JP2551778Y2 - 加速度検出装置の異常診断回路 - Google Patents
加速度検出装置の異常診断回路Info
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- JP2551778Y2 JP2551778Y2 JP1991057143U JP5714391U JP2551778Y2 JP 2551778 Y2 JP2551778 Y2 JP 2551778Y2 JP 1991057143 U JP1991057143 U JP 1991057143U JP 5714391 U JP5714391 U JP 5714391U JP 2551778 Y2 JP2551778 Y2 JP 2551778Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、衝撃吸収用のエアー
バッグシステム等の車両用乗員保護装置に適用する、例
えばシリコン マイクロ マシニングなどの半導体加速
度センサを用いた加速度検出装置の異常診断回路に関す
る。
バッグシステム等の車両用乗員保護装置に適用する、例
えばシリコン マイクロ マシニングなどの半導体加速
度センサを用いた加速度検出装置の異常診断回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】衝撃吸収用のエアーバッグシステムに半
導体加速度センサを用いた従来の加速度検出装置51の
構成を図3に示す。この図において、52はフルブリッ
ジ方式の加速度センサブリッジであり、四つの半導体拡
散抵抗52a,52b,52c,52dにより構成され
ている。図5は加速度センサブリッジ52が装着された
加速度センサチップ53の平面図を示し、図6は図5に
おけるA−A′断面を示す断面図である。加速度センサ
チップ53の電気的な等価回路図を図4に示す。図6,
図5において、54は加速度センサチップ53を構成す
る枠体、55は枠体54の内側に形成された矩形状の空
間部、55bは枠体54の外側に形成された空間部、5
6は矩形状の空間部55のほぼ中央で空中に浮いた状態
で支持された重錘、57aは枠体54と重錘56を連結
する第1の橋絡部、57b,57c,57dは同様に枠
体54と重錘56を連結する第2,第3,第4の橋絡部
である。これら橋絡部57a,57b,57c,57d
に半導体拡散抵抗52a,52b,52c,52dがそ
れぞれ配置固定されている。この半導体加速度センサは
加速度センサチップ53に加速度が加えられると重錘5
6の慣性により橋絡部が歪、この歪に応じて抵抗値が変
化する。図3に戻り、58は一次増幅回路、59はハイ
パスフィルタ回路、60は二次増幅回路、61は二次増
幅回路60に加える基準電圧Vrefを発生する基準電
圧源、62は出力端子である。
導体加速度センサを用いた従来の加速度検出装置51の
構成を図3に示す。この図において、52はフルブリッ
ジ方式の加速度センサブリッジであり、四つの半導体拡
散抵抗52a,52b,52c,52dにより構成され
ている。図5は加速度センサブリッジ52が装着された
加速度センサチップ53の平面図を示し、図6は図5に
おけるA−A′断面を示す断面図である。加速度センサ
チップ53の電気的な等価回路図を図4に示す。図6,
図5において、54は加速度センサチップ53を構成す
る枠体、55は枠体54の内側に形成された矩形状の空
間部、55bは枠体54の外側に形成された空間部、5
6は矩形状の空間部55のほぼ中央で空中に浮いた状態
で支持された重錘、57aは枠体54と重錘56を連結
する第1の橋絡部、57b,57c,57dは同様に枠
体54と重錘56を連結する第2,第3,第4の橋絡部
である。これら橋絡部57a,57b,57c,57d
に半導体拡散抵抗52a,52b,52c,52dがそ
れぞれ配置固定されている。この半導体加速度センサは
加速度センサチップ53に加速度が加えられると重錘5
6の慣性により橋絡部が歪、この歪に応じて抵抗値が変
化する。図3に戻り、58は一次増幅回路、59はハイ
パスフィルタ回路、60は二次増幅回路、61は二次増
幅回路60に加える基準電圧Vrefを発生する基準電
圧源、62は出力端子である。
【0003】上述した加速度検出装置51では加速度セ
ンサチップ53の重錘56に衝撃による加速度が加わる
と加速度センサブリッジ52のバランスが崩れ、加速度
センサブリッジ52の不平衡出力が一次増幅回路58に
より増幅され、更にハイパスフィルタ回路59において
直流分が阻止される一方、交流分が二次増幅回路60に
より増幅され、出力端子62より出力される。この出力
信号によりエアーバッグが動作する。また、加速度セン
サブリッジ52のバランスが取れている状態では、不平
衡出力はゼロであり出力端子62より出力される電圧信
号は基準電圧Vref一定である。
ンサチップ53の重錘56に衝撃による加速度が加わる
と加速度センサブリッジ52のバランスが崩れ、加速度
センサブリッジ52の不平衡出力が一次増幅回路58に
より増幅され、更にハイパスフィルタ回路59において
直流分が阻止される一方、交流分が二次増幅回路60に
より増幅され、出力端子62より出力される。この出力
信号によりエアーバッグが動作する。また、加速度セン
サブリッジ52のバランスが取れている状態では、不平
衡出力はゼロであり出力端子62より出力される電圧信
号は基準電圧Vref一定である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来の加速度
検出装置には次に述べるような問題点がある。すなわ
ち、重錘に最大許容値以上の加速度が加わった場合には
加速度センサチップが破損する場合がある。また、セン
サ回路を構成する一次増幅回路あるいは二次増幅回路、
ハイパスフィルタ回路等が破損する場合もある。この様
な状態になった場合、従来の加速度検出装置では異常を
識別する手段が設けられていないので、破損箇所あるい
は異常を来した回路を的確に識別して異常であるという
判断を下すことができない。特に問題なのは加速度セン
サブリッジの出力信号を処理する回路の途中にハイパス
フィルタ回路が挿入されており、ハイパスフィルタ回路
を構成するコンデンサーにより直流分が遮断されている
点である。ハイパスフィルタ回路の手前において加速度
センサブリッジあるいは一次増幅回路に異常が生じ、ハ
イパスフィルタ回路の手前での信号が電源電圧側あるい
はグランド側に振切れた状態にあっても出力端子より出
力される電圧信号は基準電圧Vref一定となり、正常
時の加速度センサブリッジ52のバランスが取れている
状態と区別が付かないという問題がある。
検出装置には次に述べるような問題点がある。すなわ
ち、重錘に最大許容値以上の加速度が加わった場合には
加速度センサチップが破損する場合がある。また、セン
サ回路を構成する一次増幅回路あるいは二次増幅回路、
ハイパスフィルタ回路等が破損する場合もある。この様
な状態になった場合、従来の加速度検出装置では異常を
識別する手段が設けられていないので、破損箇所あるい
は異常を来した回路を的確に識別して異常であるという
判断を下すことができない。特に問題なのは加速度セン
サブリッジの出力信号を処理する回路の途中にハイパス
フィルタ回路が挿入されており、ハイパスフィルタ回路
を構成するコンデンサーにより直流分が遮断されている
点である。ハイパスフィルタ回路の手前において加速度
センサブリッジあるいは一次増幅回路に異常が生じ、ハ
イパスフィルタ回路の手前での信号が電源電圧側あるい
はグランド側に振切れた状態にあっても出力端子より出
力される電圧信号は基準電圧Vref一定となり、正常
時の加速度センサブリッジ52のバランスが取れている
状態と区別が付かないという問題がある。
【0005】この考案は上記した課題を解決するために
なされたものであり、加速度センサブリッジ又はセンサ
回路が異常を来しているか否かをセンサ回路の出力信号
を基に的確に識別すると共に異常箇所をも的確に判断す
ることのできる加速度検出装置の異常診断回路を提供す
ることを目的とする。
なされたものであり、加速度センサブリッジ又はセンサ
回路が異常を来しているか否かをセンサ回路の出力信号
を基に的確に識別すると共に異常箇所をも的確に判断す
ることのできる加速度検出装置の異常診断回路を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案に係る加速度検
出装置の異常診断回路は、平衡状態に調整されたブリッ
ジを構成する抵抗素子の少なくとも一つの抵抗素子に該
抵抗素子よりも抵抗値が大きな異常検出用抵抗素子を接
続し、所定の時間前記ブリッジのバランスを崩すブリッ
ジ不平衡状態発生手段と、該ブリッジ不平衡状態発生手
段によりバランスがくずされた前記ブリッジの出力をセ
ンサ回路より出力させ、この出力を基にブリッジを構成
する抵抗素子の異常あるいは前記センサ回路の増幅系の
異常を識別する第1異常識別手段と、前記センサ回路か
らの出力を基に該センサ回路のハイパスフィルタ回路の
異常を識別する第2異常識別手段とから構成したもので
ある。
出装置の異常診断回路は、平衡状態に調整されたブリッ
ジを構成する抵抗素子の少なくとも一つの抵抗素子に該
抵抗素子よりも抵抗値が大きな異常検出用抵抗素子を接
続し、所定の時間前記ブリッジのバランスを崩すブリッ
ジ不平衡状態発生手段と、該ブリッジ不平衡状態発生手
段によりバランスがくずされた前記ブリッジの出力をセ
ンサ回路より出力させ、この出力を基にブリッジを構成
する抵抗素子の異常あるいは前記センサ回路の増幅系の
異常を識別する第1異常識別手段と、前記センサ回路か
らの出力を基に該センサ回路のハイパスフィルタ回路の
異常を識別する第2異常識別手段とから構成したもので
ある。
【0007】
【作用】この考案では、ブリッジ不平衡状態発生手段に
よりバランスがくずされたブリッジの出力をセンサ回路
より出力させ、この出力を基にブリッジを構成する抵抗
素子の異常あるいはセンサ回路の増幅系の異常を第1異
常識別手段により識別し 、センサ回路からの出力に基づ
いてセンサ回路のハイパスフィルタ回路の異常を第2異
常識別手段により識別するので異常な状態と正常な状態
とを区別して確実に判断することが出来ると共に異常箇
所も的確に判断することができる。
よりバランスがくずされたブリッジの出力をセンサ回路
より出力させ、この出力を基にブリッジを構成する抵抗
素子の異常あるいはセンサ回路の増幅系の異常を第1異
常識別手段により識別し 、センサ回路からの出力に基づ
いてセンサ回路のハイパスフィルタ回路の異常を第2異
常識別手段により識別するので異常な状態と正常な状態
とを区別して確実に判断することが出来ると共に異常箇
所も的確に判断することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの考案の一実施例を
図に基づいて説明する。図1は従来の加速度検出装置に
この実施例における加速度検出装置の異常診断回路を付
加した電気回路図である。この図において、1は加速度
センサチップ、2は加速度センサチップ1に形成されて
いる加速度センサブリッジ(ブリッジ)であり、半導体
拡散抵抗(抵抗素子)2a,2b,2c,2dにより構
成されている。そして、半導体拡散抵抗2a,2cの接
続点には電源電圧Vsupが供給されている。この加速
度センサブリッジ2からは半導体拡散抵抗2c,2dの
接続点電位V1と半導体拡散抵抗2a,2bの接続点電
位V2との電位差V1−V2が出力信号として取り出さ
れる。また、加速度センサチップ1の電気的な等価回路
は図4に示したものと同様であり、メカニカルな構成も
図5,図6に示したものと同様である。
図に基づいて説明する。図1は従来の加速度検出装置に
この実施例における加速度検出装置の異常診断回路を付
加した電気回路図である。この図において、1は加速度
センサチップ、2は加速度センサチップ1に形成されて
いる加速度センサブリッジ(ブリッジ)であり、半導体
拡散抵抗(抵抗素子)2a,2b,2c,2dにより構
成されている。そして、半導体拡散抵抗2a,2cの接
続点には電源電圧Vsupが供給されている。この加速
度センサブリッジ2からは半導体拡散抵抗2c,2dの
接続点電位V1と半導体拡散抵抗2a,2bの接続点電
位V2との電位差V1−V2が出力信号として取り出さ
れる。また、加速度センサチップ1の電気的な等価回路
は図4に示したものと同様であり、メカニカルな構成も
図5,図6に示したものと同様である。
【0009】3は高抵抗値の抵抗(異常検出用抵抗素
子、ブリッジ不平衡状態発生手段)であり、歪が生じて
いない状態の半導体拡散抵抗2dの抵抗値と比較して抵
抗値はおおきく設定されている。この抵抗3の一端は加
速度センサブリッジ2を構成する半導体拡散抵抗2c,
2dの接続点に接続されている。4はNPNトランジス
タ(ブリッジ不平衡状態発生手段)であり、コレクタ端
子は前記抵抗3の他端に接続されると共にエミッタ端子
はグランドに接続されている。そして、ベース端子に加
えられる診断信号Vdnによりスイッチング動作を行
う。5,6はバイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生手
段)である。7は一次増幅回路、8はハイパスフィルタ
回路、9は二次増幅回路、10は二次増幅回路9に加え
る基準電圧Vrefを発生する基準電圧源、11は出力
端子である。尚、この一次増幅回路7、ハイパスフィル
タ回路8及び二次増幅回路9 によりセンサ回路を構成す
る。
子、ブリッジ不平衡状態発生手段)であり、歪が生じて
いない状態の半導体拡散抵抗2dの抵抗値と比較して抵
抗値はおおきく設定されている。この抵抗3の一端は加
速度センサブリッジ2を構成する半導体拡散抵抗2c,
2dの接続点に接続されている。4はNPNトランジス
タ(ブリッジ不平衡状態発生手段)であり、コレクタ端
子は前記抵抗3の他端に接続されると共にエミッタ端子
はグランドに接続されている。そして、ベース端子に加
えられる診断信号Vdnによりスイッチング動作を行
う。5,6はバイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生手
段)である。7は一次増幅回路、8はハイパスフィルタ
回路、9は二次増幅回路、10は二次増幅回路9に加え
る基準電圧Vrefを発生する基準電圧源、11は出力
端子である。尚、この一次増幅回路7、ハイパスフィル
タ回路8及び二次増幅回路9 によりセンサ回路を構成す
る。
【0010】12は故障診断部であり、診断信号発生回
路(ブリッジ不平衡状態発生回路)13,加速度センサ
ブリッジ2および増幅系の異常識別回路(第1異常識別
手段)14,ハイパスフィルタ回路8の異常識別回路
(第2異常識別手段)15により構成されている。そし
て、この故障診断部12の電源はセンサ回路とは独立し
ており、故障診断部12へ電源を接続するためのメイン
スイッチ(図示せず)が設けられている。故障診断部1
2を動作させるためにメインスイッチを閉じると故障診
断部12に電力が供給されると共に次に述べる診断信号
発生回路13のスイッチSWが連動して閉じる構成とな
っている。
路(ブリッジ不平衡状態発生回路)13,加速度センサ
ブリッジ2および増幅系の異常識別回路(第1異常識別
手段)14,ハイパスフィルタ回路8の異常識別回路
(第2異常識別手段)15により構成されている。そし
て、この故障診断部12の電源はセンサ回路とは独立し
ており、故障診断部12へ電源を接続するためのメイン
スイッチ(図示せず)が設けられている。故障診断部1
2を動作させるためにメインスイッチを閉じると故障診
断部12に電力が供給されると共に次に述べる診断信号
発生回路13のスイッチSWが連動して閉じる構成とな
っている。
【0011】診断信号発生回路13はスイッチSWがオ
ンされることにより図2(イ)に示す矩形波の診断信号
Vdnを前記トランジスタ4のベース端子に供給する。
加速度センサブリッジ2および増幅系の異常識別回路1
4はピーク間電圧検出回路14a,コンパレータ14
b,コンパレータ14bの非反転入力端子に基準電圧V
ref2を加えるためのポテンショメータ14cにより
構成されている。この異常識別回路14では二次増幅回
路9の出力する最終出力信号Voutがピーク間電圧検
出回路14aに供給される。また、この異常識別回路1
4では最終出力信号Voutのピーク間電圧値Vp−p
(図2のロ参照)が予め設定された基準電圧Vref2
(加速度センサーブリッジ2および増幅系が正常な場合
のピーク間電圧値Vp−pに対応している)より小さく
なると加速度センサブリッジ2および増幅系の異常と判
断し、Hアクティブの異常信号を出力する。
ンされることにより図2(イ)に示す矩形波の診断信号
Vdnを前記トランジスタ4のベース端子に供給する。
加速度センサブリッジ2および増幅系の異常識別回路1
4はピーク間電圧検出回路14a,コンパレータ14
b,コンパレータ14bの非反転入力端子に基準電圧V
ref2を加えるためのポテンショメータ14cにより
構成されている。この異常識別回路14では二次増幅回
路9の出力する最終出力信号Voutがピーク間電圧検
出回路14aに供給される。また、この異常識別回路1
4では最終出力信号Voutのピーク間電圧値Vp−p
(図2のロ参照)が予め設定された基準電圧Vref2
(加速度センサーブリッジ2および増幅系が正常な場合
のピーク間電圧値Vp−pに対応している)より小さく
なると加速度センサブリッジ2および増幅系の異常と判
断し、Hアクティブの異常信号を出力する。
【0012】ハイパスフィルタ回路8の異常識別回路1
5はコンパレータ15a,コンパレータ15aの反転入
力端子に基準電圧Vref3を加えるためのポテンショ
メータ15b,2入力アンド回路15c,一定周期のパ
ルス信号を出力する矩形波発振回路15d,2入力アン
ド回路15cの出力するパルス列信号をカウントするカ
ウンタ15e,カウンタ15eの計数値を表示する表示
器15fにより構成されている。この異常識別回路15
では二次増幅回路9の出力する最終出力信号Voutが
コンパレータ15aの非反転入力端子に加えられ、図2
の(ロ)に示す時間幅tが測定されて表示器15fに表
示される。表示器で表示された値が、予め求められた正
常と判断される範囲に入らなければ、ハイパスフィルタ
回路8の異常と判断される。
5はコンパレータ15a,コンパレータ15aの反転入
力端子に基準電圧Vref3を加えるためのポテンショ
メータ15b,2入力アンド回路15c,一定周期のパ
ルス信号を出力する矩形波発振回路15d,2入力アン
ド回路15cの出力するパルス列信号をカウントするカ
ウンタ15e,カウンタ15eの計数値を表示する表示
器15fにより構成されている。この異常識別回路15
では二次増幅回路9の出力する最終出力信号Voutが
コンパレータ15aの非反転入力端子に加えられ、図2
の(ロ)に示す時間幅tが測定されて表示器15fに表
示される。表示器で表示された値が、予め求められた正
常と判断される範囲に入らなければ、ハイパスフィルタ
回路8の異常と判断される。
【0013】次に、上記構成による動作について説明す
る。加速度センサチップ1には加速度は加えられておら
ず、従って加速度センサブリッジ2の半導体拡散抵抗2
a,2b,2c,2dそれぞれには歪が生じていない。
この状態でまず、メインスイッチが閉じられて故障診断
部12に電源が投入される。一方、メインスイッチと連
動して診断信号発生回路13のスイッチSWが閉じられ
ると、トランジスタ4のベース端子には図2(イ)に示
す診断信号Vdnが供給される。供給された診断信号に
よりトランジスタ4はオン/オフを繰り返す。この結
果、トランジスタ4がオンの時は抵抗Rが半導体拡散抵
抗2dに並列に接続された状態となる。抵抗Rが半導体
拡散抵抗2dに並列に接続された状態では加速度センサ
ブリッジ2の出力V1−V2は、半導体拡散抵抗2a,
2b,2c,2dの抵抗値をそれぞれr1,r2,r
3,r4とすると次式の値となる。
る。加速度センサチップ1には加速度は加えられておら
ず、従って加速度センサブリッジ2の半導体拡散抵抗2
a,2b,2c,2dそれぞれには歪が生じていない。
この状態でまず、メインスイッチが閉じられて故障診断
部12に電源が投入される。一方、メインスイッチと連
動して診断信号発生回路13のスイッチSWが閉じられ
ると、トランジスタ4のベース端子には図2(イ)に示
す診断信号Vdnが供給される。供給された診断信号に
よりトランジスタ4はオン/オフを繰り返す。この結
果、トランジスタ4がオンの時は抵抗Rが半導体拡散抵
抗2dに並列に接続された状態となる。抵抗Rが半導体
拡散抵抗2dに並列に接続された状態では加速度センサ
ブリッジ2の出力V1−V2は、半導体拡散抵抗2a,
2b,2c,2dの抵抗値をそれぞれr1,r2,r
3,r4とすると次式の値となる。
【0014】
【数1】
【0015】一方、トランジスタ4がオフのときは抵抗
Rは回路より外された状態であるから次式の値となる。
Rは回路より外された状態であるから次式の値となる。
【0016】
【数2】
【0017】上述した加速度センサブリッジ2の出力信
号V1−V2は一次増幅回路7に供給されて増幅され
る。一次増幅回路7の出力はハイパスフィルタ回路8に
加えられて直流分が阻止されると共に交流分が抽出さ
れ、抽出された交流分は二次増幅回路9で増幅され図2
(ロ)に示す最終出力信号Voutとして出力される。
なお、一次増幅回路7,二次増幅回路9の総合的な増幅
率をαとすれば、最終出力信号Voutは次式の値とな
る。
号V1−V2は一次増幅回路7に供給されて増幅され
る。一次増幅回路7の出力はハイパスフィルタ回路8に
加えられて直流分が阻止されると共に交流分が抽出さ
れ、抽出された交流分は二次増幅回路9で増幅され図2
(ロ)に示す最終出力信号Voutとして出力される。
なお、一次増幅回路7,二次増幅回路9の総合的な増幅
率をαとすれば、最終出力信号Voutは次式の値とな
る。
【0018】
【数3】
【0019】この最終出力信号Voutは故障診断部1
2の異常識別回路14,15に供給される。加速度セン
サブリッジ2および増幅系の異常識別回路14ではピー
ク間電圧検出回路14aにより最終出力信号Voutの
ピーク間電圧値Vp−p(図2のロ参照)が検出されコ
ンパレータ14bに出力される。コンパレータ14bで
はピーク間電圧値Vp−pが予め設定された基準電圧V
ref2より小さくなると加速度センサブリッジ2ある
いは増幅系の異常と判断し、Hアクティブの異常信号を
出力する。
2の異常識別回路14,15に供給される。加速度セン
サブリッジ2および増幅系の異常識別回路14ではピー
ク間電圧検出回路14aにより最終出力信号Voutの
ピーク間電圧値Vp−p(図2のロ参照)が検出されコ
ンパレータ14bに出力される。コンパレータ14bで
はピーク間電圧値Vp−pが予め設定された基準電圧V
ref2より小さくなると加速度センサブリッジ2ある
いは増幅系の異常と判断し、Hアクティブの異常信号を
出力する。
【0020】ハイパスフィルタ回路8の異常識別回路1
5では供給された最終出力信号Voutはコンパレータ
15aにより基準電圧Vref3と比較される。そし
て、最終出力信号VoutにおけるVout>Vref
3と判断された期間に対応した時間幅tのパルス信号が
アンド回路15cの一方の入力端子に加えられる。アン
ド回路15cでは矩形波発振回路15dの出力するパル
ス列信号と論理積演算が行われ、時間tに対応したパル
ス数がカウンタに送られカウンタで計数される。この計
数値は時間幅tに対応しており表示器15fにより時間
tが表示される。ハイパスフィルタ回路8が異常の場合
は図2の(ロ)に示す最終出力Voutの電圧波形の傾
斜部分の傾きはハイパスフィルタ回路のC,Rの時定数
に比例する。ハイパスフィルタ回路8のコンデンサある
いは抵抗が異常を来し、CあるいはRの定数が異なった
ものとなれば前記傾斜部分の傾きは異なったものとなり
時間幅tも変化する。従って、表示器で表示された値が
予め求められた正常と判断される範囲に入らなければハ
イパスフィルタ回路8の異常と判断される。
5では供給された最終出力信号Voutはコンパレータ
15aにより基準電圧Vref3と比較される。そし
て、最終出力信号VoutにおけるVout>Vref
3と判断された期間に対応した時間幅tのパルス信号が
アンド回路15cの一方の入力端子に加えられる。アン
ド回路15cでは矩形波発振回路15dの出力するパル
ス列信号と論理積演算が行われ、時間tに対応したパル
ス数がカウンタに送られカウンタで計数される。この計
数値は時間幅tに対応しており表示器15fにより時間
tが表示される。ハイパスフィルタ回路8が異常の場合
は図2の(ロ)に示す最終出力Voutの電圧波形の傾
斜部分の傾きはハイパスフィルタ回路のC,Rの時定数
に比例する。ハイパスフィルタ回路8のコンデンサある
いは抵抗が異常を来し、CあるいはRの定数が異なった
ものとなれば前記傾斜部分の傾きは異なったものとなり
時間幅tも変化する。従って、表示器で表示された値が
予め求められた正常と判断される範囲に入らなければハ
イパスフィルタ回路8の異常と判断される。
【0021】この実施例では半導体拡散抵抗2dに抵抗
3を並列接続し加速度センサブリッジ2のバランスを崩
す構成としたが、半導体拡散抵抗2a,2b,2cのい
ずれかに抵抗を接続するようにして加速度センサブリッ
ジ2のバランスを崩すようにしてもよい。また、図2の
(ロ)に示す最終出力信号Voutのピーク間電圧値V
p−pが、加速度センサチップに1Gから2G程度の加
速度が加わった際のピーク間電圧値程度になるように抵
抗3等の値を設定するのが適当である。この理由は、万
が一トランジスタ4がショートしたような場合でも、加
速度センサブリッジ2が衝撃により出力する信号には影
響が現われないようにするためである。
3を並列接続し加速度センサブリッジ2のバランスを崩
す構成としたが、半導体拡散抵抗2a,2b,2cのい
ずれかに抵抗を接続するようにして加速度センサブリッ
ジ2のバランスを崩すようにしてもよい。また、図2の
(ロ)に示す最終出力信号Voutのピーク間電圧値V
p−pが、加速度センサチップに1Gから2G程度の加
速度が加わった際のピーク間電圧値程度になるように抵
抗3等の値を設定するのが適当である。この理由は、万
が一トランジスタ4がショートしたような場合でも、加
速度センサブリッジ2が衝撃により出力する信号には影
響が現われないようにするためである。
【0022】
【考案の効果】この考案によれば、ブリッジ不平衡状態
発生手段によりバランスがくずされたブリッジの出力を
センサ回路より出力させ、この出力を基に第1異常識別
手段によりブリッジを構成する抵抗素子の異常あるいは
センサ回路の増幅系の異常を識別し、またセンサ回路か
らの出力を基に第2異常識別手段によりセンサ回路のハ
イパスフィルタ回路の異常を識別するので、ブリッジ及
びセンサ回路の異常な状態と正常な状態とを区別して確
実に判断することができると共に、ブリッジを構 成する
抵抗素子、センサ回路の増幅系、あるいはセンサ回路の
ハイパスフィルタ回路といった個別的な異常箇所の判断
も的確に行うことができる効果がある。
発生手段によりバランスがくずされたブリッジの出力を
センサ回路より出力させ、この出力を基に第1異常識別
手段によりブリッジを構成する抵抗素子の異常あるいは
センサ回路の増幅系の異常を識別し、またセンサ回路か
らの出力を基に第2異常識別手段によりセンサ回路のハ
イパスフィルタ回路の異常を識別するので、ブリッジ及
びセンサ回路の異常な状態と正常な状態とを区別して確
実に判断することができると共に、ブリッジを構 成する
抵抗素子、センサ回路の増幅系、あるいはセンサ回路の
ハイパスフィルタ回路といった個別的な異常箇所の判断
も的確に行うことができる効果がある。
【図1】この考案の一実施例における加速度検出装置の
異常診断回路の構成を示す電気回路図である。
異常診断回路の構成を示す電気回路図である。
【図2】診断信号Vdnと最終出力信号Voutとの関
係を示す波形図である。
係を示す波形図である。
【図3】半導体加速度センサーを用いた従来の加速度検
出装置の構成を示す電気回路図である。
出装置の構成を示す電気回路図である。
【図4】加速度センサブリッジの電気的な等価回路図で
ある。
ある。
【図5】加速度センサブリッジが装着された加速度セン
サチップの構成を示す平面図である。
サチップの構成を示す平面図である。
【図6】図4におけるA−A′断面を示す断面図であ
る。
る。
2 加速度センサブリッジ(ブリッジ) 2a,2b,2c,2d 半導体拡散抵抗(抵抗素子) 3 抵抗(異常検出用抵抗素子、ブリッジ不平衡状態
発生回路) 4 トランジスタ(ブリッジ不平衡状態発生回路) 5 バイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生回路) 6 バイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生回路) 7 一次増幅回路(センサ回路) 8 ハイパスフィルタ回路(センサ回路) 9 二次増幅回路(センサ回路) 12 故障診断部 13 診断信号発生回路(ブリッジ不平衡状態発生回
路) 14 加速度センサブリッジおよびセンサ回路の増幅系
の異常識別回路(第1異常識別手段) 15 ハイパスフィルタ回路の異常識別回路(第2異常
識別手段)
発生回路) 4 トランジスタ(ブリッジ不平衡状態発生回路) 5 バイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生回路) 6 バイアス抵抗(ブリッジ不平衡状態発生回路) 7 一次増幅回路(センサ回路) 8 ハイパスフィルタ回路(センサ回路) 9 二次増幅回路(センサ回路) 12 故障診断部 13 診断信号発生回路(ブリッジ不平衡状態発生回
路) 14 加速度センサブリッジおよびセンサ回路の増幅系
の異常識別回路(第1異常識別手段) 15 ハイパスフィルタ回路の異常識別回路(第2異常
識別手段)
Claims (1)
- 【請求項1】 平衡状態に調整されたブリッジを構成す
る抵抗素子の少なくとも一つの抵抗素子に該抵抗素子よ
りも抵抗値が大きな異常検出用抵抗素子を接続し、所定
の時間前記ブリッジのバランスを崩すブリッジ不平衡状
態発生手段と、該ブリッジ不平衡状態発生手段によりバ
ランスがくずされた前記ブリッジの出力をセンサ回路よ
り出力させ、この出力を基にブリッジを構成する抵抗素
子の異常あるいは前記センサ回路の増幅系の異常を識別
する第1異常識別手段と、前記センサ回路からの出力を
基に該センサ回路のハイパスフィルタ回路の異常を識別
する第2異常識別手段とから構成されることを特徴とす
る加速度検出装置の異常診断回路。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991057143U JP2551778Y2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 加速度検出装置の異常診断回路 |
DE4128230A DE4128230C2 (de) | 1990-08-24 | 1991-08-26 | Steuersystem für einen in einem Kraftfahrzeug angebrachten Airbag |
US08/311,741 US5787377A (en) | 1990-08-24 | 1994-09-23 | Air-bag control circuit |
US09/064,850 US6125313A (en) | 1990-08-24 | 1998-04-23 | Air-bag control circuit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991057143U JP2551778Y2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 加速度検出装置の異常診断回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH054025U JPH054025U (ja) | 1993-01-22 |
JP2551778Y2 true JP2551778Y2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=39204582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991057143U Expired - Lifetime JP2551778Y2 (ja) | 1990-08-24 | 1991-06-27 | 加速度検出装置の異常診断回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551778Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011053105A (ja) * | 2009-09-02 | 2011-03-17 | Denso Corp | 回転数検出装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0664085B2 (ja) * | 1989-05-23 | 1994-08-22 | 日本電装株式会社 | 半導体式加速度検出装置 |
JPH0333619A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-13 | Japan Electron Control Syst Co Ltd | 内燃機関の吸気流量測定装置における自己診断装置 |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP1991057143U patent/JP2551778Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH054025U (ja) | 1993-01-22 |
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