JP2545139B2 - 昇降制御装置 - Google Patents

昇降制御装置

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JP2545139B2 JP1226883A JP22688389A JP2545139B2 JP 2545139 B2 JP2545139 B2 JP 2545139B2 JP 1226883 A JP1226883 A JP 1226883A JP 22688389 A JP22688389 A JP 22688389A JP 2545139 B2 JP2545139 B2 JP 2545139B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は昇降制御装置に関し、詳しくは、農用トラク
タ等に備えられる対地作業装置を油圧アクチュエータに
よって昇降させる際に用いられる制御技術に関するもの
である。
〔従来の技術〕
農用トラクタを例に上げると従来からの昇降制御装置
では、作業時において、ロータリ耕耘装置等を所定の対
地レベルに維持するよう昇降を行う制御と、ロータリ耕
耘装置等を所定の対車体レベルまで昇降させる制御とが
存在し、従来からの制御装置では、前述したいずれの制
御を行う場合にも、地面、あるいは、車体に対するロー
タリ耕耘装置のレベルをフィードバックするよう構成さ
れている(参考文献記載せず)。
又、従来からの制御装置ではフィードバック信号に基
いて制御を行う際の動作として、PI、あるいは、PID制
御等が採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、例えば、PID制御について考察すれば、このP
ID制御ではフィードバックされる信号の値に対して、予
め設定された演算を行うことで、つまり、比例要素、積
分要素、微分要素夫々の要素における演算を行い、これ
らの演算結果を単純に加算することで、制御量を求める
ため、例えば、位置制御を行う場合には位置偏差が存在
する限は、この偏差が小さい値であっても制御を行い続
けることとなって、アクチュエータの作動が頻繁になっ
たり、オーバーシュートを生ずることもある。
特に、農用トラクタのように油圧シリンダの作動によ
り対地作業装置の昇降を行う場合には、油圧シリンダに
供給される作動油の油温が上昇することによる作動油の
粘性の低下に伴い、制御弁の開度を所定の値に設定して
も、油圧アクチュエータの作動速度が上昇することもあ
り、このように作動速度が上昇すると、前述したオーバ
ーシュートを一層生じやすくなるばかりで無く、油圧ア
クチュエータを停止させる際においてショックも大きく
なることもあり改善の余地がある。
本発明の目的は、油圧アクチュエータを無理なく操作
して対地作業装置の昇降をオーバーシュートさせること
無く、しかも、円滑に行う装置を合理的に構成する点に
あり、 〔課題を解決するための手段〕 本発明の第1の特徴は、対地作業装置の現在レベルと
目標レベルとの位置偏差を求める位置偏差獲得手段と、
対地作業装置の昇降作動時における単位時間内の位置偏
差の変化分を求める位置変化分獲得手段とを備えると共
に、位置偏差獲得手段で得た位置偏差のデータ、及び、
位置変化分獲得手段で得た位置変化分のデータ夫々をメ
ンバーシップ関数に基いてメンバーシップ値に変換し、
かつ、この変換データをファジィルールに従って処理
し、この処理結果を、対地作業装置を昇降する油圧アク
チュエータの制御弁の開度を調節するための値として出
力する制御量設定手段を備えて成る点にあり、 本発明の第2の特徴は、対地作業装置の現在レベルと
目標レベルとの位置偏差を求める位置偏差獲得手段と、
対地作業装置の昇降作動時における昇降速度と目標速度
との単位時間内での速度偏差の変化分を求める速度変化
分獲得手段とを備えると共に、位置偏差獲得手段で得た
位置偏差のデータ、及び、速度変化分獲得手段で得た速
度偏差変化分のデータ夫々をメンバーシップ関数に基い
てメンバーシップ値に変換し、かつ、この変換データを
ファジィルールに従って処理し、この処理結果を、対地
作業装置を昇降する油圧アクチュエータの制御弁の開度
を調節するための値として出力する制御量設定手段を備
えて成る点にあり、その作用、及び、効果は次の通りで
ある。
〔作 用〕
上記第1の特徴によると、位置偏差獲得手段で求めた
対地作業装置の現在レベルと目標レベルとの位置偏差
と、位置変化分獲得手段で求めた対地作業装置の昇降作
動時における単位時間内の位置偏差の変化分とを、制御
量設定手段がメンバーシップ関数に基づいてメンバーシ
ップ値に変換し、ファジイルールに従って処理して対地
作業装置を昇降する油圧アクチュエータの制御弁の開度
を調節するための値として出力するものとなり、このよ
うに出力される値は予め設定されたメンバーシップ関数
とファジィルールとに基づいて決定されるので、このメ
ンバーシップ関数のファジィ集合を適切に設定し、メン
バーシップ関数から得られたメンバーシップ値を所定の
ファジィルールで推論することで、偏差が小さい場合に
は制御を停止させること、あるいは、偏差が大きい場合
には過大な増速を抑制すること、油温の上昇による昇降
速度の変化を補正すること等の昇降作業に適した動作を
可能にする。
又、上記第2の特徴によると、位置偏差獲得手段で求
めた対地作業装置の現在レベルと目標レベルとの位置偏
差と、速度変化分獲得手段で求めた対地作業装置の昇降
作動時における単位時間内の速度偏差の変化分とを、制
御量設定手段がメンバーシップ関数に基づいてメンバー
シップ値に変換し、ファジィルールに従って処理して対
地作業装置を昇降する油圧アクチュエータの制御弁の開
度を調節するための値として出力するものとなり、この
ように出力される値は予め設定されたメンバーシップ関
数とファジィルールとに基づいて決定されるので、この
メンバーシップ関数のファジィ集合を適切に設定し、メ
ンバーシップ関数から得られたメンバーシップ値を所定
のファジィルールで推論することで、偏差が小さい場合
には制御を停止させること、あるいは、偏差が大きい場
合には過大な増速を抑制すること、油温の上昇による昇
降速度の変化を補正すること等の昇降作業に適した動作
を可能にする。
即ち、本発明の昇降制御装置では、位置偏差と単位時
間内の位置偏差の変化分と、あるいは、位置偏差と、単
位時間内の速度偏差の変化分と云う情報が入力されるこ
とによって、先ず、この情報を例えば、「大きい」、
「やや大きい」、「中程度」等の一定の幅を有した領域
に対応して所定の変数として規定されたメンバーシップ
関数に基づいて、該メンバーシップ関数(一般には、ラ
ベル名を附した複数のメンバーシップ関数が規定され
る)との合致の程度を表すメンバーシップ値(推論結
果)に変換する。次に、このメンバーシップ値をファジ
ィルール(例えば、メンバーシップ値でメンバーシップ
関数の上部を切り取った形状の複数の図形を重ね合わせ
て重心を求める等のルール)に従った処理を行うこと
で、メンバーシップ関数に対応して予め設定された制御
目標をメンバーシップ関数で修正した値の制御目標を得
るものとなる。このように一般にファジィ制御と称せら
れる処理ではメンバーシップ関数に対する「合致の程
度」を表すメンバーシップ値に基づいて制御目標を修正
する形の制御となるので、PI制御、あるいは、PID制御
のように入力情報の演算によって一義的に制御目標が決
まるものと比較して、制御目標は厳密でないものの、PI
制御、あるいは、PID制御のように頻繁な制御動作を行
わずに済むものとなり、前述の第1の特徴による作用、
及び、第2の特徴による作用に記した如く、過大な増速
の抑制、油温の上昇による昇降速度の変化の補正等を可
能にするものとなっている。
〔発明の効果〕
従って、対地作業装置の昇降を油圧アクチュエータで
行う制御系に、位置偏差、位置変化の変化分に基づきフ
ァジィ理論に従って作動する、あるいは、位置偏差、速
度偏差の変化分に基づきファジィ理論に従って作動する
制御量設定手段を備えることで、オーバーシュートを生
ずることが少なく、しかも、円滑に昇降制御を行う装置
が構成されたのである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第11図に示すように前後車輪(1),(2)を備えた
車体(3)の前部にエンジン(4)を配置すると共に、
車体(3)の後部に伝動ケース(5)を配置し、この伝
動ケース(5)の上部に左右一対のリフトアーム
(6)、及び、このリフトアーム(6)を昇降駆動する
リフトシリンダ(7)(油圧アクチュエータの一例)を
設け、このリフトシリンダ(7)の上方位置における、
左右のリヤフェンダー(8)の間に運転座席(9)を設
けて農用トラクタを構成する。
この農用トラクタの後端には2点リンク機構(10)を
介してロータリ耕耘装置(11)(対地作業装置の一例)
が連結され、この2点リンク機構(10)と前記リフトア
ーム(6)とを左右一対のリフトロッド(12)で吊下げ
状態に支持することで、このロータリ耕耘装置(11)は
前記リフトシリンダ(7)の駆動により昇降し、更に、
一対のリフトロッド(12)のうちの一方に複動型のロー
リングシリンダ(13)が介装されることで、このロータ
リ耕耘装置(11)はローリングシリンダ(13)の駆動に
より前後向き軸芯周りにローリング作動油するよう構成
されている。
この昇降作動、及び、ローリング作動を行うための油
圧系は第10図の如く表され、この系は、前記エンジン
(4)で駆動される油圧ポンプ(14)、流量制御用のフ
ロープライオリティ弁(15)、このフロープライオリテ
ィ弁(15)からの制御流を前記ローリングシリンダ(1
3)に供給する電磁弁(16)、フロープライオリティ弁
(15)の余剰流を前記リフトシリンダ(7)に供給す
る、あるいは、リフトシリンダ(7)の作動油を排出す
る電磁比例型の制御弁(V)夫々を有して成り、更に、
この制御弁(V)は、上昇制御用の第1弁(17)と、こ
の第1弁(17)を開閉するパイロット圧制御用の第2弁
(18)と、下降制御用の第3弁(19)と、この第3弁
(19)を開閉するパイロット圧制御用の第4弁(20)
と、リリーフ弁(21)とで成り、ロータリ耕耘装置(1
1)を上昇側に制御する場合には、第2弁(18)のソレ
ノイド(18a)に対して電流を供給すると共に、この電
流値の調節により、パイロット圧がこの電流値に対応し
て変化する結果、この電流値と比例する弁の開度が得ら
れ、又、ロータリ耕耘装置(11)を下降側に制御する場
合には、前述と同様に第4弁(20)のソレノイド(20
a)に供給する電流の電流値の調節により、この電流値
と比例する弁の開度が得られるように構成されている。
又、この農用トラクタでは、前記ロータリ耕耘装置
(11)を車体(3)を基準とした所定レベルまで昇降さ
せるポジション制御と、ロータリ耕耘装置(11)を耕起
地面(G)を基準とした所定レベルまで昇降させる自動
耕深制御との2種の制御を行う昇降制御装置が備えられ
ている。
この昇降制御装置は第9図に示す如く構成され、この
構成では、第11図に示すように運転座席(9)の側方に
配置されたポジションレバー(22)の設定位置を検出す
る第1ポテンショメータ(23)と、リフトアーム(6)
の揺動量からロータリ耕耘装置(11)の対車体レベルを
検出する第2ポテンショメータ(24)とで、ポジション
制御の設定系とフィードバック系とが構成され、又、前
記リヤフェンダー(8)に設けたコントロールボックス
(25)の耕深設定ダイヤル(26)の設定位置を検出する
第3ポテンショメータ(27)と、ロータリ耕耘装置(1
1)の揺動型の後カバー(11a)の揺動量からロータリ耕
耘装置(11)の対車体レベルを検出する第4ポテンショ
メータ(28)とで自動耕深制御の設定系とフィードバッ
ク系とが構成されている。
又、これら4つのポテンショメータからの信号はA/D
変換器(29)を介して、マイクロプロセッサ(図示せ
ず)を備えた制御機構(30)に入力され、この制御機構
(30)は、間歇パルス信号を出力し、パワートランジス
タ(31),(31)を介して前記ソレノイド(18a),(2
0a)を駆動するよう構成されている。
又、この制御装置は前記パルス信号のデューティサイ
クルの調節により、前記ソレノイド(18a),(20a)に
供給される電流の電流値の調節を行って制御弁(V)の
開度の調節を行い、しかも、この調節は、前記自動耕深
制御時には第3図のフローチャートに従い、ポジション
制御時には第4図のフローチャートに従って行われるよ
うプログラムがセットされている。
つまり、自動耕深制御を行う際には、第3、第4ポテ
ンショメータ(27),(28)からの信号に基づき、目標
レベル(Rx)、ロータリ耕耘装置(11)の現在レベル
(X)を得ると共に、夫々の値に基いて位置偏差(Ex)
を得る(#1ステップ)。
次に、位置偏差(Ex)の絶対値を、不感帯として設定
された値(ε)と比較して、この値より小さい場合には
データをクリアして制御を行わず(#2,#3ステッ
プ)、逆に大きい場合には、この制御が初期であれば、
位置偏差(Ex)に基いてデューティサイクル(Di)を設
定する(#4,#5ステップ)。
次に制御方向を判別した後、デューティサイクル(D
i)の値のパルス信号を出力して電磁比例制御弁(V)
を操作し、第3、第4ポテンショメータ(27),(28)
からの信号に基づき、目標レベル(Rx(n))、ロータリ
耕耘装置(11)の現在レベル(X(n))を得ると共に、夫
々の値に基いて位置偏差(EX(n))を得る(#6,#7,#
8,#9ステップ)。
次に、位置偏差の単位時間内における変化分(△Ex
(n))を求め(#10ステップ)、更に、この変化分(△E
x(n))のデータと位置偏差(Ex(n))とに基いてパルス
信号の調節すべきデューティサイクル(単位は%)の量
(△D)を求める(#11ステップ)。
この量(△D)は、2種の入力信号(△Ex(n))のと
(Ex(n))とに対応して得られる値を予め求めておき、
マップデータとして与えたものであり、所謂、ファジィ
理論(Fuzzy Theory)に基いて設定されている(詳細は
後述)。
次に、調節すべきデューティサイクルの量(△D)
(正か負の値として与えられる)を、現在出力されてい
るパルス信号のデューティサイクルに加算し、かつ、こ
の加算の結果がリミットの値より小さい値に収まるよう
処理を行って出力すべきパルス信号のデューティサイク
ル(Di)が決定され(#12,#13ステップ)、この制御
はリセットされるまで継続するのである(#14ステッ
プ)。
又、以上のように説明した制御系は第1図のように、
その構成を表すことが可能であり、同図における位置偏
差獲得手段(A)はフローチャートの#1,#9ステップ
で成り、位置変化分獲得手段(B)はフローチャートの
#10ステップで成り、制御量設定手段(C)はフローチ
ャートの#11ステップで成っている。
次に、当該自動耕深制御において用いられているファ
ジィ理論の概要を説明する。
この制御では前述した位置偏差(Ex)と、位置偏差の
単位時間内における位置変化分(△Ex)との値が、NB、
NM、NS、ZO、PS、PM、PBの7種のファジィラベルに含ま
れるかを判別し、夫々のファジィラベル、及び、第5図
の表から、位置偏差(Ex)と変化分(△Ex)とに基づく
制御量がファジィラベルで与えられる。
又、このように与えられるファジィラベルには夫々複
数の制御量が含まれており、この制御量は次のように求
める。
つまり、第6図(イ),(ロ)に示す如く、位置偏差
(Ex)、変化分(△Ex)夫々の値を0〜1の範囲内のメ
ンバーシップ値に変換するメンバーシップ値関数が定義
されており、例えば、位置偏差(Ex)の値が(a)であ
り、位置変化分(△Ex)の値が(b)であった場合に
は、(a),(b)夫々の値が(イ),(ロ)夫々の関
数からメンバーシップ値(a1),(a2),(b1),
(b2)に変換される。
又、メンバーシップ値(a1),(a2)は夫々関数NS、
ZOで与えられ、メンバーシップ値(b1),(b2)は関数
NM、NBで与えられており、次に、第6図(ハ)に示すフ
ァジィルールに従って、(a1)と(b2)との値の比較、
及び、(a2),(b1)との値の比較を行い、比較の結果
の小さい値(b2)と(a2)とが選択され、更に、第6図
(ニ)に示す如く、結論部に定義された関数に対してフ
ァジィルールに従って、メンバーシップ値(b2)より上
段が切り取られた関数NBの領域(U1)とメンバーシップ
値(a2)より上段が切り取られた関数NMの領域(U2)と
が求められ、これら2種の領域(U1),(U2)夫々の横
軸方向での重心位置(c)が制御量の値(△D)として
求められるのである。
尚、前記したファジィルールは「マムダニ(Mamdan
i)の方法」と称せられるものである。
因みに、当該自動耕深制御では、ファジィ理論に基い
た、前述の演算を予め行っておき、前述したように(フ
ローチャートの#11ステップ)位置偏差(Ex)、変化分
(△Ex)の値が求められるとマップデータに基いて、制
御量(△D)が迅速に決定されるようになっている。
又、ポジション制御を行う際の動作は第4図フローチ
ャートに示すように、第1、第2ポテンショメータ(2
3),(24)からの信号に基づき目標レベル(Rx)、ロ
ータリ耕耘装置(11)の現在レベル(X)を得ると共
に、夫々の値に基いて位置偏差(Ex)を得る(#1ステ
ップ)。
次に、位置偏差(Ex)の絶対値を、不感帯として設定
された値(ε)と比較して、この値(ε)より小さい場
合にはデータをクリアして制御を行わず(#2,#3ステ
ップ)、逆に大きい場合には、この制御が初期であれ
ば、位置偏差(Ex)に基いてデューティサイクル(Di)
を設定する(#4#5ステップ)。
次に、制御方向を判別した後、位置偏差(Ex)に基い
て目標速度(Rv)を設定し、デューティサイクル(Di)
のパルス信号を出力して電磁比例制御弁(V)を操作す
る(#6,#7,#8ステップ)。
尚、#7ステップで設定される目標速度(Rv)は位置
偏差(Ex)の値が大きいほど速度の高い値に設定される
ものであり、#5ステップでは、初期において、この速
度を得るために必要なデューティサイクル(Di)が適当
な値に設定される。
又、#8ステップ以降はロータリ耕耘装置(11)の昇
降が行われており、この昇降時の作動速度(V)を得る
ため第2ポテンショメータ(24)の値が再度入力され、
演算が行われる(#9,#10ステップ)。
次に、第1ポテンショメータ(23)の値が再度入力さ
れ(この値はポジションレバー(22)の操作が行われて
いなければ、#1ステップにおける値と一致する)、位
置偏差(Ex)を再度求める(#11ステップ)。
次に、目標速度(Rv)と作動速度(V)とから速度偏
差(Ev)が求められ、又、同様の処理を行うことによっ
て、速度偏差(Ev)の時間変化分(△Ev)が求められ、
夫々の値に基いて調節すべきデューティサイクル(単位
は%)の量(△D)を求める(#12,#13,#14ステッ
プ)。
この量(△D)は、2種の入力信号(Ev),(△Ev)
とに対応して得られる値を予め求めておき、マップデー
タとして与えたものであり、所謂、ファジィ理論(Fuzz
y Theory)に基いて設定されている(詳細は後述)。
次に、調節すべきデューティサイクルの量(△D)
(正か負の値として与えられる)を現在出力しているパ
ルス信号のデューティサイクルに加算し、かつ、この加
算の結果が所定の値の範囲内に収まるよう処理を行って
出力すべきパルス信号のデューティサイクル(Di)が決
定され(#15,#16ステップ)、この制御はリセットさ
れるまで継続するのである(#17ステップ)。
又、以上のように説明した制御系は第2図のように、
その構成を表すことが可能であり、同図における位置偏
差獲得手段(L)はフローチャートの#1,#11ステップ
で成り、速度変化分獲得手段(M)はフローチャートの
#13ステップで成り、制御量設定手段(N)はフローチ
ャートの#14ステップで成っている。
尚、このポジション制御においても前述と全く同様の
ファジィ理論に基いて制御量が求められ、第5図及び第
6図において括弧内に記したデータを当て嵌めること
で、前述と同様のプロセスで制御量が求められるように
なっている。
更に、このポジション制御においても前述と同様に、
ファジィ理論に基いた演算を予め行っており、前述のよ
うに(フローチャートの#14ステップ)速度偏差(Ev)
と速度偏差(Ev)の変化分(△Ex)との値が求められる
と、マップデータに基いて制御量(△D)が迅速に決定
されるようになっている。
因みに、ロータリ耕耘装置(11)の昇降を行う場合に
は、ロータリ耕耘装置(11)の重量の作用によって昇降
時における速度変化等の特性が異なるため、自動耕深制
御、ポジション制御のいずれの制御を行う場合にも、上
昇制御時と下降制御時とにおいては制御量に差異を設定
して、いずれの制御を行う場合にも、オーバーシュート
あるいはショック等生じないよう、マップデータは夫々
の制御とも2種類用いられている。
尚、自動耕深制御、ポジション制御をファジィ理論に
基いて行う制御系のブロックダイヤグラムは第7図及び
第8図の如く表される。
〔別実施例〕
本発明は上記実施例以外に例えばマップデータを用い
ずに演算によって制御量を決定するようプログラムを構
成する、あるいは、ファジィ制御専用のマイクロプロセ
ッサを用いて実施することが可能であり、又、制御の流
れをフローチャートに示されたもの以外のステップで構
成して良く、又、メンバーシップ関数の特性を任意の曲
線で表されるものに設定する等、様々に実施可能であ
る。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る昇降制御装置の実施例を示し、第1
図は第1発明の構成を表すクレーム対応図、第2図は第
2発明の構成を表すクレーム対応図、第3図は第1発明
の動作を表すフローチャート、第4図は第2発明の動作
を表すフローチャート、第5図はファジィ係数の台集合
を表す図表、第6図(イ),(ロ),(ハ),(ニ)は
メンバーシップ関数及びファジィルールの表から制御量
を求める過程を表す図、第7図は自動耕深制御を行う系
のブロックダイヤグラム、第8図はポジション制御を行
う系のブロックダイヤグラム、第9図は該制御装置のブ
ロック回路図、第10図は油圧回路図、第11図は農用トラ
クタの全体側面図である。 (3)……車体、(7)……油圧アクチュエータ、(1
1)……対地作業装置、(A),(L)……位置偏差獲
得手段、(B)……位置変化分獲得手段、(C),
(N)……制御量設定手段、(M)……速度変化分獲得
手段、(V)……制御弁。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対地作業装置(11)の現在レベルと目標レ
    ベルとの位置偏差を求める位置偏差獲得手段(A)と、
    対地作業装置(11)の昇降作動時における単位時間内の
    位置偏差の変化分を求める位置変化分獲得手段(B)と
    を備えると共に、位置偏差獲得手段(A)で得た位置偏
    差のデータ、及び、位置変化分獲得手段(B)で得た位
    置変化分のデータ夫々をメンバーシップ関数に基いてメ
    ンバーシップ値に変換し、かつ、この変換データをファ
    ジィルールに従って処理し、この処理結果を、対地作業
    装置(11)を昇降する油圧アクチュエータ(7)の制御
    弁(V)の開度を調節するための値として出力する制御
    量設定手段(C)を備えて成る昇降制御装置。
  2. 【請求項2】対地作業装置(11)の現在レベルと目標レ
    ベルとの位置偏差を求める位置偏差獲得手段(L)と、
    対地作業装置(11)の昇降作動時における昇降速度と目
    標速度との単位時間内での速度偏差の変化分を求める速
    度変化分獲得手段(M)とを備えると共に、位置偏差獲
    得手段(L)で得た位置偏差のデータ、及び、速度変化
    分獲得手段(M)で得た速度偏差変化分のデータ夫々を
    メンバーシップ関数に基いてメンバーシップ値に変換
    し、かつ、この変換データをファジィルールに従って処
    理し、この処理結果を、対地作業装置(11)を昇降する
    油圧アクチュエータ(7)の制御弁(V)の開度を調節
    するための値として出力する制御量設定手段(N)を備
    えて成る昇降制御装置。
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