JP2545471B2 - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JP2545471B2 JP1301819A JP30181989A JP2545471B2 JP 2545471 B2 JP2545471 B2 JP 2545471B2 JP 1301819 A JP1301819 A JP 1301819A JP 30181989 A JP30181989 A JP 30181989A JP 2545471 B2 JP2545471 B2 JP 2545471B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、センサーノイズの低減を目的とした光電変
換装置に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 固体撮像装置等に用いられるセンサには、出力信号レ
ベルを上げる等のために、増幅型センサが好適に用いら
れる。
増幅型センサーは、MOS型,SIT型,FET型,バイポーラ
型などのトランジスタから構成されていて、それらの制
御電極に蓄積した電荷を電荷増幅あるいは電流増幅し
て、主電極から出力するものである。例えば特公昭55−
28456号公報に増幅型センサーの一例が開示されてい
る。このような増幅型センサーの問題点の1つにセンサ
ーノイズが大きいことがあげられる。
センサーノイズは、一般に固定的に現われる固定パタ
ーンノイズ(以後FPNと呼ぶ)と、制御電極をリセット
した時に制御電極にとりこまれるランダムノイズ(リセ
ット毎に振幅が変化するノイズ)がある。
センサーノイズのなかで、FPNは固定的に現われるの
でセンサーの光信号出力からセンサーの暗時出力を減算
すれば、完全に除去することができる。なお、暗時出力
は蓄積時間をほとんどゼロ、即ちセンサーをリセットし
た直後に読み出す事によって得ることができる。
これに対し制御電極にとりこまれたランダムノイズを
も除去するためには、蓄積開始直後のセンサー出力(セ
ンサーノイズ)から蓄積後のセンサー出力(光信号)を
減算すればよい。このように減算処理が可能な光電変換
装置としては、本出願人が先に出願した特願昭63−4749
2号に開示したものがある。この光電変換装置は光信号
を格納する手段とセンサーノイズを格納する格納手段と
を設け、両格納手段に格納された光信号とセンサーノイ
ズとの差を取るものである。
かかる光電変換装置は、ラインセンサーに用いる場合
には非常に実用的であるが、エリアセンサーに用いる場
合には、センサーノイズを格納する格納手段のチップ面
積が大きくなってしまう。格納手段を、撮像素子の外部
に設けた場合においても、フィールドメモリあるいはフ
レームメモリが必要となり、コスト的に問題であって、
実用化は困難である。
本発明の目的は上記の課題に鑑み、センサーノイズを
除去するのに適した光電変換装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の光電変換装置は、光励起された電荷を蓄積す
る蓄積手段、制御電極の電荷を増幅する増幅手段、前記
蓄積手段と前記制御電極とを接続する転送素子を構成要
素とする画素を複数備えた光電変換装置であって、 副走査方向に隣接した各画素の制御電極間に設けられ
たリセット手段と、 このリセット手段により前記制御電極をリセットし、
前記増幅手段の出力を第1の信号として読み出す第1の
読み出し手段と、 前記転送素子を導通させ、前記蓄積手段の電荷を前記
制御電極に転送する転送手段と、 電荷の転送後に前記増幅手段の出力を第2の信号とし
て読み出す第2読み出し手段と、 前記第1の信号と前記第2の信号との減算処理を行う
減算処理手段と、 を備えたことを特徴とする。
[作用] 本発明者は、既に特願平1−136125号において、光励
起された電荷を蓄積する蓄積手段と、制御電極の電荷を
増幅する増幅手段と、前記蓄積手段と前記制御電極とを
接続するスイッチ手段と、このスイッチ手段の、非導通
時の増幅手段の出力を第1の信号として読み出す第1の
読み出し手段と、前記スイッチ手段を導通させ、前記蓄
積手段の電荷を前記制御電極に転送する転送手段と、電
荷の転送後に前記増幅手段の出力を第2の信号として読
み出す第2読み出し手段と、前記第1の信号と前記第2
の信号との減算処理を行う減算処理手段と、を備えたこ
とを特徴とする光電変換装置を提案した。この特願平1
−136125号の光電変換装置は、光励起された電荷を蓄積
する蓄積手段と制御電極の電荷を増幅する増幅手段との
間にスイッチ手段を設けることで、蓄積手段の動作に関
係なく、センサノイズを独立して読み出すことを可能と
するものであり、FPNばかりではなく増幅素子の暗電流
成分やランダムノイズを除去することを可能とするもの
である。
本発明は上記特願平1−136125号の光電変換装置の特
性を向上させるものであり、上記作用に加え、蓄積手段
の電荷を増幅手段に転送する前に増幅手段の制御電極を
リセットするリセット手段を設け、リセット後に、増幅
手段の出力を第1の信号として読み出し、また転送素子
を導通させ、前記蓄積手段の電荷を前記制御電極に転送
した後に前記増幅手段の出力を第2の信号として読み出
すことにより、増幅手段の暗電流成分を光電荷の転送前
に除去し、蓄積手段の蓄積電位よりも増幅手段の制御電
極の電位を低く設定することで、蓄積手段から増幅手段
へ光電荷の転送を完全に行うことを可能とするものであ
る。
また本発明は、副走査方向に隣接した各画素の制御電
極間にリセット手段を設け、このリセット手段により制
御電極をリセットすることで、主走査方向と同時に副走
査方向に配列された画素をリセット可能とし、スミアを
減少させる作用を有する。なお、ここで、スミアとは強
すぎる光照射等のため、蓄積された電荷に対応する信号
を読み出す時に、選択されていない増幅手段の制御電極
の電位が上昇し、当該増幅手段から出力が現われる現象
をいうものとする。
本発明により、上記スミアを減少させることができる
のは、上記特願平1−136125号の光電変換装置において
は、選択された増幅手段の制御電極のみリセットを行っ
ていたのに対して、本発明においては、選択された増幅
手段から蓄積された電荷に対応する信号を読み出す前
に、選択された増幅手段の制御電極と伴に選択されてい
ない増幅手段の制御電極をもリセットすることが可能と
なるため、選択されていない増幅手段から出力が現われ
なくなるからである。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
第1図は、本発明の光電変換装置の第1実施例の部分
回路図である。
第2図は、上記光電変換装置の画素の概略的平面図で
ある。
第3図は、第2図の光電変換装置のX−X′線断面図
である。
第4図は、第2図の光電変換装置のY−Y′線断面図
である。
なお、本実施例の光電変換装置の光電変換部はマトリ
クス状に配列されているが、第1図においては、簡易化
のために四画素のみ示されている。
第1図に示すように、1つの画素は、画素をリセット
するためのPMOSトランジスタTrA、画素の過渡リセット
及び信号の蓄積・読み出しを制御するための容量CoX
光励起された電荷を蓄積する蓄積手段であるフォト・ダ
イオードD、このフォト・ダイオードDからの信号を増
幅する増幅用トランジスタTrC、フォト・ダイオードD
の光電変換部で発生した電荷を増幅用トランジスタTrC
の制御電極であるベースへ転送制御するための転送素子
TrBから構成される。主走査方向に配列された画素のPMO
SトランジスタTrBのゲート及び容量CoXの一方の端子は
共通接続され、主走査方向及び副走査方向に配列された
画素のPMOSトランジスタTrAのゲートはすべて共通接続
されている。φ、φVR(n)はそれぞれPMOSトランジス
タTrA、転送素子TrBの制御を行うパルスである。
増幅用トランジスタTrCのエミッタはMOSトランジスタ
T1、T2を介して蓄積容量C1,C2に接続される。蓄積容量C
1,C2には、それぞれセンサノイズ,信号が蓄積され、パ
ルスφH1H2の制御によって、センサノイズ出力(Sou
t),信号出力(Nout)として出力される。φT1、φT2
はそれぞれMOSトランジスタT1、T2の制御を行うパルス
である。TVCは垂直信号線のリセットを行うMOSトランジ
スタであり、パルスφVCの制御により電位VVCに設定さ
れる。
第2図及び第4図に示すように、画素の制御電極たる
ベースBはPMOSトランジスタTrAで副走査方向に分離さ
れ、(第4図中破線で図示)、PMOSトランジスタTrAがO
N状態となると、各画素のベースBはリセットされる。
第3図及び第4図に示すように、各画素はp基板の上に
形成されるがn基板上てあってもよい。
また、第3図に示すように、増幅用トランジスタTrC
のベースBの一部にはSiO2上に設けられたpoly層L1によ
り容量CoXを形成している。エミッタEはAl層L2によ
り、垂直出力線として配線接続されている。第2図に示
すように、光電変換部であるフォト・ダイオードDと増
幅用トランジスタTrCのベースBは、PMOSトランジスタT
rB(第3図中破線で図示)からなる転送素子により分離
されており、PMOSトランジスタTrBがON状態となると、
フォト・ダイオードDに蓄積された電荷が増幅用トラン
ジスタTrCのベースBに転送される。なお、フォト・ダ
イオードD以外は通常遮光されるが第2図〜第4図では
省略している。
以下、第1図〜第4図を参照しながら、上記光電変換
装置の動作について説明する。
第5図は、上記光電変換装置の動作を説明するための
タイミングチャートである。
第5図において、まず、期間T1は副走査方向画素列の
リセット期間であり、パルスφを負電位(−V)にし
て、PMOSトランジスタTrAをON状態として、センサノイ
ズと信号の読み出し前に増幅用トランジスタTrCの制御
電極(ベース)のリセットが行なわれる。
期間T2は副走査方向画素列の過渡リセット期間であ
り、パルスφVRを正電位(+V)にすると、容量CoX
介して増幅用トランジスタTrCのベースの電位が上昇す
る。同時にパルスφVCをハイレベルとしてMOSトランジ
スタTVCをON状態として、増幅用トランジスタTrCのエミ
ッタを所定の電位VVCとする。この時、増幅用トランジ
スタTrCのベース電位はベースの電荷とエミッタ電流と
の再結合により急速に低下する(これを過渡リセットと
呼ぶ)。なお、パルスφT1もハイレベルとし、MOSトラ
ンジスタT1をON状態として、蓄積容量C1の電位を電位V
VCとする。
期間T3では、パルスφVCをロウレベルとしてMOSトラ
ンジスタTVCをOFF状態とし、増幅用トランジスタTrC
エミッタをフローティング状態としてセンサノイズを読
み出し駆動が行われる。
この時のベース電位は暗時出力電位に対応しており、
エミッタには増幅用トランジスタTrCの特性に依存した
出力電圧が現われる。これは一般的にオフセット電圧と
呼ばれ、複数の増幅用トランジスタ間ではそのパラメー
タが少しづつ異なるのでエミッタ出力電圧、即ちオフセ
ット電圧も異なっている。ここではそれらのオフセット
電位の差異をセンサーノイズと呼ぶ。このセンサーノイ
ズは蓄積容量C1に蓄積される。期間T3の後、パルスφVC
をハイレベルとしてMOSトランジスタTVCをON状態とする
と同時に、パルスφT1をハイレベルとして、MOSトラン
ジスタT2をON状態として、蓄積容量C2の電位を電位VVC
とする。
期間T4は、フォト・ダイオードDの光電荷を増幅用ト
ランジスタTrCのベースへの転送するための期間であ
り、パルスφVR(n)を立ち下げて負電位(−V)とする
と、PMOSトランジスタTrBがON状態となり、フォト・ダ
イオードDに蓄積された光電荷は増幅用トランジスタTr
Cのベースに転送される。
期間T5は、光信号の読み出し期間であり、パルスφVR
を正電位(+V)とすると、容量CoXを介して増幅用ト
ランジスタTrCのベースの電位が上昇し、増幅用トラン
ジスタTrCから光信号出力が読み出される。この光信号
には上述のセンサーノイズが含まれており、蓄積容量C2
に蓄積される。
センサーノイズを蓄積している蓄積容量C1の列と光信
号を蓄積している蓄積容量C2の列は、不図示の水平シフ
トレジスタから出力されるパルスφH1H2の制御によ
って、水平転送スイッチがON・OFF制御され、水平出力
線にセンサノイズ出力(Sout),信号出力(Nout)とし
て出力される(期間T6)。水平出力線の出力端子は差動
アンプに接続されているので、結果的に、光信号よりセ
ンサーノイズが減算されて、光信号のみを得ることがで
きる。
以下、センサーノイズの減算処理について詳細に説明
する。
我々の実験結果によれば、過渡リセット後のEPNは、
増幅用トランジスタTrCのhFEなどのパラメータの差異に
より異なり、過渡リセット終了後ベース電位VBはΔVの
バラツキが発生する。このバラツキΔVは読み出し動作
により、エミッタ出力では約 される。ここでCBはベース・コレクタ間容量CbC、ベー
ス・エミッタ間容量Cbe、および容量COXの合成容量であ
る。
また、ランダムノイズ成分は、期間T2における合成容
量CBに依存するリセット時のkTCノイズ、センサートラ
ンジスタ読み出し動作時のランダムノイズである。リセ
ット時のkTCノイズは過渡リセットにより少し小さくな
り約K をかけた値となる。
さらに、読み出し動作時のランダムノイズはベース容
量CB,エミッタから見た負荷容量CVと蓄積容量CT,電流増
幅率hFEなどに依存するが、電流増幅率hFEを大きくして
非破壊度を大きくすれば前記リセット時のランダムノイ
ズよりも、非常に小さくできることが分かった。このこ
とは、センサーのEPNとkTCノイズは、光信号とセンサー
ノイズとの減算処理により、S/N比を非常に改善できる
ことを意味する。CCDでは、電荷・電圧変換出力アンプ
後相関二重サンプリング法によって、リセットトランジ
スタによるkTCノイズを除去しているが、高速駆動のた
めアンプノイズが支配的である。
本発明のような各画素が増幅素子から構成されたもの
は、1H毎の低速走査であるため、アンプノイズ、即ち読
み出しノイズは極めて小さい。
また、増幅用トランジスタの暗電流成分は期間T1のリ
セット時において除去される。
第6図は、本発明を適用した固体撮像装置の概略的構
成図である。
同図において、光センサがエリア状に配列された撮像
素子201は、垂直走査部202及び水平走査部203によって
テレビジョン走査が行なわれる。
水平走査部203から出力された信号は、処理回路204を
通して標準テレビジョン信号として出力される。
垂直および水平走査部202及び203の駆動パルスφHS,
φH1H2VSV1V2等はドライバ205によって供
給される。またドライバ205はコントローラ206によって
制限される。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の光電変換装置に
よれば、また光励起された電荷を蓄積する蓄積手段と制
御電極の電荷を増幅する増幅手段との間にスイッチ手段
を設けることで、増幅素子のセンサーノイズを蓄積手段
の動作に関係なく、独立して読み出すことができ、FPN
ばかりではなく増幅素子の暗電流成分やランダムノイズ
を除去でき、また増幅用素子を低速駆動とし、読み出し
時のノイズを非常に小さく、高S/N比の撮像素子を実現
することができる。
また本発明によれば、蓄積手段の電荷を増幅手段に転
送する前に増幅手段の制御電極をリセットするリセット
手段を設け、リセット後に、増幅手段の出力を第1の信
号として読み出し、また転送素子を導通させ、前記蓄積
手段の電荷を前記制御電極に転送した後に前記増幅手段
の出力を第2の信号として読み出すことにより、増幅手
段の暗電流成分を光電荷の転送前に除去でき、蓄積手段
の蓄積電位よりも増幅手段の制御電極の電位を低く設定
し、蓄積手段から増幅手段へ光電荷の転送を完全に行う
ことが可能となる。
さらに本発明によれば、副走査方向に隣接した各画素
の制御電極間にリセット手段を設け、このリセット手段
により制御電極をリセットすることで、主走査方向と同
時に副走査方向に配列された画素をリセット可能とし、
スミアを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光電変換装置の第1実施例の部分回
路図である。 第2図は、上記光電変換装置の画素の概略的平面図であ
る。 第3図は、第2図の光電変換装置のX−X′線断面図で
ある。 第4図は、第2図の光電変換装置のY−Y′線断面図で
ある。 第5図は、上記光電変換装置の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。 第6図は、本発明を適用した固体撮像装置の概略的構成
図である。 TrA,TrB:PMOSトランジスタ、CoX:容量、D:フォト・ダイ
オード、TrC:増幅用トランジスタ、φVR(n)CT1,
φT2VCH1H2:パルス、TVC,T1,T2:MOSトランジ
スタ、C1,C2:コンデンサ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光励起された電荷を蓄積する蓄積手段、制
    御電極の電荷を増幅する増幅手段、前記蓄積手段と前記
    制御電極とを接続する転送素子を構成要素とする画素を
    複数備えた光電変換装置であって、 副走査方向に隣接した各画素の制御電極間に設けられた
    リセット手段と、 このリセット手段により前記制御電極をリセットし、前
    記増幅手段の出力を第1の信号として読み出す第1の読
    み出し手段と、 前記転送素子を導通させ、前記蓄積手段の電荷を前記制
    御電極に転送する転送手段と、 電荷の転送後に前記増幅手段の出力を第2の信号として
    読み出す第2読み出し手段と、 前記第1の信号と前記第2の信号との減算処理を行う減
    算処理手段と、 を備えた光電変換装置。
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