JP2552230Y2 - テレビ共同受信装置 - Google Patents
テレビ共同受信装置Info
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- JP2552230Y2 JP2552230Y2 JP1993049869U JP4986993U JP2552230Y2 JP 2552230 Y2 JP2552230 Y2 JP 2552230Y2 JP 1993049869 U JP1993049869 U JP 1993049869U JP 4986993 U JP4986993 U JP 4986993U JP 2552230 Y2 JP2552230 Y2 JP 2552230Y2
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- Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はテレビ共同受信装置に係
り、特に既設のVHF・UHF放送波受信用システムに
挿設することで好ましい衛星放送波受信を可能とする簡
易な機器に関する。 【0002】 【従来の技術】衛星テレビ放送の第1IF帯域である9
50〜1750MHZ(日本の場合1035〜1335
MHZ)を受信するテレビシステムとしては、例えば、
図6に示す構成のものがある。同図において、1はBS
アンテナ、2はUHFアンテナ、3はVHFアンテナ、
4はBSコンバータ、5はUHF/VHF混合器、6は
BSチューナ、7はUHF/VHF分波器、8はテレビ
受信機、9及び10は同軸ケーブルである。 【0003】而して周知の通り、BS−IF帯域の受信
信号は従来のVHF,UHF帯域のものに比べ同軸ケー
ブルでの損失が当然大きな値となる。通常ブースタを使
用しないでBS−IF帯域の受信信号を伝送可能な距離
は、例えばJISケーブルのTVEFCXを使用して5
8mが限界となっている。しかしこれは1台のテレビ受
信機を用いる場合であって、近年一般家庭においても複
数のテレビ受信機による共同受信が一般化する傾向があ
るが、かかる場合には分配器が必要で、また1本の同軸
ケーブルで伝送する必要上、既存のVHF,UHF帯域
の受信信号も混合又は分波する必要があるから、その夫
々の機器の損失分だけケーブル長が必然的に短くなり、
どうしてもブースタの使用が要求されてくる。 【0004】この場合、上記受信設備の設計当初よりブ
ースタの使用を予定して工事するならば、BS−IF帯
域用増幅器として市販のものを使用できるが、市販のB
S−IF増幅器はAC100Vの電源を必要とし、また
高価でかつ上記電源を必要とするので増設時にはなはだ
不都合なものである。 【0005】この点を改良するため、図7に示すような
構成のテレビ共同受信システムも提案されている。同図
において、11は4分配器、12はBS/U,VHF混
合器、13はBS−IFラインブースタで、該ブースタ
13及びBSコンバータ4にはBSチューナ6から同軸
ケーブル14を介して直流電圧15Vが供給されるよう
になっている。 【0006】 【考案が解決しようとする課題】しかし、図7のシステ
ム構成では、同軸ケーブル14を介してVHF,UHF
及びBS−IFの混合信号が伝送されるので、上記ケー
ブルには増幅器を挿設することができず、その設置場所
が限定され、ライン用としての増設対応に使用できな
い。また、ブースタ13の出力レベルが適正か否か判断
するにはブースタ13の出力側同軸ケーブルをはずさな
ければならず、そのためBSコンバータ4及びブースタ
13に直流電圧が供給できず動作不能となるので、上記
判断を可能とするためには外付の直流電源及び電源挿入
器を用いる必要があるなど、保守点検が難しく、また伝
送信号の中断等の不具合が生ずる。 【0007】従って本考案の目的は上述した従来のシス
テムと同様の構成のシステムであっても、VHF,UH
F及びBS−IF帯の混合信号が伝送される同軸ケーブ
ルの途中においてブースタ回路の挿設を可能とすること
にある。更に本考案の他の目的は上記ブースタ回路の出
力のモニタを容易に可能とすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本考案のテレビ共同受信
装置は上記目的を達成するため、BSアンテナがBSコ
ンバータを介してBS/UHF,VHF混合器の一方の
入力に接続され、UHFアンテナとVHFアンテナとが
UHF/VHF混合器を介してBS/UHF,VHF混
合器の他方の入力に接続され、かつBS/UHF,VH
F混合器の出力がブースタ回路を介して分配器に供給さ
れ、該分配器により複数台のテレビ受信機に分配されて
いるテレビ共同受信装置において、このブースタ回路は
入力端子に接続されたVHF・UHF帯のローパスフィ
ルタ及びBS帯のハイパスフィルタと、出力端子に接続
された混合回路部と、BS−IF信号の損失補償用のB
S−IF帯増幅部と、を有し、上記ローパスフィルタの
出力は上記混合回路部の一方の入力に、VHF・UHF
信号通過回路を介して接続され、上記ハイパスフィルタ
は上記BS−IF帯増幅部を介して上記混合回路部の他
方の出力に接続されており、テレビ受信機のBSチュー
ナからの直流電圧が前記同軸ケーブルにより前記出力端
子から前記ブースタ回路内の直流電圧供給回路を介し
て、前記BS−IF帯増幅部及び入力端子より前記BS
コンバータに供給されるように構成され、上記BS/U
HF,VHF混合器と分配器とは1本の同軸ケーブルを
介して接続されると共に上記ブースタ回路は該同軸ケー
ブルの途中に接続したことを要旨とする。 【0009】また上記衛星放送受信用機器において、前
記ブースタ回路はモニタ端子を有し、混合回路部と出力
端子との間にモニタ用出力分岐回路部を設け、このモニ
タ用出力分岐回路部をモニタ端子に接続してもよい。 【0010】 【作用】本考案において、BS−IF帯増幅部を有する
ブースタ回路はBS,UHF及びVHFテレビ受信用ア
ンテナが接続されるBS/U,VHF混合器を介して同
軸ケーブルによりBSチューナとを結合して成るテレビ
受信システムの上記同軸ケーブルの途中に挿設可能であ
る。そしてこのブースタ回路においてBS−IF帯域用
増幅部には同軸ケーブルを介してBSチューナより直流
電圧が供給されて動作し、VHF及びUHF信号は通過
させ、BS−IF帯信号のみを増加することにより同軸
ケーブル、分配器等での損失を補償する。またこの場
合、ブースタ回路にモニタ用出力分岐回路部及びモニタ
端子を設ければ、ブースタ回路の出力レベルを容易にモ
ニタできる。 【0011】 【実施例】以下図面に示す実施例を参照して本考案を説
明すると、図1は本考案のBS−IFラインブースタ回
路15が使用されているテレビ共同受信システムであっ
て、図7と同一符号は同一又は類似の回路を示し、図2
はブースタ回路15の一実施例を示す。 【0012】図2において、INはアンテナ側入力端
子、OUTは受信機側出力端子、Mはモニタ端子、B1
はBS−IF帯域用高周波増幅器、P1はUHF,VH
F信号の通過回路、S1はBS−IF/U,VHF分波
回路部でローパスフィルタLP1とハイパスフィルタH
P1から成る。M1はBS−IF/U,VHF混合回路
部でローパスフィルタLP2とハイパスフィルタHP2か
ら成る。DCは直流電圧供給回路でC1,C2は直流阻
止高周波通過用コンデンサ、L1,L2は高周波阻止直
流通過用チョークコイル、D1はモニタ用出力分岐回
路、LEDは表示灯である。 【0013】ブースタ回路15は同軸ケーブル14の途
中に挿入されており、入力端子INに供給されるBS−
IF,UHF及びVHFの混合信号は分波器S1でBS
−IFとUHF,VHF信号に分波され、VHF,UH
F信号は通過回路P1を通り、BS−IF信号は増幅器
B1で増幅され、混合器M1で再びUHF,VHF信号
を混合されて、モニタ用出力分岐回路D1を介して出力
端子OUTより同軸ケーブル14によって受信機側に伝
送される。 【0014】さて、上記ブースタ回路は分波器S1、混
合器M1及び増幅器B1により閉ループ回路を構成して
いるので、分波器S1及び混合器M1の挿入損失の周波
数特性が問題となる。即ち、一般に市販されているBS
−IF/U,VHF分波器及び混合器は上述のようなシ
ステム用に設計されたものではなく、BS−UV間の端
子間損失が充分良好ではないので、これらを使用したと
すると、BS−IF帯域のブースタによる増幅信号の帰
還により上記閉ループ回路は発振状態となる恐れがあ
る。 【0015】例えば、日本のテレビ放送受信に使用され
ている機器の特性は、U,VHFの通過帯域76〜77
0MHZでの挿入損失は1.3dB以上、阻止帯域10
35〜1335MHZでの阻止帯域減衰量は20dB以
下、逆にBS−IF通過帯域1035〜1335MHZ
での挿入損失は1.5dB以下、阻止帯域76〜770
MHZでの阻止帯域減衰量は20dB以上と規定されて
いる。しかしその中間の帯域770〜1035MHZの
減衰量については規定がないので、上記分波器及び混合
器を構成するハイパスフィルタの特性曲線H1及びロー
パスフィルタの特性曲線L1は図3に示すようになって
おり、両特性曲線のクロスポイント約900MHZでは
約5〜10dBの減衰量しかなく、従って図8に示すa
−b及びc−d間の端子間損失は約10〜20dBでa
−d間の総合端子間損失は20〜40dBとばらつきが
ある。また既設のブースタにおいてもその阻止帯域は7
6〜770MHZで規定されており、770〜1035
MHZの間は考慮されておらず、増幅帯域に接近した9
00MHZでは増幅帯域とほとんど同じ利得を有してい
る。そのためa−d間の総合端子損失が少ない時帰還を
起こして発振してしまい、もしかかる発振が生じると、
自己のシステムの障害となるばかりでなく、これにより
発射される電波が他のテレビ受信機に妨害を与えてしま
う。 【0016】そこで本考案においては、例えば分波回路
部S1及び混合回路M1を構成するハイパスフィルタ及
びローパスフィルタとして例えば、図4に示す特性のも
のを用いるのが良い。即ち、分波回路部S1及び混合回
路部M1は図4に示す如く通過帯域76〜770MHZ
で挿入損失1.2dB、阻止帯域870MHZ以上で阻
止帯域減衰量35dBのローパスフィルタLP1,LP2
と、通過帯域1035〜1335MHZで挿入損失1.
2dB、阻止帯域825MHZ以下で阻止帯域減衰量3
5dBのハイパスフィルタHP1,HP2を用いている。
かかるフィルタの組み合わせによれば、両フィルタの特
性曲線のクロスポイント約860MHZで25dBの減
衰量となるので、a−b間及びc−d間の端子間損失は
0〜1500MHZの間で35dB以上となっており、
総合の端子間損失は70dBとなるので、増幅部B1が
40dBの利得を有していても、発振することなく安定
な分波混合が可能となる。 【0017】なお、上記分波回路部及び混合回路部は、
ローパスフィルタとハイパスフィルタの組み合わせであ
るが、ローパスフィルタとバンドパスフィルタの組み合
わせでもよい。またモニタ用出力分岐回路D1によりブ
ースタ回路の出力レベルを任意にモニタすることができ
るが、該モニタ用出力分岐回路としては例えば図5に示
す一方向性結合器を用いることが好ましく、この一方向
性結合器は入出力間の挿入損失は約1dB、入力よりモ
ニタ出力間の結合損失はBS−IFラインブースタ回路
の出力レベルより−20dBあるいは−10dB低くな
るように選定してある。 【0018】 【考案の効果】以上説明したところから明らかなように
本考案のBS−IF帯域用増幅部を有する機器によれ
ば、VHF,UHFテレビ帯域の通過回路があるので、
VHF,UHFの信号が同軸ケーブルに伝送されていて
も、BS−IF信号を簡単に同じ同軸ケーブルを使用し
て伝送することができ、複数のテレビ受信機にVHF,
UHF及びBS−IF信号を供給することが可能とな
り、しかも上記機器は設置場所が限定されていず、簡単
に増設できるのでシステムの自由度が高い。また前記通
過回路を内蔵しているので、外付の分波器及び混合器は
不要なため安定で、かつ簡単にVHF,UHF信号に伝
送することができる。更に、モニタ用出力分岐回路を設
ければ、同軸ケーブルでの信号伝送を中断することな
く、ブースタの出力レベルを簡単に確認することができ
る。しかも前記増幅器B1はBSコンバータと共に同軸
ケーブルを介してBSチューナから直流電圧が供給され
るので、外付の直流電源及び電源挿入器は不要である。
り、特に既設のVHF・UHF放送波受信用システムに
挿設することで好ましい衛星放送波受信を可能とする簡
易な機器に関する。 【0002】 【従来の技術】衛星テレビ放送の第1IF帯域である9
50〜1750MHZ(日本の場合1035〜1335
MHZ)を受信するテレビシステムとしては、例えば、
図6に示す構成のものがある。同図において、1はBS
アンテナ、2はUHFアンテナ、3はVHFアンテナ、
4はBSコンバータ、5はUHF/VHF混合器、6は
BSチューナ、7はUHF/VHF分波器、8はテレビ
受信機、9及び10は同軸ケーブルである。 【0003】而して周知の通り、BS−IF帯域の受信
信号は従来のVHF,UHF帯域のものに比べ同軸ケー
ブルでの損失が当然大きな値となる。通常ブースタを使
用しないでBS−IF帯域の受信信号を伝送可能な距離
は、例えばJISケーブルのTVEFCXを使用して5
8mが限界となっている。しかしこれは1台のテレビ受
信機を用いる場合であって、近年一般家庭においても複
数のテレビ受信機による共同受信が一般化する傾向があ
るが、かかる場合には分配器が必要で、また1本の同軸
ケーブルで伝送する必要上、既存のVHF,UHF帯域
の受信信号も混合又は分波する必要があるから、その夫
々の機器の損失分だけケーブル長が必然的に短くなり、
どうしてもブースタの使用が要求されてくる。 【0004】この場合、上記受信設備の設計当初よりブ
ースタの使用を予定して工事するならば、BS−IF帯
域用増幅器として市販のものを使用できるが、市販のB
S−IF増幅器はAC100Vの電源を必要とし、また
高価でかつ上記電源を必要とするので増設時にはなはだ
不都合なものである。 【0005】この点を改良するため、図7に示すような
構成のテレビ共同受信システムも提案されている。同図
において、11は4分配器、12はBS/U,VHF混
合器、13はBS−IFラインブースタで、該ブースタ
13及びBSコンバータ4にはBSチューナ6から同軸
ケーブル14を介して直流電圧15Vが供給されるよう
になっている。 【0006】 【考案が解決しようとする課題】しかし、図7のシステ
ム構成では、同軸ケーブル14を介してVHF,UHF
及びBS−IFの混合信号が伝送されるので、上記ケー
ブルには増幅器を挿設することができず、その設置場所
が限定され、ライン用としての増設対応に使用できな
い。また、ブースタ13の出力レベルが適正か否か判断
するにはブースタ13の出力側同軸ケーブルをはずさな
ければならず、そのためBSコンバータ4及びブースタ
13に直流電圧が供給できず動作不能となるので、上記
判断を可能とするためには外付の直流電源及び電源挿入
器を用いる必要があるなど、保守点検が難しく、また伝
送信号の中断等の不具合が生ずる。 【0007】従って本考案の目的は上述した従来のシス
テムと同様の構成のシステムであっても、VHF,UH
F及びBS−IF帯の混合信号が伝送される同軸ケーブ
ルの途中においてブースタ回路の挿設を可能とすること
にある。更に本考案の他の目的は上記ブースタ回路の出
力のモニタを容易に可能とすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本考案のテレビ共同受信
装置は上記目的を達成するため、BSアンテナがBSコ
ンバータを介してBS/UHF,VHF混合器の一方の
入力に接続され、UHFアンテナとVHFアンテナとが
UHF/VHF混合器を介してBS/UHF,VHF混
合器の他方の入力に接続され、かつBS/UHF,VH
F混合器の出力がブースタ回路を介して分配器に供給さ
れ、該分配器により複数台のテレビ受信機に分配されて
いるテレビ共同受信装置において、このブースタ回路は
入力端子に接続されたVHF・UHF帯のローパスフィ
ルタ及びBS帯のハイパスフィルタと、出力端子に接続
された混合回路部と、BS−IF信号の損失補償用のB
S−IF帯増幅部と、を有し、上記ローパスフィルタの
出力は上記混合回路部の一方の入力に、VHF・UHF
信号通過回路を介して接続され、上記ハイパスフィルタ
は上記BS−IF帯増幅部を介して上記混合回路部の他
方の出力に接続されており、テレビ受信機のBSチュー
ナからの直流電圧が前記同軸ケーブルにより前記出力端
子から前記ブースタ回路内の直流電圧供給回路を介し
て、前記BS−IF帯増幅部及び入力端子より前記BS
コンバータに供給されるように構成され、上記BS/U
HF,VHF混合器と分配器とは1本の同軸ケーブルを
介して接続されると共に上記ブースタ回路は該同軸ケー
ブルの途中に接続したことを要旨とする。 【0009】また上記衛星放送受信用機器において、前
記ブースタ回路はモニタ端子を有し、混合回路部と出力
端子との間にモニタ用出力分岐回路部を設け、このモニ
タ用出力分岐回路部をモニタ端子に接続してもよい。 【0010】 【作用】本考案において、BS−IF帯増幅部を有する
ブースタ回路はBS,UHF及びVHFテレビ受信用ア
ンテナが接続されるBS/U,VHF混合器を介して同
軸ケーブルによりBSチューナとを結合して成るテレビ
受信システムの上記同軸ケーブルの途中に挿設可能であ
る。そしてこのブースタ回路においてBS−IF帯域用
増幅部には同軸ケーブルを介してBSチューナより直流
電圧が供給されて動作し、VHF及びUHF信号は通過
させ、BS−IF帯信号のみを増加することにより同軸
ケーブル、分配器等での損失を補償する。またこの場
合、ブースタ回路にモニタ用出力分岐回路部及びモニタ
端子を設ければ、ブースタ回路の出力レベルを容易にモ
ニタできる。 【0011】 【実施例】以下図面に示す実施例を参照して本考案を説
明すると、図1は本考案のBS−IFラインブースタ回
路15が使用されているテレビ共同受信システムであっ
て、図7と同一符号は同一又は類似の回路を示し、図2
はブースタ回路15の一実施例を示す。 【0012】図2において、INはアンテナ側入力端
子、OUTは受信機側出力端子、Mはモニタ端子、B1
はBS−IF帯域用高周波増幅器、P1はUHF,VH
F信号の通過回路、S1はBS−IF/U,VHF分波
回路部でローパスフィルタLP1とハイパスフィルタH
P1から成る。M1はBS−IF/U,VHF混合回路
部でローパスフィルタLP2とハイパスフィルタHP2か
ら成る。DCは直流電圧供給回路でC1,C2は直流阻
止高周波通過用コンデンサ、L1,L2は高周波阻止直
流通過用チョークコイル、D1はモニタ用出力分岐回
路、LEDは表示灯である。 【0013】ブースタ回路15は同軸ケーブル14の途
中に挿入されており、入力端子INに供給されるBS−
IF,UHF及びVHFの混合信号は分波器S1でBS
−IFとUHF,VHF信号に分波され、VHF,UH
F信号は通過回路P1を通り、BS−IF信号は増幅器
B1で増幅され、混合器M1で再びUHF,VHF信号
を混合されて、モニタ用出力分岐回路D1を介して出力
端子OUTより同軸ケーブル14によって受信機側に伝
送される。 【0014】さて、上記ブースタ回路は分波器S1、混
合器M1及び増幅器B1により閉ループ回路を構成して
いるので、分波器S1及び混合器M1の挿入損失の周波
数特性が問題となる。即ち、一般に市販されているBS
−IF/U,VHF分波器及び混合器は上述のようなシ
ステム用に設計されたものではなく、BS−UV間の端
子間損失が充分良好ではないので、これらを使用したと
すると、BS−IF帯域のブースタによる増幅信号の帰
還により上記閉ループ回路は発振状態となる恐れがあ
る。 【0015】例えば、日本のテレビ放送受信に使用され
ている機器の特性は、U,VHFの通過帯域76〜77
0MHZでの挿入損失は1.3dB以上、阻止帯域10
35〜1335MHZでの阻止帯域減衰量は20dB以
下、逆にBS−IF通過帯域1035〜1335MHZ
での挿入損失は1.5dB以下、阻止帯域76〜770
MHZでの阻止帯域減衰量は20dB以上と規定されて
いる。しかしその中間の帯域770〜1035MHZの
減衰量については規定がないので、上記分波器及び混合
器を構成するハイパスフィルタの特性曲線H1及びロー
パスフィルタの特性曲線L1は図3に示すようになって
おり、両特性曲線のクロスポイント約900MHZでは
約5〜10dBの減衰量しかなく、従って図8に示すa
−b及びc−d間の端子間損失は約10〜20dBでa
−d間の総合端子間損失は20〜40dBとばらつきが
ある。また既設のブースタにおいてもその阻止帯域は7
6〜770MHZで規定されており、770〜1035
MHZの間は考慮されておらず、増幅帯域に接近した9
00MHZでは増幅帯域とほとんど同じ利得を有してい
る。そのためa−d間の総合端子損失が少ない時帰還を
起こして発振してしまい、もしかかる発振が生じると、
自己のシステムの障害となるばかりでなく、これにより
発射される電波が他のテレビ受信機に妨害を与えてしま
う。 【0016】そこで本考案においては、例えば分波回路
部S1及び混合回路M1を構成するハイパスフィルタ及
びローパスフィルタとして例えば、図4に示す特性のも
のを用いるのが良い。即ち、分波回路部S1及び混合回
路部M1は図4に示す如く通過帯域76〜770MHZ
で挿入損失1.2dB、阻止帯域870MHZ以上で阻
止帯域減衰量35dBのローパスフィルタLP1,LP2
と、通過帯域1035〜1335MHZで挿入損失1.
2dB、阻止帯域825MHZ以下で阻止帯域減衰量3
5dBのハイパスフィルタHP1,HP2を用いている。
かかるフィルタの組み合わせによれば、両フィルタの特
性曲線のクロスポイント約860MHZで25dBの減
衰量となるので、a−b間及びc−d間の端子間損失は
0〜1500MHZの間で35dB以上となっており、
総合の端子間損失は70dBとなるので、増幅部B1が
40dBの利得を有していても、発振することなく安定
な分波混合が可能となる。 【0017】なお、上記分波回路部及び混合回路部は、
ローパスフィルタとハイパスフィルタの組み合わせであ
るが、ローパスフィルタとバンドパスフィルタの組み合
わせでもよい。またモニタ用出力分岐回路D1によりブ
ースタ回路の出力レベルを任意にモニタすることができ
るが、該モニタ用出力分岐回路としては例えば図5に示
す一方向性結合器を用いることが好ましく、この一方向
性結合器は入出力間の挿入損失は約1dB、入力よりモ
ニタ出力間の結合損失はBS−IFラインブースタ回路
の出力レベルより−20dBあるいは−10dB低くな
るように選定してある。 【0018】 【考案の効果】以上説明したところから明らかなように
本考案のBS−IF帯域用増幅部を有する機器によれ
ば、VHF,UHFテレビ帯域の通過回路があるので、
VHF,UHFの信号が同軸ケーブルに伝送されていて
も、BS−IF信号を簡単に同じ同軸ケーブルを使用し
て伝送することができ、複数のテレビ受信機にVHF,
UHF及びBS−IF信号を供給することが可能とな
り、しかも上記機器は設置場所が限定されていず、簡単
に増設できるのでシステムの自由度が高い。また前記通
過回路を内蔵しているので、外付の分波器及び混合器は
不要なため安定で、かつ簡単にVHF,UHF信号に伝
送することができる。更に、モニタ用出力分岐回路を設
ければ、同軸ケーブルでの信号伝送を中断することな
く、ブースタの出力レベルを簡単に確認することができ
る。しかも前記増幅器B1はBSコンバータと共に同軸
ケーブルを介してBSチューナから直流電圧が供給され
るので、外付の直流電源及び電源挿入器は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す略線図である。
【図2】本考案の一実施例を示す略線図である。
【図3】市販の分波、混合回路用ローパス及びハイパス
フィルタの特性図である。 【図4】本考案における分波、混合回路に使用されるロ
ーパス及びハイパスフィルタの特性図である。 【図5】モニタ用出力分岐回路の一例を示す図である。 【図6】従来のBS−IF,UHF及びVHFテレビ受
信システムを例示する略線図である。 【図7】従来のBS−IF,UHF及びVHFテレビ受
信システムを例示する略線図である。 【図8】本考案の一実施例を示す略線図である。 【符号の説明】 S1 BS−IF/U,VHF分波回路部 M1 BS−IF/U,VHF混合回路部 LP1,LP2 ローパスフィルタ HP1,HP2 ハイパスフィルタ B1 BS−IF帯域高周波増幅器 D1 モニタ用出力分岐回路 14 同軸ケーブル 15 BS−IFラインブースタ回路
フィルタの特性図である。 【図4】本考案における分波、混合回路に使用されるロ
ーパス及びハイパスフィルタの特性図である。 【図5】モニタ用出力分岐回路の一例を示す図である。 【図6】従来のBS−IF,UHF及びVHFテレビ受
信システムを例示する略線図である。 【図7】従来のBS−IF,UHF及びVHFテレビ受
信システムを例示する略線図である。 【図8】本考案の一実施例を示す略線図である。 【符号の説明】 S1 BS−IF/U,VHF分波回路部 M1 BS−IF/U,VHF混合回路部 LP1,LP2 ローパスフィルタ HP1,HP2 ハイパスフィルタ B1 BS−IF帯域高周波増幅器 D1 モニタ用出力分岐回路 14 同軸ケーブル 15 BS−IFラインブースタ回路
Claims (1)
- (57)【実用新案登録請求の範囲】 1.BSアンテナがBSコンバータを介してBS/UH
F,VHF混合器の一方の入力に接続され、UHFアン
テナとVHFアンテナとがUHF/VHF混合器を介し
てBS/UHF,VHF混合器の他方の入力に接続さ
れ、かつBS/UHF,VHF混合器の出力がブースタ
回路を介して分配器に供給され、該分配器により複数台
のテレビ受信機に分配されているテレビ共同受信装置に
おいて、 このブースタ回路は入力端子に接続されたVHF・UH
F帯のローパスフィルタ及びBS帯のハイパスフィルタ
と、出力端子に接続された混合回路部と、BS−IF信
号の損失補償用のBS−IF帯増幅部と、を有し、上記
ローパスフィルタの出力は上記混合回路部の一方の入力
に、VHF・UHF信号通過回路を介して接続され、上
記ハイパスフィルタは上記BS−IF帯増幅部を介して
上記混合回路部の他方の出力に接続されており、テレビ
受信機のBSチューナからの直流電圧が前記同軸ケーブ
ルにより前記出力端子から前記ブースタ回路内の直流電
圧供給回路を介して、前記BS−IF帯増幅部及び入力
端子より前記BSコンバータに供給されるように構成さ
れ、上記BS/UHF,VHF混合器と分配器とは1本
の同軸ケーブルを介して接続されると共に上記ブースタ
回路は該同軸ケーブルの途中に接続したことを特徴とす
るテレビ共同受信装置。 2.前記ブースタ回路は出力レベルのモニタ端子を有
し、前記混合回路部と出力端子との間に、モニタ用出力
の分岐のために一方向性結合器を設け、この一方向性結
合器を上記モニタ出力端子に接続したことを特徴とする
請求項1に記載のテレビ共同受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993049869U JP2552230Y2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | テレビ共同受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993049869U JP2552230Y2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | テレビ共同受信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0638343U JPH0638343U (ja) | 1994-05-20 |
JP2552230Y2 true JP2552230Y2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=12843058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993049869U Expired - Lifetime JP2552230Y2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | テレビ共同受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2552230Y2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5747594A (en) * | 1980-09-03 | 1982-03-18 | Toshiba Corp | Laser working device |
JPS5837182A (ja) * | 1981-08-31 | 1983-03-04 | Tokuyama Soda Co Ltd | イオン交換膜とガスケツトのシ−ル方法 |
JPS60165832A (ja) * | 1984-02-08 | 1985-08-29 | Maspro Denkoh Corp | 共同受信システムにおける加入者装置 |
JPS6154292A (ja) * | 1984-08-24 | 1986-03-18 | Hitachi Zosen Corp | 固定化微生物による二相式メタン発酵法 |
-
1993
- 1993-08-20 JP JP1993049869U patent/JP2552230Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0638343U (ja) | 1994-05-20 |
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