JPH05169115A - 圧延機のバックアップロール装置 - Google Patents

圧延機のバックアップロール装置

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Publication number
JPH05169115A
JPH05169115A JP3361099A JP36109991A JPH05169115A JP H05169115 A JPH05169115 A JP H05169115A JP 3361099 A JP3361099 A JP 3361099A JP 36109991 A JP36109991 A JP 36109991A JP H05169115 A JPH05169115 A JP H05169115A
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JP
Japan
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roll
backup
taper
rolls
rolling mill
Prior art date
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Application number
JP3361099A
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English (en)
Inventor
Katsuhide Kimura
勝秀 木村
Koji Utsunomiya
康志 宇都宮
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変更操作が容易でベンディング支点の位置決
めを確実にする。 【構成】 圧延機ハウジングに回転支持されるバックア
ップシャフトと,その外周で軸方向摺動移動可能に装着
されて外周面にテーパ部を有したテーパスリーブと,前
記テーパ部に沿って軸心方向に移動自在に設けられたワ
ークロールまたは中間ロールに転接する胴幅短尺のサポ
ートロールを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼業や非鉄の分野にお
いて用いられ,鋼板等の板材をロールの間に通して塑性
変形を行なうことにより所望の板厚にするための圧延機
に用いられ,特に形状修正およびクラウン修正のための
ロールベンディングを行なう際のバックアップをなすた
めの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に被圧延材の形状制御を行なわせる
ために,従来から各種の方法が提示されており,例えば
4段式圧延機は,比較的小径の一対のワークロールと,
これらを外側から挟むように配置された比較的大径のバ
ックアップロールとを備え,これらはいずれもほぼ等し
い胴長に形成されて全長にわたって転接させるように
し,ワークロールの軸受間にベンディングシリンダを取
付けるようにしている。
【0003】このような圧延機に被圧延材を通過させて
所望の板厚のストリップ材を得るのであるが,被圧延材
の通過に伴ってワークロールの中央部が拡開され,圧延
後の被圧延材は中央部が厚く両側縁が薄いいわゆる中高
の断面形状となってしまうため,前記バックアップロー
ルにクラウンを形成するとともに,前記ベンディングシ
リンダを作用させてワークロールのネックを相互に拡大
方向に駆動させることによりワークロールの圧下面が平
坦になるように調整し,被圧延材に発生するクラウンを
修正する形状制御をなすようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の圧延機ではワークロールや中間ロールがバックアッ
プロールの全面に拘束されているために,ワークロール
に充分なロールベンディングを与えることが困難であ
り,形状制御の絶対能力に欠けるばかりか,特に4段圧
延機では被圧延材の板幅,強度,形状等によりバックア
ップロールを組替えてそのクラウン形状を変更する必要
がある等の欠点がある。また,ワークロール,中間ロー
ルに転接するバックアップロールは全面接触となるた
め,バックアップ支点を任意に変更することができず任
意位置での形状制御ができないものとなっている。しか
も,バックアップロールの保守面においても全面研磨を
行なう必要があり,保守の困難性や中間ロールのシフト
機構により圧延機側方に充分な空間スペースを必要とす
る欠点もあった。
【0005】本発明の目的は,上記従来の問題点に着目
し,高速圧延で刻々変化する条件に対応できる即応性を
有するとともに,ワークロールのベンディング制御量を
大幅に増大することができるように,被圧延材の板幅方
向におけるロールベンディング支点を任意位置に迅速に
設定して良好な形状制御機能をもたせることができ,特
に変更操作が容易でベンディング支点の位置決めが確実
にできる圧延機のバックアップロール装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明に係る圧延機のバックアップロール装置は,
圧延機ハウジングに回転支持されるバックアップシャフ
トと,その外周で軸方向摺動移動可能に装着された一対
のテーパスリーブと,前記テーパスリーブの外周面にテ
ーパ部を配するとともに,前記テーパ部に沿って前記テ
ーパスリーブの軸心方向に移動自在に設けられてワーク
ロールまたは中間ロールに転接する一対の胴幅短尺のサ
ポートロールから構成したものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば,被圧延材を直接圧下するワ
ークロール撓みを抑制する各バックアップロールの機能
は,ワークロールまたは中間ロールに転接されロール軸
方向に分離されている一対のサポートロールおよびこれ
を装着しているバックアップシャフトにより発揮され,
ワークロールの圧下力をサポートする。そしてこれらバ
ックアップシャフトの外周面で軸方向に移動可能なテー
パスリーブを一対配設する。さらに,各テーパスリーブ
の外周面にテーパ部を設け,さらに,このテーパ部に沿
ってテーパスリーブの軸心方向に移動自在とされる分離
サポートロールが設けられている。分離サポートロール
の位置移動を行なわせることにより曲げモーメント支点
が変化し,ワークロールネックまたは中間ロールネック
に設けたベンディング手段によるロールベンディング量
を加減調整することができる。したがって,サポートロ
ールの位置移動により全体的なベンディング量が制御さ
れ,被圧延材のクラウン等の形状制御が可能となり,し
かも曲げモーメント支点を任意に変化させることができ
るので,形状制御能力が大幅に向上する。
【0008】特にこの発明では,テーパ形状を有したテ
ーパスリーブの一端部に凸設部を設けるとともにシリン
ダを軸心方向に配設してあり,このシリンダを作動させ
ることにより分離サポートロールを左右に移動させて,
テーパスリーブとバックアップシャフト間の間隙,およ
びテーパスリーブと分離サポートロール間の間隙を調整
可能とし,それぞれを嵌合させたり,遊嵌させたりする
ことにより,サポートロールの軸方向移動を容易にし,
かつ確実な位置決めを行なわせることができる。この場
合において,サポートロールの位置がどの位置であって
も,サポートロールの内周面に均一な固定荷重が加わ
り,安定してサポートロールを保持でき,これによりベ
ンディング支点を確実に設定することができる。
【0009】ここで,前記サポートロールの位置移動を
行なわせるために,バックアップシャフトと平行にガイ
ドロッドを設け,これに各サポートロールを保持するブ
ラケット状のガイド部材をバックアップシャフトと干渉
しないように取付けておき,これらガイド部材を移動さ
せるようにすればよい。一対のガイド部材は被圧延材の
板幅に応じて,連動して近接あるいは離反する方向に同
時駆動させる方式とすればよいが,個別独立して移動さ
せることもできる。駆動方式はスクリュウロッドによる
方法,液圧シリンダによる方法等適宜手段を採用でき
る。
【0010】
【実施例】以下に,本発明に係る圧延機のバックアップ
ロール装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
【0011】図2〜図3は実施例に係るバックアップロ
ール装置を備えた圧延機の全体構成を示している。この
圧延機は,図示のように,門型のハウジング20に対し
て平行な一対の上下ワークロール21,22が互いに転
接可能に横架され,これらの間に被圧延材23を通板可
能にしている。このような上下ワークロール21,22
に並列してこれらを上下から挟み込むようにして転接さ
れる一対の中間ロール24,26がハウジング20に横
架されている。中間ロール24,26はワークロール2
1,22の直径より大径に形成されて圧下力を伝達する
ようになっているが,特にその胴長は被圧延材23の板
幅以上に設定し,かつワークロール21,22の胴長よ
り短くなるように設定している。したがって,ハウジン
グ20に組込んだ状態では,中間ロール24,26がワ
ークロール21,22と全面接触状態となるが,ワーク
ロール21,22の端部が図2に示したように中間ロー
ル24,26の端部から所定長さだけはみ出るように設
定されるものとなっている。
【0012】また,このようなロール列に加えて,中間
ロール24,26を挟み込むようにそれらの上下位置に
は上バックアップロール装置28と下バックアップロー
ル装置30がやはり平行に横架されている。
【0013】上バックアップロール装置28は中間ロー
ル24と平行に配置されるバックアップシャフト32を
有し,これにはロール軸方向の左右に分離され,胴長が
被圧延材23の板幅より短く形成された一対のサポート
ロール34R,34Lが軸方向に摺動移動できるように
取付けられている。この一対のサポートロール34R,
34Lは前記上中間ロール24に転接され,圧延時にワ
ークロール21および中間ロール24のバックアップサ
ポートをなすものである。同様に,下バックアップロー
ル装置30もバックアップシャフト36と,これに装着
される左右一対に分離されたサポートロール38R,3
8Lを有し,これらを下中間ロール26に転接させるよ
うにして圧延時のバックアップサポートをなすようにし
ている。
【0014】上記した上下ワークロール21,22およ
び中間ロール24,26のネック部分と,上下バックア
ップロール装置28,30のバックアップシャフト3
2,36のネック部分には,図3に示すように,軸受4
6,47,48,49,50,52が取付けられ,これ
らをハウジング20に縦列配置して取付けている。そし
て,ハウジング20の下部位置には圧下シリンダ54が
装備されており,これを駆動することにより所定の圧延
圧力をワークロール21,22間に発生させるようにし
ている。
【0015】このような圧延機において,本実施例に係
るバックアップロール装置28,30の具体的構成を図
1を参照して説明する。図1は上部バックアップロール
装置28を示しており,この装置28の分離サポートロ
ール34R,34Lはテーパスリーブ1R,1Lに取付
けられた複数のシリンダ2のロッド3を介してテーパス
リーブ1R,1Lに連結されているのでテーパスリーブ
1R,1Lを移動することによってバックアップシャフ
ト32の軸方向に摺動移動することにより位置調整がで
きるようになっている。この位置移動のために,テーパ
スリーブ1R,1Lには駆動部材としてのロールガイド
56R,56Lが係合されているのである。
【0016】バックアップシャフト32の両端軸受50
間に渡し掛けられる平行な2本のガイドシャフト58が
バックアップシャフト32と平行に取付けられている。
共通の軸受50に対してバックアップシャフト32とガ
イドシャフト58を取付けることにより,両シャフト3
2,58の平行度が保持されている。このガイドシャフ
ト58に対し前記ロールガイド56R,56Lが取付け
られており,これはガイドシャフト58を貫通させ,テ
ーパスリーブ1R,1Lおよびサポートロール34R,
34Lと干渉しないように形成されたスライドケーシン
グ60R,60Lを備えている。そして,スライドケー
シング60R,60Lにはテーパスリーブ1R,1Lの
両端面に向けて延長され,テーパスリーブ1R,1Lを
両端面から跨ぐように一対設けられて,テーパスリーブ
1R,1Lの端面に当接可能なサポート62,64が取
付けられている。各サポート62,64は各々バックア
ップシャフト32に干渉しないように二股に形成されて
なり,スライドケーシング60R,60Lの移動によっ
てテーパスリーブ1R,1Lの端面を押圧し,もって軸
方向にサポートロール34R,34Lを移動させること
ができる。このような構成は下部バックアップロール装
置30においても同様となっている。
【0017】ここで,上記サポートロール34R,34
L,38R,38Lの位置移動を適正に行なわせる駆動
手段が各バックアップロール装置28,30毎に設けら
れている。これは被圧延材23の幅寸法ならびに板形状
に応じて一対の分離サポートロール34R,34L(3
8R,38L)の位置を,相互に中間ロール24(2
6)の外周面に沿って軸方向に接近させたり離反させる
ものである。上バックアップロール装置28について代
表して説明すると,図1に示されているように,一対の
ガイドシャフト58の中間部に位置して両端軸受50に
回転可能に支持された一対のスクリュウロッド70R,
70Lを有し,これは左右のロールガイド56R,56
Lのスライドケーシング60R,60Lに各々螺合状態
で貫通されている。この実施例においては,一方のスク
リュウロッド70Rを右方スライドケーシング60Rに
螺合させ,他方のスクリュウロッド70Lを左方スライ
ドケーシング60Lに螺合させることによって,個別に
軸方向移動させることができるようになっている。スク
リュウロッド70R,70Lの回転駆動のための駆動モ
ータ72R,72Lはバックアップシャフト32の一方
の軸受50に取付けられ,所定の回転をスクリュウロッ
ド70R,70Lに与えるようにしている。
【0018】もちろん,1本のスクリュウロッド構成と
し,ねじは中央部を挟んで逆ねじに切って,同軸上のサ
ポートロール38R,38Lを同時に接近あるいは離反
移動させるようにしてもよい。この場合,スライドケー
シング60R,60Lのねじ嵌合部もスクリュウロッド
のねじに合わせた逆雌ねじ構成とされる。したがって,
スクリュウロッドを回転させることにより,これに螺合
しているロールガイド56R,56Lは互いに接近移動
し,あるいは離反する方向に移動されるものとなる。
【0019】このように一対のテーパスリーブ1R,1
Lはバックアップシャフト32に沿って摺動可能とされ
ているが,これらの移動を許容し,また所定の位置に移
動したときに位置決めを図るために,前記テーパスリー
ブ1R,1Lの外周部にサポートロール34R,34L
は次のように構成される。
【0020】図1に示すように,バックアップシャフト
32,テーパスリーブ1R,1Lおよびサポートロール
34R,34Lは同軸的に嵌合して配設されている。テ
ーパスリーブ1R,1Lの外周面は外方に向かって傾斜
を有したテーパ形状となっている。このテーパスリーブ
1R,1Lの内方端に突設部5を設け,ここにテーパス
リーブ1R,1Lの軸方向に向かってシリンダ2が配設
されている。シリンダロッド3先端部にサポートロール
34R,34Lが固設されており,ロッド3の前後進に
よってサポートロール34R,34Lが図1に示す押し
側方向または引き側方向に移動可能になっている。
【0021】前記サポートロール34R,34Lの前後
進に伴ってバックアップシャフト32とその外周面に位
置するテーパスリーブ1R,1Lは両面が水平状態にて
離間または嵌合状態を形成するようになっている。ま
た,テーパスリーブ1R,1Lとその外周面に位置する
サポートロール34R,34Lは両面が傾斜状態にて離
間または嵌合状態を形成するようになっている。テーパ
スリーブ1R,1Lの内径は,バックアップシャフト3
2の外径より少し大きく製作されており,サポートロー
ル34R,34Lを引き側方向に移動させることによっ
て,くさび効果によりテーパスリーブ1R,1Lは半径
方向に圧縮力を受け弾性変形し,予め有していたテーパ
スリーブ1R,1Lとバックアップシャフト32の間隙
は零になる。さらに,テーパスリーブ1R,1Lはバッ
クアップシャフト32に圧縮力を作用させることにな
り,圧縮力によって発生する摩擦力によってテーパスリ
ーブ1R,1Lはバックアップシャフト32に嵌合され
る。
【0022】同時にサポートロール34R,34Lとテ
ーパスリーブ1R,1Lもくさび効果による摩擦力によ
って嵌合される。すなわち,シリンダロッド3を引き側
方向に作動させることによってサポートロール34R,
34Lおよびテーパスリーブ1R,1Lをバックアップ
シャフト32に固定することができる。この摩擦力の大
きさは,シリンダ2のサイズや本数,作動油の圧力等に
よって調整可能である。逆にシリンダロッド3を押し側
方向に作動させることにより,サポートロール34R,
34L,テーパスリーブ1R,1Lおよびバックアップ
シャフト32に作用していた圧縮力は解放され各部が弾
性復帰し,元の隙間を有した状態に復帰する。なお,符
号85はロータリージョイントを示す。
【0023】上述した構成は下部バックアップロール装
置30においても同様に構成されている。
【0024】なお,圧延機ハウジング20にはワークロ
ールベンディング装置110と中間ロールベンディング
装置120が組込まれている。ワークロールベンディン
グ装置110は,上部ロールベンディング用ロッド11
2,下部ロールベンディング用ロッド114を有し,こ
れらを上部ワークロール軸受46および下部ワークロー
ル軸受47と接離自在にし,油圧力によりベンディング
作用を行なわせるようにしている。中間ロールベンディ
ング装置120は上部ロールベンディング用ロッド12
2,下部ロールベンディング用ロッド124を有し,各
々中間ロール軸受48,49に当接可能とし,独立して
ベンディング作用を行なわせるようにしている。
【0025】なお,図3において54は圧下シリンダ5
4であり,ヘッド130を上昇させるようにしている。
ヘッド130の動作は下部バックアップロール装置30
のバックアップシャフト軸受52を押上げ,この圧下力
は下部サポートロール38R,38L,下部中間ロール
26,下部ワークロール22,上部ワークロール21,
上部中間ロール24,上部サポートロール34R,34
L,上部バックアップシャフト軸受50,ハウジング2
0に伝達されて,所望の圧延力を発生させるのである。
【0026】このように構成された圧延機のバックアッ
プロール装置の動作は次のようになる。
【0027】圧延前に被圧延材23の幅に合わせてサポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lの位置
を予め決定しておく。次いでシリンダロッド3を押し側
方向に移動させ,テーパスリーブ1R,1Lをバックア
ップシャフト32,36からフリーにしておき,ロール
ガイド56R,56Lを駆動モータ72R,72Lによ
って左右に移動させ,サポートロール34R,34L,
38R,38Lをバックアップシャフト32,36上の
任意の位置に移動させるのである。所定の位置に移動さ
せた後,シリンダロッド3を引き側方向に移動させテー
パスリーブ1R,1Lをバックアップシャフト32に移
動不可能に固定するとともに,サポートロール34R,
34Lもテーパスリーブ1R,1Lに固定される。これ
により上下一対のサポートロール34R,34L,およ
び38R,38Lの間隔が所望の間隔に設定される。
【0028】この初期設定が終了した後,ワークロール
21,22間に被圧延材23を通板する。これにより被
圧延材23は所望の板厚に圧延されてストリップ材とし
て出るが,この形状判定を目視あるいはセンサロールに
よる接触方式,光や磁気を利用した非接触方式によって
行なう。この判定により耳伸びや中伸びが発生した場合
には,サポートロール34R,34Lおよび38R,3
8Lを相互に近接あるいは離反するように位置移動さ
せ,中間ロール24,26を通じてワークロール21,
22に作用する曲げモーメント量を調整し,形状異常の
発生を抑制し,矩形のストリップ材を得ることができ
る。このとき,中間ロールベンディング装置120によ
るベンディング力を加減調整することにより,中間ロー
ル24,26のベンディング量が制御されるので,サポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lの位置
移動量との相互作用により,大きな形状修正機能を発揮
させることができる。すなわち,サポートロール34
R,34Lおよび38R,38Lの位置移動により修正
領域を調整し,中間ロールベンディング装置120によ
り修正量を調整することができるのである。
【0029】また被圧延材23にエッジドロップが発生
している場合には,ワークロールベンディング装置11
0によるワークロール21,22のベンディング力を制
御する。ワークロール21,22は中間ロール24,2
6より両端が突出しているので,ワークロールベンディ
ング装置110に圧油を供給することにより,ロッド1
12,114が突出し,中間ロール24,26の端縁か
らのはみ出し部分が主として大きく曲げられ,エッジド
ロップを抑制するように作用する。もちろんワークロー
ル21,22にも剛性があるので,中間ロール24,2
6に対してベンディング力が伝達される。
【0030】このような実施例のバックアップロール装
置28,30を備えた圧延機によれば,ワークロール2
1,22または中間ロール24,26のベンディング支
点を自由に変更できるので,従来の全面接触型のバック
アップロールに拘束されることなくロールベンディング
効果を充分に発揮させることができる。また,上下サポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lの位置
を個別に変更することができるので,板幅方向での任意
の位置での形状制御が可能となる。したがって,被圧延
材の中伸び,耳伸びなどの形状不良の他に,両者が複合
した複合伸びの形状不良に対しての制御が可能となる利
点が得られる。
【0031】なお,上記実施例では中間ロール24,2
6を備えた6段圧延機に適用した例を示したが,図4
(1)に示す4段圧延機のバックアップロールに適用す
ることができ,同図(2)のようなワークロール21,
22の直径を中間ロール24,26より大径にしたもの
にも適用できる。さらに,同図(3)のようなクラスタ
圧延機のバックアップロールにも適用できる。もちろ
ん,図示しないが,上部のみに実施例のバックアップロ
ール装置を備えた圧延機など,他の特殊構造の任意の圧
延機に適用することができるのはいうまでもない。
【0032】また,上記実施例ではシリンダロッド3の
前後進によってサポートロール34R,34Lおよび3
8R,38Lをテーパスリーブ1R,1Lに対して前後
進させているが,これに限定するものでなく,シリンダ
ロッド3およびサポートロール34R,34Lおよび3
8R,38Lにクレビス等を設けてシリンダ力によって
サポートロール34R,34Lおよび38R,38Lに
作用させてもよい。さらに,上記実施例では一対のサポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lの適用
例を示したが,これに限定せずに,上部または下部にそ
れぞれサポートロール34R,34Lを3個または4個
等配設してもよい。また,本実施例ではテーパスリーブ
1R,1Lの向きを外方に向かって傾斜するテーパ部を
有した構成にしたが,内方に向かって傾斜するテーパ形
状にしてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る圧延
機のバックアップロール装置は,圧延機ハウジングに回
転支持されるバックアップシャフトと,その外周で軸方
向摺動移動可能に装着された一対のテーパスリーブと,
前記テーパスリーブの外周面にテーパ部を配するととも
に,前記テーパ部に沿って前記テーパスリーブの軸心方
向に移動自在に設けられてワークロールまたは中間ロー
ルに転接する一対の胴幅短尺のサポートロールから構成
したことにより,サポートロールをテーパスリーブに対
して接離させることによりサポートロールの確実な位置
決めを図ることができるとともに,サポートロールの軸
方向移動を容易に行なわせることができる。しかも,サ
ポートロールの位置がどの位置であっても,サポートロ
ールの内周面に均一な固定圧下重が加わり,安定してサ
ポートロールを保持でき,これによりベンディング支点
を確実に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る圧延機のバックアップシャフト装
置の要部断面正面図である。
【図2】実施例のバックアップロール装置を備えた圧延
機の正面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】実施例バックアップロール装置が搭載可能な他
の圧延機の例である。
【符号の説明】
1R,1L テーパスリーブ 2 シリンダ 3 シリンダロッド 20 ハウジング 21,22 ワークロール 24,26 中間ロール 23 被圧延材 28,30 バックアップロール装置 32,36 バックアップシャフト 34R,34L,38R,38L サポートロール 46,47,48,49,50,52 軸受 54 圧下シリンダ 56R,56L ロールガイド 58 ガイドシャフト 60R,60L スライドケーシング 70R,70L スクリュウロッド 72R,72L 駆動モータ 110 ワークロールベンディング装置 120 中間ロールベンディング装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機ハウジングに回転支持されるバッ
    クアップシャフトと,その外周で軸方向摺動移動可能に
    装着された一対のテーパスリーブと,前記テーパスリー
    ブの外周面にテーパ部を配するとともに,前記テーパ部
    に沿って前記テーパスリーブの軸心方向に移動自在に設
    けられてワークロールまたは中間ロールに転接する一対
    の胴幅短尺のサポートロールから構成されたことを特徴
    とする圧延機のバックアップロール装置。
JP3361099A 1991-12-20 1991-12-20 圧延機のバックアップロール装置 Pending JPH05169115A (ja)

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