JP3633009B2 - 液晶材料およびこれを含む液晶素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な液晶材料およびそれを用いた液晶素子に関する。さらに詳しくは、駆動温度マージンが改良された新規なτ―Vminモード用強誘電性液晶材料、およびそれを使用した光シャッターや表示素子などに使用できる液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年情報化社会の進展に伴い、各種の表示装置はマンマシーンインターフェースの一つとして、その重要性がますます高まっている。そのような中で平面ディスプレイ、特に液晶ディスプレイ(LCD)は、薄型・軽量・低電圧駆動・低消費電力などの特徴を有し急速に普及してきた。
液晶ディスプレイに代表される液晶素子のうち情報量の大きいマトリクス型液晶素子には、アクティブマトリクス方式と単純マトリクス方式と呼ばれている二つの駆動方法がある。
【0003】
アクティブマトリクス方式は、ポリシリコン、アモルファスシリコンなどの薄膜トランジスターまたはダイオードを画素毎に非線形素子として装着したものである。しかし、アクティブマトリクス方式は、複雑な製造プロセスと歩留まりの悪さから、大面積化、低価格化、高密度化に関して課題を有しており、価格や生産性などを考え合わせると単純マトリクス方式の方が有力である。
【0004】
現在実用化されている単純マトリクス方式の液晶素子としてはTN型・STN型液晶を用いたものが主流である。しかしこれらの素子の光学的な応答は、電界印加時に生じる液晶分子の誘電率異方性に基づく平均的な液晶分子軸の特定方向への配列を利用している。従ってこれらの素子の光学的な応答速度の限界は、ミリ秒のオーダーであり、情報量の増大を考えると不十分である。また情報量を増大するために走査線の数を増大するとコントラスト比の低下やクロストークが原理的に避けられない。これはTN型やSTN型の液晶がメモリー性(双安定性)を示さないことによる本質的な問題である。このことを改良するために、二周波駆動法・電圧平均化法・多重マトリクス法など種々の駆動法が提案されているが問題の本質的な解決ではなく、大容量化、高密度化は容易ではない。またこれらの液晶は視野角の制約や表示品質にも改善すべき問題がある。
【0005】
このような液晶素子の本質的な問題点を解決することを目標に、1980年にN.A.ClarkとS.T.Lagerwallは、双安定性を有する液晶を利用する液晶素子を提案した(米国特許第4367924号明細書、特開昭56−107216号公報等)。このような双安定性を示す液晶としてはカイラルスメクチックC相を発現する強誘電性液晶が主として用いられている。
【0006】
強誘電性液晶を用いることの特徴の一つは、強誘電性液晶が双安定性を示すことにある。双安定性とは、強誘電性液晶を透明電極を有する二枚のガラス基板間に狭持した場合に、印加する電界の向きに依存して二つの光学的な安定状態を有し、しかもこの二つの光学的安定状態は、印加した電界を除去しても維持される性質である。このような性質を有することから、強誘電性液晶を用いた液晶素子は走査線の数を増大させてもコントラスト比の低下やクロストークがないことが期待できる。
【0007】
もう一つの強誘電性液晶の特徴は、高速応答性にある。すなわち強誘電性液晶の光学的応答は、強誘電性液晶が有する自発分極と電場との直接的な相互作用によって生じる液晶分子の配列の変化を利用するため、前述したTN型・STN型液晶の場合の光学応答に比較して、約1000倍速い。
【0008】
すなわち強誘電性液晶素子は、(1)二つの光学的安定状態を示し、その光学的安定状態が電界を除去してもそのまま保持され(双安定性)、(2)その二つの光学的安定状態をマイクロ秒オーダーでスイッチングする(高速応答性)という本質的な特徴を有する。さらに強誘電性液晶素子は、(3)液晶分子が基板に対して平行な面内で応答し、セル厚も薄いので表示の視角依存性が小さい(広視野角)という特徴も有している。従って強誘電性液晶素子は、アクティブマトリクス方式の場合のように高価な非線形素子を必要とせず、単純マトリクス方式で大表示容量と高表示品質を達成できる高品質大型ディスプレイとして期待されている。
【0009】
また最近、液晶の応答時間が特定の電圧で最小値を示すように調整された液晶材料を用いたマトリクスアレイ型液晶セルのアドレス法(インバースモードまたはτ─Vminモード)が、マシュウ フランシス ボーンにより報告された(特開平3−20715号公報)。このようなアドレス法では、液晶の応答時間が特定の電圧で最小値を示すことを利用して、応答時間の電圧依存性における正勾配部分を用いて液晶素子を駆動している。このような駆動法を用いることにより、ちらつきが少なく、良好な画質が得られることが期待される。本明細書中、τ―V特性またはτ―V曲線とは、ある電圧を有するパルス波を液晶に印加したときに、十分なコントラスト比を得ることができる最小パルス幅を、印加電圧に対してプロットして得られる曲線を意味する。またVmin、τminは、各々先に述べたτ―V特性の最小電圧、最小パルス幅を意味する。
【0010】
このようなτ─Vminモードに適した液晶材料は、良好な配向状態を得るために必要な相系列、すなわち等方相から徐冷した時にコレステリック相、スメクチックA相を経てキラルスメクチックC相に転移する相系列を有し、低粘度で高速応答性を示すという強誘電性液晶材料として従来から要求されている特性のほかに、誘電率異方性が少なくとも1kHz〜40kHzの周波数範囲にわたって負を示すことである。τ―Vminモード用液晶材料は学術雑誌や学会発表でいくつか報告されているが、解決しなければならない課題を有している。そのような課題の一つに、キラルスメクチックC相を示す温度範囲が十分に広く、しかも応答時間が特定の電界で最小値を示し、かつよリ広い温度範囲で駆動できる液晶材料を提供することが要求されている。
【0011】
τ―Vminモード用液晶材料は、たとえばP.W.H.SURGUYらが発表したJOERS/ALVEYスキーム(Ferroelectrics、1991年、Vol.122、pp63〜79頁記載)で駆動することができる。その駆動波形例を図1に示す。τ―Vminモード用液晶材料を図1に示す波形で駆動すると、スイッチパルス、非スイッチパルスいずれの波形で駆動しても図2に示すようなτ―V特性を示し、図2の斜線で示した部分が駆動可能な印加電圧およびパルス幅となる。従来報告されているτ―Vminモード用液晶材料は、温度が高くなるに従ってVminは増大し、τminは減少する。このような例は、例えばJ.C.Jonesらが発表したFerroelectrics、1991年、Vol.121、pp91〜102や、M.KODENらが発表したFerroelectrics、1993年、Vol.149、pp183〜192に記載されている。
【0012】
【本発明が解決しようとする課題】
駆動可能な温度範囲が広いτ―Vminモード用の液晶材料および該液晶材料を用いた液晶素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
〔1〕τ―Vminモード用強誘電性液晶材料であって、単純パルスで駆動したときに、Vminの温度依存性が実質的にゼロかまたは負である(すなわち温度によってVminが殆ど変化しないかまたは温度が低下するに従ってVminが増大する性質を有する)ことを特徴とする液晶材料。
【0014】
〔2〕温度T1 において単純パルスで駆動したときのτ―V曲線の最小値(Vmin、τmin)が、温度T2 において、同極性パルス(スイッチパルスが印加される直前にスイッチパルスと同じ極性で、スイッチパルスより電圧が小さいパルスが印加されるような波形)と逆極性パルス(スイッチパルスが印加される直前にスイッチパルスと逆の極性で、スイッチパルスより電圧が小さいパルスが印加されるような波形)で駆動したときに得られる2つのτ―V曲線で囲まれる領域に含まれることを特徴とする前記項〔1〕記載の液晶材料。ただし、ここで、T1 <T2 であり、T1 およびT2 は強誘電性スメクチックC相の温度範囲内の任意の温度である。
【0015】
〔3〕前記項〔1〕または項〔2〕記載の液晶材料を一対の電極基板間に挟持してなることを特徴とする液晶素子。
【0016】
本発明のτ―Vminモード用の液晶材料は、Vminの温度依存性が負である。このような性質を図3に示す。温度T1 およびT2 は、T1 <T2 である。図3に示した例では、T1 およびT2 いずれの温度でも駆動可能な領域は斜線部分である。
【0017】
一方、従来報告されているような、温度が高くなるに従ってVminが減少するτ―Vminモード用液晶材料を用いた場合のτ―V特性は図4に示すようになる。このような場合、T1 およびT2 いずれの温度でも駆動可能な領域は斜線部分となり、図3に示した場合と比較して、T1 およびT2 いずれの温度でも駆動可能な領域が狭くなっている。
【0018】
すなわち、本発明者らは鋭意検討の結果、最小駆動電圧Vminの温度依存性が実質上ゼロまたは負である液晶材料を用いれば、駆動温度マージンが広くなることを見いだし、またそのような特性を有する液晶材料を具体的に確認して本発明に至ったものである。Vminが温度増大とともに減少する液晶材料は、本発明者らの知る限り、これまで報告されていない。
【0019】
この特徴は、JOERS/ALVEYスキームだけでなく、J.R.HUGHESらが発表したMalvern―3スキーム等(Liquid Crystals、1993年、Vol.13、No4、567〜601頁記載)で駆動した場合でも同様に得ることができる。
【0020】
本発明において、上記[1]または[2]の性質を有する液晶材料は、駆動温度マージンが広い、優れたものであるが、さらに好ましくは以下に記すような性質を有する液晶材料である。すなわち、
【0021】
(1)上記項[2]記載の液晶材料で、温度T1 において単純パルスで駆動したときのτ―V曲線の最小値(V1 min、τ1 min)が、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の近傍に含まれることを特徴とする液晶材料。
ここでτ―V曲線の近傍とは、電圧方向に15V、パルス幅方向にτ’の半径を有する楕円が、上記τ―V曲線上をその中心が移動する時に占められる領域である。ここでτ’とは、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の最小値を(V2 min、τ2 min)としたときに、電圧が(V2 min+8)V/μmの時の、このτ―V曲線上のτの値である。T1 、T2 は上記項[2]記載と同じ意味である。
【0022】
(2)上記項[2]記載の液晶材料で、温度T1 において単純パルスで駆動したときのτ―V曲線の最小値(V1 min、τ1 min)が、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の近傍に含まれることを特徴とする液晶材料。
ここでτ―V曲線の近傍とは、電圧方向に15V、パルス幅方向にτ’の半径を有する楕円が、上記τ―V曲線上をその中心が移動する時に占められる領域である。ここでτ’とは、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の最小値を(V2 min、τ2 min)としたときに、電圧が(V2 min+5)V/μmの時の、このτ―V曲線上のτの値である。T1 、T2 は上記項[2]記載と同じ意味である。
【0023】
(3)上記項[2]記載の液晶材料で、温度T1 において単純パルスで駆動したときのτ―V曲線の最小値(V1 min、τ1 min)が、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の近傍に含まれることを特徴とする液晶材料。
ここでτ―V曲線の近傍とは、電圧方向に15V、パルス幅方向にτ’の半径を有する楕円が、上記τ―V曲線上をその中心が移動する時に占められる領域である。ここでτ’とは、温度T2 において単純パルスで駆動したときに得られるτ―V曲線の最小値を(V2 min、τ2 min)としたときに、電圧が(V2 min+3)V/μmの時の、このτ―V曲線上のτの値である。T1 、T2 は上記項[2]記載と同じ意味である。
【0024】
(4)上記(1)記載の液晶材料で、T1 ≦30℃、T2 ≧Tc―20℃である液晶材料。ここで、Tcとは、強誘電性スメクチックC相の上限温度である。
(5)上記(2)記載の液晶材料で、T1 ≦30℃、T2 ≧Tc―20℃である液晶材料。ここで、Tcとは、強誘電性スメクチックC相の上限温度である。
【0025】
(6)上記(3)記載の液晶材料で、T1 ≦30℃、T2 ≧Tc―20℃である液晶材料。ここで、Tcとは、強誘電性スメクチックC相の上限温度である。
【0026】
また、上記項[1]または項[2]記載の本発明の液晶材料を具体的に例示すると、以下に示す光学活性化合物を少なくとも1種類含むような液晶組成物を挙げることができる。
【0027】
5―オクチル―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
【0028】
5―ノニル―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
【0029】
5―オクチル―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
【0030】
5―オクチルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
【0031】
5―デシル―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{2―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
【0032】
5―ノニル―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
【0033】
5―ノニルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
【0034】
5―デシル―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{3―フルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
【0035】
5―デシル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(6―フルオロヘプチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
【0036】
5―デシルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(5―フルオロヘキシル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―オクチルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
5―デシルオキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(4―フルオロペンチル)フェニル}ピリミジン、
【0037】
2―(4―オクチルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―オクチルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―ノニルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―ノニルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―デシルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―デシルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(4―オクチルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(4―オクチルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
【0038】
2―(4―ノニルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(4―ノニルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(4―デシルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(4―デシルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(4―オクチルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(4―オクチルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(4―ノニルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(4―ノニルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(4―デシルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
【0039】
2―(4―デシルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―デシルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
【0040】
2―(2―フルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―デシルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
【0041】
2―(2―フルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2―フルオロ―4―デシルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
【0042】
2―(2―フルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―デシルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
【0043】
2―(3―フルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(3―フルオロ―4―デシルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン
2―(3―フルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン
【0044】
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
【0045】
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(6―フルオロヘプチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
【0046】
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(5―フルオロヘキシル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
【0047】
2―(2,3―ジフルオロ―4―オクチルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルオキシフェニル)―5―(4―フルオロペンチル)ピリミジン、
【0048】
また、さらに好ましくは、上に例示した化合物のうち少なくとも1種類と、下に示す化合物のうち少なくとも1種類を含む液晶材料である。
5―ノニロキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―ノネニル)フェニル}ピリミジン、
5―デシロキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―ノネニル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―ノネニル)フェニル}ピリミジン、
5―デシル―2―{2,3─ジフルオロ―4―(1―trans―ノネニル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニロキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―デセニル)フェニル}ピリミジン、
5―デシロキシ―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―デセニル)フェニル}ピリミジン、
5―ノニル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―デセニル)フェニル}ピリミジン、
【0049】
5―デシル―2―{2,3―ジフルオロ―4―(1―trans―デセニル)フェニル}ピリミジン、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニロキシフェニル)―5―(1―trans―ノネニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシロキシフェニル)―5―(1―trans―ノネニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(1―trans―ノネニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(1―trans―ノネニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニロキシフェニル)―5―(1―trans―デセニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシロキシフェニル)―5―(1―trans―デセニル)ピリミジン)、
【0050】
2―(2,3―ジフルオロ―4―ノニルフェニル)―5―(1―trans―デセニル)ピリミジン)、
2―(2,3―ジフルオロ―4―デシルフェニル)―5―(1―trans―デセニル)ピリミジン)
【0051】
液晶素子の構造は特に限定されるものではないが、図5に強誘電性液晶素子の一例の概略図を示す。図5において、1は偏光板、2はガラス基板、3は透明電極、4は絶縁性の配向制御膜、5は強誘電性液晶、6はスペーサーである。
【0052】
図5に記載したような構造をもつ液晶素子の一つの例として表面安定化型強誘電性液晶表示装置を挙げることができる。この表示装置は、二枚のガラス基板2の間の間隔を極めて薄くしたセルに強誘電性液晶を水平配向するようにつめたものである。
【0053】
強誘電性液晶層5の厚さは、二枚のガラス基板2の間隔とそれらの上で強誘電性液晶層5の方向に設置された透明電極3と絶縁性配向膜4の厚みのみで決定され、通常0.5から20μm、好ましくは1から5μmである。
【0054】
透明電極3は、液晶層側のガラス基板2上に被覆されており、通常ITO (Indium−Tin Oxide)、In、SnO などが用いられている。
【0055】
透明電極3の液晶層5側には、絶縁性配向膜が設置されている。この際、配向膜がそれ単独で充分な絶縁性を有する場合には、配向膜のみでよいが、必要に応じて配向膜と配向膜の下に絶縁膜を設置し、その両者で絶縁性配向膜としてもかまわない。
【0056】
配向膜としては、有機物、無機物、低分子、高分子など、公知のものを使用することができる。高分子物質としては、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエステルイミドや種々のフォトレジストなどを必要に応じて用いることができる。
【0057】
またこれらの高分子物質を配向膜として用いた場合には必要に応じてこれら配向膜の表面を、ガーゼやアセテート植毛布などを用いて、一方向にこする、いわゆるラビング処理を行なうことによって液晶分子の配向をより一層促進することができる。
【0058】
絶縁膜としては、例えば、チタン酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを用いることができる。
【0059】
これらの配向膜や絶縁膜を形成する方法としては、必要に応じて、それら用いる物質によって最適な方法を用いることができる。例えば、高分子物質の場合には、その高分子物質またはその前駆体を、それらの物質を溶解できる溶媒に溶解後、スクリーン印刷法スピンナー塗布法、浸漬法などの方法で塗布することができる。無機物質の場合には、浸漬法、蒸着法、斜方蒸着法などを用いることができる。
【0060】
これら絶縁性配向膜の厚みは、特に限定されるものでないが、好ましくは10Å〜20μm、さらに好ましくは20Å〜1000Åである。
【0061】
これら絶縁性配向膜4および透明電極3を設置した二枚のガラス基板3は、スペーサー6を介して所定の間隔に保持される。スペーサーとしては、シリカ、アルミナ、高分子よりなり、所定の直径または厚みを有するビーズ、ファイバーまたはフィルム状の絶縁性の材料を用いることができる。これらスペーサ6を2枚のガラス基板2で挟持し、周囲を例えばエポキシ系接着剤等を用いてシールした後、強誘電性液晶を封入することができる。
【0062】
二枚のガラス基板の外側には、通常一枚または二枚の偏光板1が設置されている。二色性色素を添加するゲストーホスト法の場合は用いる偏光板は一枚で、複屈折法の場合は用いる偏光板は二枚である。図5には二枚の偏光板を用いた場合が例示されている。この際二枚の偏光板は互いの偏光軸を直交させた状態、すなわちクロスニコル状態となっている。
【0063】
透明電極3は、適当なリード線が接続されており、外部の駆動回路に接続されている。
【0064】
【実施例】
以下実施例により、本発明に関してより詳細に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
表1に示す化合物を混合し、強誘電性スメクチック液晶組成物1(本発明の液晶材料)を調製した。
【0065】
【表1】
Figure 0003633009
【0066】
この液晶組成物1を、ガラス基板上に透明電極と絶縁膜500Åをつけ、ポリイミド配向膜を塗布した、二枚のガラス基板間にスペーサーを用いてギャップが約2μmになるように挟持し、この二枚のガラス基板のそれぞれ外側に偏光面が90゜回転した状態で二枚の偏光板を設置し液晶素子を作製した。この際光の入射側の偏光軸はポリイミド配向膜のラビング方向に一致するように設置した。
【0067】
次にこれらの液晶素子を用いて応答時間の電界依存性(τ―V特性)を測定した。ここで応答時間とは、パルスを印加したときに良好なスイッチング状態が得られる最小パルス幅とした。τ―V特性は次のようにして評価した。すなわち液晶素子に、図6および図7に示すようなデューティー比が1:400のパルスを印加してスイッチングさせ、その時の透過光量の変化を光電子増倍管で検知した後電流電圧変換し、オシロスコープに入力して観察した。図6に示した波形は単純パルス、図7(a)に示した波形は逆極性パルスで、図1(a)に示した非スイッチパルス波形からバイアス部分を除いて単純化した波形である。図7(b)に示した波形は同極性パルスで、図1(b)に示したスイッチパルス波形からバイアス部分を除いて単純化した波形である。ある電界において良好なスイッチングが得られる、すなわちメモリー性を保持できる最小のパルス幅を、その印加電界に対する最小パルス幅とした。ここでメモリー性を保持できないとは、2つの安定状態間のコントラスト比が低下する状態とした。このようにして最小パルス幅印加電界に対してプロットし、τ―V特性を得た。τ―V特性における印加電界の最小値をEmin、そのときのパルス幅をτminとした。
液晶組成物1を封入したセルを用いて、25℃および40℃における単純パルスによるτ―V特性を測定した。セルギャップは1.8μmであった。各々の温度におけるVminを表2に示す。
【0068】
【表2】
Figure 0003633009
【0069】
表2より、液晶組成物1は、単純パルスで駆動したときのVminの温度依存性が負であることがわかる。
次に40℃における逆極性パルス、同極性パルス(どちらの場合もVdを3V/umとした)によるτ―V特性を測定し、単純パルスによる測定結果とともに図8に示す。図8の斜線部分が、40℃における逆極性パルスによるτ―V曲線と同極性パルスによるτ―V曲線により囲まれる領域である。従って液晶組成物1は、25℃における単純パルスによる(Vmin、τmin)が、40℃における逆極性パルスによるτ―V曲線と同極性パルスによるτ―V曲線により囲まれる領域に含まれることがわかる。また25℃における単純パルスによる(Vmin、τmin)が、40℃における単純パルスによるτ―V曲線上の同程度のパルス幅の位置から、5ボルト以内に位置していることがわかる。
次に25℃および40℃において、同極性パルスおよび逆極性パルスで測定したτ―V曲線を図9に示す。図9の斜線部分が、25℃および40℃において、同一条件で駆動可能な領域である。
【0070】
比較例1
次に比較例として表3に示す化合物を混合し、比較組成物R1を調製した。
【表3】
Figure 0003633009
比較組成物R1を、液晶組成物1の評価に用いたセルと同様のセルに封入し、同様の測定を行なった。セルギャップは2.2μmであった。表4に25℃および40℃における単純パルスによるVminを示す。
【0071】
【表4】
Figure 0003633009
表4より、比較組成物R1は、単純パルスで駆動したときのVminの温度依存性が正であることがわかる。
【0072】
次に40℃における逆極性パルス、同極性パルスによるτ―V特性を測定し、単純パルスによる測定結果とともに図10に示す。図10の斜線部分が、40℃における逆極性パルスによるτ―V曲線と同極性パルスによりτ―V曲線により囲まれる領域である。従って比較組成物R1は、25℃における単純パルスによる(Vmin、τmin)が、40℃における逆極性パルスによるτ―V曲線と同極性パルスによるτ―V曲線により囲まれる領域に含まれていない。
【0073】
次に25℃および40℃において、同極性パルスおよび逆極性パルスで測定したτ―V曲線を図11に示す。図11の斜線部分が、25℃および40℃において、同一条件で駆動可能な領域である。
図9および図11より明らかなように、本発明に関わる液晶組成物1は比較組成物R1より駆動温度マージンが広く、優れている。
【0074】
【発明の効果】
駆動温度マージンが広いτ―Vminモード用の液晶材料および該液晶材料を用いた液晶素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】τ―Vminモード用駆動波形の例を示す。
【図2】τ―V特性の例を示す。
【図3】τ―V特性の例を示す(Vminの温度依存性が負の場合)。
【図4】τ―V特性の例を示す(Vminの温度依存性が正の場合)。
【図5】強誘電性液晶を用いた表示装置の一例の概略図を示す。
【図6】単純パルス波形を示す。
【図7】駆動温度マージン評価用の波形を示す。
【図8】実施例1の液晶組成物1のτ―V特性を示す。
【図9】実施例1の液晶組成物1の駆動温度マージンを示す。
【図10】比較例1の比較組成物R1 のτ―V特性を示す。
【図11】比較例1の比較組成物R1 の駆動温度マージンを示す。
【符号の説明】
1.偏光板
2.ガラス基板
3.透明電極
4.絶縁性の配向制御膜
5.強誘電性液晶層
6.スペーサー

Claims (2)

  1. τ−Vminモード用強誘電性液晶材料であって、単純パルスで駆動したときに、Vm
    inの温度依存性が実質的にである(すなわち温度が低下するに従ってVminが増大
    する性質を有する)ことを特徴とする液晶材料。
  2. 請求項記載の液晶材料を一対の電極基板間に挟持してなることを特徴とする液晶素子
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