JP2546487Y2 - 車両荷箱の桁構造 - Google Patents

車両荷箱の桁構造

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JP2546487Y2
JP2546487Y2 JP7376392U JP7376392U JP2546487Y2 JP 2546487 Y2 JP2546487 Y2 JP 2546487Y2 JP 7376392 U JP7376392 U JP 7376392U JP 7376392 U JP7376392 U JP 7376392U JP 2546487 Y2 JP2546487 Y2 JP 2546487Y2
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packing box
outrigger
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buckling
deck
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崇 穐本
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shinmaywa Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車台枠上に搭載された
車両荷箱の桁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、このような車両荷箱の桁構造
は、例えば、実公昭57−9169号公報に開示される
ように、上端面が荷箱のデッキ下面の左右側端部にそれ
ぞれ接合され、互いに平行に車体前後方向へ延びる閉断
面を形成する左右一対のメンバと、上端面が荷箱のデッ
キ下面の車体前後方向所定間隔置きにそれぞれ接合さ
れ、上記メンバの上部を貫通して互いに平行に車体左右
方向へ延びる閉断面を形成する複数のアウトリガとを備
えている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
桁構造では、各メンバの上部に複数のアウトリガが貫通
して設けられるため、荷箱からの荷重がアウトリガを介
して各メンバに集中的に作用し、アウトリガ下方のメン
バ下部が座屈する恐れがある。
【0004】本考案はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、アウトリガ下方のメンバ
の座屈に対する強度を効果的に高め得る改良を加えて、
アウトリガ下方におけるメンバ下部の座屈を確実に防止
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案が講じた解決手段は、上端面が荷箱のデッキ
下面の左右側端部にそれぞれ接合されて車体前後方向へ
延びる閉断面を形成する左右一対のメンバと、上端面が
荷箱のデッキ下面の車体前後方向所定間隔置きにそれぞ
れ接合され、上記メンバの上部を貫通して車体左右方向
へ延びる閉断面を形成する複数のアウトリガとを備えた
車両荷箱の桁構造として、上記メンバ内に、上記アウト
リガの下方におけるメンバ内の閉断面を上下寸法略均等
位置で水平に車体前後方向へ延びて二分割する補強プレ
ートを接合する構成としたものである。
【0006】
【作用】上記の構成により、本考案では、補強プレート
により、メンバの上部をアウトリガが貫通しているため
に座屈し易かったアウトリガの下方におけるメンバ内の
閉断面が、上下寸法略均等位置で水平に二分割されてい
るので、アウトリガ下方におけるメンバの座屈に対する
強度が効果的に高められ、荷箱からのアウトリガを介し
て各メンバに集中的に作用する荷重が十分に受け止めら
れて、アウトリガ下方におけるメンバ下部が座屈するこ
とはない。
【0007】
【考案の効果】以上の如く、本考案における車両荷箱の
桁構造によれば、補強プレートにより、各メンバの上部
に貫通する複数のアウトリガ下方において座屈し易いメ
ンバ下部内の閉断面を上下寸法略均等位置で水平に二分
割したので、メンバ下部の座屈に対する強度を効果的に
高めて、アウトリガ下方におけるメンバ下部の座屈を確
実に防止することができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図3は本考案の実施例に係る車両荷箱の桁
構造を用いた車両の後部を示し、1は車両Vの車台枠、
3は該車台枠1上に搭載された傾倒自在な荷箱である。
上記車台枠1は、車体左右側部を前後方向へ延びる閉断
面形状のフレーム4(一方のみ示す)と、該両フレーム
4間を前後方向所定位置において繋ぐ閉断面形状のクロ
スメンバ(図示せず)とからなる。
【0010】また、図2にも示すように、上記両フレー
ム4の上方に対応する荷箱3のデッキ3a下面の左右側
端部には、車体前後方向へ延びる断面縦長矩形状の閉断
面を形成する左右一対のメンバ11(図では一方のみ示
す)が設けられている。該各メンバ11は、断面略逆ハ
ット状に形成されていて、その上端面が荷箱3のデッキ
3a下面の左右側端部に接合固着されている。また、荷
箱3のデッキ3a下面には、車体前後方向所定間隔置き
に車体左右方向へ延びる断面略コ字状の複数のアウトリ
ガ12,…が設けられている。該各アウトリガ12は、
その上端面が荷箱3のデッキ3a下面にそれぞれ接合さ
れていて、上記メンバ11の上部を貫通して車体左右方
向へ延びる閉断面を形成している。
【0011】上記両フレーム4間には、3つの鋭角部2
1a,21b,21cを有する側面視で三角形状のリフ
トアーム22が配されている。該リフトアーム22は、
その後端の鋭角部22aが第1水平軸23を介して両フ
レーム4の前端部に回動自在に支持され、リフトアーム
22の前端の鋭角部22bは、上記フレーム4の中央部
間に第2水平軸24を介して後端が回動自在に支持され
たテンションリンク25の前端に第3水平軸26を介し
て回動自在に支持されている。また、上記リフトアーム
22の中央の鋭角部21cには、図示しない油圧吸排装
置からの圧油の給排により伸縮する油圧シリンダ27の
先端が第4水平軸28を介して回動自在に支持されてお
り、上記油圧シリンダ27の基端は、上記フレーム4の
中央部間に第5水平軸29を介して回動自在に支持され
ている。そして、上記リフトアーム22、テンションリ
ンク25、油圧シリンダ27、各水平軸23,24,2
6,28,29により、荷箱3を車台枠1に対して傾倒
自在に支持する傾倒装置30が構成されていて、油圧シ
リンダ27への圧油の供給により、上記リフトアーム2
2の前端の鋭角部21bとテンションリンク25の前端
との枢支点たる第3水平軸26を上方へ移動させるよう
にリフトアーム22およびテンションリンク25を起立
させながら油圧シリンダ27が伸長し、ヒンジ部20を
ヒンジ中心として車台枠1に対して傾倒するようになっ
ている。
【0012】そして、本考案の特徴部分として、図1に
も示すように、上記メンバ11内には、上記アウトリガ
12の下方におけるメンバ11内の閉断面を上下寸法略
均等位置で略水平に車体前後方向へ延びて二等分割する
補強プレート41が接合されている。
【0013】ここで、補強プレート41をアウトリガ1
2の下方におけるメンバ11内の上下寸法略均等位置に
設ける意義について説明する。
【0014】先ず、図4に示すような長方形状平板に作
用する筒面状座屈ついて説明する。
【0015】 同図において、座屈荷重Pcrを、Pcr=δc hb 断面二次モーメントIを、I=bh3 /12 とし、オイラーの公式より、EI/(1−ν2 )に置き
換えれば、同図における長方形状平板Aの座屈荷重Pc
rが、下記式1より、 Pcr=π2 EI/a2 (1−ν2 ) 得られ、また、座屈応力δc が、下記式2より、 δc ={π2 E/12(1−ν2 )}(h/a)2 得られる。
【0016】次に、補強プレート41を有していない荷
箱3の桁構造を図5に、モデル化したメンバBを図6
に、メンバBを構成するメンバ縦パネルB´を図7にそ
れぞれ示し、上記式2より座屈応力δc を算出する。
【0017】尚、上記実施例と同一の部分については同
一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、図
5においてWは積載物を示す。
【0018】 E:2.1×104 kgh/mm2 ν:0.3 h:4.5mm a:235mm δc ={π2 E/12(1−ν2 )}(h/a)2 = {3.142 x2.1x10 4 /12(1-0.3 2 )}(4.5/235)2 =6.95kgf/mm2 つまり、このように補強プレート41を有していないメ
ンバ縦パネルB´にあっては、座屈応力が約7kgf/mm2
で筒面状座屈を起こす。
【0019】次に、補強プレート41を有しているメン
バCの座屈応力について、図8および図9に示すモデル
化したメンバCおよびメンバ縦パネルC´を用いて説明
する。
【0020】 a:235mm e:120mm k:3.2mm とすると、a´は、111.8mmとなり、a:a´の比
は、235:111.8より1:0.48となる。
【0021】そこで、上記式2に代入して補強プレート
41を備えたメンバCの座屈応力δc ´を算出する。
【0022】 δc ´={π2 E/12(1−ν2 )}(h/a)2 ={π2 E/12(1−ν2 )}(h/0.48a)2 =(1/0.48a2 )δc =4.38δc つまり、メンバC内における補強プレート41の上下位
置寸法の増減は、座屈応力に2乗で効くことになり、図
10で示す関係が得られる。
【0023】しかし、a´をこれ以上小さくすること
は、補強プレート41上方におけるメンバCの上下寸法
eつまり(a−a´)を大きくすることになり、座屈防
止効果を低下させることになる。
【0024】よって、上記実施例の如く補強プレート4
1をアウトリガ12の下方におけるメンバ11内の上下
寸法略均等位置に設けることで、座屈防止効果を最大限
に引き出せることになる。
【0025】このように、補強プレート41により、メ
ンバ11の上部をアウトリガが貫通しているために座屈
し易かったアウトリガ12の下方におけるメンバ11内
の閉断面が上下寸法略均等位置で水平に二分割されてい
るので、アウトリガ12下方におけるメンバ11の座屈
に対する強度が効果的に高められ、荷箱3からの各アウ
トリガ12を介して各メンバ11に集中的に作用する荷
重が十分に受け止められて、アウトリガ12下方におけ
るメンバ11下部の座屈を確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】アウトリガ間で切断したメンバ付近の断面図で
ある。
【図2】下方より視たメンバ付近の斜視図である。
【図3】フレームとの関係を模式的に示す荷箱付近の側
面図である。
【図4】長方形状平板に作用する筒面状座屈を説明する
説明図である。
【図5】補強プレートを有していない車両荷箱の桁構造
を示す縦断正面図である。
【図6】図5に係るモデル化したメンバの縦断正面図で
ある。
【図7】図5に係るモデル化したメンバ縦パネルの縦断
正面図である。
【図8】補強プレートを有するモデル化したメンバの縦
断正面図である。
【図9】図8に係る図7相当図である。
【図10】メンバ内における補強プレートの上下位置寸
法の増減に対する座屈応力の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
3 荷箱 11 メンバ 12 アウトリガ 41 補強プレート

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端面が荷箱のデッキ下面の左右側端部
    にそれぞれ接合されて車体前後方向へ延びる閉断面を形
    成する左右一対のメンバと、上端面が荷箱のデッキ下面
    の車体前後方向所定間隔置きにそれぞれ接合され、上記
    各メンバの上部を貫通して車体左右方向へ延びる閉断面
    を形成する複数のアウトリガとを備えており、上記メン
    バ内には、上記アウトリガの下方におけるメンバ内の閉
    断面を上下寸法略均等位置で略水平に車体前後方向へ延
    びて二分割する補強プレートが接合されていることを特
    徴とする車両荷箱の桁構造。
JP7376392U 1992-10-22 1992-10-22 車両荷箱の桁構造 Expired - Lifetime JP2546487Y2 (ja)

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JPH0637067U JPH0637067U (ja) 1994-05-17
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JPH0637067U (ja) 1994-05-17

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