JP2545657B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JP2545657B2
JP2545657B2 JP3299632A JP29963291A JP2545657B2 JP 2545657 B2 JP2545657 B2 JP 2545657B2 JP 3299632 A JP3299632 A JP 3299632A JP 29963291 A JP29963291 A JP 29963291A JP 2545657 B2 JP2545657 B2 JP 2545657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロセス制御装置にお
いて導電性流体の流量を検出する電磁流量計に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】磁界中を流れる導電性流体に接触させた
電極に発生する電圧を所定のタイミングでサンプリング
することによって、流体の流量に対応した検出信号を得
ることができ、この原理が磁流量計に使用されている。
【0003】検出信号には電気化学ノイズが重畳してい
るので励磁電流の極性を交互に変えることによってその
電気化学ノイズを除去するようにしている。しかし、こ
のように交互に極性を変えると状態が安定するまで所定
の時間がかかるので、励磁極性が変わる度に状態が安定
するまで待って、安定時点以後にサンプリングを行って
検出信号を得るようにしている。
【0004】このため、励磁電流の極性切換を行う励磁
電流切換タイミングと、サンプリングを行うためのサン
プリングタイミングが必要であり、これは内部にタイミ
ング発生手段を設けて双方のタイミングを作り出してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらノイズに
は前述の電気化学ノイズの他に外来ノイズ(大部分は商
用電源ノイズであるため以下、商用電源ノイズと称す
る)がある。このノイズが小さい場合は問題ないが、商
用電源ノイズと内部で発生するタイミング信号とは同期
がとれていないので、商用電源ノイズの振幅が大きい場
合、出力の変動あるいはふらつきが顕著に現れ、時とし
てビートと呼ばれる長時間の周期を持つうねりが発生
し、測定の妨害になることがある。
【0006】しかしながらノイズには前述の電気化学ノ
イズの他に商用電源ノイズなどの外来ノイズがある。こ
のうち商用電源ノイズが小さい場合は問題ないが、商用
電源ノイズと内部で発生するタイミング信号とは同期が
とれていないので、商用電源ノイズの振幅が大きい場
合、出力の変動あるいはふらつきが顕著に現れ、時とし
てビートと呼ばれる長時間の周期を持つうねりが発生
し、測定の妨害になることがある。
【0007】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、商用電源ノイズと同期したタイミング信号を作
り出すことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、流体に重畳しているノイズ信号を前
記電極から検出するノイズ検出手段と、ノイズ信号の有
無を判定する判定手段と、検出された検出信号を予め決
めた一定期間遅延させる遅延回路と、判定手段において
ノイズ信号が検出されないと判定したときノイズ信号が
本来検出される予定の時間より予め決めた遅延時間遅ら
せて疑似信号を発生する疑似ノイズ発生手段と、ノイズ
信号あるいは前記疑似ノイズ信号のうちいずれか発生し
ている信号によって磁界を発生させる励磁電流の発生タ
イミングおよびサンプリングタイミングを作り出すタイ
ミング信号発生手段とを備えたものである。
【0009】
【作用】ノイズ検出手段によって検出されたノイズ信号
が予め決められた遅延時間だけ遅延され、その信号に基
づいてタイミング信号が作られる。また、ノイズ信号が
得られないときはそのノイズ信号が得られる予定の時間
よりも遅延時間分だけ遅延しノイズ信号と同一周期を有
する疑似ノイズ信号を発生させ、その疑似ノイズ信号に
よってタイミング信号が作られる。したがってタイミン
グ信号とノイズ信号は同期がとれており、ノイズリダク
ション効果が得られる。
【0010】
【実施例】図1は第1の発明の一実施例を示すブロック
図である。図1において管路1内に導電性の流体が流れ
ており、その流体に励磁コイル2a、2bに流れる電流
によって発生する磁界が与えられることによって、電極
1a、1bから流量に対応した信号が得られるようにな
っている。
【0011】検出された信号は増幅器3a、3bによっ
て増幅され、差動増幅器3cを介して増幅され、サンプ
リング回路4によってサンプリングされ、差動増幅器3
dを介してA/D変換器5に供給されそこでデジタル信
号に変換され、CPU6で処理され、D/A変換器7に
よって流量信号の最低値がDC4mA、最大値がDC2
0mAのアナログ信号に変換されて、2線式の線路Lに
出力されるようになっている。なお、D/A変換器7は
線L路を介して外部装置から供給される電源に基づい
て、この装置内で使用する電圧Vを作り出している。
【0012】電極1a、1bには前述したように商用電
源ノイズが発生している。この商用電源ノイズは増幅器
3a、3bによって増幅され、例えば加算器8aによっ
て構成される商用電源ノイズ検出部8によって商用電源
ノイズが検出される。商用電源ノイズは遅延回路11を
介して予め決められた所定時間遅延させタイミング信号
発生部9に供給される。
【0013】そしてタイミング信号発生部9によって、
商用電源ノイズに同期した信号が発生し、この信号に基
づいて励磁回路10によって励磁電流を発生し、その励
磁電流が励磁コイル2a、2bに供給される。また、タ
イミング信号発生部9はAC電源ノイズに同期したサン
プリング信号も発生しており、このサンプリング信号に
よってサンプリング回路4のサンプリングスイッチ4
a、4bを制御し、サンプリングされたデータをコンデ
ンサ4c、4dに蓄積させている。
【0014】以上は商用電源ノイズが得られるときの動
作であるが、何らかの事情によって商用電源ノイズが得
られないこともある。この場合、判定部12によって商
用電源ノイズが得られなくなったことを検出し、その検
出結果に基づき疑似ノイズ発生手段13によって商用電
源ノイズと同一周期の疑似ノイズを発生し、発生した疑
似ノイズをタイミング信号発生部に供給する。これによ
って商用電源ノイズが得られなくなったときでも安定し
てタイミング信号を発生することができる。
【0015】ところが、商用電源の周波数は一定ではな
くある値の変動を許容している。このため、商用電源ノ
イズが得られたか否かはその許容値によって決まる時間
経過後でないと判定することはできない。商用電源ノイ
ズ検出部8から図2(a)に示す商用電源ノイズ信号が
発生しているとするとその商用電源ノイズが得られた場
合は良いとして、時点t1で商用電源ノイズが得られ、
通常は周期T毎に商用電源ノイズが得られている場合、
通常で有れば時点t2において商用電源ノイズが得れる
はずである。
【0016】時点t2において商用電源ノイズが得られ
ない場合であっても、商用電源周波数には変動する事を
許容されている値があるので、その許容時間経過後の時
点t3を過ぎても検出できない場合に初めて商用電源ノ
イズが得られないと判定できることになる。従って、図
2(c)に示すようにこの時点になって初めて疑似ノイ
ズを発生することができることになる。
【0017】ところがこの時点は直前に得られた商用電
源ノイズ発生時点から周期Tだけ経過した時点ではなく
それよりも(t3−t2)時間だけ長くなっている。こ
のため、このままでは同期ズレが発生し、出力が不安定
になる。この同期ズレを防止するためには図2(d)に
示すように、商用電源ノイズ発生部8で得られた商用電
源ノイズを(t3−t2)だけ遅延させて図2(c)に
示す疑似ノイズの発生タイミングと同期させれば良い。
【0018】図1の遅延回路11は商用電源ノイズをこ
の時間だけ遅らせるものである。判定部12は商用電源
が変動を許容される値を考慮して決められた時間経過
後、即ち図2(b)に示す許容時間の前縁から後縁まで
の間に商用電源ノイズが得られないときに、商用電源ノ
イズが得られなかったと判断し、疑似ノイズ発生手段1
3を駆動するものである。このため疑似ノイズ発生手段
13は判定部12から駆動信号が供給されることによっ
て図2(c)に示すような疑似ノイズを発生するように
なっている。そして、遅延回路11の出力あるいは疑似
ノイズ発生手段13の出力の何れかに同期してタイミン
グ信号発生部9からタイミング信号が発生する。
【0019】図3は各部波形を示す波形図であり、商用
電源ノイズ発生部8から図3(a)に示す信号が得ら
れ、時点t1,t2,t3において本来、商用電源ノイ
ズが得られるタイミングに発生しなかったものとする。
この信号は遅延回路11によって予め決められた時間T
だけ遅延され図3(b)に示す信号としてタイミング発
生部9に供給される。この時間Tは前述したように、電
源周波数の変動許容値から決められる値である。
【0020】本来、商用電源ノイズが発生する予定の時
点t1,t2,t3において商用電源ノイズが発生しな
いのであるから、それを判断する時間の最後のタイミン
グを経過した時点、即ち時点t1,t2,t3から時間
Tを経過した時点で判定部12は商用電源ノイズが発生
しないと判断し、疑似ノイズ発生回路13を駆動し図3
(c)に示す疑似ノイズを発生させる。
【0021】このためタイミング信号発生部9は図3
(b)または(c)に示す信号によって図3(d)、
(e)に示すサンプリング信号および図3(f)に示す
励磁信号を発生する。
【0022】図4は判定期間を遅れ時間の2倍の期間に
設定したものである。これは(a)に示す商用電源ノイ
ズの発生時間を中心値とし、(c)に示すように判定期
間を±1Tと設定したものであり、この判定期間後に
(b)に示す遅延回路11の出力信号を発生させ、また
(d)に示すように判定期間後に疑似ノイズ信号を発生
させるものである。この方式は時間の管理が1種類だけ
で良いため構成が簡単になる。
【0023】図5は(b)に示す遅延時間の遅延時間を
Tとすることは図4の例と同じであるが、判定部12に
おける商用電源ノイズが得られなかったと判定する判定
時間をそれより短い時間TBとしてる。そして疑似ノイ
ズはこの判定時間経過後に発生させるが、図4に示すよ
うに判定時間経過後直ちに発生させるのではなく、本
来、商用電源が得られるはずの時点t1から時間Tだけ
経過した後に発生させるものである。この方式は2種類
の時間管理を行う煩わしさはあるが、商用電源周波数の
変動が少ない場合に有効であり、このようにすると判定
時間が短いので他のノイズによる誤動作の可能性が少な
くなる。
【0024】この装置は電源周波数に同期したタイミン
グを作り出すものであるから動作の開始時点ではその信
号は発生していない、このためそれを作り出す必要があ
る。この場合は例えばタイミング信号発生部9において
商用電源周波数と等しいタイミング信号を発生させてお
き、商用電源ノイズが発生した時点で、このタイミング
信号を商用電源ノイズの位相に同期させることによっ
て、所望のタイミング信号が得られようにしておけば良
い。また、商用電源ノイズ検出部8には必要に応じて商
用電源周波数成分以外ものを除去するフィル他を備えれ
ば、他の外来雑音による不都合を防止することも可能に
なる。なお、各回路をCPUによって構成し、ソフトウ
ェア処理すれば構成を簡単にすることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、検出して
商用電源ノイズを所定時間遅らせると共に、商用電源が
得られないとき発生する疑似ノイズも、本来商用電源が
得られる予定の時点から同一時間遅延させるようにした
ので、商用電源ノイズが得られるときも、得られないと
きもタイミング発生回路を駆動する信号は同一タイミン
グとする事ができ、同期外れを起こさないという効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例を示すブロック図
【図2】図1の回路の動作を説明するための波形図
【図3】図1の回路の各部波形を表す波形図
【図4】判定時間を説明すため波形図
【図5】図4とは異なる判定時間を説明するための波形
【符号の説明】
1 管路 1a、1b 電極 2a、2b 励磁コイル 4 サンプリング回路 5 A/D変換器 6 CPU 7 D/A変換器 8 商用電源ノイズ検出部 8a 加算器 9 タイミング信号発生部 10 励磁回路 15 遅延回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界中を流れる導電性流体に接触させた
    電極に発生する電圧を所定のタイミングでサンプリング
    して検出信号を得る電磁流量計において、 流体に重畳しているノイズ信号を前記電極から検出する
    ノイズ検出手段と、 前記ノイズ信号の有無を判定する判定手段と、 前記検出された検出信号を予め決めた一定期間遅延させ
    る遅延回路と、 前記判定手段においてノイズ信号が検出されないと判定
    したときノイズ信号が本来検出される予定の時間より前
    記予め決めた遅延時間遅らせて疑似ノイズ信号を発生す
    る疑似ノイズ発生手段と、 前記ノイズ信号あるいは前記疑似ノイズ信号のうちいず
    れか発生している信号によって前記磁界を発生させる励
    磁電流の発生タイミングおよび前記サンプリングタイミ
    ングを作り出すタイミング信号発生手段とを備えたこと
    を特徴とする電磁流量計。
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