JP2546450Y2

JP2546450Y2 - シャーリングマシン

Info

Publication number: JP2546450Y2
Application number: JP1990083091U
Authority: JP
Inventors: 康夫川田
Original assignee: Amada Co Ltd
Current assignee: Amada Co Ltd
Priority date: 1990-08-07
Filing date: 1990-08-07
Publication date: 1997-09-03
Anticipated expiration: 2005-08-07
Also published as: JPH0442316U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）この考案は、シャーリングマシンに係り、更に詳細に
は残材を蹴り出す蹴り出し装置を改良したシャーリング
マシンに関する。

（従来の技術）従来、シャーリングマシンは上刃と下刃との協働によ
ってワークに剪断加工を行なっている。このシャーリン
グマシンにおいては、例えば大板の素材から所要寸法で
複数枚を剪断板取りしているが、最後には通常余剰幅分
が残材（スクラップ）として発生している。この残材は
テーブルの後部に取り付けられた下刃上面に残るので、
テーブルの後方に設けられたコンベアのシュータを開
き、蹴り出し装置（キッカーという。）で蹴り出し、コ
ンベアの下方に設けられたスクラップボックスに排出さ
せている。

（考案が解決しようとする課題）ところで、上述した従来のキッカーＫにおける先端部
の形状は、第７図（Ａ），（Ｂ）に示すように残材Waの
端面に接触して蹴り出すようになっている。

そのため、素材が長尺（切刃長手方向）の場合残材幅
が少くなると僅かではあるが反りやねじれが発生するた
め、複数本のキッカＫで蹴っても均一に蹴られず蹴り出
せなかったり斜めになって上刃にひっかかったりすると
いう問題があった。

また、残材Waを確実に蹴り出すめたには、蹴り出し速
度は遅くすることが望ましいが残材幅が大きく且つ板厚
で重さがあると、第８図（Ａ），（Ｂ）に示すように、
蹴り出しが進行して幅の半分（重心Ｇ）を超えると自重
で先に落下するようになる。このため、上刃に接触した
り、ひっかかったりして蹴り出し不良になるという問題
もあった。

この考案の目的は、上記問題点を改善するため、残材
を確実にキッカーで蹴り出しできるようにしたシャーリ
ングマシンを提供することにある。

［考案の構成］（課題を解決するための手段）前述のごとき従来の問題に鑑みて、本考案は、テーブ
ルに備えた固定下刃と協働してワークの剪断を行う可動
上刃を備えたラムを上下動可能に設け、前記ラムの前側
に設けた前板に、前記固定下刃上の残材を後方向へ移動
し落下せしめるためのキッカー部材を前後方向へ移動可
能に設けてなるシャーリングマシンにおいて、前記キッ
カー部材の先端部に、前記残材の端部上面を押えて後方
向へ押すためのかぎ部を形成してなるものである。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第６図を参照するにシャーリングマシン１における下
部フレーム３の前側（第６図において右側）上にはテー
ブル５が設けられている。このテーブル５の後方肩部に
は固定下刃７が設けられている。前記テーブル５上には
ワークＷを搬入する搬入コンベア９が設けられており、
図示省略の駆動装置により、搬入コンベア９が回転され
るようになっている。

前記下部フレーム３の上方には上部フレーム11が設け
られており、この上部フレーム11の前部には図示省略の
駆動装置により上下動自在なラム13が取り付けられてい
る。このラム13の下部には前記固定下刃７と協働してワ
ークに剪断加工を行なう可動上刃15が設けられている。

前記上部フレーム11に取り付けられているラム13の前
側には前板17が設けられており、この前板17の下部に
は、詳細を後述する残材蹴り出し装置19が備えられてい
る。

前記ラムの後方（第６図において左方）にはワーク位
置決め装置21が設けられている。このワーク位置決め装
置21としては第６図において左方方向へ延伸した例えば
ボールねじ23が設けられており、このボールねじ23には
ナット部材25が螺合されている。このナット部材25の下
部にはワークＷの端面を突当てるバックゲージ27が備え
られている。前記ボールねじ23の第６図における左端部
にはサーボモータのごとき駆動モータ29が連動連結され
ている。

上記構成により、ワークＷを搬入コンベア９上に載置
して搬入コンベア９の回転でワークＷを第６図において
左方へ移動させて、予め位置決めされたバックゲージ27
に突当ててワークＷは所望の位置に位置決めされる。次
いで、図示省略の駆動装置により、ラム13を上下動せし
めることによって、固定下刃７に対して可動上刃15が上
下動される。而して、固定下刃７と可動上刃15との協働
でワークＷに所望の剪断加工が行われることになる。

前記下部フレーム３における後方（第６図において左
方）には、前後方向（第６図において左右方向）へ移動
自在な台車31が設けられており、この台車31上には回転
自在な搬出コンベア33が設けられている。この搬出コン
ベア35の前端部には回動可能なシュータ35が枢支されて
いる。また、前記下部フレーム３内における前記シュー
タ35の下方位置には残材Waを収納する移動可能なスクラ
ップボックス37が設けられている。

上記構成により、固定下刃７と可動上刃15との協働に
より剪断された製品Ｇは、シュータ35を閉じさせた状態
としておくことにより、シュータ35を介して搬入ヒンベ
ア33の第６図において右端上に乗ると、搬入コンベア33
を回転させることにより図示省略の製品収納装置に収納
されることになる。ワークＷを剪断した際に生じた残材
Waはシュータ35を開かせると共に、残材蹴り出し装置19
で蹴り出すことによって、スクラップボックス37に収納
されることになる。

前記前板17の下部には残材蹴り出し装置19が設けられ
ている。より詳細には、第１図，第２図および第３図に
示されているように、前板17には第３図において左右方
向へ適宜な間隔で複数のホルダ部材39がボルト等で固定
されており、この各ホルダ部材39には軸受41により左右
方向へ延伸したシャフト43が回転自在に支承されてい
る。

このシャフト43における左右方向におけるほぼ真中に
は、第１アーム45の一端が嵌着されていると共に、第１
アーム45の他端はピン46で第２アーム47の一端に取り付
けられている。この第２アーム47の他端は、前記前板17
に取り付けられた流体シリンダ49のピストンロッド51に
取り付けられている。

前記シャフト43には、第３図において左右方向の適宜
な間隔で複数の第３アーム53の一端が嵌着されており、
第３アーム53の他端はピン55でキッカー部材57の途中に
枢支されている。このキッカー部材57の一端はピン59を
介してローラ61が支承されている。

前記前板17には支持フレーム63が第３図において左右
方向へ適宜な間隔でボルトなどで取付けられていると共
に、この支持フレーム63にはブラケット65の一端が設け
られている。この支持フレーム63の途中にはピン67でス
プリング69の一端が係止されており、スプリング69の他
端は前記ピン59に係止されている。前記ローラ61はスプ
リング69の付勢力で前記ブラケット65の他端に当接され
ている。

また、前板17には第３図において左右方向へ適宜な間
隔で複数のワークガイド部材71が設けられていると共
に、第１図に示すごとく板押え73が設けられている。

前記キッカー部材57の先端部には、第４図に示されて
いるように、残材Waを押える残材押え部75を備えてい
る。すなわち、残材押え部75としてはキッカー部材57の
先端部に第４図において上下方向及び左右方向へａ寸法
（≒最大板厚×1.5）からなるかぎ部75Aが形成されてい
る。

上記構成により、流体シリンダ49を作動させると、第
１図においてピストンロッド51を介して第２アーム47が
下方へ前進すると、第１アーム45,第３アーム53がシャ
フト43を支点として反時計回りに回動される。第３アー
ム53にピン55を介して連結されているキッカー部材57の
ローラ61がブラケット65の下端面（受面）より離れてキ
ッカー部材57の先端はテーブル５の送材面5A（上面）に
着地する。キッカー部材57はスプリング69により適度な
力で送材面に押しつけられたまゝ第１図において右方へ
移動される。而して、キッカー部材57の先端の残材押え
部75部であるかぎ部75Aが固定下刃７のほぼ切刃面7Aに
達すると、流体シリンダ49のピストンロッド51を上方へ
後退させることにより、元の位置へ戻されることにな
る。

キッカー部材57の動きを更に詳細に説明すると、キッ
カー部材57が下方並びに右方へ移動するとテーブル５の
送材面5Aに着地した状態が第５図（Ａ）に示されてい
る。第５図（Ａ）においてキッカー部材57がさらに右方
へ移動すると残材押え部75であるかぎ部75Aで残材Waの
端面が押された状態が第５図（Ｂ）に示されていてる。

第５図（Ｂ）の状態からさらにキッカー部材57を右方
へ移動させると、残材押え部75であるかぎ部75Aが固定
下刃７の切刃面7Aに到達すると、第５図（Ｃ）に示した
ごとく、残材Waが蹴り出されるのである。

このように、キッカー部材57の先端部にａ寸法からな
るかぎ部75Aである残材押え部75を備えたことにより、
残材Waが反ったり、跳ねたりしても、残材Waを残材押え
部75で押えながら固定下刃７の切刃面7Aまで移動するか
ら、残材Waを確実に蹴り出すことができる。

なお、この考案は、前述した実施例に限定されること
なく、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で
実施し得るものである。

［考案の効果］以上のごとき実施例の説明より理解されるように、要
するに本考案は、テーブル（５）に備えた固定下刃
（７）と協働してワーク（Ｗ）の剪断を行う可動上刃
（15）を備えたラム（13）を上下動可能に設け、前記ラ
ム（13）の前側に設けた前板（17）に、前記固定下刃
（７）上の残材（Wa）を後方向へ移動し落下せしめるた
めのキッカー部材（57）を前後方向へ移動可能に設けて
なるシャーリングマシンにおいて、前記キッカー部材
（57）の先端部に、前記残材（Wa）の端部上面を押えて
後方向へ押すためのかぎ部（75A）を形成してなるもの
である。

上記構成より明らかなように、本考案においては、シ
ャーリングマシンにおける固定下刃７上の残材Waを後方
向へ移動せしめて落下せしめるための前後動可能のキッ
カー部材57の先端部には、残材Waの端部上面を押えて後
方向へ押すためのかぎ部75Aが形成してあるから、上記
キッカー部材57によって残材Waを後方向へ移動せしめる
ときには、残材Waの端部上面はキッカー部材57の先端部
に形成したかぎ部75Aによって押えられることとなり、
残材Waの重心が固定下刃７を越えた場合であっても、残
材Waの端部が跳ね上ることが防止されるものである。し
たがって、本考案によれば、残材を後方向へ移動して確
実に落下せしめることができ、前述した従来のごとき問
題を生じるようなことがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の主要部を示し、第３図におけるＩ−
Ｉ線に沿った拡大断面図、第２図は第３図におけるII矢
視部の拡大図、第３図は第６図におけるIII矢視図、第
４図はキッカー部材における先端の拡大図、第５図はキ
ッカー部材の動作を説明する説明図、第６図はこの考案
を実施する一実施例のシャーリングマシンの側面図、第
７図および第８図は従来のキッカーーの形状，動作を説
明する説明図である。１……シャーリングマシン、７……固定下刃 15……可動上刃、17……前板 19……残材蹴り出し装置、45……第１アーム 47……第２アーム、49……流体シリンダ 53……第３アーム、57……キッカー部材 69……スプリング、75……板押え部 75A……かぎ部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】テーブル（５）に備えた固定下刃（７）と
協働してワーク（Ｗ）の剪断を行う可動上刃（15）を備
えたラム（13）を上下動可能に設け、前記ラム（13）の
前側に設けた前板（17）に、前記固定下刃（７）上の残
材（Wa）を後方向へ移動し落下せしめるためのキッカー
部材（57）を前後方向へ移動可能に設けてなるシャーリ
ングマシンにおいて、前記キッカー部材（57）の先端部
に、前記残材（Wa）の端部上面を押えて後方向へ押すた
めのかぎ部（75A）を形成してなることを特徴とするシ
ャーリングマシン。