JP2545629B2 - 複素環式化合物、その製法および該化合物を含有するロイコトリエン媒介疾患および医学的症状の治療剤 - Google Patents

複素環式化合物、その製法および該化合物を含有するロイコトリエン媒介疾患および医学的症状の治療剤

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JP2545629B2 JP2046011A JP4601190A JP2545629B2 JP 2545629 B2 JP2545629 B2 JP 2545629B2 JP 2046011 A JP2046011 A JP 2046011A JP 4601190 A JP4601190 A JP 4601190A JP 2545629 B2 JP2545629 B2 JP 2545629B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規の複素環式化合物、詳言すれば酵素5
−リポキシゲナーゼ(以下には5−LOと記載する)の阻
害剤である新規の複素環式化合物に関する。更に本発明
は、前記複素環式化合物の製造方法および該複素環式化
合物を含有する新規の製薬学的組成物に関する。また、
アラキドン酸の5−LO触媒酸化の直接的または間接的生
成物に関連する、種々の炎症および/またはアレギー性
疾患の治療において前記複素環式化合物を使用すること
並びにこのような用途のための新規の医薬の製造も本発
明に包含される。
[従来の技術] 既に述べたように、本明細書に記載する複素環式化合
物は5−LOの阻害剤である、該酵素はカスケード的プロ
セスを介して生理学的に活性のロイコトリエン例えばロ
イコトリエンB4(LTB4)およびペプチド−リピッドロイ
コトリエン例えばロイコトリエンC4(LTC4)およびロイ
コトリエンD4(LTD4)および種々の代謝物を生ぜしめる
アラキドン酸の酸化の触媒作用に関連するものと公知で
ある。
ロイコトリエンの生合成的相関関係および生理学的特
性は、G.W.TaylorおよびS.R.ClarkeによってTrends in
Pharmacological Sciences,1986,7,100〜103にまとめら
れた。該ロイコトリエン及びそれらの代謝物は、種々の
炎症およびアレルギー性疾患例えば関節炎疾患、喘息、
アレルギー性鼻炎、萎縮性皮膚炎、乾癬、心臓血管およ
び脳血管性障害および炎症性腸疾患の発生および進行に
関係している。更に、ロイコトリエンはそれらのリンパ
球および白血球機能を変調させる能力に基づき炎症性疾
患のメディエータである。アラキドン酸の別の生理学的
活性代謝物、例えばプロスタグランジンおよびトロンボ
キサンは、アラキドン酸上に酵素シクロオキシゲナーゼ
の作用を介して生じる。
[発明の構成] ところで、特定の複素環式化合物が酵素5−LO、ひい
てはロイコトリエン生合成の阻害剤として有効であるこ
とが判明した。従って、このような化合物は、1種以上
のロイコトリエンだけによってまたは部分的にロイコト
リエンによって媒介される、例えばアレルギー性症状、
乾癬、喘息、心臓血管および脳血管性障害、および/ま
たは炎症性および関節炎症状の治療において有価値であ
る。
本発明によれば、式I: [式中、 Qは1または2個の窒素原子を含有する6員環の単環
式または10員環の二環式の複素環式原子団であり、該原
子団はハロゲンノ、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、
シアノ、アミノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アル
コキシ、フルオロ−(1〜4C)アルキル、(1〜4C)ア
ルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、ヒ
ドロキシ−(1〜4C)アルキル、アミノ−(1〜4C)ア
ルキル、(1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキ
ル、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)ア
ルキル、アミノ−(2〜4C)アルコキシ、(1〜4C)ア
ルキルアミノ−(2〜4C)アルコキシ、ジ−[(1〜4
C)アルキル]アミノ−(2〜4C)アルコキシおよびフ
ェニル−(1〜4C)アルキルから選択されれる1,2また
は3個の置換基を有していてもよく、かつ前記フェニル
−(1〜4C)アルキル置換基中のフェニル基はハロゲン
ノ、(1〜4C)アルキルおよび(1〜4C)アルコキシか
ら選択される置換基を有していてもよく、 Aは(1〜6C)アルキレン、(3〜6C)アルケニレ
ン、(3〜6C)アルキニレンまたはシクロ(3〜6C)ア
ルキレンであり、 Xはオキシ、チオ、スルフィニル、スルホニルまたは
イミノであり、 Arはフェニレンであり、該基はハロゲノ、ヒドロキ
シ、アミノ、ニトロ、シアノ、ウレイド、カルバモイ
ル、(1〜4C)アルキル、(3〜4C)アルケニルオキ
シ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルチオ、
(1〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキル
スルホニル、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜
4C)アルキル]アミノ、フルオロ−(1〜4C)アルキ
ル、(1〜4C)アルコキシカルボニル、N−[(1〜4
C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)ア
ルキル]カルバモイル、(2〜4C)アルカノイルアミ
ノ、シアノ−(1〜4C)アルコキシ、カルバモイル−
(1〜4C)アルコキシ、アミノ−(2〜4C)アルコキ
シ、(1〜4C)アルキルアミノ−(2〜4C)アルコキ
シ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(2〜4C)ア
ルコキシおよび(1〜4C)アルコキシカルボニル−(1
〜4C)アルコキシから選択される1または2個以上の置
換基を有していてもよく、または Arは3個までの窒素原子を含有する6員環の複素環式
原子団であり、該原子団はハロゲノ、ヒドロキシ、アミ
ノ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキ
シ、(1〜4C)アルキルアミノおよびジ−[(1〜4C)
アルキル]アミノから選択されれる1または2個の置換
基を有していてもよく、 R1は水素分子、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)アル
ケニル、(3〜6C)アルキニル、シアノ−(1〜4C)ア
ルキル又は(2〜4C)アルカノイルであるか、またはR1
はベンゾイルであり、該基はハロゲノ、(1〜4C)アル
キルおよび(1〜4C)アルコキシから選択される置換基
を有していてもよく、かつ R2とR3は一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に4〜7個の
環原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じ
かまたは異なっていてもよく、それぞれ(1〜4C)アル
キレンでありかつX2はオキシ、チオ、スルフィニルまた
はスルホニルであり、かつ該環はヒドロキシ、(1〜4
C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アル
キルチオ、(1〜4C)アルキルスルフィニルおよび(1
〜4C)アルキルスルホニルから選択される、同じかまた
は異なっていてもよい1または2個の置換基を有してい
てもよくまたは該環は(1〜4C)アルキレンジオキシ置
換基を有していてもよい]で示される複素環式化合物ま
たはその製薬学的に認容される塩が提供される。
本明細書において、用語“アルキル基”は、直鎖状と
枝分れ鎖状の基を包含する。しかしながら、“プロピ
ル”のような個々のアルキル基に関しては特に直鎖状の
もだけを表し、かつ“イソプロピル”のような個別のア
ルキル基に関しては特に枝分れ鎖状のものだけを表す。
同様な関係は別の一般的用語にも当てはまる。
前記に定義した式Iの化合物の特定のものが1個以上
の置換基が不斉炭素原子を有することに基づきラセミ体
及び光学活性体の形で存在することができるかぎり、本
発明はその活性成分の定義において5−LOを阻害する特
性を有するような任意の光学活性又はラセミ体を包含す
るものとる理解されるべきである。光学活性体の合成
は、当業者に公知の有機化学の標準的技術、例えば光学
活性出発物質からの合成又はラセミ体からの分解によっ
て実施することができる。同様に、5−LOに対する阻害
剤特性は、以下に記載する標準的実験室的技術を使用し
て評価することができる。
前記に定義した式Iの化合物の特定のものが互変異性
体、例えばQがオキソまたはヒドロキシ置換基を有する
式Iの化合物の現象を有することができる限り、かつこ
の明細書中に示す任意の式が可能な互変異性体のただ1
つを表す事ができる限り、本発明はその定義において5
−LOを阻害する特性を有する式Iの化合物の任意の互変
異性体を包含しかつ単に式の示す範囲内で利用される任
意の1つの互変異性体に限定されるものではないと理解
されるべきである。
本発明に係わる一般的基の適当なものを、以下に記載
する。
Qが1または2個の窒素原子を含有する6員環または
10員環の単環または二環の複素環式原子団である場合の
適当なものは、ピリジル、ピリダジニル、ピラミジニ
ル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、シンノリニ
ル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニルまた
はナフチリジニル、またはそれらの水素化された誘導体
例えば1,2−ジヒドロピリジルまたは1,2−ジヒドロキノ
リルである。該複素環式原子団は任意の利用可能な窒素
原子を介して結合していてもよくかつ任意の利用可能な
窒素原子上の任意の利用可能な位置に置換基を有するこ
とができる。
Qが1または2個の窒素原子を含有する10員環の二環
の複素環式原子団である場合には、Qは二環の複素環式
原子団の2つの環のいずれかからAに結合されていても
よいと認識されるべきである。
好適なQは、例えば2−ピリジル、3−ピリジル、4
−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2
−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニ
ル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、5
−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、1−イソキ
ノリル、3−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イ
ソキノリル、3−シンノリル、6−シンノリル、7−シ
ンノリル、2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、6−
キナゾリニル、7−キナゾリニル、2−キノキサリニ
ル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル、1−フ
タラジニル、6−フタラジニル、1,5−ナフトリジン−
2−イル、1,5−ナフトリジン−3−イル、1,6−ナフト
リジン−3−イル、1,6−ナフトリジン−7−イル、1,7
−ナフトリジン−3−イル、1,7−ナフトリジン−6−
イル、1,8−ナフトリジン−3−イル、2,6−ナフトリジ
ン−3−イルまたは2,7−ナフトリジン−3−イルであ
る。
Q,ArまたはR1上に存在していてもよいハロゲン原子の
適当なものは、例えばフルオロ、クロロ、ブロモまたは
ヨードである Q,ArまたはR1上に存在していてもよい(1〜4C)アル
キル置換基の適当なものは、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはs−
ブチルである。
Q,ArまたはR1上に存在していてもよい(1〜4C)アル
コキシ置換基の適当なものは、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシまたはブトキシであ
る。
QまたはAr上に存在していてもよいフルオロ−(1〜
4C)アルキル置換基の適当なものは、例えばフルオロメ
チル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フ
ルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチルまたはペン
タフルオロエチルである。
Aが(1〜6C)アルキレンを表す適当なものは、例え
ばメチレン、エチレン、エチリデン、トリメチレン、プ
ロピリデン、テトラメチレンまたはペンタメチレンであ
り、Aが(3〜6C)アルキニレンを表す場合の適当なも
のは、例えば1−プロピレン、2−メチルプロピ−1−
エニレン、3−メチルプロピ−1−エニレン、1−ブテ
ニレンまたは2−ブテニレンであり、(3〜6C)アルキ
ニレンを表す場合の適当なものは、例えば1−プロピニ
レン、3−メチルプロピ−1−イニレン、1−ブチニレ
ンまたは2−ブチニレンである。
Aがシクロ(3〜6C)アルキレンを表す場合の適当な
ものは、例えばシクロプロピリデン、1,2−シクロプロ
ピレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロペンチレ
ン、シクロヘキシリデンまたは1,4−シクロヘキシリレ
ンである。
Arがフェニレンを表す場合の適当なものは、例えば1,
3−フェニレンまたは1,4−フェニレンである。
Arが3個までの窒素原子を有する6員環の複素環式原
子団である場合の適当なものは、例えばピリジレン、ピ
リミジニレン、ピリダジニレン、ピラジニジレンまたは
1,3,5−トリアジニレンである。Arが3個までの窒素原
子を有する複素環式原子団である場合の適当なものは、
例えば2,4−,2,5−,3,5−または2,6−ピリジレン、2,4
−,2,5−または4,6−ピリミジニレン、3,5−または3,6
−ピリダジニレンまたは2,5−または2,6−ピラジニレン
である。
QまたはAr上に存在していてもよい置換基の適当なも
のは、例えば (1〜4C)アルキルアミノに関しては、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノおよびブチルアミ
ノ、 ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノに関しては、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノおよびジプロピルアミノ、 アミノ−(2〜4C)アルコキシに関しては、2−アミ
ノエトキシ、3−アミノプロポキシおよび4−アミノブ
トキシ、 (1〜4C)アルキルアミノ−(2〜4C)アルコキシに
関しては、2−メチルアミノエトキシ、3−メチルアミ
ノプロポキシおよび2−エチルアミノエトキシ、 ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(2〜4C)アル
コキシに関しては、、2−ジメチルアミノエトキシ、3
−ジメチルアミノプロホキシおよび2−ジエチルアミノ
エトキシである。
Q上に存在していてもよい置換基の適当なものは、例
えば ヒドロキシ−(1〜4C)アルキルに関しては、ヒドロ
キシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピルおよび3−ヒドロキシプ
ロピル、 アミノ−(1〜4C)アルキルに関しては、アミノメチ
ル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、2−アミノ
プロピルおよび3−アミノプロピル、 (1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキルに関
しては、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチ
ル、3−メチルアミノプロピル、エチルアミノメチルお
よび2−エチルアミノエチル、 ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)アル
キルに関しては、ジメチルアミノメチル、2−ジメチル
アミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、ジエチル
アミノメチルおよび2−ジエチルアミノエチル、 フェニル−(1〜4C)アルキルに関しては、ベンジ
ル、フェネチルおよび3−フェニルプロピルである。
Ar上に存在していてもよい置換基の適当なものは、例
えば (3〜4C)アルケニルオキシに関しては、アリルオキ
シ、メチルアリルオキシ、ブト−2−エニルオキシおよ
びブト−3−エニルオキシ、 (1〜4C)アルキルチオに関しては、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオおよびブチ
ルチオ、 (1〜4C)アルキルスルフィニルに関しては、メチル
スルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィ
ニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニ
ル、 (1〜4C)アルキルスルホニルに関しては、メチルス
ルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イ
ソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、 (1〜4C)アルコキシカルボニルに関しては、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニルおよびt−ブトキシ
カルボニル、 N−[(1〜4C)アルキル]カルバモイルに関して
は、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル
およびN−プロピルカルバモイル、 N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイルに関
しては、N,N−ジメチルカルバモイルおよびN,N−ジエチ
ルカルバモイル、 (2〜4C)アルカノイルアミノに関しては、アセトア
ミド、プロピオンアミドおよびブチルアミド、 シアノ−(1〜4C)アルコキシに関しては、シアノメ
トキシ、2−シアノエトキシおよび3−シアノプロポキ
シ、 カルバモイル−(1〜4C)アルコキシに関しては、カ
ルバモイルメトキシ、2−カルバモイルエトキシおよび
3−カルバモイルプロポキシ、 (1〜4C)アルコキシカルボニル(1〜4C)アルコキ
シに関しては、メトキシカルボニルメトキシ、2−メト
キシカルボニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ
および2−エトキシカルボニルエトキシである。
R1が(1〜6C)アルキルである場合の適当なものは、
例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルま
たはヘキシルである。
R1が(3〜6C)アルケニルである場合の適当なもの
は、例えばアリル、2−ブテニルまたは3−ブテニルで
あり、かつ(3〜6C)アルキニルである場合の適当なも
のは、例えば2−プロピニルまたは2−ブチニルであ
る。
R1が(2〜4C)アルカノイルである場合の適当なもの
は、例えばアセチル、プロピオニルまたはブチリルであ
る。
R1がシアノ−(1〜4C)アルキルである場合の適当な
ものは、例えばシアノメチル、2−シアノエチルまたは
3−シアノプロピルである。
R2とR3が、A2及びA3が結合した炭素原子と一緒に4〜
7環原子を形成する式:−A2−X2−A3−を形成する場合
には、A2またはA3の適当なものは同じかまたは異なって
いてもよく、それぞれ(1〜4C)アルキレンの場合に
は、例えばメチレン、エチレン、トリメチルンまたはテ
トラメチレンである。
前記4〜7員環上に存在することができる1または2
個の置換基の適当なものは、 (1〜4C)アルキルに関しては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピルおよびブチル、 (1〜4C)アルコキシに関しては、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシルおよびブトキシ、 (1〜4C)アルキルチオに関しては、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオおよびブチ
ルチオ、 (1〜4C)アルキルスルフィニルに関しては、メチル
スルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィ
ニル、イソプロピルスルフィニルおよびブチルスルフィ
ニル、 (1〜4C)アルキルスルホニルに関しては、メチルス
ルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イ
ソプロピルスルホニルおよびブチルスルホニル、 (1〜4C)アルキレンジオキシに関しては、メチレン
ジオキシおよびエチレンジオキシである。
十分に塩基性である本発明による複素環式化合物の適
当な製薬学的に認容される塩は、例えば無機酸または有
機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、ト
リフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付加
塩である。更に、十分に酸性である本発明による複素環
式化合物(例えばカルボキシ基を含有する本発明の複素
環式化合物)の適当な製薬学的に認容される塩は、アル
カリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩、ア
ルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩またはマグネシ
ウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に認容される
カチオンを提供する有機塩基との塩、例えばメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、
モルホリンまたはトリス(1−ヒドロキシエチル)アミ
ンとの塩である。
本発明の特別の新規化合物は、例えば以下に定義する
式Iの化合物である: a)Qが2−ピリジル、3−ピリジル、3−ピリラジニ
ル、2−ピリミジニルまたは2−ピラジニル、該基は任
意にクロロ、ヒドロキシ、シアノ、メチル、メトキシお
よびトリフルオロメチルから選択される1個の置換基を
有していてもよい、かつA,X,Ar,R1,R2およびR3が前記
に定義したものを表すもの; b)Qが2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、
2−ピリミジニルまたは2−ピリダジニルであり、Aが
1−プロペニレンまたは1−プロピニレンであり、かつ
Xがオキシであり、かつA,X,Ar,R1,R2およびR3が前記
に定義したものを表すもの; c)Qが2−キノリル、3−キノリル、6−キノリル、
7−キノリル、3−イソキノリル、6−イソキノリル、
7−イソキノリル、3−シンノリル、2−キナゾリニ
ル、6−キナゾリニル、2−キノキサリニル、6−キノ
キサリニル、6−フタラジニル、1,7−ナフチリジン−
3−イル、1,7−ナフチリジン−6−イル、1,8−ナフチ
リジン−3−イルまたは2,7−ナフチリジン−3−イル
であり、該基は任意にフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、
オキソ、シアノ、メチル、メトキシおよびトリフルオロ
メチルから選択される1または2個の置換基を有してい
てもよく、かつA,X,Ar,R1,R2およびR3が前記に定義し
たものを表すもの; d)Qが3−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、
7−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、
2−キナゾリニル、6−キナゾリニルまたは6−キノキ
サリニルであり、該基は任意にフルオロ、クロロ、ヒド
ロキシ、オキソ、メチル、エチル、プロピル、トリフル
オロメチル、2−フルオロエチル、2−ジメチルアミノ
エチルおよびベンジルから選択される1,2または3個の
置換基を有していてもよく、かつA,X,Ar,R1,R2およびR
3が前記に定義したものを表すもの; e)Qが1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イ
ル、1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−6−イル、
1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−7−イル、3,4−
ジヒドロ−4−オキソキナゾリン−6−イル、1,2−ジ
ヒドロ−2−オキソ−1,7−ナフチリジン−3−イルま
たは1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1,8−ナフチリジン−
3−イルであり、該基は任意にフルオロ、クロロ、シア
ノ、メチル、メトキシおよびトリフルオロメチルから選
択される1または2個の置換基を有していてもよく、か
つA,X,Ar,R1,R2およびR3が前記に定義したものを表す
もの; f)Qが1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イ
ル、1,2−ジヒドロ−オキソキノリン−5−イル、1,2−
ジヒドロ−2−オキソキノリン−6−イルまたは1,2−
ジヒドロ−2−オキソキノリン−7−イルであり、該基
は任意にフルオロ、クロロ、メチル、プロピル、トリフ
ルオロメチル、2−フルオロエチル、2−ジメチルアミ
ノエチルおよびベンジルから選択される1または2個の
置換基を有していてもよく、かつA,X,Ar,R1,R2およびR
3が前記に定義したものを表すもの; g)Qが1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イ
ル、1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−5−イル、
1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−6−イルまたは
1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−7−イルであ
り、該基はメチル、エチル、プロピル、2−フルオロエ
チル、2−ジメチルアミノエチルおよびベンジルから選
択される1−置換基を有し、かつ該基は任意にフルオ
ロ、クロロおよびトリフルオロメチルから選択される置
換基を有していてもよく、かつA,X,Ar,R1,R2およびR3
が前記に定義したものを表すもの; h)Aがメチレン、エチレン、トリメチレン、1−プロ
ペニレン、2−メチルプロペ−1−エニレンまたは1−
プロピニレンであり、かつQ,X,Ar,R1,R2およびR3が前
記に定義したものを表すもの; i)Aがメチレン、1−プロペニレンまたは1−プロピ
ニレンであり、かつQ,X,Ar,R1,R2およびR3が前記に定
義したものを表すもる; j)Xがオキソであり、かつQ,A,Ar,R1,R2およびR3
前記に定義したものを表すもの; k)Xがオキソまたはイミノであり、かつQ,A,Ar,R1,R
2が前記に定義したものを表すもの; l)Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであ
り、該基は任意にフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロ、メチル、メトキシ、メチルチオ、メチルス
ルフィニル、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、トリフルオロメチル、アセトアミド、シアノ
メトキシおよびカルバモイルメトキシから選択される1
個の置換基を有していてもよく、かつQ,A,X,R1,R2が前
記に定義したものを表すもの; m)Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであ
り、該基は任意にフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロ、ウレイド、メチル、メトキシ、ジメチルア
ミノ、トリフルオロメチル、アセトアミドおよびシアノ
メトキシから選択される1個の置換基を有していてもよ
く、かつQ,A,X,R1,R2が前記に定義したものを表すも
の; n)Arが2,4−,2,5−,3,5−または2,6−ピリジレンまた
は4,6−ピリミジニレンであり、該基は任意にクロロ、
メチルおよびメトキシから選択される1個の置換基を有
していてもよく、かつQ,A,X,R1,R2およびR3が前記に定
義したものを表すもの; o)Arが3,5−ビリジレンまたは3,5−ピリダジニレンで
あり、かつQ,A,X,R1,R2およびR3が前記に定義したもの
を表すもの; p)R1が水素原子、メチル、エチル、アリル、2−プロ
ピニルまたはシアノメチルであり、かつQ,A,X,Ar,R2
よびR3が前記に定義したものを表すもの; q)R1がメチル、エチル、アリルまたは2−プロピニル
であり、かつQ,A,X,Ar,R2およびR3が前記に定義したも
のを表すもの; r)R1とR2が一緒に式−A2X2A3−の基を形成し、該基は
A2およびA3が結合した炭素原子と一緒に4〜7環員を有
する環を形成し、式中A2およびA3は同じかまたは異なっ
ていてもよく、それぞれメチレン、エチレン、トリメチ
レンまたはテトラメチレンであり、かつX2はオキシ、チ
オ、スルフィニルまたはスルホニルであり、かつ該環は
ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、メチルチ
オ、メチルスルフィニル、メチルスルホニルおよびメチ
レンジオキシから選択される置換基を有していてもく、
かつQ,A,X,ArおよびR1が前記に定義したものを表すも
の;または s)R1とR2が一緒に式−A2X2A3−の基を形成し、該基は
A2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5〜7環員を有
する環を形成し、式中A2およびA3は同じかまたは異なっ
ていてもよく、それぞれメチレン、エチレンまたはトリ
メチレンでありかつX2はオキシであり、かつ該環はヒド
ロキシ、メチル、エチルおよびメトキシから選択される
置換基を有していてもよく、かつQ,A,X,ArおよびR1が前
記に定義したものを表すもの、またはそれらの製薬学的
に認容される塩。
本発明の特別の化合物は、式I中、 Qがピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリ
ル、イソキノリル、キナゾリニルまたはキノキサリニル
であり、該基はフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、オキ
ソ、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロメチル、
2−フルオロエチル−2−ジメチルアミノエチルおよび
ベンジルから選択される1,2または3個の置換基を有し
ていてもよく、 Aがメチレン、1−プロペニレンまたは1−プロピニ
レンであり、 Xがオキシまたはイミノであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、
該基はフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、ニト
ロ、ウレイド、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ、ト
リフルオロメチル、アセトアミドおよびシアノメトキシ
から選択される1または2個の置換基を有していてもよ
く、または Arが3,5−ビリジレンまたは3,5−ピリダジニレンであ
り、 R1がメチル、エチル、アリルまたは2−プロピニルで
あり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5〜7個の
環原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じ
かまたは異なっていてもよく、それぞれメチレン、エチ
レンまたはトリメチレンでありかつX2はオキシであり、
かつ該環はヒドロキシ、メチル、エチルおよびメトキシ
から選択される1または2個の置換基を有していてもよ
い複素環式化合物またはその製薬学的に認容される塩で
ある。
本発明の更に特別の化合物は、式I中、 Qが2−ピリジル、3−ピリジル、3−ピリダジニ
ル、2−ピリミジニルまたは2−ピラジニルであり、該
基はクロロ、ヒドロキシ、シアノ、メチル、メトキシお
よびトリフルオロメチルから選択される1個の置換基を
有していてもよく、またはQが2−キノリル、3−キノ
リル、6−キノリル、7−キノリル、3−イソキノリ
ル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、3−シンノ
リル、2−キナゾリニル、6−キナゾリニル、2−キノ
キサリニル、6−キノキサリニル、6−プタラジニル、
1,7−ナフチレジン−3−イル、1,7−ナフチレジン−6
−イル、1,8−ナフチレジン−3−イルまたは2,7−ナフ
チレジン−3−イルであり、該基はフルオロ、クロロ、
ヒドロキシ、オキソ、シアノ、メチル、メトキシおよび
トリフルオロメチルから選択される1または2個の置換
基を有していてもよく、 Aがメチレン、エチレン、トリメチレン、1−プロペ
ニレン、2−メチルプロプ−1−エニレンまたは1−プ
ロピニレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、
これらはフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、ニト
ロ、メチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニ
ル、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、トリフルオロメチル、アセトアミド、シアノメトキ
シおよびカルバモイルメトキシから選択される1個の置
換基を有していてもよく、またはArが2,4−,2,5−,3,5
−または2,6−ピリジレンまたは4,6−ピリミジニレンで
あり、該基はクロロ、メチルおよびメトキシから選択さ
れる1個の置換基を有していてもよく、 R1がメチル、エチル、アリルまたは2−プロピニルで
あり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に4〜7個の
環原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じ
かまたは異なっていてもよく、それぞれメチレン、エチ
レン、トリメチレンまたはテトラメチレンでありかつX2
はオキシ、チオ、スルフィニルまたはスルホニルであ
り、かつ該環はヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキ
シ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニ
ルおよびメチレンジオキシから選択される1個の置換基
を有していてもよい複素環式化合物またはその製薬学的
に認容される塩である。
本発明の更に特別の化合物は、式I中、 Qが3−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7
−キノリル、3−イソキノリル、2−キナゾリニル、6
−キナゾリニルまたは6−キノキサリニルであり、該基
はフルオロ、ヒドロキシ、オキソ、メチル、エチル、2
−フルオロエチル、2−ジメチルアミノエチルおよびベ
ンジルから選択される1,2または3個の置換基を有して
いてもよく、 Aがメチレンであり、 Xがオキシまたはイミノであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、
該基はフルオロ、ヒドロキシ、アミノ、ウレイド、メト
キシ、トリフルオロメチルおよびシアノソトキシから選
択される1または2個の置換基を有していてもよく、ま
たはArが3,5−ピリジレンであり、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6
個の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレン
であり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキ
シであり、かつ該環はヒドロキシ、メチルおよびメトキ
シから選択される1または2個の置換基を有していても
よい複素環式化合物またはその製薬学的に認容される塩
である。
本発明の有利な化合物は、式I中、 Qが6−キノリル、3−イソキノリル、2−キナゾリ
ニル、6−キナゾリニル、6−キノキサリニル、1,2−
ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イル、1,2−ジヒ
ドロ−2−オキソキノリン−5−イル、1,2−ジヒドロ
−2−オキソキノリン−6−イルまたは1,2−ジヒドロ
−2−オキソキノリン−7−イルであり、該基はフルオ
ロ、メチル、エチル、2−フルオロエチル−2−ジメチ
ルアミノエチルおよびベンジルから選択される1または
2個の置換基を有していてもよく、 Aがメチレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、
該基はフルオロ、アミノ、ウレイド、メトキシおよびト
リフルオロメチルから選択される1または2個の置換基
を有していてもよく、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6
個の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレン
であり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキ
シであり、かつ該環はヒドロキシ、メチルおよびメトキ
シから選択される1または2個の置換基を有していても
よい複素環式化合物またはその製薬学的に認容される塩
である。
本発明の更に有利な化合物は、式I中、 Qが1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イル
または1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−6−イル
であり、該基はメチル、エチル、2−フルオロエチルお
よびベンジルから選択される1−置換基を有しており、 Aがメチレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンであり、該基はフルオロ、アミ
ノおよびトリフルオロメチルから選択される1または2
個の置換基を有していてもよく、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該
基はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6
個の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレン
であり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキ
シであり、かつ該環はX2に対してアルファ位にメチル基
を有していてもよい複素環式化合物またはその製薬学的
に認容される塩である。
本発明の特別に有利な化合物は、例えば式Iの以下の
複素環式化合物: 4−メトキシ−4−[3−(3−(2−ピリジル)プ
ロピ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]テトラヒ
ドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(3−(2−ピリジル)プ
ロピ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]−4−メ
トキシテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(キノキサリン−6−イル
メトキシ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラ
ン、 (2RS,4SR)−4−[5−フルオロ−3−(キノキサ
リン−6−イルメトキシ)フェニル]−4−メトキシ−
2−メチルテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキ
ソキノリン−3−イルメトキシ)フェニル]−4−メト
キシテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(6−キノリルメトキシ)
フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキ
ソキノリン−6−イルメトキシ)フェニル]−4−メト
キシテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−メ
チル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェニ
ル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−アリルオキシ−4−[5−フルオロ−3−(1,2
−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イ
ルメトキシ)フェニル]テトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−
(2−フルオロエチル)−2−オキソキノリン−6−イ
ルメトキシ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピ
ラン、 4−[2,5−ジフルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−
メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェ
ニル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキ
ソキノリン−6−イルメトキシ)−5−トリフルオロメ
チルフェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−アリルオキシ−4−[3−(1,2−ジヒドロ−1
−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)−
5−トリフルオロメチルフェニル]テトラヒドロピラ
ン、 (2RS,4RS)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒ
ドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメト
キシ)フェニル]−メトキシ−2−メトキシテトラヒド
ロピラン、 (2RS,4SR)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒ
ドロ−1−エチル−2−オキソキノリン−6−イルメト
キシ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒ
ドロピラン、 (2RS,4SR)−4−[5−アミノ−3−(1,2−ジヒド
ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
シ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
ロピラン、 (2S,4R)−4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル
−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェニル]
−4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピラン、 (2S,4R)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒド
ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
シ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
ロピラン、および (2RS,4SR)−3−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒ
ドロ−1−エチル−2−オキソキノリン−6−イルメト
キシ)フェニル]−3−メトキシ−2−メトキシテトラ
ヒドロピラン、またはこれらの製薬学的に塩である。
式Iの複素環式化合物からなる本発明の化合物、また
はその製薬学的に認容される塩は、構造的に関連した化
合物を製造するために適用され得る任意の公知方法によ
り製造することができる、更に、このような方法も本発
明のもう1つの特徴として提供されかつ以下の代表的例
によって説明する、該例において他にことわりのない限
り、Q,A,X,Ar,R1,R2およびR3は前記に定義した任意の
ものを表す。
a)式II: で示される化合物を適当な試薬の存在下に式: Q−A−Z [式中、Zは離脱可能な基を表す]で示される化合物で
アルキル化し、但しこの場合Q,Ar,R1,R2またはR3中に
アミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシまたはカ
ルボキシ基が存在する場合には、任意のアミノ、イミ
ノ、アルキルアミノまたはガルボキシ基は通常の保護基
によって保護されておりかつ任意のヒドロキシ基は通常
の保護基によって保護されていてもよくまたは選択的に
任意のヒドロキシ基は保護されている必要はない、その
後Q,Ar,R1,R2またはR3中の任意の所望されない保護基
を常法によって除去する。
適当な離脱可能な基Zは、例えばハロゲノ、スルホニ
ルオキシまたはヒドロキシ基、例えばクロロ、ブロモ、
ヨード、メタンスルホニルオキシまたはトルエン−p−
スルホニルオキシ基である。
Zがハロゲノまたはスルホニルオキシ基である場合の
アルキル化反応のための適当な試薬は、例えば適当な塩
基、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸
塩、水酸化物または水素化物、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
素化ナトリウムまたは水素化カリウムである。該アルキ
ル化反応は、有利には適当な不活性溶剤または稀釈剤、
例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、1,2−ジ
メトキシエタンまたはテトラヒドロフラン中で、かつ例
えば−10〜150℃の範囲内の温度、好ましくは周囲温度
またはそれに近い温度で実施する。
Zがヒドロキシ基である場合のアルキル化反応のため
の適当な試薬は、例えば式:Q−A−OHの化合物をジ−
(1〜4C)アルキルアゾジカルボキシレートとトリアリ
ールホスフィンの存在下に、例えばシエチルアゾジカル
ボキシレートとトリフェニルホスフィンの存在下に反応
させることにより得られる試薬である。該アルキル化反
応は、有利には適当な不活性溶剤または稀釈剤、例えば
アセトン、1,2−ジメトキシエタンまたはテトラヒドロ
フラン中で、かつ例えば10〜80℃の範囲内の温度、好ま
しくは周囲温度またはそれに近い温度で実施する。
アミノ、イミノまたはアルキルアミノ基のための適当
な保護基は、例えば、アシル基例えば(1〜4C)アルカ
ノイル基(特にアセチル)、(1〜4C)アルコキシカル
ボニル基(特にメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ルまたはt−ブトキシカルボニル)、アリールメトキシ
カルボニル基(特にベンジルオキシカルボニル)または
アロイル基(特にベンゾイル)である。前記保護基のた
めの脱保護基化条件は必然的に保護基の選択に応じて変
動する。従って、例えばアルカノイル、アルコキシカル
ボニルまたはアロイル基のようなアシル基は、例えば適
当な塩基例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リ
チウムまたは水酸化ナトリウムで加水分解することによ
り除去することができる。選択的に、t−ブトキシカル
ボニル基のようなアシル基は、例えば適当な酸例えば塩
化水素酸、硫酸または燐酸またはトリフルオロ酢酸で処
理することにより、かつアリールオキシカルボニル基例
えばベンジルオキシカルボニル基は、例えばパラジウム
−活性炭のような触媒上での水素添加により除去するこ
とができる。
選択的にアミノ基のために適当な保護基は、例えばア
ミノ基とベンズアルデヒド例えばベンズアルデヒドそれ
自体との反応により形成されるベンジリデン基である。
ベンジリデン保護基は、例えば適当な酸例えば塩化水素
酸、硫酸または燐酸の存在下での酸化性加水分解により
除去することができる。適当な酸化剤は、例えばアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属のシアン酸塩、例えばシア
ン酸ナトリウムまたはシアン酸カリウムである。
カルボキシ基のための適当な保護基は、例えばエステ
ル化基、例えば(1〜4C)アルキル基(特にメチルまた
はエチル)またはアリールメチル基(特にベンジル)で
ある。前記保護基のための脱保護基化条件は必然的に保
護基の選択に応じて変動する。従って、例えばアルキル
またはアリールメチル基のようなエステル化基は、例え
ば適当な塩基例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸
化リチウムまたは水酸化ナトリウムで加水分解すること
により除去することができる。選択的に、アリールメチ
ル基のようなエステル化基は、例えばパラジウム−活性
炭のような触媒上での水素添加により除去することがで
きる。
ヒドロキシ基のための適当な保護基は、例えばアシル
基、例えば(1〜4C)アルカノイル基(特にアセチ
ル)、アロイル基(特にベンゾイル)またはアリールメ
チル基(特にベンジル)である。前記の保護基のための
脱保護基化条件は必然的に保護基の選択に応じて変動す
べきである。従って、例えばアルカノイルまたはアロイ
ル基のようなアシル基は、例えばアルカリ金属水酸化
物、例えば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムで加
水分解することにより除去することができる。選択的
に、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えばパ
ラジウム−活性炭のような触媒上で水素添加することに
より除去することができる。
式IIの出発物質は、有機化学の標準的方法に基づき得
ることができる。このような出発物質の例の製造は、説
明のためにのみ提供するものであって、本発明を限定す
るものではない下記実施例内に記載されている。その他
の必要な出発物質は、通常の有機化学の知識の範囲内に
ある記載された方法またはその変更法によって得られ
る。従って、式IIの出発物質は、例えば式III: [式中、R4は保護基でありかつX,Ar,R1,R2およびR3
前記に定義したものを表す]で示される保護されたエー
テル誘導体を脱保護基化することにより得ることができ
る。
適当な保護基R4は、例えばアリールメチル基(特にベ
ンジル)、トリ−(1〜4C)アルキルシリル基(特にト
リメチルシリルまたはt−ブチルジメチルシリル)、ア
リールジ−(1〜4C)アルキルシリル基(特にジメチル
フェニルシリル)、(1〜4C)アルキル基(特にメチ
ル)、(1〜4C)アルコキシメチル基(特にメトキシメ
チル)またはテトラヒドロピラニル基(特にテトラヒド
ロピラン−2−イル)である。前記の保護基のための脱
保護基化条件は必然的に保護基の選択に応じて変動すべ
きである。従って、例えばベンジルのようなアリールメ
チル基は例えばパラジウム−活性炭のような触媒上での
水素添加により除去することができる。選択的に、トリ
アルキルシリルまたはアリールジアルキルシリル基例え
ばt−ブチルジメチルシリルまたはジメチルフェニルシ
リル基は、例えば適当な酸例えば塩化水素酸、硫酸、燐
酸またはトリフルオロ酸、またはアルカリ金属またはア
ンモニウムの弗化物例えば弗化ナトリウム、または有利
には弗化テトラブチルアンモニウムで処理することによ
り除去することができる。選択的に、アルキル基は、例
えばアルカリ金属(1〜4C)アルキルスルフィド例えば
ナトリウムチオエトキシドで処理するかまたは例えばア
ルカリ金属ジアリールホスフィド例えばリチウムジフェ
ニルホスフィドで処理するか、または硼素またはアルミ
ニウムのトリハリド例えば三硼素化アルミニウムで処理
することにより除去することができる。選択的に、(1
〜4C)アルコキシメチル基またはテトラヒドロフラニル
基は、例えば適当な酸例えば塩化水素酸またはトリフル
オロ酢酸で処理することにより除去することができる。
保護基R4は、例えばトリ−(1〜4C)アルキルシリル
基であってよく、該基はAr,R1,R2またはR3中の任意の
アミノ、イミノ、アルキルアミノ、カルボキシまたはヒ
ドロキシ基を残したまま除去することができる。
式IIIの保護された出発物質は、以下に記載の実施例
(但し、該実施例は本発明を制限するものでない)に示
すような、有機化学の標準的方法に基づき得ることがで
きる。従って、例えばR4が前記に定義したものを表す式
IIIの保護された出発物質は、前記式IVの第三アルコー
ルを式:R1−Z(式中、Zはヒドロキシ基以外の前記定
義したような離脱可能な基である)のアルキル化剤で、
前記に定義したような適当な塩基の存在下にアルキル化
することにより得られる、但しこの場合Ar,R1,R2また
はR3中の任意のアミノ、イミノ、アルキルアミノまたは
ヒドロキシは通常の保護基によって保護されている。
前記式IVの第三アルコール出発物質は、式:R4−X−
Ar−Z(式中、R4およびArは前記に定義したものを表
し、かつZは前記に定義したハロゲン原子を表し、かつ
Ar中の任意のアミノ、アルキルアミノまたはヒドロキシ
は通常の保護基によって保護されている)で示される化
合物を式:R5−M(式中、R5は(1〜6C)アルキル基例
えばブチル基でありかつMは金属、例えばリチウムであ
る)で示される有機金属化合物と反応させて式:R4−X
−Ar−Mの有機金属化合物を形成させるか、またはマグ
ネシウムのような金属と反応させて式:R4−X−Ar−M
−Zの有機金属化合物を形成させ、その後それらの有機
金属化合物のいずれかを式:R2−CO−R3(式中、R2およ
びR3は前記定義したものを表す、但しこの場合R2および
R3中の任意のイミノまたはヒドロキシ基は通常の保護基
によって保護されている)と反応させることにより得る
ことができる。
b)式V: で示される化合物を適当な塩基の存在下に式: R1−Z [式中、R1およびZは前記に定義したものを表す]で示
される化合物でアルキル化し、但しこの場合Q,X,Ar,R2
またはR3中にアミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロ
キシまたはカルボキシ基が存在する場合には、任意のア
ミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシまたはカル
ボキシ基は通常の保護基によって保護されている、その
後Q,X,Ar,R2またはR3中の任意の所望されない保護基を
常法によって除去する。
前記式Vの出発物質は、有機化学の標準的方法に基づ
き得ることができる。このような出発物質の例の製造
は、説明のためにのみ提供するものであって、本発明を
限定するものではない下記実施例内に記載されている。
その他の必要な出発物質は、通常の有機化学の知識の範
囲内にある記載された方法またはその変更法によって得
られる。従って、前記式Vの第三アルコール出発物質
は、以下のようにして得ることができる。例えば、適当
な塩基の存在下に式:HX−Ar−Z(式中、Arは前記に定
義したものを表しかつZは前記に定義したハロゲン原子
である)で示される化合物を式:Q−A−Z(式中、Q,A
およびZは前記に定義したものを表す)で示される化合
物でアルキル化する(但しこの場合、QまたはAr中のア
ミノ、アルキルアミノ、カルボキシまたはヒドロキシ基
は通常の保護基によって保護されている)ことにより、
式:Q−A−X−Ar−Zの化合物を製造する。選択的に、
該式:Q−A−X−Ar−Zの化合物は、例えば塩基の存在
下に式:Q−A−XH(式中、Q,AおよびXは前記に定義し
たものを表す)で示される化合物を式:Z−Ar−Z(式
中、ZおよびArは前記に定義したものを表す)でアルキ
ル化することにより製造することもできる。このように
して得られた生成物は、式:R5−M(式中、R5は(1〜
6C)アルキル基例えばブチルでありかつMは金属例えば
リチウムである)で示される有機金属化合物で処理して
式:Q−A−X−Ar−Mの有機金属化合物を形成させる
か、またはマグネシウムのような金属で処理して式:Q−
A−X−Ar−Mの有機金属化合物を形成させることがで
きる。これらの有機金属化合物のいずれかを式:R2−CO
−R3のケトンと反応させる(但しこの場合、X,R2および
R3中の任意のイミノまたはヒドロキシ基は通常の保護基
によって保護されている)ことにより、前記式Vの第三
アルコール出発物質を製造することができる。
c)前記式I中、Aが(3〜6C)アルキニレン基である
化合物を製造するためには、式: Q−Z [式中、Qは前記に定義したものを表しかつZはハロゲ
ン原子でる]で示される複素環式化合物を式VI: [式中、A1は(1〜4C)アルキレンでありかつX,Ar,
R1.R2およびR3は前記に定義したものを表す]で示され
るエチニル化合物と適当な有機金属触媒の存在下にカッ
プリングさせる。
適当な有機金属触媒は、例えばこのようなカップリン
グ反応において自体公知の任意の試薬である。従って、
例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロ
リドまたはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウムと、ハロゲン化銅例えば沃素化銅と混合すれば、
適当な試薬が形成される。該カップリングは一般には、
適当な不活性溶剤または希釈剤、例えばアセトニトリ
ル、1,2−ジメトキシエタン、トルエンまたはテトラヒ
ドロフラン中で、例えば10〜810℃、好ましくは30℃ま
たはそれに近い温度でかつ適当な塩基、例えばトリ−
(1〜4C)アルキルアミン例えばトリエチルアミン、ま
たは環式アミン例えばピペリジンの存在下に実施する。
出発物質として使用される式VIのエチニル化合物は、
例えば適当な塩基の存在下に、前記式II(該式中、X,A
r,R1,R2およびR3は前記に定義したものを表す)の化合
物を式:H−C≡C−A1−Z(式中、A1は前記に定義した
ものを表しかつZはハロゲン原子である)でアルキル化
する(但しこの場合、Ar,R1,R2またはR3中の任意のア
ミノ、アルキルアミノ、カルボキシまたはヒドロキシ基
は通常の保護基によって保護されている)ことにより得
ることができる。
d)前記式I中、Arがアルキルスルフィニル又はアルキ
ルスルホニル置換基を有し、Xがスルフィニル又はスル
ホニル基であり、またはR2とR3が一緒にアルキルスルフ
ィニルまたはアルキルスルホニル基を有する式:−A2
X2−A3−の基を形成し、かつX2がスルフィニルまたはス
ルホニル基である化合物を製造するためには、前記式I
中、Arがアルキルチオ置換基を有するか、またはR2とR3
が一緒に1または2個のアルキルチオ基を有する式:−
A2−X2−A3−の基を形成し、かつX2がチオ基である化合
物を酸化する。
適当な酸化剤は、例えばチオを酸化してスルフィニル
および/またはスルホニルするために従来の技術におい
て公知の任意の試薬、例えば過酸化水素、過酸(例えば
3−クロロペルオキシ安息香酸またはペルオキシ酢
酸)、アルカリ金属ペルオキシ硫酸塩(例えばペルオキ
シ硫酸カリウム)、三酸化クロムまたは白金の存在下で
のガス状酸素である。該酸化は一般には、過剰酸化の危
険および別の官能基に対するダメージを軽減させるため
に、できる限り温和な条件下でかつ必要な化学量論的量
の酸化剤を用いて実施する。一般に、該酸化は適当な溶
剤または希釈剤例えば塩化メチレン、クロロホルム、ア
セトン、テトラヒドロフランまたはt−ブチルメチルエ
ーテル中でかつ例えば周囲温度またはそれに近い温度、
即ち15〜35℃の温度で実施する。スルフィニル基を有す
る化合物が所望であれば、温和な酸化剤、例えばメタ過
沃素酸ナトリウムまたはメタ過沃素酸カリウムを、好ま
しくは極性溶剤例えば酢酸またはエタノール中で使用す
ることができる。スルホニル基を含有する式Iの化合物
が所望であれば、該化合物は相応するチオ化合物と同様
に相応するスルフィニル化合物を酸化することにより得
ることができると認識されるべきである。
e)前記式I中、Arがアルカノイルアミノ置換基を有す
る化合物を製造するためには、前記式I中、Arがアミノ
置換基を有する化合物をアシル化する。
適当なアシル化剤は、例えばアミノをアシルアミノに
転化するために従来の技術で公知の任意の試薬、適当な
塩基の存在下での、例えばハロゲン化アシル例えば(2
〜6C)アルカノイルクロリドまたはブロミド、適当な塩
基の存在下での、アルカン酸無水物、例えば(2〜6C)
アルカン酸無水物、またはアルカン酸混合無水物、例え
ばアルカン酸と(1〜4C)アルコキシカルボニルハロゲ
ン化物、例えば(1〜4C)アルコキシカルボニルクロリ
ドとの反応により形成される混合無水物である。一般
に、該反応は適当な溶剤または希釈剤例えば塩化メチレ
ン、アセトン、テトラヒドロフランまたはt−ブチルメ
チルエーテル中でかつ例えば周囲温度またはそれに近い
温度、即ち15〜35℃の範囲内の温度で実施する。必要と
される場合の適当な塩基は、例えばピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソ
プロピルアミン、N−メチルモルホリン、アルカリ金属
炭酸塩例えば炭酸カリウム、またはアルカリ金属カルボ
ン酸塩例えば酢酸ナトリウムである。
f)前記式I中、R1が、前記に定義した置換基を有して
いてもよいアルカノイルまたはベンゾイルである化合物
を製造するためには、前記式I中、R1が水素原子である
化合物をアシル化する。
R1がアルカノイルである式Iの化合物を製造するに
は、該アシル化反応は、例えば前記に定義したような適
当なアシル化剤を用いて実施することができる。R1が場
合により置換基を有するベンゾイルである式Iの化合物
を製造するには、該アシル化反応は、例えば前記定義し
たような適当な塩基の存在下に、ベンゾイルハロゲン化
物例えば塩化ベンゾイルまたは臭素化ベンゾイルを使用
して実施することができる。
g)前記式I中、Aがアルケニレンであるか、またはR1
がアルケニルである化合物を製造するためには、前記式
I中、Aがアルキニレンであるか、またはR1がアルキニ
ルである相応する化合物を還元する。
一般には、アルキニルまたはアルキニレンの還元のた
めに従来の技術において標準的である条件を使用する。
従って、例えば該還元は、不活性溶剤または希釈剤中の
アルキニルまたはアルキニレン化合物の溶液を適当な金
属触媒の存在下に水素添加することにより実施すること
ができる。適当な不活性溶液は、例えばアルコール、例
えばメタノールまたはエタノール、またはエーテル例え
ばテトラヒドロフランまたはt−ブチルメチルエーテル
である。適当な金属触媒は、例えば不活性支持体例えば
木炭または硫酸バリウム上のパラジウムまたは白金であ
る。
それぞれアルキニルまたはアルキニレンのアルキルま
たはアルキレン基への過剰還元を実質的に阻止するため
に、パラジウム・硫酸バリウム触媒を使用するのが有利
である。該反応は一般には周囲温度またはそれに近い温
度、即ち15〜35℃の範囲内の温度で実施する。
選択的に、該還元は、不活性溶剤または希釈剤中のア
ルキニルまたはアルキニレン化合物の溶液を、有機金属
水素化物例えばジ−(1〜6C)アルキルアルミニウム水
素化物例えばジイソブチルアルミニウム水素化物と、ア
ルキル金属例えば(1〜6C)アルキルリチウム例えばメ
チルリチウムとの1:1混合物のような適当な混合物で処
理することにより実施することができる。適当な不活性
溶剤または希釈剤は、例えばテトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテルまたはt−ブチルメチルエーテルであり、
かつ一般に該反応は例えば−25℃〜周囲温度(特に−10
〜10℃)の範囲内の温度で実施する。
h)前記式I中、Qが利用可能な窒素原子上にアルキル
または置換されたアルキル置換基を有するか、またはAr
がアルコキシまたは置換されたアルコキシ置換基を有す
る化合物を製造するためには、前記式I中、Qが前記の
利用可能な窒素原子上に水素原子を有するか、またはAr
がヒドロキシ置換基を有する化合物をアルキル化する。
適当なアルキル化剤は、適当な塩基の存在下での、例
えば利用可能な窒素原子のアルキル化もしくはヒドロキ
シのアルコキシまたは置換されたアルコキシへのアルキ
ル化のために従来の技術で公知の任意の試薬、例えばア
ルキルハロゲン化物または置換されたアルキルハロゲン
化物、例えば(1〜6C)アルキルの塩化物、臭素化物ま
たは沃素化物、もしくは置換された(1〜4C)アルキル
の塩化物、臭素化物または沃素化物である。アルキル化
反応のための適当な塩基は、例えばアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属の炭素塩、水酸化物または水素化物、例
えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水素化カ
リウムである。該アルキル化反応は、適当な溶剤または
希釈剤、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、アセトン、1,2−ジメトキシエタンまた
はテトラヒドロフラン中でかつ例えば10〜150℃、好ま
しくは周囲温度またはそれに近い温度で実施するのが有
利である。
i)式I中、QまたはArがアミノ置換基を有する化合物
を製造するためには、前記式I中、QまたはArがニトロ
置換基を有する化合物を還元する。
適当な還元剤は、例えばニトロ基をアミノ基に還元す
るための従来の技術で公知の任意の試薬である。従っ
て、例えば、該還元は不活性溶剤または希釈剤中のニト
ロ化合物の溶液を適当な金属触媒、例えば細分された白
金金属(その場で酸化白金還元することにより得られ
る)の存在下に水素添加することにより実施することが
できる。適当な不活性溶剤または希釈剤は、例えばアル
コール例えばメタノール、エタノールまたはイソプロパ
ノール、またはエーテル例えばテトラヒドロフランであ
る。
その他の適当な還元剤は、例えば活性化した金属例え
ば活性化鉄(塩化水素酸のような酸の希釈溶液で鉄粉末
を洗浄することにより得られる)である。従って、例え
ば、該還元はニトロ化合物と活性化した金属の混合物を
適当な溶液または希釈剤例えば水とアルコール、例えば
メタノールまたはエタノールの混合物中で例えば50〜15
0℃、好ましくは70℃またはそれに近い温度に加熱する
ことにより実施することができる。
式Iの新規化合物の製薬学的に認容される塩が所望で
あれば、該塩は例えば前記化合物を適当な酸または塩基
と常法を使用して反応させることにより得ることができ
る。式Iの化合物の光学活性体が所望であれば、以下の
本発明を限定するものではない実施例に示すように、該
光学活性体は前記方法の1つを光学活性出発物質を使用
して実施するか、または前記活性のラセミ体を常法を使
用して分割することにより得ることができる。
本明細書中に定義した中間体の多く、例えば式Vで示
されるものは新規であり、かつこれらは本発明の別の対
象として提供される。
前述の通り、式Iの複素環式化合物は、酵素5−LOの
阻害剤である。この阻害効果は、例えば以下に記載する
方法の1つ以上を使用して評価することができる。
a)試験管内分光測光的酵素分析検定法、該検定法は、
モルモットの好中球から単離した5−LOを使用しかつD.
AharonyおよびR.L.Stein(jBiolChem.,1986,261(2
5),11512−11519)によって記載された方法に基づき、
細胞遊離系内の試験化合物の阻害特性を評価する。この
試験は、細胞外環境における可溶性5−LOに対する内在
性の阻害特性の測定値を提供する。
b)カルシウムイオノホアA23187で攻撃する前に、ヘパ
リン添加したヒトの血液と共に試験化合物をインキュベ
ートし、次いでCareyおよびForder(F.CareyおよびR.A.
Forder,BrietJPharmacol.1985,84,34P)によって記
載された特殊放射線免疫検定法[該検定法は、Young et
alia著(Prostaglandins,1983 26(4),605−613)
の方法を使用することを包含する]を使用して、LTB4
量を計量することにより5−LOにおける阻害効果を直接
的に測定することよりなる試験管内検定法。試験化合物
の酵素シクロオキシゲナーゼ(該酵素はアラキドン酸の
選択的代謝経路内に包含されかつプロスタグランジン、
トロンボキサンおよび相関代謝生成物を生ぜしめる)
は、同時にCareyおよびForder(前記参照)によって記
載されたトロンボキサンB2(TxB2)のための特殊放射線免
疫検定法を使用して測定することができる。この試験
は、血液細胞及び蛋白質の存在下での5−LOおよびまた
シクロオキシゲナーゼに対する試験化合物の効果の指標
を提供する。これは検定すべき5−LOおよひまたシクロ
オキシゲナーゼに対する試験化合物の阻害効果の選択性
を可能にする。
c)生体外検定法、該検定法は試験化合物を投与し(一
般に、ジメチルスルホキシド中の試験化合物の溶液をカ
ルボキエチルセルロースに添加して製造される懸濁液と
して経口で投与する)、血液を採取し、ヘパリン添加
し、A23187で攻撃させかつLTB4およびTxB2の放射線免疫
検定を行うことよりなる。この試験は、5−LOおよびま
たシクロオキシゲナーゼの阻害剤としての試験化合物の
生体有効性の指標を提供する。
d)Hmesの方法(J.L.Humes et aliaBiochemPharm
acol.,1983,32,2319〜2322)を使用して、マウスの残留
性の腹腔マクロファージ上のザイモサンによって誘導さ
れるLTG4およびPGE2の遊離に対する試験化合物の阻害特
性の測定、およびLTG4およびPGE2を測定するための通常
の放射線免疫検定からなる試験管内検定法。この試験
は、非蛋白質系中の5−LOおよびまたシクロオキシゲナ
ーゼに対する阻害効果の指標を提供する。
e)D.Aked et aliaBritJPharmacol.1986,89,43
1−438)によって開発されたラビット皮膚モデルの中の
アラキドン酸に反応する炎症反応の抑制における試験化
合物の効果の測定からなる生体内検定法。この試験は、
局所的または経口により投与された5−LO阻害剤のため
の生体モデルにおける効果の指標を提供する。
f)W.H.Anderson et aliaBritish JPharmacolog
y,1983,78(1),67−574)による方法を使用して、抗
ヒスタミン剤(メピラミン)、β−アドレナリン遮断剤
(プロプラノールオール)およびシクロオキシゲナーゼ
阻害剤(インドメタシン)を予投与したモルモットにお
いて抗原攻撃によって誘発されたロイコトリエン依存性
気管支狭窄に対する経口または静脈内投与した試験化合
物の効果を測定することによりなる生体内検定法。この
試験は、5−LO阻害剤を検定するためのもう1つの生体
内試験を提供する。
本発明の式Iの化合物の薬理学的特性は予測されるよ
うに構造変化に伴い変化するが、一般に式Iの化合物は
前記試験a)〜f)の1つ以上において以下の濃度また
は用量で5−LO阻害効果を有する。
試験a):IC50 例えば0.01〜30μMの範囲内 試験b):IC50(LTB4) 例えば0.01〜40μMの範囲内 IC50(TxB2) 例えば40〜200μMの範囲内 試験c):IC50(LTB4) 例えば5〜200μMの範囲内 試験d):IC50(LTC4) 例えば0.001〜1μMの範囲内 IC50(PGE2) 例えば20〜1000μMの範囲内 試験e):炎症の抑制、例えば皮内で0.3〜100μgの範
囲内 試験f):ED50例えば0.5〜10mg/kg i.v.の範囲内 式Iの化合物をそれらの最低阻害用量または濃度で数
回投与した場合、試験c),e)および/またはf)にお
いて明白な毒性またはその他の不都合な効果は存在しな
い。
従って、例によれば、化合物4−メトキシ−4−[3
−(3−(2−ピリジル)プロピ−2−イン−1−イル
オキシ)フェニル]テトラヒドロピランは、試験b)に
おいてLTB4に対してIC50 2.0μMおよびTxB4に対してIC
50>40μM、および試験c)においてLTB4に対して経口
ED50<100mg/kgを有し、化合物4−[5−フルオロ−3
−(6−キノリルメトキシ)フェニル]−4−メトキシ
テトラヒドロピランは、試験b)においてLTB4に対して
IC500.1μM、およびc)においてLTB4に対して経口ED
50 8mg/kgを有し、かつ化合物4−[3−(1,2−ジヒド
ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
シ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピランは、
試験b)においてLTB4に対してIC50 0.03μM、および
試験c)においてLTB4に対して経口ED503mg/kgを有す
る。一般に特に有利である式Iのこれらの化合物は、試
験b)においてLTB4に対してIC50<1μMおよびTxB4
対してIC50>40μM、および試験c)においてLTB4に対
して経口ED50<100mg/kgを有する。
これらの化合物は、シクロオキシゲナーゼを阻害する
ような5−LOの選択的阻害特性を示す例であり、該選択
的特性は改良された治療特性、例えばインドメタシンの
ようなシクロオキシゲナーゼ阻害剤にしばしば関連した
胃腸の副作用の軽減を付与するものと予測される。
本発明のもう1つの対象によれば、式Iの複素環式化
合物、またはその製薬学的に認容される塩と、製薬学的
に認容される希釈剤または担持物質とからなる製薬学的
組成物が提供される。
該組成物は、経口適用のために適当な形、例えば錠
剤、カプセルまたは水性もしくは油性溶液、懸濁液もし
くは乳濁液、または局所適用のために適当な形、例えば
軟膏又はクリーム、ゲルまたは水性もしくは油性溶液、
懸濁液もしくは乳濁液、鼻適用のために適当な形、例え
ば嗅薬、鼻用スプレーもしくは鼻用ドロップ、膣もしく
は直腸適用のために適当な形、例えば坐薬、吸入投与の
ために適当な形、例えば微細分粉末もしくは液体エーロ
ゾル、舌下もしくは口内使用の適用のために適当な形、
例えば錠剤もしくはカプセル、または非経口適用(静脈
内、皮下、筋内または注入を含む)のために適当な形、
例えば無菌溶液または油性溶液もしくは懸濁液であって
よい。一般に、前記組成物は常用の賦形剤を使用して常
法で製造することができる。
単一投与形を製造するために1種以上の賦形剤と組合
わせた活性成分(即ち、式Iの複素環式化合物もしくは
その製薬学的に認容される塩)の量は、必然的に治療さ
れくホストおよひ投与の特殊な経路に依存して変動す
る。例えば、ヒトに対する経口投与のために特定された
製剤は、一般的に、全組成物に対して約5〜約98%の量
で変動することができる適当かつ通常の量の賦形剤が配
合されて、例えば活性成分0.5〜2gを含有する。用量単
位形は、一般に活性成分約1mg〜約500mgを含有する。
本発明のもう1つの対象によれば、ヒトまたは動物を
治療する方法で使用するための、式Iのアルコールまた
はエーテル誘導体、またはその製薬学的塩が提供され
る。
また、本発明は、完全にまたは部分的に1種以上のロ
イコトリエンによって媒介される疾患または医学的症状
を治療する方法を包含し、該方法は、このような治療を
必要とする温血動物に前記定義した活性成分を有効量で
投与するすることよりなる。本発明はまた、ロイコトリ
エンにらり媒介される疾患または医学的症状において使
用するための新規の医薬の製造において前記のような活
性成分を使用することを特徴とする。
式Iの複素環式化合物の治療もしくは予防目的のため
の投与量は、周知の医学の原則に基づき、勿論症状の性
質および程度、動物および患者の年齢および性別および
投与経路に応じて変更すべきである。既に述べたよう
に、式Iの化合物は、全くまたは部分的に線状(5−LO
触媒)経路、およびその産生が5−LOによって媒介され
るロイコトリエンにより生じるアラキドン酸の代謝生成
物の効果に基づくようなアレルギーおよび炎症性症状を
治療する際に有用である。既に述べたように、このよう
な症状は、例えば喘息症状、アレルギー反応、アレルギ
ー性鼻炎、アレルギー性ショック、乾癬、アトピー性皮
膚炎、炎症性の心臓血管性および脳血管性障害、関節炎
および炎症性関節疾患、および炎症性腸疾患を包含す
る。
治療または予防目的のために式Iの化合物を使用する
際には、必要に応じて分割した用量で、1日当たりの用
量が例えば0.5〜7.5mg/体重1kgが摂取されるように投与
すべきである。従って、例えば静脈内投与のためには、
一般に0.5〜30mg/体重1kgを使用すべきである。同様
に、吸入による投与のためには、例えば、0.5〜25mg/体
重1kgを使用すべきである。
式Iの化合物は、第一に温血動物(ヒトを含む)にお
いて使用するための治療薬として有効であるが、これら
はまた酵素5−LOを阻害することが必要である場合には
いつでも有用である。従って、これらは新規の生物学的
試験の開発および新規の医薬の研究において使用するた
めの薬理学的標準として有用である。
これらのロイコトリエン産物に対する効果に基づき、
式Iの化合物は特定の細胞保護作用を有する、例えばこ
れらはシクロオキシゲナーゼ阻害非ステロイド抗炎症剤
(NSAIA)、例えばインドメタシン、アセチルサリシル
酸、イブプロフェン、スリンダック、トルメチンおよび
ピロキシカンの不利な特定の胃腸効果を軽減させる際に
有用である。更に、式Iの5−LO阻害剤とNSAIAとの同
時投与は、治療効果を生ぜしめるために必要な後者の医
薬の量を減少させることができ、ひいては不利な副作用
の優度を軽減させることができる。本発明のもう1つの
対象によれば、シクロオキシゲナーゼ阻害非ステロイド
抗炎症剤(前記のようなもの)、および製薬学的に認容
される希釈剤または担持物質と共役してもしくは混合し
て、前記に定義した式Iの化合物、またはその製薬学的
に認容される塩を含有する製薬学的組成物が提供され
る。
式Iの化合物の細保護作用は、例えばラットの胃腸管
のインドメタシン誘発もしくはエタノール誘発腫瘍形成
に対する保護を評価する標準実験室的モデルにおいて実
証することができる。
更に、本発明の組成物は、治療されている疾病のため
に有価値であると知られている1種以上の治療または予
防薬を含有することができる。従って、有利には例えば
血小板凝結阻害剤、低脂血剤、血圧降下剤、β−アドレ
ナリン遮断剤または血管拡張剤が、心臓もしくは血管疾
患もしくは症状の治療において使用するために本発明の
製薬学的組成物中に存在してもよい。同様に、例とし
て、肺性疾患もしくは症状の治療で使用するために、有
利には抗ヒスタミン剤、ステロイド(例えばベクロメタ
ソンジプロピオネート)、ナトリウムクロモグリケー
ト、ホスホジエステラーゼ阻害剤またはβ−アドレナリ
ン興奮剤が本発明の製薬学的組成物中に存在してもよ
い。
また、式Iの化合物は、欧州特許第179169号、同第19
9543号、同第220066号、同第227241号、同第242167号、
同第290145号、同第337765号同第337766号および同第33
7767号明細書に記載されているようなロイコトリエン拮
抗剤と組合わせて使用することもできる。
[実施例] 次に実施例につき本発明を詳細に説明するが、以下の
実施例は本発明を制限するものではない。なお実施例に
おいては、他にことわりのない限り、以下のことが当て
嵌まる。
(i)蒸発は真空内で回転蒸発で実施しかつ後処理法は
濾過により残留固体を除去した後に実施した。
(ii)操作は18〜20℃の範囲内にある実験室温度でかつ
アルゴンのような不活性ガスの雰囲気下で実施した。
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法によ
る)および中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)は、メ
ルク社(E.Mercck,)、ダルムシュッタト、西ドイツか
ら得られたメルク・キーゼルゲル・シルカ(アート938
5)上で実施した。
(iv)収率は説明のためにのみ記載したものであり、当
然達成可能な最大値ではない。
(v)式Iの最終生成物は満足すべき微量分析値を有し
かつこれらの構造はNMR及び質量分光分析技術によって
確認した。
(vi)中間体は一般に完全には特性決定せず、かつ純度
は薄層クロマトグラフィー、赤外線(IR)又はMNR分析
によって検定した。
(vii)融点は未補正でありかつメットラー(Mettler)
SP62自動融点ブロック装置を使用して決定した。式Iの
最終生成物の融点は、通常の有機溶剤例えばエタノー
ル、メタノール、アセトン、エーテルまたはヘキサンの
個々のものまたはそれらの混合物から再結晶することに
より決定した。
(viii)平面偏光した光の比旋光度[α]tは、ナトリ
ウムD線(5890Å)を使用して20℃でかつ一般に1g/溶
剤100mlの試料濃度を使用して決定した。
例1 3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチルキノ
リン−2−オン(3g)と4−(3−ヒドロキシフエニ
ル)−4−メトキシテトラヒドロピラン(2.1g)と炭酸
カリウム(1.67g)とジメチルホルムアミド(16ml)と
から成る混合物を環境温度で15時間攪拌した。この混合
物を塩化メチレンと水との間に分配した。有機相を飽和
塩粧ナトリウム水溶液で洗浄して、乾燥させ(MgSO4
かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイーによ
り精製し、その際、溶離剤としてトルエンと酢酸エチル
との1:1v/v混合物を使用した。こうして、4−〔3−
(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−
3−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシテトラヒ
ドロピラン(3.5g、92%)を得た。融点135℃。
出発物質3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メ
チルキノリン−2−オンを次のようにして得た: 氷浴中で冷却されたジメチルホルムアミド(10ml)中
の1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−カルバル
デヒド(1g)の攪拌された懸濁液に水素化ナトリウム
(油中の55%w/w懸濁液;0.268g)を少量ずつ添加した。
この混合物を放置して環境温度にまで上昇させ、次いで
1時間で60℃にまで加熱した。この混合物を氷浴中で再
冷却し、ヨウ化メチル(0.41ml)を添加した。ジメチル
ホルムアミド(50ml)を添加し、この混合物を環境温度
で16時間攪拌した。この混合物を水(50ml)に注入し
て、塩化メチレン(3×50ml)で抽出した。集めた抽出
物を水(50ml)で洗浄して、蒸発させた。残分をジエチ
ルエーテルで擦したところ、1,2−ジヒドロ−1−メチ
ル−2−オキソキノリン−3−カルバルデヒドが淡黄色
の固形物(0.81g、74%)が生じた。
こうして得られた生成物を、1,2−ジヒドロ−2−オ
キソキノリン−3−カルバルデヒドを3−ブロモメチル
−1,2−ジヒドロキノリン−2−オンに変換するための
公知の方法(Chem.Pharm.Bull.,1985年、第33巻、第377
5頁)を用いて3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−
メチルキノリン−2−オンに変換した。
出発物質として使用された4−(3−ヒドロキシフエ
ニル)−4−メトキシテトラヒドロピランを次のように
して得た: シンテシス(Synthesis)、1976年、第244頁に記載の
一般的な方法を用いて3−ブロモフエノールとジメトキ
シメタンとを反応させることによつて、3−メトキシメ
トキシフエニルを製造した。3−メトキシメトキシフエ
ニルブロミド(6g)とマグネシウム(0.66g)とテトラ
ヒドロフラン(34ml)とから成る混合物を2時間で30℃
に加熱することによつて、グリニヤール試薬を製造し
た。この試薬を環境温度にまて冷却し、テトラヒドロフ
ラン(2ml)中のテトラヒドロピラン−4−オン(2.76
g)の溶液を滴加した。この混合物を環境温度で15時間
攪拌して、蒸発させた。残分を酢酸エチルと水との間に
分配した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し
て、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラム
クロマトグラフイーにより精製し、この場合溶離剤とし
て塩化メチレンとジエチルエーテルとの9:1v/v混合物を
使用した。こうして、4−ヒドロキシ−4−(3−メト
キシメトキシフエニル)テトラヒドロピラン(4.5g、69
%)を油状物として得た。
こうして得られた生成物と、水酸化ナトリウム(鉱油
中の55%w/w分散液、0.74g)とテトラヒドロフラン(50
ml)とから成る混合物を環境温度で15分間攪拌した。ヨ
ウ化メチル(1.42ml)と1,4,7,10,13−ペンタオキサシ
クロペンタデカン(下に15−クラウン−5、0.1g)とを
添加し、この混合物を環境温度で15時間攪拌した。この
混合物を蒸発させ、残分を塩化メチレンと水との間に分
配した。有機相を分離して、水で洗浄し、乾燥させて
(MgSO4)、蒸発させた。こうして、4−メトキシ−4
−(3−メトキシメトキシフエニル)テトラヒドロピラ
ン(1.23g、91%)を油状物として得た。
こうして得られた生成物と、濃塩酸(10ml)と、イソ
プロパノール(40ml)と、テトラヒドロフラン(160m
l)とから成る混合物を環境温度で15時間攪拌した。こ
の混合物を蒸発させ、残分を酢酸エチルと水との間に分
配した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、
乾燥させて(MgSO4)、蒸発させた。残分をカラムクロ
マトグラフイーにより精製し、この場合溶離剤として塩
化メチレンとジエチルエーテルとの4:1v/v混合物を使用
した。こうして、4−(3−ヒドロキシフエニル)−4
−メトキシテトラヒドロピラン(0.57g、56%)を無色
の油状物として得た。
例2 例1に記載のアルキル化反応を繰り返したが、この場
合3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチルキノ
リン−2−オンの代わりに適当なハロゲン化アルキルを
使用し、かつ4−(3−ヒドロキシフエニル)−4−メ
トキシテトラヒドロピランの代わりに適当なフエノール
を使用した。こうして、次の表に記載した化合物を得
た: 注 a.出発物質として使用された3−(2−ピリジル)プロ
プ−2−イル−1−イルブロミドヒドロブロミドを次の
ようにして得た: 2−ブロモピリジン(23.7g)とビス(トリフエニル
ホスフイン)パラジウムクロリド(1.54g)とトリエチ
ルアミン(21ml)とヨウ化第一銅(1.5g)とアセトニト
リル(150ml)とから成る攪拌された混合物に2−プロ
ピルアルコール(35ml)を滴加し、この混合物を環境温
度で30分間攪拌し、次いで2時間で60℃に加熱した。こ
の混合物を環境温度にまで冷却して、水(200ml)に注
入し、かつ希釈された水性塩酸の添加によつて中和し
た。
この混合物を塩化メチレン(2×500ml)で抽出し、
集めた抽出物を水(500ml)で洗浄して、乾燥させ(MgS
O4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイー
により精製し、この場合塩化メチレンと酢酸エチルとの
1:1v/v混合物で溶離したところ、3−(2−ピリジル)
プロプ−2−イル−1−イルアルコール(14g、70%)
が生じた。融点78〜80℃(ヘキサンと酢酸エチルとの混
合物から再結晶させた)。塩を有する氷浴中で−8℃に
冷却されたトリフエニルホスフイン(10.1g)と塩化メ
チレン(72ml)との混合物に塩化メチレン(3ml)中の
臭素(3.1ml)の溶液を添加した。塩化メチレン(36m
l)中の上で得られたアルコール(4.8)の溶液を添加
し、この混合物を10分間攪拌して、約−10℃に冷却し
た。この混合物を濾過したところ、3−(2−ピリジ
ル)プロプ−2−イン−1−イルブロミドヒドロブロミ
ド(5.8g、58%)が生じた。融点112〜114℃。この3−
(2−ピリジル)プロプ−2−イン−1−イルブロミド
ヒドロブロミドを、引き続き精製することなく使用し
た。
b.アルキル化剤として2−クロロメチルピリジンヒドロ
クロリドを使用した。
c.出発物質として使用された4−(5−フルオロ−3−
ヒドロキシフエニル)−4−メトキシテトラヒドロピラ
ンを次のようにして得た: ベンジルアルコール(26.7ml)とジメチルアセトアミ
ド(500ml)との混合物に水素化ナトリウム(鉱油中の5
0%w/w分散液、12.4g)を少量ずつ添加し、この混合物
を環境温度で1時間攪拌した。−ブロモ−3,5−ジフル
オロベンゼン(50g)を慎重に添加して、あとから起こ
る発熱反応の強さをコントロールした。この混合物を環
境温度で2時間攪拌し、溶剤を蒸発させた。残分を塩化
メチレンと水とに分配し、有機相を水(4×50ml)て洗
浄して、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分を蒸
留により精製したところ、3−ベンジルオキシ−1−ブ
ロモ−5−フルオロベンゼン(41.8g、57%)が無色の
液体(0.3mmHgで沸点124〜130℃)。
テトラヒドロフラン(150ml)中のこの生成物の一部
(9.75g)の溶液を−75℃に冷却し、n−ブチル−リチ
ウム(ヘキサン中の1.6M、22ml)を滴加した。この混合
物を−75℃で1時間攪拌し、テトラヒドロフラン(10m
l)中のテトラヒドロピラン−4−オン(3.47g)の溶液
を滴加した。この混合物を−75℃で1時間攪拌し、次い
で放置して0℃にまで昇温させた。飽和塩化アンモニウ
ム水溶液(50ml)を添加し、有機相を分離して、乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、この場合溶離剤としてトルエン
と酢酸エチルとの1:1v/v混合物を使用した。こうして、
4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−
4−ヒドロキシテトラヒドロピラン(7.4g、71%)を油
状物として得た。
上記の反応を適宜に繰り返した後に、こうして得られ
た生成物(12.1g)をテキラヒドロフラン(150ml)に溶
かし、水素化ナトリウム(鉱油中の50%w/w分散液、2.1
1g)を少量ずつ添加した。この混合物を環境温度で1時
間攪拌して、氷浴中で冷却し、ヨウ化メチル(3.75ml)
を滴加した。この混合物を環境温度で18時間攪拌し、2N
水性塩酸(3滴)を添加し、有機溶剤を蒸発させた。残
分を酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を分離し
て、水と飽和塩化ナトリウム水溶液とで洗浄し、乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。こうして、4−(3−ベ
ンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−4−メトキシ
テトラヒドロピラン(12.5g、99%)を淡黄色の油状物
として得た。この油状物を、引き続き精製することなく
使用した。
こうして得られた生成物のエタノール(100ml)中の
溶液を木炭上の10%パラジウム触媒の存在で3時間水素
添加した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。こ
うして、4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニ
ル)−4−メトキシテトラヒドロピラン(7.7g、8.6
%)を得た。融点123〜124℃。
d.アルキル化剤として使用された6−ブロモメチルキノ
キサリンはJ.Het.Chem.,1974年、第11巻、第595頁に記
載されている。
e.3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロキノリン−2−オン
(Chem.Pharm.Bull.,1985年、第33巻、第3775ページ)
をアルキル化剤として使用した。
f.出発物質として使用した4−(3,5−ジヒドロキシフ
エニル)−4、メトキシテトラヒドロピランを次のよう
にして得た: 3,5−ジヒドロキシヨードベンゼン(Tex.J.Sci.,1977
年、第28巻、第253頁)を例1に記載の方法を用いて2
当量の臭化ベンジルと反応させたところ、96%の収率で
3,5−ジベンジルオキシヨードベンゼンが油状物として
生じた。この油状物を上記注cに記載した方法を用いて
n−ブチル−リチウムと反応させたが、この場合この反
応を−110℃で実施した。こうして形成された有機金属
試薬を注cに記載した方法を用いてテトラヒドロピラン
−4−オンと反応させた:生成物をメチル化し、この生
成物をやはり上記注cに記載した方法を用いて水素化分
解した。こうして、3,5−ジベンジルオキシヨードベン
ゼンから40%の収率で4−(3,5−ジヒドロキシフエニ
ル)−4−メトキシテトラヒドロピランを得た。
g.適当なフエノールを次のようにして得た: 4−(3,5−ジヒドロキシフエニル)−4−メトキシ
テトラヒドロピランを例1に記載した方法を用いて1当
量のヨードアセトニトリルと反応させたところ、4−
(3−シアノメトキシ−5−ヒドロキシフエニル)−4
−メトキシテトラヒドロピラン(27%)が油状物として
生じた。
h.アルキル化反応を−20℃で15時間実施し、反応塩基と
して炭酸カリウムの代わりに水素化ナトリウムを使用し
た。
適当なフエノールを次のようにして得た: 上記注cの第1段落に記載した方法を用いて、3,5−
ジブロモピリジンを1当量のベンジルアルコールと反応
させたところ、3−ベンジルオキシ−5−ブロモピリジ
ン(56%)が生じた。この生成物を注cの第2段落に記
載した方法を用いてn−ブチル−リチウムと反応させた
が、この場合反応を−110℃で実施した。こうして形成
された有機金属試薬をこの注に記載の方法を用いてテト
ラヒドロピラン−4−オンと反応させた;生成物をメチ
ル化し、この生成物をやはり上記注cに記載した方法を
用いて水素化分解した。こうして、3−ベンジルオキシ
−5−ブロモピリジンから47%の収率で4−(5−ヒド
ロキシピリジ−3−イル)−4−メトキシテトラヒドロ
ピランを得た。* NMRスペクトル:(CDCl3、デルタ値)1.57−2.07(m,4
H)、2.99(s,3H)、3.77〜3.83(m,4H)、4.95(s,2
H)、7.03〜7.63(m,7H)、8.6(d,1H)。** NMRスペクトル:(CDCl3、デルタ値)1.9(m,4H)、
2.95(s,3H)、3.85(m,4H)、5.2(s,2H)、6.6〜6.85
(m,3H)、7.25(t,2H)、7.5(d,1H)、7.75(t,1
H)。+ NMRスペクトル:(CD3SOCD3、デルタ値)1.8〜2.0(m,
4H)、2.9(s,3H)、3.6〜3.8(m,4H)、5.0(s,2H)、
6.75〜6.9(m,3H)、7.15〜8.1(m,5H)。
例3 4−〔5−フルオロ−3−(2−プロピニルオキシ)
フエニル〕−4−メトキシテトラヒドロピラン(0.61
g)と2−ヨードピリジン(0.52g)とビス(トリフエニ
ルホスフイン)パラジウムクロリド(0.03g)とヨウ化
第一銅(0.03g)とアセトニトリル(12ml)とから成る
混合物にトリエチルアミン(0.35ml)を添加し、この混
合物を環境温度で5時間攪拌した。この混合物を酢酸エ
チルと水との間に分配した。有機相を分離し、水相を別
の酢酸エチルで抽出した。集めた有機抽出物を水で洗浄
して、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラ
ムクロマトグラフイーにより精製し、この場合溶離剤と
してトルエンと酢酸エチルとの1:1v/v混合物を使用し
た。こうして、4−〔5−フルオロ−3−(3−(2−
ピリジル)プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フエニ
ル〕−4−メトキシテトラヒドロピラン(0.47g、60
%)を淡黄色の油状物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.95(m,4H)、3.0
(s,3H)、3.8(m,4H)、4.95(s,2H)、6.72(t,2
H)、6.87(s,1H)、7.3(広幅s,2H)、7.89(広幅s,1
H)、8.6(広幅s,1H)。
例1に記載のアルキル化反応に関して記載した方法を
用いて4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)
−4−メトキシテトラヒドロピランを2−プロピニルブ
ロミドでアルキル化することにより、出発物質として使
用された4−〔5−フルオロ−3−(2−プロピニルオ
キシ)フエニル〕−4−メトキシテトラヒドロピランを
得たが、この場合反応溶剤としてジメチルホルムアミド
の代わりにアセトンを使用した。この生成物を95%の収
率で得た。融点75〜76℃。
例4 例1に記載したアルキル化反応を繰り返したが、この
場合3−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチルキ
ノリン−2−オンの代わりに6−ブロモメチルキノキサ
リンを使用し、かつ4−(3−ヒドロキシフエニル)−
4−メトキシテトラヒドロピランの代わりに(2RS,4S
R)−4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)
−4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピランを使用
した。こうして、(2RS,4SR)−4−〔5−フルオロ−
3−(キノキサリン−6−イルメトキシ)フエニル〕−
4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピンを油状物
(45%)として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.21(d,3H)、1.54
(二重線の二重線)、1.80〜2.03(m,3H)、2.98(s,3
H)、3.77〜3.97(m,3H)、5.30(s,2H)、6.66(三重
線の二重線)、6.74(三重線の二重線、1H)、6.87(t,
1H)、7.85(二重線の二重線、1H)、8.18(m,2H)、8.
89(s,2H);質量スペクトルPm/e382; 元素分析実測値C,68.8;H,6.2;N,6.6;C22H23FN2O3計算値
C,69.1;H,6.1;N,7.3%。
例2の表Iの最初の2つの段落に記載した方法によ
り、出発物質として使用された(2RS,4SR)−4−(5
−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)−3−メトキシ
−2−メチルテトラヒドロピランを得たが、この場合テ
トラヒドロピラン−4−オンの代わりに2−メチルテト
ラヒドロピラン−4−オン(J.Amer.Chem.Soc.,1982
年、第104巻、第4666頁)を使用した。
ジアステレオ異性体の混合物を含有する残分を精製
し、異性体をカラムクロマトグラフイーにより分離し、
この場合溶離剤としてトルエンと酢酸エチルとの5:1v/v
混合物を使用した。こうして、(2RS,4SR)−4−(3
−ベンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−4−ヒド
ロキシ−2−メチルテトラヒドロピラン(24%)を油状
物として得た。すなわち2−メチル置換基と4−ヒドロ
キシ置換基がトランス関係にある; NMRスペクトル:(CDCl3、デルタ値)1.20(d,3H)、1.
58(広幅s,1H、OH)、1.52(s,2H)、1.99〜2.14(m,1
H)、3.86〜4.02(m,3H)、5.05(s,2H)、6.60(三重
線の二重線、1H)、6.80(三重線の二重線、1H)、6.90
(s,1H)、7.28〜7.48(m,5H、芳香族); さらに(2SR,4SR)−4−(3−ベンジルオキシ−5
−フルオロフエニル)−4−ヒドロキシ−2−メチルテ
トラヒドロピラン(48%)を得た。融点82〜83℃。すな
わち2−メチル置換基と4−ヒドロキシ置換基とがシス
関係にある; NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.21(t,3H)、1.66
(二重線の二重線、1H)、1.80(広幅s,1H、OH)、1.96
(二重線の三重線、1H)、2.23〜2.35(m,2H)、3.30〜
3.42(m,2H)、3.94(四重線の二重線、1H)、5.05(s,
2H)、6.64(三重線の二重線、1H)、6.79(三重線の二
重線、1H)、6.87(s,1H)、7.30〜7.42(m,5H、芳香
族)。
例2の表Iに関する注cの最後の2つの段落に記載し
た方法を用いて、この(2RS,4SR)−異性体をメチル化
し、かつベンジル保護基を水素化分解した。こうして、
所望の出発物質(61%)を得た。融点127℃。
例5 例4に記載した方法を繰り返したが、この場合、別の
ジアステレオ異性体、つまり(2SR,4SR)−4−(5−
フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−
2−メチルテトラヒドロピランを使用した。こうして、
(2SR,4SR)−4−〔5−フルオロ−3−(キノキサリ
ン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシ−2
−メチルテトラヒドロピランを油状物(72%)として得
た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.20(d,3H)、1.64
(二重線の二重線、1H)、1.94(二重線の三重線、1
H)、2.22−2.39(m,2H)、2.90(s,3H)、3.31〜3.48
(m,2H)、3.91−4.02(m,1H)、5.32(s,2H)、6.70
(三重線の二重線、1H)、6.79(三重線の二重線、1
H)、6.90(t,1H)、7.87(二重線の二重線、1H)、8.1
7(m,2H)、8.89(s,2H); 質量スペクトルPm/e382; 元素分析実測値C,70.0;H,6.3;N,6.7;C22H23FN2O3・0.25
CH3−C6H5 計算値C,70.3;H,6.2;N,6.9%。
メチル化ステツプによる出発物質の製造およびその後
の例2の表Iに関する注cの最後の2つの段落に記載し
た方法を用いたベンジル保護基の水素化分解に関する例
4の部分に記載されているように、(2SR,4SR)−4−
(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−4−
ヒドロキシ−2−メチルテトラヒドロピランから、出発
物質として使用された(2SR,4SR)−4−(5−フルオ
ロ−3−ヒドロキシフエニル−4−メトキシ−2−メチ
ルテトラヒドロピランを得た。こうして、所望の出発物
質(71%)を得た。融点116℃。
例6 例1に記載した方法を用いて適当なハロゲン化アルキ
ルを適当なフエノールと反応させたところ、次の表に記
載の化合物が生じた: 注 a.出発物質として使用した6−ブロモメチル−1,2−ジ
ヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを次のようにし
て得た: 1,2−ジヒドロ−1,6−ジメチルキノリン−2−オン
(4.4g;Helv.Chim.Acta.,1970年、第53巻、1903年)と
N−ブロモスクシンイミド(4.53g)とアゾビスイソブ
チロニトリル(0.01g)と四塩化炭素(75ml)とから成
る混合物を3時間加熱還流させた。この混合物を蒸発さ
せ、残分を酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を
水で洗浄して、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残
分をカラムクロマトグラフイーにより精製し、この場合
溶離剤としてトルエンと酢酸エチルとの2:1v/v混合物を
使用した。こうして、所望の出発物質(4.8g、75%)を
固形物として得た。融点107〜108℃。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)3.7(s,3H)、4.57
(s,2H)、6.7〜7.5(d,1H)、7.25〜7.65(m,4H)。
b.出発物質として使用した4−エトキシ−4−(3−ヒ
ドロキシフエニル)テトラヒドロピランを次のようにし
て得た: 3−(ナフト−2−イルメトキシ)ブロモベンゼン
(3g)とマグネシウム粉末(0.23g)とテトラヒドロフ
ラン(12ml)とから成る混合物を1.5時間で30℃に加熱
することにより、グリニヤール試薬を製造した。この試
薬を20℃にまで冷却し、テトラヒドロピラン(5ml)中
のテトラヒドロピラン−4−オン(0.88ml)の溶液を滴
加した。この混合物を15時間で30℃に加熱して、蒸発さ
せ、残分を酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を
分離して、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、この場合溶離剤として塩化メチ
レンとジエチルエーテルとの7:3v/v混合物を使用した。
こうして、4−ヒドロキシ−4−〔3−(ナフト−2−
イルメトキシ)フエニル〕−テトラヒドロピラン(2.06
g、42%)を得た。融点130〜131℃。
こうして得られた生成物の一部(0.68g)と水素化ナ
トリウム(鉱油中の60%w/w分散液;0.1g)と15−クラウ
ン−5(0.01g)とヨウ化エチル(0.325ml)とジメチル
ホルムアミド(5ml)とから成る混合物を環境温度で48
時間攪拌した。この混合物をジエチルエーテルとの間に
分配した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し
て、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラム
クロマトグラフイーにより精製し、この場合、溶離剤と
して塩化メチレンとジエチルエーテルとの49:1v/v混合
物を使用した。こうして、4−エトキシ−4〔3−(ナ
フト−2−イルメトキシ)フエニル〕テトラヒドロピラ
ン(0.5g、60%)を油状物として得た。
こうして得られた生成物の一部(0.4g)と木炭上の10
%パラジウム触媒(0.08g)とエタノール(25ml)とか
ら成る混合物を3.3気圧の水素ガスの加圧下に15時間攪
拌した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残分
をカラムクロマトグラフイーにより精製し、この場合溶
離剤として塩化メチレンとジエチルエーテルとの1:1v/v
混合物を使用した。こうして所望の出発物質(0.175g、
87%)を得た。融点124〜126℃。
c.出発物質として使用した5−ブロモメチル−1,2−ジ
ヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを次のようにし
て得た: ジメチルホルムアミド(40ml)中の水素化ナトリウム
(鉱油中の55%w/w分散液、0.264g)の攪拌された懸濁
液に1,2−ジヒドロ−5−メチルキノリン−2−オン
(1.59g;Synthesis、1975年、第739頁)を添加し、この
混合物を45分間で50℃に加熱した。この混合物を0℃に
まで冷却し、ヨウ化メチル(0.93ml)を滴加した。この
混合物を環境温度で16時間攪拌した。この混合物を蒸発
させ、残分を酢酸エチルと水との間に分配した。有機相
を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、乾燥させ(Mg
SO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイ
ーにより精製し、この場合、溶離剤として塩化メチレン
とメタノールとの19:1v/v混合物を使用した。こうし
て、1,2−ジヒドロ−1,5−ジメチルキノリン−2−オン
(1.5g、87%)を得た。融点107〜108℃。
こうして得られた生成物の一部(1.21g)とN−ブロ
モスクシンイミド(1.37g)と過酸化ベンゾイル(0.035
g)と四塩化炭素(25ml)とから成る混合物を40分間加
熱還流させ、275Wのランプから光線を照射した。この混
合物を蒸発させ、残分を酢酸エチルと水との間に分配し
た。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥
させ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマト
グラフイーにより精製し、この場合溶離剤として順次に
塩化メチレンおよびトルエンと酢酸エチルとの4:1v/v混
合物を使用した。こうして所望の出発物質(1.09g、59
%)を得た。融点169℃。
d.出発物質として使用した7−ブロモメチル−1,2−ジ
ヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを次の方法を用
いて得た: 上記注cに記載した方法を用いて1,2−ジヒドロ−7
−メチルキノリン−2−オン(Synthesis、1975年、第7
39頁)をヨウ化メチルルと反応させた。こうして、79%
の収率で1,2−ジヒドロ−1,7−ジメチルキノリン−2−
オンを得た。融点111〜112℃。
こうして得られた生成物を上記注cに記載した方法を
用いて臭素化したところ、57%の収率で所望の出発物質
が生じた。融点170℃。
e.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した(CDCl3
デルタ値)1.1(t,3H)、1.9〜2.1(m,4H)、3.1(q,2
H)、3.75〜3.95(m,4H)、5.3(s,2H)、6.62〜6.9
(m,3H)、7.85(d,1H)、8.15(d,2H)、8.85(s,2
H)。
f.3当量の炭酸カリウムを使用した。出発物質として使
用した6−クロロメチルキノリンヒドロクロリドを次の
ようにして製造した: 4−アミノ安息香酸(27.5g)と4−ニトロ安息香酸
(21.3g)と硫酸第一鉄(7g)とホウ酸(12g)とグリセ
ロール(75ml)と濃硫酸(35ml)とから成る混合物を20
分間加熱還流させた。この混合物を水(200ml)で希釈
し、5N水酸化ナトリウム水溶液の添加により塩基性にし
た。この混合物を濾過し、濾液を氷酢酸の添加によつて
pH4〜5にまで酸性にした。この混合物を0℃で2時間
貯蔵した。沈殿物を濾過によつて単離し、水とアセトン
とで洗浄し、真空中で55℃にまで加熱することによつて
乾燥させた。こうして、キノリン−6−カルボン酸(78
g)を得た。融点286℃。
こうして得られた生成物とエタノール(600ml)と濃
硫酸(96ml)とから成る混合物を5時間加熱還流させ
た。エタノールの大部分を蒸発させた。水(200ml)を
添加し、混合物を5N水酸化ナトリウム水溶液の添加によ
つて塩基性にした。この混合物をクロロホルム(3×10
0ml)で抽出した。集めた抽出物を乾燥させ(Na2SO4
かつ蒸発させた。こうしてエチルキノリン−6−カルボ
キシレート(17g、Hg0.05mmで沸点140〜145℃)を得
た。
こうして得られた生成物のジエチルエーテル(100m
l)中の溶液を水素化アルミニウムリチウム(3.6g)と
ジエチルエーテル(200ml)との混合物に、この混合物
を穏やかに加熱還流させるために充分な速度で添加し
た。次いで、この混合物を20分間加熱還流させた。湿つ
たエーテル(100ml)を慎重に添加し、次いで水酸化ナ
トリウム水溶液〔水(30ml)中の4.6g〕を添加した。こ
の混合物を濾過し、固形物をジエチルエーテルで洗浄し
た。集めた濾液と洗液とを飽和塩化ナトリウム水溶液で
洗浄して、乾燥させ(Na2SO4)かつ蒸発させた。こうし
て、6−ヒドロキシメチルキノリン〔7g、石油エーテル
(沸点60〜80℃)とジエチルエーテルとの混合物から再
結晶させた〕を得た。
氷浴中で冷却されたメタノール(25ml)中のこうして
得られた生成物の溶液にジエチルエーテル中の塩化水素
の飽和溶液を添加した。こうして形成された6−ヒドロ
キシメチルキノリンヒドロクロリドの沈殿物を濾取し
て、ジエチルエーテルで洗浄した。こうして得られた生
成物と塩化チオニルとの混合物を3時間加熱還流させ
た。この混合物を蒸発させ、トルエンを添加し、この混
合物を再蒸発させた。残分をジエチルエーテル中で擦し
たところ、6−クロロメチルキノリンヒドロクロリドが
生じた。
g.3当量の炭酸カリウムを使用した。出発物質として使
用された3−クロロメチルイソキノリンヒドロクロリド
を次のようにした得た: フエニルアニリン(40g)とホルムアルデヒド(水中
の37%w/v、91ml)と濃塩酸(310ml)とから成る混合物
を攪拌して、4時間加熱還流させ、次いで環境温度で16
時間貯蔵した。沈殿物を濾取して、冷水とアセトンとで
洗浄したところ、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
−3−カルボン酸(11g)が生じた。
上記ステツプを適宜に繰り返した後に、こうして得ら
れた生成物(23.2g)とメタノール(200ml)との混合物
を氷浴中で冷却し、塩化チオニル(15.4ml)を滴加し
た。この混合物を4時間加熱還流させた。この混合物を
蒸発させ、固形物をジエチルエーテル中で擦したとこ
ろ、エチル1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−
カルボキシレートヒドロクロリド(23.2g)が生じた。
NMRスペクトル(CD3SOCD3、デルタ値)3.1〜3.4(m,2
H)、3.8(s,3H)、4.32(s,2H)、4.5〜4.6(q,1H)、
7.3(s,4H)、10.2(広幅s,1H)。
こうして得られた生成物の一部(11g)と酢酸カリウ
ム(19.6g)と乾いたエタノール(200ml)とから成る混
合物を加熱還流させ、乾いたエタノール(250ml)中の
ヨウ素(25.4g)の溶液を、加熱された混合物に3時間
にわたつて添加した。この混合物を16時間加熱還流させ
て、冷却しかつ濾過し、濾液を蒸発させた。残分を酢酸
エチルとチオ硫酸ナトリウム希薄水溶液との間に分配し
た。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。残分を
カラムクロマトグラフイーにより精製し、この場合酢酸
エチルで溶離したところ、エチルイソキノリン−3−カ
ルボキシレート(3g)が生じた。
こうして得られた生成物を、上記注fの最後の2つの
段落で述べた方法を用いて還元し、生じるアルコールを
反応させて、所望の出発物質に変えた。
h.アルキル化剤として使用された2−クロロメチルキナ
ゾリンはJ.Chem.Soc.,第1966年、第238頁に記載されて
いる。生成物は次の特性のNMR信号を表示した(CDCl3
デルタ値)1.75−2.03(m,4H)、2.93(s,3H)、3.71−
3.91(m,4H)、5.46(s,2H)、6.69(d,1H)、6.74(d,
1H)、6.95(s,1H)、7.69(t,1H)、7.9−8.1(m,3
H)、9.45(s,1H)。
i.アルキル化剤として使用された6−ブロモメチルキナ
ゾリンを、6−メチルキノキサリンから6−ブロモメチ
ルキノキサリンを製造するためのJ.Het.Chem.1974年、
第11巻、第595頁に記載の方法を用いて6−メチルキナ
ゾリン(J.Chem.Soc.,1962年、第561頁)から製造し
た。
j.出発物質として使用された4−エトキシ−4−(5−
フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)テトラヒドロピラ
ンを、例2の表Iに関する注cに記載した方法を用いて
4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−
4−ヒドロキシテトラヒドロピランから得たが、この場
合ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを使用した。こ
うして、60%の収率で所望の出発物質を得た。融点112
℃。
k.出発物質として使用された3−ブロモメチル−6−フ
ルオロ−1,2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オ
ンを次のようにして得た: 0℃に冷却された4−フルオロアニリン(20g)の溶
液にトリエチルアミン(18.2g)と塩化プロピオニル(1
6.7g)とを順次に添加した。この混合物を5℃で1時間
攪拌して、塩化メチレンと水との間に分配した。有機相
を水で洗浄して、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させたと
ころ、4−フルオロプロピオンアニリド(29.1g)が生
じた。
攪拌されて−5℃にまで冷却されたジメチルホルムア
ミド(11.2ml)にオキシ塩化リン(50.3ml)を滴加し
た。白色の固形物が形成し始めると、この混合物を−15
℃にまで冷却し、オキシ塩化リンをよりいつそう迅速に
添加した。こうして形成された白色のスラリーを攪拌
し、放置して環境温度にまで昇温させ、次いで環境温度
で30分間攪拌した。上で得られた4−フルオロプロピオ
ンアルデヒドの一部(15g)を少量ずつ添加し、この混
合物を6時間で75℃に加熱した。この混合物を氷上に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で洗浄して、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させ
た。残分をカラムクロマトグラフイーにより精製し、こ
の場合溶離剤としてトルエンを使用した。こうして、2
−クロロ−6−フルオロ−3−メチルキノリン(1g、5
%)を固形物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)2.54(s,3H)、7.32
〜7.49(m,2H)、7.91(s,1H)、7.98(m,1H)。
上の反応ステツプを適宜に繰り返した後に、こうして
得られたキノリン(10g)と2N水性塩酸(110ml)とエタ
ノール(110ml)とから成る混合物を9時間で80℃に加
熱した。この混合物を水に注ぎ、沈殿物を濾取して、真
空中で50℃で乾燥させた。こうして、6−フルオロ−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オン(7.9%、
87%)を得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)2.3(s,3H)、7.18
(d,1H)、7.2(m,1H)、7.4(二重線の二重線、1H)、
7.6(s,1H)、12.3(広幅円丘、1H)。
0℃にまで冷却されたジメチルホルムアミド(80ml)
中のこうして得られた生成物の一部(3g)の溶液に水素
化ナトリウム(鉱油中の55%w/w分散液;0.775g)を少量
ずつ添加し、この混合物を5℃で40分間攪拌した。ヨウ
化メチル(2.65g)を滴加し、この混合物を5℃で1時
間攪拌し、次いで放置して環境温度にまで昇温させた。
この混合物を水(100ml)に注ぎ、沈殿物を濾取して、
真空中で50℃で乾燥させた。こうして、6−フルオロ−
1,2−ジヒドロ−1,3−ジメチルキノリン−2−オン(2.
5g、78%)を得た。融点132℃。
こうして得られた生成物の一部(2g)とN−ブロモス
クシンイミド(1.86g)とアゾビスイソブチロニトリル
(0.01g)と四塩化炭素(50ml)とから成る混合物を1.5
時間加熱還流させ、275Wのランプから光線を照射した。
この混合物を蒸発させ、残分を塩化メチレンと水との間
に分配した。有機相を水で洗浄して、乾燥させ(MgS
O4)かつ蒸発させた。残分をトルエンで擦したところ、
所望の出発物質(2g、71%)が生じた。融点212℃。
1.出発物質として使用された3−ブロモメチル−1−エ
チル−1,2−ジヒドロキノリン−2−オンを次のように
して得た: 上記注kの最初の2つの段落に記載した方法を繰り返
したが、この場合4−フルオロアニリンの代わりにアニ
リンを使用した。こうして、2−クロロ−3−メチルキ
ノリンを63%の収率で得た。融点81〜83℃。
上記注kの最後の3つの段落に記載した方法を用いた
が、この場合ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを使
用し、こうして得られた生成物を41%の収率で固形物と
して所望の出発物質に変換した。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.39(t,3H)、4.40
(q,2H)、4.55(s,2H)、7.24(t,1H)、7.37(d,1
H)、7.58(m,2H)、7.37(s,1H)。
m.アルキル化剤として使用された3−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−(2−フルオロエチル)キノリン−
2−オンを1,2−ジヒドロ−3−メチルキノリン−2−
オンから、上記注cに記載した方法を用いて得たが、こ
の場合ヨウ化メチルの代わりに2−フルオロエチルブロ
ミドを使用した。こうして、46%の収率で所望の出発物
質を固形物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)4.54(s,2H)、4.60
(t,1H)、4.70(t,2H)、4.96(t,1H)、7.25(t,1
H)、7.45〜7.65(m,3H)、7.90(s,1H)。
n.出発物質として使用された3−ブロモメチル−1,2−
ジヒドロ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−キノリ
ン−2−オンヒドロブロミドを次のようにして得た: ジメチルホルムアミド(90ml)中の1,2−ジヒドロ−
2−オキソキノリン−3−カルバルデヒド(5.19g)の
懸濁液に水素化ナトリウム(鉱油中の55%w/w分散液;2.
88g)を少量ずつ添加し、この混合物を環境温度で1時
間攪拌した。2−ジメチルアミノエチルクロリドヒドロ
クロリド(4.8g)を添加し、この混合物を3時間で60℃
にまで加熱した。この混合物を濾過して、塩化メチレン
と水との間に分配した。有機相を水で洗浄して、乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、この場合溶離剤として塩化メチ
レンとエタノールとの4:1v/v混合物を使用した。こうし
て1,2−ジヒドロ−1−(2−ジメチルアミノエチル)
−2−オキソキノリン−3−カルバルデヒド(1.64g、2
2%)を得た。融点98〜99℃。
氷浴中で冷却されたメタノール(35ml)中のこうして
得られた生成物の溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.28
5g)を少量ずつ添加した。この混合物を環境温度で2時
間攪拌し、次いで蒸発させた。2N水酸化ナトリウム水溶
液(5ml)を添加し、続いてこの混合物を乾燥させるた
めに充分な乾燥剤(MgSO4)を添加した。この混合物を
濾過して、蒸発させた。こうして1,2−ジヒドロ−3−
ヒドロキシメチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)
キノリン−2−オン(1.48g、92%)を発泡体として得
た。
こうして得られた生成物の一部(0.74g)と濃臭化水
素酸(48%w/v;10ml)との混合物を4時間で75℃に加熱
した。この混合物を環境温度にまで放冷し、エタノール
(10ml)を添加し、この混合物を蒸発させた。エタノー
ルの添加と、こうして得られた混合物の蒸発との過程を
数回繰り返して、臭化水素を除去した。こうして、所望
の出発物質(0.62g、53%)を得た。融点233〜238℃
(分解)。
o.生成物を次のようにして得た: 4−〔5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−
(ピバロイルオキシメチル)−2−オキソキノリン−6
−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシテトラヒド
ロピラン(0.53g)と2N水酸化ナトリウム水溶液(0.59m
l)とエタノール(25ml)とから成る混合物を環境温度
で3時間攪拌した。この混合物を蒸発させ、残分を塩化
メチレンと水との間に分配した。有機相を水で洗浄し
て、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させたところ、4−
〔5−フルオロ−3−(1,2−ヒドロ−2−オキソキノ
リン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシテ
トラヒドロピラン(0.42g、82%)が生じた。融点220
℃。
例1に記載した方法を用いて6−ブロモメチル−1,2
−ジヒドロ−1−(ピバロイルオキシメチル)キノリン
−2−オンを4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエ
ニル)−4−メトキシテトラヒドロピランと反応させる
ことによつて出発物質を得た。こうして、所望の出発物
質を30%の収率で固形物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.20(s,9H)、1.85
〜2.07(m,4H)、2.98(s,3H)、3.78〜3.89(m,4H)、
5.10(s,2H)、6.33(s,2H)、6.63(m,1H)、6.7〜6.7
5(m,2H)、6.83(t,1H)、7.35(d,1H)、7.58〜7.65
(m,2H)、7.71(d,1H)。
アルキル化剤として使用された6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−(ピバロイルオキシメチル)キノリ
ン−2−オンを次のようにして得た: 塩化メチレン(100ml)中の塩化シンナモイル(33.3
g)の溶液を、4−メチルアニリン(21.4g)と、ピリジ
ン(16.2ml)と、氷浴中で冷却された塩化メチレン(50
0ml)とから成る攪拌された混合物に滴加した。この混
合物を5℃で20分間攪拌し、次いで放置して環境温度に
まで昇温させた。この混合物を順次に水と1N塩酸水溶液
と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と水とで洗浄した。有
機溶液を乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させたところ、N
−(4−トリル)シンナミド(46g、97%)が固形物と
して生じた。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)2.32(s,3H)、6.54
(d,1H)、7.11〜7.52(m,10H)、7.73(d,1H)。
こうして得られた生成物の一部(5.4g)と塩化アルミ
ニウム(16.2g)との混合物を、褐色の粘稠性液体が形
成されるまで強力に加熱した。次いでこの混合物を蒸気
浴上で2時間加熱した。この混合物を氷上に注ぎ、生じ
る固形物を濾取して、2N塩酸水溶液と水とで洗浄した。
この固形物を乾燥させて、酢酸エチル中で擦した。こう
して、1,2−ジヒドロ−6−メチルキノリン−2−オン
(3.4g)を固形物として得た。
NMRスペクトル(CD3SOCD3、デルタ値)2.33(s,3H)、
6.44(d,1H)、7.19(d,1H)、7.31(二重線の二重線、
1H)、7.42(s,1H)、7.80(d,1H)、11.6(広幅s,1
H)。
上記注cに記載した方法を用いて、こうして生成物を
クロロメチルピバレートと反応させたところ、1,2−ジ
ヒドロ−6−メチル−1−(ピバロイルオキシメチル)
キノリン−2−オンが45%の収率で固形物として生じ
た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.18(s,9H)、2.41
(s,3H)、6.31(s,2H)、6.65(d,1H)、7.16〜7.40
(m,3H)、7.64(d,1H)。
こうして得られた生成物を上記注aに記載した方法を
用いて臭素化したところ、所望の出発物質が定量的な収
率で油状物として生じた。この油状物をさらに精製する
ことなく使用した。
p.アルキル化剤として使用された6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−(2−フルオロエチル)キノリン−
2−オンを上記注cに記載した方法を用いて、1,2−ジ
ヒドロ−6−メチルキノリン−2−オンから得たが、し
かしこの場合ヨウ化メチルの代わりに2−フルオロエチ
ルブロミドを使用した。こうして所望の出発物質を48%
の収率で固形物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)4.56(s,2H)、4.5
〜4.9(m,4H)、6.72(d,1H)、7.3〜7.8(m,4H)。
q.この生成物を、上記注cに記載した方法を用いて4−
〔5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−2−オキソキ
ノリン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシ
テトラヒドロピラン(例6、化合物No.15)を臭素ベン
ジルでアルキル化することによつて得た。
この生成物は特性のNMR信号を表示した(CDCl3、デル
タ値)1.80〜2.01(m,4H)、2.96(s,3H)、3.75〜3.87
(m,4H)、5.05(s,2H)、5.57(s,2H)、6.60(m,1
H)、6.7〜6.84(m,3H)、7.18〜7.37(m,6H)、7.49
(m,1H)、7.63(d,1H)、7.75(d,1H)。
r.出発物質として使用された4−(2,5−ジフルオロ−
3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシテトラヒドロ
ピランを次のようにして得た: 例2の表Iに関する注cの第一段落で述べた方法を用
いて、1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼンをベ
ンジルアルコールと反応させ、こうして得られた生成物
をn−ブチル−リチウムと反応させ、生じる有機金属化
合物をテトラヒドロピラン−4−オンと反応させた。こ
うして、4−(3−ベンジルオキシ−2,5−ジフルオロ
フエニル)−4−ヒドロキシテトラヒドロピランを16%
の収率で油状物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.36〜1.41(d,2
H)、1.80(m,1H)、1.96〜2.08(m,2H)、3.5〜3.66
(m,4H)、4.78(s,2H)、6.32〜6.38(m,1H)、6.39〜
6.5(m,1H)、7.0〜7.1(m,5H)。
上記注cの第3段落および第4段落に記載した方法を
用いて、こうして得られた生成物をメチル化し、ベンジ
ル基を水素化分解した。こうして、所望の出発物質を53
%の収率で油状物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)2.0〜2.06(m,4
H)、3.0(s,3H)、3.72〜3.77(m,4H)、6.3〜6.4(m,
1H)、6.5〜6.6(m,1H)、9.38(s,1H)。
s.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CD3SO
CD3)1.9〜2.0(m,4H)、2.9(s,3H)、3.6〜3.8(m,4
H)、5.55(s,2H)、7.1〜7.3(m,1H)、7.4(s,2H)、
7.9〜8.3(m,3H)、9.0(s,2H)。
出発物質として使用された4−(3−ヒドロキシ−5
−トリフルオロメチルフエニル)−4−メトキシテトラ
ヒドロピランを次のようにして得た: ベンジルアルコール(9.82ml)と、氷浴中で冷却され
たジメチルアセトアミド(136ml)との混合物に水素化
ナトリウム(鉱油中の55%w/w分散液;4.36g)を少量ず
つ添加した。この混合物を環境温度で1.5時間攪拌し、
次いで氷浴中で再冷却した。ジメチルアセトアミド(13
6ml)中の3−フルオロ−5−トリフルオロメチルブロ
モベンゼン(22.1g)の溶液を添加し、この混合物を環
境温度で2時間攪拌した。この混合物を蒸発させ、残分
をジエチルエーテルと水とに分配した。有機相を飽和塩
化ナトリウム水溶液で洗浄して、乾燥させ(MgSO4)か
つ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイーにより
精製し、この場合溶離剤としてヘキサンを使用した。こ
うして、3−ベンジルオキシ−5−トリフルオロメチル
ブロモベンゼン(23.1g、77%)を無色の液体として得
た。
NMRスペクトル5.07(s,2H)、7.15〜7.35(3s′s,3
H)、7.36〜7.42(m,5H)。
−70℃に冷却されたテトラヒドロフラン(150ml)中
のこうして得られた化合物の一部(13.75g)の溶液に、
n−ブチル−リチウム(ヘキサン中の1.6M溶液の25.9m
l)の溶液を滴加した。この混合物をこの温度で1時間
攪拌した。テトラヒドロフラン(5ml)中のテトラヒド
ロピラン−4−オン(4.15g)の溶液を滴加し、この混
合物を−70℃で1時間攪拌し、次いで放置して0℃にま
で昇温させた。飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)
を添加し、この混合物をジエチルエーテルで抽出した。
有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、この場合溶離剤としてトルエン
と酢酸エチルとの4:1v/v混合物を使用した。こうして4
−(3−ベンジルオキシ−5−トリフルオロメチルフエ
ニル)−4−ヒドロキシテトラヒドロピラン(11.5g、7
9%)を固形物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.6〜1.72(m,2
H)、2.05〜2.25(m,2H)、3.6〜4.0(m,4H)、5.12
(s,2H)、7.1〜7.5(m,8H)。
こうして得られた生成物と、−5℃に冷却されたジメ
チルホルムアミド(12ml)との混合物に水素化ナトリウ
ム(鉱油中の55%w/w分散液、0.262g)を添加した。こ
の混合物を−5℃で30分間攪拌した。ヨウ化メチル(0.
38ml)を滴加し、この混合物を環境温度で90分間攪拌し
た。この混合物を氷上に注いで、ジエチルエーテルで抽
出した。有機相を水で洗浄して、乾燥させ(MgSO4)か
つ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイーにより
精製し、この場合溶離剤としてトルエンと酢酸エチルと
の10:1v/v混合物を使用した。こうして4−(3−ベン
ジルオキシ−5−トリフルオロメチルフエニル)−4−
メトキシテトラヒドロピラン(1.76g、88%)を油状物
として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.9〜2.1(m,4H)、
3.0(s,3H)、3.8〜3.9(m,4H)、5.1(s,2H)、7.0〜
7.5(m,8H)。
こうして得られた生成物と木炭上の10%パラジウム触
媒(0.32g)とイソプロパノール(25ml)とから成る混
合物を水素雰囲気下で2時間攪拌した。この混合物を濾
過し、濾液を、蒸発させたところ、所望の出発物質(1.
14g、89%)が生じた。融点132〜134℃。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.9〜2.1(m,4H)、
3.0(s,3H)、3.8〜4.0(m,4H)、5.95(s,1H)、7.0
(m,1H)、7.1(m,1H)、7.2(s,1H)。
t.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CD3SO
CD3、デルタ値)0.9〜1.1(t,3H)、1.8〜2.0(m,4
H)、2.9〜3.1(q,2H)、3.6〜3.8(m,4H)、5.5(s,2
H)、7.1〜7.4(m,3H)、7.9〜8.0(m,1H)、8.1〜8.2
(m,1H)、8.2(m,1H)、8.5(s,2H)。
出発物質として使用された4−エトキシ−4−(3−
ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフエニル)−テト
ラヒドロピランを次のようにして得た: 粉末状の水酸化カリウム(1.5g)をジメチルスルホキ
シド(15ml)中の4−(3−ベンジルオキシ−5−トリ
フルオロメチルフエニル)−4−ヒドロキシテトラヒド
ロピラン(2.17g)の溶液に添加し、この混合物を環境
温度で10分間攪拌した。ヨウ化エチル(1.24ml)を添加
し、この混合物を環境温度で4時間攪拌した。この混合
物をジエチルエーテルと氷との混合物上に注いだ。有機
相を分離して、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸
発させた。残分をカラムクロマトグラフイーにより精製
し、この場合溶離剤としてトルエンと酢酸エチルとの1
0:1v/v混合物を使用した。こうして、4−(3−ベンジ
ルオキシ−5−トリフルオロメチルフエニル)−4−エ
トキシテトラヒドロピラン(1.75g、74%)を油状物と
して得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.1〜1.2(t,3H)、
1.8〜2.1(m,4H)、3.0〜3.1(q,2H)、3.75〜3.95(m,
4H)、5.1(s,2H)、7.1〜7.5(m,8H)。
こうして得られた生成物と木炭上の10%パラジウム触
媒(0.35g)とイソプロパノール(25ml)とから成る混
合物を水素雰囲気下で3.5時間攪拌した。この混合物を
濾過して、蒸発させた。こうして、所望の出発物質(1.
3g、97%)を油状物として得た。
NMRスペクトル(CDCl3、デルタ値)1.1〜1.2(t,3H)、
1.9〜2.1(m,4H)、3.05〜3.15(q,2H)、3.8〜4.0(m,
4H)、7.0(m,1H)、7.1(m,1H)、7.2(s,1H)。
u.アルキル化反応を環境温度ではなく−20℃で、かつ塩
基として炭酸カリウムではなく水素化ナトリウム(鉱油
中の55%w/w分散液)を使用した。
v.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した:(CDC
l3、デルタ値)1.75〜2.25(m,4H)、3.0(s,3H)、3.6
〜4.0(m,4H)、4.75(s,2H)、5.30(s,2H)、6.5〜6.
85(m,3H)、7.75〜7.95(m,1H)、8.0〜8.25(m,2
H)、8.85(m,2H)。
例7 例1に記載した方法を用いて、適当なハロゲン化アル
キルを適当なフエノールと反応させたところ、次の表に
記載の化合物が生じた: 注 a.トランス関係にある2−メチル基と4−メトキシ基と
を有する(2RS,4SR)−4−(5−フルオロ−3−ヒド
ロキシフエニル)−4−メトキシ−2−メチルテトラヒ
ドロピランを適当なフエノールとして使用した。
この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CDC
l3,デルタ値)0.97(d,3H)、1.32(二重線の二重線,1
H)、1.63〜1.80(m,3H)、2.75(s,3H)、3.51(s,3
H)、3.57〜3.73(m,3H)、4.88(s,2H)、6.40(m,1
H)、6.5〜6.62(m,3H)、7.15〜7.5(m,4H)。
b.シス関係にある2−メチル基と4−メトキシ基とを有
する(2SR,4SR)−4−(5−フルオロ−3−ヒドロキ
シフエニル)−4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロ
ピランを適当なフエノールとして使用した。
この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CDC
l3,デルタ値)1.19(d,3H)、1.61(二重線の二重線,1
H)、1.96(m,1H)、2.2〜2.34(m,2H)、2.88(s,3
H)、3.32〜3.49(m,2H)、3.72(s,3H)、3.97(m,1
H)、5.10(s,2H)、6.66(m,1H)、6.7〜6.8(m,2
H)、6.83(t,1H)、7.39(d,1H)、7.6〜7.7(m,3
H)。
c.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した(CDCl3
デルタ値)0.97(d,3H)、1.14(t,3H)、1.32(二重線
の二重線,1H)、1.60−1.80(m,3H)、2.75(s,3H)、
3.56−3.73(m,3H)、4.15(q,2H)、4.87(s,2H)、6.
39(m,1H)、6.51(m,1H)、6.52(d,1H)、6.59(t,1
H)、7.19(d,1H)、7.35−7.48(m,3H)。
出発物質として使用された6−ブロモメチル−1,2−
ジヒドロ−1−エチルキノリン−2−オンを1,2−ジヒ
ドロ−6−メチルキノリン−2−オンから、例6の表II
に関する注cに記載した方法を用いて得たが、しかしこ
の場合ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを使用し
た。こうして、所望の出発物質を21%の収率で油状物と
して得た。
NMRスペクトル(CDCl3,デルタ値)1.38(t,3H)、4.35
(q,2H)、4.57(s,2H)、6.72(d,1H)、7.63(d,1
H)、7.1−7.6(m,3H)。
d.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CDC
l3,デルタ値)1.20(d,3H)、1.37(t,3H)、1.62(二
重線の二重線,1H)、1.92(m,1H)、2.21−2.38(m,2
H)、2.90(s,3H)、3.3−3.5(m,2H)、3.96(m,1
H)、4.37(q,2H)、5.10(s,2H)、6.65−6.85(m,4
H)、7.38−7.48(m,1H)、7.59−7.72(m,3H)。
e.この生成物は次の特性のNMR信号を表示した。(CD3SO
CD3/CF3CO2D/CD3CO2D)1.0(d,3H)、1.1−2.25(m,4
H)、2.9(s,3H)、3.65(s,3H)、3.6−4.0(m,3H)、
5.25(s,2H)、6.65(d,1H)、6.9−7.2(m,3H)、7.45
−8.05(m,4H)。
(2RS,4SR)−4−(5−(N−ベンジリデンアミ
ノ)−3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−2−
メチルテトラヒドロピランをフエノール出発物質として
使用し、こうして得られた生成物を2N水性塩酸と共に環
境温度で12時間攪拌した。この混合物を2N水酸化ナトリ
ウム水溶液の添加によつて中和して、ジエチルエーテル
で抽出した。有機相を水で洗浄して、乾燥させ(MgS
O4)かつ蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフイー
により精製し、この場合、溶離剤として酢酸エチルを使
用した。こうして、所望の生成物を39%の収率を得た。
出発物質(2RS,4SR)−4−(5−(N−ベンジリデ
ンアミノ)−3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ
−2−メチルテトラヒドロピランを次のようにして得
た: 例2の表Iに関する注cの第一段落に記載した方法を
用いて、ベンジルアルコールを3,5−ジニトロヨードベ
ンゼンと反応させたところ、3−ベンジルオキシ−5−
ニトロヨードベンゼンが54%の収率で生じた。融点79〜
80℃。
例2の表Iに関する注cに記載した方法と同様の方法
を用いたが、しかしこの場合反応を−110℃で実施し
て、こうして得られた生成物をn−ブチル−リチウムと
反応させ、こうして形成された有機金属試薬を2−メチ
ルテトラヒドロピラン−4−オン〔−100℃で30分間攪
拌され、次いで放置されて環境温度にまで昇温させられ
た反応混合物〕と反応させたところ、4−(3−ベンジ
ルオキシ−5−ニトロフエニル)−4−ヒドロキシ−2
−メチルテトラヒドロピランがジアステレオ異性体の混
合物として生じた。こうして形成された異性体の混合物
をクロマトグラフイーにより分離し、この場合溶離剤と
してジエチルエーテルと石油エーテル(沸点40〜60℃)
との4:1v/v混合物を使用した。各異性体を前記注に記載
した条件を用いてメチル化した。こうして、3−ベンジ
ルオキシ−5−ニトロヨードベンゼンから16%の収率で
比較的極性の小さいジアステレオ異性体(2RS,4SR)−
4−(3−ベンジルオキシ−5−ニトロフエニル)−4
−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピラン(融点85〜
86℃)と、22%の収率で比較的極性の大きいジアステレ
オ異性体(2RS,4RS)−異性体(融点106〜107℃)とを
得た。
こうして得られた比較的極性の小さな異性体(1.5g)
と木炭上の5%パラジウム触媒(0.3g)とエタノール
(25ml)とから成る混合物を水素雰囲気下で2時間攪拌
した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残分を
カラムクロマトグラフイーにより精製し、この場合溶離
剤としてトルエンと酢酸エチルとの1:1v/v混合物を使用
した。こうして、(2RS,4SR)−4−(5−アミノ−3
−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−2−メチルテ
トラヒドロピラン(0.83g、84%)を油状物として得
た。
NMRスペクトル(CDCl3,デルタ値)1.2(d,3H)、1.4〜
2.2(m,4H)、3.0(s,3H)、3.25〜4.1(m,6H)、6.1〜
6.40(m,3H)。
こうして得られた生成物(0.8g)とベンズアルデヒド
(0.55g)と硫酸マグネシウム(1g)と塩化メチレン(1
0ml)とから成る混合物を環境温度で12時間攪拌した。
この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。こうして、所
望の出発物質を定量的な収率で固形物として得た。
f.上記生成物とシアン化ナトリウムとを次のように反応
させることにより、この生成物を得た: (2RS,4SR)−4−〔5−アミノ−3−(1,2−ジヒド
ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
シ)フエニル〕−5−メトキシ−2−メチルテトラヒド
ロピラン(0.23g)と2N水性塩酸(0.5ml)と水(3ml)
とエタノール(2ml)とから成る混合物にシアン酸ナト
リウム(0.085g)を少量ずつ添加し、この混合物を環境
温度で12時間攪拌した。この混合物を蒸発させ、残分を
酢酸エチルと水とに分配した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、蒸発させ、残分を塩化メチレン中で擦した。こう
して、所望の生成物を70%の収率で得た。
例8 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを4−
(3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−2,2−ジ
メチルテトラヒドロピランと反応させたところ、4−
〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノ
リン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−メトキシ−
2,2−ジメチルテトラヒドロピランが83%の収率で生じ
た。
NMRスペクトル(CDCl3,デルタ値)1.2(s,3H)、1.49
(s,3H)、1.75(d,1H)、1.9−2.1(m,3H)、2.95(s,
3H)、3.69−3.79(m,4H)、3.99−4.11(m,1H)、5.12
(s,2H)、6.7−6.8(d,1H)、6.89−7.1(m,3H)、7.1
−7.5(m,2H)、7.6−7.8(m,3H)。
出発物質として使用された4−(3−ヒドロキシフエ
ニル)−4−メトキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロピ
ランを次のようにして得た: 2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルピラン−4−オン(2.
72g、J.Org.Chem.,1963年、第687頁)と木炭上の10%パ
ラジウム触媒(0.27g)とエタノール(80ml)とから成
る混合物を水素雰囲気下で6時間攪拌した。この混合物
を濾過し、濾液を蒸発させた。こうして、2,2−ジメチ
ルテトラヒドロピラン−4−オン(2.05g、74%)を液
体として得た。(IRスペクトル1730cm-1)。
例2の表Iに関する注cの第二段落に記載した方法を
用いて、3−ベンジルオキシブロモベンゼン(1.34g)
を2,2−ジメチルテトラヒドロピラン−4−オン(0.65
g)と反応させたところ、4−(3−ベンジルオキシフ
エニル)−4−ヒドロキシ−2,2−ジメチルテトラヒド
ロピラン(1.14g、72%)が油状物として生じた。
出発物質の製造に関係している例6の表IIに関する注
sの第二段落に記載した方法を用いて、こうして得られ
た生成物をヨウ化メチルと反応させたところ、4−(3
−ベンジルオキシフエニル)−4−メトキシ−2,2−ジ
メチルテトラヒドロピラン(1.06g、89%)が油状物と
して生じた。
NMRスペクトル(CDCl3,デルタ値)1.18(s,3H)、1.45
(s,3H)、1.71(d,1H)、1.93〜2.03(m,3H)、2.92
(s,3H)、3.66〜3.77(m,1H)、3.94〜4.10(m,1H)、
5.07(s,2H)、6.88(d,1H)、6.97(d,1H)、7.02(s,
1H)、7.15〜7.46(m,6H)。
こうして得られた生成物と木炭上の10%パラジウム触
媒(0.44g)とイソプロパノール(45ml)とから成る混
合物を水素雰囲気下に3時間攪拌した。この混合物を濾
過し、濾液を蒸発させたところ、所望の出発物質(0.74
g、96%)が生じた。この物質を、引き続き精製するこ
となく使用した。
例9 例1に記載した方法を用いて、3−(2−ピリジル)
プロプ−2−イン−1−イルブロミドヒドロプロミドを
(2RS,3SR)−3−(3−ヒドロキシフエニル)−3−
メトキシ−2−メチルテトラヒドロフランと反応させた
ところ、(2RS,3SR)−3−メトキシ−2−メチル−3
−〔3−(3−(2−ピリジル)プロプ−2−イン−1
−イルオキシ)フエニル〕テトラヒドロフランが90%の
収率で油状物として生じた。
NMRスペクトル(CDCl3,デルタ値)1.19(d,3H)、2.49
(t,2H)、3.18(s,3H)、3.72(q,1H)、4.08(m,2
H)、4.95(s,2H)、6.85〜7.5(m,8H)。
出発物質として使用された(2RS,3SR)−3−(3−
ヒドロキシフエニル)−3−メトキシ−2−メチルテト
ラヒドロフランを次のようにして得た: 出発物質の製造に関する例1の一部に記載した方法を
繰り返したが、しかしこの場合テトラヒドロピラン−4
−オンの代わりに2−メチルテトラヒドロフラン−3−
オンを使用した。こうして、所望の出発物質を54%の収
率で得た。融点170〜171℃。この場合、2−メチル基と
3−メトキシ基とはシス関係にあつた。
例10 例1に記載した方法を用いて、適当な臭化アルキルを
適当なフエノールと反応させたところ、次の表に記載の
化合物が生じた。
注 a.この生成物は次の特性のNMRシグナルを示した。(CDC
l3,δ値)1.19(d,3H)、2.48(m,2H)、3.16(s,3
H)、3.73(s,3H)、3.74(m,1H)、4.10(m,2H)、5.2
1(s,2H)、6.6−7.5(m,9H)。
b.出発物質として用いた(2RS,3SR)−3−エトキシ−
3−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)−2−
メチルテトラヒドロフランは次のように得られた。
グリニヤール試薬は、3−ベンジルオキシ−5−フル
オロフエニルブロミド4.2gと、マグネシウム粉末0.365g
と、テトラヒドロフラン20mlとの混合物を40℃で1時間
加熱することにより製造した。この試薬を周囲温度に冷
却し、2−メチルテトラヒドロフラン−3−オン1.16ml
を滴加した。この混合物を周囲温度で3時間攪拌し、次
いで酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を水で洗
浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残分を、溶離剤
としてメチレンクロリドとジエチルエーテルとの19:1v/
v混合物を用いるカラムクロマトグラフイーにより精製
した。こうして(2RS,3SR)−3−(3−ベンジルオキ
シ−5−フルオロフエニル)−3−ヒドロキシ−2−メ
チルテトラヒドロフラン2.3g(64%)が得られた。融点
83−84℃;2−メチルおよび3−ヒドロキシ基はシス関係
にある。
こうして得られた生成物の一部1.1gを例6の後の注b
の第2の段落に記載した方法を用いて、ヨウ化エチルと
反応させた。こうして(2RS,3SR)−3−(3−ベンジ
ルオキシ−5−フルオロフエニル)−3−エトキシ−2
−メチルテトラヒドロフラン0.82g(68%)が油状物と
して得られた。
こうして得られた生成物と、木炭上の10%のパラジウ
ム0.1gと、エタノール5mlとの混合物を周囲温度で水素
1気圧で4時間攪拌した。この混合物を濾過し、蒸発さ
せた。こうして必要な出発物質0.54g(92%)が得られ
た。融点136−137℃。
c.出発物質として使用した(2RS,3SR)−3−(5−フ
ルオロ−3−ヒドロキシフエニル)−3−メトキシ−2
−メチルテトラヒドロフランは次のようにして得られ
た。
前記注bに記載した方法を繰り返えすが、アルキル化
工程でのヨウ化エチルの代わりにヨウ化メチルを使用し
た。必要な出発物質が全収率45%で得られた。融点148
−152℃。
d.この生成物は次の特性のNMRシグナル(CDCl3,δ値)
1.21(d,3H)、1.36(t,3H)、2.5(m,2H)、3.16(s,3
H)、3.7(q,1H)、4.05(q,2H)、4.4(q,2H)、5.1
(s,2H)、6.5(m,8H)。
例11 4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキ
ソキノリン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−ヒド
ロキシテトラヒドロピラン0.25gと、水素化ナトリウム
(鉱油中60%w/w)0.06gと、ジメチルホルムアミド20ml
との混合物を周囲温度で30分間攪拌した。臭素化アリル
1mlを添加し、この混合物を周囲温度で36時間攪拌し
た。この混合物を酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム水
溶液とに分配した。有機相を水で洗浄し、乾燥(MgS
O4)し、蒸発させた。残分を、溶融剤としてメチレンク
ロリドとジエチルエーテルとの4:1v/v混合物を用いるカ
ラムクロマトグラフイーにより精製した。こうして4−
アリルオキシ−4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチ
ル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フエニ
ル〕テトラヒドロピラン0.17g(61%)が油状物として
得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)2.0(m,4H)、3.5−4.
0(m,6H)、3.72(s,3H)、5.10(m,1H)、5.12(s,2
H)、5.28(m,1H)、5.76(m,1H)、6.6−7.5(m,9
H)。
出発物質として用いた4−〔3−(1,2−ジヒドロ−
1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)
フエニル〕−4−ヒドロキシテトラヒドロピランは次の
ように得られた。
例1の出発物質の製造に関する部分に記載したグリニ
ヤール反応法を用いて、3−ベンジルオキシブロモベン
ゼンをテトラヒドロピラン−4−オンと反応させると4
−(3−ベンジルオキシフエニル)−4−ヒドロキシ−
テトラヒドロピランが収率77%で得られた。融点84〜86
℃。
こうして得られた生成物1gと、木炭上のパラジウム触
媒0.1gとエタノールとの混合物を水素2気圧で6時間攪
拌した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残分
を、溶離剤としてメチレンクロリドと、ジエチルエーテ
ルと、メタノールとの50:50:1v/v混合物を用いるカラム
クロマトグラフイーにより精製した。こうして4−ヒド
ロキシ−4−(3−ヒドロキシフエニル)テトラヒドロ
ピラン0.325g(48%)が得られた。融点165−169℃。
こうして得られた生成物を、例1に記載した方法を用
いて、6−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチル
キノリン−2−オンと反応させると、必要な出発材料が
収率70%で得られた。融点165−167℃。
例12 例11に記載した方法を用いて、臭化アリルを適当な4
−ヒドロキシテトラヒドロピランと反応させると次表に
記載した化合物が得られた。
注 a.この生成物は次の特性のNMRシグナルを示した(CDC
l3,δ値)1.85−2.10(m,4H)、3.54−3.64(m,2H)、
3.73(s,3H)、3.75−4.00(m,4H)、5.10−5.25(m,4
H)、5.75−5.97(m,1H)、3.73(s,3H)、3.75−4.00
(m,4H)、5.10−5.25(m,4H)、5.75−5.97(m,1H)、
6.63(m,1H)、6.73−6.84(m,3H)、7.37−7.43(m,1
H)、7.59−7.68(m,3H)。
出発物質として用いた4−〔3−(1,2−ジヒドロ−
1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)
−5−フルオロフエニル〕−4−ヒドロキシテトラヒド
ロピランは次のように得られた。
例2の表Iの後の注cの最後の段落に記載した方法を
用いて、4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフエ
ニル)−4−ヒドロキシテトラヒドロピランを水素化分
解することにより4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシ
フエニル)−4−ヒドロキシテトラヒドロピランが収率
79%で得られた。融点158−160℃。
例1に記載した方法を用いて、こうして得られた生成
物を6−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチルキ
ノリン−2−オンと反応させると必要な出発物質が収率
72%で固体として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.74(広幅,1H)、2.04
−2.22(m,4H)、3.73(s,3H)、3.81−4.0(m,4H)、
5.10(s,2H)、6.6(m,1H)、6.73(d,1H)、6.83(m,1
H)、6.95(t,1H)、7.35−7.43(m,1H)、7.54−7.70
(m,3H)。
b.この生成物は次の特性のNMRシグナルを示した。(CDC
l3,δ値)1.9−2.1(m,4H)、3.56−3.59(m,2H)、3.
73(m,3H)、3.85−3.95(m,4H)、5.0〜5.3(m,2H)、
5.15(s,2H)、5.1−5.31(m,1H)、6.71−6.76(m,1
H)、7.1−7.69(m,7H)。
出発物質として用いた4−〔3−(1,2−ジヒドロ−
1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)
−5−トリフルオロメチルフエニル〕−4−ヒドロキシ
テトラヒドロピランは次のように得られた。
例6の表IIの後の注sの最後の段落に記載した方法を
用いて、4−(3−ベンジルオキシ−5−トルフルオロ
メチルフエニル)−4−ヒドロキシテトラヒドロピラン
を水素化分解し、4−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキ
シ−5−トリフルオロメチルフエニル)テトラヒドロピ
ランが収率90%で油状物として得られた。
例1に記載した方法を用いて、こうして得られた生成
物を6−ブロモメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチルキ
ノリン−2−オンと反応させると、必要な出発物質が収
率70%で得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.64−1.69(d,2H)、1.
93(s,1H)、2.09−2.25(s,3H)、3.88−3.99(m,4
H)、5.16(s,2H)、6.7−6.75(d,1H)、7.26−7.7
(m,6H)。
例13 アセトニトリル1.5ml中の4−〔5−フルオロ−3−
(2−プロピニルオキシ)フエニル〕−4−メトキシテ
トラヒドロピラン0.26gの溶液を3−ヨードピリジン0.2
1gと、ビス(トリフエニルホスフイン)−パラジウムク
ロリド0.01gと、トリエチルアミン0.15mlと、ヨウ化銅
(I)0.01gと、アセトニトリル1.5mlとの混合物に添加
し、この混合物を攪拌し、4時間に60℃に加熱した。こ
の混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルと水とに分配
した。有機相を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発さ
せた。残分を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの3:
1v/v混合物を用いるカラムクロマトグラフイーにより精
製した。こうして4−〔5−フルオロ−3−(3−(3
−ピリジル)プロプ−2−イニルオキシ)フエニル〕−
4−メトキシテトラヒドロピラン0.25g(74%)が得ら
れた。融点82−83℃。
出発物質として用いた4−〔5−フルオロ−3−(2
−プロピニルオキシ)フエニル〕−4−メトキシテトラ
ヒドロピランは次のように得られた。
4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)−4
−メトキシテトラヒドロピラン5.34gと、臭化プロパギ
ル(トルエン中80%w/v)4.46mlと、炭酸カリウム5.52g
とアセトン150mlとの混合物を16時間加熱還流させた。
混合物を濾過し、蒸発させた。残分を酢酸エチルと水と
に分配した。有機相を水および飽和塩化ナトリウム水溶
液で洗浄し、乾燥(HgSO4)し、蒸発させた。残分を、
溶離剤として酢酸エチルとヘキサンとの2:1v/v混合物で
溶離するカラムクロマトグラフイーにより製造した。こ
うして必要な出発物質5.77g(91%)が得られた。融点7
1−72℃。
例14 例13に記載した方法を繰り返すが3−ヨードピリジン
の代わりに3−クロロ−2−ヨードピリジンを用いた。
こうして4−〔3−(3−(3−クロロピリド−2−イ
ル)プロプ−2−イニルオキシ)−5−フルオロフエニ
ル〕−4−メトキシテトラヒドロピランが収率59%で得
られた。融点80−82℃。
出発物質として用いた3−クロロ−2−ヨードピリジ
ンは次のように得られた。
2,3−ジクロロピリジン0.74gおよび、ケトン20mlと水
1mlとの混合物中の飽和ヨウ化ナトリウム水溶液との混
合物を加熱還流させ、飽和ヨウ化水素水溶液(55%w/
v)0.5mlを添加した。この混合物を16時間加熱還流さ
せ、周囲温度に冷却し、濾過し、蒸発させた。残分を水
10mlに溶かし、溶液に水酸化ナトリウムのペレツトを添
加することによりpH11に塩基性にした。塩基性溶液を酢
酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、蒸発させると、必要な出発材料が油状物0.66g
(55%)として得られた。これはさらに精製せずに使用
した。
例15 例13に記載した方法を繰り返すが、3−ヨードピリジ
ンの代わりに1−ヨードイソキノリン(Chem.Pharm.Bul
l.Jap.,1982,30,1731)を使用した。こうして4−〔5
−フルオロ−3−(3−(1−イソキノリル)プロプ−
2−イニルオキシ)フエニル〕−4−メトキシテトラヒ
ドロフランが収率67%で油状物として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.8−2.1(m,4H)、2.9
(s,3H)、3.7−3.9(m,4H)、5.1(s,2H)、6.7−7.9
(m,7H)、8.25(d,1H)、8.5(d,1H)。
例16 例11に記載した方法を用いて、4−〔3−(1,2−ジ
ヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメ
トキシ)−5−トリフルオロメチルフエニル〕−4−ヒ
ドロキシテトラヒドロピランをヨウ化メチルと反応させ
ると4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オ
キソキノリン−6−イルメトキシ)−5−トリフルオロ
メチルフエニル〕−4−メトキシテトラヒドロピランが
収率95%で得られた。融点103℃。
例17 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを(2RS,4
RS)−4−(3−アミノ−5−ヒドロキシフエニル)−
4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピランと反応さ
せると(2RS,4RS)−4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−
メチル−2−オキソキノリン−6−イルメチルアミノ)
−5−ヒドロキシフエニル〕−4−メトキシ−2−メチ
ルテトラヒドロピランが収率46%で油状物として得られ
た。
NMRスペクトル(CD3SOCD3,δ値)1.05(d,3H)、1.1−
2.4(m,4H)、2.8(s,3H)、3.0−3.5(m,2H)、3.65
(s,3H)、3.6−3.9(m,1H)、4.35(d,2H)、5.95−6.
3(m,3H)、6.65(d,1H)、7.4−7.75(m,3H)、7.9
(d,1H)、8.9(m,1H)。
出発物質として用いた(2RS,4RS)−−4−(3−ア
ミノ−5−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−2−
メチルテトラヒドロピランは次のように得られた。
(2RS,4RS)−4−(3−ベンジルオキシ−5−ニト
ロフエニル)−4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロ
ピラン1gと木炭上の5%パラジウム触媒0.1gと、エタノ
ール10mlとメチレンクロリド10mlとの混合物を水素1気
圧で2時間攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発
させた。残分を溶離剤としてトルエンと酢酸エチルとの
1:1v/v混合物を用いるカラムクロマトグラフイーにより
精製した。こうして必要な出発物質0.67g(99%)が油
状物として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.2(d,3H)、1.4−2.5
(m,4H)、2.95(s,3H)、3.25−4.15(m,6H)、6.0−
6.5(m,3H)。
例18 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを(3RS,4
SR)−3−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシフエニ
ル)−4−メトキシテトラヒドロピランと反応させると
(3RS,4SR)−4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル
−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フエニル〕
−3−ヒドロキシ−4−メトキシテトラヒドロピランが
収率84%で得られた。融点62−66℃。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.85(m,1H)、2.5(m,1
H)、2.96(s,3H)、3.58(m,1H)、3.72(s,3H)、3.7
2−4.25(m,4H)、5.13(s,2H)、6.66−7.72(m,9
H)。
出発物質として用いた(3RS,4SR)−3−ヒドロキシ
−4−(3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシテト
ラヒドロピランは次のように得られた。
4−ヒドロキシ−4−(3−ペンジルオキシフエニ
ル)テトラヒドロピラン12.5gと分子篩(5Å)80gとト
ルエン90mlとの混合物を9時間で80℃に加熱した。この
混合物を濾過し、残分を連続してトルエンとアセトンと
で洗浄した。濾液と洗浄液とを合せ、蒸発させた。残分
を溶離剤としてメチレンクロリドを用いるカラムクロマ
トグラフイーにより精製した。こうして2,3−ジヒドロ
−4−(3−ベンジルオキシフエニル)−6H−ピラン1
0.5g(88%)が油状物として得られた。
m−クロロ過安息香酸2.42gを、前段落で得られた生
成物の一部2.5gと、炭酸水素ナトリウム1.18gと、メチ
レンクロリド30mlとの0℃に冷却してある攪拌懸濁液に
添加し、この混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで周囲
温度で15時間攪拌した。この混合物を濾過し、残分をメ
チレンクロリドで洗浄した。合せた濾液と洗浄液とを希
水酸化ナトリウム水溶液および水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、蒸発させた。こうして得られたエポキシド2.3g
(90%)はさらに精製することなく使用した。
Tet.Let.,1968,24,1755に記載した方法を用いて、前
段落で得られたエポキシドを水酸化ナトリウムと反応さ
せた。こうして得られた生成物を溶離剤としてメチレン
クロリドとジエチルエーテルとの4:1v/v混合物を用いる
カラムクロマトグラフイーにより精製した。こうして
(3RS,4SR)−3,4−ジヒドロキシ−4−(3−ベンジル
オキシフエニル)−テトラヒドロピラン1.78g、73%が
油状物として得られた。3−および4−ヒドロキシ基は
トランス関係にある。
こうして得られた生成物1.76gと、イミダゾール2g
と、t−ブチルジメチルシリルクロリド2.26gと、ジメ
チルホルムアミド6mlとの混合物を周囲温度で15時間攪
拌した。この混合物をジエチルエーテルと水とに分配し
た。有機相を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させ
た。残分を溶離剤としてメチレンクロリドとジエチルエ
ーテルとの9:1v/v混合物を用いるカラムクロマトグラフ
イーにより精製した。こうして(3RS,4SR)−4−(3
−ベンジルオキシフエニル)−3−(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−4−ヒドロキシテトラヒドロピラン
1.9g(78%)が得られた融点90〜92℃。
こうして得られた生成物を、例1の出発物質に関する
部分に記載した方法を用いてメチル化した。こうして
(3RS,4SR)−4−(3−ベンジルオキシフエニル)−
3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メトキ
シテトラヒドロピラン1.69g(89%)が油状物として得
られた。
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(テトラ
ヒドロフラン中1モル)16mlをこうして得られた生成物
と、テトラヒドロフラン32mlとの混合物に添加し、この
混合物を周囲温度で15時間攪拌した。この混合物を蒸発
させ、残分をジエチルエーテルと水とに分配した。有機
相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残分を溶離剤とし
てメチレンクロリドとジエチルエーテルとの9:1v/v混合
物を用いるカラムクロマトグラフイーにより精製した。
こうして(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロピラ
ン1.06g(86%)が得られた。融点85−86℃。
こうして得られた生成物と木炭上10%のパラジウム触
媒0.1gとエタノール20mlとの混合物を周囲温度で水素1
気圧で15時間攪拌した。この混合物を濾過し、蒸発させ
ると必要な出発物質0.7g(92%)が得られた。融点159
−160℃。
例19 例1の出発物質の製造に関する部分に記載したメチル
化方法を用いて、(3RS,4SR)−4−〔3−(1,2−ジヒ
ドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメト
キシ)フエニル〕−3−ヒドロキシ−4−メトキシテト
ラヒドロピランを15−クラウン−5の代わりにヨウ化メ
チルと反応させると(3RS,4SR)−4−〔3−(1,2−ジ
ヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメ
トキシ)フエニル〕−3,4−ジメトキシテトラヒドロピ
ランが収率78%で、ガラス状物として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.85(m,1H)、2.5(m,1
H)、2.95(s,6H)、3.07(m,1H)、3.72(s,3H)、3.7
2−3.94(m,4H)、5.14(s,2H)、6.66−7.5(m,9H)。
例20 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを(2S,4
R)−4−(3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ
−2−メチルテトラヒドロピランと反応させると(2S,4
R)−4−〔3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オ
キソキノリン−6−イルメトキシ)フエニル〕−4−メ
トキシ−2−メチルテトラヒドロピランが収率69%で融
点88−90℃で得られた。
出発物質として用いた(2S,4R)−4−(3−ヒドロ
キシフエニル)−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
ロピランは次のように得られた。
グリニヤール試薬を、3−ベンジルオキシブロモベン
ゼン4.2gとマグネシウム0.4gと、テトラヒドロフラン10
mlとの混合物を30分間加熱還流させて製造した。この混
合物をほぼ40℃に冷却し、テトラヒドロフラン7ml中の
(2s)−2−メチルテトラヒドロピラン−4−オン1.55
gの溶液を滴加した。この混合物を攪拌し、3時間に40
℃に温めた。この混合物を酢酸エチルと冷却した希塩酸
とに分配した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗
浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残分を溶離剤と
してトルエンと酢酸エチルとの10:3v/v混合物を用いる
カラムクロマトグラフイーにより精製した。こうして、
ジアステレオ異性体混合物として(2S,4R)−および(2
S,4S)−4−(3−ベンジルオキシフエニル)−4−ヒ
ドロキシ−2−メチルテトラヒドロピラン3.71g(92
%)が油状物として得られた。これを部分的に分離し、
極性の少ないジアステレオ異性体に富んだフラクシヨン
2.33gが得られた。
水素化ナトリウム(鉱油中55%w/w分散液)0.39gを、
ジメチルホルムアミド16ml中の前段落で得られたフラク
シヨン2.33g−5℃に冷却してある溶液に添加し、この
混合物をこの温度で1時間攪拌した。ヨウ化メチル0.61
mlを添加し、この混合物を2時間攪拌し、周囲温度に温
めた。この混合物を酢酸エチルと氷冷水とに分配した。
有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Mg
SO4)し、蒸発した。残分を溶離剤としてトルエンと酢
酸エチルとの20:1v/v混合物を用いるカラムクロマトグ
ラフイーにより精製した。こうして(2S,4R)−4−
(3−ベンジルオキシフエニル)−4−メトキシ−2−
メチルテトラヒドロピラン1.99g(82%)が油状物とし
て得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.2(d,3H)、1.5−1.65
(m,1H)、1.9−2.05(m,3H)、2.96(s,3H)、3.8−4.
0(m,3H)、5.1(s,2H)、6.85−7.05(m,3H)、7.2−
7.5(m,6H)。
こうして得られた生成物1.62gと木炭上10%のパラジ
ウム触媒0.28gと、イソプロパノール50mlとの混合物を
水素1気圧で5時間攪拌した。この混合物を濾過し、濾
液を蒸発させた。こうして必要な出発物質が定量の収率
で油状物として得られた。
出発物質として用いた(2S)−2−メチルテトラヒド
ロピラン−4−オンは次のように得られた。
ナトリウムビス−(2−メトキシエトキシ)アルミニ
ウムヒドリド(トルエン中3.4モル)200mlを30分間にわ
たり、−15℃に冷却してあるテトラヒドロフラン1100ml
中の(−)−(2S,3S,4S)−2,3−エポキシペクト−6
−エン−4−オール29g(J.Org.Chem.,1983,48,5093,化
合物番号(−)14)の溶液に添加し、この混合物を16時
間攪拌し、周囲温度に温めた。この混合物を氷浴中で冷
却し、希硫酸(10%w/v)1350mlをゆつくりと添加し
た。塩化ナトリウムを添加して2相を形成させた。有機
相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合せた有機
相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥し、蒸発
させた。残分を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの
2:3v/v混合物を用いるカラムクロマトグラフイーにより
精製した。こうして(2S,4S)−ヘプト−6−エン−2,4
−ジオール20g(67%)が油状物として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.23(d,3H)、1.63(t,
2H)、2.18−2.4(m,4H)、3.93−4.38(m,2H)、5.08
−5.25(m,2H)、5.70−5.96(m,1H)。
メタノール875ml中のこうして得られた生成物の一部
5.6gの溶液を−20℃に冷却し、オゾン含有酸素(約5%
オゾン)流をこの溶液中に130分間通過させた。酸素ガ
ス、次いでアルゴンを溶液中に通過させ過剰なオゾンを
除去した。ジメチルスルフイド20mlを添加し、この混合
物を周囲温度に温めた。この混合物を蒸発させ残分を溶
離剤として酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフイ
ーにより精製した。こうしてジアステレオ異性体の混合
物として(2S,4R,6R)−および(2S,4R,6S)−4,6−ジ
ヒドロキシ−2−メチルテトラヒドロピラン3.7g(67
%)が油状物として得られた。
前記工程を繰り返した後に、エタノール中の塩化水素
の飽和溶液90滴を、氷浴で冷却してあるエタノール90ml
中の前段落で得られた生成物19gの溶液に添加し、この
混合物を5℃で16時間貯蔵した。この混合物を蒸発させ
るとジアステレオ異性体の混合物として(2S,4R,6R)−
および(2S,4R,6S)−6−エトキシ−4−ヒドロキシ−
2−メチルテトラヒドロピランが定量の収率で、油状物
として得られた。これはさらに精製せずに使用した。
ジメチルホルムアミド45ml中のこうして得られた生成
物の溶液を0℃に冷却し、次いで順番にイミダゾール2
0.4gと分子篩(4Å)5gとを添加した。トリエチルシリ
ルクロリド24.3mlを滴加し、この混合物を0℃で2時間
攪拌した。この混合物を氷上に注ぎ、酢酸エチル抽出物
を取つた。有機相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残
分をエーテル300mlに溶かし、この溶液を冷水で洗浄し
た。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させる
と、ジアステレオ異性体の混合物として(2S,4R,6R)−
および(2S,4R,6S)−6−エトキシ−2−メチル−4−
トリエチルシリルオキシテトラヒドロピラン36g(91
%)が得られた。これはさらに精製せずに使用した。
トリエチルシラン15.7gとトリメチルシリルトリフル
オロメタンスルホネート29.1gとを順番に、5℃に冷却
してあるメチレンクロリド300ml中の前段落で得られた
生成物の溶液に添加し、5℃で30分間攪拌した。この混
合物を氷冷水50mlに注ぎ込み、生じた混合物を5分間攪
拌した。この混合物に炭酸水素ナトリウムを少しづつ添
加することにより中和した。有機相を分離し、水相を塩
化ナトリウムで飽和し、酢酸エチルで抽出した。有機相
を合せて、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残分を溶離
剤としてヘキサンと酢酸エチルとの4:1v/v混合物を用い
るカラムクロマトグラフイーにより精製した。こうして
(2S,4S)−4−ヒドロキシ−2−メチルテトラヒドロ
ピラン6.2g(41%)が得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.15−1.25(m,4H)、1.
4−1.6(m,1H)、1.8−2.0(m,2H)、3.3−3.5(m,2
H)、3.7−3.8(m,1H)、4.0(m,1H)。
ジヨーンズ試薬(J.Chem.Soc.,1951,2407;硫酸中の三
酸化クロムの8モル溶液)13.3mlを、5℃に冷却してあ
るアセトン250ml中の前段落の生成物の溶液に滴加し
た。イソプロパノール約20滴を添加して過剰な酸化剤を
分解し、この混合物を周囲温度で30分間攪拌した。この
混合物を濾過し、濾液を蒸発した。残分をジエチルエー
テル10mlに溶かし、この溶液をシリカゲル60HシリカKie
selgel 60Hsilicaで濾過し、蒸発させた。こうして(2
S)−2−メチルテトラヒドロピラン−4−オン 4.85g
(81%)が油状物として得られた。
NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.3(d,3H)、2.2−2.7
(m,4H)、3.6−3.8(m,2H)、4.2−4.3(m,1H)。
例21 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを(2S,4
R)−4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフエニル)
−4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピランと反応
させると(2S,4R)−4−〔5−フルオロ−3−(1,2−
ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イル
メトキシ)フエニル〕−4−メトキシ−2−メチルテト
ラヒドロピランが収率66%で得られた。融点91−93℃。
出発物質として用いた(2S,4R)−4−(5−フルオ
ロ−3−ヒドロキシフエニル)−4−メトキシ−2−メ
チルテトラヒドロピランは次のようにして得られた。
例20の出発物質の製造に関する部分に記載された方法
を繰り返すが、3−ベンジルオキシブロモベンゼンの代
わりに3−ベンジルオキシ−1−ブロモ−5−フルオロ
ベンゼンを用いた。こうしてジアステレオ異性体の混合
物として、順番に(2S,4R)−および(2S,4S)−4−
(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフエニル)−4−
ヒドロキシ−2−メチルテトラヒドロピランが収率87%
で油状物として、次に(2S,4R)−4−(3−ベンジル
オキシ−5−フルオロフエニル)−4−メトキシ−2−
メチルテトラヒドロピランが収率58%で油状物として得
られ、 NMRスペクトル(CDCl3,δ値)1.2(d,3H)、1.5−1.6
(m,1H)、1.8−2.0(m,3H)、3.0(s,3H)、3.8−4.0
(m,3H)、5.05(s,2H)、6.6−6.8(m,3H)、7.3−7.5
(m,5H);および必要な出発物質が定量の収率で、油状
物として得られた。キラルシフト試薬(−)−1−(9
−アントラニル)−2,2,2−トリフルオロエタノールを
添加した後に得られたNMRスペクトルデータは、この生
成物が98.6%の光学純度であることを示した。
例22 例1に記載した方法を用いて、6−ブロモメチル−1,
2−ジヒドロ−1−メチルキノリン−2−オンを4−
(4−ヒドロキシ−3−メトキシフエニル)−4−メト
キシテトラヒドロピランと反応させ、4−〔4−(1,2
−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イ
ルメトキシ)−3−メトキシフエニル〕−4−メトキシ
テトラヒドロピランが収率49%で得られた。融点172−1
73℃(酢酸エチルから再結晶)。
出発物質として用いた4−(4−ヒドロキシ−3−メ
トキシフエニル)−4−メトキシテトラヒドロピランは
次のように得られた。
例1に記載した方法を用いて、2−ブロモメチルナフ
タレンを4−ブロモ−2−メトキシフエノールと反応さ
せると3−メトキシ−4−(ナフト−2−イルメトキ
シ)ブロモベンゼンが収率62%で得られた。融点108
℃。
例2の表Iの後の注cの第2の段落に記載した方法を
用いて前段落で得られた生成物をテトラヒドロピラン−
4−オンと反応させると4−ヒドロキシ−4−〔3−メ
トキシ−4−(ナフチ−2−イルメトキシ)フエニル〕
テトラヒドロピランが収率44%で得られた。融点150−1
51℃(酢酸エチルから再結晶)。
例6の表IIの後の注sの最後から2番目の段落に記載
した方法を用いて、前段落で得られた生成物をヨウ化メ
チルと反応させて、4−メトキシ−4−〔3−メトキシ
−4−(ナフチ−2−イルメトキシ)フエニル〕テトラ
ヒドロピランが収率52%で得られた。融点129℃(酢酸
エチルから再結晶)。
こうして得られた生成物0.241gと木炭上10%のパラジ
ウム触媒0.02gとエタノール25mlとの混合物を水素1気
圧で90分間攪拌した。この混合物を濾過して、濾液を蒸
発させた。残分を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルと
の増大する極性混合物を用いるカラムクロマトグラフイ
ーにより精製した。こうして必要な出発物質0.142g(94
%)が得られた。融点92−93℃。
例23 次に式Iの化合物またはその調剤学的に認容の塩(以
下化合物X)を含有する、ヒトの治療および予防のため
に用いる代表的な調剤学的投与形を示す。
(a)錠剤I mg/錠剤 化合物X ・・・100 ラクトースPh.Eur ・・・182.75 クロスカルメローセナトリウム ・・・12.0 コーンスターチペースト ・・・2.25 (5%w/vペースト) ステアリン酸マグネシウム ・・・3.0 (b)錠剤II mg/錠剤 化合物X ・・・50 ラクトースPh.Eur ・・・223.75 クロスカルメローセナトリウム ・・・6.0 コーンスターチ ・・・15.0 ポリビニルピロリドン ・・・2.25 (5%w/vペースト) ステアリン酸マグネシウム ・・・3.0 (c)錠剤III mg/錠剤 化合物X ・・・1.0 ラクトースPh.Eur ・・・93.25 クロスカルメローセナトリウム ・・・4.0 コーンスターチペースト ・・・0.75 (5%w/vペースト) ステアリン酸マグネシウム ・・・1.0 (d)カプセル剤 mg/カプセル剤 化合物X ・・・10mg ラクトースPh.Eur ・・・488.5 ステアリン酸マグネシウム ・・・1.5 (e)注射剤I (50mg/ml) 化合物X ・・・5.0% w/v 1M水酸化ナトリウム溶液 ・・・15.0% v/v 0.1M塩酸 (pH7.6に調節) ポリエチレングリコール400 ・・・4.5% w/v 注射用水100%まで (f)注射剤II (10mg/ml) 化合物X ・・・1.0% w/v リン酸ナトリウムBP ・・・3.6% w/v 0.1M水酸化ナトリウム溶液 ・・・15.0% v/v 注射用水100%まで (g)注射剤III (1mg/ml,pH6に緩衝) 化合物X ・・・0.1% w/v リン酸ナトリウムBP ・・・2.26% w/v クエン酸 ・・・0.38% w/v ポリエチレングリコール400 ・・・3.5% w/v 注射用水100%まで (h)エアゾールI mg/ml 化合物X ・・・10.0 ソルビタントリオレエート ・・・13.5 トリクロロフルオロメタン ・・・910.0 ジクロロジフルオロメタン ・・・490.0 (i)エアゾールII mg/ml 化合物X ・・・0.2 ソルビタントリオレエート ・・・0.27 トリクロロフルオロメタン ・・・70.0 ジクロロジフルオロメタン ・・・280.0 ジクロロテトラフルオロエタン ・・・1094.0 (j)エアゾールIII mg/ml 化合物X ・・・2.5 ソルビタントリオレエート ・・・3.38 トリクロロフルオロメタン ・・・67.5 ジクロロジフルオロメタン ・・・1086.0 ジクロロテトラフルオロエタン ・・・191.6 (k)エアゾールIV mg/ml 化合物X ・・・2.5 ダイズレシチン ・・・2.7 トリクロロフルオロメタン ・・・67.5 ジクロロジフルオロメタン ・・・1086.0 ジクロロテトラフルオロエタン ・・・191.6 注 前記調製剤は調剤学的方法において公知の常法により
得ることができる。錠剤(a)−(c)は、たとえばセ
ルロースアセテートフタレートの被覆を施すように、常
法により腸溶性に被覆することができる。エアゾール調
剤(h)−(k)は標準エアゾール計量デイスペンサー
と共に使用することができ、懸濁剤のソルビタントリオ
レエートおよびダイズレシチンを他の懸濁剤、たとえば
ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエー
ト、ポリソルベート80、ポリグリセロールオレエートま
たはオレイン酸と代えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 405/12 215 C07D 405/12 215 217 217 239 239 241 241 405/14 213 405/14 213 (72)発明者 グラハム・チヤールズ・クラウレイ イギリス国チエシアー・マクレスフイー ルド・オールダリー・パーク(番地な し) (72)発明者 フイリツプ・ネイル・エドワーズ イギリス国チエシアー・マクレスフイー ルド・オールダリー・パーク(番地な し) (72)発明者 ジヤン‐マール・マリー・モーリス・ジ ロドー フランス国ルイ・セデ・ベーペ 401

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I: [式中、 Qは1または2個の窒素原子を含有する6員環の単環式
    または10員環の二環式の複素環式原子団であり、該原子
    団はハロゲンノ、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、シ
    アノ、アミノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコ
    キシ、フルオロ−(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アル
    キルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、ヒド
    ロキシ−(1〜4C)アルキル、アミノ−(1〜4C)アル
    キル、(1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキ
    ル、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)ア
    ルキル、アミノ−(2〜4C)アルコキシ、(1〜4C)ア
    ルキルアミノ−(2〜4C)アルコキシ、ジ−[(1〜4
    C)アルキル]アミノ−(2〜4C)アルコキシおよびフ
    ェニル−(1〜4C)アルキルから選択されれる1,2また
    は3個の置換基を有していてもよく、かつ前記フェニル
    −(1〜4C)アルキル置換基中のフェニル基はハロゲン
    ノ、(1〜4C)アルキルおよび(1〜4C)アルコキシか
    ら選択されれる置換基を有していてもよく、 Aは(1〜6C)アルキレン、(3〜6C)アルケニレン、
    (3〜6C)アルキニレンまたはシクロ(3〜6C)アルキ
    レンであり、 Xはオキシ、チオ、スルフィニル、スルホニルまたはイ
    ミノであり、 Arはフェニレンであり、該基はハロゲノ、ヒドロキシ、
    アミノ、ニトロ、シアノ、ウレイド、カルバモイル、
    (1〜4C)アルキル、(3〜4C)アルケニルオキシ、
    (1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルチオ、(1
    〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキルスル
    ホニル、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)
    アルキル]アミノ、フルオロ−(1〜4C)アルキル、
    (1〜4C)アルコキシカルボニル、N−[(1〜4C)ア
    ルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルキ
    ル]カルバモイル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、シ
    アノ−(1〜4C)アルコキシ、カルバモイル−(1〜4
    C)アルコキシ、アミノ−(2〜4C)アルコキシ、(1
    〜4C)アルキルアミノ−(2〜4C)アルコキシ、ジ−
    [(1〜4C)アルキル]アミノ−(2〜4C)アルコキシ
    および(1〜4C)アルコキシカルボニル−(1〜4C)ア
    ルコキシから選択される1または2個以上の置換基を有
    していてもよく、または Arは3個までの窒素原子を含有する6員環の複素環式原
    子団であり、該原子団はハロゲノ、ヒドロキシ、アミ
    ノ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキ
    シ、(1〜4C)アルキルアミノおよびジ−[(1〜4C)
    アルキル]アミノから選択されれる1または2個の置換
    基を有していてもよく、 R1は水素原子、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)アルケ
    ニル、(3〜6C)アルキニル、シアノ−(1〜4C)アル
    キル又は(2〜4C)アルカノイルであるか、またはR1
    ベンゾイルであり、該基はハロゲノ、(1〜4C)アルキ
    ルおよび(1〜4C)アルコキシから選択される置換基を
    有していてもよく、かつ R2とR3は一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に4〜7個の環
    原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じか
    または異なっていてもよく、それぞれ(1〜4C)アルキ
    レンでありかつX2はオキシ、チオ、スルフィニルまたは
    スルホニルであり、かつ該環はヒドロキシ、(1〜4C)
    アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキル
    チオ、(1〜4C)アルキルスルフィニルおよび(1〜4
    C)アルキルスルホニルから選択される、同じかまたは
    異なっていてもよい1または2個の置換基を有していて
    もよくまたは該環は(1〜4C)アルキレンジオキシ置換
    基を有していてもよい]で示される複素環式化合物また
    はその製薬学的に認容される塩。
  2. 【請求項2】式I中、 Qがピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、
    イソキノリル、キナゾリニルまたはキノキサリニルであ
    り、該基はフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、オキソ、メ
    チル、エチル、プロピル、トリフルオロメチル、2−フ
    ルオロエチル、2−ジメチルアミノエチルおよびベンジ
    ルから選択される1,2または3個の置換基を有していて
    もよく、 Aがメチレン、1−プロペニレンまたは1−プロピニレ
    ンであり、 Xがオキシまたはイミノであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、該
    基はフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、
    ウレイド、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ、トリフ
    ルオロメチル、アセトアミドおよびシアノメトキシから
    選択される1または2個の置換基を有していてもよく、
    または Arが3,5−ピリジレンまたは3,5−ピリダジニレンであ
    り、 R1がメチル、エチル、アリルまたは2−プロピニルであ
    り、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5〜7個の環
    原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じか
    または異なっていてもよく、それぞれメチレン、エチレ
    ンまたはトリメチレンでありかつX2はオキシであり、か
    つ該環はヒドロキシ、メチル、エチルおよびメトキシか
    ら選択される1または2個の置換基を有していてもよ
    い、請求項1記載の複素環式化合物またはその製薬学的
    に認容される塩。
  3. 【請求項3】式I中、 Qが2−ピリジル、3−ピリジル、3−ピリダジニル、
    2−ピリミジニルまたは2−ピラジニルであり、該基は
    クロロ、ヒドロキシ、シアノ、メチル、メトキシおよび
    トリフルオロメチルから選択される1個の置換基を有し
    ていてもよく、またはQが2−キノリル、3−キノリ
    ル、6−キノリル、7−キノリル、3−イソキノリル、
    6−イソキノリル、7−イソキノリル、3−シンノリ
    ル、2−キナゾリニル、6−キナゾリニル、2−キノキ
    サリニル、6−キノキサリニル、6−フタラジニル、1,
    7−ナフチレジン−3−イル、1,7−ナフチレジン−6−
    イル、1,8−ナフチレジン−3−イルまたは2,7−ナフチ
    レジン−3−イルであり、該基はフルオロ、クロロ、ヒ
    ドロキシ、オキソ、シアノ、メチル、メトキシおよびト
    リフルオロメチルから選択される1または2個の置換基
    を有していてもよく、 Aがメチレン、エチレン、トリメチレン、1−プロペニ
    レン、2−メチルプロプ−1−エニレンまたは1−プロ
    ピニレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、こ
    れらはフルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、ニト
    ロ、メチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニ
    ル、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミ
    ノ、トリフルオロメチル、アセトアミド、シアノメトキ
    シおよびカルバモイルメトキシから選択される1個の置
    換基を有していてもよく、またはArが2,4−,2,5−,3,5
    −または2,6−ピリジレンまたは4,6−ピリミジニレンで
    あり、該基はクロロ、メチルおよびメトキシから選択さ
    れる1個の置換基を有していてもよく、 R1がメチル、エチル、アリルまたは2−プロピニルであ
    り、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に4〜7個の環
    原子を有する環を形成し、上記式中A2およびA3は同じか
    または異なっていてもよく、それぞれメチレン、エチレ
    ン、トリメチレンまたはテトラメチレンでありかつX2
    オキシ、チオ、スルフィニルまたはスルホニルであり、
    かつ該環はヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、
    メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニルお
    よびメチレンジオキシから選択される1個の置換基を有
    していてもよい、請求項1記載の複素環式化合物または
    その製薬学的に認容される塩。
  4. 【請求項4】式I中、 Qが3−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−
    キノリル、3−イソキノリル、2−キナゾリニル、6−
    キナゾリニルまたは6−キノキサリニルであり、該基は
    フルオロ、ヒドロキシ、オキソ、メチル、エチル、2−
    フルオロエチル、2−ジメチルアミノエチルおよびベン
    ジルから選択される1,2または3個の置換基を有してい
    てもよく、 Aがメチレンであり、 Xがオキシまたはイミノであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、該
    基はフルオロ、ヒドロキシ、アミノ、ウレイド、メトキ
    シ、トリフルオロメチルおよびシアノメトキシから選択
    される1または2個の置換基を有していてもよく、また
    はArが3,5−ピリジレンであり、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6個
    の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレンで
    あり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキシ
    であり、かつ該環はヒドロキシ、メチルおよびメトキシ
    から選択される1または2個の置換基を有していてもよ
    い、請求項1記載の複素環式化合物またはその製薬学的
    に認容される塩。
  5. 【請求項5】式I中、 Qが6−キノリル、3−イソキノリル、2−キナゾリニ
    ル、6−キナゾリニル、6−キノキサリニル、1,2−ジ
    ヒドロ−2−オキソキノリン−3−イル、1,2−ジヒド
    ロ−2−オキソキノリン−5−イル、1,2−ジヒドロ−
    2−オキソキノリン−6−イルまたは1,2−ジヒドロ−
    2−オキソキノリン−7−イルであり、該基はフルオ
    ロ、メチル、エチル、2−フルオロエチル、2−ジメチ
    ルアミノエチルおよびベンジルから選択される1または
    2個の置換基を有していてもよく、 Aがメチレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンまたは1,4−フェニレンであり、該
    基はフルオロ、アミノ、ウレイド、メトキシおよびトリ
    フルオロメチルから選択される1または2個の置換基を
    有していてもよく、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6個
    の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレンで
    あり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキシ
    であり、かつ該環はヒドロキシ、メチルおよびメトキシ
    から選択される1または2個の置換基を有していてもよ
    い、請求項1記載の複素環式化合物またはその製薬学的
    に認容される塩。
  6. 【請求項6】式中、 Qが1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−3−イルま
    たは1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−6−イルで
    あり、該基はメチル、エチル、2−フルオロエチルおよ
    びベンジルから選択される1−置換基を有しており、 Aがメチレンであり、 Xがオキシであり、 Arが1,3−フェニレンであり、該基はフルオロ、アミノ
    およびトリフルオロメチルから選択される1または2個
    の置換基を有していてもよく、 R1がメチル、エチルまたはアリルであり、かつ R2とR3が一緒に式:−A2−X2−A3−の基を形成し、該基
    はA2およびA3が結合した炭素原子と一緒に5または6個
    の環原子を有する環を形成し、上記式中A2はエチレンで
    あり、A3はメチレン又はエチレンでありかつX2はオキシ
    であり、かつ該環はX2に対してアルファ位にメチル基を
    有していてもよい、請求項1記載の複素環式化合物また
    はその製薬学的に認容される塩。
  7. 【請求項7】4−メトキシ−4−[3−(3−(2−ピ
    リジル)プロピ−2−イン−1−イルオキシ)フェニ
    ル]テトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(3−(2−ピリジル)プロ
    ピ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]−4−メト
    キシテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(キノキサリン−6−イルメ
    トキシ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラ
    ン、 (2RS,4SR)−4−[5−フルオロ−3−(キノキサリ
    ン−6−イルメトキシ)フェニル]−4−メトキシ−2
    −メチルテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ
    キノリン−3−イルメトキシ)フェニル]−4−メトキ
    シテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(6−キノリルメトキシ)フ
    ェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ
    キノリン−6−イルメトキシ)フェニル]−4−メトキ
    シテトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−メチ
    ル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェニ
    ル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−アリルオキシ−4−[5−フルオロ−3−(1,2−
    ジヒドロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イル
    メトキシ)フェニル]テトラヒドロピラン、 4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−(2
    −フルオロエチル)−2−オキソキノリン−6−イルメ
    トキシ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラ
    ン、 4−[2,5−ジフルオロ−3−(1,2−ジヒドロ−1−メ
    チル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェニ
    ル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ
    キノリン−6−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチ
    ルフェニル]−4−メトキシテトラヒドロピラン、 4−アリルオキシ−4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−
    メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)−5
    −トリフルオロメチルフェニル]テトラヒドロピラン、 (2RS,4SR)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒド
    ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピ
    ラン、 (2RS,4SR)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒド
    ロ−1−エチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
    ロピラン、 (2RS,4SR)−4−[5−アミノ−3−(1,2−ジヒドロ
    −1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
    ロピラン、 (2S,4R)−4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−
    2−オキソキノリン−6−イルメトキシ)フェニル]−
    4−メトキシ−2−メチルテトラヒドロピラン、 (2S,4R)−4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒドロ
    −1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−4−メトキシ−2−メチルテトラヒド
    ロピラン、および (2RS,4SR)−3−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒド
    ロ−1−エチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−3−メトキシ−2−メトキシテトラヒ
    ドロピランからなる群から選択される請求項1記載の式
    Iの複素環式化合物またはその製薬学的に認容される
    塩。
  8. 【請求項8】4−[5−フルオロ−3−(1,2−ジヒド
    ロ−1−メチル−2−オキソキノリン−6−イルメトキ
    シ)フェニル]−4−メトキシテトラヒドロピランであ
    る請求項1記載の式Iの複素環式化合物またはその製薬
    学的に認容される塩。
  9. 【請求項9】請求項1項記載の式Iの複素環式化合物ま
    たはその製薬学的に認容される塩を製造する方法におい
    て、式II: で示される化合物を適当な試薬の存在下に式: Q−A−Z [式中、Zは離脱可能な基を表す]で示される化合物で
    アルキル化し、但しこの場合Q,Ar,R1,R2またはR3中に
    アミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシまたはカ
    ルボキシ基が存在する場合には、任意のアミノ、イミ
    ノ、アルキルアミノまたはカルボキシ基は通常の保護基
    によって保護されておりかつ任意のヒドロキシ基は通常
    の保護基によって保護されていてもよくまたは選択的に
    任意のヒドロキシ基は保護されている必要はない、その
    後Q,Ar,R1,R2またはR3中の任意の所望されない保護基
    を常法によって除去し、かつ式Iの化合物の製薬学的に
    認容される塩が所望であれば、該化合物を常法を使用し
    て適当な酸または塩基と反応させることにより塩を製造
    することを特徴とする複素環式化合物の製法。
  10. 【請求項10】請求項1項記載の式Iの複素環式化合物
    またはその製薬学的に認容される塩を製造する方法にお
    いて、式V: で示される化合物を適当な塩基の存在下に式: R1−Z [式中、R1およびZは前記に定義したものを表す]で示
    される化合物でアルキル化し、但しこの場合Q,X,Ar,R2
    またはR3中にアミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロ
    キシまたはカルボキシ基が存在する場合には、任意のア
    ミノ、イミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシまたはカル
    ボキシ基は通常の保護基によって保護されている、その
    後Q,X,Ar,R2またはR3中の任意の所望されない保護基を
    常法によって除去し、かつ式Iの化合物の製薬学的に認
    容される塩が所望であれば、該化合物を常法を使用して
    適当な酸または塩基と反応させることにより塩を製造す
    ることを特徴とする複素環式化合物の製法。
  11. 【請求項11】前記式I中、Aが(3〜6C)アルキニレ
    ン基である請求項1記載の化合物またはその製薬学的に
    認容される塩を製造する方法において、式: Q−Z [式中、Qは前記に定義したものを表しかつZはハロゲ
    ン原子である]で示される複素環式化合物を式VI: [式中、A1は(1〜4C)アルキレンであり、かつX,Ar,R
    1.R2およびR3は前記に定義したものを表す]で示され
    るエチニル化合物と適当な有機金属触媒の存在下にカッ
    プリングさせ、かつ式Iの化合物の製薬学的に認容され
    る塩が所望であれば、該化合物を常法を使用して適当な
    酸または塩基と反応させることにより塩を製造すること
    を特徴とする複素環式化合物の製法。
  12. 【請求項12】前記式I中、Arがアルキルスルフィニル
    又はアルキルスルホニル置換基を有し、Xがスルフィニ
    ル又はスルホニル基であり、またはR2とR3が一緒に、1
    または2個のアルキルスルフィニルまたはアルキルスル
    ホニルを有する式:−A2−X2−A3−の基を形成し、かつ
    X2がスルフィニルまたはスルホニル基である、請求項1
    記載の化合物またはその製薬学的に認容される塩を製造
    する方法において、前記式I中、Arがアルキルチオ置換
    基を有するか、またはR2とR3が一緒に、1または2個の
    アルキルチオ基を有する式:−A2−X2−A3−の基を形成
    し、かつX2がチオ基である化合物を酸化し、かつ式Iの
    化合物の製薬学的に認容される塩が所望であれば、該化
    合物を常法を使用して適当な酸または塩基と反応させる
    ことにより塩を製造することを特徴とする複素環式化合
    物の製法。
  13. 【請求項13】前記式I中、Qが利用可能な窒素原子上
    にアルキルまたは置換されたアルキル置換基を有する
    か、またはArがアルコキシまたは置換されたアルコキシ
    置換基を有する、請求項1項記載の化合物またはその製
    薬学的に認容される塩を製造する方法において、前記式
    I中、Qが前記の利用可能な窒素原子上に水素原子を有
    するか、またはArがヒドロキシ置換基を有する化合物を
    アルキル化し、かつ式Iの化合物の製薬学的に認容され
    る塩が所望であれば、該化合物を常法を使用して適当な
    酸または塩基と反応させることにより塩を製造すること
    を特徴とする複素環式化合物の製法。
  14. 【請求項14】請求項1から8までのいずれか1項記載
    の式Iの複素環式化合物、またはその製薬学的に認容さ
    れる塩と、製薬学的に認容される希釈剤または担持物質
    とからなることを特徴とする、ロイコトリエン媒介疾患
    および医学的症状の治療剤。
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