JP2551453B2 - ズームレンズ駆動装置 - Google Patents

ズームレンズ駆動装置

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JP2551453B2
JP2551453B2 JP63065149A JP6514988A JP2551453B2 JP 2551453 B2 JP2551453 B2 JP 2551453B2 JP 63065149 A JP63065149 A JP 63065149A JP 6514988 A JP6514988 A JP 6514988A JP 2551453 B2 JP2551453 B2 JP 2551453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ズームレンズの駆動カムを初期調整する
場合であって、短焦点側と長焦点側とを調整した後に中
間焦点位置でのトラッキング調整を可能にしたズームレ
ンズ駆動装置に関する。
〔従来の技術〕
レンズ群を適宜に移動させることにより焦点距離を連
続的に変更して写真の撮影を行なえるズームレンズがあ
る。近年、手軽に写真が撮れるようにいわゆるコンパク
トカメラが普及しているが、これにズームレンズを装着
したズームレンズ付コンパクトカメラが開発されてい
る。
従来のこの種のズームレンズは固定鏡胴と移動鏡胴と
で構成し、例えば2群ズームでは、移動鏡胴に前群レン
ズを固定するとともに、同じく移動鏡胴に後群レンズを
支持してあり、移動鏡胴を固定鏡胴に対して変位させる
と該移動鏡胴が光軸方向に進退する機構が知られてい
る。さらに、移動鏡胴を固定鏡胴に対して回転させなが
ら光軸方向に進退させるもの、あるいは固定鏡胴内で光
軸方向に摺動させて進退させるものなどもある。
そして、フイルム面でピントの移動なしに連続的に焦
点距離を変更させるためには、前群レンズと後群レンズ
とを所定の光学的関係に保ったまま移動させなければな
らない。このために、前群レンズの移動量と後群レンズ
の移動量が異なっている。この移動量の差を生じさせる
には後群レンズのマウントに植設したピンを、固定鏡胴
や移動鏡胴に設けたカムに当接させて後群レンズの移動
量を規制するカム装置が用いられている。
レンズの製造工程では、設計値に対する誤差が生じる
から、レンズをカメラボディに装着した際にはフイルム
面で合焦するように前群レンズおよび後群レンズのトラ
ッキング調整を行なわなければならない。このトラッキ
ング調整は、上記ピンとカムとの当接位置を変化させな
がら行なう。すなわち、最短焦点距離位置(以下、「W
位置」という。)でフイルム面で合焦するようにトラッ
キング調整を行ない、この調整後に最長焦点距離位置
(以下「T位置」という。)までレンズ群を移動させて
トラッキング調整を行なう。そして、この調整作業を数
回繰り返して焦点をフィルム面に収束させる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のようにW位置とT位置とで調整作業を行なって
トラッキング調整を行なうが、ズームレンズではW位置
とT位置との中間位置でも前群レンズと後群レンズとが
所定の光学的関係を保っていなければならない。W位置
とT位置における上記カムとピンが設計通りの当接位置
にある場合には、中間位置でも該ピンは設計通りのカム
面をトレースするが、トラッキング調整によってW位置
とT位置が設計した当接位置からずれてしまうから中間
位置においても焦点がずれてしまう。中間位置での焦点
が許容値以内に収まっていない場合には、再びW位置と
T位置とのトラッキング調整からやり直して、W位置、
T位置および中間位置での各焦点が許容値以内に収まる
ようにしなければならない。
このようなトラッキング調整作業ははななだ面倒であ
り、作業に相当な時間を要してしまうので、作業性を悪
くしてしまう。
そこで、この発明の目的は、W位置とT位置のトラッ
キング調整が終了したならば、W位置とT位置とを極力
変化させないで中間位置のみを変化させることにより、
ピントずれを極力少なくするようにして中間焦点位置で
のトラッキング調整が簡単に行えるようにしたズームレ
ンズ駆動装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明に係るズームレ
ンズ駆動装置は、固定レンズを設けた移動鏡胴が光軸方
向に進退し、この移動鏡胴に連動する移動レンズがカム
装置によって前記固定レンズと所定の関係をもって進退
することにより焦点距離を連続的に変化させるズームレ
ンズにおいて、前記カム装置を前記移動レンズに設けた
従動部材と定位置にあるカムとで構成し、上記従動部材
とカムとの接点であって、撮影レンズが最短焦点位置に
あるときの接点および最長焦点位置にあるときの接点に
おけるそれぞれの法線の交点を中心にして上記カムが回
動できるようにしたことを特徴としている。
〔作 用〕
W位置とT位置での焦点の調整が終了した時点で中間
位置における焦点が許容値以内に収まっていない場合に
は、上記カムを適宜に回動させる。このときのカムの回
動中心は、W位置とT位置の上記従動部材とカムとの接
点における法線の交点であるから、上記回動角が微小で
ある場合には短焦点と長焦点にほとんど影響を与えない
で上記接点を変えられる。カムの回動後のカム面と回動
前のカム面とは、僅かに異なっており、例えば回動前に
は中間位置で前ピンであった場合には、焦点を後方に移
動できる。そして、W位置、T位置および中間位置にお
ける焦点が許容値以内に収まったならば、カムを固定す
る。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づいてこの発明に係るズー
ムレンズ駆動装置を具体的に説明する。
まず、第4図に基づいて、この駆動装置を具備したズ
ームレンズが装着されたコンパクトカメラのレンズ駆動
部の構造について説明する。
このズームレンズは、固定レンズとしての前群レンズ
1と移動レンズとしての後群レンズ2との2群ズームで
ある。前群レンズ1はシャッターユニット3に収めら
れ、このシャッターユニット3を移動鏡胴4の前部に3
本の止めネジ3aによって止着する。なお、この止めネジ
3aのうち2本の止めネジ3aには、バネ座金3bを介在させ
ることにより前群レンズ1の光軸方向の倒れを調整でき
る。さらに、前群レンズ1を初期焦点調整のために光軸
方向に移動させる機構は、従来公知のものと同様に構成
する。たとえば、前群レンズ1のレンズマウントに光軸
方向に突出した突起を設け、光軸と直交する面に凹凸の
カム面を形成した調節リングを上記突起にこのカム面が
常時当接するように配設し、この調節リングを回動させ
て前群レンズ1を光軸方向に移動させる機構などであ
る。
移動鏡胴4はほぼ直方体の枠状部材に上記シャッター
ユニット3を止着する取付板4aを形成した形状としてあ
る。移動鏡胴4の上面後方にはほぼ矩形状に光軸と平行
に透孔を形成してガイド孔4bを設け、このガイド孔4b
に、後群レンズ2のレンズマウント5の上端部に形成し
た突起部5aを挿通することによりこの後群レンズ2を移
動鏡胴4の後部に配設する。
上記レンズマウント5の下部の側端部には光軸と平行
な方向の透孔を形成してガイド部5bを設け、このガイド
部5bにブッシュ5cを嵌着する。このブッシュ5cに後群ガ
イド棒6aを挿通し、この後群ガイド棒6aの移動鏡胴4側
先端部を移動鏡胴4内に設けた支持部で支持させる。後
群ガイド棒6aの後端部には押え板6bを当接させ、この押
え板6bを止めネジ6cによって移動鏡胴4に止着する。な
お、後群ガイド棒6aのレンズマウント5と移動鏡胴4内
の上記支持部との間には押しバネ6dを巻装し、その復元
力を、レンズマウント5が前記ガイド孔4bと後群ガイド
棒6aとに案内されて後方に移動するよう付勢してある。
レンズマウント5の下面には適宜な窪み部を形成し、
この窪み部に焦点調整ピン7の偏心ピン7aとフランジ部
7bとを嵌入し、押え板7cを止めネジ7dによってレンズマ
ウント5に止着することにより焦点調整ピン7をレンズ
マウント5に固定する。レンズマウント5に固定した上
記焦点調整ピン7には円形の支点ピン7eを形成してあ
り、この支点ピン7eを上記押え板7cの透孔部7fを貫通さ
せて連動レバー8の連動孔8aに遊挿する。
連動レバー8はほぼ三角形をし、その一角の先端部に
上記連動孔8aを形成してある。他の一角には透孔8bを形
成し、この透孔8bを貫通する支持ネジ8cを移動鏡胴4の
下面に締め付けて、連動レバー8を移動鏡胴4に対して
この支持ネジ8cを中心にして回動自在に設ける。また、
連動レバー8の残りの一角の先端部には、移動鏡胴4と
は反対の方向に指向して突出した連動ピン8dをカム装置
の従動部材として設けてある。
移動鏡胴4の側面後方には、透孔を形成してカム部9
を設けてある。
また、移動鏡胴4の上面の側端部には光軸方向に透孔
を形成した主ガイド部4cを設け、この主ガイド部4cにブ
ッシュ4dを嵌着する。この主ガイド部4cの側方近傍には
カム面10aを形成したカム板10を固着してある。なお、
このカム板10は上記主ガイド部4cと共通にして、主ガイ
ド部4cの側面に上記カム面10aを形成したものであって
も構わない。移動鏡胴4の上記カム部9を設けた側面と
は反対側の側面の下部には、破線で示すように、先端部
をほぼU字形に切り欠いた副ガイド部4eを設けてある。
以上のように前群レンズ1、後群レンズ2、連動レバ
ー8などを装着した移動鏡胴4を、カメラボディA(第
5図示)に固定した固定枠11に収容させる。このとき、
上記主ガイド部4cに主ガイド棒4fを挿通し、固定枠11の
後端部上方にある支持部11aにこの主ガイド棒4fの後端
部を支持させる。また、上記副ガイド部4eの先端の切欠
部に副ガイド棒4gを挿通し、その後端部を固定枠11の内
側の側面に設けた支持部11bに支持させる。そして、固
定枠11の前側周縁に、棒状の蓋体12を止めネジ12aで締
め付けて止着する。
固定枠11の下面には、前記連動レバー8の連動ピン8d
の側面が当接するカム面30aが形成されたカム板30を設
けてある。なお、このカム板30と連動ピン8dとの関係に
ついては、後に詳述する。
また、固定枠11の側面には垂直方向を回転軸としたウ
ォーム14を配設してあり、このウォーム14の回転軸を固
定枠11の上面よりも上方に突出させ、この突出部に駆動
ギヤ15を嵌着してある。固定枠11の上面にはギヤ16aな
ど適宜枚数のギヤからなる適宜な減速比のギヤ列16を配
設し、図示しないモータの回転をこのギヤ列16を介して
駆動ギヤ15に伝達している。ウォーム14には固定枠11の
側面に軸支したウォームホイール17が噛合し、このウォ
ームホイール17と同軸上に伝達ギヤ18を設けてある。こ
れらウォームホイール17と伝達ギヤ18とは相互に回転自
在としてあり、これらの側面間に適宜な摩擦力を付与し
て、これらのギヤに加えられた負荷が所定の大きさ以上
になると、一方のギヤが停止し他方のギヤが空転するよ
うにしてある。
上記伝達ギヤ18には固定枠11に軸支した中間ギヤ19が
噛合し、この中間ギヤ19にエンコーダ20を駆動するギヤ
と扇形ギヤ21とが噛合している。
上記扇形ギヤ21の回動軸21aは固定枠11の側面に形成
した透孔11cを貫通し、この回動軸21aの先端部は、前記
移動鏡胴4の後方下端部に形成した切欠部4hを通過して
固定枠11に収容した移動鏡胴4の内側に位置する。そし
て、この回動軸21aの先端部に入力レバー22の基端部を
止めネジ22aによって止着し、この入力レバー22と扇形
ギヤ21とが同期して回動するようにしてある。この入力
レバー22の自由端部には扇形ギヤ21の方向に指向して駆
動ピン22bを突設してあり、この駆動ピン22bを移動鏡胴
4の側面に形成した前記カム部9に遊挿してある。
固定枠11の上面であって、これに収容した移動鏡胴4
の前記カム板10のほぼ上方に位置する部分には、カム面
10aに対応した形状の透孔11dを形成してある。また、固
定枠11の上面には連動板23を、止めネジ23aによってそ
のほぼ中央部で回動自在に軸支してある。この連動板23
の一端部には下方に指向した係合ピン23bを突設してあ
り、この係合ピン23bが上記透孔11dを貫通してカム板10
のカム面10aに当接している。連動板23の他端部には上
方に指向した入力ピン23cを突設してあり、この入力ピ
ン23cをファインダーの図示しない変倍機構に連動して
ある。なお、連動板23は、カメラボディAあるいはファ
インダーのケースなどに軸支したものであっても構わな
い。
次に、前記連動レバーの連動ピン8dとカム板30との関
係の詳細を第1図および第2図に基づいて説明する。
後述する動作で説明するように、第1図において、実
線で示した連動レバー8の位置は撮影レンズがW位置に
あるときであり、二点鎖線で示したものはT位置にある
ときである。連動ピン8dは移動鏡胴4の進退に伴われて
カム面30aに当接したままこれをトレースしながら変位
する。設計上の、W位置にあるときの連動ピン8dとカム
面30aとの接点をQW、T位置にあるときの接点をQT
し、これらの接点QW、QTにおける法線の交点をOとす
る。
カム板30の周縁部には交点Oを中心として円弧に沿っ
た2つの円弧状孔31a,31bが、中心角がほぼ直角となる
位置に形成してある。他方、固定枠11の内側面には2本
のガイドピン32a,32bを突設し、このガイドピン32a,32b
を上記円弧状孔31a,31bに挿入してある。また、カム板3
0の周縁にはほぼ上記交点Oに向かう方向を長手方向と
した長孔30bを形成してあり、カム面30aから適宜に離隔
した位置には雌ネジ30cを形成してある。
固定枠11の底面であって上記長孔30bが対向する部分
には、内側を縮径してある段付孔32cを形成してあり、
同じく雌ネジ30cが対向する部分には該雌ネジ30cの径よ
りも適宜に大きい口径の貫通孔32dを形成してある。さ
らに、固定枠11の外側面には座部33aを有する係止ピン3
3を突設してある。そして、第2図に示すように、固定
枠11の外側から上記段付孔32cに、フランジ部34aの中心
から偏倚した位置に偏心ピン34bが突設されたカム板調
整ピン34を挿入する。このカム板調整ピン34のフランジ
部34aの外径は上記段付孔32cの大径部の内径とほぼ等し
く、フランジ部34aが該大径部内で回動可能としてある
とともに、その一部が固定枠11の外側面から突出する。
また、上記偏心ピン34bは固定枠11の内側に突出してカ
ム板30の前記長孔30bに挿入される。なお、フランジ部3
4aの下面にはドライバなどの先端部を受け入れる溝部34
cを形成してある。
また、固定枠11の外側面には板バネ35を、止めネジ36
によって止着するが、この止めネジ36は板バネ35のほぼ
中央部に形成した透孔35aと前記貫通孔32dとを貫通して
カム板30の雌ネジ30cと螺合する。板バネ35の一端部に
は、固定枠11の外側面に突設した前記係止ピン33が挿入
される係止孔35bを形成してあり、他端部には、カム板
調整ピン34のフランジ部34aが対向する位置に該フラン
ジ部34aの外径よりも小径の作業孔35cを形成してある。
以上により構成したこの発明に係るズームレンズ駆動
装置の作用を、前群レンズ1と後群レンズ2の移動動作
とともに説明する。
図示しないモータが回転すると、ギヤ列16を介して駆
動ギヤ15が回転してウォーム14が回転する。ウォーム14
が回転するとこれに噛合したウォームホイール17が回転
し、このウォームホイール17との間の摩擦力により伝達
ギヤ18が回転する。この伝達ギヤ18の回転が中間ギヤ19
を介して扇形ギヤ21に伝達され、この扇形ギヤ21が回動
軸21aを中心に第4図上矢標P方向に回動する。なお、
扇形ギヤ21をこの方向に回動させるときのモータの回転
を正回転とする。
扇形ギヤ21が回動すると、これと同軸上にある入力レ
バー22が同期して同方向に揺動する。このため、入力レ
バー22の駆動ピン22bは回動軸21aを中心に扇形ギヤ21と
同方向に旋回する。この駆動ピン22bの旋回によりカム
部9が押され、駆動ピン22bがカム部9の上端部から下
端部に移動する。したがって、このカム部9を形成して
ある移動鏡胴4が、主ガイド部4cと副ガイド棒4gに案内
されて固定枠11に対して前方、即ち被写体側に移動す
る。移動鏡胴4の前部には前群レンズ1を含むシャッタ
ーユニット3が止着してあり、前群レンズ1も前進す
る。
移動鏡胴4が前進すると、この移動鏡胴4に軸支して
ある連動レバー8も同様に移動する。連動レバー8の連
動ピン8dは固定枠11に設けたカム板30のカム面30aに当
接しているから、連動レバー8が固定枠11に対して前進
すると、この連動レバー8はカム面30aに案内されて支
持ネジ8cを中心として第5図上反時計回り方向に回動す
る。他方、連動レバー8には焦点調整ピン7を介して後
群レンズ2のレンズマウント5が連繋しているから、連
動レバー8の回動により押しバネ6dの復元力に抗してレ
ンズマウント5が移動鏡胴4に対して前方に移動する。
このため、後群レンズ2が移動鏡胴4に対して前方に移
動し、前群レンズ1との間隔を狭めることになり、焦点
距離を連続的に変化させる。移動鏡胴4が最前方まで移
動したときに、前群レンズ1と後群レンズ2とが最前方
に位置するとともに、後群レンズ2が前群レンズ1に最
も近づき、焦点距離が最長になる。また、駆動ピン22b
がカム部9の下端部に位置し、移動鏡胴4の先端部が固
定枠11から突出した位置となる。なお、前群レンズ1と
後群レンズ2がズーミングを行なう場合の光学的な位置
関係を確保するには、カム面30aのカム曲線を所定のも
のとなるように設計すればよい。
駆動ピン22bがカム部9の下端部に位置して移動鏡胴
4が最前方に位置している状態から、移動鏡胴4を後退
させるには、図示しないモータ逆回転させればよい。モ
ータの逆回転により扇形ギヤ21が第4図上反矢標P方向
に回動するから、駆動ピン22bも同方向に旋回する。こ
のため、移動鏡胴4は上述とは逆に固定枠11に収容され
ながら後退する。
レンズマウント5は常時後方に移動するよう押しバネ
6dの復元力を受けていて、連動レバー8は焦点調整ピン
7を介して、第5図上時計回り方向に回動する力を受け
ているから、その連動ピン8dはこの力によりカム面30a
に当接している。したがって、連動ピン8dはカム面30a
に案内されて支持ネジ8cを中心として第5図上時計回り
方向に旋回する。このため、支点ピン7eも同方向に旋回
し、レンズマウント5が移動鏡胴4に対して後退する。
これにより後群レンズ2が後退し、移動鏡胴4に伴われ
る前群レンズ1の後退と協働して焦点距離を最短距離ま
で連続的に変化させる。
そして、焦点距離を初期調整する場合には、後群レン
ズ2を連動レバー8に対して仮りに決めた位置で、焦点
調整ピン7の支点ピン7eを回動する。これにより偏心ピ
ン7aがレンズマウント5を光軸方向に移動させるから、
後群レンズ2を光軸方向に移動させて焦点を調整でき
る。このようにして、焦点を適宜に調整したならば、止
めネジ7dを締め込んで押え板7cを焦点調整ピン7に押圧
しこれを固定する。
上述のように後群レンズ2の位置を定めて撮影レンズ
のW位置とT位置におけるトラッキング調整が終了した
ならば、それらの中間位置における焦点が許容値以内に
収まっているかどうかを確認する。収まっている場合に
は、その時点でトラッキング調整作業は終了する。
中間焦点が許容値以内に収まっていない場合には、板
バネ35の作業孔35cからカム板調整ピン34の溝部34cにド
ライバなどの先端部を差し込んで該カム板調整ピン34を
回動する。これによりそのの偏心ピン34bが旋回するか
ら、該偏心ピン34bが長孔30bに挿入されているカム板30
が変位する。カム板30には交点Oを中心にして形成した
円弧状孔31a,31bを形成し、これにガイドピン32a,32bを
挿入してあるから、カム板30の上記変位は交点Oを中心
にした回動動作となる。なお、カム板30の回動時には止
めネジ36は貫通孔32d内を移動する。カム板30が回動す
ると連動ピン8dがトレースするカム曲線の形状が変化す
るから、中間焦点がカム板30を回動させる前後で異なる
ことになる。この差異を利用することにより中間焦点の
調整を行なえる。
このトラッキング調整を行なう場合のカム板30の回動
中心は、接点QWと接点QTのそれぞれにおける法線の交点
Oであるから、カム板30が僅かに回動した状態では、W
位置とT位置における焦点はほとんど変化せず、従って
カム板30の回動は中間焦点のみを変化させて調整でき
る。なお、短焦点と長焦点のトラッキング調整時には、
連動ピン8dとカム面30aとの接点は設計上の接点QW,QT
一致するとは限らないが、これらは大きくずれることが
ないのでカム板30を回動させた場合でも、それぞれの位
置における焦点は十分許容値以内に収まる。
特に、第3図に示すように、カム面30aが光軸Xを横
切るように配設し、W位置にあるときの後群レンズ2の
位置Uと連動ピン8dとを結ぶ直線と光軸Xとがなす角度
θおよびT位置にあるときの後群レンズ2の位置Vと
連動ピン8dとを結ぶ直線と光軸Xとがなす角度θが等
しくなるようにしておくと、カム板30を回動させた場合
に、中間焦点のずれが前後に振り分けられて許容値以内
に収まるようになるので好ましい。
このようにしてトラッキング調整を行なったならば止
めネジ36と締め付ける。板バネ35の両端部には係止ピン
33の座部33aとカム板調整ピン34のフランジ部34aの頭部
が当接するから、固定枠11との間に間隙ができる。した
がって、止めネジ36を締め付けると、第2図に示すよう
に、板バネ35の中央部が撓んで復元力が蓄勢される。こ
のため、カム板30は固定枠11に密着して固定される。
本実施例では、前群レンズ1と後群レンズ2が前進し
て長焦点となる望遠タイプのズームレンズについて説明
したが、各レンズ群が後退して長焦点なるレトロフォー
カスタイプのズームレンズであっても構わない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明に係るズームレンズ駆
動装置によれば、短焦点位置と長焦点位置の従動部材と
カムとのそれぞれの接点における法線の交点を中心にし
てカムを回動させるようにしたから、短焦点と長焦点の
調整を終了した後にカムを回動さても回動角が微小であ
れば短焦点と長焦点はほとんど変化しない。しかも、カ
ムの回動によりカム曲線が変化するから短焦点位置と長
焦点位置との中間位置における焦点は前後いずれにも変
化させることができる。すなわち、短焦点と長焦点の調
整後に中間焦点のみを簡単な作業で調整できるから、作
業性を向上させ、短時間でトラッキング調整作業を行な
える効果を有する。
しかも、部品点数が少なく簡単な構造であるから、カ
メラを大型にすることや重量が増加することがなく、カ
メラの小型軽量化の妨げとならない。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明に係る駆動装置をズームレンズ付コンパ
クトカメラに利用した一実施例を示すものである。第1
図は駆動装置の要部の分解斜視図、第2図は第1図にお
けるII−II線に沿った断面図、第3図はカムの配設位置
を光軸との関係で示す平面図である。第4図は駆動装置
を具備したズームレンズの分解斜視図であり、第5図は
移動鏡胴が固定枠に収容された状態の水平線に沿った一
部断面図である。 1……前群レンズ(固定レンズ) 2……後群レンズ(移動レンズ) 4……移動鏡胴、5……レンズマウント 8……連動レバー、8a……連動孔 8b……透孔、8c……支持ネジ 8d……連動ピン(従動部材) 11……固定枠、30……カム板 30a……カム面、30b……長孔 30c……雌ネジ、31a,31b……円弧状孔 32a,32b……ガイドピン、32c……段付孔 32d……貫通孔、33……係止ピン 33a……座部、34……カム板調節ピン 34a……フランジ部、34b……偏心ピン 35……板バネ、35a……透孔 35b……係止孔、35c……作業孔 36……止めネジ A……カメラボディ、O……交点 QW,QT……接点
フロントページの続き (72)発明者 平井 正義 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富 士写真光機株式会社内 (72)発明者 高村 雅司 東京都港区西麻布2丁目26番30号 富士 写真フイルム株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定レンズを設けた移動鏡胴が光軸方向に
    進退し、この移動鏡胴に連動する移動レンズがカム装置
    によって前記固定レンズと所定の関係をもって進退する
    ことにより焦点距離を連続的に変化させるズームレンズ
    において、 前記カム装置を前記移動レンズに設けた従動部材と定位
    置にあるカムとで構成し、上記従動部材とカムとの接点
    であって、撮影レンズが最短焦点位置にあるときの接点
    および最長焦点位置にあるときの接点におけるそれぞれ
    の法線の交点を中心にして上記カムが回動できるように
    したことを特徴とするズームレンズ駆動装置。
JP63065149A 1988-03-18 1988-03-18 ズームレンズ駆動装置 Expired - Lifetime JP2551453B2 (ja)

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JP63065149A JP2551453B2 (ja) 1988-03-18 1988-03-18 ズームレンズ駆動装置
US07/326,501 US4971427A (en) 1988-03-18 1989-03-20 Zoom lens drive mechanism of a camera

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JPH01237607A JPH01237607A (ja) 1989-09-22
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