JP2550308B2 - 自動車用エンジンの学習制御方法 - Google Patents

自動車用エンジンの学習制御方法

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JP2550308B2
JP2550308B2 JP60119585A JP11958585A JP2550308B2 JP 2550308 B2 JP2550308 B2 JP 2550308B2 JP 60119585 A JP60119585 A JP 60119585A JP 11958585 A JP11958585 A JP 11958585A JP 2550308 B2 JP2550308 B2 JP 2550308B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、学習の実効を早期に達成することのできる
自動車用エンジンの学習制御方法に関する。
【従来の技術】
従来、自動車用エンジンの空燃比制御においては、エ
アフロメータからの情報でもって基本燃料噴射量を算定
し、これをO2センサのフィードバック信号を用いて補正
している。 ここで問題になるのは、O2センサにはフィードバック
できない領域、すなわち、スロットル全開領域、O2セン
サ不活性領域(エンジン始動時等)があることで、この
ため、予めエンジン運転の定常状態における回転数と負
荷とをパラメータとするマップに対して、理論空燃比に
おける燃料噴射量を実現させるための補正値としての学
習値をプロットし、これを制御変数としてエンジンの運
転制御、例えば、燃料噴射制御を行うという学習制御が
なされている(例えば、特開昭55−96339号公報参
照)。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、学習を行う時点の運転環境と、前回ま
でに学習を行った時点での運転環境とが大幅に相違する
場合、運転環境が大幅に異なった時点で学習された学習
値がそのままエンジン運転制御の制御変数として用いら
れ、また、学習値が目標値に収束した後ハンチングを起
さないように学習値書換え量を、学習値の最小分解能ま
で下げているため、学習値が目標値に収束し、学習値が
新しいエンジン運転制御への適応性を発揮するまで、相
当の時間を要し、この間、排気エミッション、運転性、
及び燃費等が悪化するという課題がある。 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、学習を
行う時点の運転環境と、前回までに学習を行った時点の
運転環境とが大幅に相違しても早期に学習値を目標値に
収束させることができ、且つ学習値が目標値に収束した
後のハンチングを防止し得、学習制御の実効を早期に達
成させることを可能とした自動車用エンジンの学習制御
方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による自動車用エン
ジンの学習制御方法は、予め与えられた判定条件により
エンジン運転の定常状態を判定した時、センサからの情
報を学習値として、エンジン制御諸元をパラメータとす
るテーブルに取込み、上記学習値をエンジン運転制御の
制御変数として使用する自動車用エンジンの学習制御方
法において、上記定常状態と判定後、センサによる情報
値と設定値とを比較し、情報値が基準値に略収束してい
るか否かを判断する手順と、上記情報値が基準値に略収
束していないとき、該情報値と基準値との差を求め、こ
の差に基づき修正係数を設定する手順と、上記差と上記
修正係数とにより、学習値を修正するための修正量を算
出する手順と、上記修正量が学習値の最小分解能よりも
大きいときには、該修正量により学習値を修正して該学
習値を書換え、修正量が学習値の最小分解能よりも小さ
いときには、学習値の最小分解能により学習値を修正し
て該学習値を書換える手順とを備えることを特徴とす
る。
【作用】
本発明の自動車用エンジンの学習制御方法によれば、
定常状態と判定した後の学習値の書換えに際し、センサ
による情報値と設定値とを比較して、情報値が基準値に
略収束していないと判断されるときに、該情報値と基準
値との差、及びこの差に応じて設定された修正係数に基
づき修正量が算出され、この修正量が学習値の最小分解
能よりも大きい場合該修正量により学習値を修正して学
習値の書換えがなされる。 ここで、センサからの情報値と基準値との差は運転環
境の変化状態を示し、この運転環境の変化状態に応じて
修正係数が設定されることになり、この修正係数に基づ
く修正量により学習値が修正されて学習値が書換えられ
るので、運転環境の変化状態が大きい場合には最小分解
能により学習値を書換えるのと異なり、早期に学習値が
目標値に収束し、学習制御の実効が早期に達成される。 また、定常状態と判定後、センサによる情報値と設定
値とを比較して、情報値が基準値に略収束しているとき
には学習値の書換えを行わず、該情報値が基準値に略収
束してしないときでも、運転環境の変化が少なく上記修
正量が学習値の最小分解能よりも小さいときには、最小
分解能にて学習値の書換えが行われるので、ハンチング
を防止し得る。
【実施例】
以下、本発明による自動車用エンジンの学習制御方法
を、空燃比制御に適用した実施例につき、図面を参照し
て具体的に説明する。 第1図は制御系全体の概略図を示すもので、図中符号
1はエンジン本体である。このエンジンはエアクリーナ
2から導入された空気が、スロットルボディ3におい
て、インジェクタ4からの噴射燃料と混合された後、そ
の混合気がスロットルバルブ5を介して吸気系へ導入さ
れるものであり、また排気系では、排気ガス反応器6に
おいて排気ガス中の有害成分の除去が行なわれるように
排気浄化対策が施されている。 上記排気系からは、排気ガスの一部が、EGRバルブ7
を介して吸気系に還流され、EGRバルブ7は、吸気通路
に連通する負圧管に設けたバルブ8の開閉動作により、
負圧管を介してバルブ7内のダイヤフラムに作用される
負圧の有無により開閉動作されるものである。 またインジェクタ4には、燃料タンク9より燃料ポン
プ10を介して燃料が供給されるもので、余剰燃料はプレ
ッシャレギュレータ11を介して上記燃料タンク9に還流
される。なお燃料ポンプ10からインジェクタ4へ至る燃
料供給経路には、燃料ダンパ12、フィルタ13等が設けら
れている。 またスロットルバルブ5の上流、下流においてスロッ
トルボディ3に連通するバイパスには、アイドルスピー
ドコントロールバルブ14が設けられている。 また第1図において、符号15はマイクロコンピュータ
からなる制御装置であり、この制御装置15に対しては、
排気系において排気ガス反応器6の前段に設置したO2
ンサ16からの電圧信号と、吸気通路2aに設けたエアフロ
メータ17からは空気流量を測定した電気信号と、スロッ
トルバルブ5に設けたスロットルセンサ18からはスロッ
トル開度に応じた電圧信号と、エンジン1からは水温セ
ンサ19によって水温についての電気信号とが与えられ
る。 また上記制御装置15には、ディストリビュータ20に設
けたクランク角センサ21によって、クランク角基準位置
の検出信号およびクランク角1度毎のパルス信号が与え
られ、またトランスミッション22からはニュートラル位
置スイッチング信号が、スタータ23からはスタータスイ
ッチング信号が、それぞれ与えられる。 なお第1図中、符号24はバッテリ、25はインジェクタ
リレー、26は燃料ポンプリレーである。 また上記制御装置15は、第2図に示されるように、MP
U27を、バス28を介してROM29,RAM30およびバックアップ
付RAM31に接続させている。また上記O2センサ16、エア
タロメータ17、スロットルセンサ18などのアナログ信号
は、A/D変換器32を介してデジタル変換され、バス28に
もたらされる。またその他の信号がI/Oポート33に入力
され、MPU27は、ROM29に格納された制御プログラムに従
いRAM30にストアされたデータ、及びバックアップ付RAM
31のテーブルにストアされた学習値に基づき制御量を演
算し、制御信号をI/Oポート33を介してインジェクタ
4、燃料ポンプ10、バルブ8等に出力する。 以上は、本発明による学習制御方法を採用するエンジ
ンの制御形態の一実施例を示すものである。 そして、この制御系においては、インジェクタ4から
噴射する燃料噴射量Tiにおける基本燃料噴射量Tpは次式
により算出する。 Tp=K・Q/N 但し、Kは定数、Qはエアフロメータ17で計測した吸
入空気量、Nはクランク角センサ21からの出力信号に基
づき算出したエンジン回転数である。 上記エンジン回転数Nは、エンジン制御の諸元の1つ
のパラメータとして採用される。また、ここではQ/N、
あるいはTpはエンジン負荷の値を示すパラメータに採用
される。 前記O2センサ16からのフィードバック信号は、O2セン
サ16のリッチサイド、リーンサイドのサイクル制御(例
えばスライスレベルに対する±値)の時の積分値で与え
られる。この値は可及的にスライスレベルに接近される
が、その変動はエンジン運転の状況変化に追随してお
り、上記基本燃料噴射量Tpを補正する空燃比フィードバ
ック補正係数αとなる。このほかインジェクタ4を開放
するためのパルス幅、すなわち燃料噴射量Tiの算出に
は、水温センサ19による水温増量等の増量係数COEF、バ
ッテリ電圧に基づき無効噴射時間を補正する電圧補正係
数Ts等が用いられる。そして燃料噴射量Tiは、 Ti=Tp×KBLRC×α×COEF+Ts により算出される。 上記KBLRCは学習値Kaを補間計算して得た学習補正係
数であり、学習値Kaは学習により書き換えられるもので
ある。学習値Kaを、エンジン回転数および負荷をパラメ
ータとして構成したマトリックスに取込む場合、エンジ
ンの定常運転の判定には、O2センサ16の出力値を採用す
る。例えば第3図に示すように、負荷領域をL0,L1,L2,L
3,L4と分割し、回転数領域をN0,N1,N2,N3,N4と分割し
て、その各負荷領域L0L1 L1L2 L2L3 ,およびL3L4 にお
ける、各回転数領域N0N1 N1N2 N2N3 およびN3N4 の各格
子内において、O2センサ16が、リッチ・リーンの値を例
えば3回切換え出力した場合に、定常運転状態と判定す
る。 定常運転状態の判定がなされた時、学習値Kaの取込み
がなされるのであるが、バックアップ付RAM31への書込
みは負荷のパラメータに対応する、すなわちL0L1 L
1L2 L2L3 ,およびL3L4 の分割領域に対応するテーブ
ル、すなわち、4個のアドレスa1,a2,a3,a4に対して行
われる。ここでは回転数がどの領域(N0N1 N1N2 N
2N3 N3N4 )のものでも、負荷の分割領域対応で、最終
学習値がメモリの対象として採用される。 この学習値Kaの書換えは、定常状態と判定した後、先
ずセンサからの情報値として、O2センサ16出力信号がス
ライスレベルを例えば3回横切った間の空燃比フィード
バック補正係数αの最大値と最小値との相加平均値WORK
(α)を求め、この相加平均値WORK(α)と設定値とを
比較して、相加平均値WORK(α)が基準値に略収束して
いるか否かを判断し、基準値に収束しているときには学
習値Kaの書換えを行わず、相加平均値WORK(α)が 基
準値に略収束していないときのみ、この相加平均値WORK
(α)と基準値1.0との差|Δα|=|WORK(α)−1.
0|に基づきROM29にストアされている固定データテーブ
ルを例えば補間計算無しで参照して修正係数KMを設定す
る。なお上記データテーブルは、第7図に示すように差
|Δα|が大きいほど大きな値の修正係数KMがストア
されている。そして、上記修正係数KMと差|Δα|と
を乗算して修正量|Δα|=KM×|Δα|を算出し、
この修正量|Δα|が学習値Kaの最小分解能Δα′以上
の場合、該修正量|Δα|により学習値Kaを修正して学
習値Kaの書換えが行われる。 ここで、センサからの情報値としての上記相加平均値
WORK(α)と基準値1.0との差|Δα|は、運転環境
の変化状態を示し、この運転環境の変化状態に応じ変化
が大きいほど大きい値の修正係数KMが設定され、且つこ
の修正係数KMと上記差|Δα|とを乗算して求めた修
正量|Δα|により学習値を修正して該学習値Kaが書換
えられるので、運転環境の変化状態が大きい場合には、
学習値の最小分解能Δα′により学習値Kaを書換える場
合に比し、早期に学習値Kaが目標値に収束する(第5図
参照)。 学習による学習値Kaの書換えは、上述の判定条件によ
りエンジン運転の定常状態と判定されたときに行われる
ため、学習値の書換え時間間隔は比較的長く、例えば、
前回までの学習時点において図示しないキャニスタから
燃料蒸気がパージされていた場合には、学習値Kaは学習
により大きくリーン側の値となり、今回の学習時点にお
いてキャニスタからのパージがカットされていると、学
習値Kaはリッチ側の値に修正されて行くことになるが、
このとき学習値Kaと目標値とのずれが大きく、従来の最
小分解能による学習値の修正では修正量が小さく学習値
Kaが目標値に収束するまで学習回数を多く必要とし、相
当の時間を要する。これに対し本発明では、上述のよう
に運転環境の変化状態に応じて修正量が設定され、これ
により学習値Kaが修正されるので、早期に学習値Kaが目
標値に収束し、学習制御の実効が早期に達成されるので
ある。 一方、センサからの情報値としての相加平均値WORK
(α)が基準値に略収束していないときでも、運転環境
の変化が少なく上記修正量が学習値の最小分解能よりも
小さいときには、学習値Kaの書換えは学習値Kaの最小分
解能を偏差の単位として、先きのメモリ内容に加算もし
くは減算し、メモリに戻す形で実現する。 学習が進行して学習値Kaが目標値近傍に収束した後
に、急激な変化をもたらすのはハンチングの原因となる
ので、時間経過に伴い漸進的に変動することが良いので
あるから、上述のように最小分解能による学習値Kaの書
換えは、ハンチングを防止する上で有効かつ有利といえ
る。 そしてこの学習値Ka(アドレスa1,a2,a3,およびa4
メモリされた内容)が、各負荷の運転状態に応じて直ち
に読出されて、制御変数としてMPU27で演算式に組込ま
れる。 実際の負荷の値は、L0L4 の間で自由に変動するので、
制御変数、すなわち上記学習補正係数KBLRCもこれに対
応して微妙に設定することが望まれるが、領域の分割数
を増すほど、メモリ容量を増さなければならないことか
ら、ここでは直線補間法を用いて、MPU27の演算で求め
ることにする。 今、各領域L0L1 L1L2 L2L3 およびL3L4 の学習値を、
Ka1,Ka2,Ka3およびKa4とする時、上記Ka1,Ka2,Ka3およ
びKa4の対応負荷値x1,x2,x3およびx4を各領域の中間点
であると仮定すれば、負荷xにおける制御変数としての
学習補正係数KBLRCを、上記各領域の学習値Ka1,Ka2,Ka3
およびKa4から算出することができる。例えば、負荷x
の値がx3およびx4の間にあるとすると、学習補正係数KB
LRCは次式により算出される。 KBLRC={(x−x3)/(x4-x3)} ×(Ka4-Ka3)+Ka3 これをグラフで示せば第4図のようになる。ここで、
破線は、テーブルの領域分割境界線を示す。 このような空燃比制御の学習によって、例えばO2セン
サ16からのO2フィードバック信号のない状態での運転
(スロットル全開領域、O2センサ16の不活性領域等のオ
ープンループ制御時)も、上記学習補正係数KBLRCを用
いて類推的に制御できることになるのである。 こうして得られた学習値Kaはエンジン停止後も残り、
次のエンジン始動時にも制御変数として燃料噴射量の演
算に用いられる。なお、エンジン始動からO2センサによ
るフィードバック制御が開始されるまでの間のオープン
ループ制御時には、空燃比フィードバック補正係数αは
α=1.0にクランプされて燃料噴射量の演算に用いられ
る。 次にMPU27で実行される学習値、書込みのプログラム
の一例を、第6図のフローチャートを用いて具体的に説
明する。 図示しないイグニッションキースイッチをオンし、マ
イクロコンピュータからなる制御装置15が作動を開始す
ると、第6図のフローチャートに示すプログラムが所定
時間毎に実行される。 先ず、ステップS1でエンジン回転数Nが制御対象領域
N0N4 )内にあるかの判断がなされ、制御対象領域外の
場合にはルーチンを抜け、制御対象領域内の場合にはス
テップS2へ進み、N0N1 N1N2 N2N3 ,およびN3N4 のどの
領域かのマトリックス位置の選択がなされる。 次に、エンジン負荷Lが制御対象領域内(L0L4 )にあ
るかの判断がステップS3でなされ、領域外の場合にはル
ーチンを抜け、制御対象領域内の場合には次のステップ
S4へ進み、L0L1 L1L2 L2L3 およびL3L4 のどの領域かの
マトリックス位置の選択がなされる。 このようにしてマトリックス中の対象領域NEW(N,L)
が決定されると、ステップS5へ進み、前回選択された領
域OLD(N,L)との比較がなされ、前回と同じ領域の場合
ステップS6へ進み、前回と異なる場合には、ステップS7
へ進んで今回の領域NEW(N,L)を前回の領域OLD(N,L)
とし(OLD(N,L)←NEW(N,L))、ステップS11でカウ
ント値COUNTをクリアしてルーチンを抜ける。 一方、ステップS6へ進むと、O2センサ16のフィードバ
ック信号がスライスレベルを基準としてリッチ/リーン
・サイクルへ移行する測定値の符号変換が有ったか、す
なわち、O2センサ16の信号がスライスレベルをリッチ側
からリーン側、あるいはリーン側からリッチ側へ横切っ
たかの判断がなされ、符号変換の無い場合にはルーチン
を抜け、符号変換が有った場合にはステップS8へ進ん
で、カウント値COUNTがカウントアップされる。そし
て、ステップS9でカウント値COUNTが3以上かの判断が
なされ、COUNT<3の場合にはルーチンを抜け、COUNT≧
3の場合にはステップS10へ進み、カウント値をクリア
してステップS12へ進む。以上により定常運転状態の判
定がさなれ、定常運転状態であり学習条件が満足された
と判断されるとステップS12以降で学習値の学習が行わ
れる。 ステップS12では、O2センサ16のフィードバック信号
(出力信号)がスライスレベルを3回横切った間のサイ
クル制御の積分値、すなわち空燃比フィードバック補正
係数αの最大値及び最小値の相加平均値WORK(α)を算
出し、ステップS13でバックアップ付RAM31におけるテー
ブルのどのアドレスa1,a2,a3,a4に対して学習値Kaを書
き換えるかを決定する書換アドレスの算出がなされる。
上記アドレスa1,a2,a3,a4は負荷をパラメータとする1
次元テーブルであるから、先のステップS4において制御
対象領域L0L1 L1L2 L2L3 L3L4 のどれが選択されたか
で、自ずから決定される。 次いで、ステップS14では、該当アドレスについてフ
ラグがセットされているか否か(領域フラグはバックア
ップ付RAM31の該当アドレスa1,a2,a3,a4のそれぞれにつ
いて、最初の書込みがなされた時にセットされるように
してある)の判定がなされ、フラグがクリアされている
場合にはステップS15へ進み、学習された値の偏差の全
量が書込まれ、フラグをセットしてルーチンを抜ける。 一方、上記ステップS14からステップS16へ進むと、上
記相加平均値WORK(α)がWORK(α)≧1.01かの判定を
行う。上記“1.01"は、上限側の設定値であり、センサ
からの情報値としての相加平均値WORK(α)が基準値
(=1.00)に略収束しているか否かを判断するための上
限側の設定値であり、WORK(α)≧1.01で、相加平均値
WORK(α)が基準値に略収束しておらず、設定範囲の上
限値を越えているときには、ステップS17へ進み、学習
値Kaの書換え処理が行われる。ステップS17では、相加
平均値WORK(α)と基準値1.0との差|Δα|=WORK
(α)−1.0|を算出する。そしてステップS20で、差|
Δα|に基づきROM29にストアされている固定データ
テーブル(第7図参照)を参照して修正係数KMを設定し
てステップS21へ進み、修正係数KMと差|Δα|とを
乗算して修正量|Δα|=KM×|Δα|を算出する。
そしてステップS22で修正量|Δα|と学習値の最小分
解能Δα′とを比較し、|Δα|≧Δα′の場合にはス
テップS24で、該当アドレスにストアされている学習値K
aに上記ステップS21において算出した修正量|Δα|の
値を加算して該当アドレスの学習値Kaを書換える。|Δ
α|<Δα′の場合にはステップS23へ進み、最小分解
能Δα′を修正量|Δα|とし、ステップS24で該当ア
ドレスの学習値Kaに修正値、すなわち最小分解能の値を
加算して該当アドレスの学習値Kaを書換え、ルーチンを
抜ける。 一方、上記ステップS16において、WORK(α)<1.01
の場合には、ステップS18へ進んで上記相加平均値WORK
(α)が基準値(=1.00)に略収束しているか否かを判
断するための下限側の設定値“0.99"と、該相加平均値W
ORK(α)とを比較し、WORK(α)>0.99、すなわち、
1.01>WORK(α)>0.99であり、相加平均値WORK(α)
が基準値に略収束しているときには、学習値Kaの書換え
を必要としないのでルーチンを抜け、WORK(α)≦0.99
で相加平均値WORK(α)が基準値に略収束しておらず、
設定範囲の下限値以下のときには、ステップS19へ進
み、学習値Kaの書換え処理が行われる。ステップS19で
は、相加平均値WORK(α)と基準値1.0との差|Δα
|=WORK(α)−1.0|を算出する。 次いで、ステップS25で差|Δα|に基づき固定デ
ータテーブルを参照して修正係数KMを設定してステップ
S26へ進み、修正係数KMと差|Δα|とを乗算して修正
量|Δα|=KM×|Δα|を算出する。そして、ステ
ップS27で、修正量|Δα|と学習値の最小分解能Δ
α′とを比較し、|Δα|≧Δα′の場合にはステップ
S29で、該当アドレスにストアされている学習値Kaに上
記ステップS26において算出した修正量|Δα|の値を
減算して該当アドレスの学習値Kaを書換える。|Δα|
<Δα′の場合にはステップS28へ進み、最小分解能Δ
α′を修正量|Δα|とし、ステップS29で該当アドレ
スにストアされている学習値Kaに修正量、すなわち最小
分解能の値を減算して、該当アドレスの学習値Kaを書換
え、ルーチンを抜ける。 このようにして、アドレスa1,a2,a3およびa4に書込ま
れた学習値Kaは、実際の運転においては負荷の変動に対
応して、呼出され、先のように補間計算を経て、細分化
され、燃料噴射量の演算に用いられてインジェクタ4の
制御に供せられる。 なお、本発明の自動車用エンジンの学習制御方法は、
上記実施例では回転数と負荷によりマトリックスを構成
して情報の取込み枠を決めているが、他のエンジン制御
諸元を用いてもよいことは勿論であり、制御対象もイン
ジェクタ4による燃料噴射制御に限られるものではな
い。
【発明の効果】
本発明は、以上詳述したように、定常状態と判定した
後の学習値の書換えに際し、センサによる情報値と設定
値とを比較して、情報値が基準値に略収束していないと
判断されるときに、センサからの情報値と基準値との差
により運転環境の変化状態を検知し、この運転環境の変
化状態に応じて修正係数を設定し、運転環境の変化状態
を示す差と修正係数とにより算出した修正量が学習値の
最小分解能よりも大きい場合この修正量によって学習値
を修正するようにしているので、学習を行う時点の運転
環境と、前回までに学習を行った時の運転環境が大幅に
相違しても、運転環境の変化状態に応じた修正量にて学
習値の書換えが行われ、これにより、学習値を早期に目
標値に収束させることができ、学習制御の実効を早期に
達成させることが可能となり、排気エミッション、運転
性、及び燃費が改善される。 また、定常状態と判定後、センサによる情報値と設定
値とを比較して、情報値が基準値に略収束しているとき
には学習値の書換えを行わず、該情報値が基準値に略収
束していないときでも、運転環境の変化が少なく上記修
正量が学習値の最小分解能よりも小さいときには、最小
分解能にて学習値の書換えが行われるので、ハンチング
が防止されるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自動車用エンジンの学習制御方法
を採用するエンジン制御系の概略図、 第2図は制御装置の概略構成図、 第3図は領域判定のマトリックスと学習値テーブルとを
並列して示した図、 第4図は補間計算法を視覚的に示した図、 第5図(a),(b)は学習値が目標値へ収束される状
況を従来と本発明との対比で示した図、 第6図は本発明の自動車用エンジンの学習制御方法にお
ける一例を示すフローチャート、 第7図は修正係数のデータテーブルの説明図である。 1…エンジン、4…インジェクタ、8…バルブ、10…燃
料ポンプ、14…アイドルスピードコントロールバルブ、
15…制御装置、16…O2センサ、17…エアフローメータ、
18…スロットルセンサ、19…水温センサ、21…クランク
角センサ、25…インジェクタリレー、26…燃料ポンプリ
レー、27…MPU、28…バス、29…ROM、30…RAM、31…バ
ックアップ付RAM。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め与えられた判定条件によりエンジン運
    転の定常状態を判定した時、センサからの情報を学習値
    として、エンジン制御諸元をパラメータとするテーブル
    に取込み、上記学習値をエンジン運転制御の制御変数と
    して使用する自動車用エンジンの学習制御方法におい
    て、 上記定常状態と判定後、センサによる情報値と設定値と
    を比較し、情報値が基準値に略収束しているか否かを判
    断する手順と、 上記情報値が基準値に略収束していないとき、該情報値
    と基準値との差を求め、この差に基づき修正係数を設定
    する手順と、 上記差と上記修正係数とにより、学習値を修正するため
    の修正量を算出する手順と、 上記修正量が学習値の最小分解能よりも大きいときに
    は、該修正量により学習値を修正して該学習値を書換
    え、修正量が学習値の最小分解能よりも小さいときに
    は、学習値の最小分解能により学習値を修正して該学習
    値を書換える手順とを備えることを特徴とする自動車エ
    ンジンの学習制御方法。
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