JP2547034B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2547034B2
JP2547034B2 JP62192787A JP19278787A JP2547034B2 JP 2547034 B2 JP2547034 B2 JP 2547034B2 JP 62192787 A JP62192787 A JP 62192787A JP 19278787 A JP19278787 A JP 19278787A JP 2547034 B2 JP2547034 B2 JP 2547034B2
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稔 一條
隆 久保田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは耐摩
耗性および走行耐久性が良好で耐久性に優れた磁気記録
媒体に関する。
〔従来の技術〕 一般に、金属もしくはそれらの合金などを真空蒸着、
スパッタリング等によって、アルミニウム基板あるいは
ガラス基板などの硬質の基板上に被着してつくられる磁
気記録媒体は、高密度記録に適した特性を有する反面、
磁気ヘッドとの摺接の際に強磁性金属薄膜層に傷が生じ
たり、摩耗されやすいという難点がある。
このため、従来から強磁性金属薄膜層上に種々の保護
膜層を設けるなどして耐摩耗性および走行耐久性を改善
することが行われており、たとえば、SiO2からなる保護
膜層を強磁性金属薄膜層上に設けたり(特開昭54−1570
4号、特開昭53−76013号)、あるいは、自己潤滑性を有
するダイヤモンド状カーボンからなる保護膜層を強磁性
金属薄膜層上に設ける(特公昭60−23406号)ことが試
みられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、SiO2からなる保護膜層を強磁性金属薄膜層
上に設けたものは、耐摩耗性および潤滑性がいまひとつ
充分でなく、また、ダイヤモンド状カーボンからなる保
護膜層は、残留応力が大きくて破壊が起こりやすく、走
行耐久性を充分に改善することができない。さらに、こ
れらの保護膜層は、いずれも強磁性金属薄膜層に対する
接着性が悪く、長期間の使用により強磁性金属薄膜層か
らの剥離等が見られ、未だ、充分に良好な耐久性が得ら
れていない。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明はかかる現状に鑑み鋭意研究を重ねた結果な
されたもので、曲げこわさが1kg・mmを越える硬質の非
磁性基板上に強磁性金属薄膜層を形成し、この強磁性金
属薄膜層上に、炭素原子と水素原子を主成分として含
み、かつ水素原子を保護膜層中の全構成原子に対して3
〜30原子%含有させ、さらに酸素原子、ケイ素原子から
選ばれる少なくとも1種以上を保護膜層中の全構成原子
に対して20原子%以下の含有割合で含有させた保護膜層
を設けることによって、保護膜層の応力歪みを抑制する
とともに靭性を一段と適度なものとし、さらに強磁性金
属薄膜層に対する接着性を改善して耐摩耗性および走行
耐久性を良好にし、耐久性を充分に向上させたものであ
る。
この発明において、強磁性金属薄膜層上に被着形成さ
れる保護膜層は、炭素原子と水素原子を主成分とし、か
つ水素原子を保護膜層中の全構成原子に対して3〜30原
子%含有するものであることが好ましく、かかる組成の
保護膜層を強磁性金属薄膜層上に形成すると、含有する
少量の水素原子によって、炭素原子のダングリングボン
ドが消滅して保護膜層が安定化されるとともに、適度な
靭性が付与され、かつ強磁性金属薄膜層との接着性も改
善される。従って、ハードディスクなどの硬質な基板を
用いた磁気記録媒体において、このような保護膜層を強
磁性金属薄膜層上に形成すると、耐摩耗性および走行耐
久性が充分に向上され、かつ強磁性金属薄膜層との接着
性も改善されて耐久性が充分に向上される。
これに対し、炭素原子と水素原子を主成分として含む
保護膜層において、水素原子の含有量が保護膜層中の全
構成原子に対して3原子%より少ないと、所期の効果が
得られず、30原子%より多くすると保護膜層の硬度が低
下して耐摩耗性が劣化する。また、保護膜層の膜厚は50
Åより薄いと充分な保護効果が得られず、2000Åを超え
るとスペーシングロスのため出力が低下するので50〜20
00Åの範囲内にするのが好ましい。
このように炭素原子と水素原子を主成分とし、かつ水
素原子を保護膜層中の全構成原子に対して3〜30原子%
含有する保護膜層は、さらに酸素原子、ケイ素原子から
選ばれる少なくとも1種以上を含有させるのが好まし
く、これらを含有させるとこれらの原子によって保護膜
層の靭性がさらに向上され、保護膜層の破壊や強磁性金
属薄膜層からの剥離が抑制されて、耐久性がさらに一段
と向上される。このように保護膜層中にさらに含有され
るこれらの原子は、保護膜層中の全構成原子に対して20
原子%以下の含有割合で含有させるのが好ましく、保護
膜層中の全構成原子に対して20原子%より多く含有させ
ると、保護膜層の耐摩耗性が低下し、自己潤滑性も失わ
れる。
このような保護膜層の形成は、炭化水素化合物のモノ
マーガスを、酸素ガス、シランガスなどとともに用いる
プラズマCVD法やイオンビーム蒸着法によって形成する
か、あるいはグラファイトなどを希ガスと水素ガス、酸
素ガス、シランガスなどとの混合ガス雰囲気下でスパッ
タリングするなどの方法で形成される。
プラズマCVD法やイオンビーム蒸着法で使用する炭化
水素化合物のモノマーガスとしては、たとえば、メタ
ン、エタン、エチレン、ベンゼン、ヘキサン、アセチレ
ンなどが好適なものとして使用され、保護膜層の組成を
制御するため水素ガスを併用することが行われる。ま
た、炭化水素化合物のモノマーガスや水素ガスとともに
酸素ガス、シランガスなどが併用され、炭素原子と水素
原子を主成分とし、酸素原子、ケイ素原子などを含有し
た保護膜層が形成される。
また、スパッタリングに使用するターゲットとして
は、グラファイト、グラッシーカーボン等が好適なもの
として使用される。このスパッタリングは、通常、アル
ゴンガス、ネオンガスなどの希ガス中で高周波を使用し
て行われ、水素原子を含有させるためこれらの希ガスに
水素ガスを混合して行われる。また、さらに酸素原子、
ケイ素原子などを含有させるため、前記の希ガスと水素
ガスの混合ガスに、さらに酸素ガス、シランガスなどを
混合して行われる。
このようなこの発明のプラズマCVD法やイオンビーム
蒸着法、あるいはスパッタリングによる方法では、従来
のダイヤモンド状カーボンからなる保護膜層を形成する
場合に比べ、比較的緩やかな条件下で行うことができる
ため、保護膜層の応力歪みが抑制され、保護膜層が安定
化されるとともに、炭素以外の元素が混入するため適度
な靭性が付与されて、耐摩耗性および走行耐久性が充分
に向上される。
強磁性金属薄膜層の形成材料としては、Co、Fe、Ni、
Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co−P合金、Co−Ni−P合
金、Fe−Co合金などの強磁性材が使用され、これらの強
磁性材からなる強磁性金属薄膜層は、真空蒸着、イオン
プレーティング、スパッタリング、メッキ等の手段によ
って基板上に被着するなどの方法で形成される。
また、基板としては、次式 E:ヤング率 h:基板厚 σ:ポアソン比 で表される曲げこわさが1kg・mmを越えるアルミニウム
板やステンレス板などの金属板、ガラス板、さらにポリ
エステル板やポリイミド板などの合成樹脂板などが使用
され、磁気記録媒体としては、これらからなる円盤やド
ラムを基板とするハード磁気デイスクや磁気ドラムな
ど、少なくとも摺動、停止時において、磁気ヘッドと摺
接する構造の種々の形態を包含する。
〔実施例〕
次に、この発明の実施例について説明する。
実施例1 厚さが3mmのアルミニウム基板(曲げこわさ18000kg・
mm)上に、Ni−Pメッキを施して厚さが30μmのNi−P
からなる下地層を形成し、続いてこの下地層上に、Co−
Ni−Pメッキを施して厚さが500ÅのCo−Ni−Pからな
る強磁性金属薄膜層を形成した。次いで、第1図に示す
プラズマCVD装置を使用し、下地層および強磁性金属薄
膜層を形成したアルミニウム基板1を、処理槽2内下部
に配設したRF電極3上に設置した。そして、アルミニウ
ム基板1の温度を常温に保持し、処理槽2に取りつけた
ガス導入管4から、メタンガスとシランガスと水素ガス
とを、容積比1:0.1:1で混合した混合ガスを50sccmの流
量で導入してガス圧を0.005トールとした。次いで、RF
電極3に13.56MHzの高周波を2W/cm2の電力密度で30秒間
印加して、プラズマCVDを行い、強磁性金属薄膜層上に
厚さ230Åの保護膜層を形成して、第2図に示すような
アルミニウム基板1上に、下地層8、強磁性金属薄膜層
9および保護膜層10を順次に積層形成したハード磁気デ
ィスクAをつくった。なお、第1図中5はアース電極、
6はRF電極3に高周波を印加するための高周波電源、7
は処理槽2を排気するための排気系である。
実施例2 実施例1における保護膜層の形成において、メタンガ
スとシランガスと水素ガスとの混合ガスに代えて、メタ
ンガスと水蒸気と水素ガスとを容積比1:0.1:1で混合し
た混合ガスを50sccmの流量で導入し、ガス圧を0.005ト
ールとして、2W/cm2の電力密度で高周波を20秒間印加し
た以外は、実施例1と同様にして膜厚が190Åの保護膜
層を形成し、ハード磁気ディスクAをつくった。
比較例1 実施例1における保護膜層の形成において、アルミニ
ウム基板の温度を常温から150℃に変更し、さらに、メ
タンガスとシランガスと水素ガスとを容積比1:0.1:1で
混合した混合ガスに代えて、メタンガスと水素ガスとを
容積比1:5で混合した混合ガスを100sccmの流量で導入
し、ガス圧を0.003トールとして、5W/cm2の電力密度で
高周波を60秒間印加した以外は、実施例1と同様にして
膜厚が140Åの保護膜層を形成し、ハード磁気ディスク
をつくった。
比較例2 実施例1と同様にしてアルミニウム基板上に強磁性金
属薄膜層を形成した。次いで、強磁性金属薄膜層上にRF
スパッタ法により厚さ200Åの保護膜層を形成し、ハー
ド磁気ディスクをつくった。
比較例3 実施例1と同様にしてアルミニウム基板上に強磁性金
属薄膜層を形成した。次いで、強磁性金属薄膜層上に、
イオンビームスパッタ法によりアルゴンガスと水素ガス
(容積比30:70)の混合ガスをスパッタガスとして使用
して、厚さ150Åのダイヤモンド状カーボン保護膜層を
形成し、ハード磁気ディスクをつくった。
比較例4 実施例1において、保護膜層の形成を省いた以外は、
実施例1と同様にしてハード磁気ディスクをつくった。
各実施例および比較例で得られたハード磁気ディスク
について、保護膜層の組成を調べ、耐摩耗性および走行
耐久性を試験した。保護膜層の組成は、水素原子、酸素
原子、酸素原子については、CHNコーダにより求め、そ
の他の原子については、オージェスペクトルにより求め
た。また、耐摩耗性試験は、ハード磁気ディスクの同一
トラック上で、10g荷重にて鋼球摺動試験を行い、強磁
性金属薄膜層に傷が生じるまでの回転数を測定して評価
した。さらに、走行耐久性試験は、30秒サイクルのCSS
試験を行い、強磁性金属薄膜層に傷が生じるまでのサイ
クル数を測定して評価した。
下記第1表はその結果である。
〔発明の効果〕 上記第1表から明らかなように、実施例1および2で
得られたハード磁気ディスクは、いずれも比較例1〜4
で得られたハード磁気ディスクに比し、耐摩耗性および
走行耐久性がよく、このことからこの発明によって得ら
れる磁気記録媒体は、耐摩耗性および走行耐久性が良好
で耐久性に優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は保護膜層を形成する際に使用するプラズマCVD
装置の1例を示す概略断面図、第2図はこの発明によっ
て得られた磁気ディスクの部分拡大断面図である。 1……アルミニウム基板(非磁性基板)、9……強磁性
金属薄膜層、10……保護膜層、A……ハード磁気ディス
ク(磁気記録媒体)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】曲げこわさが1kg・mmを越える非磁性基板
    上に強磁性金属薄膜層を形成し、この強磁性金属薄膜層
    上に、炭素原子と水素原子を主成分として含み、かつ水
    素原子を保護膜層中の全構成原子に対して3〜30原子%
    含有させ、さらに酸素原子、ケイ素原子から選ばれる少
    なくとも1種以上を、保護膜層中の全構成原子に対して
    20原子%以下の含有割合で含有させた保護膜層を設けた
    ことを特徴とする磁気記録媒体
JP62192787A 1987-08-01 1987-08-01 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JP2547034B2 (ja)

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