JP2548616Y2 - 圧延機のバックアップロール装置 - Google Patents
圧延機のバックアップロール装置Info
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- JP2548616Y2 JP2548616Y2 JP6418492U JP6418492U JP2548616Y2 JP 2548616 Y2 JP2548616 Y2 JP 2548616Y2 JP 6418492 U JP6418492 U JP 6418492U JP 6418492 U JP6418492 U JP 6418492U JP 2548616 Y2 JP2548616 Y2 JP 2548616Y2
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- movable sleeve
- backup
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は鉄鋼業や非鉄の分野にお
いて用いられ,鋼板等の板材をロールの間に通して塑性
変形を行なうことにより所望の板厚にするための圧延機
に用いられ,特に形状修正およびクラウン修正のための
ロールベンディングを行なう際のバックアップをなすた
めの装置に関する。
いて用いられ,鋼板等の板材をロールの間に通して塑性
変形を行なうことにより所望の板厚にするための圧延機
に用いられ,特に形状修正およびクラウン修正のための
ロールベンディングを行なう際のバックアップをなすた
めの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に被圧延材の形状制御を行なわせる
ために,従来から各種の方法が提示されており,例えば
4段式圧延機は,比較的小径の一対のワークロールと,
これらを外側から挟むように配置された比較的大径のバ
ックアップロールとを備え,これらはいずれもほぼ等し
い胴長に形成されて全長にわたって転接させるように
し,ワークロールの軸受間にベンディングシリンダを取
付けるようにしている。
ために,従来から各種の方法が提示されており,例えば
4段式圧延機は,比較的小径の一対のワークロールと,
これらを外側から挟むように配置された比較的大径のバ
ックアップロールとを備え,これらはいずれもほぼ等し
い胴長に形成されて全長にわたって転接させるように
し,ワークロールの軸受間にベンディングシリンダを取
付けるようにしている。
【0003】このような圧延機に被圧延材を通過させて
所望の板厚のストリプ材を得るのであるが,被圧延材の
通過に伴ってワークロールの中央部が拡開され,圧延後
の被圧延材は中央部が厚く両側縁が薄いいわゆる中高の
断面形状となってしまうため,前記バックアップロール
にクラウンを形成するとともに,前記ベンディングシリ
ンダを作用させてワークロールのネックを相互に拡大方
向に駆動させることによりワークロールの圧下面が平坦
になるように調整し,被圧延材に発生するクラウンを修
正する形状制御をなすようにしている。
所望の板厚のストリプ材を得るのであるが,被圧延材の
通過に伴ってワークロールの中央部が拡開され,圧延後
の被圧延材は中央部が厚く両側縁が薄いいわゆる中高の
断面形状となってしまうため,前記バックアップロール
にクラウンを形成するとともに,前記ベンディングシリ
ンダを作用させてワークロールのネックを相互に拡大方
向に駆動させることによりワークロールの圧下面が平坦
になるように調整し,被圧延材に発生するクラウンを修
正する形状制御をなすようにしている。
【0004】しかしながら,上記従来の圧延機ではワー
クロールがバックアップロールの全面に拘束されている
ために,ワークロールに充分なロールベンディングを与
えることが困難であり,形状制御の絶対能力に欠けるば
かりか,特に4段圧延機では被圧延材の板幅,強度,形
状等によりバックアップロールを組替えてそのクラウン
形状を変更する必要がある等の欠点がある。
クロールがバックアップロールの全面に拘束されている
ために,ワークロールに充分なロールベンディングを与
えることが困難であり,形状制御の絶対能力に欠けるば
かりか,特に4段圧延機では被圧延材の板幅,強度,形
状等によりバックアップロールを組替えてそのクラウン
形状を変更する必要がある等の欠点がある。
【0005】また,特開昭51−103058号公報お
よび特開昭52−97353号公報には4段圧延機のバ
ックアップロールにスリーブを板幅に応じた位置に設置
することによって板のクラウンを制御する方法が提案さ
れている。しかしながら,これらの方法においては板幅
の異なった材料を圧延する方法および圧延時スリーブロ
ールに生じるスラスト力を受ける方法の実現化が疑問視
されていた。また,特開昭53−48051号公報,特
開昭53−48051号公報および特開昭61−370
02号公報にスリーブロール移動方法が提案されている
も,この種の圧延機ではスリーブロールとバックアップ
ロールが圧延時も遊嵌状態にあるためスリーブロール内
面とバックアップロール外周間では摩耗が生じスリーブ
ロール内面とバックアップロール外周は頻繁に研摩する
必要がある。ところが長いスリーブロール内面を高精度
で頻繁に研摩する方法の実現化が困難であるといった問
題点がある。
よび特開昭52−97353号公報には4段圧延機のバ
ックアップロールにスリーブを板幅に応じた位置に設置
することによって板のクラウンを制御する方法が提案さ
れている。しかしながら,これらの方法においては板幅
の異なった材料を圧延する方法および圧延時スリーブロ
ールに生じるスラスト力を受ける方法の実現化が疑問視
されていた。また,特開昭53−48051号公報,特
開昭53−48051号公報および特開昭61−370
02号公報にスリーブロール移動方法が提案されている
も,この種の圧延機ではスリーブロールとバックアップ
ロールが圧延時も遊嵌状態にあるためスリーブロール内
面とバックアップロール外周間では摩耗が生じスリーブ
ロール内面とバックアップロール外周は頻繁に研摩する
必要がある。ところが長いスリーブロール内面を高精度
で頻繁に研摩する方法の実現化が困難であるといった問
題点がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は,上記
従来の問題点に着目しなされたもので,スリーブロール
をシフトしワークロールのベンディング制御量を大幅に
増大することができるように,被圧延材の板幅方向にお
けるロールベンディング支点を任意位置に迅速に設定し
て良好な形状制御機能をもたせることができる。特に変
更操作カ溶易でベンディング支点の位置決めが確実にで
き,かつ,スリーブロールの内面研摩を必要としない圧
延機のバックアップロール装置を提供することにある。
従来の問題点に着目しなされたもので,スリーブロール
をシフトしワークロールのベンディング制御量を大幅に
増大することができるように,被圧延材の板幅方向にお
けるロールベンディング支点を任意位置に迅速に設定し
て良好な形状制御機能をもたせることができる。特に変
更操作カ溶易でベンディング支点の位置決めが確実にで
き,かつ,スリーブロールの内面研摩を必要としない圧
延機のバックアップロール装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本考案に係る圧延機のバックアップロール装置は,
圧延機ハウジングに回転支持されるバックアップシャフ
トの胴長の一部を中央部より軸端に向かってテーパ状に
設け,前記バックアップシャフトと同一のテーパ内面を
有するとともに,複数に分割されて軸方向移動可能なセ
グメント部材を前記バックアップシャフトに装着せし
め,前記セグメント部材の外周には軸方向移動可能に装
着されてワークロールに転接する可動スリーブロールを
配し,前記セグメント部材を軸方向に移動することによ
って前記可動スリーブロールを半径方向に拡げて可動ス
リーブロールを任意の位置に固定する構成とし,前記可
動スリーブロールの移動時には,前記可動スリーブロー
ルの外方から挟持して支承自在に配するとともに,先端
部に回動自在なガイド用ローラを設けた可動スリーブ移
動装置によって軸方向に移動可能に配設した構成する。
に,本考案に係る圧延機のバックアップロール装置は,
圧延機ハウジングに回転支持されるバックアップシャフ
トの胴長の一部を中央部より軸端に向かってテーパ状に
設け,前記バックアップシャフトと同一のテーパ内面を
有するとともに,複数に分割されて軸方向移動可能なセ
グメント部材を前記バックアップシャフトに装着せし
め,前記セグメント部材の外周には軸方向移動可能に装
着されてワークロールに転接する可動スリーブロールを
配し,前記セグメント部材を軸方向に移動することによ
って前記可動スリーブロールを半径方向に拡げて可動ス
リーブロールを任意の位置に固定する構成とし,前記可
動スリーブロールの移動時には,前記可動スリーブロー
ルの外方から挟持して支承自在に配するとともに,先端
部に回動自在なガイド用ローラを設けた可動スリーブ移
動装置によって軸方向に移動可能に配設した構成する。
【0008】
【作用】上記構成によれば,被圧延材を直接圧下するワ
ークロール撓みを抑制する各バックアップロールの機能
は,可動スリーブロールおよびこれを装着しているバッ
クアップシャフトにより発揮され,ワークロールの圧下
力をサポートする。そしてこれらの可動スリーブロール
は軸方向に移動可能とされ,その位置移動を行なわせる
ことにより曲げモーメント支点が変化し,ワークロール
ネックに設けたベンディング手段によるロールベンディ
ング量を加減調整することができる。したがって,可動
スリーブロールの位置移動により全体的なベンディング
量が制御され,被圧延材のクラウン等の形状制御が可能
となり,しかも曲げモーメント支点を任意に変化させる
ことができるので,形状制御能力が大幅に向上する。
ークロール撓みを抑制する各バックアップロールの機能
は,可動スリーブロールおよびこれを装着しているバッ
クアップシャフトにより発揮され,ワークロールの圧下
力をサポートする。そしてこれらの可動スリーブロール
は軸方向に移動可能とされ,その位置移動を行なわせる
ことにより曲げモーメント支点が変化し,ワークロール
ネックに設けたベンディング手段によるロールベンディ
ング量を加減調整することができる。したがって,可動
スリーブロールの位置移動により全体的なベンディング
量が制御され,被圧延材のクラウン等の形状制御が可能
となり,しかも曲げモーメント支点を任意に変化させる
ことができるので,形状制御能力が大幅に向上する。
【0009】ここで,前記可動スリーブロールの位置移
動を行なわせるために,圧延機ハウジングの入・出側に
可動スリイーブロールと平行にチルチングシャフトを設
け,これに可動スリーブロールを保持移動させるガイド
用ローラを取付ける。次に,前記セグメント部材を後退
させて可動スリーブロールとセグメント部材間に一定の
隙間を設けた状態でガイド用ローラを電動モータ等によ
って駆動させればよい。
動を行なわせるために,圧延機ハウジングの入・出側に
可動スリイーブロールと平行にチルチングシャフトを設
け,これに可動スリーブロールを保持移動させるガイド
用ローラを取付ける。次に,前記セグメント部材を後退
させて可動スリーブロールとセグメント部材間に一定の
隙間を設けた状態でガイド用ローラを電動モータ等によ
って駆動させればよい。
【0010】
【実施例】以下に,本考案に係る圧延機のバックアップ
ロール装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
ロール装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
【0011】図1〜図2は実施例に係る圧延機の全体構
成を示している。図示のように,門型のハウジング20
に対して平行な一対の上下ワークロール21,22が互
いに転接可能に横架され,これらの間に被圧延材23を
通板可能にしている。このような上下ワークロール2
1,22に並列してこれらを上下から挟み込むようにし
て転接される一対のバックアップロールユニット28,
30がハウジング20に横架されている。上バックアッ
プロールユニット28はワークロール21と平行に配置
されるバックアップシャフト32を有し,これには可動
スリーブロール34が軸方向に摺動移動できるように取
付けられている。この可動スリーブロール34は前記上
ワークロール21に転接され,圧延時にワークロール2
1のバックアップサポートをなすものである。同様に,
下バックアップロールユニツト30もバックアップシャ
フト36と,これに装着された可動スリーブロール38
を有し,これらを下ワークロール22に転接させるよう
にして圧延時のバックアップサポートをなすようにして
いる。
成を示している。図示のように,門型のハウジング20
に対して平行な一対の上下ワークロール21,22が互
いに転接可能に横架され,これらの間に被圧延材23を
通板可能にしている。このような上下ワークロール2
1,22に並列してこれらを上下から挟み込むようにし
て転接される一対のバックアップロールユニット28,
30がハウジング20に横架されている。上バックアッ
プロールユニット28はワークロール21と平行に配置
されるバックアップシャフト32を有し,これには可動
スリーブロール34が軸方向に摺動移動できるように取
付けられている。この可動スリーブロール34は前記上
ワークロール21に転接され,圧延時にワークロール2
1のバックアップサポートをなすものである。同様に,
下バックアップロールユニツト30もバックアップシャ
フト36と,これに装着された可動スリーブロール38
を有し,これらを下ワークロール22に転接させるよう
にして圧延時のバックアップサポートをなすようにして
いる。
【0012】上記した上下ワークロール21,22およ
び上下バックアップロールユニット28,30のバック
アップシャフト32,36のネック部分には,図2に示
すように,軸受46,47,50,52が取付けられ,
これらをハウジング20に縦列配置して取付けている。
そして,ハウジング20の下部位置には圧下シリンダ5
4が装備されており,これを駆動することにより所定の
圧延圧力をワークロール21,22間に発生させるよう
にしている。
び上下バックアップロールユニット28,30のバック
アップシャフト32,36のネック部分には,図2に示
すように,軸受46,47,50,52が取付けられ,
これらをハウジング20に縦列配置して取付けている。
そして,ハウジング20の下部位置には圧下シリンダ5
4が装備されており,これを駆動することにより所定の
圧延圧力をワークロール21,22間に発生させるよう
にしている。
【0013】図3は上部バックアップロール装置28を
示しており,この装置28の可動スリーブロール34は
ロール軸方向に摺動移動することにより位置調整ができ
るようになっている。バックアップシャフト32は軸受
50に回転支持されており,シャフト外面は中央部より
端側に向かって外径が順次縮小されたテーパ面が形成さ
れている。シャフト32の外周面には円周方向に4分割
されテーパ内面を有したセグメント76R,76Lがシ
ャフト32の軸方向移動可能に装着されている。また,
シャフト32の胴長端部には油圧シリンダ130R,1
30Lが装着されておりセグメント76R,76Lを軸
方向に移動することによってセグメント76R,76L
を半径方向に拡げて可動スリーブロール34を所望する
任意の位置に固定することが可能になっている。ここ
で,ロータリ継手131R,131Lは図示しない油圧
装置より圧油を油圧シリンダ130R,130Lへ供給
する。
示しており,この装置28の可動スリーブロール34は
ロール軸方向に摺動移動することにより位置調整ができ
るようになっている。バックアップシャフト32は軸受
50に回転支持されており,シャフト外面は中央部より
端側に向かって外径が順次縮小されたテーパ面が形成さ
れている。シャフト32の外周面には円周方向に4分割
されテーパ内面を有したセグメント76R,76Lがシ
ャフト32の軸方向移動可能に装着されている。また,
シャフト32の胴長端部には油圧シリンダ130R,1
30Lが装着されておりセグメント76R,76Lを軸
方向に移動することによってセグメント76R,76L
を半径方向に拡げて可動スリーブロール34を所望する
任意の位置に固定することが可能になっている。ここ
で,ロータリ継手131R,131Lは図示しない油圧
装置より圧油を油圧シリンダ130R,130Lへ供給
する。
【0014】セグメント76の拡縮には,図4〜図5に
示すように,一部のテーパ部78の外面にT型キー10
2が固定されており,これに対応するセグメント76側
のテーパ面の内面にはT型キー溝104が形成されてい
る。セグメント76の装着に際してこれらを嵌合させ,
セグメント76がシャフト本体32から半径方向に分離
しないように,また円周方向に回転移動しないようにし
て両者の連結を図っている。圧延荷重によるバックアッ
プシャフト32への伝達トルクはセグメント76L,7
6Rを拡大することにより生じる可動スリーブロール3
4とセグメント76L,76R間の摩擦力とセグメント
76L,76Rとバックアップシャフト32間の摩擦力
により伝達され,T型キー102には伝達されない構造
としている。
示すように,一部のテーパ部78の外面にT型キー10
2が固定されており,これに対応するセグメント76側
のテーパ面の内面にはT型キー溝104が形成されてい
る。セグメント76の装着に際してこれらを嵌合させ,
セグメント76がシャフト本体32から半径方向に分離
しないように,また円周方向に回転移動しないようにし
て両者の連結を図っている。圧延荷重によるバックアッ
プシャフト32への伝達トルクはセグメント76L,7
6Rを拡大することにより生じる可動スリーブロール3
4とセグメント76L,76R間の摩擦力とセグメント
76L,76Rとバックアップシャフト32間の摩擦力
により伝達され,T型キー102には伝達されない構造
としている。
【0015】このような構成において,上述した上バッ
クアップロールユニツト28のスリーブロール34およ
びバックアップロールユニット30の可動スリーブロー
ル38の各々はロール軸方向に移動することにより位置
調整が可能となっている。この位置調整のために圧延機
ハウジング入・出側に可動スリーブロール34,38の
軸方向に沿ってスリーブロール移動装置201,20
2,203,204が設置されている。
クアップロールユニツト28のスリーブロール34およ
びバックアップロールユニット30の可動スリーブロー
ル38の各々はロール軸方向に移動することにより位置
調整が可能となっている。この位置調整のために圧延機
ハウジング入・出側に可動スリーブロール34,38の
軸方向に沿ってスリーブロール移動装置201,20
2,203,204が設置されている。
【0016】この移動装置は図6および図7の上部スリ
ーブロール移動装置202に代表的に示すように,チル
チングシャフト205がハウジング20間に軸受206
にて保持されている。チルチングシャフト205上には
ローラアーム207がチルチングシャフト205の軸方
向に移動しないようにキーで固定されている。また,前
記ローラアーム207には,ガイド用ローラ208およ
びローラ駆動装置209が設置されており,適宜に回転
すると,駆動軸210を介してガイド用ローラ208が
回動し,続いてガイド用ローラ208と接している可動
スリーブロール34が軸方向に移動するように構成され
ている。
ーブロール移動装置202に代表的に示すように,チル
チングシャフト205がハウジング20間に軸受206
にて保持されている。チルチングシャフト205上には
ローラアーム207がチルチングシャフト205の軸方
向に移動しないようにキーで固定されている。また,前
記ローラアーム207には,ガイド用ローラ208およ
びローラ駆動装置209が設置されており,適宜に回転
すると,駆動軸210を介してガイド用ローラ208が
回動し,続いてガイド用ローラ208と接している可動
スリーブロール34が軸方向に移動するように構成され
ている。
【0017】チルチングシャフト205はハウジング2
0に取付けられた油圧シリンダ211のロッド211a
を伸縮することによって回動し,次いでチルチングシャ
フト205の回動に伴ってローラアーム207が開閉す
ることでガイド用ローラ208で各可動スリーブロール
34,38を開放したり挟持したり可能な構造となって
いる。また,ハウジング20にはワークロール21,2
2のベンディング用のワークロールベンディング装置1
00が組込まれている。
0に取付けられた油圧シリンダ211のロッド211a
を伸縮することによって回動し,次いでチルチングシャ
フト205の回動に伴ってローラアーム207が開閉す
ることでガイド用ローラ208で各可動スリーブロール
34,38を開放したり挟持したり可能な構造となって
いる。また,ハウジング20にはワークロール21,2
2のベンディング用のワークロールベンディング装置1
00が組込まれている。
【0018】このように構成された圧延機の動作は次の
ようになる。圧延前に被圧延材23の幅に合わせて可動
スリーブロール34および38の位置を予め決定してお
く。この場合,可動スリーブロール34,38のワーク
ロール21,22への転接位置は被圧延材23の側部に
重合するような位置に設定する。この初期設定はロール
ベンディング装置100および図示されていないロール
バランス用シリンダを使用し,可動スリーブロール3
4,38とワークロール21,22が接触しないように
可動スリーブロール34および38を所定の位置に保持
する。しかる後,油圧シリンダ211を使用しスリーブ
ロール移動装置201,202,203,204を作動
させ可動スリーブロール34および38を挟持する。そ
してバックアップシャフト32,36の端部の油圧シリ
ンダ130を作動させ縮限としセグメント76と可動ス
リーブロール34,38間に隙間を構成する。
ようになる。圧延前に被圧延材23の幅に合わせて可動
スリーブロール34および38の位置を予め決定してお
く。この場合,可動スリーブロール34,38のワーク
ロール21,22への転接位置は被圧延材23の側部に
重合するような位置に設定する。この初期設定はロール
ベンディング装置100および図示されていないロール
バランス用シリンダを使用し,可動スリーブロール3
4,38とワークロール21,22が接触しないように
可動スリーブロール34および38を所定の位置に保持
する。しかる後,油圧シリンダ211を使用しスリーブ
ロール移動装置201,202,203,204を作動
させ可動スリーブロール34および38を挟持する。そ
してバックアップシャフト32,36の端部の油圧シリ
ンダ130を作動させ縮限としセグメント76と可動ス
リーブロール34,38間に隙間を構成する。
【0019】このようにして可動スリーブロール34,
38をバックアップシャフト32,36からフリーにし
ておき,ガイド用ローラ208を駆動モータ209によ
って左右に移動させ,可動スリーブロール34,38を
バックアップシャフト32,36上の任意の位置に移動
させるのである。所定の位置に移動させた後,今度は逆
に油圧シリンダ130を作動させ伸限としセグメント7
6を移動させ半径方向に拡大させることにより,可動ス
リーブロール34,38を所望する位置に固定させる。
38をバックアップシャフト32,36からフリーにし
ておき,ガイド用ローラ208を駆動モータ209によ
って左右に移動させ,可動スリーブロール34,38を
バックアップシャフト32,36上の任意の位置に移動
させるのである。所定の位置に移動させた後,今度は逆
に油圧シリンダ130を作動させ伸限としセグメント7
6を移動させ半径方向に拡大させることにより,可動ス
リーブロール34,38を所望する位置に固定させる。
【0020】これによって位置移動した可動スリーブロ
ール34,38の内周面は加圧されバックアップシャフ
ト32,36と一体になって位置決めされるのである。
この後は油圧シリンダ機構130の油圧をロックしてお
き,可動スリーブロール34,38の位置保持を行なわ
せることができる。これにより一対の可動スリーブロー
ル34および38の間隔が所望の間隔に設定される。そ
の後,ロールベンディング装置100およびロールバラ
ンスシリンダを用いてワークロール21,22を可動ス
リーブロール34,38に軽く接触させておく。
ール34,38の内周面は加圧されバックアップシャフ
ト32,36と一体になって位置決めされるのである。
この後は油圧シリンダ機構130の油圧をロックしてお
き,可動スリーブロール34,38の位置保持を行なわ
せることができる。これにより一対の可動スリーブロー
ル34および38の間隔が所望の間隔に設定される。そ
の後,ロールベンディング装置100およびロールバラ
ンスシリンダを用いてワークロール21,22を可動ス
リーブロール34,38に軽く接触させておく。
【0021】この初期設定が終了した後,ワークロール
21,22間に被圧延材23を通板する。これにより被
圧延材23は所望の板厚に圧延されてストリップ材とし
て出るが,この形状判定を目視あるいはセンサロールに
よる接触方式,光や磁気を利用した非接触方式によって
行なう。この判定により耳伸びや中伸びが発生した場合
には,油圧シリンダ機構130や駆動モータ209を作
動させて対となっている可動スリーブロール34および
38を相互に軸方向に位置移動させ,ワークロール2
1,22に作用する曲げモーメント量を調整し,形状異
常の発生を抑制し,矩形のストリップ材を得ることがで
きる。
21,22間に被圧延材23を通板する。これにより被
圧延材23は所望の板厚に圧延されてストリップ材とし
て出るが,この形状判定を目視あるいはセンサロールに
よる接触方式,光や磁気を利用した非接触方式によって
行なう。この判定により耳伸びや中伸びが発生した場合
には,油圧シリンダ機構130や駆動モータ209を作
動させて対となっている可動スリーブロール34および
38を相互に軸方向に位置移動させ,ワークロール2
1,22に作用する曲げモーメント量を調整し,形状異
常の発生を抑制し,矩形のストリップ材を得ることがで
きる。
【0022】このような実施例のバックアップロール装
置28,30を備えた圧延機によれば,ワークロール2
1,22のベンディング支点を自由に変更できるので,
従来の全面接触型のバックアップロールに拘束されるこ
となくロールベンディング効果を充分に発揮させること
ができる。また,上下可動スリーブロール34および3
8の位置を個別に変更することができるので,板幅方向
での任意の位置での形状制御が可能となる。したがっ
て,被圧延材の中伸び,耳伸びなどの形状不良の他に,
両者が複合した複合伸びの形状不良に対しての制御が可
能となる利点が得られる。
置28,30を備えた圧延機によれば,ワークロール2
1,22のベンディング支点を自由に変更できるので,
従来の全面接触型のバックアップロールに拘束されるこ
となくロールベンディング効果を充分に発揮させること
ができる。また,上下可動スリーブロール34および3
8の位置を個別に変更することができるので,板幅方向
での任意の位置での形状制御が可能となる。したがっ
て,被圧延材の中伸び,耳伸びなどの形状不良の他に,
両者が複合した複合伸びの形状不良に対しての制御が可
能となる利点が得られる。
【0023】特にこの実施例では,バックアップシャフ
ト32,36をシャフト本体32とセグメント76によ
り構成し,セグメント76をシャフト32の軸方向に移
動することによってセグメント部材を半径方向に拡げて
前記スリーブロール34,38を固定する構成としたの
で,可動スリーブロール34,38が確実にバックアッ
プシャフト32,36に固定されて圧延中生じるスラス
ト荷重は軸受50,52内のローラベアリングにて受け
ることができる。また,可動スリーブロール34,38
内面はセグメント部材76と一体となるので内面研摩す
る必要はなく,従来の4段圧延機のバックアップロール
と同様に可動スリーブロール34,38の外周研摩だけ
でよい。
ト32,36をシャフト本体32とセグメント76によ
り構成し,セグメント76をシャフト32の軸方向に移
動することによってセグメント部材を半径方向に拡げて
前記スリーブロール34,38を固定する構成としたの
で,可動スリーブロール34,38が確実にバックアッ
プシャフト32,36に固定されて圧延中生じるスラス
ト荷重は軸受50,52内のローラベアリングにて受け
ることができる。また,可動スリーブロール34,38
内面はセグメント部材76と一体となるので内面研摩す
る必要はなく,従来の4段圧延機のバックアップロール
と同様に可動スリーブロール34,38の外周研摩だけ
でよい。
【0024】なお,上記実施例では4段圧延機に適用し
ているが,図8(1)に示す4段圧延機および同図
(2)に示す6段圧延機にも適用できる。また,可動ス
リーブロール34,38を軸方向に左右に配設されたス
リーブロール移動装置201,202,203,204
をそれぞれ一対として例えばチェーンを張架し,相互に
連動して同時に駆動するようにしてもよい。
ているが,図8(1)に示す4段圧延機および同図
(2)に示す6段圧延機にも適用できる。また,可動ス
リーブロール34,38を軸方向に左右に配設されたス
リーブロール移動装置201,202,203,204
をそれぞれ一対として例えばチェーンを張架し,相互に
連動して同時に駆動するようにしてもよい。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように,本考案における圧
延機のバックアップロール装置は,圧延機ハウジングに
回転支持されるバックアップシャフトの胴長の一部を中
央部より軸端に向かってテーパ状に設け,前記バックア
ップシャフトと同一のテーパ内面を有するとともに,複
数に分割されて軸方向移動可能なセグメント部材を前記
バックアップシャフトに装着せしめ,前記セグメント部
材の外周には軸方向移動可能に装着されてワークロール
に転接する可動スリーブロールを配し,前記セグメント
部材を軸方向に移動することによって前記可動スリーブ
ロールを半径方向に拡げて可動スリーブロールを任意の
位置に固定する構成とし,前記可動スリーブロールの移
動時には,前記可動スリーブロールの外方から挟持して
支承自在に配するとともに,先端部に回動自在なガイド
用ローラを設けた可動スリーブ移動装置によって軸方向
に移動可能に配設したことにより,可動スリーブロール
を無負荷の状態で保持移動でき,さらに,可動スリーブ
ロールの内面および外面に傷をつけることなく被圧延材
の板幅,形状によって確実に可動スリーブロールを移動
できるので,ワークロールのベンディング制御量を大幅
に増大することができ,もって形状制御能力を向上させ
ることができるという優れた効果が得られる。
延機のバックアップロール装置は,圧延機ハウジングに
回転支持されるバックアップシャフトの胴長の一部を中
央部より軸端に向かってテーパ状に設け,前記バックア
ップシャフトと同一のテーパ内面を有するとともに,複
数に分割されて軸方向移動可能なセグメント部材を前記
バックアップシャフトに装着せしめ,前記セグメント部
材の外周には軸方向移動可能に装着されてワークロール
に転接する可動スリーブロールを配し,前記セグメント
部材を軸方向に移動することによって前記可動スリーブ
ロールを半径方向に拡げて可動スリーブロールを任意の
位置に固定する構成とし,前記可動スリーブロールの移
動時には,前記可動スリーブロールの外方から挟持して
支承自在に配するとともに,先端部に回動自在なガイド
用ローラを設けた可動スリーブ移動装置によって軸方向
に移動可能に配設したことにより,可動スリーブロール
を無負荷の状態で保持移動でき,さらに,可動スリーブ
ロールの内面および外面に傷をつけることなく被圧延材
の板幅,形状によって確実に可動スリーブロールを移動
できるので,ワークロールのベンディング制御量を大幅
に増大することができ,もって形状制御能力を向上させ
ることができるという優れた効果が得られる。
【図1】本考案の実施例に係る圧延機の正面図である。
【図2】同圧延機の側面図である。
【図3】実施例に係る圧延機のバックアップシャフト装
置の要部断面正面図である。
置の要部断面正面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】シャフト本体とセグメントの組付け部の拡大断
面図である。
面図である。
【図6】同圧延機のスリーブロール移動装置の要部拡大
図である。
図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】実施例バックアップロール装置が搭載可能な他
の圧延機の例である。
の圧延機の例である。
20 ハウジング 21,22 ワークロール 23 被圧延材 28,30 バックアップロールユニット 32,36 バックアップシャフト 34,38 可動スリーブロール 46,47,50,52 軸受 54 圧下シリンダ 76R,76L セグメント 100 ワークロールベンディング装置 130R,130L 油圧シリンダ 131 ロータリ継手 201,202,203,204 スリーブロール移動
装置 205 チルチングシャフト 208 ガイド用ローラ 209 ローラ駆動装置
装置 205 チルチングシャフト 208 ガイド用ローラ 209 ローラ駆動装置
Claims (1)
- 【請求項1】 圧延機ハウジングに回転支持されるバッ
クアップシャフトの胴長の一部を中央部より軸端に向か
ってテーパ状に設け,前記バックアップシャフトと同一
のテーパ内面を有するとともに,複数に分割されて軸方
向移動可能なセグメント部材を前記バックアップシャフ
トに装着せしめ,前記セグメント部材の外周には軸方向
移動可能に装着されてワークロールに転接する可動スリ
ーブロールを配し,前記セグメント部材を軸方向に移動
することによって前記可動スリーブロールを半径方向に
拡げて可動スリーブロールを任意の位置に固定する構成
とし,前記可動スリーブロールの移動時には,前記可動
スリーブロールの外方から挟持して支承自在に配すると
ともに,先端部に回動自在なガイド用ローラを設けた可
動スリーブ移動装置によって軸方向に移動可能に配設し
たことを特徴とする圧延機のバックアップロール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6418492U JP2548616Y2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 圧延機のバックアップロール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6418492U JP2548616Y2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 圧延機のバックアップロール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615805U JPH0615805U (ja) | 1994-03-01 |
JP2548616Y2 true JP2548616Y2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=13250724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6418492U Expired - Fee Related JP2548616Y2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 圧延機のバックアップロール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2548616Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5073013U (ja) * | 1973-11-05 | 1975-06-26 |
-
1992
- 1992-07-31 JP JP6418492U patent/JP2548616Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0615805U (ja) | 1994-03-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |