JP2529278Y2 - 圧延機 - Google Patents

圧延機

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JP2529278Y2
JP2529278Y2 JP40722390U JP40722390U JP2529278Y2 JP 2529278 Y2 JP2529278 Y2 JP 2529278Y2 JP 40722390 U JP40722390 U JP 40722390U JP 40722390 U JP40722390 U JP 40722390U JP 2529278 Y2 JP2529278 Y2 JP 2529278Y2
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rolls
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backup
pair
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勝秀 木村
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Ube Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は鉄鋼業や非鉄の分野にお
いて用いられ,鋼板等の板材をロールの間に通して塑性
変形を行うことにより所望の板厚にするための圧延機に
係り,特に形状修正およびクラウン修正手段を設けた圧
延機に関する。
【0002】
【従来技術の説明】従来の4段式圧延機を図9〜図12
に示す。この種の圧延機は比較的小径の一対のワークロ
ール1,2と,これらを外側から挟むように配置された
比較的大径のバックアップロール3,4とを備え,これ
らはいずれもほぼ等しい胴長に形成されて全長にわたっ
て転接され,各ロール1,2,3,4の両ネック部を軸
受5,6,7,8にて支持するとともに,これらをハウ
ジング9に装着して構成されている。また,ハウジング
9には圧下シリンダ10が取付けられ,縦列配置された
軸受5〜8間を圧下することによって圧下力をワークロ
ール1,2間に与えるようにしている。
【0003】このような圧延機のワークロール1,2間
に被圧延材11を通過させて所望の板厚のストリップ材
を得るのであるが,被圧延材11の通過に伴ってワーク
ロール1,2の中央部が拡開され,両端軸受5,6側よ
り被圧延材11の通過中心側が外側に膨らんでしまうい
わゆるロールベンディングが生じる。このため,前記バ
ックアップロール3,4はクラウン形状とされ,ワーク
ロール1,2のロールベンディングを吸収するようにし
ている。
【0004】しかしながらクラウンを付したバックアッ
プロール3,4を用いても,被圧延材11の性状や圧下
量の違い等によってロールベンディング量が一義的に定
まらないため,実際上は図13に示すように,被圧延材
11の端部厚さhと中央部厚さHの間に差(=H−h)
が生じており,圧延後のストリップ材の断面形状は両側
縁にいわゆる耳伸びが発生した太鼓状断面となってしま
う。このようなことから,矩形断面のストリップ材を得
るように各種の提案がなされている。
【0005】従来のクラウン制御方法としてロールベン
ディング法が知られている。これはロールネックにベン
ディングシリンダを取付け,ロールクラウンとワークロ
ールの弾性変形が打消すようにワークロールの圧下面が
平坦になるように制御してクラウンを修正するように作
用させるものである。すなわち,図11に示すように,
ワークロール1,2のネックに装着された軸受5,6の
間に両ロッドタイプのベンディングシリンダ12を配設
し,このシリング12を伸縮させることにより両軸受
5,6の間隔を調整することができるようになってお
り,ベンディング量に応じて被圧延材11に発生しよう
とするクラウンを修正させるものである。これはワーク
ロールベンディング法であるが,その他にバックアップ
ロールベンディング法もある。
【0006】また,圧延ロール内に油室を設け,これに
作用する油圧を調節してワークロールのクラウンを変え
るVCロール法や,ワークロールを部分的に加熱膨張さ
せてクラウンを変えるヒートクラウン法,あるいはロー
ルクーラントを掛ける量を部分的に調節して膨張量を調
節して行う方法等が知られている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしなから,前記ロ
ールベンディング法によれば,即応性および柔軟性に富
んではいるものの,図14,図15に示すように,ワー
クロール1,2がバックアップロール3,4の全面に拘
束されているために,ワークロールに充分な撓みを与え
ることが困難であり,絶対能力に欠けるばかりか,被圧
延材の板幅,強度,形状等によりバックアップロールを
組替えてそのクラウン形状を変更する必要がある等の欠
点がある。
【0008】また,VCロール法ではワークロール構造
の複雑化によつて高価となり,保守も面倒となってしま
う。更に,ヒートクラウン法やロールクーラント法で
は,柔軟性があるものの応答性が極めて悪いという問題
がある。
【0009】本考案の目的は,上記従来の問題点に着目
し,特に高速圧延で刻々変化する条件に対応できる即応
性を有し,広範囲にわたるワークロールのクラウン制御
機能をもたせることができるとともに,特にワークロー
ルの撓み制御量を大幅に増大することができるようにし
た圧延機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本考案に係る圧延機は,圧延材を圧下する一対のワ
ークロールと,各ワークロールに転接する一対のバック
アップロールとを備え,各ロールの両端軸受をハウジン
グに取付けるとともに,前記一対のワークロール間の軸
受間隔を調整しクラウン制御をなす加圧手段を前記ハウ
ジングに組込んでなる圧延機において,一方のバックア
ップロールを短尺胴長の一対のサポートロールより形成
し,前記サポートロールを回転自在に保持する保持部材
を配し,前記ハウジングに被圧延材に対向してワークロ
ールの軸心方向に伸縮する伸縮ロッドを有する第1流体
圧駆動手段を一対設け,前記ピストンロッドの先端部に
前記保持部材の一端部を固着して軸方向摺動可能に支持
するとともに,上記サポートロールのロール間隔を調整
可能とし,さらに,他方のバックアップロールをロール
軸方向に分離した短尺胴長の一対のサポートロールによ
り形成しつつこの分離サポートロールを回転可能に支持
しかつ軸方向摺動可能に支持するバックアップシャフト
に取付けて構成し,前記バックアップシャフトと平行に
配設されたガイドシャフトに位置移動可能に装着され前
記各分離ロール本体に係合するガイド部材を取付けると
ともに,同軸配置された一対のガイド部材相互間をその
摺動方向にそって伸縮するロッドを有する第2流体圧駆
動手段により連結し,第2流体圧駆動手段により同軸配
置された分離ロール間隔を調整可能としたものである。
【0011】
【作用】上記構成によれば,被圧延材を直接圧下するワ
ークロールの撓みを抑制する各バックアップロールは,
ロール軸方向に分離された一対のサポートロールにより
構成され,ワークロールと各々部分的に転接して圧下力
をサポートする。そしてこれらの分離サポートロールは
軸方向に移動可能とされ,その位置移動を行わせること
により曲げモーメント支点が変化し,ワークロールネッ
クの加圧手段によるロールベンディング量を加減調整す
ることができる。このような分離サポートロールの位置
移動は,上部バックアップロールでは,ハウジングに取
付けられた第1流体圧駆動手段のロッドの伸縮動作によ
って行われ,ロッド先端に保持部材が固着されるととも
に,保持部材に係合された一対の分離ロールの間隔が調
整される。一方,下部バックアップロールでは,同軸配
置の一対分離サポートロールに係合されたガイド部材を
相互に連結している第2流体圧駆動手段のロッド伸縮動
作により行われる。すなわち,第1,第2流体圧駆動手
段のロッドを伸縮させることにより直接的に一対のガイ
ド部材の間隔を変化させ,もってガイド部材に係合され
た一対の分離ロールの間隔が調整される。したがって,
第1,第2流体圧駆動手段による伸縮動作にて一対の分
離サポートロールによって設定されるロールベンディン
グ支点が変化され,ワークロールの軸受間に介在される
加圧手段による加圧力と独立または協働してロールベン
デイング量を迅速に調整でき,高速圧延でのクラウン制
御を的確に行わせることができる。特に分離ロールの位
置移動を流体圧駆動手段により直接的に行わせるので,
即応性が高く適正な位置制御が可能となるとともに,液
圧手段はガイド部材の摺動方向に沿つて伸縮されるよう
に配設されるため,サポートロール移動装置の組付けが
狭小でも設置が可能であつて,スベースの有効活用がで
きる。
【0012】
【実施例】以下に,本考案に係る圧延機の具体的実施例
を4段式圧延機に適用した例に付き図面を参照して詳細
に説明する。
【0013】図1〜図2は実施例に係る4段式圧延機の
全体構成を示している。図示のように,門型のハウジン
グ20に対して平行な一対の上下ワークロール22,2
4が互いに転接可能に横架され,これらの間に被圧延材
26を通板可能にしている。このような上下ワークロー
ル22,24の各背面側には上部バックアップロールユ
ニッ卜28と下部バックアップロールユニッ卜30がや
はり平行に横架されている。
【0014】上部バックアップロールユニット28はロ
ール軸方向の左右に分離され,胴長が短く形成された一
対のサポートロール34R,34Lが回転,かつ,軸方
向に摺動移動できるように取付けられている。この一対
のサポートロール34R,34Lは前記上部ワークロー
ル22に転接され,圧延時に上部ワークロール22のバ
ックアップサポートをなすものである。
【0015】円形形状を有した1対の上部サポートロー
ル34R,34Lは,サポートロール34R,34Lの
保持部材としてのサポートロール軸受13によって,そ
れぞれ支軸13aで回転自在に軸承されており,圧延時
は,上部サポートロール34R,34Lと上部ワークロ
ール22の外周面とは当接しつつ,反対方向に回転して
いる。
【0016】また,被圧延材26の幅寸法ならびに板形
状に応じて,上部サポートロール34R,34Lの位置
を上部ワークロール22の外周面に沿つて軸方向に容易
に移動可能なように,ハウジング10の外壁にそれぞれ
突設した形で第1流体圧駆動手段サポートロール移動用
シリンダ14が配設されている。サポートロール移動用
シリンダ14とサポートロール軸受13とは,サポート
ロール移動用シリンダロッド14aを介してピン支軸1
5aされ,上部サポートロール34R,34Lを上部ワ
ークロール22の軸心方向に移動させる際には,サポー
トロール移動用シリンダ14へ適宜圧油を供給すると,
上部サポートロール34R,34Lを有したサポートロ
ール軸受13はガイドレール16に沿つて前進・後退可
能に摺動するようになつている。
【0017】下部バックアップロールユニット30はワ
ークロール24と平行に配置されるバックアップシャフ
ト36を有し,これにはロール軸方向の左右に分離さ
れ,胴長が短く形成された一対のサポートロール38
R,38Lが回転かつ軸方向に摺動移動できるように取
付けられている。この一対のサポートロール38R,3
8Lは前記上部ワークロール22に転接され,圧延時に
下部ワークロール24のバックアップサポートをなすも
のである。また,前記サポートロール38R,38L
は,図3,図4に下部ユニット30について代表して示
したように,回転ベアリング40を介してバックアップ
シャフト36に装着され,また両端面にスラストベアリ
ング42,44を配設して装着されている。
【0018】上記した上下ワークロール22,24のネ
ック部分と,下部バックアップロールユニット30のバ
ックアップシャフト36のネック部分には,図2に示す
ように,軸受46,48,,52が取付けられ,これら
をハウジング20に縦列配置して取付けている。そし
て,ハウジング20の下部位置には圧下シリング54が
装備されており,これを駆動することにより所定の圧延
圧力をワークロール22,24間に発生させるようにし
ている。
【0019】このような構成において,上述した上部バ
ックアップロールユニッ卜28の分離サポートロール3
4R,34L,および下部バックアップロールユニット
30の分離サポートロール38R,38Lの各々はロー
ル軸方向に移動することにより位置調整ができるように
なっている。この位置調整のために,下部ユニット30
におけるサポートロール38R,38Lにはガイド部材
としてのロールガイド56R,56Lが係合されてい
る。図3,図4は下部バックアップロールユニット30
への装着例を示している。図示のように,バックアップ
シャフト36の両端軸受52間に渡し掛けられる2本の
ガイドシャフト58がバックアップシャフト36と平行
に取付けられている。
【0020】共通の軸受52に対してバックアップシャ
フト36とガイドシャフト58を取付けることにより,
両シャフト36,58の平行度を保持されている。この
ガイドシャフト58に対し前記ロールガイド56R,5
6Lが取付けられており,これはガイドシャフト58を
貫通させ,サポートロール38R,38Lと干渉しない
ように形成されたスライドケーシング60R,60Lを
備えている。そして,スライドケーシング60R,60
Lにはサポートロール38R,38Lの両端面に向けて
延長され,ロール38R,38Lの両端面に取付けられ
ているスラストベアリング42,44を挟持するスラス
トベアリングサポート62,64が取付けられている。
スラストベアリングサポート62,64は図4に示した
ように,直接スラストベアリング42,44に当接され
るドーナツ盤状の押えプレート66と,これを外面から
補強支持するブラケット68によつて形成されている。
押えプレート66はバックアップシャフト36を干渉し
ないように貫通させている。したがって,各サポートロ
ール38R,38Lは各々ロールガイド56R,56L
をガイドシャフト58に沿って軸方向に移動させること
に伴って,サポートロール38R,38Lをバックアッ
プシャフト36の軸方向に摺動移動させることができ
る。
【0021】ここで,上部サポートロール34R,34
L,38R,38Lの位置移動を適正に行わせる駆動手
段が各バックアップロールユニット28,30毎に設け
られている。これは被圧延材26の幅寸法ならびに板形
状に応じて一対の分離サポートロール34R,34L,
38R,38Lの位置を,相互にワークロール22,2
4の外周面に沿って軸方向に接近させたり離反させるも
ので,上部バックアップロールユニット28では,第1
流体圧駆動手段としてサポートロール移動シリンダ1
4,サポートロール移動用シリンダ14aによつて構成
され,サポートロール移動用シリンダ14に圧油を供給
すると,伸縮するサポートロール移動用シリンダロッド
14aを介して一対のサポートロール34R,34Lを
相互に離反させたり,あるいは接近させることができ
る。また,下部バックアップロールユニット30では,
第2流体圧駆動手段としての油圧シリンダ装置80を一
対の分離サポートロール38R,38Lとの間に介在し
て両者を互いに連結した構成とされている。
【0022】図3は油圧シリンダ装置80を装備した下
部バックアップロールユニット30の断面図を示してい
る。図に示したように,油圧シリンダ装置80はシリン
ダ82の内部に一対のピストン84R,84Lを組込
み,左右の液圧室86R,86Lとピストン84R,8
4L間に区画されたセンタ液圧室86Cとが形成されて
いる。各ピストン84R,84Lには同一軸芯とされた
ロッド88R,88Lが取付けられ,これらは各々シリ
ンダ82の反対端面から突出されている。これを駆動す
るために図示しない圧油供給装置から圧油が供給される
が,センタ液圧室86Cへの圧油供給により前記ロッド
88R,88Lを突出させ,左右の液圧室86R,86
Lへの同時供給により収縮される。このとき,ロッド8
8R,88Lの伸縮量が共通になるように左右液圧室8
6R,86Lには共通の配管を介して給排を行わせるよ
うにしている。
【0023】このように構成された油圧シリンダ装置8
0はロッド88R,88Lの伸縮方向がシャフト58と
平行になるように取付けられている。すなわち,両シャ
フト58,36の間に位置し,一対のロールガイド56
R,56Lの中間位置になるように配置しており,両端
面から突出するロッド88R,88Lの先端を各々ロー
ルガイド56R,56Lの側壁面に連結することによつ
て据付けられている。これにより油圧シリンダ装置80
に液圧を供給することにより両端ロッド88R,88L
を同一量だけ伸縮させることにより,ロールガイド56
R,56L,ひいては一対のサポートロール38R,3
8Lを相互に離反させたり,あるいは接近させることが
できる。
【0024】また,ハウジング20にはロールベンディ
ング装置100が組込まれており,図5に示すように,
上部ロールベンディング用ロッド102,下部ロールベ
ンディング用ロッド104,およびロールベンディング
用シリンダ106,およびピストン108から構成され
ている。
【0025】上部ロールベンディング用ロッド102の
下端部はピストン108に固着され,上端部が上部ワー
クロール軸受46と接離自在に配設されている。また,
下部ロールベンディング用ロッド104は逆に上端部が
ピストン108に固着され,下端部が下部ワークロール
軸受48と接離自在になっている。シリンダ106の中
央部には,小径の連通孔110が設けられ,ここに図示
しない圧油供給装置から圧油を導入すると,ロールベン
ディング用ロッド102,104は互いに離反し,上下
ワークロール22,24の各軸受46,48を各々バッ
クアップロールユニット28,30側に押圧するように
作用する。
【0026】また,ロールベンディング用シリンダ10
6と上下ワークロール軸受46,48との摺動面には,
各々ライナ112,114を貼着し,シリンダ106へ
の圧油供給時にこの摺動面にて滑動し,ワークロール軸
受46,48を押し開き,前記サポートロール34,3
8とワークロール22,24との当接箇所を支点として
曲げモーメントが作用しやすいようにしている。これに
より,ワークロール22,24による圧延時におけるワ
ークロール圧延面プロフィールが矯正されて平坦面とな
るように調整される。
【0027】なお,圧下シリンダ54は,図6に示した
ように,ヘッド116を内蔵し,圧延時には図示しない
圧油供給装置から圧下シリンダ54内に圧油を導入する
ことにより,ヘッド116を上昇させるようにしてい
る。ヘッド116の動作は下部バックアップロールユニ
ッ卜30のバックアップシャフト軸受52を押上げ,こ
の圧下力は下部サポートロール38R,38L,下部ワ
ークロール24,軸受48,ロールベンディング装置9
0,軸受46,上部ワークロール22,上部サポートロ
ール34R,34L,ハウジング20に伝達されて,所
望の圧延力を発生させるのである。
【0028】このように構成された圧延機の動作は次の
ようになる。
【0029】圧延前に被圧延材26の幅に合わせてサポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lの位置
を予め決定しておく。この場合,サポートロール34,
38のワークロール22,24への転接位置は被圧延材
26に重合しない位置に設定するが,この初期設定は最
初圧下シリンダ54を駆動して下部バックアップロール
ユニツト30を上昇させ,ワークロール22,24およ
びサポートロール34,38を軽く接触させておく。そ
して,その後にサポートロール34,38の位置調整の
ため,上部バックアップロールユニット28では,サポ
ートロール移動用シリンダ14に圧油を供給すると,サ
ポートロール移動用シリンダロッド14aを介して一対
のサポートロール34R,34Lを相互に離反させた
り,あるいは近接させて位置移動させる。また,下部バ
ックアップロールユニット30では,サポートロール3
8の位置調整用油圧シリンダ70を駆動し,予め設定さ
れている位置に移動させる。これにより一対のサポート
ロール34R,34L,および38R,38Lの間隔が
所望の間隔に設定される。この状態で各サポートロール
34,38の接触位置が被圧延材26の圧延領域から外
れるようにするのである。
【0030】この初期設定が終了した後,ワークロール
22,24間に被圧延材26を通板する。これにより被
圧延材26は所望の板厚に圧延されてストリップ材とし
て出るが,この形状判定を目視あるいはセンサロールに
よる接触方式,光や磁気を利用した非接触方式によって
行う。この判定により耳伸びや中伸びが発生した場合に
は,上部バックアップロール28では,サポートロール
移動用シリンダ14への圧油給排を行い,ハウジング2
0の両方から突出されたサポートロール移動用シリンダ
ロッド14aの伸縮作動させ,下部バックアップロール
30では,ハウジング20に取付けた油圧シリンダ80
への圧油給排を行い,その両端面から突出されたロッド
88R,88Lを伸縮作動させて,対となっているサポ
ートロール34R,34Lおよび38R,38Lを相互
に近接するようにあるいは離反するように位置移動させ
ることによりワークロール22,24に作用する曲げモ
ーメント量を調整し,形状異常の発生を抑制し,矩形の
ストリップ材を得ることができる。
【0031】図7〜図8に上下ワークロール22,24
のプロフィールがサポートロール34,38の位置調節
によるベンディング力の大きさによってどのように推移
するかの実験結果を示す。図7はロール径600mm,
圧延力600ton,サポートロール間距離を1400
mmに設定し,ロールベンディング力を0〜125to
nまで調整した場合の上部ワークロール22のプロフィ
ールの変化を示す。図8はロール径600mm,圧延力
600ton,サポートロール間距離を1600mmに
設定し,ロールベンディング力を0〜125tonまで
調整した場合の上部ワークロール22のプロフィールの
変化を示したものである。
【0032】この結果から理解できるように,ロールベ
ンディング力およびサポートロールの位置によりワーク
ロールの撓み量を任意に変更することができ,もってス
トリップ材の断面調整が可能であることが判明する。し
たがって,広範囲に形状制御ができるクラウン制御能力
を持たせることができる。
【0033】
【考案の効果】以上説明したように,本考案によれば,
ワークロールのバックアップサポート部位を任意に変更
することによって迅速かつ広範囲にわたってクラウン制
御を行わせることができ,製品形状の修正が極めて容易
に実現することができる。特に,本考案では圧延時のバ
ックアップをなす分離サポートロールの位置移動を,ワ
ークロールの軸心方向に伸縮する伸縮ロッドを有する第
1流体圧駆動手段を設けて一対の分離ロール間隔を調整
可能とするとともに,サポートロールに係合されている
一対のガイド部材相互に連結された第2流体圧駆動手段
によって行うようにしたので,的確に位置移動を行わ
せ,移動速度も速くすることができるので,形状修正機
能を迅速に行わせ,かつ精密な位置制御によるクラウン
制御を行わせることができる。しかも,流体圧駆動手段
はガイド部材に直結されているので,狭いスペースに組
込むことができ,圧延機の狭小なスペースの有効利用を
図りつつ,高いクラウン制御が可能となる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す圧延機の正面図である。
【図2】本考案の実施例を示す圧延機の側面図である。
【図3】本考案の実施例を示す上部サポートロール部の
要部拡大断面図である。
【図4】図3の側面断面図である。
【図5】本考案の実施例を示すロールベンディング装置
の断面図である。
【図6】本考案の実施例を示す圧延機の軸受が装着され
たハウジングの断面図である。
【図7】本考案の実施例を示すサポートロールの位置移
動に伴うロール撓み量の特性図である。
【図8】本考案の実施例を示すサポートロールの位置移
動に伴うロール撓み量の特性図である。
【図9】従来の実施例を示す4段式圧延機の正面図であ
る。
【図10】従来の実施例を示す4段式圧延機の側面図で
ある。
【図11】従来の実施例を示す圧延機の軸受が装着され
たハウジングの要部断面図である。
【図12】従来の実施例を示すロールベンディング装置
の断面図である。
【図13】従来の実施例を示すロール撓みを示す模式図
である。
【図14】従来の実施例を示すクラウンの増加および減
少状態の模式図である。
【図15】従来の実施例を示すクラウンの増加および減
少状態の模式図である。
【符号の説明】
13 サポートロール軸受 14 サポートロール移動用シリンダ 20 ハウジング 22,24 ワークロール 26 被圧延材 28,30 バックアップロールユニット 36 バックアップシャフト 34R,34L,38R,38L サポートロール 40 回転ベアリング 42,44 スラストベアリング 46,48,52 軸受 54 圧下シリンダ 56R,56L ロールガイド 58 ガイドシャフト 60 スライドケーシング 80 油圧シリンダ装置 82 シリンダ 84R,84L ピストン 88,88L ロッド 100 ロールベンディング装置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延材を圧下する一対のワークロール
    と,各ワークロールに転接する一対のバックアップロー
    ルとを備え,各ロールの両端軸受をハウジングに取付け
    るとともに,前記一対のワークロール間の軸受間隔を調
    整しクラウン制御をなす加圧手段を前記ハウジングに組
    込んでなる圧延機において,一方のバックアップロール
    を短尺胴長の一対のサポートロールより形成し,前記サ
    ポートロールを回転自在に保持する保持部材を配し,前
    記ハウジングに被圧延材に対向してワークロールの軸心
    方向に伸縮する伸縮ロッドを有する第1流体圧駆動手段
    を一対設け,前記ピストンロッドの先端部に前記保持部
    材の一端部を固着して軸方向摺動可能に支持するととも
    に,上記サポートロールのロール間隔を調整可能とし,
    さらに,他方のバックアップロールをロール軸方向に分
    離した短尺胴長の一対のサポートロールにより形成しつ
    つこの分離サポートロールを回転可能に支持しかつ軸方
    向摺動可能に支持するバックアップシャフトに取付けて
    構成し,前記バックアップシャフトと平行に配設された
    ガイドシャフトに位置移動可能に装着され前記各分離ロ
    ール本体に係合するガイド部材を取付けるとともに,同
    軸配置された一対のガイド部材相互間をその摺動方向に
    沿って伸縮するロッドを有する第2流体圧駆動手段によ
    り連結し,第2流体圧駆動手段により同軸配置された分
    離ロール間隔を調整可能としたことを特徴とする圧延
    機。
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