JP2549384B2 - 液晶光学素子の配向制御方法 - Google Patents

液晶光学素子の配向制御方法

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JP2549384B2 JP62164596A JP16459687A JP2549384B2 JP 2549384 B2 JP2549384 B2 JP 2549384B2 JP 62164596 A JP62164596 A JP 62164596A JP 16459687 A JP16459687 A JP 16459687A JP 2549384 B2 JP2549384 B2 JP 2549384B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶光学素子の配向制御方法に係り、液晶
を用いた表示素子、記憶素子の製造工程において利用で
きる。
〔従来の技術〕 従来、強誘電性液晶を配向させる代表的方法として
は、次の2つがある。
(1) スメクティックA相(SmA相)の状態にある液
晶に対し、この液晶を挟持する2枚のガラス基板を相互
に僅かにずらして剪断応力をかけることにより配向させ
る、いわゆるシアリング法〔N.A.Clark and S.T.Lagerw
all;Appl.Phys.Lett.,36(1980)P899〕。
(2) ガラス基板に高分子層をコーティングするとと
もに、コーティング表面を綿布等により一方向または複
数方向に軽くこすることにより、等方相(ISO相)から
の徐冷で配向させる、いわゆるラビング法〔J.W.Goodb
y,et al;Ferroelectrics.,59(1984)P137〕 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、従来の配向方向のうち、前者は、ガラス基板
の移動にマイクロメータ等による精密な制御が必要であ
るばかりでなく、SmA相の狭いものでは温度制御が困難
であるという問題点があり、さらに、基板の接着後は剪
断応力を付与することができないという問題点もある。
一方、後者は、基板のコーティング、ラビング等の前
処理が必要となって作業工程が複雑であるという問題点
があるばかりでなく、コーティングする高分子によって
効果が大きく異なり、かつ、基板に配向能力を付与する
ことから当然の結果として、双安定性が低下するという
問題点もある。
本発明の目的は、簡便な方法で再現性が良好で、高度
な配向を得ることができ、しかも双安定性を低下させな
い液晶光学素子の配向制御方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明は、強誘電性液晶に適宜な振動を付与すること
で配向を行わせることができることを見出してなされた
もので、少なくとも一方が透明導電膜を有する透明基板
からなる一対の基板間に強誘電性液晶を挟持した状態で
振動を付与して配向させる液晶光学素子の配向制御方法
であって、前記振動は、強誘電性液晶が等方相あるいは
等方相とスメクティックA相との混相または等方相とカ
イラルスメクティックC相との混相を示す温度から、ス
メクティックA相またはカイラルスメクティックC相を
生じて配向が完成する温度まで冷却する間付与し、この
冷却速度は0.05〜20℃/minとされたことを特徴とする。
本発明における基板は、少なくとも一方が透明導電膜
を有する透明基板であれば足り、他方は誘電体ミラー等
であってもよい。
本発明において付与される振動は、物質により適正値
が異なるが、1Hz〜10MHzの音波振動が用いられ、その付
与方法としては、例えば、第1図に示されるように、そ
れぞれ透明導電膜1,2を有する透明基板3,4間に強誘電性
液晶(FLC)5を挟持し、一方の基板4を固定台6に固
定するとともに、他方の基板3には駆動用振動素子7の
加振子8を取り付け、さらに基板3,4全体を恒温容器9
中に配置した装置を用い、前記振動素子7を交流電源10
により駆動して振動を付与する。この振動による剪断を
加えながら、恒温容器9の温度を調整して液晶5を全体
が等方相(ISO相)あるいはISO相とスメクティックA相
(SmA相)との混相またはISO相とカイラルスメクティッ
クC相(SmC相)との混相の温度から、例えば、SmA相
またはSmC相等の配向完成温度まで徐冷して配向さ
せ、この後、両基板3,4の端部間を接着剤、スペーサ等
でシールして所期の液晶光学素子を得る。この場合、付
与振動数は、好ましくは100Hz〜3MHzである。
また、振動付与の他の方法としては、第2図に示され
るように、透明導電膜11,12を有する透明基板13,14間に
強誘電性液晶15を挟持するとともに、両基板13,14の端
部間をシール部材16で固定して液晶セル17を構成し、こ
の液晶セル17に駆動用振動素子18の加振子19を取り付
け、さらに液晶セル17全体を恒温容器20内に配置した装
置を用い、前記振動素子18を交流電源21により駆動して
セル17全体に振動を付与する。この振動を加えながら、
恒温容器20の温度を調整して液晶15を全体がISO相ある
いはISO相とSmA相との混相またはISO相とSmC相との混
相の温度から、SmA相またはSmC相等の配向完成温度ま
で徐冷して配向させ、所期の液晶光学素子を得る。この
際、液晶15が配向する原理は、セル17全体の加振により
液晶15の層内に定在波が生じ、これが密度波となって空
間的に透明温度Tcが規則的に変化し、このため、冷却に
伴い振動方向に垂直の方向に核となるドメイン(配向領
域)が成長し、最終的に高度に配向した状態になるもの
である。この場合、付与振動数は、好ましくは100KHz〜
10MHzである。
なお、第1図、第2図において、透明導電膜1,2,11,1
2としては、通常のものが用いられ、具体的にはNESA膜
といわれる酸化すず(SnO2)膜、ITO膜といわれる酸化
すず(SnO2)を混入させた酸化インジウム(In2O3
膜、さらには、金、チタン等の金属薄膜が用いられる。
また、透明基板3,4,13,14としては、通常のようにガ
ラス、プラスチック等が用いられ、さらに、シール部材
16としてはエポキシ系等の接着剤、あるいは、ガラスフ
ァイバ、繊維等の適宜な素材のスペーサを接着剤で接着
したものが用いられる。さらに、振動素子7,18として
は、電磁式、圧電・電歪素子等が用いられる。
また、冷却速度は0.05〜20℃/minの範囲とされ、好ま
しくは0.05〜10℃/minの範囲である。
本発明に用いられる強誘電性液晶としては、低分子化
合物系、ポリマー系を問わず強誘電性を示すもの全てを
用いることができるが、カイラルスメクティックC相
(SmC相)をとるものが好ましく、具体的には次のよ
うな化合物が適用できる。
(1)低分子化合物系: 次式で表わされる化合物。
式中、kは1〜30の整数、Lは0または1であり、−
R1は水素またはエステル基やエーテル基を含むこともあ
る炭素数2〜20のアルキル基であり、−R2 である。これらのXは−COO−,−OCO−,−CH=N−,
−N=CH−,−N=N−または−N(O)=N−であ
り、−R3は−COO−R4,−OCO−R4,−O−R4,−CH=CH−C
OO−R4または−R4であり、−R4は不斉炭素原子を1つ以
上含む炭素数4〜10の連鎖状または分枝状のアルキル
基,ハロアルキル基あるいはシアノアルキル基である。
(2)ポリマー系: 以下の各々の一般式からなる繰り返し単位を有するポ
リマー、コポリマーまたはこれらのブレンド物である。
〔I〕ポリアクリレート系(特願昭61−305251号および
特願昭62−106353号として本出願人が出願したもの等) 式中、kは1から30までの整数であり、−R1 である。これらのXは−COO−または−OCO−であり、−
R2は−COO−R3,−OCO−R3,−O−R3または−R′であ
り、−R3 である。このうち−R4は−CH3,−Clまたは−CNであり、
は不斉炭素原子、Yはハロゲン、m,n,pおよびqは
0から10の整数である。ただし、nが0の場合、−R4
−CH3ではない。
このポリマーの数平均分子量は、好ましくは、1,000
〜400,000である。この分子量が1,000未満ではポリマー
のフィルムや塗膜としての成形性に支障を生じる場合が
あり、一方、400,000を越えると応答時間が長くなる等
の好ましくない結果が現れることがある。そして、数平
均分子量の特に好ましい範囲は、−R1の種類、kの値、
−R3の光学純度等に依存するので一概に規定できない
が、通常1,000〜200,000である。
このポリマーの一般的な合成方法としては、 (kおよび−R1は前記のもの)で示されるモノマーを公
知の方法で重合することにより得ることができる。
なお、ポリアクリレート系のうち、次式で示す液晶の
カイラルスメクティックC相(SmC相)を示す温度TSC
、および数平均分子量Mnの例を示すと、次の通りであ
る。
(a)k=12,Mn=5300; TSC =5〜12℃ (b)k=14,Mn=6500; TSC =13〜31℃ 〔II〕ポリエーテル系(特願昭61−309466号として本出
願人が出願したもの等) 式中、kは1〜30の整数であり、−R1 である。これらのXは−COO−または−OCO−であり、−
R2は−COO−R3,−OCO−R3,−O−R3または−R3であり、
−R3 である。このうち−R4は−CH3,−Clまたは−CNであり、
Yはハロゲン、m,n,pおよびqは0から10の整数であ
る。ただし、nが0の場合、−R4は−CH3ではない。
このポリマーの数平均分子量は、好ましくは、1,000
〜400,000である。この分子量が1,000未満ではポリマー
のフィルムや塗膜としての成形性に支障を生じる場合が
あり、一方、400,000を越えると応答速度が遅くなる等
の好ましくない結果が現れることがある。そして、数平
均分子量の特に好ましい範囲は、−R1の種類、kの値、
−R3の光学純度等に依存するので一概に規定できない
が、通常1,000〜200,000である。
このポリマーの一般的な合成方法としては、 (kおよび−R1は前記のもの)で示されるモノマーを公
知の方法で重合することにより得ることができる。
なお、ポリエーテル系のうち、次式で示す液晶のSmC
相を示す温度TSC および数平均分子量Mnの例を示す
と、次の通りである。
(a)k=8,Mn=2800; TSC =24〜50℃ (b)k=10,Mn=2400; TSC =19〜50℃ 〔III〕ポリシロキサン系(特願昭62−114716号として
本出願人が出願したもの等) 式中、−R1は低級アルキル基であり、kは1〜30の整
数であり、−R2 である。これらのXは−COO−または−OCO−であり、−
R3は−COO−R4,−OCO−R4,−O−R4または−R4であり、
−R4 である。このうち−R5は−CH3,−Clまたは−CNであり、
Yはハロゲン、m,n,pおよびqは0〜10の整数である。
ただし、nが0のとき−R5は−CH3ではない。
このポリマーの数平均分子量は、好ましくは、1,000
〜400,000である。この分子量が1,000未満ではポリマー
のフィルムや塗膜としての成形性に支障を生じる場合が
あり、一方、400,000を越えると電界応答速度が遅い等
の好ましくない結果が現れることがある。数平均分子量
の特に好ましい範囲は、−R1基の種類、k,m,nの値、−R
4基の光学純度等に依存するので一概に規定できない
が、通常1,000〜100,000である。
このポリマーは、例えば、次式 (−R1は前記のもの)で表される繰り返し単位からなる
アルキルヒドロポリシロキサンと、次式 H2C=CHCH2 k-2O−R2 (kおよび−R2は前記のもの)で表される液晶ユニット
化合物とを一定条件で反応させることにより合成するこ
とができる。
なお、ポリシロキサン系のうち次式で示す液晶のSmC
相を示す温度TSC および数平均分子量Mnの例を示す
と、次の通りである。
(a)k=6,Mn=16400; TSC =70〜90℃ (b)k=8,Mn=15000; TSC =39〜91℃ 〔IV〕ポリエステル系(特願昭61−206851号として本出
願人が出願したもの等) 式中、−R1は−H,−CH3または−C2H5、Lは1〜20の
整数、kは1〜30の整数、Aは−O−(酸素)または−
COO−、mは0または1であり、−R2 である。これらのXは−COO−または−OCO−であり、−
R3は−COO−R4,−OCO−R4,−O−R4,−CO−R4または−R
4であり、−R4 である。このうち−R5は−CH3,−Clまたは−CNであり、
Yはハロゲン、n,p,rおよびsはそれぞれ0〜10の整数
である。ただし、pが0の場合、−R5は−CH3ではな
い。
式中、Lは1〜20の整数、kは1〜30の整数、Aは−
O−(酸素)または−COO−、mは0または1であり、
−R1 である。これらのXは−COO−または−OCO−であり、−
R2は−COO−R3,−OCO−R3,−O−R3,−CO−R3または−R
3であり、−R3 である。このうち−R4は−CH3,−Clまたは−CNであり、
Yはハロゲン、n,p,rおよびsはそれぞれ0〜10の整数
である。ただし、pが0の場合、−R4は−CH3ではな
い。
これらのポリマーは、通常のポリエステルの縮重合反
応によって得られる。即ち、上記構造の二塩基酸または
これらの酸クロライドと、二価アルコールの縮重合反応
によって得られる。
これらのポリマーの数平均分子量は、好ましくは、1,
000〜400,000の範囲である。この分子量が1,000未満で
はこのポリマーのフィルムや塗膜としての成形性に支障
を生じる場合があり、一方、400,000を越えると応答速
度が遅い等の好ましくない結果が現れることがある。数
平均分子量の特に好ましい範囲は、−R2の種類、kの
値、−R4の光学純度等に依存するので一概に規定できな
いが、通常1,000〜200,000である。
〔V〕プロトン供与体および/またはプロトン受容体を
それぞれに有するポリマーと低分子化合物とのブレンド
物(特願昭61−169288号として本出願人が出願したもの
から類推できる)。
この液晶は、例えば下記に示す低分子液晶とポリビニ
ルアセテートとが水素結合して高分子状となっているも
のである。
強誘電性低分子液晶としては、例えば、次のものがあ
る。
(ただし、kは3〜30の整数) 4−〔4′−(12−(2,2−ジヒドロキシメチル)プ
ロピオニルオキシドデカノイルオキシ)ベンゾイルオキ
シ〕安息香酸−2−メチルブチルエステル 4−〔4′−(12−(2,2−ジアセトキシ)プロピオ
ニルオキシドデカノイルオキシ)ベンゾイルオキシ〕安
息香酸−2−メチルブチルエステル 4′−(4″−12−(2,2−ジヒドロキシメチル)プ
ロピオニルオキシドデカノイルオキシ)ビフェニル−4
−カルボン酸−2−メチルブチルエステル 4′−〔4″−(12−(2,2−ジアセトキシ)プロピ
オニルオキシ)ドデカノイルオキシ〕ビフェニル−4−
カルボン酸−2−メチルブチルエステル 4−〔4″−(12−(2,2−ジヒドロキシメチル)プ
ロピオニルオキシ)ドデカノイルオキシビフェニル−
4′−カルボニルオキシ〕安息香酸−2−メチルブチル
エステル 4−〔4″−(12−(2,2−ジアセトキシ)プロピオ
ニルオキシ)ドデカニルオキシ〕ビフェニル−4′−カ
ルボニルオキシ〕安息香酸−2−メチルブチルエステル 〔VI〕強誘電性低分子液晶と熱可塑性非晶質ポリマーと
のブレンド物〔特願昭59−169590号(特開昭61−47427
号)として本出願人が出願したもの等〕 この液晶は、熱可塑性非晶質ポリマー10〜80wt%と、
低分子液晶90〜20wt%とからなる液晶組成物であって、
本来は自己形状保持能力がない低分子液晶に特定の非晶
質ポリマーを一定量加えることによって、この混合物を
フィルム等に形成することを可能にし、このフィルム状
等にすることにより自己形状保持能力を付与したもので
ある。
この液晶組成物に用いられる熱可塑性非晶質ポリマー
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート等の光学的
異方性を有しないものが用いられる。また、低分子液晶
としては、例えば、 DOBAMBC(p−デシロキシベンジリデン−p′−アミ
ノ−2−メチルブチルシンナメート) 4−オクチルオキシビフェニル−4′−カルボン酸−
2−メチルブチルエステル 4−(4′−オクチルオキシビフェニル−4−カルボ
ニルオキシ安息香酸)−2−メチルブチルエステル 4−オクチルオキシ安息香酸−4−(2−メチルブチ
ルオキシ)フェニルエステル 4′−オクチルオキシビフェニル−4−カルボン酸−
3−メチル−2−クロロペンチルエステル 3−メチル−2−クロロペンタン酸−4′−オクチル
オキシビフェニル−4−エステル ヘキシルオキシベンジリデン−p′−アミノ−2−ク
ロロプロピルシンナメート 4−(2−メチルブチルベンジリデン−4′−オクチ
ルアニリン 等のカイラルスメクティックC相(SmC相)をとる強
誘電性液晶が用いられる。
〔VII〕前記〔I〕ポリアクリレート系、〔II〕ポリエ
ーテル系、〔III〕ポリシロキサン系および〔IV〕ポリ
エステル系の繰り返し単位を含む共重合体。
前記〔I〕〜〔IV〕の繰り返し単位を含む具体例とし
ては次のものがある。
〔I〕の繰り返し単位と、以下の繰り返し単位を含む
共重合体。
式中、−R1は−H,−CH3または−Clであり、−R2はC1
10のアルキルまたはアリールである。
この共重合体の数平均分子量Mnは1,000〜200,000であ
り、好ましくは2,000〜100,000である。
また、前記〔I〕の繰り返し単位は、20〜90%が好ま
しい。
前記〔I〕の繰り返し単位の前駆体単量体である と、以下の単量体との重合によって得られる共重合体。
式中、−R3はC120のアルキルまたはアリール(液晶
性を有するビフェニル、フェニルベンゾエイト等を含ん
でいてもよい)である。
前記〔I〕の繰り返し単位と、 の繰り返し単位とを含む共重合体。
式中、Lは1〜20の整数であり、−R2 である。これらのXは−COO−,−OCO−または−CH=N
−であり、−R4は−COO−R6,−OCO−R6,−O−R6または
−R6であり、−R6はC110のアルキル,フルオロアルキ
ルまたはクロロアルキルである。
本発明に用いられる強誘電性高分子液晶としては、ポ
リマー中の側鎖の末端部分に不斉炭素原子Cが1個ま
たは2個存在するものに限定されるものではなく、側鎖
の末端部分に不斉炭素原子が3個以上含まれるものも使
用できる。
また、前記強誘電性液晶ポリマーにスメクティックC
相、あるいはカイラルスメックティックC相を有する低
分子液晶を混合したものも使用できる。
〔実施例〕
(実施例1) 液晶材料として下記のものを用いた。
その相転移温度は、次の通りである。
ここで、Crysは結晶、ISO相は等方相、SmA相はスメク
ティックA相、SmC相はカイラルスメクティックC相
を意味し、以下も同様である。
酸化インジウム系透明導電膜を設けた2枚のガラス基
板間に2μmのガラスファイバーをスペーサとして挟持
し、第1図に示すような一方のガラス基板に振動を与え
る方法で、60℃(ISO相)から2℃/minの冷却速度で冷
却した。このとき、電磁式振動子を用いて25KHzの微小
剪断振動を与えた。全体的に透明温度TCの低下(2〜5
℃)が見られ、SmA相に転移と同時に剪断方向と垂直に
配向したドメインが観察された。35℃(SmA相)におい
て、クロスニコル(直交偏光板)下での消光比130が得
られ、また、22℃(SmC相)では5Vの電界印加でコン
トラスト比45という非常に良好な配向が得られた。この
状態は電界を切った後、15時間たっても安定に保持さ
れ、優れたメモリー性を示した。
ここで、消光比とは、直交する偏光板に液晶セルを挟
み、そのセルを回転して生ずる透過光強度の比をいい、
コントラスト比とは、直交する偏光板に液晶セルを挟
み、印加電界の符号を反転したときに生ずる透過光強度
の比をいう。
(実施例2) 実施例1と同一方法で下記の強誘電性高分子液晶に対
する配向処理を行った。
この液晶の数平均分子量Mnは5,300であり、その相転
移温度は次の通りである。
スペーサは4μmのガラスファイバーを用い、115℃
(ISO相)より5℃/minで冷却した。剪断は40KHzの振動
を与えた。その結果、やはりTCの低下(2〜10℃)が見
られ、SmA相では良好な配向状態となった。高分子液晶
では粘性が低分子液晶よりも高いのにかかわらず、消光
比40という十分な結果となった。また、40℃(SmC
相)では10Vの印加でコントラスト比25を示し、目視
で十分確認できた。メモリー性は時間とともに低下した
が、1時間後ではほとんどその変化が見られなかった。
剪断振動数を1KHzとしても同様の結果が得られ、100H
zでも安定した高配向が得られ、かつ、振幅が小さくて
済むという利点が見出された。
(実施例3) 液晶材料として下記の分子式で示されるDOBAMBCを用
いた。
その相転移温度は次の通りである。
ここで、SmI相はカイラルスメクティックI相を意
味する。
透明導電膜を設けたガラス基板に2μmのガラスファ
イバをスペーサとして挟持し、DOBAMBCを注入後、エポ
キシ系接着剤で接着してセルを作製した。
ここで、150KHzの微小振動を第2図に示すようなセル
全体に与える方法で、圧電振動子によって与え、ISO
である120℃より5℃/minで冷却した。約115℃からSmA
相に転移し、この際、一定間隔で振動の垂直方向に揃っ
た。SmA相のドメインが生じた。これは、液晶層内に定
在波が生じ、数100μm間隔で密度波が作られたためで
ある。得られた配向セルは、95℃(SmA層)において、
消光比60を示した。
また、80℃(SmC相)では2Vの印加でコントラスト
比17を示し、実用上十分な結果が得られた。メモリー性
も十分であり、10時間以上保持された。
振動数は10MHz程度の高い周波数まで良好な配向を得
ることができた。
(実施例4) 実施例3と同じ方法で配向処理を行った。用いた液晶
は実施例1で用いたものと同じである。
ここで、セルの厚さは約10μmとし、エポキシ系接着
剤で接着した。電磁式振動子により100KHzの振動を与え
ながら60℃(ISO相)より2℃/minで冷却した結果、35
℃(SmA相)における消光比は85となり、21℃(SmC相)
でのコントラスト比は17(10V印加)となった。メモリ
ー性は、セルの厚さが十分薄くないので、十分には発現
しなかったが、このように比較的厚いセルにおいても実
用的な良好な配向が得られることを確認した。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば、基板に対するラビング
等の前処理を必要とせずに、再現性良い高配向の液晶光
学素子を得られるという効果がある。また、基板にポリ
イミドやポリビニルアルコール等の配向膜をコーティン
グしてラビングするという処理が不要であり、このため
液晶に対する界面の影響が小さく、印加電圧の正負に対
応するそれぞれの状態を安定保持させることができ、い
わゆる双安定性を良好に発現させることができる。さら
に、製造が容易であって生産性がよく、大面積の表示素
子を得ることができる。また、強誘電性液晶を用いるの
で、高速応答性にも優れているという効果もある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明における振動付与方法の一例を示す概略
構成図、第2図は本発明における振動付与方法の他の例
を示す概略構成図である。 1,2,11,12……透明導電膜、3,4,13,14……透明基板、5,
15……強誘電性液晶、7,18……駆動用振動素子、9,20…
…恒温容器、16……シール部材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明導電膜を有する透明
    基板からなる一対の基板間に強誘電性液晶を挟持した状
    態で振動を付与して配向させる液晶光学素子の配向制御
    方法であって、前記振動は、強誘電性液晶が等方相ある
    いは等方相とスメクティックA相との混相または等方相
    とカイラルスメクティックC相との混相を示す温度か
    ら、スメクティックA相またはカイラルスメクティック
    C相を生じて配向が完成する温度まで冷却する間付与
    し、この冷却速度は0.05〜20℃/minとされたことを特徴
    とする液晶光学素子の配向制御方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記振動
    は、強誘電性液晶を挟持する一対の基板を互いに未固定
    の状態でその一方の基板に付与して剪断応力により配向
    させることを特徴とする液晶光学素子の配向制御方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記振動
    は、強誘電性液晶を挟持する一対の基板を互いに固定し
    て液晶セルを形成した状態でこの液晶セル全体に付与
    し、液晶セルに生じた定在波による密度波を利用して配
    向させることを特徴とする液晶光学素子の配向制御方
    法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
    れかにおいて、前記振動は1Hz〜10MHzの音波振動である
    ことを特徴とする液晶光学素子の配向制御方法。
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