JP2546624Y2 - 車両用ディスクブレーキの樹脂ピストン - Google Patents

車両用ディスクブレーキの樹脂ピストン

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JP2546624Y2
JP2546624Y2 JP1991043113U JP4311391U JP2546624Y2 JP 2546624 Y2 JP2546624 Y2 JP 2546624Y2 JP 1991043113 U JP1991043113 U JP 1991043113U JP 4311391 U JP4311391 U JP 4311391U JP 2546624 Y2 JP2546624 Y2 JP 2546624Y2
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piston
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resin
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浩 清水
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用ディスクブレー
キの樹脂ピストンに関し、特に、剛性と断熱性を向上さ
せた樹脂ピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】径方向断面が円形で一端面をパッド押動
面とした樹脂ピストンでは、例えば、実開平1−165
851号公報に示されるように、パッド押動面に開口す
る1つの大径中空部を設けた有底円筒状に形成するとと
もに、該大径中空部の周壁に、パッド押動面又は底壁に
開口する多数の小径中空部を交互に等間隔で設けて、軽
量化と成形時のクラックの発生を防止するようにしたも
のがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上述の構成で
は、樹脂ピストンの中央部に1つの大径中空部を設ける
ので、樹脂ピストンの内周側の剛性が低下して、液圧作
動時にピストンに軸方向や径方向の変形が生じる虞があ
る。また、大径中空部と小径中空部との体積が著 しく異
なるため、制動熱の熱蓄積量が大きく相違し、大径中空
部と小径中空部との隔壁に熱歪みを与え易いという問題
があった。
【0004】そこで本考案は、軸方向及び径方向の剛性
が高く、かつ、制動熱による熱歪みが生じにくい車両用
ディスクブレーキの樹脂ピストンを提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため本考
案は、径方向断面が円形の樹脂ピストンの一端面をパッ
ド押動面とし、該パッド押動に開口する中空部を形成
した車両用ディスクブレーキの樹脂ピストンにおいて、
前記中空部、ピストン径方向の断面形状及び断面積が
同一の六角形以上の多角形又は円形に形成された略同一
深さの3個以上からなり、該3個以上の中空部を、前記
樹脂ピストンの径方向断面の円形な面全体に均等に配設
して、隣り合う中空部同士間の隔壁及び樹脂ピストン外
周面と該外周面に隣り合う中空部間の隔壁を均一の厚さ
に形成し、前記中空部の少なくとも一つに、インシュレ
ータに突設した嵌合凸部を圧入して、該インシュレータ
をパッド押動面に取付けたことを特徴としている。
【0006】
【作 用】かかる構成によれば、樹脂ピストンの径方向
断面の円形な面全体に隔壁が均等に分散して設けられる
ので、樹脂ピストンに作用する軸方向の圧縮荷重を、中
心軸に近い内周側でも均等に受けられるようになり、ま
た半径方向の圧縮荷重に対しても変形しにくくなる。さ
らに、3個以上の中空部が略同一体積となるため、各中
空部にこもる制動熱が同量となり、しかも、この制動熱
が、均一の厚さに形成された隣り合う中空部同士間の隔
壁や樹脂ピストン外周面とこれに隣り合う中空部間の隔
壁に分散して伝達されて行くようになるので、樹脂ピス
トンに熱歪が生じにくい。また、樹脂ピストンのパッド
押動側に取付けたインシュレータは、樹脂ピストン全体
に分散した隔壁によって平均的に押圧されるので、応力
の集中による劣化が少ない。
【0007】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0008】ディスクブレーキ1のキャリパ2は、作用
部2aと反作用部2bとを、ディスクロータ3の外周を
跨ぐブリッジ部2cで連結し、作用部2aに形成したシ
リンダ孔2dに樹脂ピストン4を液密かつ移動可能に嵌
挿し、ディスクロータ3の両側に対向配置される一対の
摩擦パッド5,5をハンガーピン6で吊持している。
【0009】樹脂ピストン4は、径方向断面が円形で一
端面をパッド押動面4cとし、シリンダ孔2dの底壁と
の間に液圧室7を画成する底壁4aの中心部を液圧室7
側に球面状に膨出形成するとともに、パッド押動面に開
口する7つの中空部4bをピストン軸方向に略同一深さ
形成している。
【0010】これらの中空部4bは、ピストン径方向の
断面形状が同一径の円形で形成され、樹脂ピストン4の
中心軸上に配設される1つとその外周に配設される6つ
とが、前記樹脂ピストン4の径方向断面の円形な面全体
に均等に配設されて、隣り合う中空部4b,4b同士間
の隔壁4d及び樹脂ピストン外周面4eと該外周面4e
に隣り合う中空部4b間の隔壁4dが均一の厚さに形成
される。尚、中空部4bのピストン径方向の断面形状は
六角形以上の多角形であってもよい。また、中空部4b
の数は、3個以上であれば、前記樹脂ピストン4の径方
向断面の円形な面全体に均等に配設することができる。
【0011】また、樹脂ピストン4のパッド押動面4c
には、摩擦パッド5から樹脂ピストン4への制動熱の伝
達を遮断するインシュレータ8が配設されている。
【0012】インシュレータ8は、樹脂ピストン4の径
方向断面と略同形に形成され、中央には嵌合凸部8a
が、その両側には位置決め凸部8b,8bがそれぞれ突
設されており、嵌合凸部8aを樹脂ピストン中心軸上の
中空部4bに圧入し、位置決め 凸部8b,8bをその外
側の中空部4b,4bに遊嵌して、樹脂ピストン4に組
付けられている。
【0013】このように本実施例は、樹脂ピストン4に
断面同一円形で略同一深さの7つの中空部4bを、樹脂
ピストン4の径方向断面の円形な面全体に均等に配設し
て、隣り合う中空部4b,4b同士間の隔壁4d及び樹
脂ピストン外周面4eと該外周面4eに隣り合う中空部
4b間の隔壁4dを均一の厚さに形成したことにより、
隔壁4dが樹脂ピストン4の径方向断面の円形な面全体
に均等に分散して設けられるので、樹脂ピストン4の軸
方向と径方向の剛性を従来のものよりも高めることがで
き、ピストン軸方向と半径方向の圧縮荷重に対して変形
しにくくなる。また、7つの中空部4bが略同一体積と
なるため、各中空部4bにこもる制動熱が略同量とな
り、しかもこの制動熱が、均一な厚さの隔壁4dに分散
して伝達されて行くようになるので、樹脂ピストン4に
熱歪が生じにくくなる。
【0014】さらに、中空部4bの1つを樹脂ピストン
4の中心軸上に配設して、この中空部4bにインシュレ
ータ8の嵌合凸部8aを圧入し、該嵌合凸部8a両側の
位置決め凸部8b,8bを、外側の中空部4b,4bに
遊嵌して、インシュレータ8を樹脂ピストン4に取付け
たから、インシュレータ8が摩擦パッド5からの制動熱
の伝達を遮断し、樹脂ピストン4の温度上昇を抑えて、
液圧室7内の作動液の温度上昇を有効に防止するととも
に、インシュレータ8を、樹脂ピストン4の全体に分散
させた隔壁4dの押圧力によって平均的に押圧するの
で、インシュレータ8の耐久性を高めることができる。
【0015】
【考案の効果】以上のように、本考案の樹脂ピストン
は、ピストン径方向の断面形状及び断面積が同一の六角
形以上の多角形又は円形に形成された略同一深さの3個
以上の中空部を、樹脂ピストンの径方向断面の円形な面
全体に均等に配設して、隣り合う中空部同士間の隔壁及
び樹脂ピストン外周面と該外周面に隣り合う中空部間の
隔壁を均一の厚さに形成し、前記中空部の少なくとも一
つに、インシュレータに突 設した嵌合凸部を圧入して、
該インシュレータをパッド押動面に取付けたことによ
り、樹脂ピストンの径方向断面の円形な面全体に隔壁が
均等に分散して設けられるので、樹脂ピストンの軸方向
と径方向の剛性を従来のものよりも高めることができ、
ピストン軸方向と半径方向の圧縮荷重に対して変形しに
くい。
【0016】また、複数の中空部が略同一体積となるた
め、各中空部にこもる制動熱は略同量となり、しかもこ
の制動熱が、均一な厚さの隔壁に分散して伝達されて行
くようになるので、樹脂ピストンに熱歪が生じにくくな
る。さらに、インシュレータが、摩擦パッドからの制動
熱の伝達を遮断し、樹脂ピストンの温度上昇を抑えて、
液圧室内の作動液の温度上昇を有効に防止するととも
に、インシュレータを、樹脂ピストンの径方向断面の円
形な面全体に分散させた隔壁によって平均的に押圧する
ので、樹脂ピストンの押圧力が分散され、インシュレー
タに部分的な応力の集中がなくなるので、インシュレー
タの耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例を示すディスクブレーキの
断面図
【図2】 本考案の一実施例を示す樹脂ピストンの斜視
【図3】 本考案の一実施例を示すインシュレータの斜
視図
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ、2…キャリパ、4…樹脂ピスト
ン、4a…底壁、4b…中空部、4c…パッド押動面、
4d…隔壁、4e…外周面、5…摩擦パッド、7…液圧
室、8…インシュレータ、8a…嵌合凸部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径方向断面が円形の樹脂ピストンの一端
    面をパッド押動面とし、該パッド押動に開口する中空
    部を形成した車両用ディスクブレーキの樹脂ピストンに
    おいて、前記中空部、ピストン径方向の断面形状及び
    断面積が同一の六角形以上の多角形又は円形に形成され
    た略同一深さの3個以上からなり、該3個以上の中空部
    を、前記樹脂ピストンの径方向断面の円形な面全体に均
    等に配設して、隣り合う中空部同士間の隔壁及び樹脂ピ
    ストン外周面と該外周面に隣り合う中空部間の隔壁を均
    一の厚さに形成し、前記中空部の少なくとも一つに、イ
    ンシュレータに突設した嵌合凸部を圧入して、該インシ
    ュレータをパッド押動面に取付けたことを特徴とする車
    両用ディスクブレーキの樹脂ピストン。
JP1991043113U 1991-06-10 1991-06-10 車両用ディスクブレーキの樹脂ピストン Expired - Lifetime JP2546624Y2 (ja)

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