JP2547444B2 - 濃縮高比重衣料用粉末洗剤 - Google Patents
濃縮高比重衣料用粉末洗剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は濃縮高比重衣料用粉末洗剤に関し、更に詳し
くは、従来の粉末洗剤よりも界面活性剤含有量が多い濃
縮タイプであり、且つ持ち運びに便利で置き場所をとら
ない高比重コンパクト化したものであり、洗浄力、耐ケ
ーキング性、すすぎ性に選れ、生分解性良好な濃縮高比
重衣料用粉末洗剤に関する。
くは、従来の粉末洗剤よりも界面活性剤含有量が多い濃
縮タイプであり、且つ持ち運びに便利で置き場所をとら
ない高比重コンパクト化したものであり、洗浄力、耐ケ
ーキング性、すすぎ性に選れ、生分解性良好な濃縮高比
重衣料用粉末洗剤に関する。
[従来の技術・課題] 現在、家庭用衣料用洗剤の約9割は粉末品である。そ
して大部分の粉末品は洗剤原料をスラリー化したものを
噴霧設備で製造している。そのため粉末形態は中空粒状
物になることから、その嵩比重は低く、通常0.2〜0.4g/
cm3の範囲にある。また、粉末品の界面活性剤含有量は
コストポフォーマンス及び生産効率の見地から通常20〜
30%の範囲にある。
して大部分の粉末品は洗剤原料をスラリー化したものを
噴霧設備で製造している。そのため粉末形態は中空粒状
物になることから、その嵩比重は低く、通常0.2〜0.4g/
cm3の範囲にある。また、粉末品の界面活性剤含有量は
コストポフォーマンス及び生産効率の見地から通常20〜
30%の範囲にある。
ところで、近年の我が国の都市部の高層住宅及び一戸
建住宅の間取りを調べてみると、水回り、特に、洗濯場
所は余り大きなスペースを取ることができない。そのた
めかさばった箱の洗剤は好まれない傾向にある。
建住宅の間取りを調べてみると、水回り、特に、洗濯場
所は余り大きなスペースを取ることができない。そのた
めかさばった箱の洗剤は好まれない傾向にある。
また、大きい箱では主婦にとって買物時に持ち運びに
不便であるのみならず、洗剤供給者にとっても物流費
(運賃、倉庫代等)の洗剤コストに占めるウエイトが高
いのが悩みの種となっている。
不便であるのみならず、洗剤供給者にとっても物流費
(運賃、倉庫代等)の洗剤コストに占めるウエイトが高
いのが悩みの種となっている。
また、高嵩比重コンパクト洗剤を使用する場合には、
従来の洗剤よりも洗濯1回当たりの使用量が少なくな
る。そのため、従来の洗剤と同等の性能を発揮するため
には配合組成上の工夫が必要となる。一般的には、洗浄
性能に最も影響する界面活性剤の種類と配合量が重要と
なってくる。界面活性剤量は従来の洗剤よりも多くな
り、いわゆる濃縮タイプとならざるを得ない。その場
合、粉末物性のうち、特に懸念されるのは耐ケーキング
性である。濃縮洗剤をカートン中で長時間放置した場
合、放置条件(温度、湿度)が苛酷であると固化してブ
ロック状になる。
従来の洗剤よりも洗濯1回当たりの使用量が少なくな
る。そのため、従来の洗剤と同等の性能を発揮するため
には配合組成上の工夫が必要となる。一般的には、洗浄
性能に最も影響する界面活性剤の種類と配合量が重要と
なってくる。界面活性剤量は従来の洗剤よりも多くな
り、いわゆる濃縮タイプとならざるを得ない。その場
合、粉末物性のうち、特に懸念されるのは耐ケーキング
性である。濃縮洗剤をカートン中で長時間放置した場
合、放置条件(温度、湿度)が苛酷であると固化してブ
ロック状になる。
また、近年は家庭洗濯において合理性が求められてい
る。つまり、経済的に且つ短時間の洗濯が好ましい。そ
の意味から、洗濯におけるすすぎのし易さは重要であ
り、水の節約及びすすぎ時間の短縮の点から泡切れ性の
良いものが要望されている。
る。つまり、経済的に且つ短時間の洗濯が好ましい。そ
の意味から、洗濯におけるすすぎのし易さは重要であ
り、水の節約及びすすぎ時間の短縮の点から泡切れ性の
良いものが要望されている。
更に、洗濯液が河川に放出された場合、泡公害、魚類
への影響といった環境汚染は重要な問題となっており、
洗剤に配合される界面活性剤は生分解性の優れたものが
求められている。
への影響といった環境汚染は重要な問題となっており、
洗剤に配合される界面活性剤は生分解性の優れたものが
求められている。
また、高比重洗剤に関する従来の知見は特許文献に散
見される。例えば、特開昭61−69897号公報、特開昭61
−69898号公報がある。しかしながら、これらの公報に
記載されている発明は流動性の改良された高密度の粒状
洗剤の製法に関するものであり、洗剤の洗浄性、すすぎ
性、生分解性といった見地からは言及しておらず、実施
例で示されている配合組成では、これらの性能は必ずし
も満足できるものではない。
見される。例えば、特開昭61−69897号公報、特開昭61
−69898号公報がある。しかしながら、これらの公報に
記載されている発明は流動性の改良された高密度の粒状
洗剤の製法に関するものであり、洗剤の洗浄性、すすぎ
性、生分解性といった見地からは言及しておらず、実施
例で示されている配合組成では、これらの性能は必ずし
も満足できるものではない。
[課題を解決するための手段] 以上の高嵩比重洗剤の設計に当たって懸念される諸問
題及び易すすぎ性、易生分解性の要望をいかに解決する
かを鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
題及び易すすぎ性、易生分解性の要望をいかに解決する
かを鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は(a)アルキル硫酸エステル塩(以
下、ASと記載する)25〜45重量%;(b)ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル(以下、AEと記載する)1〜10
重量%;(c)石鹸1〜10重量%;(d)ゼオライト15
〜35重量%、を必須の構成成分として含有し、(a)+
(b)+(c)の合計量が30〜50重量%であり、且つ嵩
比重が0.5〜0.9g/cm3であることを特徴とする濃縮高比
重衣料用粉末洗剤に係る。
下、ASと記載する)25〜45重量%;(b)ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル(以下、AEと記載する)1〜10
重量%;(c)石鹸1〜10重量%;(d)ゼオライト15
〜35重量%、を必須の構成成分として含有し、(a)+
(b)+(c)の合計量が30〜50重量%であり、且つ嵩
比重が0.5〜0.9g/cm3であることを特徴とする濃縮高比
重衣料用粉末洗剤に係る。
[作 用] 本発明の粉末洗剤は必須成分として(a)AS25〜45重
量%、好ましくは30〜40重量%、(b)AE1〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%、(c)石鹸1〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%、(d)ゼオライト15〜35
重量%、好ましくは20〜30重量%を含有し、(a)+
(b)+(c)の界面活性剤の合計量が30〜50重量%、
好ましくは35〜45重量%であり、嵩比重が0.5〜0.9g/cm
3、好ましくは0.6〜0.8g/cm3である。洗浄力、耐ケーキ
ング性、すすぎ性に優れ、生分解性の良好な濃縮高比重
衣料用粉末洗剤である。
量%、好ましくは30〜40重量%、(b)AE1〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%、(c)石鹸1〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%、(d)ゼオライト15〜35
重量%、好ましくは20〜30重量%を含有し、(a)+
(b)+(c)の界面活性剤の合計量が30〜50重量%、
好ましくは35〜45重量%であり、嵩比重が0.5〜0.9g/cm
3、好ましくは0.6〜0.8g/cm3である。洗浄力、耐ケーキ
ング性、すすぎ性に優れ、生分解性の良好な濃縮高比重
衣料用粉末洗剤である。
ここで、本発明に使用する(a)ASは炭素数10〜22個
の高級アルコールを硫酸化した後、苛性ソーダで中和し
たものである。高級アルコール原料としてはヤシ油、パ
ーム核油、パーム油、牛脂、魚油などの油脂を分解して
得られた天然アルコール及びチーグラーアルコール、オ
キソアルコール、セカンダリーアルコールなどの合成ア
ルコールが挙げられる。
の高級アルコールを硫酸化した後、苛性ソーダで中和し
たものである。高級アルコール原料としてはヤシ油、パ
ーム核油、パーム油、牛脂、魚油などの油脂を分解して
得られた天然アルコール及びチーグラーアルコール、オ
キソアルコール、セカンダリーアルコールなどの合成ア
ルコールが挙げられる。
また、ASは現在、市販洗剤中に主に配合されている界
面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩に比
べて微生物による分解は速い。
面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩に比
べて微生物による分解は速い。
本発明で配合されるAS量は25〜45重量%、好ましくは
30〜40重量%の範囲である。ASが25重量%未満では充分
な洗浄性能を発揮できない。また、45重量%を超える
と、製品の生産効率及びコストパフォーマンスの立場か
ら不利となる。
30〜40重量%の範囲である。ASが25重量%未満では充分
な洗浄性能を発揮できない。また、45重量%を超える
と、製品の生産効率及びコストパフォーマンスの立場か
ら不利となる。
また、(b)AEは炭素数10〜22個の高級アルコールに
エチレンオキサイドを付加したものである。高級アルコ
ール原料としてはヤシ油、パーム核油、パーム油、牛
脂、魚油などの油脂を分解して得られた天然アルコール
及びチーグラーアルコール、オキソアルコール、セカン
ダリーアルコールなどの合成アルコールが挙げられる。
また、エチレンオキサイド付加モメ数は洗浄性能が充分
に発揮される5〜20モルの範囲が好ましい。
エチレンオキサイドを付加したものである。高級アルコ
ール原料としてはヤシ油、パーム核油、パーム油、牛
脂、魚油などの油脂を分解して得られた天然アルコール
及びチーグラーアルコール、オキソアルコール、セカン
ダリーアルコールなどの合成アルコールが挙げられる。
また、エチレンオキサイド付加モメ数は洗浄性能が充分
に発揮される5〜20モルの範囲が好ましい。
本発明で配合されるAE量は1〜10重量%、好ましくは
2〜5重量%の範囲である。AEが1重量%未満では充分
な洗浄能力を発揮できない。また、10重量%を超える
と、製品のべとつきが大きくなり、耐ケーキング性が劣
ると共にすすぎ時に泡切れが悪くなる。
2〜5重量%の範囲である。AEが1重量%未満では充分
な洗浄能力を発揮できない。また、10重量%を超える
と、製品のべとつきが大きくなり、耐ケーキング性が劣
ると共にすすぎ時に泡切れが悪くなる。
(c)石鹸は炭素数10〜22個の高級脂肪酸塩である。
石鹸の原料としてはヤシ油、パーム核油、米ヌカ油、牛
脂、豚脂、大豆油、菜種油、パーム油などの天然油脂を
挙げることができる。また、対応するアルカリ金属はナ
トリウムもしくはカリウムである。
石鹸の原料としてはヤシ油、パーム核油、米ヌカ油、牛
脂、豚脂、大豆油、菜種油、パーム油などの天然油脂を
挙げることができる。また、対応するアルカリ金属はナ
トリウムもしくはカリウムである。
本発明で配合される石鹸量は1〜10重量%、好ましく
は2〜5重量%の範囲である。石鹸が1重量%未満では
すすぎ時の泡切れが劣る。また、10重量%を超えても泡
切れの効果は顕著でない。
は2〜5重量%の範囲である。石鹸が1重量%未満では
すすぎ時の泡切れが劣る。また、10重量%を超えても泡
切れの効果は顕著でない。
(d)ゼオライトは一次粒子径が1μm以下の合成ゼ
オライトAが洗浄性能から望ましい。
オライトAが洗浄性能から望ましい。
本発明で配合されるゼオライト量は15〜35重量%、好
ましくは20〜30重量%の範囲である。ゼオライトが15重
量%未満では充分な洗浄性能を発揮できない。また、35
重量%を超えると、すすぎ時の水の濁りが大きくなり、
すすぎに時間を費やす。
ましくは20〜30重量%の範囲である。ゼオライトが15重
量%未満では充分な洗浄性能を発揮できない。また、35
重量%を超えると、すすぎ時の水の濁りが大きくなり、
すすぎに時間を費やす。
本発明の濃縮高嵩比重衣料用粉末洗剤の嵩比重は0.5
〜0.9g/cm3、好ましくは0.6〜0.8g/cm3である。嵩比重
が0.5g/cm3未満では、従来の噴霧乾燥により製造された
粉末洗剤と比べ製品包装箱の大きさはそれほど小さくな
らず、嵩張ってしまうため使いにくい。また嵩比重が0.
9g/cm3を超えると、洗剤粒子が密になって堅くなりすぎ
るために洗濯時の低温溶解性が劣るので好ましくない。
〜0.9g/cm3、好ましくは0.6〜0.8g/cm3である。嵩比重
が0.5g/cm3未満では、従来の噴霧乾燥により製造された
粉末洗剤と比べ製品包装箱の大きさはそれほど小さくな
らず、嵩張ってしまうため使いにくい。また嵩比重が0.
9g/cm3を超えると、洗剤粒子が密になって堅くなりすぎ
るために洗濯時の低温溶解性が劣るので好ましくない。
本発明では上記の3種の界面活性剤とゼオライトが必
須成分であるが、洗浄性能及び粉末物性を向上させるた
めに、その他の成分も配合することができる。即ち、界
面活性剤では、陰イオン系として直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステ
ル塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、α−スルホン脂肪酸エステル塩、アシル化ポリペ
プタイド塩、両性系としてアルキルベタイン、イミダゾ
リウムベタイン、アミノ酸系両性活性剤、非イオン系と
してポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、
ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、
脂肪酸アルカノールアマイド及びそのエチレンオキサイ
ド付加物、アルキルアミンオキサイドを挙げることがで
きる。
須成分であるが、洗浄性能及び粉末物性を向上させるた
めに、その他の成分も配合することができる。即ち、界
面活性剤では、陰イオン系として直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステ
ル塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、α−スルホン脂肪酸エステル塩、アシル化ポリペ
プタイド塩、両性系としてアルキルベタイン、イミダゾ
リウムベタイン、アミノ酸系両性活性剤、非イオン系と
してポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、
ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、
脂肪酸アルカノールアマイド及びそのエチレンオキサイ
ド付加物、アルキルアミンオキサイドを挙げることがで
きる。
ビルダーではアルカリ剤として炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、珪酸ナトリウム、金属イオン封鎖剤と
してクエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、グルコ
ン酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢
酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、再汚染防止
剤としてカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、中性塩として硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムを挙
げることができる。その他の添加剤として酵素(プロテ
アーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ)、漂白剤
(過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、香料、蛍
光増白剤を配合することができる。
水素ナトリウム、珪酸ナトリウム、金属イオン封鎖剤と
してクエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、グルコ
ン酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢
酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、再汚染防止
剤としてカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、中性塩として硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムを挙
げることができる。その他の添加剤として酵素(プロテ
アーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ)、漂白剤
(過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、香料、蛍
光増白剤を配合することができる。
次に、本発明の粉末洗剤の製造方法について述べる。
その製造方法には以下の2通りを挙げることができる。
その製造方法には以下の2通りを挙げることができる。
第1に、界面活性剤及びビルダーをニーダーで混練す
る方法である。即ち、界面活性剤の水溶液または粉末、
各種ビルダーをニーダー内で均一に混練する。最終製品
の水分を調整する必要がある場合には、加熱しながら混
合して水分を揮散する。その後、所望の目開きのふるい
を用いて粗粒を除く。
る方法である。即ち、界面活性剤の水溶液または粉末、
各種ビルダーをニーダー内で均一に混練する。最終製品
の水分を調整する必要がある場合には、加熱しながら混
合して水分を揮散する。その後、所望の目開きのふるい
を用いて粗粒を除く。
第2に、噴霧洗剤を原料として、これに適当なバイン
ダー存在下で造粒する方法である。造粒機は垂直方向ま
たは水平方向に回転軸のある高速回転が可能な羽根を有
する堅型または横型の転動造粒を基本とするものであ
る。堅型造粒機の具体名としてはハイスピードミキサー
(深江工業製)、ヘンシェルミキサー(三井三池工機
製)、フレキソミックス(富士産業製)を挙げることが
できる。また、横型造粒機としてレーディゲミキサー
(レーディゲ製)、スパルタン・リューザー(不二パウ
ダル製)を挙げることができる。
ダー存在下で造粒する方法である。造粒機は垂直方向ま
たは水平方向に回転軸のある高速回転が可能な羽根を有
する堅型または横型の転動造粒を基本とするものであ
る。堅型造粒機の具体名としてはハイスピードミキサー
(深江工業製)、ヘンシェルミキサー(三井三池工機
製)、フレキソミックス(富士産業製)を挙げることが
できる。また、横型造粒機としてレーディゲミキサー
(レーディゲ製)、スパルタン・リューザー(不二パウ
ダル製)を挙げることができる。
バインダーとしては水、非イオン界面活性剤、ポリエ
チレングリコールが有効である。
チレングリコールが有効である。
上記の造粒機に噴霧洗剤を仕込み、更にバインダーを
加えて回転すると、洗剤は噴砕されつつバインダーの力
によって造粒して高嵩比重の洗剤が得られる。造粒程度
は回転速度、回転時間、温度、バインダーの種類と量に
よってコントロールできる。また、造粒後に表面改質剤
として粉末ゼオライトを噴霧洗剤に対して2〜10重量%
加えて混合することにより洗剤の耐ケーキング性は向上
する。
加えて回転すると、洗剤は噴砕されつつバインダーの力
によって造粒して高嵩比重の洗剤が得られる。造粒程度
は回転速度、回転時間、温度、バインダーの種類と量に
よってコントロールできる。また、造粒後に表面改質剤
として粉末ゼオライトを噴霧洗剤に対して2〜10重量%
加えて混合することにより洗剤の耐ケーキング性は向上
する。
粒造物中の粗粒を所望の目開きのふるいを用いて除く
ことにより製品である本発明の濃縮高比重衣料用粉末洗
剤が得られる。この後、適当な粉体混合機の中で香料、
酵素、漂白剤を加えることも可能である。
ことにより製品である本発明の濃縮高比重衣料用粉末洗
剤が得られる。この後、適当な粉体混合機の中で香料、
酵素、漂白剤を加えることも可能である。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて本発明を詳述するが、各実施例
での実験条件は以下の通りである。
での実験条件は以下の通りである。
(1)洗浄力 [洗浄条件] ・汚染布:金巾布(11cm×24cm)を作業衣の衿部分に取
り付け、7日間着用後取り外して汚染布と供した。
り付け、7日間着用後取り外して汚染布と供した。
・補助布:綿タオル1kgを用意し、浴比を1:30とした。
・洗剤量:40g(JIS指標洗剤)、25g(実施例及び比較例
の洗剤) ・水量:水道水30 ・洗浄:25℃、10分間家庭用電気洗濯機(東芝製:銀
河)て洗浄し、脱水機で1分間脱水し、その後汚染布の
みを25℃、3分間、水30ですすぎ、更に30秒間脱水す
る。
の洗剤) ・水量:水道水30 ・洗浄:25℃、10分間家庭用電気洗濯機(東芝製:銀
河)て洗浄し、脱水機で1分間脱水し、その後汚染布の
みを25℃、3分間、水30ですすぎ、更に30秒間脱水す
る。
[洗浄力測定法] JIS K−3371に記載されている如く、1通りの組合
わせにつき汚染布15枚を用意し、汚れがほぼ完全に落ち
ている場合…5点、汚れがほとんど落ちていない場合…
1点として1、2、3、4、5の5段階で評価し、汚染
布15枚の合計評価点を求め、JIS指標洗剤による評価点
を100とした場合の指数で表した。
わせにつき汚染布15枚を用意し、汚れがほぼ完全に落ち
ている場合…5点、汚れがほとんど落ちていない場合…
1点として1、2、3、4、5の5段階で評価し、汚染
布15枚の合計評価点を求め、JIS指標洗剤による評価点
を100とした場合の指数で表した。
(2)耐ケーキング性 [方法] ・縦方向に2分した塩化ビニール製パイプ(内径5cm、
長さ6cm)を輪ゴムで止める。
長さ6cm)を輪ゴムで止める。
・この中に洗剤90ccを入れ、その上にパイプの内径とほ
ぼ同じ大きさのゴム栓を置き、更におもりを乗せる。ゴ
ム栓とおもりの合計重量は1kgとする。
ぼ同じ大きさのゴム栓を置き、更におもりを乗せる。ゴ
ム栓とおもりの合計重量は1kgとする。
・この状態で2分間放置した後、ゴム栓とおもりを外
し、そして輪ゴムを静かに切る。
し、そして輪ゴムを静かに切る。
[評価] 円柱状に形成された洗剤ケーキの上に塩化ビニール製
容器(50g)を乗せ、更にこの容器の中に鉄球(8g)を
1個ずつ乗せていく。ケーキが崩壊した時の重さを測定
した。
容器(50g)を乗せ、更にこの容器の中に鉄球(8g)を
1個ずつ乗せていく。ケーキが崩壊した時の重さを測定
した。
(3)すすぎ性 ・家庭用洗濯機に水30(25℃)をはり、洗剤25gと綿
タオル1kgを加えて10分間撹拌する。
タオル1kgを加えて10分間撹拌する。
・タオルを取り出し、絞り率120%になるまで脱水す
る。
る。
・タオルを水30(25℃)で3分間すすぐ。
・脱水(絞り率120%)。
・タオルを水30(25℃)で3分間すすぐ。
[評価] 2回目のすすぎが終了した後、泡の占有面積(%)を
目視で判定した。
目視で判定した。
(4)生分解性 化審法で指定された条件に準じてクーロメーター(大
倉電気製)を用いて行なった。供試物質水溶液に活性汚
泥を接種し、25℃で掻き混ぜながら14日間培養した。分
解度(%)は以下の式にて求めた: SA:分解度試験終了後の供試物質の残留量(mg)。
倉電気製)を用いて行なった。供試物質水溶液に活性汚
泥を接種し、25℃で掻き混ぜながら14日間培養した。分
解度(%)は以下の式にて求めた: SA:分解度試験終了後の供試物質の残留量(mg)。
SB:水に供試物質のみを添加した空試験における供試物
質の残留量(mg)。
質の残留量(mg)。
なお、残留量SA、SBはいずれもTOC(全有機炭素量)値
で測定した。
で測定した。
実施例1、2及び4、比較例1、2及び4 洗剤作製法は以下の如く行なった。
第1表に示す配合組成中、AS、石鹸、ゼオライト、炭
酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ポリエチレングリコー
ルを成分とする洗剤を噴霧乾燥した。ただし、ゼオライ
ト及び水の一部は次の造粒工程において追加した。得ら
れた噴霧洗剤の嵩比重は0.15〜0.25の範囲であった。こ
の噴霧洗剤をハイスピードミキサーに入れ、バインダー
として水1%及びAEを加えて造粒した。造粒後、粉末ゼ
オライト(水沢化学製:シルトンB)を5%添加して混
合した。目開き14メッシュのふるいで粗粒を除いた後、
ケンミックスアイコー(愛工舎製作所製)を用いて酵素
をブレンドした。
酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ポリエチレングリコー
ルを成分とする洗剤を噴霧乾燥した。ただし、ゼオライ
ト及び水の一部は次の造粒工程において追加した。得ら
れた噴霧洗剤の嵩比重は0.15〜0.25の範囲であった。こ
の噴霧洗剤をハイスピードミキサーに入れ、バインダー
として水1%及びAEを加えて造粒した。造粒後、粉末ゼ
オライト(水沢化学製:シルトンB)を5%添加して混
合した。目開き14メッシュのふるいで粗粒を除いた後、
ケンミックスアイコー(愛工舎製作所製)を用いて酵素
をブレンドした。
実施例3、比較例3 ニーダーにAS(粉分28%水溶液)、AE、石鹸、ゼオラ
イト、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ポリエチレン
グリコールを加えてジャケットを蒸気で加熱して水分を
揮散させながら混練した。目標水分に達した後、目開き
14メッシュのふるいで粗粒を除いた。続いてケンミック
スアイコーを用いて造粒物に粉末ゼオライト5%と酵素
をブレンドした。
イト、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ポリエチレン
グリコールを加えてジャケットを蒸気で加熱して水分を
揮散させながら混練した。目標水分に達した後、目開き
14メッシュのふるいで粗粒を除いた。続いてケンミック
スアイコーを用いて造粒物に粉末ゼオライト5%と酵素
をブレンドした。
実施例5及び6 AS、石鹸、ゼオライト、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリ
ウム、ポリエチレングリコールを成分とする洗剤を噴霧
乾燥した。ただし、ゼオライトの一部は次の造粒工程に
おいて追加した。得られた噴霧洗剤の嵩比重は0.15〜0.
25の範囲であった。この噴霧洗剤をレーディゲミキサー
に入れ、バインダーとしてAEを加えて造粒した。造粒
後、粉末ゼオライト(水沢化学製:シルトンB)を5%
添加して混合した。目開き14メッシュのふるいで粗粒を
除いた後、ケンミックスアイコーを用いて酵素をブレン
ドした。
ウム、ポリエチレングリコールを成分とする洗剤を噴霧
乾燥した。ただし、ゼオライトの一部は次の造粒工程に
おいて追加した。得られた噴霧洗剤の嵩比重は0.15〜0.
25の範囲であった。この噴霧洗剤をレーディゲミキサー
に入れ、バインダーとしてAEを加えて造粒した。造粒
後、粉末ゼオライト(水沢化学製:シルトンB)を5%
添加して混合した。目開き14メッシュのふるいで粗粒を
除いた後、ケンミックスアイコーを用いて酵素をブレン
ドした。
第1表に記載する結果から下記のことが判る。
実施例1〜6のいずれの洗剤も嵩比重は高い。
また、洗浄力はJIS指標洗剤に比べて優っていた。更
に、これらの洗剤の耐ケーキング性及びすすぎ性は良好
であった。
に、これらの洗剤の耐ケーキング性及びすすぎ性は良好
であった。
これに対して界面活性剤の合計量が少ない場合(比較
例1)、またはゼオライト量の少ない場合(比較例2)
の洗浄力は劣っていた。AEの配合量が多い場合(比較例
3)には、嵩比重及び洗浄力は満足する値であったが、
耐ケーキング性及びすすぎ性が劣っていた。また、石鹸
を配合しない場合(比較例4)には、すすぎ性が劣って
いた。本発明品の生分解性は市販濃縮高比重洗剤よりも
明らかに優れていた(実施例2、、比較例5)。
例1)、またはゼオライト量の少ない場合(比較例2)
の洗浄力は劣っていた。AEの配合量が多い場合(比較例
3)には、嵩比重及び洗浄力は満足する値であったが、
耐ケーキング性及びすすぎ性が劣っていた。また、石鹸
を配合しない場合(比較例4)には、すすぎ性が劣って
いた。本発明品の生分解性は市販濃縮高比重洗剤よりも
明らかに優れていた(実施例2、、比較例5)。
[発明の効果] 本発明の濃縮高比重衣料用粉末洗剤は従来の粉末洗剤
よりも界面活性剤含有量が多い濃縮タイプであり、且つ
持ち運びに便利で場所をとらない高比重コンパクト化し
たものであり、洗浄力、耐ケーキング性、すすぎ性に選
れ、生分解性が良好である。
よりも界面活性剤含有量が多い濃縮タイプであり、且つ
持ち運びに便利で場所をとらない高比重コンパクト化し
たものであり、洗浄力、耐ケーキング性、すすぎ性に選
れ、生分解性が良好である。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)アルキル硫酸エステル塩25〜45重量
%; (b)ポリオキシエチレンアルキルエーテル1〜10重量
%; (c)石鹸1〜10重量%; (d)ゼオライト15〜35重量% を必須の構成成分として含有し、(a)+(b)+
(c)の合計量が30〜50重量%であり、且つ嵩比重が0.
5〜0.9g/cm3であることを特徴とする濃縮高比重衣料用
粉末洗剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63319481A JP2547444B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-12-20 | 濃縮高比重衣料用粉末洗剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11356988 | 1988-05-12 | ||
JP63-113569 | 1988-05-12 | ||
JP63319481A JP2547444B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-12-20 | 濃縮高比重衣料用粉末洗剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0249099A JPH0249099A (ja) | 1990-02-19 |
JP2547444B2 true JP2547444B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=26452508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63319481A Expired - Fee Related JP2547444B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-12-20 | 濃縮高比重衣料用粉末洗剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2547444B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9008013D0 (en) * | 1990-04-09 | 1990-06-06 | Unilever Plc | High bulk density granular detergent compositions and process for preparing them |
GB9012612D0 (en) * | 1990-06-06 | 1990-07-25 | Unilever Plc | Detergents compositions |
JP2500708B2 (ja) * | 1991-04-26 | 1996-05-29 | 株式会社ニッショー | 採血管 |
GB9125035D0 (en) * | 1991-11-26 | 1992-01-22 | Unilever Plc | Detergent compositions and process for preparing them |
GB9324127D0 (en) * | 1993-05-26 | 1994-01-12 | Unilever Plc | Detergent compositions |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62167398A (ja) * | 1986-01-17 | 1987-07-23 | 花王株式会社 | 高密度粒状洗剤組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2576131B2 (ja) * | 1987-07-07 | 1997-01-29 | ソニー株式会社 | 化合物半導体結晶の処理方法 |
-
1988
- 1988-12-20 JP JP63319481A patent/JP2547444B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62167398A (ja) * | 1986-01-17 | 1987-07-23 | 花王株式会社 | 高密度粒状洗剤組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0249099A (ja) | 1990-02-19 |
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