円筒型真空断熱容器を得た。
【0024】ついで、上のようにして得られた円筒型真
空断熱容器の外観および保温性能の比較を行なった。そ
の結果、外容器2底部の空間部3に面する凹状湾曲面2
Dの湾曲半径が2mmである比較例1の円筒型真空断熱
容器は、外容器2底部に若干の座屈が視認でき、また、
短期間に保温性能の劣化が認められた。これに比べて、
外容器2底部の空間部3に面する凹状湾曲面2Dの湾曲
半径が3mmである実施例1の円筒型真空断熱容器は、
座屈等の外観上の異常は認められず、長期に渡って優れ
た保温性能を保持した。
空断熱容器の外観および保温性能の比較を行なった。そ
の結果、外容器2底部の空間部3に面する凹状湾曲面2
Dの湾曲半径が2mmである比較例1の円筒型真空断熱
容器は、外容器2底部に若干の座屈が視認でき、また、
短期間に保温性能の劣化が認められた。これに比べて、
外容器2底部の空間部3に面する凹状湾曲面2Dの湾曲
半径が3mmである実施例1の円筒型真空断熱容器は、
座屈等の外観上の異常は認められず、長期に渡って優れ
た保温性能を保持した。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の円筒型真
空断熱容器は、少なくとも外容器を合成樹脂で形成し、
かつ、この外容器の真空断熱層に面する面に金属被膜を
形成するとともに、この外容器底部の真空断熱層に面す
る凹状湾曲面の湾曲半径を3mm以上としたものである
ので、外容器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面にお
いても、メッキ液の攪拌が十分行なえ、ガスバリア性の
高い金属被膜を容易に形成することでき、その上、外容
器底部の強度が向上し、内容器と外容器との間の空間部
を真空排気した後に、外容器底部が大気圧荷重によって
座屈することを防止でき、金属被膜に剥離や割れが生じ
にくく、保温性能の信頼性が高いものである。
空断熱容器は、少なくとも外容器を合成樹脂で形成し、
かつ、この外容器の真空断熱層に面する面に金属被膜を
形成するとともに、この外容器底部の真空断熱層に面す
る凹状湾曲面の湾曲半径を3mm以上としたものである
ので、外容器底部の真空断熱層に面する凹状湾曲面にお
いても、メッキ液の攪拌が十分行なえ、ガスバリア性の
高い金属被膜を容易に形成することでき、その上、外容
器底部の強度が向上し、内容器と外容器との間の空間部
を真空排気した後に、外容器底部が大気圧荷重によって
座屈することを防止でき、金属被膜に剥離や割れが生じ
にくく、保温性能の信頼性が高いものである。
【図1】本考案の円筒型真空断熱容器の実施例を示した
縦断面図である。
縦断面図である。
1 内容器 1A 口部 2 外容器 2A 口部 2C 面 2D 湾曲面 2E 面 3 真空断熱層(空間部) 4A 面 5 膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森田 稔 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本 酸素株式会社内 (56)参考文献 実開 平6−7633(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 内容器と外容器とを口部で接合一体化し
て二重壁構造とし、これら内容器と外容器との空間部を
真空排気して真空断熱層を形成してなる真空断熱容器に
おいて、少なくとも外容器を合成樹脂で形成し、かつ、
この外容器の真空断熱層に面する面に金属被膜を形成す
るとともに、この外容器底部の真空断熱層に面する凹状
湾曲面の湾曲半径を3mm以上としたことを特徴とする
円筒型真空断熱容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP136792U JP2552524Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 円筒型真空断熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP136792U JP2552524Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 円筒型真空断熱容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617642U JPH0617642U (ja) | 1994-03-08 |
JP2552524Y2 true JP2552524Y2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=11499529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP136792U Expired - Lifetime JP2552524Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 円筒型真空断熱容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2552524Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP136792U patent/JP2552524Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0617642U (ja) | 1994-03-08 |
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