JP2549879B2 - キレート樹脂の製造方法 - Google Patents
キレート樹脂の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアミノカルボン酸類を官能基として有するキ
レート樹脂の製造方法に関し、さらに詳しくは、従来の
この種のキレート樹脂に比して金属の吸着性に優れ、し
かも金属に対する選択性が高いキレート樹脂の製造方法
に関する。
レート樹脂の製造方法に関し、さらに詳しくは、従来の
この種のキレート樹脂に比して金属の吸着性に優れ、し
かも金属に対する選択性が高いキレート樹脂の製造方法
に関する。
従来よりフェノール類、アルデヒド類及びアミノカル
ボン酸類を重縮合せしめてアミノカルボン酸類を官能基
として導入したキレート樹脂を製造することは知られて
いる。しかしながらこのようにして得られるキレート樹
脂は未反応モノマー等の不純物が樹脂中に残留している
と、これら不純物により金属イオンの吸着が阻害される
という問題がある。このためキレート樹脂に重金属イオ
ンを交換吸着させて官能基を熱に対して安定化させた
後、熱水に浸漬して未反応のモノマー等を除去し、吸着
性を向上しようとする試みもなされている(特開昭53−
117082号公報)。しかしながらこの方法は不純物による
金属イオン吸着の障害を除くという消極的方法によって
吸着性向上を図るものであり、より多くの官能基を樹脂
に導入して吸着性の向上を図るものではないから、金属
イオン吸着性の大きな向上は望み得ず、しかも金属吸着
の官能基となるべき未反応のイミノジカルボン酸類を樹
脂系内より除去してしまうため反応効率上の無駄があ
る。
ボン酸類を重縮合せしめてアミノカルボン酸類を官能基
として導入したキレート樹脂を製造することは知られて
いる。しかしながらこのようにして得られるキレート樹
脂は未反応モノマー等の不純物が樹脂中に残留している
と、これら不純物により金属イオンの吸着が阻害される
という問題がある。このためキレート樹脂に重金属イオ
ンを交換吸着させて官能基を熱に対して安定化させた
後、熱水に浸漬して未反応のモノマー等を除去し、吸着
性を向上しようとする試みもなされている(特開昭53−
117082号公報)。しかしながらこの方法は不純物による
金属イオン吸着の障害を除くという消極的方法によって
吸着性向上を図るものであり、より多くの官能基を樹脂
に導入して吸着性の向上を図るものではないから、金属
イオン吸着性の大きな向上は望み得ず、しかも金属吸着
の官能基となるべき未反応のイミノジカルボン酸類を樹
脂系内より除去してしまうため反応効率上の無駄があ
る。
本発明者らは上記の点に鑑み鋭意研究した結果、フェ
ノール類とアルデヒド類との重縮合体を樹脂母体とし、
アミノカルボン酸類を官能基として導入したキレート樹
脂を、水酸化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオ
ン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸
着せしめ、次いで加熱処理することにより、樹脂中に存
在する未反応のフェノール類、アルデヒド類及びアミノ
カルボン酸類を反応せしめて樹脂に固定化することがで
き、この結果最終的に得られるキレート樹脂の吸着効率
が大きく向上し、しかも金属に対する選択性も向上し得
ることを見出し本発明を完成するに至った。
ノール類とアルデヒド類との重縮合体を樹脂母体とし、
アミノカルボン酸類を官能基として導入したキレート樹
脂を、水酸化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオ
ン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸
着せしめ、次いで加熱処理することにより、樹脂中に存
在する未反応のフェノール類、アルデヒド類及びアミノ
カルボン酸類を反応せしめて樹脂に固定化することがで
き、この結果最終的に得られるキレート樹脂の吸着効率
が大きく向上し、しかも金属に対する選択性も向上し得
ることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明の要旨の一つはフェノール類、アルデヒド
類及びアミノカルボン酸類を重縮合せしめてアミノカル
ボン酸類を官能基とする樹脂を得、次いでこの樹脂を水
酸化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオン水溶液
で処理して樹脂にアルカリ土類金属を吸着させ、しかる
後加熱して樹脂中に残存する未反応のフェノール類、ア
ルデヒド類及びアミノカルボン酸類を反応せしめること
を特徴とするキレート樹脂の製造方法にある。また本発
明の要旨のいま一つはフェノール類、アルデヒド類及び
アミノカルボン酸類を反応せしめてプレポリマーを得た
後、更にフェノール類及びアルデヒド類を添加して重縮
合を行い、アミノカルボン酸類を官能基とする樹脂を
得、次いでこの樹脂を水酸化アルカリの存在下にアルカ
リ土類金属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類
金属を吸着させ、しかる後加熱して樹脂中に残存する未
反応のフェノール類、アルデヒド類及びアミノカルボン
酸類を反応せしめることを特徴とするキレート樹脂の製
造方法にある。
類及びアミノカルボン酸類を重縮合せしめてアミノカル
ボン酸類を官能基とする樹脂を得、次いでこの樹脂を水
酸化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオン水溶液
で処理して樹脂にアルカリ土類金属を吸着させ、しかる
後加熱して樹脂中に残存する未反応のフェノール類、ア
ルデヒド類及びアミノカルボン酸類を反応せしめること
を特徴とするキレート樹脂の製造方法にある。また本発
明の要旨のいま一つはフェノール類、アルデヒド類及び
アミノカルボン酸類を反応せしめてプレポリマーを得た
後、更にフェノール類及びアルデヒド類を添加して重縮
合を行い、アミノカルボン酸類を官能基とする樹脂を
得、次いでこの樹脂を水酸化アルカリの存在下にアルカ
リ土類金属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類
金属を吸着させ、しかる後加熱して樹脂中に残存する未
反応のフェノール類、アルデヒド類及びアミノカルボン
酸類を反応せしめることを特徴とするキレート樹脂の製
造方法にある。
本発明においてフェノール類としては例えばフェノー
ル、クレゾール、3,5−キシレノール、ハイドロキノ
ン、レゾルシン、カテコール、β−ナフトール、ビスフ
ェノール等のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げ
られ、これらは単独又は2種以上混合して用いられる。
アルデヒド類としては例えばホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール等が挙げられ、
これらは単独又は2種以上混合して用いられる。またア
ミノカルボン酸類としてはイミノジ酢酸、イミノジプロ
ピオン酸、グリシン、アラニン、リジン、グルタミン
酸、アスパラギン酸、ザルコシン、バリン、ロイシン、
スレオニン、トロシン等や、これらのアルカリ金属塩等
が挙げられる。また更にエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、メタキシレン
ジアミン、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンポリ
アミンに1分子中の活性水素が少なくとも1個残るよう
にアクリル酸エステルを付加し、酸又はアルカリにより
ケン化して得られる生成物、ポリアルキレンポリアミン
にその1分子中の活性水素が少なくとも1個残るように
モノクロ酢酸、モノクロロプロピオン酸、モノクロロ酪
酸等のハロゲン化カルボン酸を反応させて得られる生成
物等もアミノカルボン酸として用いられることができ
る。これらアミノカルボン酸類も単独又は2種以上混合
して用いることができる。
ル、クレゾール、3,5−キシレノール、ハイドロキノ
ン、レゾルシン、カテコール、β−ナフトール、ビスフ
ェノール等のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げ
られ、これらは単独又は2種以上混合して用いられる。
アルデヒド類としては例えばホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール等が挙げられ、
これらは単独又は2種以上混合して用いられる。またア
ミノカルボン酸類としてはイミノジ酢酸、イミノジプロ
ピオン酸、グリシン、アラニン、リジン、グルタミン
酸、アスパラギン酸、ザルコシン、バリン、ロイシン、
スレオニン、トロシン等や、これらのアルカリ金属塩等
が挙げられる。また更にエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、メタキシレン
ジアミン、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンポリ
アミンに1分子中の活性水素が少なくとも1個残るよう
にアクリル酸エステルを付加し、酸又はアルカリにより
ケン化して得られる生成物、ポリアルキレンポリアミン
にその1分子中の活性水素が少なくとも1個残るように
モノクロ酢酸、モノクロロプロピオン酸、モノクロロ酪
酸等のハロゲン化カルボン酸を反応させて得られる生成
物等もアミノカルボン酸として用いられることができ
る。これらアミノカルボン酸類も単独又は2種以上混合
して用いることができる。
本発明方法では、まずフェノール類とアルデヒド類と
を重縮合せしめてなる樹脂母体のフェノール核にアミノ
カルボン酸類が導入されたキレート樹脂を得るが、この
キレート樹脂を得る方法としてフェノール類とアルデ
ヒド類とを重縮合せしめる反応をイミノジカルボン酸類
の存在下に行い、フェノール核に導入されたイミノジカ
ルボン酸類を官能基として有し、フェノール類とアルデ
ヒド類とが重縮合した樹脂母体を有するキレート樹脂を
得る一段反応法と、まずフェノール類、アルデヒド類
及びアミノカルボン酸類を反応せしめてプレポリマーを
得た後、更にフェノール類及びアルデヒド類を添加して
重縮合を行い、フェノール核に導入されたアミノカルボ
ン酸類を官能基として有し、フェノール類とアルデヒド
類とが重縮合した樹脂母体を有するキレート樹脂を得る
二段反応法が挙げられる。上記一段反応法ではフェノー
ル類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を通常1:2〜
6:1〜3のモル比で仕込んで反応せしめることが好まし
い。この反応では触媒として水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム等のアルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属
塩等を用いることができる。反応はフェノール類、アル
デヒド類、アミノカルボン酸類及び触媒を反応容器中に
仕込み、30〜100℃で1〜30時間加熱することにより行
われるが、反応系のPHが7以上となるように調整して行
うことが好ましい。二段反応法の第一段目の反応ではフ
ェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を1:2
〜5:1〜3のモル比で反応させることが好ましい。第一
段目の反応を行うに際して水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属塩
等を触媒として用いることができる。第一段目の反応は
フェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を反
応容器中で30〜100℃で1〜30時間加熱して反応させる
ことにより行われるが、反応系のPHは7〜14となるよう
に調整することが好ましい。二段反応法では第一段目の
反応によってプレポリマーが合成され、第二段目の反応
では上記プレポリマーにフェノール類とアルデヒド類を
更に添加してフェノール類とアルデヒド類との重縮合を
行うが、この反応は全フェノール類(アミノカルボン酸
類を導入したフェノール類と、新たに添加するフェノー
ル類の合計)のモル数:アルデヒド類のモル数=1:1〜
4となるようにフェノール類及びアルデヒド類を添加し
て行うことが好ましい。全フェノール類のモル数:アル
デヒド類のモル数が1:1未満となるほどアルデヒド類の
全フェノール類に対する量が少ない場合には、樹脂の硬
化が起こらなかったり、硬化しても軟らかい樹脂した得
られない虞れがあり、また1:4を超えるほど全フェノー
ル類に対するアルデヒド類の量が多い場合、樹脂中のア
ルデヒドが多く、臭気が長期間に亘って樹脂中から溶出
してくる虞れがある。第二段目の反応は30〜100℃で1
〜30時間加熱することにより行われるが、反応系のPHは
7〜14、特に8以上とすることが好ましい。上記、
の反応は通常の懸濁重合法により行うことができる。
を重縮合せしめてなる樹脂母体のフェノール核にアミノ
カルボン酸類が導入されたキレート樹脂を得るが、この
キレート樹脂を得る方法としてフェノール類とアルデ
ヒド類とを重縮合せしめる反応をイミノジカルボン酸類
の存在下に行い、フェノール核に導入されたイミノジカ
ルボン酸類を官能基として有し、フェノール類とアルデ
ヒド類とが重縮合した樹脂母体を有するキレート樹脂を
得る一段反応法と、まずフェノール類、アルデヒド類
及びアミノカルボン酸類を反応せしめてプレポリマーを
得た後、更にフェノール類及びアルデヒド類を添加して
重縮合を行い、フェノール核に導入されたアミノカルボ
ン酸類を官能基として有し、フェノール類とアルデヒド
類とが重縮合した樹脂母体を有するキレート樹脂を得る
二段反応法が挙げられる。上記一段反応法ではフェノー
ル類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を通常1:2〜
6:1〜3のモル比で仕込んで反応せしめることが好まし
い。この反応では触媒として水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム等のアルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属
塩等を用いることができる。反応はフェノール類、アル
デヒド類、アミノカルボン酸類及び触媒を反応容器中に
仕込み、30〜100℃で1〜30時間加熱することにより行
われるが、反応系のPHが7以上となるように調整して行
うことが好ましい。二段反応法の第一段目の反応ではフ
ェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を1:2
〜5:1〜3のモル比で反応させることが好ましい。第一
段目の反応を行うに際して水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属塩
等を触媒として用いることができる。第一段目の反応は
フェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン酸類を反
応容器中で30〜100℃で1〜30時間加熱して反応させる
ことにより行われるが、反応系のPHは7〜14となるよう
に調整することが好ましい。二段反応法では第一段目の
反応によってプレポリマーが合成され、第二段目の反応
では上記プレポリマーにフェノール類とアルデヒド類を
更に添加してフェノール類とアルデヒド類との重縮合を
行うが、この反応は全フェノール類(アミノカルボン酸
類を導入したフェノール類と、新たに添加するフェノー
ル類の合計)のモル数:アルデヒド類のモル数=1:1〜
4となるようにフェノール類及びアルデヒド類を添加し
て行うことが好ましい。全フェノール類のモル数:アル
デヒド類のモル数が1:1未満となるほどアルデヒド類の
全フェノール類に対する量が少ない場合には、樹脂の硬
化が起こらなかったり、硬化しても軟らかい樹脂した得
られない虞れがあり、また1:4を超えるほど全フェノー
ル類に対するアルデヒド類の量が多い場合、樹脂中のア
ルデヒドが多く、臭気が長期間に亘って樹脂中から溶出
してくる虞れがある。第二段目の反応は30〜100℃で1
〜30時間加熱することにより行われるが、反応系のPHは
7〜14、特に8以上とすることが好ましい。上記、
の反応は通常の懸濁重合法により行うことができる。
上記のようにして得た樹脂には未反応のフェノール
類、アルデヒド類及びアミノカルボン酸類等のモノマー
が残存しており、このため本発明方法では上記のように
してアミノカルボン酸類を官能基としてフェノール核に
導入し、フェノール類とアルデヒド類を重縮合させた樹
脂母体を有するキレート樹脂を得た後、この樹脂を水酸
化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオン水溶液で
処理して樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸着させ、次
いで加熱することにより樹脂中に残存する未反応のモノ
マーを反応せしめて樹脂に固定化するのであるが、この
反応は特にPH=8〜14で行うことが好ましい。上記水酸
化アルカリとしては水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等が用いられる。
またアルカリ土類金属イオンは、上記アルカリ性水溶液
中にカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ
土類金属の塩化物、水酸化物等を添加することにより供
給されるが、金属を直接添加して溶解することにより供
給しても良い。キレート樹脂をアルカリ土類金属イオン
の存在下でアルカリ性水溶液中で処理すると、アルカリ
土類金属イオンの樹脂への吸着率が高く、次の加熱工程
において樹脂中に残存する未反応のモノマーを効率良く
樹脂に固定化することができる。次いでアルカリ土類金
属イオンを吸着した樹脂を加熱するが、この加熱は50〜
100℃で1〜30時間行うことが好ましい。このようなア
リカリ性水溶液中で樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸
着させ、次いで樹脂を加熱するこにより、樹脂中に未反
応のまま取り込まれているフェノール類、アルデヒド類
及びアミノカルボン酸類等のモノマーが樹脂と反応して
樹脂に固定化されるとともに、樹脂中に含有される溶媒
が留去されて樹脂は更に硬化し、最終生成物としてのキ
レート樹脂が得られる。本発明方法により得られるキレ
ート樹脂は、金属イオンの吸着性が従来のこの種のキレ
ート樹脂に比して優れ、しかる本発明方法で得られるキ
レート樹脂は金属イオンの選択性があり、特に鉄イオン
を亜鉛イオン、ニッケルイオン、銅イオン、コバルトイ
オンに比して選択的に吸着するため、例えば亜鉛メッキ
浴を精製する場合の鉄イオンと亜鉛イオンとを含むメッ
キ浴中より鉄を選択的に吸着回収する場合等に優れた効
果を示す。
類、アルデヒド類及びアミノカルボン酸類等のモノマー
が残存しており、このため本発明方法では上記のように
してアミノカルボン酸類を官能基としてフェノール核に
導入し、フェノール類とアルデヒド類を重縮合させた樹
脂母体を有するキレート樹脂を得た後、この樹脂を水酸
化アルカリの存在下にアルカリ土類金属イオン水溶液で
処理して樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸着させ、次
いで加熱することにより樹脂中に残存する未反応のモノ
マーを反応せしめて樹脂に固定化するのであるが、この
反応は特にPH=8〜14で行うことが好ましい。上記水酸
化アルカリとしては水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等が用いられる。
またアルカリ土類金属イオンは、上記アルカリ性水溶液
中にカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ
土類金属の塩化物、水酸化物等を添加することにより供
給されるが、金属を直接添加して溶解することにより供
給しても良い。キレート樹脂をアルカリ土類金属イオン
の存在下でアルカリ性水溶液中で処理すると、アルカリ
土類金属イオンの樹脂への吸着率が高く、次の加熱工程
において樹脂中に残存する未反応のモノマーを効率良く
樹脂に固定化することができる。次いでアルカリ土類金
属イオンを吸着した樹脂を加熱するが、この加熱は50〜
100℃で1〜30時間行うことが好ましい。このようなア
リカリ性水溶液中で樹脂にアルカリ土類金属イオンを吸
着させ、次いで樹脂を加熱するこにより、樹脂中に未反
応のまま取り込まれているフェノール類、アルデヒド類
及びアミノカルボン酸類等のモノマーが樹脂と反応して
樹脂に固定化されるとともに、樹脂中に含有される溶媒
が留去されて樹脂は更に硬化し、最終生成物としてのキ
レート樹脂が得られる。本発明方法により得られるキレ
ート樹脂は、金属イオンの吸着性が従来のこの種のキレ
ート樹脂に比して優れ、しかる本発明方法で得られるキ
レート樹脂は金属イオンの選択性があり、特に鉄イオン
を亜鉛イオン、ニッケルイオン、銅イオン、コバルトイ
オンに比して選択的に吸着するため、例えば亜鉛メッキ
浴を精製する場合の鉄イオンと亜鉛イオンとを含むメッ
キ浴中より鉄を選択的に吸着回収する場合等に優れた効
果を示す。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
実施例1〜6 第1表に示す如くフェノール類、アルデヒド類、アミ
ノカルボン酸類、水酸化ナトリウム及び水を反応容器に
仕込み、撹拌下で80℃で10時間加熱し、更に100℃で15
時間加熱し硬化樹脂を得た。この樹脂を粉砕し、水洗し
た後、樹脂量の2倍量の水に添加し撹拌下に第1表に示
す所定量のアルカリ金属水酸化物を添加して溶解し、更
にアルカリ土類金属塩を添加して溶解した後、水の還流
下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹脂を良く
水洗した後、塩酸により処理してH型のキレート樹脂を
得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュのキ
レート樹脂を性能評価試験に供した。
ノカルボン酸類、水酸化ナトリウム及び水を反応容器に
仕込み、撹拌下で80℃で10時間加熱し、更に100℃で15
時間加熱し硬化樹脂を得た。この樹脂を粉砕し、水洗し
た後、樹脂量の2倍量の水に添加し撹拌下に第1表に示
す所定量のアルカリ金属水酸化物を添加して溶解し、更
にアルカリ土類金属塩を添加して溶解した後、水の還流
下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹脂を良く
水洗した後、塩酸により処理してH型のキレート樹脂を
得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュのキ
レート樹脂を性能評価試験に供した。
上記キレート樹脂のCu2+、Zn2+、Ni2+、Fe3+に対する
吸着量を以下の方法により求めた。まず60ppmのCu2+水
溶液(CuSO4使用)、60ppmのZn2+水溶液、60ppmのNi2+
水溶液(NiSO4使用)、50ppmのFe3+水溶液(FeCl3使
用)をそれぞれ調整し、これら4種の水溶液を原水とし
て用いた。次に上記各原水1に第1表に示すキレート
樹脂の1添加し、25℃にて3時間撹拌した後、固液分離
して液中の残存イオン濃度を測定し、原水中の金属イオ
ン濃度との差から樹脂1当たりの吸着量を求めた。結
果を第2表に示す。
吸着量を以下の方法により求めた。まず60ppmのCu2+水
溶液(CuSO4使用)、60ppmのZn2+水溶液、60ppmのNi2+
水溶液(NiSO4使用)、50ppmのFe3+水溶液(FeCl3使
用)をそれぞれ調整し、これら4種の水溶液を原水とし
て用いた。次に上記各原水1に第1表に示すキレート
樹脂の1添加し、25℃にて3時間撹拌した後、固液分離
して液中の残存イオン濃度を測定し、原水中の金属イオ
ン濃度との差から樹脂1当たりの吸着量を求めた。結
果を第2表に示す。
実施例7 フェノール(1モル)、イミノジ酢酸(2モル)、37
%ホルマリン(2.5モル)、水酸化ナトリウム(2.5モ
ル)及び水(15モル)を仕込み、室温で撹拌混合した
後、この混合液を15モルのパークロロエチレン中に注入
して懸濁させ90℃に加熱して水を留去させながら115℃
まで昇温し、付加縮合を完結させて小球状の硬化樹脂を
得た。濾別した樹脂を樹脂容量の1.5倍量の水に入れ、
水酸化ナトリウム(3モル)を添加して溶解し、更に塩
化カルシウム(1.5モル)を添加して溶解し、95〜105℃
に加熱し、水と溶剤を共沸させることにより硬化樹脂中
に残存する溶剤を除去した。濾別後の樹脂を良く水洗
し、塩酸で中和することによりH型のキレート樹脂を得
た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュのキレ
ート樹脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量
は実施例1〜6と同様の条件で試験して評価した。結果
を第2表に示す。
%ホルマリン(2.5モル)、水酸化ナトリウム(2.5モ
ル)及び水(15モル)を仕込み、室温で撹拌混合した
後、この混合液を15モルのパークロロエチレン中に注入
して懸濁させ90℃に加熱して水を留去させながら115℃
まで昇温し、付加縮合を完結させて小球状の硬化樹脂を
得た。濾別した樹脂を樹脂容量の1.5倍量の水に入れ、
水酸化ナトリウム(3モル)を添加して溶解し、更に塩
化カルシウム(1.5モル)を添加して溶解し、95〜105℃
に加熱し、水と溶剤を共沸させることにより硬化樹脂中
に残存する溶剤を除去した。濾別後の樹脂を良く水洗
し、塩酸で中和することによりH型のキレート樹脂を得
た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュのキレ
ート樹脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量
は実施例1〜6と同様の条件で試験して評価した。結果
を第2表に示す。
比較例1 実施例1と同様のフェノール、37%ホルマリン、グル
タミン酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例1
と同様の硬化反応を行い、硬化樹脂を得た。この樹脂を
粉砕し、撹拌下で塩酸により処理してH型のキレート樹
脂を得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュ
のキレート樹脂を性能試験に評価に供した。樹脂への金
属吸着量は実施例1〜6と同様に行った。結果を第2表
に示す。
タミン酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例1
と同様の硬化反応を行い、硬化樹脂を得た。この樹脂を
粉砕し、撹拌下で塩酸により処理してH型のキレート樹
脂を得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュ
のキレート樹脂を性能試験に評価に供した。樹脂への金
属吸着量は実施例1〜6と同様に行った。結果を第2表
に示す。
比較例2 実施例3と同様にフェノール、37%ホルマリン、イミ
ノジ酢酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例1
と同様に硬化反応を行い硬化樹脂を得た。この樹脂を粉
砕して水洗した後、樹脂の2倍量の水に添加し、撹拌下
に第1表に示す量の塩化カルシウムを添加して溶解し、
還流下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹脂を
良く水洗した後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を
得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュの樹
脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量は実施
例1〜6と同様にして行った。結果を第2表に示す。
ノジ酢酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例1
と同様に硬化反応を行い硬化樹脂を得た。この樹脂を粉
砕して水洗した後、樹脂の2倍量の水に添加し、撹拌下
に第1表に示す量の塩化カルシウムを添加して溶解し、
還流下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹脂を
良く水洗した後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を
得た。この樹脂をふるい分けて得た20〜48メッシュの樹
脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量は実施
例1〜6と同様にして行った。結果を第2表に示す。
実施例8〜13 第3表に示す如く、まず所定量のフェノール類、アル
デヒド類、アミノカルボン酸類、水酸化ナトリウム及び
水を仕込み、70℃で3時間反応させ、プレポリマーを合
成し(第一段反応)、その後室温まで冷却し、次いで第
3表に示すフェノール類、アルデヒド類及び水を添加し
て良く混合撹拌した後、80℃で10時間加熱し、更に100
℃で10時間加熱し、硬化樹脂を得た(第二段反応)。こ
の樹脂を粉砕して水洗した後、樹脂の2倍量の水に添加
し撹拌下に第3表に示す水酸化アルカリを添加して溶解
し、更に同表に示すアルカリ土類金属を添加して溶解さ
せ、還流下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹
脂を良く水洗後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を
得た。20〜48メッシュの樹脂をふるい分けて性能評価試
験に供した。金属吸着量は実施例1〜6と同様にして行
った。結果を第4表に示す。
デヒド類、アミノカルボン酸類、水酸化ナトリウム及び
水を仕込み、70℃で3時間反応させ、プレポリマーを合
成し(第一段反応)、その後室温まで冷却し、次いで第
3表に示すフェノール類、アルデヒド類及び水を添加し
て良く混合撹拌した後、80℃で10時間加熱し、更に100
℃で10時間加熱し、硬化樹脂を得た(第二段反応)。こ
の樹脂を粉砕して水洗した後、樹脂の2倍量の水に添加
し撹拌下に第3表に示す水酸化アルカリを添加して溶解
し、更に同表に示すアルカリ土類金属を添加して溶解さ
せ、還流下に5時間加熱処理した。得られたキレート樹
脂を良く水洗後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を
得た。20〜48メッシュの樹脂をふるい分けて性能評価試
験に供した。金属吸着量は実施例1〜6と同様にして行
った。結果を第4表に示す。
実施例14 第3表に示す実施例10と同様に第一段反応を行い、プ
レポリマーを合成し、室温まで冷却した後、次いでフェ
ノール(1モル)、37%ホルマリン(6モル)及び水
(20モル)を添加し、撹拌混合した混合液を15モルのパ
ークロルエチレン中に懸濁させ、90℃で加熱して水を留
出させながら115℃まで昇温し、付加重合を完結させ、
小球状の硬化樹脂を得た。濾別した樹脂を樹脂容量の1.
5倍量の水に入れ、水酸化ナトリウム(3モル)を添加
溶解し、更に塩化カルシウム(1.5モル)を添加溶解し
て95〜105℃に加熱し、水とあ剤とを共沸させて硬化樹
脂中に残存する溶剤を除去した。濾別後の樹脂を良く水
洗した後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を得た。
この樹脂をふるい分けて得た20〜40メッシュの樹脂を性
能評価試験に供した。吸着性能は実施例1〜6と同様に
して行った。結果を第4表に示す。
レポリマーを合成し、室温まで冷却した後、次いでフェ
ノール(1モル)、37%ホルマリン(6モル)及び水
(20モル)を添加し、撹拌混合した混合液を15モルのパ
ークロルエチレン中に懸濁させ、90℃で加熱して水を留
出させながら115℃まで昇温し、付加重合を完結させ、
小球状の硬化樹脂を得た。濾別した樹脂を樹脂容量の1.
5倍量の水に入れ、水酸化ナトリウム(3モル)を添加
溶解し、更に塩化カルシウム(1.5モル)を添加溶解し
て95〜105℃に加熱し、水とあ剤とを共沸させて硬化樹
脂中に残存する溶剤を除去した。濾別後の樹脂を良く水
洗した後、塩酸で中和してH型のキレート樹脂を得た。
この樹脂をふるい分けて得た20〜40メッシュの樹脂を性
能評価試験に供した。吸着性能は実施例1〜6と同様に
して行った。結果を第4表に示す。
比較例3 実施例8と同様にフェノール、37%ホルマリン、アス
パラギン酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例
8と同様に第一段反応を行い、更に実施例8と同様量の
レゾルシン、パラホルムアルデヒド及び水を添加して撹
拌下に80℃で10時間加熱し、更に100℃で10時間加熱し
て硬化樹脂を得た。この樹脂を粉砕し水洗した後、樹脂
の2倍量の水に添加し、撹拌下に第3表に示す量の水酸
化ナトリウムを添加溶解して還流下に5時間加熱処理し
た。得られた樹脂を良く水洗した後、塩酸で中和してH
型のキレート樹脂を得た。この樹脂より20〜40メッシュ
にふるい分けて得た樹脂を性能評価試験に供した。樹脂
への金属イオン吸着量は実施例1〜6と同様に行った。
結果を第4表に示す。
パラギン酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例
8と同様に第一段反応を行い、更に実施例8と同様量の
レゾルシン、パラホルムアルデヒド及び水を添加して撹
拌下に80℃で10時間加熱し、更に100℃で10時間加熱し
て硬化樹脂を得た。この樹脂を粉砕し水洗した後、樹脂
の2倍量の水に添加し、撹拌下に第3表に示す量の水酸
化ナトリウムを添加溶解して還流下に5時間加熱処理し
た。得られた樹脂を良く水洗した後、塩酸で中和してH
型のキレート樹脂を得た。この樹脂より20〜40メッシュ
にふるい分けて得た樹脂を性能評価試験に供した。樹脂
への金属イオン吸着量は実施例1〜6と同様に行った。
結果を第4表に示す。
比較例4 第3表に示す如く、フェノール、37%ホルマリン、イ
ミノジ酢酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例
10と同様にして第一段反応を行い、更に実施例10と同様
にフェノール、37%ホルマリン及び水を添加し、更に10
0℃で10時間加熱し硬化樹脂を得た(第二段反応)。こ
の樹脂を粉砕して水洗後、樹脂の2倍量の水に添加して
撹拌下に、更に第3表に示す量の塩化カルシウムを添加
して溶解し、還流下に5時間加熱処理した。得られた樹
脂を良く水洗した後、塩酸で処理してH型のキレート樹
脂とした。この樹脂よりふるい分けた20〜48メッシュの
樹脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量は実
施例1〜6と同様に行った。結果を第4表に示す。
ミノジ酢酸、水酸化ナトリウム及び水を仕込み、実施例
10と同様にして第一段反応を行い、更に実施例10と同様
にフェノール、37%ホルマリン及び水を添加し、更に10
0℃で10時間加熱し硬化樹脂を得た(第二段反応)。こ
の樹脂を粉砕して水洗後、樹脂の2倍量の水に添加して
撹拌下に、更に第3表に示す量の塩化カルシウムを添加
して溶解し、還流下に5時間加熱処理した。得られた樹
脂を良く水洗した後、塩酸で処理してH型のキレート樹
脂とした。この樹脂よりふるい分けた20〜48メッシュの
樹脂を性能評価試験に供した。樹脂への金属吸着量は実
施例1〜6と同様に行った。結果を第4表に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明方法はフェノール核にアミ
ノカルボン酸類を官能基として導入し、且つフェノール
類とアルデヒド類とを重縮合せしめて樹脂母体を構成し
たキレート樹脂を、水酸化アルカリの存在下にアルカリ
土類金属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金
属イオンを吸着させ、次いで加熱して樹脂中に残存する
未反応のフェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン
酸類を反応せしめて樹脂に固定化する方法を採用し、従
来未反応のまま除去されていたアミノカルボン酸類も官
能基として樹脂に固定化し得ることにより、従来のこの
種のキレート樹脂に比べて金属イオンの吸着性が非常に
優れたキレート樹を製造効率上の無駄なく効率良く製造
することができる効果を有する。しかも本発明方法によ
れば、金属イオンの選択性、特に鉄イオンに対す選択性
の高いキレート樹脂を得ることができ、本発明により得
られるキレート樹脂は、例えば亜鉛メッキ浴を製造する
場合のように、鉄イオンと亜鉛イオンとを含有する溶液
中から鉄イオンを選択的に吸着回収する場合等に利用で
き、資源の有効利用に貢献できるものである。
ノカルボン酸類を官能基として導入し、且つフェノール
類とアルデヒド類とを重縮合せしめて樹脂母体を構成し
たキレート樹脂を、水酸化アルカリの存在下にアルカリ
土類金属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金
属イオンを吸着させ、次いで加熱して樹脂中に残存する
未反応のフェノール類、アルデヒド類、アミノカルボン
酸類を反応せしめて樹脂に固定化する方法を採用し、従
来未反応のまま除去されていたアミノカルボン酸類も官
能基として樹脂に固定化し得ることにより、従来のこの
種のキレート樹脂に比べて金属イオンの吸着性が非常に
優れたキレート樹を製造効率上の無駄なく効率良く製造
することができる効果を有する。しかも本発明方法によ
れば、金属イオンの選択性、特に鉄イオンに対す選択性
の高いキレート樹脂を得ることができ、本発明により得
られるキレート樹脂は、例えば亜鉛メッキ浴を製造する
場合のように、鉄イオンと亜鉛イオンとを含有する溶液
中から鉄イオンを選択的に吸着回収する場合等に利用で
き、資源の有効利用に貢献できるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】フェノール類、アルデヒド類及びアミノカ
ルボン酸類を重縮合せしめてアミノカルボン酸類を官能
基とする樹脂を得、次いでこの樹脂を水酸化アルカリの
存在下にアルカリ土類金属イオン水溶液で処理して樹脂
にアルカリ土類金属を吸着させ、しかる後加熱して樹脂
中に残存する未反応のフェノール類、アルデヒド類及び
アミノカルボン酸類を反応せしめることを特徴とするキ
レート樹脂の製造方法。 - 【請求項2】フェノール類、アルデヒド類及びアミノカ
ルボン酸類を反応せしめてプレポリマーを得た後、更に
フェノール類及びアルデヒド類を添加して重縮合を行
い、アミノカルボン酸類を官能基とする樹脂を得、次い
でこの樹脂を水酸化アルカリの存在下にアルカリ土類金
属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金属を吸
着させ、しかる後加熱して樹脂中に残存する未反応のフ
ェノール類、アルデヒド類及びアミノカルボン酸類を反
応せしめることを特徴とするキレート樹脂の製造方法。 - 【請求項3】全フェノール類のモル数に対するアルデヒ
ド類のモル数の比が1:1〜4となるようにプレポリマー
にフェノール類及びアルデヒド類を添加して重縮合を行
う特許請求の範囲第2項記載のキレート樹脂の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314815A JP2549879B2 (ja) | 1987-12-12 | 1987-12-12 | キレート樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314815A JP2549879B2 (ja) | 1987-12-12 | 1987-12-12 | キレート樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01156315A JPH01156315A (ja) | 1989-06-19 |
JP2549879B2 true JP2549879B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=18057936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62314815A Expired - Fee Related JP2549879B2 (ja) | 1987-12-12 | 1987-12-12 | キレート樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2549879B2 (ja) |
-
1987
- 1987-12-12 JP JP62314815A patent/JP2549879B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01156315A (ja) | 1989-06-19 |
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