JP2548836Y2 - ディスクブレーキ - Google Patents
ディスクブレーキInfo
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- JP2548836Y2 JP2548836Y2 JP1991035728U JP3572891U JP2548836Y2 JP 2548836 Y2 JP2548836 Y2 JP 2548836Y2 JP 1991035728 U JP1991035728 U JP 1991035728U JP 3572891 U JP3572891 U JP 3572891U JP 2548836 Y2 JP2548836 Y2 JP 2548836Y2
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- friction
- friction pad
- locking
- disc
- back metal
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、車両等に使用されるデ
ィスクブレーキに係り、特に組み立ての際のコストを低
減させることが可能なディスクブレーキに関する。
ィスクブレーキに係り、特に組み立ての際のコストを低
減させることが可能なディスクブレーキに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般にディスクブレーキとしては、図６
及び図７に示すように、ディスク１の両側に対向配置さ
れディスク１の軸方向（矢印イーロ方向）に移動自在に
支持された摩擦パッド２・３と、これら摩擦パッド２・
３及びディスク１を跨ぐように配置されて先端が一方の
摩擦パッド２の裏面を押圧する爪部（図示略）とされた
キャリパ４とを備え、キャリパ４に形成されたシリンダ
（図示略）に嵌入されたピストン（図示略）で他方の摩
擦パッド３の裏面を押圧し（矢印イ方向から押圧）、ま
た、その反作用で前記爪部を介して前記一方の摩擦パッ
ド２の裏面も押圧して（矢印ロ方向から押圧）、ディス
ク１を二つの摩擦パッド２・３で挟み付けて制動するも
のが知られている。なお、前記摩擦パッド２・３は、図
７に示すように、ディスク１と摺動する摩擦材２Ａ・３
Ａと、これら摩擦材２Ａ・３Ａを裏側から支持する裏金
２Ｂ・３Ｂとから構成されたものである。前記キャリパ
４にはピン６が設けられ、また、前記キャリア５側には
前記ピン６が挿通される孔７が設けられており、これら
ピン６と孔７とにより、前記キャリパ４がキャリア５に
対して矢印イーロ方向に相対変位可能となっている。
及び図７に示すように、ディスク１の両側に対向配置さ
れディスク１の軸方向（矢印イーロ方向）に移動自在に
支持された摩擦パッド２・３と、これら摩擦パッド２・
３及びディスク１を跨ぐように配置されて先端が一方の
摩擦パッド２の裏面を押圧する爪部（図示略）とされた
キャリパ４とを備え、キャリパ４に形成されたシリンダ
（図示略）に嵌入されたピストン（図示略）で他方の摩
擦パッド３の裏面を押圧し（矢印イ方向から押圧）、ま
た、その反作用で前記爪部を介して前記一方の摩擦パッ
ド２の裏面も押圧して（矢印ロ方向から押圧）、ディス
ク１を二つの摩擦パッド２・３で挟み付けて制動するも
のが知られている。なお、前記摩擦パッド２・３は、図
７に示すように、ディスク１と摺動する摩擦材２Ａ・３
Ａと、これら摩擦材２Ａ・３Ａを裏側から支持する裏金
２Ｂ・３Ｂとから構成されたものである。前記キャリパ
４にはピン６が設けられ、また、前記キャリア５側には
前記ピン６が挿通される孔７が設けられており、これら
ピン６と孔７とにより、前記キャリパ４がキャリア５に
対して矢印イーロ方向に相対変位可能となっている。
【０００３】また、前記摩擦パッド２・３には、摩擦材
２Ａ・３Ａとディスク１との摺動を防止するための引き
摺り低減スプリング１０が設けられている。この引き摺
り低減スプリング１０は、図７に示すようにその一方の
端部の屈曲部１１が裏金２Ｂの係止孔２Ｃに係止され、
その他方の端部の屈曲部１２が裏金３Ｂの係止孔３Ｃに
係止されたものであり、かつ、その中央部のループ部１
３が、前記裏金２Ｂ・３Ｂを互いに離間させる方向に付
勢させる機能を有している。これにより、ピストンによ
る制動が中止された場合に、引き摺り低減スプリング１
０のループ部１３によって、裏金２Ｂが矢印イ方向に、
裏金３Ｂが矢印ロ方向にそれぞれ移動させられる、すな
わち、これら裏金２Ｂ及び３Ｂが互いに離間し、これに
よって摩擦材２Ａ・３Ａがディスク１に引き摺られるこ
とを防止できるものである。
２Ａ・３Ａとディスク１との摺動を防止するための引き
摺り低減スプリング１０が設けられている。この引き摺
り低減スプリング１０は、図７に示すようにその一方の
端部の屈曲部１１が裏金２Ｂの係止孔２Ｃに係止され、
その他方の端部の屈曲部１２が裏金３Ｂの係止孔３Ｃに
係止されたものであり、かつ、その中央部のループ部１
３が、前記裏金２Ｂ・３Ｂを互いに離間させる方向に付
勢させる機能を有している。これにより、ピストンによ
る制動が中止された場合に、引き摺り低減スプリング１
０のループ部１３によって、裏金２Ｂが矢印イ方向に、
裏金３Ｂが矢印ロ方向にそれぞれ移動させられる、すな
わち、これら裏金２Ｂ及び３Ｂが互いに離間し、これに
よって摩擦材２Ａ・３Ａがディスク１に引き摺られるこ
とを防止できるものである。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成されたディスクブレーキにおいては、前記摩擦パ
ッド２・３の裏金２Ｂ・３Ｂに引き摺り低減スプリング
１０を装着する場合に、該引き摺り低減スプリング１０
を装着する箇所の裏金２Ｂ・３Ｂに、係止孔２Ｃ・３Ｃ
をそれぞれ設けるための加工工程が別途必要であり、こ
のような加工工程を特別に設けることにより全体の工程
が複雑化するとともに、加工のためのコストがアップす
るという不具合があった。
に構成されたディスクブレーキにおいては、前記摩擦パ
ッド２・３の裏金２Ｂ・３Ｂに引き摺り低減スプリング
１０を装着する場合に、該引き摺り低減スプリング１０
を装着する箇所の裏金２Ｂ・３Ｂに、係止孔２Ｃ・３Ｃ
をそれぞれ設けるための加工工程が別途必要であり、こ
のような加工工程を特別に設けることにより全体の工程
が複雑化するとともに、加工のためのコストがアップす
るという不具合があった。
【０００５】この考案は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、摩擦パッド２・３の裏金２Ｂ・３Ｂを、
板材から打ち抜くための工程において、同時に係止孔２
Ｃ・３Ｃを形成させるようにし、これによって全体の加
工工程を減少させ、加工のためのコストを低減させるこ
とが可能なディスクブレーキの提供を目的とする。
ものであって、摩擦パッド２・３の裏金２Ｂ・３Ｂを、
板材から打ち抜くための工程において、同時に係止孔２
Ｃ・３Ｃを形成させるようにし、これによって全体の加
工工程を減少させ、加工のためのコストを低減させるこ
とが可能なディスクブレーキの提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案では、ディスクを挟んで対向する位置関係に設
けられた一対の摩擦パッドと、これら摩擦パッドをディ
スクに向けて共に近接させる方向に変位させるキャリパ
と、該キャリパを支持するともに前記摩擦パッドに形成
した左右の被案内凸部に係合して該摩擦パッドをディス
クに対して接近離間する方向に移動自在に支持するキャ
リアと、前記摩擦パッドをディスクから共に離間する方
向に付勢するように、摩擦パッドの前記被案内凸部に係
合される引き摺り低減スプリングとを有するディスクブ
レーキにおいて、前記摩擦パッドは前記ディスクに摺動
する摩擦材と該摩擦材を支持する裏金とから構成され、
前記裏金の前記左右の被案内凸部の少なくとも一方のデ
ィスク側には、前記引き摺り低減スプリングの端部が係
止される係止用凹部が設けられ、かつ、該係止用凹部の
真裏側に位置する裏金には取付用凸部が設けられ、該取
付用凸部には摩耗検知センサが、その先端を前記摩擦パ
ッドの前記被案内凸部を外側方に迂回して前記摩擦材の
厚さ方向中間位置まで達するように取りつけられ、 前記
係止用凹部と前記取付用凸部とはプレス加工により同時
に形成されているようにしている。
に本考案では、ディスクを挟んで対向する位置関係に設
けられた一対の摩擦パッドと、これら摩擦パッドをディ
スクに向けて共に近接させる方向に変位させるキャリパ
と、該キャリパを支持するともに前記摩擦パッドに形成
した左右の被案内凸部に係合して該摩擦パッドをディス
クに対して接近離間する方向に移動自在に支持するキャ
リアと、前記摩擦パッドをディスクから共に離間する方
向に付勢するように、摩擦パッドの前記被案内凸部に係
合される引き摺り低減スプリングとを有するディスクブ
レーキにおいて、前記摩擦パッドは前記ディスクに摺動
する摩擦材と該摩擦材を支持する裏金とから構成され、
前記裏金の前記左右の被案内凸部の少なくとも一方のデ
ィスク側には、前記引き摺り低減スプリングの端部が係
止される係止用凹部が設けられ、かつ、該係止用凹部の
真裏側に位置する裏金には取付用凸部が設けられ、該取
付用凸部には摩耗検知センサが、その先端を前記摩擦パ
ッドの前記被案内凸部を外側方に迂回して前記摩擦材の
厚さ方向中間位置まで達するように取りつけられ、 前記
係止用凹部と前記取付用凸部とはプレス加工により同時
に形成されているようにしている。
【０００７】
【作用】この考案によれば、裏金のディスク側に、引き
摺り低減スプリングの端部が係止される係止用凹部が設
けられ、かつ、該係止用凹部の真裏側に位置する裏金に
取付用凸部が設けらるものであり、これら係止用凹部と
取付用凸部とを、裏金を板材から打ち抜くときのプレス
工程において同時に作成するものである。すなわち、プ
レス工程において、裏金を板材から打ち抜く作業と、係
止用凹部と取付用凸部とを同時に形成する作業とを共に
行うことができ、これによって引き摺り低減スプリング
端部が係止される係止用凹部を作成するための工程を、
特に独立して設ける必要がない。また、取付用凸部を摩
耗検知センサ取付用としても有効利用している。
摺り低減スプリングの端部が係止される係止用凹部が設
けられ、かつ、該係止用凹部の真裏側に位置する裏金に
取付用凸部が設けらるものであり、これら係止用凹部と
取付用凸部とを、裏金を板材から打ち抜くときのプレス
工程において同時に作成するものである。すなわち、プ
レス工程において、裏金を板材から打ち抜く作業と、係
止用凹部と取付用凸部とを同時に形成する作業とを共に
行うことができ、これによって引き摺り低減スプリング
端部が係止される係止用凹部を作成するための工程を、
特に独立して設ける必要がない。また、取付用凸部を摩
耗検知センサ取付用としても有効利用している。
【０００８】
【実施例】以下、本考案の第１実施例を図１〜図４を参
照して説明する。なお、本実施例において、従来の技術
と構成を共通にする箇所に同一符号を付して説明を簡略
化する。これらの図のディスクブレーキにおいて、従来
の技術に示すディスクブレーキと構成を異にするのは、
被案内凸部２９における摩擦パッド２・３の裏金２Ｂ・
３Ｂである。
照して説明する。なお、本実施例において、従来の技術
と構成を共通にする箇所に同一符号を付して説明を簡略
化する。これらの図のディスクブレーキにおいて、従来
の技術に示すディスクブレーキと構成を異にするのは、
被案内凸部２９における摩擦パッド２・３の裏金２Ｂ・
３Ｂである。
【０００９】まず、前記被案内凸部２９及び２８につい
て説明する。図２において、符号２４・２５でそれぞれ
示すものは、キャリア５の凹部２６・２７に、該凹部２
６・２７に沿うように固定されたステンレス製の摺動面
保護板（リテーナ）である。一方、前記摩擦パッド２は
被案内凸部２８・２９を有し、この被案内凸部２８・２
９が摺動面保護板２４・２５に形成された凹部２６・２
７内に摺動自在（図２の紙面と直交する方向に摺動自
在）にそれぞれ嵌合されたものである。また、前記摺動
面保護板２４・２５はその下部に、前記摩擦パッド２を
上方側に押圧する、すなわち前記摩擦パッド２をディス
ク１の中心から半径方向に向けて付勢するスプリング部
２４Ａ・２５Ａを備えており、これにより前記摩擦パッ
ド２の被 案内凸部２８・２９の上側部分が、前記摺動面
保護板２４・２５の凹部の下側部分と摺動するようにな
っている。なお、前記摩擦パッド３についても摩擦パッ
ド２と同様の構成の摺動面保護板（リテーナ）が設けら
れている。
て説明する。図２において、符号２４・２５でそれぞれ
示すものは、キャリア５の凹部２６・２７に、該凹部２
６・２７に沿うように固定されたステンレス製の摺動面
保護板（リテーナ）である。一方、前記摩擦パッド２は
被案内凸部２８・２９を有し、この被案内凸部２８・２
９が摺動面保護板２４・２５に形成された凹部２６・２
７内に摺動自在（図２の紙面と直交する方向に摺動自
在）にそれぞれ嵌合されたものである。また、前記摺動
面保護板２４・２５はその下部に、前記摩擦パッド２を
上方側に押圧する、すなわち前記摩擦パッド２をディス
ク１の中心から半径方向に向けて付勢するスプリング部
２４Ａ・２５Ａを備えており、これにより前記摩擦パッ
ド２の被 案内凸部２８・２９の上側部分が、前記摺動面
保護板２４・２５の凹部の下側部分と摺動するようにな
っている。なお、前記摩擦パッド３についても摩擦パッ
ド２と同様の構成の摺動面保護板（リテーナ）が設けら
れている。
【００１０】前記被案内凸部２９に位置する裏金２Ｂの
ディスク１側には、図３に示すように、引き摺り低減ス
プリング１０の屈曲部１１が係止される係止孔２０（係
止用凹部）が設けられ、かつ、前記裏金３Ｂのディスク
１側には、引き摺り低減スプリング１０の屈曲部１２が
係止される係止孔２１（係止用凹部）が設けられてい
る。また、前記係止孔２０の真裏に位置する裏金２Ｂに
は取付用凸部２２が設けられ、かつ、前記係止孔２１の
真裏に位置する裏金３Ｂには取付用凸部２３が設けられ
ている。
ディスク１側には、図３に示すように、引き摺り低減ス
プリング１０の屈曲部１１が係止される係止孔２０（係
止用凹部）が設けられ、かつ、前記裏金３Ｂのディスク
１側には、引き摺り低減スプリング１０の屈曲部１２が
係止される係止孔２１（係止用凹部）が設けられてい
る。また、前記係止孔２０の真裏に位置する裏金２Ｂに
は取付用凸部２２が設けられ、かつ、前記係止孔２１の
真裏に位置する裏金３Ｂには取付用凸部２３が設けられ
ている。
【００１１】そして、このように構成された摩擦パッド
２・３の裏金２Ｂ及び３Ｂは、裏金外形打ち抜きのため
のプレス工程において作成される。すなわち、裏金２Ｂ
・３Ｂのディスク１側に、引き摺り低減スプリング１０
の屈曲部１１・１２がそれぞれ係止される係止孔２０・
２１が設けられ、かつ、該係止孔２０・２１の真裏側に
位置する裏金２Ｂ・３Ｂに、該係止孔２０・２１に対応
した取付用凸部２２・２３がそれぞれ設けられたもので
あるので、これら係止孔２０・２１と取付用凸部２２・
２３とを、裏金２Ｂ・３Ｂを板材から打ち抜くときのプ
レス工程において同時に作成することができる。これに
より、裏金外形打ち抜きのためのプレス工程において、
裏金２Ｂ・３Ｂを板材から打ち抜く作業と、係止孔２０
・２１と取付用凸部２２・２３とを同時に形成する作業
とを共に行うことができ、その結果、引き摺り低減スプ
リング１０の屈曲部１１・１２が係止される係止孔２０
・２１を作成するための工程を、特に独立して設ける必
要がなく、全体の加工工程を減少させることができ、加
工のためのコストを低減させることができる効果が得ら
れる。
２・３の裏金２Ｂ及び３Ｂは、裏金外形打ち抜きのため
のプレス工程において作成される。すなわち、裏金２Ｂ
・３Ｂのディスク１側に、引き摺り低減スプリング１０
の屈曲部１１・１２がそれぞれ係止される係止孔２０・
２１が設けられ、かつ、該係止孔２０・２１の真裏側に
位置する裏金２Ｂ・３Ｂに、該係止孔２０・２１に対応
した取付用凸部２２・２３がそれぞれ設けられたもので
あるので、これら係止孔２０・２１と取付用凸部２２・
２３とを、裏金２Ｂ・３Ｂを板材から打ち抜くときのプ
レス工程において同時に作成することができる。これに
より、裏金外形打ち抜きのためのプレス工程において、
裏金２Ｂ・３Ｂを板材から打ち抜く作業と、係止孔２０
・２１と取付用凸部２２・２３とを同時に形成する作業
とを共に行うことができ、その結果、引き摺り低減スプ
リング１０の屈曲部１１・１２が係止される係止孔２０
・２１を作成するための工程を、特に独立して設ける必
要がなく、全体の加工工程を減少させることができ、加
工のためのコストを低減させることができる効果が得ら
れる。
【００１２】
また、図４（ａ）及び（ｂ）に示すよう
に、前記係止孔２０・２１の反対側に位置する取付用凸
部２２・２３には摩耗検知センサ３１がかしめにより取
りつけられている。（図４においては取付用凸部２３に
設けられた摩耗検知センサ３１ついてのみ示す）。この
摩耗検知センサ３１は、前記摩擦パッド３（２）の前記
被案内凸部２９を外側方に迂回することで、その先端に
位置する検知部３１Ａが前記摩擦材２Ａ・３Ａの厚さ方
向中間位置まで達するようにディスク１側に向くもので
あり、前記摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａが所定
量以上に摩耗した場合に、検知部３１Ａがディスク１の
表面と摺動して異音を発するものである。そして、この
ディスクブレーキでは、前記摩耗検知センサ３１によっ
て、摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａが所定量以上
に摩耗したことが使用者に直に認識されるようになって
いる。
に、前記係止孔２０・２１の反対側に位置する取付用凸
部２２・２３には摩耗検知センサ３１がかしめにより取
りつけられている。（図４においては取付用凸部２３に
設けられた摩耗検知センサ３１ついてのみ示す）。この
摩耗検知センサ３１は、前記摩擦パッド３（２）の前記
被案内凸部２９を外側方に迂回することで、その先端に
位置する検知部３１Ａが前記摩擦材２Ａ・３Ａの厚さ方
向中間位置まで達するようにディスク１側に向くもので
あり、前記摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａが所定
量以上に摩耗した場合に、検知部３１Ａがディスク１の
表面と摺動して異音を発するものである。そして、この
ディスクブレーキでは、前記摩耗検知センサ３１によっ
て、摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａが所定量以上
に摩耗したことが使用者に直に認識されるようになって
いる。
【００１３】 次に、本考案の第２実施例を図５（ａ）及
び（ｂ）を参照して説明する。これらの図に示すディス
クブレーキが、第１実施例に示すディスクブレーキと構
成を異にする点は、引き摺り低減スプリング１０の取付
状態にある。すなわち、裏金外形打ち抜きのためのプレ
ス工程において、裏金２Ｂ・３Ｂに対して係止孔２０・
２１とともに逃げ部３０（図５においては係止孔２１に
ついてのみ示す）を形成するようにした点である。な
お、取付用凸部２２・２３に摩耗検知センサを取りつけ
ている点は前記した第１実施例と同様である。ただし、
ここでは図示を省略している。そして、この第２実施例
に示すディスクブレーキでは、第１実施例に示すディス
クブレーキと同様に、全体の加工工程を減少させること
ができ、加工のためのコストを低減できる効果が得られ
るとともに、前記係止孔２１に形成された逃げ部３０に
よって、屈曲部１１・１２間に位置する引き摺り低減ス
プリング１０を、摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａ
が配置されている箇所を避けるように位置させることが
でき、これによって、摩擦材２Ａ・３Ａが所定量以上に
摩耗した場合に、図３に示すディスクブレーキで生じる
であろう、ディスク１が引き摺り低減スプリング１０に
接触するという不具合の発生を未然に防止することがで
きる効果を奏する。
び（ｂ）を参照して説明する。これらの図に示すディス
クブレーキが、第１実施例に示すディスクブレーキと構
成を異にする点は、引き摺り低減スプリング１０の取付
状態にある。すなわち、裏金外形打ち抜きのためのプレ
ス工程において、裏金２Ｂ・３Ｂに対して係止孔２０・
２１とともに逃げ部３０（図５においては係止孔２１に
ついてのみ示す）を形成するようにした点である。な
お、取付用凸部２２・２３に摩耗検知センサを取りつけ
ている点は前記した第１実施例と同様である。ただし、
ここでは図示を省略している。そして、この第２実施例
に示すディスクブレーキでは、第１実施例に示すディス
クブレーキと同様に、全体の加工工程を減少させること
ができ、加工のためのコストを低減できる効果が得られ
るとともに、前記係止孔２１に形成された逃げ部３０に
よって、屈曲部１１・１２間に位置する引き摺り低減ス
プリング１０を、摩擦パッド２・３の摩擦材２Ａ・３Ａ
が配置されている箇所を避けるように位置させることが
でき、これによって、摩擦材２Ａ・３Ａが所定量以上に
摩耗した場合に、図３に示すディスクブレーキで生じる
であろう、ディスク１が引き摺り低減スプリング１０に
接触するという不具合の発生を未然に防止することがで
きる効果を奏する。
【００１４】なお、上記実施例において、前記引き摺り
低減スプリング２０の屈曲部１１を係止する位置は、摩
擦パッド２の被案内凸部２９の中央部（摺動面保護板２
５の凹部により上下に支持された箇所（図２に示す摺動
面保護板２５の凹部内の上側面と下側面と））であるこ
とが好ましい。これは、前記被案内凸部２９は、キャリ
ア５の凹部２７に固定されたステンレス製の摺動面保護
板２５に支持される位置であり、この部分の中央部に、
前記引き摺り低減スプリング２０の屈曲部１２を係止さ
せることによって、摩擦パッド２を全体に均一にディス
ク１から離間させることができるからである。すなわ
ち、摩擦パッド２の半径方向に対する内側部分と外側部
分とで、該摩擦パッド２の開きが不均一となることがな
く（上開き、下開きとなることがない）、これによって
該摩擦パッド２が偏摩耗することを防止できる効果が得
られるものである。なお、前記摩擦パッド３に対して、
引き摺り低減スプリング２０の屈曲部１２を係止させる
位置についても、前記摩擦パッド２と同様、凸部４０で
あることが好ましい。
低減スプリング２０の屈曲部１１を係止する位置は、摩
擦パッド２の被案内凸部２９の中央部（摺動面保護板２
５の凹部により上下に支持された箇所（図２に示す摺動
面保護板２５の凹部内の上側面と下側面と））であるこ
とが好ましい。これは、前記被案内凸部２９は、キャリ
ア５の凹部２７に固定されたステンレス製の摺動面保護
板２５に支持される位置であり、この部分の中央部に、
前記引き摺り低減スプリング２０の屈曲部１２を係止さ
せることによって、摩擦パッド２を全体に均一にディス
ク１から離間させることができるからである。すなわ
ち、摩擦パッド２の半径方向に対する内側部分と外側部
分とで、該摩擦パッド２の開きが不均一となることがな
く（上開き、下開きとなることがない）、これによって
該摩擦パッド２が偏摩耗することを防止できる効果が得
られるものである。なお、前記摩擦パッド３に対して、
引き摺り低減スプリング２０の屈曲部１２を係止させる
位置についても、前記摩擦パッド２と同様、凸部４０で
あることが好ましい。
【００１５】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
のディスクブレーキによれば、裏金のディスク側に、引
き摺り低減スプリングの端部が係止される係止用凹部が
設けられ、かつ、該係止用凹部の真裏側に位置する裏金
に取付用凸部が設けらるものであり、これら係止用凹部
と取付用凸部とを、裏金を板材から打ち抜くときのプレ
ス工程において同時に作成するものである。すなわち、
プレス工程において、裏金を板材から打ち抜く作業と、
係止用凹部と取付用凸部とを同時に形成する作業とを共
に行うことができ、これによって引き摺り低減スプリン
グ端部が係止される係止用凹部を作成するための工程
を、特に独立して設ける必要がなく、その結果として、
全体の加工工程を減少させることができ、加工のための
コストを低減させることができる効果が得られる。ま
た、摩耗検知センサを備えているので摩擦材が必要以上
に摩耗したことを検 知することができ、加えて、この摩
耗検知センサを、裏金のスプリング取付用の逆側に形成
した取付用凸部を利用して取り付けているため、新たに
専用のセンサ取付部を設ける場合に比べて、構成の簡素
化、部品点数の減少、並びに取付工数の削減が図れる。
のディスクブレーキによれば、裏金のディスク側に、引
き摺り低減スプリングの端部が係止される係止用凹部が
設けられ、かつ、該係止用凹部の真裏側に位置する裏金
に取付用凸部が設けらるものであり、これら係止用凹部
と取付用凸部とを、裏金を板材から打ち抜くときのプレ
ス工程において同時に作成するものである。すなわち、
プレス工程において、裏金を板材から打ち抜く作業と、
係止用凹部と取付用凸部とを同時に形成する作業とを共
に行うことができ、これによって引き摺り低減スプリン
グ端部が係止される係止用凹部を作成するための工程
を、特に独立して設ける必要がなく、その結果として、
全体の加工工程を減少させることができ、加工のための
コストを低減させることができる効果が得られる。ま
た、摩耗検知センサを備えているので摩擦材が必要以上
に摩耗したことを検 知することができ、加えて、この摩
耗検知センサを、裏金のスプリング取付用の逆側に形成
した取付用凸部を利用して取り付けているため、新たに
専用のセンサ取付部を設ける場合に比べて、構成の簡素
化、部品点数の減少、並びに取付工数の削減が図れる。
【図１】 ディスクブレーキの全体を示す一部切欠平面
図。
図。
【図２】 図１に示すキャリパを除去したものであり、
図１のディスクブレーキを摩擦パッド２側から視た断面
図。
図１のディスクブレーキを摩擦パッド２側から視た断面
図。
【図３】 図２のＡ−Ａ線に沿う断面図で、本考案の第
１実施例を示している。
１実施例を示している。
【図４】 本考案の第１実施例の要部を示すものであっ
て、（ａ）は断面図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ線
に沿う断面図。
て、（ａ）は断面図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ線
に沿う断面図。
【図５】 本考案の第２実施例を示すものであって、
（ａ）は図３に対応した断面図であり、（ｂ）は（ａ）
のＢ−Ｂ線に沿う断面図。
（ａ）は図３に対応した断面図であり、（ｂ）は（ａ）
のＢ−Ｂ線に沿う断面図。
【図６】 従来の技術を示す、ディスクブレーキ全体の
一部切欠平面図。
一部切欠平面図。
【図７】 従来の技術を示す、摩擦パッドに対する引き
摺り低減スプリングの取付状態を示す図６のＤ−Ｄ線に
沿う断面図。
摺り低減スプリングの取付状態を示す図６のＤ−Ｄ線に
沿う断面図。
１ ディスク ２ 摩擦パッド ２Ａ 摩擦材 ２Ｂ 裏金 ３ 摩擦パッド ３Ａ 摩擦材 ３Ｂ 裏金 ４ キャリパ ５ キャリア １０ 引き摺り低減スプリング ２０ 係止孔 ２１ 係止孔２２ 取付用凸部 ２３ 取付用凸部 ２８ 被案内凸部 ２９ 被案内凸部 ３１ 摩耗検知センサ
Claims (1)
- 【請求項１】 ディスクを挟んで対向する位置関係に設
けられた一対の摩擦パッドと、これら摩擦パッドをディ
スクに向けて共に近接させる方向に変位させるキャリパ
と、該キャリパを支持するともに前記摩擦パッドに形成
した左右の被案内凸部に係合して該摩擦パッドをディス
クに対して接近離間する方向に移動自在に支持するキャ
リアと、前記摩擦パッドをディスクから共に離間する方
向に付勢するように、摩擦パッドの前記被案内凸部に係
合される引き摺り低減スプリングとを有するディスクブ
レーキにおいて、 前記摩擦パッドは前記ディスクに摺動する摩擦材と該摩
擦材を支持する裏金とから構成され、 前記裏金の前記左右の被案内凸部の少なくとも一方のデ
ィスク側には、前記引き摺り低減スプリングの端部が係
止される係止用凹部が設けられ、かつ、該係止用凹部の
真裏側に位置する裏金には取付用凸部が設けられ、 該取付用凸部には摩耗検知センサが、その先端を前記摩
擦パッドの前記被案内凸部を外側方に迂回して前記摩擦
材の厚さ方向中間位置まで達するように取りつけられ、 前記係止用凹部と前記取付用凸部とはプレス加工により
同時に形成されていることを 特徴とするディスクブレー
キ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991035728U JP2548836Y2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991035728U JP2548836Y2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | ディスクブレーキ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04121542U JPH04121542U (ja) | 1992-10-30 |
| JP2548836Y2 true JP2548836Y2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=31917825
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991035728U Expired - Lifetime JP2548836Y2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | ディスクブレーキ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2548836Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11143255B2 (en) * | 2019-05-09 | 2021-10-12 | Arvinmeritor Technology, Llc | Brake assembly having a retraction spring and method of assembly |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56127830A (en) * | 1980-03-07 | 1981-10-06 | Toyota Motor Corp | Disc brake |
| JPS60188236A (ja) * | 1984-03-06 | 1985-09-25 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 荷役装置 |
-
1991
- 1991-04-19 JP JP1991035728U patent/JP2548836Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04121542U (ja) | 1992-10-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970506 |